JP2003139933A - カラーフィルタの修正方法 - Google Patents

カラーフィルタの修正方法

Info

Publication number
JP2003139933A
JP2003139933A JP2001335446A JP2001335446A JP2003139933A JP 2003139933 A JP2003139933 A JP 2003139933A JP 2001335446 A JP2001335446 A JP 2001335446A JP 2001335446 A JP2001335446 A JP 2001335446A JP 2003139933 A JP2003139933 A JP 2003139933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color filter
liquid
coating liquid
forming
photocatalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001335446A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Yamamoto
学 山本
Masahito Okabe
将人 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001335446A priority Critical patent/JP2003139933A/ja
Publication of JP2003139933A publication Critical patent/JP2003139933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、濡れ性パターン上に着色層が形成
されてなるカラーフィルタの着色欠陥を容易に修正する
ことができるカラーフィルタの修正方法を提供すること
を主目的とする。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
基板上に親液性領域と撥液性領域とからなる濡れ性パタ
ーンを有し、上記親液性領域に着色層を形成したカラー
フィルタの修正方法であって、上記撥液性領域に付着し
た着色層形成用塗工液を除去することを特徴とするカラ
ーフィルタの修正方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親液性領域と撥液
性領域とからなる濡れ性パターン上に着色層が形成され
てなるカラーフィルタの欠陥を修正するカラーフィルタ
の修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なカラーフィルタの製造方法とし
ては、フォトリソグラフィー法を応用した顔料分散法が
知られている。しかしながら、この顔料分散法は三原色
を用いる場合は、3回フォトリソグラフィー工程を繰り
返す必要があり、また着色層形成用塗工液が無駄になる
といった問題があった。このような問題を解決した方法
として、本発明者等は、特開平11−337726号公
報に開示されるように、濡れ性の異なるパターンが形成
された基材上の親液性領域に、インクジェット方式によ
り着色層形成用塗工液を塗布させることで着色層を形成
し、カラーフィルタを得る方法を提案した。この方法を
用いると、フォトリソグラフィー法では、赤(R)、緑
(G)、青(B)の三原色の着色パターンを順次着色する
必要があるのに対し、同時に上記三原色を着色すること
ができ、工程を簡略化することができるという利点があ
り、また着色層形成用塗工液の無駄を最小限とすること
ができることから、カラーフィルタの製造方法としては
効率的であり有用なものである。
【0003】しかしながら、このような濡れ性の異なる
パターンを利用したカラーフィルタの欠陥修正方法は、
未だ確立されていない。また、インクジェット方式によ
り着色層形成用塗工液を塗布させる場合、着弾指定位置
と異なる位置に着弾する着色層形成用塗工液が所定の割
合で発生する。インクジェット方式による場合、現在の
技術水準では、この所定の割合で発生する、異なる位置
への着弾は避けることができないのが現状である。
【0004】このため、製造に際して所定の割合で不具
合品が生じることになるため、これらのカラーフィルタ
は、不良品として排除することになり、歩留りが低下し
製品コストを上昇させる原因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、濡れ性パターン上に着色
層が形成されてなるカラーフィルタの着色欠陥を容易に
修正することができるカラーフィルタの修正方法を提供
することを主目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、請求項1に記載するように、基板上に親
液性領域と撥液性領域とからなる濡れ性パターンを有
し、上記親液性領域に着色層が形成されたカラーフィル
タの修正方法であって、上記撥液性領域に付着した着色
層形成用塗工液を除去することを特徴とするカラーフィ
ルタの修正方法を提供する。
【0007】本発明においては、撥液性領域に付着した
着色層形成用塗工液を除去するものであるので、吸引も
しくは硬化後の剥離等の方法を用いることにより、比較
的容易に着色層形成用塗工液を除去することが可能とな
り、歩留りを向上させ、最終的な製品コストを低下させ
ることができる。
【0008】また、請求項1に記載された発明において
は、請求項2に記載されるように、上記親液性領域に対
しインクジェット法により着色層形成用塗工液を塗付
し、上記着色層を形成したカラーフィルタに対する修正
方法であることが好ましい。インクジェット方式で着色
層形成用塗工液を塗布した場合、所定の割合で撥液性領
域上に着色層形成用塗工液が残存する可能性が高く、こ
のようなインクジェット法による着色層形成に際して、
本発明は特に有効だからである。
【0009】上記請求項1または請求項2に記載された
発明においては、請求項3に記載するように、上記濡れ
性パターンは、少なくとも光触媒とバインダとからな
り、エネルギーが照射されることにより液体との接触角
が低下するように形成された光触媒含有層に対し、パタ
ーン状にエネルギーを照射することにより形成されたも
のであることが好ましい。
【0010】このようにして形成された濡れ性パターン
は、撥液性領域表面の液体との接触角を高くすることが
可能であることから、撥液性領域上の着色層形成用塗工
液の除去が、さらに容易に行うことが可能となるからで
ある。
【0011】上記請求項1または請求項2に記載された
発明においては、請求項4に記載するように、上記濡れ
性パターンは、エネルギー照射に伴う光触媒の作用によ
り液体との接触角が低下するように変化する濡れ性変化
層に対し、光触媒を含有する光触媒処理層を接触させ、
エネルギーを照射することにより形成されたものであっ
てもよい。このような方法で形成された濡れ性パターン
は、濡れ性パターンの形成された層側に光触媒を含有す
る必要性がないことから、修正作業に伴う光の照射や加
熱により撥水性領域上の濡れ性の変化が生じることがな
い。したがって、その後、他の着色層を形成する際に混
色等が生じる恐れが無く、歩留りを向上させることでき
る。また、濡れ性パターンが形成された層側に光触媒を
含有する必要性が無いことから、カラーフィルタとした
場合の物性の経時変化が無いという利点をも有する。
【0012】また請求項1から請求項4までに記載され
た発明においては、上記撥液性領域に付着した着色層形
成用塗工液を、請求項5に記載されるように、吸取り方
式を用いて除去するか、または請求項6に記載されるよ
うに、硬化させた後、剥離することにより除去すること
が好ましい。いずれの方法であっても、撥液性領域上で
あるので、着色跡が残ることなく完全にかつ容易に除去
することができるからである。
【0013】本発明においては、請求項7に記載するよ
うに、基板上に形成された親液性領域と撥液性領域とか
らなる濡れ性パターンの、上記親液性領域に対して着色
層形成用塗工液を塗布する着色層形成工程と、上記塗布
された着色層形成用塗工液を検査する検査工程と、上記
請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の
修正方法による修正工程とを有することを特徴とするカ
ラーフィルタの製造方法を提供する。
【0014】本発明のカラーフィルタの製造方法によれ
ば、撥液性領域内に着色層形成用塗工液が付着したよう
な不具合が生じた場合でも、容易に修正することができ
ることから、歩留りを向上させることが可能であり、最
終的な製品コストの低いカラーフィルタを製造すること
が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、まず本発明のカラーフィル
タの修正方法について説明し、次いでカラーフィルタの
製造方法について説明する。
【0016】A.カラーフィルタの修正方法 本発明のカラーフィルタの修正方法は、基板上に親液性
領域と撥液性領域とからなる濡れ性パターンを有し、上
記親液性領域に着色層が形成されたカラーフィルタの修
正方法であって、上記撥液性領域に付着した着色層形成
用塗工液を除去することを特徴とするものである。この
ようなカラーフィルタの修正方法の一例について図面を
用いて具体的に説明する。
【0017】図1は、本発明のカラーフィルタの修正方
法において修正されるカラーフィルタ形成用基板の一例
を示すものであり、親液性領域上、すなわち着色層形成
部に着色層形成用塗工液が付着した領域1と撥液性領域
2とが形成されており、着色層形成部以外の撥液性領域
2に着色層形成用塗工液3が付着した状態を示すもので
ある。本発明においては、このような撥液性領域2上に
誤って付着した着色層形成用塗工液を除去することをカ
ラーフィルタの修正とするものであり、このように修正
することにより、最終的に得られるカラーフィルタの歩
留りを向上させるものである。
【0018】なお、本発明においては、図1に示すよう
に着色層形成領域から外れた部分の撥液性領域2に付着
した着色層形成用塗工液を除去するものに限定されるも
のではなく、着色層形成部間の撥液性領域2に着色層形
成用塗工液が付着した場合も修正の対象となるものであ
る。
【0019】本発明においては、このように撥液性領域
に付着した着色層形成用塗工液を除去するものであるの
で、例えば吸引や硬化後剥離等の方法を用いることによ
り、着色層形成用塗工液を完全に除去することが容易で
あるので、カラーフィルタの製造に際しての歩留りを向
上させることができる。
【0020】以下、本発明のカラーフィルタの修正方法
について、各要素毎に詳細に説明する。
【0021】1.濡れ性パターンについて 本発明でいう濡れ性パターンとは、親液性領域および撥
液性領域からなるパターンを示すものであり、このパタ
ーンが基板表面に形成されているものであれば特に限定
されるものではない。
【0022】具体的には、透明基材上に濡れ性パターン
が形成された層を設けることにより基板としたものであ
ってもよいし、基板が一層のみで形成されており、その
表面に濡れ性パターンが形成されたものであってもよ
い。
【0023】また、本発明においては、この濡れ性パタ
ーンの形成方法は特に限定されるものではなく、濡れ性
が変化する層を形成し、これをパターン状に変化させる
ことにより濡れ性パターンを形成したものであってもよ
く、また表面を親液性領域とし、この親液性領域上に撥
液性領域をパターン状に形成したようなものであっても
よい。
【0024】なお、ここでいう親液性領域および撥液性
領域とは、着色層形成用塗工液に対する接触角がより低
い領域を親液性領域、より高い領域を撥液性領域とする
ものであり、具体的には着色層形成用塗工液と同様の表
面張力を有する液体に対する接触角が、親液性領域より
撥液性領域の方が、1°以上、好ましくは5°以上高い
場合をいうこととする。
【0025】また、本発明においては、撥液性領域上に
誤って塗布された着色層形成用塗工液を容易に除去する
ことにより修正できる点から、撥液性領域上における着
色層形成用塗工液と同様の表面張力を有する液体に対す
る接触角が20°以上、特に30°以上であることが好
ましい。
【0026】本発明においては、中でも濡れ性の変化す
る濡れ性変化層を形成し、これをパターン状に変化させ
て濡れ性パターンとしたものが好ましい。濡れ性をパタ
ーン状に変化させることにより、容易に濡れ性パターン
を形成することができるからである。
【0027】このような濡れ性変化層の中でも、本発明
においては、光触媒の作用により濡れ性が変化する濡れ
性変化層を用いることが好ましい。このように光触媒の
作用により濡れ性の変化する濡れ性変化層を用いれば、
光触媒が作用するエネルギーをパターン状に照射するこ
とにより、容易に高精細な濡れ性パターンを形成するこ
とが可能となるからである。
【0028】このような光触媒の作用により濡れ性の変
化する濡れ性変化層としては、少なくとも光触媒とバイ
ンダとからなり、エネルギーが照射されることにより液
体との接触角が低下するように形成された光触媒含有層
(第1実施態様)、および光触媒を含有する光触媒処理
層を接触させてエネルギーを照射することにより、エネ
ルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が
低下するように濡れ性が変化する濡れ性変化層(第2実
施態様)のいずれかであることが好ましい。
【0029】以下、濡れ性パターンを上記第1実施態様
および第2実施態様に分けて説明する。
【0030】(1)第1実施態様 本実施態様は、少なくとも光触媒とバインダとからな
り、エネルギーが照射されることにより液体との接触角
が低下するように形成された光触媒含有層を濡れ性パタ
ーンに用いる態様である。
【0031】このように、露光(本発明においては、光
が照射されたことのみならず、エネルギーが照射された
ことをも意味するものとする。)により液体との接触角
が低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層とし、
エネルギーのパターン照射を行うことにより、容易に濡
れ性をパターン状に変化させ、着色層形成用塗工液との
接触角の小さい親液性領域と着色層形成用塗工液との接
触角の大きい撥液性領域とからなる濡れ性パターンを形
成することが可能となる。
【0032】ここで、親液性領域とは、着色層形成用塗
工液との接触角が小さい領域であり、一方、撥液性領域
とは、着色層形成用塗工液との接触角が大きい領域をい
うこととする。
【0033】上記光触媒含有層は、露光していない部
分、すなわち撥液性領域においては、表面張力40mN
/mの液体との接触角が10°以上、好ましくは表面張
力30mN/mの液体との接触角が10°以上、特に表
面張力20mN/mの液体との接触角が10°以上の濡
れ性を示すことが好ましい。これは、露光していない部
分は、本実施態様においては撥液性が要求される部分で
あることから、液体との接触角が小さい場合は、撥液性
が十分でなく、着色層形成用塗工液が撥液性領域に残存
する可能性が高くなるため好ましくないからである。
【0034】また、上記光触媒含有層は、露光すると液
体との接触角が低下して、表面張力40mN/mの液体
との接触角が9°以下、好ましくは表面張力50mN/
mの液体との接触角が10°以下、特に表面張力60m
N/mの液体との接触角が10°以下である親液性領域
となるような層であることが好ましい。露光した部分、
すなわち親液性領域における液体との接触角が高いと、
着色層形成用塗工液が十分に濡れ拡がることができず、
着色層が形成されない領域ができる白欠陥が生じる可能
性があることから好ましくない。
【0035】なお、ここでいう液体との接触角は、種々
の表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協
和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイク
ロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果
から、もしくはその結果をグラフにして得たものであ
る。また、この測定に際して、種々の表面張力を有する
液体としては、純正化学株式会社製のぬれ指数標準液を
用いた。
【0036】上述したような光触媒含有層における、後
述するような二酸化チタンに代表される光触媒の作用機
構は、必ずしも明確なものではないが、光の照射によっ
て生成したキャリアが、近傍の化合物との直接反応、あ
るいは、酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によっ
て、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えられて
いる。本実施態様においては、このキャリアが光触媒含
有層内のバインダ化合物に作用を及ぼし、その表面の濡
れ性を変化させるものであると考えられる。
【0037】以下、このような光触媒含有層について、
各要素毎に詳しく説明する。
【0038】a.光触媒 本実施態様で使用する光触媒としては、光半導体として
知られる例えば二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛
(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロン
チウム(SrTiO)、酸化タングステン(W
)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄
(Fe)を挙げることができ、これらから選択し
て1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0039】本実施態様においては、特に二酸化チタン
が、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で
毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用され
る。二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり
本実施態様ではいずれも使用することができるが、アナ
ターゼ型の二酸化チタンが好ましい。アナターゼ型二酸
化チタンは励起波長が380nm以下にある。
【0040】このようなアナターゼ型二酸化チタンとし
ては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル
(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、
石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナタ
ーゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平
均粒径12nm))等を挙げることができる。
【0041】光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効
果的に起こるので好ましく、平均粒径か50nm以下が
好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好
ましい。
【0042】本実施態様に用いられる光触媒含有層中の
光触媒の含有量は、5〜60重量%、好ましくは20〜
40重量%の範囲で設定することができる。また、光触
媒含有層の厚みは、0.05〜10μmの範囲内が好ま
しい。
【0043】b.バインダ 上記光触媒含有層内のバインダ成分としては、光触媒含
有層中の光触媒の作用により濡れ性が変化する材料で、
かつ光触媒の作用により劣化、分解しにくい主鎖を有す
るものであれば特に限定されるものではなく、具体的に
はオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。本
実施態様においては、中でもフルオロアルキル基を含有
するオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
【0044】このようなオルガノポリシロキサンとして
は、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたは
アルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度
を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥
油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリ
シロキサン等のオルガノポリシロキサンを挙げることが
できる。
【0045】上記の(1)の場合、一般式: YSiX(4−n) (ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニ
ル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、
Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示
す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化
合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共
加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであるこ
とが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は
1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示
されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
【0046】また、特にフルオロアルキル基を含有する
オルガノポリシロキサンが好ましく用いることができ、
一般にフッ素系シランカップリング剤として知られたも
のを使用することができる。
【0047】上記のようなフルオロアルキル基を含有す
るポリシロキサンをバインダとして用いることにより、
光触媒含有層の未露光部の撥液性が大きく向上し、着色
層形成用塗工液を塗布した際に、撥液性領域に着色層形
成用塗工液が付着した場合でも、比較的容易に除去する
ことができる。
【0048】また、上記の(2)の反応性シリコーンと
しては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げ
ることができる。
【0049】
【化1】
【0050】ただし、nは2以上の整数であり、R
はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換の
アルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキ
ル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェ
ニル、ハロゲン化フェニルである。また、R、R
メチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので
好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが
好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に
少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
【0051】また、上記のオルガノポリシロキサンとと
もに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしな
い安定なオルガノシリコーン化合物を混合してもよい。
【0052】上述したようなオルガノポリシロキサンの
具体的な材料等に関しては、本実施態様者等の出願に係
る特開2000−249821公報に詳細に記載されて
いる。
【0053】c.その他の成分 本実施態様における光触媒含有層には、さらに界面活性
剤を含有させることができる。具体的には、日光ケミカ
ルズ(株)製NIKKOL BL、BC、BO、BBの
各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL
FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−14
1、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファッ
クF−141、144、ネオス(株)製フタージェント
F−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダイ
ンDS−401、402、スリーエム(株)製フロラー
ドFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコー
ン系の非イオン界面活性剤を挙げることかでき、また、
カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界
面活性剤を用いることもできる。
【0054】また、光触媒含有層には上記の界面活性剤
の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステ
ル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレー
ト、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイ
ミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポ
リプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸
ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイ
ミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリ
ン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマ
ー、ポリマー等を含有させることができる。
【0055】d.光触媒含有層の製造方法 上述したようにオルガノポリシロキサンをバインダとし
て用いた場合は、上記光触媒含有層は、光触媒とバイン
ダであるオルガノポリシロキサンとを必要に応じて他の
添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この
塗布液を透明基材上に塗布することにより形成すること
ができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプ
ロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗
布はスピンコート、スプレーコート、ディッブコート、
ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により
行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分
を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行う
ことにより光触媒含有層を形成することかできる。
【0056】e.透明基材 上記光触媒含有層は、通常透明基材上に形成される。こ
の透明基板としては、従来よりカラーフィルタに用いら
れているものであれば特に限定されるものではないが、
例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、
合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるい
は透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する
透明なフレキシブル材を用いることができる。
【0057】この中で特にコーニング社製7059ガラ
スは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高
温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にア
ルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、ア
クティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用
のカラーフィルタに適している。
【0058】(2)第2実施態様 本実施態様は、光触媒を含有する光触媒処理層を接触さ
せてエネルギーを照射することにより、エネルギー照射
に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下するよ
うに濡れ性が変化する濡れ性変化層を用いる態様であ
る。
【0059】このような濡れ性変化層としては、上述し
た光触媒含有層のバインダ成分をそのまま用いることが
可能である。その他、種々の透明樹脂、具体的には、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリエステル、ポリビニルフロライド、アセ
タール樹脂、ナイロン、ABS、PTFE、メタクリル樹脂、
フェノール樹脂、ポリ弗化ビニリデン、ポリオキシメチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレンテレフタレート、シリコーン等を挙げることがで
きる。
【0060】このような濡れ性変化層に接触する光触媒
処理層としては、上述した光触媒含有層をそのまま用い
ることが可能であり、また、例えば上述したような光触
媒を蒸着法等により真空製膜した光触媒処理層を用いて
もよい。
【0061】ここで接触させるとは、実質的に光触媒の
作用が濡れ性変化層表面に及ぶような状態で配置された
状態をいうこととし、実際に物理的に接触している状態
の他、所定の間隔を隔てて配置された状態をも含む概念
とする。
【0062】ここで、上記所定の間隔としては、具体的
には、0.2μm〜10μmの範囲内であり、好ましく
は1μm〜5μmの範囲内である。このように光触媒処
理層と濡れ性変化層表面とを所定の間隔で離して配置す
ることにより、酸素と水および光触媒作用により生じた
活性酸素種が脱着しやすくなる。すなわち、上記範囲よ
り光触媒処理層と濡れ性変化層との間隔を狭くした場合
は、上記活性酸素種の脱着がしにくくなり、結果的に濡
れ性の変化速度を遅くしてしまう可能性があることから
好ましくなく、上記範囲より間隔を離して配置した場合
は、生じた活性酸素種が濡れ性変化層に届き難くなり、
この場合も濡れ性の変化速度を遅くしてしまう可能性が
あることから好ましくないのである。
【0063】本実施態様においては、このような接触状
態は、少なくとも露光の間だけ維持されればよい。
【0064】なお、この場合の濡れ性変化層は、上述し
たように光触媒の作用により濡れ性の変化する層であれ
ば特に限定されるものではないが、特に、光触媒を含ま
ない層であることが好ましい。このように濡れ性変化層
内に光触媒が含まれなければ、その後カラーフィルタと
して用いた場合に、経時的な劣化を心配する必要がな
く、長期間に渡り問題なく使用することが可能だからで
ある。
【0065】2.着色層の形成 本発明のカラーフィルタの修正方法においては、上述し
た濡れ性パターンの親液性領域に着色層形成用塗工液を
塗布して着色層を形成する際に、撥液性領域への着色層
形成用塗工液の付着が生じた場合に、このような撥液性
領域上の着色層形成用塗工液を除去するところに特徴を
有するものである。
【0066】本発明においては、特に、この着色層形成
用塗工液の塗布が、インクジェット方式により行われた
場合の修正が効果的である。
【0067】すなわち、濡れ性パターン上の親液性領域
への着色層形成用塗工液の塗布は、精度面および量産に
適している点等を考慮すると、インクジェット方式によ
り行うことが好ましい。そして、このようにインクジェ
ット方式で塗布した際に、所定の割合で生じる、撥液性
領域上へ着弾した着色層形成用塗工液を除去する際に本
発明の修正方法が好適に用いられるのである。
【0068】このようなインクジェット方式に用いられ
る着色層形成用塗工液としては、大きく水性、油性に分
類される。本発明においてはいずれの着色層形成用塗工
液であっても用いることができるが、表面張力の関係か
ら水をベースとした水性の着色層形成用塗工液が好まし
い。
【0069】本発明で用いられる水性の着色層形成用塗
工液には、溶媒として、水単独または水及び水溶性有機
溶剤の混合溶媒を用いることがきる。一方、油性の着色
層形成用塗工液には、ヘッドのつまり等を防ぐために高
沸点の溶媒をベースとしたものが好ましく用いられる。
このようなインクジェット方式の着色層形成用塗工液に
用いられる着色剤は、公知の顔料、染料が広く用いられ
る。また、分散性、定着性向上のために溶媒に可溶・不
溶の樹脂類を含有させることもできる。その他、ノニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤な
どの界面活性剤;防腐剤;防黴剤;pH調整剤;消泡
剤;紫外線吸収剤;粘度調整剤:表面張力調整剤などを
必要に応じて添加しても良い。
【0070】また、通常のインクジェット方式の着色層
形成用塗工液は適性粘度が低いためバインダ樹脂を多く
含有できないが、塗工液中の着色剤粒子を樹脂で包むか
たちで造粒させることで着色剤自身に定着能を持たせる
ことができる。このような塗工液も本発明においては用
いることができる。さらに、所謂ホットメルトインクや
UV硬化性の着色層形成用塗工液を用いることもでき
る。
【0071】本発明においては、中でもUV硬化性の着
色層形成用塗工液を用いることが好ましい。UV硬化性
の塗工液を用いることにより、インクジェット方式によ
り着色して着色層を形成後、UVを照射することによ
り、素早く塗工液を硬化させることができ、すぐに次の
工程に送ることができる。したがって、効率よくカラー
フィルタを製造することができるからである。
【0072】このようなUV硬化性の塗工液は、プレポ
リマー、モノマー、光開始剤及び着色剤を主成分とする
ものである。プレポリマーとしては、ポリエステルアク
リレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレー
ト、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、
シリコンアクリレート等のプレポリマーのいずれかを特
に限定することなく用いることができる。
【0073】モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル
等のビニルモノマー;n−ヘキシルアクリレート、フェ
ノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマ
ー;ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピペリン酸
エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリス
トールヘキサアクリレート等の多官能アクリルモノマー
を用いることができる。上記プレポリマー及びモノマー
は単独で用いても良いし、2種以上混含しても良い。
【0074】光重合開始剤は、イソブチルベンゾインエ
ーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェ
ニル−l,2−プロパジオン−2−オキシム、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシ
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、クロロチ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピ
ルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、塩素置
換ベンゾフェノン、ハロゲン置換アルキル−アリルケト
ン等の中から所望の硬化特性、記録特性が得られるもの
を選択して用いることができる。その他必要に応じて脂
肪族アミン、芳香族アミン等の光開始助剤;チオキサン
ソン等の光鋭感剤等を添加しても良い。
【0075】また、本発明において用いられるインクジ
ェット装置としては、特に限定されるものではないが、
帯電した塗工液を連続的に噴射し磁場によって制御する
方法、圧電素子を用いて間欠的に塗工液を噴射する方
法、塗工液を加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射す
る方法等の各種の方法を用いたインクジェット装置を用
いることができる。
【0076】3.撥液性領域に付着した着色層の除去に
ついて 本発明においては、濡れ性パターンの撥液性領域に付着
した、上述したような着色層形成用塗工液を除去する点
に特徴を有するものである。
【0077】このように撥液性領域に付着した着色層形
成用塗工液を除去する方法としては、大きく(1)吸い
取り方式、(2)硬化後に剥離する方式とがあり、これ
について以下に説明する。
【0078】(1)吸い取り方式 撥液性領域に付着した塗工液は、濡れ性が悪い領域に塗
布されているため、そのまま吸い取ることが可能であ
る。このような吸い取り方式には、真空装置を利用する
方法、毛細血管現象を利用する方法および吸液性素材の
ものを利用する方法等がある。
【0079】真空装置を利用する方法(以下、バキュー
ム法とする)としては、真空形成装置にディスペンサノ
ズルを取り付けた装置等が挙げられる。例えば真空ロー
タリーポンプに真空調節弁およびインクトラップを介
し、直径100μmのステンレス製ディスペンサノズルを有
するシリンジを取り付けた装置を用いる。撥液性領域に
付着した塗工液にディスペンサノズルを接触または近傍
まで近づけることにより塗工液を吸い取り、インクトラ
ップ内に回収する。
【0080】毛細管現象を利用する方法(以下、ペンタ
ッチ法とする)としては、ディスペンサ装置を用いた方
法を挙げることができる。直径100μmのステンレス製デ
ィスペンサノズルを大気圧開放状態にて、撥液性領域に
付着した塗工液にディスペンサノズルを接触または近傍
まで近づけると塗工液は毛細管現象によりディスペンサ
ノズル内に吸い込まれる。ディスペンサを加圧状態にす
ることにより、吸い取ったインクを外部インク回収タン
クに放出する。特に付着塗工液の粘性および基板に対す
る密着性が低く、少量の液滴を除去する場合に有効であ
る。
【0081】吸液性素材のものを利用する方法として
は、吸着性素材を撥液性領域に付着した着色層形成用塗
工液上にあてることで吸い取っても良いものである。吸
液性素材としてスポンジ状の樹脂を用い、これに塗工液
に使用しているものと同様の溶媒を染み込ませておく。
これを撥液性領域に付着した塗工液に接触することによ
り塗工液をスポンジ状の樹脂に吸収させ除去する。スポ
ンジは洗浄し再使用可能である。
【0082】吸い取り方式としては特にバキューム法ま
たはペンタッチ法が好ましい。これはカラーフィルタの
着色層の大きさが極めて小さいことから、先端をノズル
状にして吸い取ることが可能なこれらの方法が適してい
るからである。
【0083】(2)硬化後に剥離する方式 撥液性領域に付着した着色層形成用塗工液を硬化させた
後、剥離することにより除去する方法である。着色層形
成用塗工液が誤って付着している領域は、撥液性領域で
あることから、着色層形成用塗工液を硬化させた後であ
っても、撥液性領域と硬化後の着色層形成用塗工液との
密着性は乏しく、したがって比較的容易に剥離すること
が可能である。
【0084】撥液性領域上の着色層形成用塗工液の硬化
は、加熱等の方法を用いることが可能である。具体的に
は、特に限定されるものではないが、微小な領域を硬化
させることが可能である赤外レーザーを用いることが好
ましい。
【0085】このように硬化後の着色層形成用塗工液を
剥離する方法としては、金属、ガラス、樹脂などの材料
にて形成された先端が針状である剥離用器具などを用い
剥離する方法や、同様の材料にて形成されたヘラ形状の
スキージにて剥離する手法等を用いることが可能であ
る。本発明においては、中でも金属性の針先を有する剥
離用器具にて除去することが好ましい。
【0086】B.カラーフィルタの製造方法 次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明
する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に
形成された親液性領域と撥液性領域とからなる濡れ性パ
ターンの、上記親液性領域に対して着色層形成用塗工液
を塗布する着色層形成工程と、上記塗布された着色層形
成用塗工液を検査する検査工程と、上記カラーフィルタ
の修正方法で説明した修正方法による修正工程とを有す
ることを特徴とするものである。
【0087】以下、これらの各工程について説明する。
【0088】1.着色層形成工程 本発明における着色層形成工程は、上述した「A.カラ
ーフィルタの修正方法」において説明したものと同様で
あるので、ここでの説明は省略する。
【0089】2.検査工程 本発明においては、上述した着色層形成工程において塗
布された着色層形成用塗工液が所定の親液性領域内に塗
布されているか否かを検査する検査工程が行われる。
【0090】この検査工程では、少なくとも撥液性領域
に付着した着色層形成用塗工液がある場合には、欠陥と
して検出される。
【0091】このような検査は、CCD素子による方法、
または拡大した映像を目視により検査する方法等により
行うことができる。CCD素子による方法は、後述するよ
うに検査工程をラインとして組み込めるため、効率的で
あり好ましい。
【0092】3.修正工程 撥液性領域に付着した着色層を除去する修正工程として
は、上記の「A.カラーフィルタの修正方法」で説明し
た方法を用いることができるので、ここでは説明を省略
する。
【0093】4.具体例 以上の着色層形成工程、検査工程および修正工程の3工
程は、図2に示すように、1つの着色層形成工程に対し
て1つの検査工程および修正工程があってもよいし、ま
た図3に示すように、検査工程および修正工程は、複数
ある着色層形成工程のうち、最後の着色層形成工程後に
設けられているものであってもよい。
【0094】図2に示すように、1つの着色層形成工程
に対して1つの検査工程および修正工程がある場合に
は、着色層形成工程後、検査工程にて欠陥が検出された
場合には、修正工程へ進み、修正後、2色目の着色層形
成工程へ進むものである。また着色層形成工程後、検査
工程にて欠陥が検出されなかった場合には、そのまま2
色目の着色層形成工程へ進む。
【0095】図3に示すように、複数ある着色層形成工
程のうち、最後の着色層形成工程後のみに検査工程およ
び修正工程設けられている場合には、全ての着色層形成
後、例えば三原色の着色層からなるカラーフィルタの場
合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の着色層
形成工程を経た後、検査工程にて検査し、撥液性領域に
付着した着色層が検出された場合には修正工程へ進み、
検出されなかった場合には修正工程を飛ばし、後述する
ように硬化、乾燥して着色層を形成する。
【0096】5.その他 本発明においては、このようにして着色層が形成された
後、保護層や透明電極が必要に応じて形成されてカラー
フィルタとされる。
【0097】また、ブラックマトリックスが必要な場合
は、このブラックマトリックス形成工程が、所定の時期
に行われる。
【0098】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0099】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて具体的
に説明する。
【0100】76μmピッチのブラックマトリクスが形成
された、300×400mmの無アルカリガラス基板上に光触媒
を含有する光触媒含有層を形成し、紫外線を開口部66μ
m、76μmピッチのマスクパターンを介して照射すること
により、光触媒含有層上に同ピッチの親液性領域および
撥液性領域からなる濡れ性パターンを形成した。
【0101】インクジェットヘッドにて赤色のカラーフ
ィルタ形成用インクを吐出し、上記基板の親液性領域に
着弾させた。親液性領域に着弾したインクは親液性領域
全体に塗れ広がり、撥液性領域にまで濡れ広がることは
なかった。
【0102】この基板をCCDカメラおよび画像処理装
置からなるカラーフィルタ欠陥検査装置にて検査を実施
したところ、赤色画素形成予定部分以外の場所に248箇
所のインク飛沫の着弾を検出した。
【0103】真空ロータリーポンプに真空制御弁、イン
クトラップを介し、直径100μmのステンレス性ノズルを
有するシリンジを取り付けた修正装置を用い、インク飛
沫を1箇所ずつ吸引し、インクトラップにインクを回収
した。この操作をインク飛沫全248個所に施した。
【0104】上記塗布および飛沫回収の操作を緑色およ
び青色のインクに対しても実施した後、硬化、乾燥を行
いカラーフィルタを作製した。この結果、修正実施前と
比較し、完成品の歩留まりが28%向上した。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、撥液性領域に付着した
着色層形成用塗工液を除去するものであるので、吸引も
しくは硬化後の剥離等の方法を用いることにより、比較
的容易に着色層形成用塗工液を除去することが可能とな
り、歩留りを向上させ、最終的な製品コストを低下させ
ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの修正方法に供される
カラーフィルタ形成用基板の一例を示す概略平面図であ
る。
【図2】着色層形成工程の一例を示す工程図である。
【図3】着色層形成工程の他の例を示す工程図である。
【符号の説明】
2 …… 撥液性領域 3 …… 着色層形成用塗工液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FB01 2H048 BA02 BA11 BA57 BA60 BA64 BB02 BB42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に親液性領域と撥液性領域とから
    なる濡れ性パターンを有し、前記親液性領域に着色層が
    形成されたカラーフィルタの修正方法であって、前記撥
    液性領域に付着した着色層形成用塗工液を除去すること
    を特徴とするカラーフィルタの修正方法。
  2. 【請求項2】 前記親液性領域に対しインクジェット法
    により着色層形成用塗工液を塗付し、前記着色層を形成
    したことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ
    の修正方法。
  3. 【請求項3】 前記濡れ性パターンは、少なくとも光触
    媒とバインダとからなり、エネルギーが照射されること
    により液体との接触角が低下するように形成された光触
    媒含有層に対し、パターン状にエネルギーを照射するこ
    とにより形成されたものであることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のカラーフィルタの修正方法。
  4. 【請求項4】 前記濡れ性パターンは、エネルギー照射
    に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下するよ
    うに変化する濡れ性変化層に対し、光触媒を含有する光
    触媒処理層を接触させ、エネルギーを照射することによ
    り形成されたものであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載のカラーフィルタの修正方法。
  5. 【請求項5】 前記撥液性領域に付着した着色層形成用
    塗工液を、吸取り方式を用いて除去することを特徴とす
    る請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載
    のカラーフィルタの修正方法。
  6. 【請求項6】 前記撥液性領域に付着した着色層形成用
    塗工液を、硬化させた後、剥離することにより除去する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか
    の請求項に記載のカラーフィルタの修正方法。
  7. 【請求項7】 基板上に形成された親液性領域と撥液性
    領域とからなる濡れ性パターンの、前記親液性領域に対
    して着色層形成用塗工液を塗布する着色層形成工程と、 前記塗布された着色層形成用塗工液を検査する検査工程
    と、 前記請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記
    載の修正方法による修正工程とを有することを特徴とす
    るカラーフィルタの製造方法。
JP2001335446A 2001-10-31 2001-10-31 カラーフィルタの修正方法 Pending JP2003139933A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335446A JP2003139933A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 カラーフィルタの修正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335446A JP2003139933A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 カラーフィルタの修正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003139933A true JP2003139933A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19150434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001335446A Pending JP2003139933A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 カラーフィルタの修正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003139933A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098760A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Sharp Corp カラーフィルタ基板、液晶表示装置、カラーフィルタ基板の製造方法、及び、液晶表示装置の製造方法
JP2007047608A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法およびパターン形成体製造用装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098760A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Sharp Corp カラーフィルタ基板、液晶表示装置、カラーフィルタ基板の製造方法、及び、液晶表示装置の製造方法
JP4508806B2 (ja) * 2004-09-29 2010-07-21 シャープ株式会社 カラーフィルタ基板、液晶表示装置、カラーフィルタ基板の製造方法、及び、液晶表示装置の製造方法
JP2007047608A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法およびパターン形成体製造用装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3529306B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
US20030059686A1 (en) Process for production of pattern-forming body
KR100687835B1 (ko) 컬러 필터 및 그 제조 방법
US7369196B2 (en) Color filter
JP4289924B2 (ja) パターン形成体
US20080044745A1 (en) Process for production of pattern-forming body
JP3381146B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP4402440B2 (ja) カラーフィルタおよびカラーフィルタの製造方法
JP3975067B2 (ja) パターン形成体の検査方法
JP2002107528A (ja) カラーフィルタの製造方法
JP2006098528A (ja) カラーフィルタ
JP2003139933A (ja) カラーフィルタの修正方法
JP4256147B2 (ja) 機能性素子の製造方法およびその製造装置
JP2001272526A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP4353608B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP2002107529A (ja) カラーフィルタ用部材の製造方法
JP4188007B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP4736181B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ
JP2004163964A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP4629370B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP2001242316A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP4236080B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP2003121299A (ja) パターン形成体の検査方法
JP2001074929A (ja) カラーフィルタおよびその製造法
JP4451187B2 (ja) カラーフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070621

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070717