JP4632381B2 - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
まず、本発明のカラーフィルタについて詳細に説明する。本発明のカラーフィルタは、透明基板と、この透明基板の一方の面側に設けられた複数色を所定のパターンで設けた画素部と、上記透明基板上の上記画素部が形成された面と同一面上に形成され、液晶ディスプレイを構成するもう一方の基板との間隔を一定に保ち、かつ遮光部としての機能を有する遮光性スペーサとを少なくとも有するカラーフィルタであって、上記遮光性スペーサが濡れ性を変化させることができる濡れ性可変層上に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の第1実施態様は、上述したように、画素部が、遮光性スペーサを形成するための濡れ性可変層上に形成されている場合であり、具体的には、濡れ性可変層が透明基板上の一方の表面に設けられ、セルギャップを均一に保ち、かつ遮光部としての機能を有する遮光性スペーサが上記濡れ性可変層上に設けられ、上記画素部が上記濡れ性可変層上の所定の位置に設けられているカラーフィルタである。
本発明の特徴は、スペーサが形成されたカラーフィルタにおいて、このスペーサが濡れ性可変層上に形成されている点、およびこのスペーサが遮光部の機能を有する遮光性スペーサである点にある。ここでスペーサとは、カラーフィルタ側の基板と、もう一方のアレイ側の基板との空隙(セルギャップ)を均一に保ち、液晶パネル(セル)中の液晶層の厚みを均一にする目的で形成されるものである。
遮光性スペーサに用いられるUV硬化性樹脂としては、少なくとも1個以上の官能基を有し、光重合開始剤に硬化エネルギー線を照射することにより発生するイオンまたはラジカルによりイオン重合、ラジカル重合を行い分子量の増加や架橋構造の形成を行うモノマーやオリゴマーなどからなるものが用いられる。ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、水酸基などの反応の原因となる原子団または結合様式である。
遮光性スペーサに用いられる熱硬化性樹脂組成物としては、熱エネルギーが付加されることにより硬化し、硬化後の強度がスペーサとしての機能を有するものを挙げることができる。代表例としては、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレート、メチルフタレート単独重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ジエチレングリコールビスアリルカーボネイト、アクリロニトリル/スチレン共重合体、ポリ(−4−メチルペンテン−1)等を挙げることができる。
上記遮光性スペーサ4がその上に形成される濡れ性可変層3は、その表面の濡れ性を、外からの刺激、例えば物理的刺激、化学的刺激等により変化させることができる層であれば特に限定されるものではない。例えば、酸またはアルカリ等により表面の粗さの状態が変化し、濡れ性が変化する層等であってもよいし、また紫外線や可視光、さらには熱等のエネルギーの照射により濡れ性可変層内の物質が変化して濡れ性が変化する層等であってもよい。
本発明においては、この濡れ性可変層が、エネルギーの照射により液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層であることが好ましい。このように、露光(本発明においては、光が照射されたことのみならず、エネルギーが照射されたことをも意味するものとする。)により液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する光触媒含有層を設けることにより、エネルギーのパターン照射等を行うことにより容易に濡れ性を変化させ、液体との接触角の小さい親インク性領域のパターンを形成することができ、例えば遮光性スペーサが形成される部分のみ容易に親インク性領域とすることが可能となる。したがって、効率的にカラーフィルタが製造でき、コスト的に有利となるからである。なお、この場合のエネルギーとしては、通常紫外光を含む光が用いられる。
YnSiX(4-n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;および、それらの混合物を使用することができる。
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2Si(OCH3)3;
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2Si(OCH3)3;
CF3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4Si(OCH3)3;
CF3(CF2)3CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)5CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)7CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)9CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2SiCH3(OCH3)2;
CF3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2;
CF3(CF2)3CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH2CH3)3;
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH2CH3)3;および
CF3(CF2)7SO2N(C2H5)C2H4CH2Si(OCH3)3
上記第1実施態様においては、図1に示すように濡れ性可変層3、中でも上述した光触媒含有層上に画素部5が設けられている。第1実施態様では、上記光触媒含有層に対して露光され、液体との接触角が低い親インク性領域に、インクジェット方式により複数色のインクにより所定のパターンで画素部が形成される。通常画素部は、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。この画素部における着色パターン、着色面積は任意に設定することができる。
本発明の第1実施態様においては、図1に示すように、透明基板2上に濡れ性可変層3、中でも上述した光触媒含有層が設けられる。
本発明のカラーフィルタは、遮光部の機能を有する遮光性スペーサを具備するものである。したがって、遮光部が形成される部分全てにこの遮光性スペーサを形成する場合は、本発明において遮光部は形成されないことになる。しかしながら、上述したように、本発明においては、遮光部が形成される部分の一部に遮光性スペーサを形成する場合も含むものであるので、この場合は遮光性スペーサと共に遮光部を形成する必要が生じる。
図1においては図示されていないが、第1実施態様においては画素部5上にさらに保護層を形成してもよい。この保護層は、画素部、あるいは、画素部と光触媒含有層に含有される成分の液晶層への溶出を防止するために設けられるものである。
また、図1には示されていないが、第1実施態様においては、画素部5上にさらに透明電極層を形成してもよい。この透明電極層とは、アレイ側の電極に対応する電極であり、例えばITO膜やネサ膜等が知られており、全面成膜されたりマスキング方式、リフトオフ方式、レジスト方式等によりパターニングされて形成される。
本発明の第2実施態様は、上述したように画素部が、透明基板と遮光性スペーサを形成するための濡れ性可変層との間に形成されている場合であり、具体的には、画素部が透明基板の一方の表面上に形成され、上記濡れ性可変層が上記画素部を覆うように形成され、上記遮光性スペーサがこの濡れ性可変層上であって、上記画素部の境界部分に相当する部位の上方に形成されているカラーフィルタである。
次に、本発明のスペーサが形成されたカラーフィルタの製造方法について、以下に示すいくつかの実施態様を用いて説明する。
本発明の第3実施態様は、上記本発明における第1実施態様であるカラーフィルタを製造するための製造方法であり、
(1)透明基板上に、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を設ける工程と、
(2)この光触媒含有層上に遮光部としての機能を有する遮光性スペーサを形成する工程と、
(3)この遮光性スペーサが形成された光触媒含有層にエネルギーを照射して、画素部用露光部を形成する工程と、
(4)この画素部用露光部にインクジェット方式でインクを付着させて画素部を形成する行程とを有するものである。
上記第3実施態様の第1の例の具体的工程は、
(1)透明基板上に、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を設ける工程と、
(2)上記光触媒含有層上の遮光性スペーサが形成される部位である遮光性スペーサ形成部にエネルギーを照射して遮光性スペーサ用露光部を形成する工程と、
(3)この遮光性スペーサ用露光部に、遮光性スペーサを形成する工程と、
(4)この遮光性スペーサが形成された光触媒含有層にエネルギーを照射して、画素部用露光部を形成する工程と、
(5)この画素部用露光部にインクジェット方式でインクを付着させて画素部を形成する行程
を含む工程である。これらの各工程について、以下に説明する。
図3は、上記第3実施態様の第1の例の各工程を説明するためのものである。この例においては、まず、透明基板2に光触媒含有層8が形成される(図3(A))。この光触媒含有層8の形成は、上述したような光触媒とバインダとを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を塗布した後、加水分解、重縮合反応を進行させてバインダ中に光触媒を強固に固定することにより形成される。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロルパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましく、塗布はスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことかできる。
本発明においては、光触媒含有層に照射するエネルギーとしては、紫外光を含む光を用いることができる。このような紫外光を含む光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を挙げることができる。この露光に用いる光の波長は400nm以下の範囲、好ましくは380nm以下の範囲から設定することができ、また、露光に際しての光の照射量は、露光された部位が光触媒の作用により親インク性を発現するのに必要な照射量とすることができる。
このエネルギー照射方法に用いられる光触媒反応開始エネルギーとは、光触媒が光触媒含有層中の化合物に対して、その特性を変化させるための触媒反応を開始させるエネルギーをいう。
次に、この方法に用いられる反応速度増加エネルギーについて説明する。この方法に用いられる反応速度増加エネルギーとは、上記光触媒反応開始エネルギーによって開始された光触媒含有層の濡れ性を変化させる反応の反応速度を増加させるためのエネルギーをいう。本発明においては、このような作用を有するエネルギーであればいかなるエネルギーであっても用いることができるが、中でも熱エネルギーを用いることが好ましい。
上記第3実施態様の第2の例の具体的工程は、上記第1の例における(3)および(4)の工程を以下の工程とした以外は、上記第1の例と同様である。
(3)上記光触媒含有層上に、遮光性スペーサを形成するためのレジストを含む遮光性スペーサ層を形成する工程と、
(4)この遮光性スペーサ層に対して、露光・現像を行って、上記光触媒含有層上に遮光部としての機能を有する遮光性スペーサを形成する工程。
本発明の第4実施態様は、上記本発明における第1実施態様であるカラーフィルタを製造するための製造方法の一つであり、
(1)透明基板上に、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を設ける工程と、
(2)この光触媒含有層上の画素部が形成される部位である画素部形成部にエネルギーを照射して画素部用露光部を形成する工程と、
(3)この画素部用露光部に、画素部をインクジェット方式で形成する工程と、
(4)この画素部が形成された光触媒含有層にエネルギーを照射して、画素部境界部分に遮光性スペーサ用露光部を形成する工程と、
(5)この遮光性スペーサ用露光部に遮光性スペーサを形成する工程と
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
図5は、本発明の第4実施態様を説明するためのものである。まず、上記第3実施態様の第1の例と同様にして透明基板2上に光触媒含有層8を形成する(図5(A))。次いで、この光触媒含有層8が形成された透明基板2に対して、紫外光等のエネルギー9をフォトマスク10によりパターン照射する。これにより、光触媒含有層8上の画素部が形成される部位である画素部形成部を、光触媒含有層8内の光触媒の作用により親インク性領域とした画素部用露光部14が形成される(図5(B))。
本実施態様においては、上述したように画素部5を一回のエネルギーの照射と露光部へのインクの付着で形成してもよいが、これではインクの付着に際してエネルギーが照射された親インク性領域である画素部用露光部間の距離が短い。したがって、画素部の形成に際してインクが混ざる等の問題が生じる可能性がある。このような問題を回避する方法として、以下に示すようなエネルギー照射および画素部の形成を少なくとも2回に分けて行う方法を挙げることができる。
上述したように、本発明の特徴である遮光性スペーサは、画素部境界部部分の全てに形成されてもよいが、セルギャップを均一に保てる間隔であれば、画素部境界部分の一部に形成されていてもよく、この場合は他の画素部境界部分には遮光部が形成されることになる。このように遮光性スペーサと遮光部とを共に形成する場合は、図5(D)に示すように画素部5を形成した後、エネルギーをパターン照射して光触媒含有層上に遮光部用露光部を形成し、これに遮光部形成用インクを付着させて遮光部を形成し、その後全面露光することにより遮光性スペーサ用露光部を形成し、ここに遮光性スペーサ形成用インクを付着させるようにしてもよく、また遮光部と遮光性スペーサとの形成順序を逆にしてもよい。
本発明の第5実施態様は、上記本発明における第2実施態様であるカラーフィルタを製造するための製造方法の一つであり、
(1)透明基板上に、複数色でかつ所定のパターンを有する画素部を形成する工程と、
(2)この画素部上に、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を形成する工程と、
(3)この光触媒含有層上の上記画素部の境界部分上方に相当する部位にエネルギーを照射して、遮光性スペーサ用露光部を形成する工程と、
(4)上記遮光性スペーサ用露光部に遮光性スペーサを形成する工程と
を含むものである。以下、この第5実施態様におけるカラーフィルタの製造方法の各工程について図6を用いて説明する。
上述したような遮光性スペーサを具備するカラーフィルタと、このカラーフィルタに対向する対向基板とを組み合わせ、この間に液晶化合物を封入することによりカラー液晶パネルが形成される。このようにして得られるカラー液晶パネルは、本発明のカラーフィルタが有する利点、すなわちビーズ状の従来のスペーサを用いた場合に生じる上述したような問題点を解決し、かつ遮光性スペーサを有するため工程の簡略化が図れるという利点を有するカラーフィルタを用いることができるため、液晶ディスプレーのバックライトを透過させたり反射させたりするいわゆる「光漏れ」の現象を引き起すことがなく、かつ低コストでカラー液晶パネルを得ることができる。
イソプロピルアルコール30gとフルオロアルキルシランが主成分であるMF−160E((株)トーケムムロダクツ製)0.4gとトリメトキシメチルシラン(東芝シリコーン(株)製、TSL8113)3gと、光触媒である酸化チタン水分散体のST−K01(石原産業(株)製)20gとを混合し、100℃で20分間攪拌した。これをイソプロピルアルコールにより3倍に希釈し光触媒含有層用組成物とした。
この光触媒含有層にフォトマスク(70μmの遮光部および40μmの開口部のライン&スペース)を介して水銀灯(365nm)により70mW/cm2の照度で50秒間パターン露光を行い、露光部を親インク性領域とした。この親インク性領域である露光部における40dyne/cmの濡れ指数標準薬(純正化学社製No.40)との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、41度であった。また撥インク性領域である未露光部において同様に測定した結果、7度であった。このように、露光部が親インク性領域となり、未露光部が撥インク性領域であることが確認された。
次にインクジェット装置を用いて、紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー;日本化薬製KAYARADPEG400DA)500g、重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ダロキュア1173)25gの混合液にカーボンブラック100gを分散したものからなる遮光性スペーサ形成用インクを、上記親インク性領域に付着させこれにUV処理を行い硬化させ遮光性スペーサを形成した。
得られた遮光性スペーサの高さにおける面内精度を触針式膜厚測定装置により測定した。その結果、14.1インチの面内精度は3±0.1μmであり、スペーサとして用いるのに充分な高さの精度を有することがわかった。
2 … 透明基板、
3 … 濡れ性可変層、
4 … 遮光性スペーサ、
5 … 画素部、
6 … 保護層、
7 … 透明電極層、
8 … 光触媒含有層、
9 … エネルギー。
Claims (16)
- 透明基板と、この透明基板の一方の面側に設けられた複数色を所定のパターンで設けた画素部と、前記透明基板上の前記画素部が形成された面と同一面上に形成され、液晶ディスプレイを構成するもう一方の基板との間隔を一定に保ち、かつ遮光部としての機能を有するスペーサとを少なくとも有するカラーフィルタであって、
前記遮光部としての機能を有するスペーサが濡れ性を変化させることができる濡れ性可変層上に形成されており、
前記画素部が、前記透明基板と前記スペーサを形成するための前記濡れ性可変層との間に形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。 - 前記遮光部としての機能を有するスペーサにより形成される開口の幅より、前記画素部の幅が広いことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
- 前記濡れ性可変層が、少なくとも光触媒とバインダとからなる光触媒含有層であり、かつエネルギーの照射により液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ。
- 前記光触媒が、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、および酸化鉄(Fe2O3)から選択される1種または2種以上の物質であることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタ。
- 前記光触媒が酸化チタン(TiO2)であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ。
- 前記バインダが、YnSiX(4-n)(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ。
- 前記光触媒含有層上における表面張力40dyne/cmの液体との接触角が、エネルギーが照射されていない部分において10度以上であり、エネルギーが照射された部分において10度未満であることを特徴とする請求項3から請求項6までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ。
- 前記スペーサが、インクジェット方式のインクが付着されて形成されたものであり、このインクがUV硬化性インクであることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ。
- (1)透明基板上に、複数色でかつ所定のパターンを有する画素部を形成する工程と、
(2)この画素部上に、エネルギー照射部分の濡れ性が液体の接触角の低下する方向に変化する光触媒含有層を形成する工程と、
(3)この光触媒含有層上の前記画素部の境界部分上方に相当する部位にエネルギーを照射して、スペーサ用露光部を形成する工程と、
(4)前記スペーサ用露光部に遮光部としての機能を有するスペーサを形成する工程と
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記画素部を形成する工程が、光触媒含有層を用い、この光触媒含有層上の濡れ性の変化により前記画素部を形成する工程であることを特徴とする請求項9記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記画素部の幅が、前記遮光部としての機能を有するスペーサにより形成される開口の幅より広く形成されることを特徴とする請求項9または請求項10記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記光触媒含有層に照射するエネルギーが、紫外光を含む光であることを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記光触媒含有層に照射するエネルギーが、光触媒反応開始エネルギーおよび反応速度増加エネルギーであり、前記光触媒反応開始エネルギーを照射した部分に前記反応速度増加エネルギーを照射することにより、露光部分を形成することを特徴とする請求項9から請求項12までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記光触媒反応開始エネルギーが紫外光を含む光であり、前記反応速度増加エネルギーが赤外線レーザにより加えられた熱エネルギーであることを特徴とする請求項13記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記光触媒含有層上における表面張力40dyne/cmの液体との接触角が、エネルギーが照射されていない部分において10度以上であり、エネルギーが照射された部分において10度未満であることを特徴とする請求項9から請求項14までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタと、これに対向する基板とを有し、両基板間に液晶化合物を封入してなることを特徴とする液晶パネル。
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