JP4353608B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素部をインクジェット方式で着色することにより得られる、カラー液晶表示装置に好適なカラーフィルタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶装置、とりわけカラー液晶表示装置の需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶表示装置が高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
【0003】
このようなカラーフィルタにおいては、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
【0004】
従来のカラーフィルタの製造方法は、一般に、R、G、およびBの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返して行っていたため、コスト高になるという問題や、工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題があった。このような問題を回避して、カラーフィルタを安価に得る方法として、インクジェット方式で着色インクを吹き付けして着色層(画素部)を形成する方法が種々提案されている(特開昭59−75205号公報、特開平9−203803号公報、特開平8−230314号公報、および特開平8−227012号公報)。しかしながら、いずれの方法も工程面および得られるカラーフィルタの品質面で必ずしも満足し得るものではなかった。
【0005】
本発明者等は、インクジェット方式で着色インクを吹き付けして着色層(画素部)を形成する方法として、光触媒含有層を用いる方法を提案した(特開平11−337726号公報)。この方法によれば、光触媒含有層上を露光することにより容易に濡れ性の異なるパターンを形成することが可能であり、ここに着色層(画素部)を形成することにより、安価でかつ高品質なカラーフィルタを提供することができる。
【0006】
しかしながら、このようなカラーフィルタは、光触媒を含有する光触媒含有層を有するものであることから、光触媒含有層中の光触媒の作用により、例えば画素部(着色層)が劣化する可能性がある等の問題が生じる可能性を否定できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、光触媒含有層を利用してカラーフィルタを製造するカラーフィルタの製造方法において、得られるカラーフィルタに対する光触媒の悪影響を最小限とすることができるカラーフィルタの製造方法を提供することを主目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は請求項1において、(1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、(2)上記光触媒含有層上に所定の間隔をおいて所定のパターンで形成される画素部が設けられる画素部形成部にエネルギーをパターン照射する露光工程と、(3)上記エネルギーが照射された画素部形成部に、光触媒含有層を溶解することができる現像液を塗布し、上記画素部形成部の光触媒含有層を除去する現像液塗布工程と、(4)上記光触媒含有層が除去された画素部形成部にインクジェット方式で着色し、画素部を形成する画素部形成工程とを含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
【0009】
このように、本発明のカラーフィルタの製造方法は、光触媒含有層を用いていることから、エネルギー照射により容易に濡れ性の異なるパターンを形成することができる。したがって、画素部を形成する画素部形成部にエネルギーを照射することにより、画素部形成部を親水性領域とすることができ、ここに現像液を塗布することにより、容易にかつ正確に画素部形成部の光触媒含有層のみを除去することができる。このような透明基板の画素部形成部にインクジェット方式でインクを付着させ画素部を形成することにより、光触媒含有層の有無による高低差により、また必要であれば画素部形成用インクの光触媒含有層に対する接触角を、透明基板に対する接触角より大きくなるように材料選択等をすることにより、透明基板上に画素部が形成されたカラーフィルタを得ることができる。このように透明基板上に画素部を形成することができるので、画素部に対する光触媒含有層の影響を最小限とすることができ、例えばカラー液晶表示装置として用いた場合に不具合が発生する可能性を最小限とすることができる。
【0010】
上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、上記画素部形成工程の後、上記画素部間の間隙に露出する光触媒含有層上に上記現像液を塗布し、上記画素部間に露出する光触媒含有層を除去する第2現像液塗布工程を含むことが好ましい。
【0011】
このような工程を加えることにより、画素部間に露出する光触媒含有層をも除去することができることから、得られるカラーフィルタをカラー液晶表示装置に用いた場合に、液晶材料が光触媒含有層と接触することによる、もしくは光触媒含有層中の液晶材料汚染物質が液晶材料中に溶出することによる悪影響を防止することができる。したがって、表示品質の良好なカラー液晶表示装置とすることができる。
【0012】
また、上記請求項2に記載された第2現像液塗布工程において、請求項3に記載するように、上記画素部により構成される表示領域外側に存在する光触媒含有層上に上記現像液を塗布し、上記表示領域外側に存在する光触媒含有層をも除去することが好ましい。表示領域外側の光触媒含有層を除去することにより、得られるカラーフィルタから光触媒含有層を完全に除去することができ、液晶層中の液晶材料に対する悪影響等、種々の光触媒に起因して生じると考えられる悪影響が生じる可能性を皆無とすることができる。
【0013】
さらに請求項2または請求項3に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記第2現像液塗布工程の前に、上記現像液が塗布される光触媒含有層に対し、光触媒含有層の臨界表面張力が画素部の臨界表面張力よりも大きくなるようにエネルギーを照射する第2露光工程を含むことが好ましい。上記画素部間の間隙は凹部であり、また表示領域外側の領域も画素部に比較すると高さが低い領域となるため、光触媒含有層上の濡れ性に関係なく光触媒含有層上のみに現像液を付着させることは可能である。しかしながら、光触媒含有層の臨界表面張力が上記画素部の臨界表面張力よりも大きくなるように露光しておけば、上記現像液に対する濡れ性は画素部と比較して光触媒含有層の方が良好となるため、現像液を画素部間、もしくは表示領域外側に塗布する際により正確に塗布することが可能となるからである。
【0014】
上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項5に記載するように、上記光触媒含有層を透明基板上に形成する工程の前に、透明基板上に遮光部を形成する遮光部形成工程を含むものであってもよい。本発明のカラーフィルタの製造方法は、遮光部の有無にかかわらず適用することが可能であるからである。
【0015】
上記請求項5に記載の発明においては、請求項6に記載するように、上記画素部の幅が、上記遮光部により形成される開口部の幅より広く形成されることが好ましい。このように形成することにより、得られたカラーフィルタを用いてカラー液晶表示装置とした際に、色ぬけ等の不具合が生じないからである。
【0016】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項7に記載するように、(1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、(2)上記光触媒含有層上に所定のパターンで形成される画素部が設けられる部位である画素部形成部の一部にエネルギーをパターン照射する一部露光工程と、(3)上記一部露光工程で露光された画素部形成部の一部に光触媒含有層を溶解する現像液を塗布し、上記画素部形成部の一部の光触媒含有層を除去する一部現像液塗布工程と、(4)上記一部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色し、一部の画素部を形成する一部画素部形成工程と、(5)上記一部画素部形成工程で画素部が形成されなかった画素部形成部の残部に上記現像液を塗布し、上記画素部形成部の残部の光触媒含有層を除去する残部現像液塗布工程と、(6)上記残部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色して画素部を形成する残部画素部形成工程とを含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
【0017】
光触媒含有層上にエネルギー照射し露光した部分に現像液を塗布する際に、露光される画素部形成部間の距離は色抜け等を防止するため小さいほど好ましく、画素部が連続して形成されているものが要求される場合もある。このように画素部形成部間の距離が非常に小さい場合は、画素部形成部にエネルギー照射しこの部分に現像液を塗布する際に、画素部形成部間の間隙には現像液を全く塗布せずに画素部形成部のみに塗布することが困難となる場合がある。また、上述したように画素部が連続して形成されているものの場合は、原則的には一回の塗布で画素部全体を形成することはできない。このような場合に、上述したように、まず、例えば一つおきとなるように画素部形成部の一部を露光し現像液を塗布することにより、一回目の現像液の塗布による光触媒含有層の除去およびその後の画素部の形成に際して隣り合う画素部同士を離れた状態とすることが可能となる。このように、塗布する領域の間に比較的広い撥水性領域を有する状態で現像液を塗布すれば、正確に現像液が塗布でき光触媒含有層を除去できる。その後、ここにインクジェット方式で着色することにより、画素部間の間隙が非常に小さい場合、もしくは連続して画素部を形成する場合でも、精度良く画素部を形成することができる。
【0018】
上記請求項7に記載された発明においては請求項8に記載するように、上記残部現像液塗布工程の前に、上記光触媒含有層上の残りの画素部形成部にエネルギーを照射する残部露光工程を行うことが好ましい。画素部間に存在する画素部形成部に現像液を塗布する場合は凹凸を利用することにより塗布することが可能であるため、必ずしも画素部間に存在する画素部形成部にエネルギーを照射する必要はない。しかしながら、残部現像液塗布工程における現像液の広がりを良好とするためには、画素部間に存在する画素部形成部にエネルギーを照射して親水性領域としておくことが好ましい。また、画素部間に間隙を形成する場合には、この残部露光工程によりパターン状にエネルギーを照射する必要がある。このような理由から、上記残部露光工程を行うことが好ましいのである。
【0019】
上記請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項9に記載するように、上記透明基板上の濡れ性が、表面張力40mN/mの液体との接触角として10度未満であることが好ましい。本発明においては、光触媒含有層を現像液により除去し、そこにインクジェット方式により画素部を形成するものであるので、透明基板上にインクを塗布し画素部を形成することになる。したがって、透明基板上の濡れ性が上述したような範囲内であることにより、インクジェット方式のインキが光触媒含有層を除去した透明基板上の画素部形成部内に容易に広がり、色ぬけ等の不具合が生じるおそれがなくなるからである。
【0020】
また、上記請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項10に記載するように、上記光触媒含有層は、エネルギーが照射されていない部分における水との接触角が、エネルギーが照射された部分における水との接触角より1度以上大きい接触角となる光触媒含有層であることが好ましい。
【0021】
エネルギーが照射されていない部分における水との接触角と、エネルギーが照射された部分における水との接触角との差が1度未満である場合は、濡れ性の差を利用して現像液をパターン状に塗布することが困難となり、画素部形成部の光触媒含有層を正確に除去することが困難となるからである。
【0022】
上記請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載された発明に用いられる光触媒含有層は、上述したように少なくとも光触媒とバインダとからなるものであるが、このうち光触媒は、請求項11に記載するように酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi23)、および酸化鉄(Fe23)から選択される1種または2種以上の物質であることが好ましい。中でも請求項12に記載するように酸化チタン(TiO2)であることが好ましい。これは、酸化チタンのバンドギャップエネルギーが高いため光触媒として有効であり、かつ化学的にも安定で毒性もなく、入手も容易だからである。
【0023】
上記請求項1から請求項12までのいずれかの請求項に記載されたカラーフィルタにおいては、請求項13に記載されているように、上記光触媒含有層がフッ素を含み、上記光触媒含有層に対しエネルギーを照射した際に、上記光触媒の作用により上記光触媒含有層表面のフッ素含有量がエネルギー照射前に比較して低下するように上記光触媒含有層が形成されていることが好ましい。
【0024】
このように、本発明のカラーフィルタは、透明基板上に形成された光触媒含有層上のエネルギー照射部分のフッ素含有量が低下するように構成されているので、エネルギーをパターン照射することにより、フッ素含有量の低下した部分からなるパターンを形成することができる。フッ素含有量が低下するとその部分は、他の部分と比較して親水性の高い領域となるので、エネルギーが照射された画素部形成部のみ容易に親水性領域とすることが可能となり、現像液を正確に塗布することが可能となる。
【0025】
上記請求項1から請求項13までのいずれかの請求項に記載された発明において、光触媒含有層を構成する他の成分であるバインダは、請求項14に記載するように、YnSiX(4-n)(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。光触媒含有層のバインダとしては、光触媒の作用により容易に分解されない高分子化合物が好ましいからである。
【0026】
さらに、上記請求項1から請求項14までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項15に記載するように、上記現像液が、シロキサン結合を分解することができるアルカリ性溶液であることが好ましく、中でも請求項16に記載するように、上記現像液が、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液であることが好ましい。上記光触媒含有層に含まれるバインダとしては、光触媒の作用により容易に切断されない程度の結合エネルギーを有するものが好ましいことから、例えば上記請求項14に示すようなシロキサン結合を有するポリマーが好適に用いられる。したがって、現像液としては、このようなシロキサン結合を分解することができるアルカリ水溶液が好ましく、中でもコスト面等を考慮すると、請求項16に記載するように水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いることが好ましいのである。
【0027】
上記請求項1から請求項16までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法においては、請求項17に記載するように、上記現像液が、上記光触媒含有層上におけるエネルギー未照射部分の臨界表面張力よりも大きい表面張力を有する現像液であることが好ましい。このような現像液を用いることにより、エネルギー未照射部分において、現像液と光触媒含有層との接触角は少なくとも0度を超える角度を有するものとなる。したがって、エネルギー未照射部分において現像液が無制限に伸び広がることがない。また接触角が0度を超える角度であるので、エネルギー照射部分と接触角差を形成することが可能となり、現像液をパターン状に塗布することが可能となる。したがって、精度良くカラーフィルタを製造することができるからである。
【0028】
上記請求項1から請求項17までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法においては、請求項18に記載するように、上記現像液が、上記画素部の臨界表面張力よりも大きい表面張力を有する現像液であることが好ましい。上記現像液の表面張力が画素部の臨界表面張力よりも大きければ、現像液が画素部に対して、0度より大きい接触角を有することになる。このため、画素部形成部に画素部を形成した後、形成した画素部間に現像液を塗布する際に、現像液が画素部表面側に濡れ広がることがなく容易に画素部間にのみ現像液を塗布することができるからであり、また、同様に画素部から構成される表示領域外側の光触媒含有層上にのみ現像液を塗布することができるからである。
【0029】
上記請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項19に記載するように、上記現像液塗布工程が、ノズル吐出方式を用いて行われることが好ましい。インクジェット、ディスペンサー等のノズル吐出方式で行うことにより、光触媒含有層を除去する部分にのみ現像液を塗布することができる。したがって、ディップコート方式等による塗布の場合と比較して、精度よく現像液を付着させることができるからである。
【0030】
上記請求項1から請求項19までのいずれかの請求項に記載された発明における上記光触媒含有層に照射するエネルギーとしては、請求項20に記載するように、通常は紫外光を含む光が好ましい。これは、後述するように、本発明に用いられる光触媒としては二酸化チタンが好適に用いられるものであり、この二酸化チタンのバンドギャップの関係から紫外光を含む光が好ましいからである。
【0031】
一方、上記請求項1から請求項19までのいずれかの請求項に記載された発明において、光描画照射によるパターンの形成等を行う場合は、請求項21に記載するように、このエネルギーとして光触媒反応開始エネルギーおよび反応速度増加エネルギーを用い、上記光触媒反応開始エネルギーを照射した部分に上記反応速度増加エネルギーを照射することにより、露光部分を形成するようにしてもよい。
【0032】
これは、光触媒含有層に対し、光触媒反応開始エネルギーを加え、この光触媒反応開始エネルギーが加えられた領域内に反応速度増加エネルギーをパターン状に加えることにより露光部分のパターンを形成するものである。すなわち、いままで発明者等によって提案されてきた光描画照射によるパターンの形成は、上記紫外線等の光触媒反応開始エネルギーを用いるものであったため、装置が高価、取り扱いが困難、さらには連続出力ができない等の問題を有する場合があった。しかしながら、この方法においては紫外線等の光触媒反応開始エネルギーを加え、この光触媒反応開始エネルギーが加えられた領域に対して赤外線等の反応速度増加エネルギーを用いてパターンを形成するようにしたものであるので、パターン形成に際して、赤外線レーザ等の比較的安価で取り扱いが容易である反応速度増加エネルギーを用いることができるという利点を有するのであるからである。
【0033】
さらに、本発明は、請求項22に記載するように、請求項1から請求項21までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法によりカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造工程と、上記カラーフィルタ製造工程により得られたカラーフィルタを用いてカラー液晶表示装置を製造するカラー液晶表示装置製造工程とを少なくとも有することを特徴とするカラー液晶表示装置の製造方法を提供する。このようなカラー液晶表示装置の製造方法は、光触媒含有層を用いることにより精度よくかつ安価に製造されたカラーフィルタであって、用いられた光触媒含有層の悪影響を最小限としたカラーフィルタを用いるものであるので、得られるカラー液晶表示装置は、安価でかつ表示品質に優れたカラー液晶表示装置とすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、画素部形成部の光触媒含有層を一度に除去する第1実施態様と、複数回に分けて除去する第2実施態様に分けることができる。以下、まず上記第1実施態様について説明し、次いで第2実施態様について説明する。
【0035】
A.第1実施態様について
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法における第1実施態様について詳細に説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法における第1実施態様は、
(1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、
(2)上記光触媒含有層上に所定の間隔をおいて所定のパターンで形成される画素部が設けられる画素部形成部にエネルギーをパターン照射する露光工程と、
(3)上記エネルギーが照射された画素部形成部に、光触媒含有層を溶解することができる現像液を塗布し、上記画素部形成部の光触媒含有層を除去する現像液塗布工程と、
(4)上記光触媒含有層が除去された画素部形成部にインクジェット方式で着色し、画素部を形成する画素部形成工程と
を含むことを特徴とするものである。
【0036】
上記本発明の第1実施態様における第1の特徴は、光触媒含有層を用いている点にある。このため、光触媒含有層にエネルギーを照射することにより容易に濡れ性の異なるパターンを形成することができる。したがって、画素部を形成する画素部形成部にエネルギーを照射することにより、画素部形成部を親水性領域とすることができ、ここに現像液を塗布することにより、容易にかつ正確に画素部形成部の光触媒含有層のみを除去することができる。この光触媒含有層を除去した部分にインクジェット方式でインクを付着させて画素部(着色層)を形成することができるので、精度よく、安価で且つ容易にカラーフィルタを製造することができるのである。
【0037】
また、上記第1実施態様における第2の特徴は、少なくとも画素部が形成される部分の光触媒含有層が除去されている点にある。すなわち、本実施態様においては、親水性領域とされた画素部形成部に現像液を塗布し、この部分の光触媒含有層を除去し、そこにインクジェット方式で画素部形成用のインクを付着させて画素部を形成するので、画素部は光触媒含有層上に直接形成されない。したがって、例えば光触媒含有層上に直接画素部が形成された場合、光触媒含有層中の光触媒に起因する悪影響が画素部に生じるおそれが考えられる。しかしながら、本実施態様においては、画素部が透明基板上に形成されていることから、このような光触媒に起因する悪影響が画素部に及ぶおそれがない。
【0038】
このように、本発明のカラーフィルタの製造方法における第1実施態様は、上述した二つの特徴を有するものであるので、精度よくかつ安価にカラーフィルタを得ることができ、かつ光触媒に起因する悪影響があった場合に、それを最小限とすることができるという特徴を有するものである。
【0039】
次にこのような第1実施態様について、その一例を示す図面を参照しつつ、各工程についてそれぞれ具体的に説明する。
【0040】
1.光触媒含有層形成工程
本実施態様においては、まず、図1(a)に示すように透明基板1上に光触媒含有層2を形成する。図1に示す例では、透明基板1上に遮光部(ブラックマトリックス)3が形成され、その上に光触媒含有層2が形成されている例が示されているが、本実施態様においては、特に遮光部の有無は限定されるものでなく、図1の例に示すように遮光部を有するものであっても、遮光部が形成されないカラーフィルタの製造方法であってもよい。遮光部の有無により上述した本実施形態の特徴が奏する作用効果に影響を及ぼすものではないからである。以下、各構成要素について説明する。
【0041】
(透明基板)
本実施態様では、まず透明基板を準備する。本実施態様で用いられる透明基板は、従来よりカラーフィルタに用いられているものであれば特に限定されるものではない。例えば、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本実施形態において、透明基板は通常透明なものを用いるが、反射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能である。また、透明基板は、必要に応じてアルカリ溶出防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施したものを用いてもよい。
【0042】
この実施態様においては、上述したように透明基板に形成された光触媒含有層を除去しそこに画素部を形成するものである。したがって、画素部を形成する際の画素部形成用(着色用)インクが広がりやすい点、画素部形成部間に存在する未露光の光触媒含有層より画素部形成用インクに対する濡れ性が良好であることが好ましい点等の理由から、透明基板上は親液性であること好ましい。したがって、本実施態様においては、透明基板上の濡れ性が、表面張力40mN/mの液体との接触角として10度未満であることが好ましく、さらに好ましくは5度以下、特に好ましくは1度以下であることである。
【0043】
このように、表面が親液性領域である透明基板としては、親液性の材料で形成したもの、材料の表面を親液性となるように表面処理したもの、透明基板上に親水性の層を形成したもの等があるが、本実施態様においては特に限定されるものではない。
【0044】
材料の表面を親液性となるように表面処理した例としては、アルゴンや水などを利用したプラズマ処理による親液性表面処理が挙げられ、透明基板上に設ける親液性の層としては、例えばテトラエトキシシランのゾルゲル法によるシリカ膜等を挙げることができる。
【0045】
(光触媒含有層)
本実施態様のカラーフィルタの製造方法においては、図1(a)に示すように、上記透明基板1上に光触媒含有層2が形成される。本実施態様に用いられる光触媒含有層は、少なくとも光触媒とバインダとを有し、露光により液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する層である。
【0046】
このように、露光(本発明においては、光が照射されたことのみならず、エネルギーが照射されたことをも意味するものとする。)により水との接触角が低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層を設けることにより、エネルギーのパターン照射等を行うことにより容易に濡れ性を変化させ、水との接触角の小さい親水性領域とすることができ、光触媒含有層を除去する領域のみ容易に親水性領域とすることが可能となる。したがって、効率的にカラーフィルタが製造でき、コスト的に有利となるからである。なお、この場合のエネルギーとしては、通常紫外光を含む光が用いられる。
【0047】
ここで、親水性領域とは、水との接触角が小さい領域であり、後述する光触媒含有層を溶解させるアルカリ性溶液等に対する濡れ性の良好な領域をいうこととする。また、撥水性領域とは、水との接触角が大きい領域領域であり、後述する光触媒含有層を溶解させるアルカリ性溶液等に対する濡れ性が悪い領域をいうこととする。
【0048】
本実施形態における光触媒含有層は、エネルギーが照射されていない部分における水との接触角が、エネルギーが照射された部分における水との接触角より1度以上大きい接触角となる光触媒含有層であることが好ましく、特に好ましくは5度以上、最も好ましくは10度以上となる光触媒含有層が用いられる。
【0049】
エネルギーが照射されていない部分における水との接触角と、エネルギーが照射された部分における水との接触角との差が所定の範囲未満である場合は、濡れ性の差を利用して現像液をパターン状に塗布することが困難となり、光触媒含有層をパターン状に形成することが困難となるからである。
【0050】
このような光触媒含有層における具体的な水との接触角としては、露光していない部分における水との接触角が30度以上、特に60度以上、中でも90度以上であることが好ましく、このような水との接触角を有する光触媒含有層が好適に用いられる。これは、露光していない部分は、本実施形態においては撥水性が要求される部分である。したがって、水との接触角が小さい場合は撥水性が十分でなく、後述するアルカリ性溶液等が、光触媒含有層を基板上に残す部分にまで残存する可能性が生じ、カラーフィルタの精度を低下させるおそれがあるからである。
【0051】
また、光触媒含有層を露光した場合の水との接触角としては、具体的には、30度未満、特に20度以下、中でも10度以下となるような光触媒含有層であることが好ましい。露光した部分の水との接触角が高いと、この部分での光触媒含有層を溶解させるアルカリ性溶液等の広がりが劣る可能性があり、光触媒含有層を溶解させるべき領域にすべて広がらずに光触媒含有層が残存し、結果として得られるカラーフィルタの精度を低下させる可能性があるからである。
【0052】
なお、ここでいう水との接触角は、水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから水滴を滴下して30秒後)し、その結果から得たものである。
【0053】
本実施形態に用いられる光触媒含有層は、少なくとも光触媒とバインダとから構成されているものであるが、これは、このような構成とすると、バインダの種類を選択することにより、露光前の臨界表面張力を小さくし、露光後の臨界表面張力を大きくする等の調整が容易に行うことができるからである。具体的には、光触媒により、バインダの一部である有機基や添加剤の酸化、分解等の作用を用いて、露光部の濡れ性を変化させて親水性とし、非露光部との濡れ性に大きな差を生じさせることができるのである。このように光触媒含有層がバインダを有することにより、光触媒含有層を溶解させる現像液等との露光部での受容性(親水性)ないしは未露光部での反撥性(撥水性)を高めることによって、品質の良好でかつコスト的にも有利なカラーフィルタを得ることができるのである。
【0054】
また、本実施形態においては、この光触媒含有層がさらにフッ素を含有し、かつこの光触媒含有層表面のフッ素含有量が、光触媒含有層に対して露光等を行った際に、上記光触媒の作用により露光前に比較して低下するように上記光触媒含有層が形成されていてもよい。
【0055】
このような特徴を有するカラーフィルタにおいては、パターン露光することにより、容易にフッ素の含有量の少ない部分からなるパターンを形成することができる。ここで、フッ素は極めて低い表面エネルギーを有するものであり、このためフッ素を多く含有する物質の表面は、臨界表面張力がより小さくなる。したがって、フッ素の含有量の多い部分の表面の臨界表面張力に比較してフッ素の含有量の少ない部分の臨界表面張力は大きくなる。これはすなわち、フッ素含有量の少ない部分はフッ素含有量の多い部分に比較して親水性領域となっていることを意味する。よって、周囲の表面に比較してフッ素含有量の少ない部分からなるパターンを形成することは、撥水性域内に親水性領域のパターンを形成することとなる。
【0056】
したがって、このような光触媒含有層を用いた場合は、パターン露光することにより、撥水性領域内に親水性領域のパターンを容易に形成することができるので、この親水性領域のみに現像液を塗布することが容易に可能となり、光触媒含有層を除去するに際して露光することにより、容易にかつ正確に光触媒含有層上に現像液を付着させることができる。
【0057】
上述したような、フッ素を含む光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量は、露光されて形成されたフッ素含有量が低い親水性領域におけるフッ素含有量は、露光されていない部分のフッ素含有量を100とした場合に10以下、好ましくは5以下、特に好ましくは1以下であることが好ましい。
【0058】
このような範囲内とすることにより、露光部分と未露光部分との親水性に大きな違いを生じさせることができる。したがって、このような光触媒含有層に画素部等を形成することにより、フッ素含有量が低下した親水性領域のみに正確に画素部等を形成することが可能となり、精度良くカラーフィルタを得ることができるからである。なお、この低下率は重量を基準としたものである。
【0059】
このような光触媒含有層中のフッ素含有量の測定は、一般的に行われている種々の方法を用いることが可能であり、例えばX線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy, ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)とも称される。)、蛍光X線分析法、質量分析法等の定量的に表面のフッ素の量を測定できる方法であれば特に限定されるものではない。
【0060】
本実施形態で使用する光触媒としては、光半導体として知られる例えば酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi23)、および酸化鉄(Fe23)を挙げることができ、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0061】
本実施形態においては、特に酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本実施形態ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の酸化チタンが好ましい。アナターゼ型酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
【0062】
このようなアナターゼ型酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
【0063】
光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径か50nm以下が好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。また、光触媒の粒径が小さいほど、形成された光触媒含有層の表面粗さが小さくなるので好ましく、光触媒の粒径が100nmを越えると光触媒含有層の中心線平均表面粗さが粗くなり、光触媒含有層の非露光部の撥水性が低下し、また露光部の親水性の発現が不十分となるため好ましくない。
【0064】
本実施形態のカラーフィルタにおいては、上述したように光触媒含有層表面にフッ素を含有させ、この光触媒含有層表面にパターン露光することにより光触媒含有層表面のフッ素含有量を低下させ、これにより撥水性領域中に親水性領域のパターンを形成し、ここに現像液を塗布して光触媒含有層を除去し、そこに画素部を形成して得られるカラーフィルタであってもよい。この場合であっても、光触媒として上述したような二酸化チタンを用いることが好ましいが、このように二酸化チタンを用いた場合の、光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量としては、X線光電子分光法で分析して定量化すると、チタン(Ti)元素を100とした場合に、フッ素(F)元素が500以上、このましくは800以上、特に好ましくは1200以上となる比率でフッ素(F)元素が光触媒含有層表面に含まれていることが好ましい。
【0065】
フッ素(F)が光触媒含有層にこの程度含まれることにより、光触媒含有層上における臨界表面張力を十分低くすることが可能となることから表面における撥水性を確保でき、これによりパターン露光してフッ素含有量を減少させたパターン部分における表面の親水性領域との濡れ性の差異を大きくすることができ、最終的に得られるカラーフィルタの品質を向上させることができるからである。
【0066】
さらに、このようなカラーフィルタにおいては、パターン露光して形成される親水性領域におけるフッ素含有量が、チタン(Ti)元素を100とした場合にフッ素(F)元素が50以下、好ましくは20以下、特に好ましくは10以下となる比率で含まれていることが好ましい。
【0067】
光触媒含有層中のフッ素の含有率をこの程度低減することができれば、現像液を塗布するためには十分な親水性を得ることができ、上記未露光部の撥水性との濡れ性の差異により、現像液を精度良く塗布することが可能となり、結果として精度よく画素部を形成することができるので、品質の良好なカラーフィルタを得ることができる。
【0068】
本実施形態において、光触媒含有層に使用するバインダは、主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等のシロキサン結合を主骨格として有するものを挙げることができる。
【0069】
上記の(1)の場合、一般式:
nSiX(4-n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
【0070】
具体的には、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−へキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−へキシルトリイソプロポキシシラン、n−へキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;
トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;および、それらの混合物を使用することができる。
【0071】
また、バインダとして、特にフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンが好ましく用いることができ、具体的には、下記のフルオロアルキルシランの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られたものを使用することができる。
【0072】
CF3(CF23CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF25CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF29CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF24CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF26CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF28CH2CH2Si(OCH33
CF3(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF23(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF25(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF27(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF23CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF25CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF27CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF29CH2CH2SiCH3(OCH32
(CF32CF(CF24CH2CH2SiCH3(OCH32
(CF32CF(CF26CH2CH2Si CH3(OCH32
(CF32CF(CF28CH2CH2Si CH3(OCH32
CF3(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF23(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF25(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF27(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF23CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF25CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF27CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF29CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF27SO2N(C25)C24CH2Si(OCH33
【0073】
上記のようなフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンをバインダとして用いることにより、光触媒含有層の非露光部の撥水性が大きく向上し、光触媒含有層除去用の現像液を正確に塗布する機能を発現する。
【0074】
また、上記の(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げることができる。
【0075】
【化1】
Figure 0004353608
【0076】
ただし、nは2以上の整数であり、R1,R2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルである。また、R1、R2がメチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
【0077】
また、上記のオルガノポリシロキサンとともに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしない安定なオルガノシリコン化合物をバインダに混合してもよい。
【0078】
本実施形態において光触媒含有層には上記の光触媒、バインダの他に、界面活性剤を含有させることができる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることかでき、また、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
【0079】
また、光触媒含有層には上記の界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を含有させることができる。
【0080】
光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定することができる。また、光触媒含有層の厚みは、0.05〜10μmの範囲内が好ましい。
【0081】
上記光触媒含有層は、光触媒とバインダを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を塗布した後、必要に応じて加水分解、重縮合反応を進行させてバインダ中に光触媒を強固に固定する等の処理を行うことにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成することかできる。
【0082】
(遮光部)
本実施態様のカラーフィルタ製造方法においては、図1に示すように、透明基板2上にまず遮光部(ブラックマトリックス)3を形成する遮光部形成工程が含まれたものであってもよい。遮光部3を形成する際には、図1(a)に示すように、画素部間の間隙に位置する部位に形成される表示領域内遮光部3aと、画素部により構成される表示領域Aの外側に形成される表示領域外遮光部3bの2種類が形成される場合がある。なお、上述したように、この遮光部形成工程は、必要に応じて行われるものであり、その有無は特に限定されるものではない。
【0083】
このような場合の遮光部形成工程は、これに限定されるものではないが、通常スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより形成される。このパターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
【0084】
2.露光工程
本実施態様においては、上記光触媒含有層形成工程において形成された光触媒含有層上に所定の間隔をおいて所定のパターンで形成される画素部が設けられる画素部形成部にエネルギーをパターン照射する露光工程が行われる。すなわち、図1(b)に示すように、透明基板1上に必要に応じて形成された遮光部3、さらにその上に設けられた光触媒含有層2を形成した後、光触媒含有層2側から例えばフォトマスク4を用いてエネルギー5を、画素部形成部が露光するようにパターン状に照射するのである。このように露光することにより、画素部形成部が露光され、現像液付着用露光部6となる。以下、これら各構成について説明する。
【0085】
(画素部形成部)
本実施形態でいう画素部形成部とは、透明基板上方の画素部が形成される部位を示すものであり、透明基板表面上のみを指すものでなくその上に層が形成されている場合は、その層上の部位をも含む概念である。本実施態様において、画素部形成部は、所定の間隔をおいて、所定のパターンで形成される。
【0086】
この所定のパターンとしては、特に限定されるものではなく、例えばモザイク状、千鳥(トライアングル)状、ストライプ状等種々のパターンとすることができる。また本実施態様においては、この画素部形成部は画素部形成部間に所定の間隔を有する必要がある。この間隔としては、通常1〜100μmの範囲内となる。
【0087】
このような画素部形成部に、後述するようにインクジェット方式により画素部形成用インクが塗布されて画素部が形成される。
【0088】
(エネルギー)
本実施態様においては、上記画素部形成部が露光するようにエネルギーのパターン照射が行われる。ここで用いられるエネルギーとしては、光触媒含有層に用いられている光触媒を励起することができるエネルギーであれば特に限定されるものではない。例えば、パターン照射の項で詳述するように光と熱エネルギーの組合せ等であってもよいが、通常光が好適に用いられる。
【0089】
本実施形態において用いられる光触媒は、そのバンドギャップによって触媒反応を生じさせる光の波長が異なる。例えば、硫化カドニウムであれば496nm、また酸化鉄であれば539nmの可視光であり、二酸化チタンであれば388nmの紫外光である。したがって、光であれば可視光であれ紫外光であれ本実施態様で用いることができる。しかしながら、上述したようにバンドギャップエネルギーが高いため光触媒として有効であり、かつ化学的にも安定で毒性もなく、入手も容易といった理由から光触媒としては二酸化チタンが好適に用いられる関係上、この二酸化チタンの触媒反応を生じさせる紫外光を含む光であることが好ましい。
【0090】
このような紫外光を含む光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を挙げることができる。この露光に用いる光の波長は400nm以下の範囲、好ましくは380nm以下の範囲から設定することができ、また、露光に際しての光の照射量は、露光された部位が光触媒の作用により親水性を発現するのに必要な照射量とすることができる。
【0091】
(パターン照射)
本実施態様においては、このようなエネルギーを上記画素部形成部のみを露光するようにパターン状に照射する必要がある。パターン状に照射する方法としては、特に限定されるものではないが、通常図1(b)に示すようなフォトマスクを用いる方法により行われる。
【0092】
このフォトマスクを用いる方法以外の方法としては、レーザ等を用いてエネルギーを描画照射するような方法でエネルギーのパターン照射を行っても良い。具体的には、エキシマ、YAG等のレーザーを用いてパターン状に描画照射する方法を挙げることができる。しかしながら、このような方法は、装置が高価、取り扱いが困難、さらには連続出力ができない等の問題を有する場合がある。
【0093】
したがって、本実施態様においては、光触媒含有層に対し、光触媒反応開始エネルギーを加え、この光触媒反応開始エネルギーが加えられた領域内に反応速度増加エネルギーをパターン状に加えることにより親水性領域のパターンを形成するようにしてもよい。このようなエネルギーの照射方法を用いてパターンを形成することにより、パターン形成に際して、赤外線レーザ等の比較的安価で取り扱いが容易である反応速度増加エネルギーを用いることができ、これにより上述したような問題が生じないからである。
【0094】
このようなエネルギーを加えることにより濡れ性の変化した親水性領域のパターンが形成できるのは、以下の理由による。すなわち、まずパターンを形成する領域に対して光触媒反応開始エネルギーを加えることにより、光触媒含有層に対する光触媒の触媒反応を開始させる。そして、この光触媒反応開始エネルギーが加えられた領域内に、反応速度増加エネルギーを加える。このように反応速度増加エネルギーを加えることにより、既に光触媒反応開始エネルギーが加えられ、光触媒の触媒作用により反応が開始されている光触媒含有層内の反応が、急激に促進される。そして所定の時間、反応速度増加エネルギーを加えることにより、特性変化層内の特性の変化を所望の範囲まで変化させ、反応速度増加エネルギーが加えられたパターンを濡れ性の変化した親水性領域のパターンとすることができるのである。
【0095】
a.光触媒反応開始エネルギーについて
このエネルギー照射方法に用いられる光触媒反応開始エネルギーとは、光触媒が光触媒含有層中の化合物に対して、その特性を変化させるための触媒反応を開始させるエネルギーをいう。
【0096】
ここで加える光触媒反応開始エネルギーの量は、光触媒含有層中の濡れ性の変化を急激に生じない程度の量である。加えられる光触媒反応開始エネルギーの量が少ない場合は、反応速度増加エネルギーを加えてパターンを形成する際の感度が低下するため好ましくなく、またこの量が多すぎると、光触媒反応開始エネルギーを加えた光触媒含有層の特性の変化の度合いが大きくなりすぎて、反応速度増加エネルギーを加えた領域との差異が不明確となってしまうため好ましくない。この加えるエネルギーの量に関しては、予めエネルギーを加える量と光触媒含有層中の濡れ性の変化量とを予備実験等を行うことにより決定される。
【0097】
この方法における光触媒反応開始エネルギーとしては、光触媒反応を開始させることができるエネルギーであれば特に限定されるものではないが、中でも光であることが好ましい。この光については、上記エネルギーの項で説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0098】
本実施形態においては、この光触媒反応開始エネルギーが加えられる範囲は、光触媒含有層の一部分であってもよく、例えばこの光触媒反応開始エネルギーをパターン状に加え、さらに後述する反応速度増加エネルギーもパターン状に加えることにより、濡れ性が変化した親水性領域のパターンを形成することも可能であるが、工程の簡略化、単純化等の理由から、この光触媒反応開始エネルギーをパターンを形成する領域全面にわたって加えることが好ましく、このように全面にわたって光触媒反応開始エネルギーが加えられた領域に反応速度増加エネルギーをパターン状に加えることにより、光触媒含有層上に親水性領域のパターンを形成するようにすることが好ましい。
【0099】
b.反応速度増加エネルギーについて
次に、この方法に用いられる反応速度増加エネルギーについて説明する。この方法に用いられる反応速度増加エネルギーとは、上記光触媒反応開始エネルギーによって開始された光触媒含有層の濡れ性を変化させる反応の反応速度を増加させるためのエネルギーをいう。本実施形態においては、このような作用を有するエネルギーであればいかなるエネルギーであっても用いることができるが、中でも熱エネルギーを用いることが好ましい。
【0100】
このような熱エネルギーをパターン状に光触媒含有層に加える方法としては、光触媒含有層上に熱によるパターンが形成できる方法であれば特に限定されるものではないが、赤外線レーザによる方法や感熱ヘッドによる方法等を挙げることができる。このような赤外線レーザとしては、例えば指向性が強く、照射距離が長いという利点を有する赤外線YAGレーザ(1064nm)や、比較的安価であるという利点を有するダイオードレーザ(LED;830nm、1064nm、1100nm)等の他、半導体レーザ、He−Neレーザ、炭酸ガスレーザ等を挙げることができる。
【0101】
この方法においては、上述した光触媒反応開始エネルギーを加えることにより、光触媒を活性化させて光触媒含有層内の触媒反応による濡れ性の変化を開始させ、この濡れ性の変化が生じた部分に反応速度増加エネルギーを加えてその部分の触媒反応を促進させることにより、反応速度増加エネルギーが加えられた領域と、加えられなかった領域との反応速度の差により、親水性領域のパターンを形成することができる。
【0102】
(現像液付着用露光部)
上述したような方法により、画素部形成部に対してエネルギーをパターン照射して画素部形成部を現像液付着用露光部とする。この現像液付着用露光部は、光触媒含有層が露光されてなる部分であり、上述したように他の部分と比較しが現像液付着用露光部の水との接触角は、1度以上小さい接触角を有することが好ましく、特に好ましくは5度以上、最も好ましくは10度以上小さい接触角を有することである。
【0103】
現像液付着用露光部の具体的な水との接触角としては、30度未満、特に20度以下、中でも10度以下であることが好ましい。露光した部分の水との接触角が高いと、この部分での光触媒含有層を溶解させるアルカリ性溶液等の広がりが劣る可能性があり、光触媒含有層を溶解させるべき領域にすべて広がらずに光触媒含有層が残存し、結果として得られる光触媒含有層のカラーフィルタの精度を低下させる可能性があるからである。
【0104】
3.現像液塗布工程
次に、図1(c)に示すように、上記現像液付着用露光部6上に、例えばインクジェット装置7を用いて現像液8を付着させる。そして、この現像液8により現像液付着用露光部6の光触媒含有層2を溶解させた後、必要に応じて透明基板1を洗浄することにより、図1(d)に示すように画素部形成部9の光触媒含有層2が除去された透明基板を得ることができる。
【0105】
以下、上記現像液、この現像液の現像液付着用露光部へ付着方法、および必要に応じて行われる洗浄工程について説明する。
【0106】
(現像液)
本実施態様に用いられる現像液は、上記光触媒含有層を溶解することができるものであれば特に限定されるものではない。中でも光触媒含有層がシロキサン結合を有するバインダーで形成されている場合は、現像液はこのようなシロキサン結合を分解することができるアルカリ性溶液であることが好ましい。このようなアルカリ性溶液としては、有機アルカリと無機アルカリの水溶液を挙げることができる。
【0107】
好ましいアルカリ性溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液を挙げることができ、好ましいpHとしては、pH7〜14、特に好ましくはpH10〜14、最も好ましいpHとしては、pH12〜14である。
【0108】
また、特に現像液が、上記光触媒含有層上におけるエネルギー未照射部分の臨界表面張力よりも大きい表面張力を有する現像液であることが好ましい。このような現像液を選択することにより、エネルギー未照射部分では、現像液と光触媒含有層との接触角は少なくとも0度を超える角度を有するものとなる。したがって、エネルギー未照射部分において現像液が無制限に伸び広がることがない。また、エネルギー未照射部分において0度を超える角度を有するものであるので、エネルギー照射部分との間で必ず接触角差を設けることが可能となり、現像液をパターン状に塗布することができる。これにより、精度良くカラーフィルタを製造することができるのである。
【0109】
(現像液の付着方法)
本実施態様における上記現像液を付着させる方法は、特に限定されるものではなく、通常のディップコート法等の方法により塗布することにより、濡れ性の良好な部分に現像液を塗布するようにしてもよい。しかしながら、露光部分のみ選択的に塗布することができ、未露光部分に現像液が残存する可能性が低い点等から、ノズル吐出による方法を用いることが好ましい。このようなノズル吐出方法としては、例えばマイクロシリンジ、ディスペンサー、インクジェット、針先より現像液を電界などの外部刺激により飛ばす方法、外部刺激により振動するピエゾ素子などの振動素子を用いて素子より現像液を飛ばす方法、針先に付着させた現像液を基板表面に付着させる方法等を用いることができる。
【0110】
本実施形態では、上述した塗布方法の中でも、塗布の正確性および迅速性等の観点からインクジェット方式で現像液を塗布することが好ましい。この場合用いられるインクジェット装置としては、特に限定されるものではないが、帯電したインクを連続的に噴射し磁場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等の各種の方法を用いたインクジェット装置を用いることができる。
【0111】
(洗浄工程)
上述したように現像液を現像液付着用露光部に付着させた後、所定の時間経過すると、現像液付着用露光部の光触媒含有層が現像液により溶解されて除去される。この後、透明基板上の現像液等を除去するために、通常は洗浄工程が行われる。本実施態様における洗浄工程は、特に限定されるものでなく、一般にフォトリソグラフィー工程等において行われている洗浄工程と同様にして行うことができる。
【0112】
4.画素部形成工程
本実施態様においては、図1(e)に示すように、上記現像液塗布工程により光触媒含有層2が除去された画素部形成部9に、インクジェット装置7を用いて画素部形成用インク10を塗布し、画素部11を形成することによりカラーフィルタ12とすることができる。以下、画素部およびその形成方法について詳しく説明する。
【0113】
(画素部およびその形成方法)
上述したように、本実施態様においては、上記光触媒含有層が除去された画素部形成部に、画素部形成用インクがインクジェット方式により塗布され、このインクを硬化させることにより画素部が形成される。通常画素部は、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成され、この画素部における着色パターン、着色面積は任意に設定することができる。なお、本実施態様で形成される画素部のパターンの種類等は、上記画素部形成部のパターンと同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0114】
このような画素部を形成するインクジェット方式のインクとしては、大きく水性、油性に分類されるが、本実施形態においてはいずれのインクであっても用いることができるが、表面張力の関係から水をベースとした水性のインクが好ましい。
【0115】
本実施形態で用いられる水性インクには、溶媒として、水単独または水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒を用いることがきる。一方、油性インクにはへッドのつまり等を防ぐために高沸点の溶媒をベースとしたものが好ましく用いられる。このようなインクジェット方式のインクに用いられる着色剤は、公知の顔料、染料が広く用いられる。また、分散性、定着性向上のために溶媒に可溶・不溶の樹脂類を含有させることもできる。その他、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤;防腐剤;防黴剤;pH調整剤;消泡剤;紫外線吸収剤;粘度調整剤:表面張力調整剤などを必要に応じて添加しても良い。
【0116】
また、通常のインクジェット方式のインクは適性粘度が低いためバインダ樹脂を多く含有できないが、インク中の着色剤粒子を樹脂で包むかたちで造粒させることで着色剤自身に定着能を持たせることができる。このようなインクも本実施形態においては用いることができる。さらに、所謂ホットメルトインクやUV硬化性インクを用いることもできる。
【0117】
本実施形態においては、中でもUV硬化性インクを用いることが好ましい。UV硬化性インクを用いることにより、インクジェット方式により着色して画素部を形成後、UVを照射することにより、素早くインクを硬化させることができ、すぐに次の工程に送ることができる。したがって、効率よくカラーフィルタを製造することができるからである。
【0118】
このようなUV硬化性インクは、プレポリマー、モノマー、光開始剤及び着色剤を主成分とするものである。プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、シリコンアクリレート等のプレポリマーのいずれかを特に限定することなく用いることができる。
【0119】
モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル等のビニルモノマー;n−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー;ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピペリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレート等の多官能アクリルモノマーを用いることができる。上記プレポリマー及びモノマーは単独で用いても良いし、2種以上混含しても良い。
【0120】
光重合開始剤は、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェニル−l,2−プロパジオン−2−オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、塩素置換ベンゾフェノン、ハロゲン置換アルキル−アリルケトン等の中から所望の硬化特性、記録特性が得られるものを選択して用いることができる。その他必要に応じて脂肪族アミン、芳香族アミン等の光開始助剤;チオキサンソン等の光鋭感剤等を添加しても良い。
【0121】
本実施態様において、遮光部形成工程が含まれている場合は、図1(e)に示すように、画素部11の幅が遮光部3により形成される開口部の幅より広く形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、このカラーフィルタが実装されてバックライトが当てられた際に、画素部が形成されていない部分をバックライトが透過することが無く、色抜けの無い高品質なカラーフィルタとすることができるからである。
【0122】
このような画素部は、上述したようにインクジェット方式により形成される。ここで用いられるインクジェット装置に関する説明は、上記現像液塗布工程における説明と同様であるのでここでの説明は省略する。
【0123】
(カラーフィルタ)
上述したような工程を行った後、必要に応じて透明電極、配向膜、保護層等を形成することによりカラーフィルタを製造することができる。このようにして得られるカラーフィルタは、その画素部が光触媒含有層上に形成されていないという特徴を有するものである。したがって、例えば光触媒含有層中の光触媒が画素部に対して悪影響を及ぼすおそれがある場合、光触媒含有層の透明性に問題がある場合等において、特に効果的なカラーフィルタを製造することができる。
【0124】
5.その他の工程
上述した本実施態様においては、さらに上記工程に加えて残存する光触媒含有層を除去する残存光触媒除去工程を行ってもよい。図2は、この残存光触媒除去工程の一例を示すものである。図2に示す例では、上記画素部形成工程で画素部を形成した後(図2(a))、この画素部11側の面に対してエネルギー5を全面に照射する第2露光工程を行う(図2(b))。これにより、残存する光触媒含有層は全て現像液塗布用露光部6となる。この現像液塗布用露光部6にインクジェット装置7により現像液8を塗布する第2現像液塗布工程を行う(図2(c))。このように現像液8を塗布した後、所定の時間が経過することにより、残存する光触媒含有素が溶解する。そして必要に応じて洗浄工程等を行うことにより、光触媒含有層が透明基板上に存在しないカラーフィルタ12’を得ることができる(図2(d))。以下、このような残存光触媒含有層除去工程について詳しく説明する。
【0125】
本工程は、基本的には上記画素部形成工程により画素部を形成した後、この画素部間に露出する光触媒含有層を除去する工程である。このような画素部間に露出する光触媒含有層を除去しない場合は、得られるカラーフィルタを用いてカラー液晶表示装置を形成した際に、画素部間に残存する光触媒含有層の影響により液晶材料に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
【0126】
上記画素部間に露出する光触媒含有層を除去する方法としては、画素部間に露出する光触媒含有層上に上記現像液を塗布し、光触媒含有層を溶解させて除去する第2現像液塗布工程を行った後、必要に応じて洗浄工程を行う方法を挙げることができる。ここで、画素部間に現像液を塗布する場合は、図2に示すように通常画素部11に比較して画素部11間に露出する光触媒含有層は凹部となっていることから、特にエネルギー照射等を行わずに、現像液を塗布することも可能である。しかしながら、図2(b)に示すように上記第2現像液塗布工程の前に、上記現像液が塗布される光触媒含有層に対し、光触媒含有層の臨界表面張力が画素部の臨界表面張力よりも大きくなるようにエネルギーを照射する第2露光工程を行うことが好ましい。光触媒含有層の臨界表面張力が上記画素部の臨界表面張力よりも大きくなるように露光しておけば、上記現像液に対する濡れ性は画素部と比較して光触媒含有層の方が良好となる。したがって、例えば画素部と光触媒含有層との高低差があまり無い場合等であっても、現像液が画素部上に残存することなく、正確に現像液を塗布することができるからである。
【0127】
さらに、本工程においては、画素部間に露出する光触媒含有層2aを除去する際に同時に画素部により構成される表示領域Aの外側に存在する光触媒含有層2bを除去するようにしてもよい。このように表示領域外側に存在する光触媒含有層2bをも除去することにより、得られるカラーフィルタには光触媒含有層が存在しないことになる。これにより、光触媒含有層が存在することにより考えられる悪影響を防止することができるからである。
【0128】
このような表示領域外に存在する光触媒含有層を除去する場合でも、光触媒含有層上にエネルギーを照射する第2露光工程を行わずに、画素部との高低差により現像液を塗布することも可能であるが、上記画素部間に露出する光触媒含有層を除去する場合と同様の理由により、上記第2現像液塗布工程の前に、上記現像液が塗布される光触媒含有層に対し、光触媒含有層の臨界表面張力が画素部の臨界表面張力よりも大きくなるようにエネルギーを照射する第2露光工程(図2(b))を行うことが好ましい。なお、表示領域外に存在する光触媒含有層を除去するために現像液を塗布する場合は、透明基板1の最外周で現像液が流れ落ちないような方法、例えば枠を設ける方法や、光触媒含有層が現像液に対して0度を超える接触角を有する等の方法で行うことが考えられる。
【0129】
なお、現像液の種類、現像液の塗布方法、エネルギー照射の方法、照射されるエネルギーの種類等に関しては、上述したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、図2に示す例では、第2露光工程においてエネルギー5を全面露光している例を示したが、本発明はこれに限定されず、パターン露光を上述したような方法により行ってもよい。
【0130】
このように、残存光触媒含有層除去工程を行った後、必要に応じて透明電極、配向膜、保護層等を形成することによりカラーフィルタを製造することができる。
【0131】
B.第2実施態様について
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法における第2実施態様について詳細に説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法における第2実施態様は、
(1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、
(2)上記光触媒含有層上に所定のパターンで形成される画素部が設けられる部位である画素部形成部の一部にエネルギーをパターン照射する一部露光工程と、
(3)上記一部露光工程で露光された画素部形成部の一部に光触媒含有層を溶解する現像液を塗布し、上記画素部形成部の一部の光触媒含有層を除去する一部現像液塗布工程と、
(4)上記一部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色し、一部の画素部を形成する一部画素部形成工程と、
(5)上記一部画素部形成工程で画素部が形成されなかった画素部形成部の残部に上記現像液を塗布し、上記画素部形成部の残部の光触媒含有層を除去する残部現像液塗布工程と、
(6)上記残部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色して画素部を形成する残部画素部形成工程と
を含むことを特徴とするものである。
【0132】
上記本発明の第2実施態様における特徴は、画素部形成部の光触媒含有層を複数回に分けて除去する点にあり、画素部間に間隙が無い場合や、画素部間の間隙が極めて狭い場合であっても、上記第1実施態様における第1の特徴および第2の特徴を有しつつ製造することができるものである。
【0133】
以下、このような第2実施態様について、その一例を示す図3および図4を参照しつつ、各工程についてそれぞれ具体的に説明する。
【0134】
1.光触媒含有層形成工程
本実施態様における光触媒含有層形成工程は、例えば図3(a)に示すように、透明基板1上に光触媒含有層2を形成する工程である。この工程に関しては、上記第1実施態様の光触媒含有層形成工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0135】
2.一部露光工程
本実施態様においては、上記光触媒含有層形成工程で形成された光触媒含有層上の画素部形成部の一部にエネルギーをパターン照射する。図3(b)には、フォトマスク4によりエネルギー5をパターン照射する例を示しており、画素部形成部が1個おきにエネルギー照射される例を示している。エネルギー照射された画素部形成部は、親水性領域である現像液付着用露光部6とされる。ここで、一部とは、上記例に示すように間に画素部形成部を挟むように一個おきである場合に限るものでなく、画素部が形成されるパターン等によって変化するものであり、パターン照射された画素部形成部が所定の間隔をおくように選択されたグループであればどのように画素部形成部の一部を選択するかは限定されるものではない。また、画素部間に間隙を有する場合は、その間隙を考慮してパターン照射がなされる。
【0136】
なお、この画素部形成部の一部の選択方法によっては、上記第2実施態様における(2)の一部露光工程、(3)の一部現像液塗布工程、および(4)一部画素部形成工程が一回のみの繰り返しのみならず、上記(2)〜(4)の工程を複数回繰り返した後、上記(5)の残部現像液塗布工程および(6)の残部画素部形成工程を行う方が好ましい場合もある。
【0137】
本工程でいう画素部の所定のパターン、画素部形成部、エネルギーおよびエネルギーのパターン照射については、上記第1実施態様の露光工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0138】
3.一部現像液塗布工程
上記一部露光工程の後、一部現像液塗布工程を行う。図3(c)に示す例では、露光された現像液付着用露光部6上にインクジェット装置7により、現像液8を付着させている。この一部現像液塗布工程は、画素部形成部の一部を露光することにより形成された現像液付着用露光部上に現像液を塗布する点を除いて、上記第1実施態様における現像液塗布工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0139】
4.一部画素部形成工程
上記一部現像液塗布工程により、例えば図3(d)に示すように、現像液が付着した画素部形成部の一部の光触媒含有層2が除去され、この部分にインクジェット装置7を用いて画素部形成用インク10を塗布して画素部11を形成する(図3(e))。この一部画素部形成工程も、画素部の一部に塗布する点を除いては、上記第1実施態様における画素部形成工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0140】
5.残部現像液塗布工程
本実施態様においては、上記一部画素部形成工程において画素部の一部を形成した後、残部現像液塗布工程を行う。これは、上記画素部の一部を形成した後その間隙を全て画素部とする場合は、画素部とその間に露出する光触媒含有層との凹凸により現像液を塗布することが可能であることから、エネルギー照射等を行わずに現像液を所定の部位、すなわち画素部がまだ形成されていない画素部形成部に塗布する工程である。ただし、本実施態様においては上記一部画素部形成工程で形成された画素部間の全てを画素部とせずに、画素部間に間隙を設ける場合もある点、また光触媒含有層上を親水性領域とすることにより、現像液の塗布が良好に行える点等を考慮すると、上記残部現像液塗布工程の前に、上記光触媒含有層上の残りの画素部形成部にエネルギーを照射する残部露光工程を行うことが好ましい。図4(a)は残部露光工程を行っている例を示すものであり、上記一部画素部形成工程で形成された画素部11間の残りの画素部形成部にエネルギー5を照射して親水性領域である現像液付着用露光部6とし、ここにインクジェット装置7により現像液8を付着させている(図4(b))。このように現像液8が付着した部分の光触媒含有層2は溶解されて除去される(図4(c))。なお、この際必要であれば洗浄工程が行われる。
【0141】
上記残部露光工程は、画素部形成部の残部にエネルギー照射をする点、および全面にエネルギー照射を行っても良い場合がある点を除いては、上記第1実施態様における露光工程と同様であるのでここでの説明は省略する。また、上記残部現像液塗布工程も画素部形成部の残部に現像液を塗布する点を除いては、上記実施態様の現像液塗布工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0142】
6.残部画素部形成工程
本実施態様においては、上記残部現像液塗布工程により、光触媒含有層が除去された部分にインクジェット方式により画素部を形成する。図4(d)はこの工程の一例を示すものであり、一部画素部形成工程により形成された画素部11の間に、インクジェット装置7により画素部形成用インク10を塗布して硬化させることにより、画素部11を形成する。
【0143】
この図4(d)に示す例では、画素部間に間隙の無い例を示したが、本実施態様は上述したように、画素部間に間隙を有する場合も含むものであり、この場合は、上記残部露光工程において画素部間を残すようにエネルギーのパターン照射が行われ、画素部間を残すように現像液が塗布されて残りの画素部形成部の光触媒含有層が除去される、したがって、この場合は、画素部間に未露光の光触媒含有層を残した状態で既に形成された画素部間に、残りの画素部が形成されるようになる。
【0144】
本工程は、残りの画素部を形成する点を除いては、第1実施態様の画素部形成工程と同様の工程であるので詳細な説明は省略する。
【0145】
7.その他の工程
本実施態様においては、上述したように、(2)の一部露光工程、(3)の一部現像液塗布工程、および(4)一部画素部形成工程が一回行われた後、さらに(2)〜(4)工程を1回もしくはそれ以上繰り返しておこなってもよい。このように(2)〜(4)工程を繰り返した場合は、最終の(4)工程の後、上記(5)の残部現像液塗布工程および(6)の残部画素部形成工程が行われる。
【0146】
また、本実施態様においても、上記第1実施態様と同様に残存する光触媒含有層を除去する残存光触媒除去工程を行ってもよい。すなわち、画素部が画素部間に間隙を設けて形成されている場合は、画素部間に残存する光触媒含有層を除去し、さらに必要であれば画素部により構成される表示領域Aの外側に存在する光触媒含有層を除去する工程を行ってもよい。このような工程を行うことにより、最終的に得られるカラーフィルタに光触媒含有層が存在しないことになり、光触媒含有層に起因して生じると考えられる不具合が生じる可能性がなくなるからである。この残存光触媒含有層除去工程は、上記第1実施態様と同様の工程により行うことが可能であるが、本実施態様においては、上記(5)の残部現像液塗布工程および(6)の残部画素部形成工程において同時に行うことが可能な場合があり、このような場合は、効率面を考慮して同時に行われることが好ましい。
【0147】
C.カラー液晶表示装置の製造方法
上述したようなカラーフィルタの製造工程を行った後、得られたカラーフィルタに対向する対向基板を組み合わせ、この間に液晶材料を封入するカラー液晶表示装置製造工程を行うことにより、カラー液晶表示装置が製造される。このようにして得られるカラー液晶表示装置は、本実施形態のカラーフィルタが有する利点、すなわち、光触媒含有層に起因して生じると考えられる種々の問題が生じる可能性の少ない、品質の良好なものであるという利点を有するものである。
【0148】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0149】
例えば、上記第2実施態様においては、遮光部を形成する工程を含まない場合のみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく遮光部形成工程を含むものであってもよい。
【0150】
【実施例】
イソプロピルアルコール3g、フルオロアルキルシラン(トーケムプロダクツ(株)製;MF−160E(商品名)、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−N−エチルパーフルオロオクタンスルホンアミドのイソプロピルエーテル50重量%溶液)0.07g、酸化チタンゾル(石原産業(株)製;STK−01(商品名))3g、シリカゾル(日本合成ゴム(株)製;グラスカHPC7002(商品名))0.6g、およびアルキルアルコキシシラン(日本合成ゴム(株)製;HPC402H(商品名))0.2gを混合し、100℃で20分間撹拌した。この溶液を厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上にスピンコーティング法によりコートし、20分間150℃で加熱後、厚さ0.15μmの光触媒含有層を得た。
【0151】
この光触媒含有層表面にフォトマスクを介して超高圧水銀ランプにより70mW/cm2(356nm)の照度で3分間紫外線照射を行い濡れ性を変化させた。未露光部および露光部の水に対する接触角を接触角測定器(協和界面科学社製CA−Z型)により測定した結果、未露光部では70度であり、露光部では9度であった。
【0152】
次いで、インクジェット装置を用いてpH13、光触媒含有層の未露光部に対する接触角が55度の水酸化カリウム水溶液を上記露光部に吐出した。2分後、純水にてリンスし、画素部形成部の光触媒含有層を除去した。
【0153】
次に、インクジェット装置を用いて、光触媒含有層を除去した画素部形成部に以下の画素部形成用インクを滴下した後、80℃で加熱した。
【0154】
・赤色用インク:富士フィルムオーリン社製、CR−2000
・青色用インク:富士フィルムオーリン社製、CB−2000
・緑色用インク:富士フィルムオーリン社製、CG−2000
【0155】
次に、UV照射を行い、画素部を硬化させ、また画素部間および表示領域外側に存在する光触媒含有層の濡れ性を変化させた。次いで、200℃で加熱処理し画素部の硬化を促進させて画素部の硬化を終了した。
【0156】
次いで、インクジェット装置を用いてpH13、光触媒含有層の未露光部に対する接触角が55度の水酸化カリウム水溶液を上記露光された光触媒の残部、すなわち、画素部間および表示領域外側に存在する光触媒含有層上に吐出した。2分後、純水にてリンスし、画素部間間隙および表示領域外側に存在する光触媒含有層を除去した。
【0157】
得られたカラーフィルタは、光触媒含有層を含まないものであり、このようなカラーフィルタを用いたカラー液晶表示装置は良好な表示品質を有するものであった。
【0158】
【発明の効果】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、光触媒含有層を用いていることから、エネルギー照射により容易に濡れ性の異なるパターンを形成することができ、ここに現像液を塗布することにより、容易にかつ正確に画素部形成部の光触媒含有層のみを除去することができる。このような透明基板の画素部形成部にインクジェット方式でインクを付着させ画素部を形成ことにより、透明基板上に画素部が形成されたカラーフィルタを得ることができる。このように透明基板上に画素部を形成することができるので、画素部に対する光触媒含有層の影響を最小限とすることができ、例えばカラー液晶表示装置として用いた場合に不具合が発生する可能性を最小限とすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの第1実施態様の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの第1実施態様の他の例を示す概略断面図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの第2実施態様の一例を示す概略断面図である。
【図4】本発明のカラーフィルタの第2実施態様の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…透明基板
2…光触媒含有層、
3…遮光部
8…現像液
11…画素部
12、12’…カラーフィルタ
A…表示領域

Claims (22)

  1. (1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、
    (2)前記光触媒含有層上に所定の間隔をおいて所定のパターンで形成される画素部が設けられる画素部形成部にエネルギーをパターン照射する露光工程と、
    (3)前記エネルギーが照射された画素部形成部に、光触媒含有層を溶解することができる現像液を塗布し、前記画素部形成部の光触媒含有層を除去する現像液塗布工程と、
    (4)前記光触媒含有層が除去された画素部形成部にインクジェット方式で着色し、画素部を形成する画素部形成工程と、
    を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記画素部形成工程の後、前記画素部間の間隙に露出する光触媒含有層上に前記現像液を塗布し、前記画素部間に露出する光触媒含有層を除去する第2現像液塗布工程を含むことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記第2現像液塗布工程において、前記画素部により構成される表示領域外側に存在する光触媒含有層上に前記現像液を塗布し、前記表示領域外側に存在する光触媒含有層をも除去することを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記第2現像液塗布工程の前に、前記現像液が塗布される光触媒含有層に対し、光触媒含有層の臨界表面張力が画素部の臨界表面張力よりも大きくなるようにエネルギーを照射する第2露光工程を含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記光触媒含有層を透明基板上に形成する工程の前に、透明基板上に遮光部を形成する遮光部形成工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記画素部の幅が、前記遮光部により形成される開口部の幅より広く形成されることを特徴とする請求項5記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. (1)少なくとも光触媒とバインダとからなり、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を、透明基板上に設ける光触媒含有層形成工程と、
    (2)前記光触媒含有層上に所定のパターンで形成される画素部が設けられる部位である画素部形成部の一部にエネルギーをパターン照射する一部露光工程と、
    (3)前記一部露光工程で露光された画素部形成部の一部に光触媒含有層を溶解する現像液を塗布し、前記画素部形成部の一部の光触媒含有層を除去する一部現像液塗布工程と、
    (4)前記一部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色し、一部の画素部を形成する一部画素部形成工程と、
    (5)前記一部画素部形成工程で画素部が形成されなかった画素部形成部の残部に前記現像液を塗布し、前記画素部形成部の残部の光触媒含有層を除去する残部現像液塗布工程と、
    (6)前記残部現像液塗布工程で光触媒含有層が除去された画素部形成部に、インクジェット方式で着色して画素部を形成する残部画素部形成工程と
    を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記残部現像液塗布工程の前に、前記光触媒含有層上の残りの画素部形成部にエネルギーを照射する残部露光工程を行うことを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記透明基板上の濡れ性が、表面張力40mN/mの液体との接触角として10度未満であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 前記光触媒含有層は、エネルギーが照射されていない部分における水との接触角が、エネルギーが照射された部分における水との接触角より1度以上大きい接触角となる光触媒含有層であることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法
  11. 前記光触媒が、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄(Fe)から選択される1種または2種以上の物質であることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 前記光触媒が酸化チタン(TiO)であることを特徴とする請求項11記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 前記光触媒含有層がフッ素を含み、前記光触媒含有層に対しエネルギーを照射した際に、前記光触媒の作用により前記光触媒含有層表面のフッ素含有量がエネルギー照射前に比較して低下するように前記光触媒含有層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  14. 前記バインダが、YSiX(4−n)(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  15. 前記現像液が、シロキサン結合を分解することができるアルカリ性溶液であることを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  16. 前記現像液が、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液であることを特徴とする請求項15記載のカラーフィルタの製造方法。
  17. 前記現像液が、前記光触媒含有層上におけるエネルギー未照射部分の臨界表面張力よりも大きい表面張力を有する現像液であることを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  18. 前記現像液が、前記画素部の臨界表面張力よりも大きい表面張力を有する現像液であることを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  19. 前記現像液の塗布が、ノズル吐出方式を用いて行われることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  20. 前記光触媒含有層に照射するエネルギーが、紫外光を含む光であることを特徴とする請求項1から請求項19までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  21. 前記光触媒含有層に照射するエネルギーが、光触媒反応開始エネルギーおよび反応速度増加エネルギーであり、前記光触媒反応開始エネルギーを照射した部分に前記反応速度増加エネルギーを照射することにより、露光部分を形成することを特徴とする請求項1から請求項19までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  22. 請求項1から請求項21までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法によりカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造工程と、前記カラーフィルタ製造工程により得られたカラーフィルタを用いてカラー液晶表示装置を製造するカラー液晶表示装置製造工程とを少なくとも有することを特徴とするカラー液晶表示装置の製造方法。
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