JP2008107517A - 定着方法、定着装置、定着液、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

定着方法、定着装置、定着液、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を定着する際に、定着後に定着トナー層表面に粘着感を発生させることなく、熱定着並みの定着性と色再現性を確保できる定着方法を提供する。
【解決手段】 本発明の定着方法は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層に付与して該樹脂含有微粒子層を媒体に定着する定着方法である。そして、本発明の定着方法は、定着液を樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与工程と、定着液を樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力工程と、定着液が樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に機械的圧力を解除する解除工程とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は定着方法、定着装置、定着液、画像形成方法及び画像形成装置に関し、詳細には樹脂を含有した微粒子を媒体に定着させる定着液、樹脂を含有した微粒子であるトナーの定着装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置のような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。この熱定着方式は、高い定着速度及び高い定着画像品質等を提供することができるため、好適に用いられている。
しかし、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、熱定着方式においてトナーを加熱することに消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置が望まれている。即ち、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させること、又はトナーを加熱することを必要としない定着方法が望まれている。特に、トナーを全く加熱することなくトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法が低消費電力の点で理想的である。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能で、水に不溶または難溶な有機化合物が水に分散混合された水中油滴型の定着剤を、未定着のトナーが所定位置に配設された被定着物の表面から噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させた後、被定着物を乾燥させるトナーの湿式定着方法が、特許文献1に提案されている。
しかし、特許文献1の湿式定着方法においては、水に不溶又は難溶な有機化合物が、水に分散混合された水中油滴型の定着剤を用いているため、多量の定着剤を未定着トナーに付与した場合には、転写紙などの記録媒体(非定着物)が、定着剤の水分を吸収し、記録媒体にシワやカールが発生する。これにより、画像形成装置に必要とされる安定かつ高速な記録媒体の搬送を著しく損なうこととなる。そこで、乾燥装置を用いて、定着剤に含まれる多量の水を蒸発させることにより、記録媒体に付与された定着剤から水分を除去しようとすると、熱定着方式を用いる画像形成装置の消費電力に匹敵する電力を必要とすることとなる。
また、撥水性処理された未定着トナーを弾かない定着液として、油性溶媒に、トナーを溶解又は膨潤させる材料を溶解させた油性の定着液が従来よりいくつか提案されている。その一つとして例えば、特許文献2には、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料を成分としての脂肪族二塩基酸エステル等を希釈液(溶媒)として不揮発性のジメチルシリコーンで希釈した(溶解させた)定着液が提案されている。また、特許文献3には、静電気的方法で形成された未定着画像を、画像を乱すことなく鮮明にかつ容易に受像シート上に固着できる定着方法に用いることのできる定着用溶液として、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を有する溶剤100容量に対し、シリコーンオイル8〜120容量部を混合してなる相溶状態の未定着トナー画像の定着用溶液が提案されている。このような油性の定着液は、撥水性処理された未定着トナーとの高い親和性を有する油性溶媒を含むため、撥水性処理された未定着トナーを弾くことなく、トナーを溶解又は膨潤させ、トナーを記録媒体に定着させることができる。
特許第3,290,513号明細書 特開2004−109749号公報 特開昭59−119364号公報 特開2006−133306号公報
従来技術である、樹脂を含有する樹脂含有微粒子(トナー)を溶解又は膨潤することで樹脂成分を軟化させて記録媒体に定着させる湿式定着法では、軟化した樹脂により、トナーどうし及びトナーと記録媒体に強い結合が発生し、記録媒体に定着固定することができる。しかし、図11の(a)の概略図のごとく、熱定着方式では、樹脂含有微粒子に流動性が生じる程度に熱で十分に樹脂を軟化し、トナーどうし及びトナーと記録媒体との接触が十分な結合するのに比べ、図11の(b)に示すように、湿式方式では、トナーどうし及びトナーと記録媒体との接触は点接触に近いため、指や衣類等でトナー面を強く擦るとトナーが剥離しやすく、定着性が熱圧力定着に比べ弱いという欠点がある。この上記の接触性を改善するためにトナー含有樹脂が流動する程度に軟化させると、樹脂が流れてトナーどうし及びトナーと記録媒体との接触性はよくなるが、樹脂が流動する程度に軟化させると、指で定着トナー層面に触れると粘着間が発生してしまう。
更に、カラー画像のごとく、未定着トナー層が各色トナーの積層である場合、図12の(a)に示すように、熱定着方式では、各色トナー間に空隙がほとんどなく、各色トナー層がフィルム状に定着しているため、色再現性に優れる。一方、図12の(b)に示すように、従来湿式方式では、点接触してトナーが定着しているため、空隙が多く、光が散乱するため、色再現性に乏しく、特に彩度の低い色再現となる欠点を有している。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を定着する際に、定着後に定着トナー層表面に粘着感を発生させることなく、熱定着並みの定着性と色再現性を確保できる、定着方法、定着装置、定着液、画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の定着方法は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層に付与して該樹脂含有微粒子層を媒体に定着する定着方法である。そして、本発明の定着方法は、定着液を樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与工程と、定着液を樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力工程と、定着液が樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に機械的圧力を解除する解除工程とを有することに特徴がある。よって、媒体と樹脂微粒子層との密着性を改善することで定着性が向上し、また定着後に定着トナー層表面に粘着感を発生させることなく、熱定着並みの定着性と色再現性が向上する。
また、本発明の定着方法は、定着液を樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与工程と、定着液を樹脂含有微粒子層に付与し、定着液が樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力工程と、圧力工程終了後に機械的圧力を解除する解除工程とを有することに特徴がある。よって、機械的圧力を加える加圧手段への樹脂含有微粒子のオフセットを防止し、信頼性を飛躍的に向上させることができる。
更に、別の発明としての定着装置は、樹脂を含有する樹脂含有微粒子層を形成した媒体を搬送する媒体搬送手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上の樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与手段と、定着液を樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力手段と、定着液が付与された樹脂含有微粒子層に対する圧力手段による機械的加圧を制御する加圧制御手段とを有している。そして、加圧制御手段は、定着液付与手段により定着液が樹脂含有微粒子層に付与された時に、加圧手段によって樹脂含有微粒子層に機械的加圧を加え、付与された定着液が樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後加圧手段による機械的加圧を解除することに特徴がある。よって、機械的加圧手段への樹脂含有微粒子のオフセットを抑制しつつ、媒体へ樹脂含有微粒子の熱定着並みの強固な定着を非加熱で達成することができる。
また、別の発明の定着装置における加圧制御手段は、定着液付与手段により定着液が樹脂含有微粒子層に付与され、付与された定着液が樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に、加圧手段によって樹脂含有微粒子層に機械的加圧を加え、加圧手段による機械的加圧が終了した後に加圧手段を解除することに特徴がある。よって、機械的加圧手段への樹脂含有微粒子のオフセット防止を確実に実施でき、画像劣化と媒体への汚れ発生防止を行うことができる。
更に、加圧手段は回転可能であることが好ましく、また加圧手段は回転体であり、あるいは回転ベルトであることが好ましい。
また、加圧手段の加圧接触面の最大粗さRzが、樹脂含有微粒子の体積平均粒径よりも小さいことにより、回転体や回転ベルトの表面への樹脂含有微粒子の埋め込み付着がなくなり、回転体や回転ベルトの加圧手段への樹脂微粒子による汚染を防止ことができる。
更に、媒体搬送手段における搬送速度に対し、回転体の加圧手段の周速度が速く、また媒体搬送手段における搬送速度に対し、回転ベルトの加圧手段のベルト走行速度が速いことに特徴がある。よって、定着液付与後の樹脂含有微粒子層の表面を回転体や回転ベルトの部材が擦るようにすることができ、弱い加圧力でも定着液付与後の樹脂含有微粒子層の表面を平滑に変形しやすくすることができる。
また、加圧手段の回転体最表面が、スプリング式ゴム硬度計タイプAを用い1秒測定にてゴム硬度30度から90度の弾性部材で覆われていることにより、媒体が粗面であっても樹脂含有微粒子層と回転体の表面との接触性をよくすることができ、部分的な定着不良をなくし信頼性が向上する。
更に、定着液付与手段が定着液を噴霧する噴霧手段を含んで構成されていることにより、定着液付与手段への樹脂含有微粒子の付着汚染を防止でき、信頼性が向上する。
また、定着液付与手段が、定着液が付着するローラ部材を含んで構成されていることにより、樹脂含有微粒子層への高速、かつ均一な定着液付与ができ、高速な定着が可能となる。
更に、別の発明としての定着液は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤と、飽和脂肪族エステルを含有することに特徴がある。そして、軟化剤は脂肪族エステルを含むことが好ましい。そして、脂肪族エステルは飽和脂肪族エステルを含むことが好ましい。また、飽和脂肪族エステルは、一般式 R1COOR2 で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下のアルキル基である。更に、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含むことが好ましい。また、脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式 R3(COOR4) で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下のアルキル基である。更に、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含むことが好ましい。また、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式 R5(COOR6−O−R7) で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。これらの軟化剤を定着液が含有することで定着応答性が向上するため、定着液付与後の機械的加圧をより効果的にすることができ、定着性がさらに向上する。
また、別の発明としての画像形成方法によれば、樹脂と、色剤とを含有する樹脂含有微粒子で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成し、上記の定着方法にて未定着トナー画像を媒体に定着させ媒体に画像を形成することに特徴がある。よって、非加熱定着方式であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成方法を提供できる。
更に、別の発明としての画像形成装置は、樹脂と、色剤とを含有する樹脂含有微粒子で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段により形成した未定着トナー画像を媒体に定着させる上記の定着装置とを具備することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂含有微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂含有微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂含有微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成装置を提供できる。
本発明の定着方法及び定着装置は、定着液付与後加圧することで、従来の湿式定着方式に比べ媒体への樹脂含有微粒子層の極めて強い定着を実現できる。更に、樹脂含有微粒子層内の空隙を小さくすることができるため、樹脂含有微粒子が色材含有粒子(トナーなど)で、媒体上にカラー画像を形成している場合、カラー画像の色再現性に優れる。
はじめに、本発明の原理について本発明の原理を示す図1を用いて説明する。図1の(a)に示すように、媒体11上の未定着の樹脂含有微粒子層12に定着液13を付与すると、図1(b)に示すように定着液13は、樹脂含有微粒子層12の空隙を満たしながら媒体11にまで浸透する。その後、図1の(c)に示すように、定着液13は媒体11内に浸透しながら、樹脂含有微粒子14の表面を濡らす程度に定着液13は樹脂含有微粒子層12に残留する。その過程で、図1の(d)に示すように、定着液13中の軟化剤により、樹脂含有微粒子14の中に含有されている樹脂が軟化し、樹脂含有微粒子14の表面近傍は軟化する。なお、樹脂含有微粒子14の内部は、もともとの硬さを維持している。そして、最後に、図1の(e)に示すように、表面が軟化した樹脂含有微粒子14どうし及び樹脂含有微粒子14と媒体11の接触面で結合が強まり、樹脂含有微粒子層12は媒体11に定着する。この状態でも指で軽く擦った程度では樹脂含有微粒子層12は剥離することがなく、一応定着している。しかし、指や衣類等で強く擦ると樹脂含有微粒子14が剥離する恐れがある。そこで、本発明では、図1の(f)に示すように、樹脂含有微粒子層12に定着液13を付与した後、樹脂含有微粒子14の表面が軟化するタイミングで、機械的圧力手段としての圧力部材15によって樹脂含有微粒子層12に機械的圧力を加え、軟化部分を変形させる。このようにすることで、図1の(g)に示すように、樹脂含有微粒子14の間の空隙がほとんどなくなり、更に媒体11と樹脂含有微粒子14との接触性が上がるため、定着性が飛躍的に向上する。最後に、図1の(h)に示すように、軟化剤が樹脂含有微粒子14内で均一化するため、樹脂含有微粒子14の表面は、逆に硬化し、樹脂含有微粒子層12の表面が粘着性を帯びることなく強い定着性が得られる。このため、従来例として上記特許文献4に定着液付与後に平滑手段を設けて定着性を向上する定着装置が提案されている。
しかし、単に定着液を付与後に樹脂含有微粒子層の表面に平滑手段により加圧を加えただけでは画像劣化の恐れがある。媒体上の未定着の樹脂含有微粒子層に定着液を付与する際に、図2の(a)に示すように、定着液13が完全に樹脂含有微粒子層12を通過せず、媒体11の表面に達しないタイミングで、機械的圧力手段としての圧力部材15を用いて機械的加圧を行うと、図2の(b)に示すように、機械的加圧を解除する際に、定着液13で濡れた樹脂含有微粒子層12の大部分が圧力部材15側に付着する恐れがある。これは、液体による表面張力が、樹脂含有微粒子間のファンデルワールス力よりも大きいために、液体に濡れた樹脂含有微粒子14どうしは強く結びつき、乾いた樹脂含有微粒子14との界面で剥離するためである。従って、図3の(a),(b),(c)に示すように、先ず第1の工程として、未定着の樹脂含有微粒子層12に定着液13を付与後、圧力部材15を用いて機械的加圧を行う場合、加圧面が接するときは未だ定着液13が媒体11に到達していなくても、図3の(b)に示すように定着液13が樹脂含有微粒子層12を全て濡らし、媒体11の表面まで達するタイミングで、図3の(c)に示すように、機械的圧力手段としての圧力部材15による機械的加圧を解除する必要がある。また、第2の工程として、図3の(a)に示すように、定着液13が媒体11に達していないタイミングでは未だ加圧は行わず、図3の(b)に示すように、定着液13が媒体11に達したタイミングで機械的圧力手段としての圧力部材15による機械的加圧を行い、その後加圧を解除する工程も適する。
なお、単に樹脂含有微粒子層に機械的加圧を行う場合、極めて強い圧力を加え、機械的に樹脂を変形すれば機械的加圧手段への樹脂含有微粒子のオフセットを防止できるかもしれないが、定着装置自体においてかなり重量がかさみ、大型となる不具合がある。本発明では、定着液付与後の当該樹脂含有微粒子は軟化しており、弱い圧力による機械的加圧が可能となる。範囲としては、0.1Pa〜2Pa程度である。
ここで、本発明の定着方法による別の発明としての定着装置の構成を図4及び図5に示す。図4に示す本発明の定着装置は定着液を噴霧する構成の一例であり、図5に示す本発明の定着装置は塗布ローラを用いて定着液を接触付与する構成の一例である。図4及び図5において、どちらも機械的加圧手段は、ローラ加圧手段16の構成である。この2つの例では、図示していない加圧制御手段によって、定着液13が樹脂含有微粒子層12を通過し媒体11に達した後にローラ加圧手段16による機械的加圧を行い、媒体11に定着液13が達した後にローラ加圧手段16による機械的加圧が解除されるよう制御する構成である。つまり、上述した第2の工程を行う構成を有している。
図4に示す定着液13を噴霧する噴霧手段17の構成の一例としては、インクジェット方式や超音波ミスト方式や加圧スプレー方式や静電スプレー方式などが適する。また、図5に示す塗布ローラ18を用いた定着液付与手段において、定着液13としては、フォーム状定着液であることが望ましい。図6に示すように、フォーム状定着液20とは、定着液21に無数の気泡22が存在し、気泡22の周りを定着液21の壁で構成されている状態を意味する。このフォーム状定着液20を塗布ローラ18の表面に形成し、未定着の樹脂含有微粒子層12に付与する。定着液をフォーム状とする方法としては、液体状の定着液にせん断力を加える方法や、液化ガスと混合し密閉容器に入れて、ノズルから噴射発泡する方法などが適する。具体例を図7及び図8に示す。図7では、フォーム状の定着液供給ローラ31を一旦塗布ローラ32から離脱した状態で、定着液供給ローラ31と攪拌ローラ33のニップ部に、定着液を収納する密閉容器34から液搬送パイプ35を通して液供給口36からの液状の定着液を溜め、そして攪拌ローラ33を回転攪拌することでフォーム状の定着液を形成し、その後定着液供給ローラ31を塗布ローラ32に接触させて塗布ローラ32にフォーム状の定着液を供給する。図8では、軟化剤を含有する液状の定着液とともに、大気成分又は大気圧下では気体となるアルカン類を定着液中に分散し、大気圧以上で密閉した密閉容器41に入れて、密封容器41に取り付けられたアクチュエータ42及びノズル43から噴出する際にガスの膨張により多量の気泡を液中に含有させてフォーム状の定着液を作成し、液搬送パイプを通して液供給口44から、塗布ローラ45と接するブレード46とのニップ部にフォーム状の定着液を供給する。
図7及び図8における塗布ローラ表面の材質は定着液中の軟化剤により軟化しない材質であることが必要で、アルミ合金、鉄、鉄とニッケルによる合金などの金属やポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂が適する。
なお、定着液付与時の樹脂含有微粒子に対する定着液中の軟化剤の割合は、樹脂含有微粒子が定着液付与10分後には粘着性を感じない程度の割合が望ましい。
図4及び図5では、回転可能な機械的加圧手段の例としてローラタイプの加圧部材を記述したが、媒体と同じ大きさの板状部材を断続的に押し付ける手段でもよい。但し、回転可能な機械的加圧手段の方が樹脂含有微粒子層との接触面積を小さくすることができるため、機械的加圧手段の荷重を小さくすることができ、また高速に加圧することができるためより望ましい。
なお、回転可能な機械的加圧手段としては、上述したローラ加圧手段の他に、回転ベルトを用いた手段であってもよい。具体例を図9に示す。図9では、樹脂含有微粒子層12に定着液付与時は、定着液13は媒体11にまで浸透していないが、図示していない加圧制御手段によって、回転ベルト51の表面と樹脂含有微粒子14の表面が接触しながら、樹脂含有微粒子層12を加圧していき、媒体11に定着液13が達するタイミングで回転ベルト51の表面が樹脂含有微粒子層12から剥離するよう制御する構成とした。つまり、上述した第1の工程を行う構成を有している。
また、機械的加圧手段は、機械的加圧手段が微粒子層面から加圧面が解離する際に、定着液付与手段の位置に対し、定着液が微粒子層を全て濡らし、媒体面まで達するタイミングである位置に設ける必要がある。定着液付与手段と機械的加圧手段との間隔L1の目安は、定着液が媒体まで達する時間(秒)をt、媒体搬送速度(mm/秒)をvとすると、間隔L1(mm)=t*vとなる。例えば、搬送速度を200mm/秒、定着液が媒体まで達する時間を0.1秒とすると、機械的加圧手段が図4や図5に示すローラ加圧手段である場合、定着液付与手段と機械的加圧手段との間隔L1の目安は、20mmとなり、機械的加圧手段は、定着液付与手段の位置に対し、20mm以上離れた位置に配置する必要がある。定着液の媒体までの到達時間は、樹脂含有微粒子の素材、大きさ、及び定着液の表面張力、粘度により異なり、各組み合わせにて最適なタイミングを測定する必要がある。また、図9に示すような回転ベルトにおいても、上記と同じ定着液が媒体まで達する時間と媒体搬送速度の場合、機械的加圧が行われる加圧領域の長さL2が20mm以上必要である。
なお、回転可能な機械的加圧手段の回転体表面は、加圧時に樹脂含有微粒子が付着しにくくするためなるべく鏡面であることが望ましい。その表面粗さの目安としては、回転体表面の最大粗さRzが、樹脂含有微粒子の体積平均粒径よりも小さいことが望ましい。具体的には、樹脂含有微粒子が静電記録方式に用いるトナーである場合、一般にトナーの平均体積粒径は4〜10μmであるため、上記回転体の最大表面粗さRzは、4μm未満とすることが望ましい。
また、回転可能な機械的加圧手段において、媒体搬送速度に対し、回転可能な加圧手段の周速度が速いことが望ましい。周速度のほうが速いことにより、回転体表面と樹脂含有微粒子層との接触面で擦りが生じ、弱い加圧力であっても樹脂含有微粒子層表面が容易に平滑にすることができる。周速度と搬送速度との速度差は、概ね、搬送速度に対し、周速度が1.01倍〜1.5倍程度が望ましい。1.5倍以上の速度差では、樹脂含有微粒子層が破壊される可能性がある。なお、加圧ベルトの機械的加圧手段においても同様である。
更に、回転可能な機械的加圧手段の回転体最表面が、スプリング式ゴム硬度計タイプAを用い1秒測定にてゴム硬度30度から90度の弾性部材で覆われていることが望ましい。弾性部材の厚みは、0.5mmから1mm程度が望ましい。弾性部材としては、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、EPDMゴムなどが適する。なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。例えば、導電性部材を含有した樹脂微粒子でもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面及び曲面を有する立体物でもよい。なお、加圧ベルトの機械的加圧手段においても同様である。
上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、及び液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
また、樹脂を溶解又は膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる溶解性又は膨潤性に優れている。
更に、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
また、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点及び低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭及び刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解又は膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、
R1COOR2
で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。
上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、
R3(COOR4)
で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である。
上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、
R5(COOR6−O−R7)
で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。
上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
次に、別の発明の画像形成装置において、上述した本発明による画像形成方法を用いて、樹脂を含むトナーの画像を記録媒体に形成する。よって、この別の発明の画像形成装置によれば、それぞれ、上述したように、より効率的にトナーを記録媒体に定着させることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
図10は別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は複写機又はプリンタであってもよい。図10の(a)はカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置全体の概略図であり、図10の(b)は図10の(a)の画像形成装置の1つの画像形成ユニットの構成を示す図である。図10の(a),(b)に示す画像形成装置60はトナー像担持体として中間転写ベルト61を有する。この中間転写ベルト61は、3つの支持ローラ62〜64に張架されており、図中の矢印Aの方向に回転する。この中間転写ベルト61に対しては、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット65〜68が配列されている。これら画像形成ユニットの上方には、図示していない露光装置が配置されている。例えば、画像形成装置が複写機である場合には、スキャナで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、各感光体ドラム上に静電潜像を書き込むための各露光L1〜L4が露光装置により照射される。中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ64に対向する位置には、二次転写装置69が設けられている。二次転写装置69は、2つの支持ローラ70,71の間に張架された二次転写ベルト72で構成されている。なお、二次転写装置69としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いてもよい。また、中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ62に対向する位置には、ベルトクリーニング装置73が配置されている。ベルトクリーニング装置73は、中間転写ベルト61上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録媒体としての記録紙74は、一対の給紙ローラ75で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録紙74に転写する際に、二次転写ベルト72を中間転写ベルト61に押し当てることによって、トナー像の転写を行う。トナー像が転写された記録紙74は、二次転写ベルト72によって搬送され、記録紙74に転写された未定着のトナー像は、図示していない露光装置からの画像情報に基づいてフォーム状の定着液の膜厚を制御する本発明の定着装置によって定着される。すなわち、記録紙74に転写された未定着のトナー像には、図示していない露光装置からの画像情報、例えばカラー画像又は黒ベタ画像に基づいてフォーム状の定着液層の膜厚が制御されたトナーの定着装置から供給される本発明におけるフォーム状の定着液が付与され、フォーム状の定着液に含まれる、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって、未定着のトナー像を、記録紙74に定着させる。
次に、画像形成ユニットについて説明する。図6の(b)に示すように、画像形成ユニット65〜68には、感光体ドラム76の周辺に、帯電装置77、現像装置78、クリーニング装置79及び除電装置80が配置されている。また、中間転写ベルト61を介して、感光体ドラム76に対向する位置に、一次転写装置81が設けられている。また、帯電装置77は、帯電ローラを採用した接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置77は、帯電ローラを感光体ドラム76に接触させて、感光体ドラム76に電圧を印加することにより、感光体ドラム76の表面を一様に帯電する。この帯電装置77としては、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。また、現像装置78は、現像剤中のトナーを感光体ドラム76上の静電潜像に付着させ、静電潜像を可視化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、これらの樹脂材料は、本発明における定着液により溶解又は膨潤する。なお、現像装置78は、図示しない攪拌部及び現像部を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が、一定であるように制御されている。更に、一次転写装置81は、感光体ドラム76上で可視化されたトナーを中間転写ベルト61に転写する。ここでは、一次転写装置81としては、転写ローラを採用しており、転写ローラを、中間転写ベルト61を挟んで感光体ドラム76に押し当てている。一次転写装置81としては、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。また、クリーニング装置79は、感光体ドラム76上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置79としては、感光体ドラム76に押し当てられる先端を備えたブレードを用いることができる。ここで、クリーニング装置79によって回収されたトナーは、図示しない回収スクリュー及びトナーリサイクル装置によって、現像装置78に回収され、再利用される。更に、除電装置80は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム76の表面電位を初期化する。
次に、本発明における定着装置の具体例について説明する。
[具体例1]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 59wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 30wt%
浸透剤:ノニオン系界面活性剤 1wt%
上記成分比にて混合し、軟化剤が溶解した定着液を作製した。
◇定着液付与手段
ノズル径0.2mmのスプレーガンを噴霧手段として、圧力0.01Paにて微粒子層面に噴霧した。
◇機械的加圧手段
対の直径20mmの鉄製ローラを用い、加圧面をクロムメッキ加工し、最大表面粗さRzが2μm以下のローラを加圧ローラとして用いた。
◇定着装置
図3に示すように、上記定着液付与手段と機械的加圧手段を設けた。媒体は、PPC用紙(リコーType6200)とし、プリンタとしてIpsioColorCX8800(リコー社製)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙を定着装置にセットした。紙搬送速度は150mm/sとした。予め、顕微鏡で観察しながら、定着液をPPC用紙上のトナー層に滴下し、定着液がトナー層を通過し紙に到達する時間を計測し、およそ、0.05秒であることがわかった。そこで、定着液付与手段の後に、150mm/s×0.05秒=7.5mmを元に、10mm離して機械的加圧手段を設けた。
◇定着性テスト方法
白い綿布を用い、一定荷重で定着トナー画像面を10回擦り、綿布面の汚れ具合を光学式反射濃度計にて測定し、汚れ具合で定着性を判断した。なお、反射濃度が0.05以下では、目視レベルではほとんど汚れがわからない。
<結果>
機械的加圧手段における圧力をパラメータとして定着テストを実施した。
Figure 2008107517
この表1からわかるように、加圧ローラの圧力を1.0Pa以上とすることで、綿布で定着画像を擦っても綿布はほとんど汚れず、極めて強い定着性が得られることが確認できた。なお、機械的加圧手段を定着液付与手段から5mm離して、上記と同様の定着性テストを実施したところ、機械的加圧手段にトナーの付着が認められ、画質劣化が発生した。
[具体例2]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 70wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:グリセリン 5wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。
上記成分比にて、先ずは、液温90℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、軟化剤が溶解した定着液(フォーム化する前の原液)を作製した。
◇高圧密封容器への封入
軟化剤を含有する液体 95wt%
大気圧のもとではで気体となるガス(LPG) 5wt%
上記成分比にて大気開放用のアクチュエータ部とノズル部を有する密封容器に混合し、攪拌により大気圧のもとではで気体となるガスが分散したO/Wエマルジョン液を作製した(軟化剤は定着液に溶解状態)。
◇定着液付与手段
図4に示すような、密封容器からフォーム状の定着液を作成しブレードに供給する構成とした。
◇機械的加圧手段
対の直径20mmの鉄製ローラを用い、加圧面をクロムメッキ加工し、最大表面粗さRzが2μm以下のローラを加圧ローラとして用いた。
◇定着装置
図3に示すように、上記定着液付与手段と機械的加圧手段を設けた。媒体は、PPC用紙(リコーType6200)とし、プリンタとしてIpsioColorCX8800(リコー社製)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙を定着装置にセットした。紙搬送速度は150mm/sとした。予め、顕微鏡で観察しながら、定着液をPPC用紙上のトナー層に滴下し、定着液がトナー層を通過し紙に到達する時間を計測し、およそ0.1秒であることがわかった。そこで、定着液付与手段の後に、150mm/s×0.1秒=15mmを元に、約17mm離して機械的加圧手段を設けた。
◇定着性テスト方法
白い綿布を用い、一定荷重で定着トナー画像面を10回擦り、綿布面の汚れ具合を光学式反射濃度計にて測定し、汚れ具合で定着性を判断した。なお、反射濃度が0.05以下では、目視レベルではほとんど汚れがわからない。
<結果>
機械的加圧手段における圧力をパラメータとして定着テストを実施した。
Figure 2008107517
この表2からわかるように、加圧ローラの圧力を0.6Pa以上とすることで、綿布で定着画像を擦っても綿布はほとんど汚れず、極めて強い定着性が得られることが確認できた。なお、機械的加圧手段を定着液付与手段から10mm離して、上記と同様の定着性テストを実施したところ、機械的加圧手段にトナーの付着が認められ、画質劣化が発生した。
[具体例3]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 70wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:グリセリン 5wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 5wt%
ミリスチン酸アミン 3wt%
ステアリン酸アミン 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。
上記成分比にて、先ずは、液温90℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、軟化剤が溶解した定着液(フォーム化する前の原液)を作製した。
◇高圧密封容器への封入
軟化剤を含有する液体 95wt%
大気圧のもとではで気体となるガス(LPG) 5wt%
上記成分比にて大気開放用のアクチュエータ部とノズル部を有する密封容器に混合し、攪拌により大気圧のもとではで気体となるガスが分散したO/Wエマルジョン液を作製した(軟化剤は定着液に溶解状態)。
◇定着液付与手段
図4に示すような、密封容器からフォーム状の定着液を作成しブレードに供給する構成とした。
◇機械的加圧手段
直径20mmの鉄製ローラを用い、表面にゴム硬度70度のシリコーンゴム層を厚み1mmにて形成したローラを定着面に配置し加圧ローラとして用い、媒体を挟んで対峙する位置に直径20mmの鉄製ローラを用いた。
◇定着装置
図3に示すように、上記定着液付与手段と機械的加圧手段を設けた。媒体は、PPC用紙(リコーType6200)とし、プリンタとしてIpsioColorCX8800(リコー社製)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙を定着装置にセットした。紙搬送速度は150mm/sとした。予め、顕微鏡で観察しながら、定着液をPPC用紙上のトナー層に滴下し、定着液がトナー層を通過し紙に到達する時間を計測し、およそ、0.1秒であることがわかった。そこで、定着液付与手段の後に、150mm/s×0.1秒=15mmを元に、約17mm離して機械的加圧手段を設けた。
◇定着性テスト方法
白い綿布を用い、一定荷重で定着トナー画像面を10回擦り、綿布面の汚れ具合を光学式反射濃度計にて測定し、汚れ具合で定着性を判断した。なお、反射濃度が0.05以下では、目視レベルではほとんど汚れがわからない。
<結果>
機械的加圧手段における圧力をパラメータとして定着テストを実施した。
Figure 2008107517
この表3からわかるように、加圧ローラの圧力を0.6Pa以上とすることで、綿布で定着画像を擦っても綿布はほとんど汚れず、極めて強い定着性が得られることが確認できた。更に、加圧ローラの圧力が1.0Pa以上では、定着面の光沢感が向上していた。
[具体例4]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 70wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:グリセリン 5wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 5wt%
ミリスチン酸アミン 3wt%
ステアリン酸アミン 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。
上記成分比にて、先ずは、液温90℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、軟化剤が溶解した定着液(フォーム化する前の原液)を作製した。
◇高圧密封容器への封入
軟化剤を含有する液体 95wt%
大気圧のもとではで気体となるガス(LPG) 5wt%
上記成分比にて大気開放用のアクチュエータ部とノズル部を有する密封容器に混合し、攪拌により大気圧のもとではで気体となるガスが分散したO/Wエマルジョン液を作製した(軟化剤は定着液に溶解状態)。
◇定着液付与手段
図4に示すような、密封容器からフォーム状の定着液を作成しブレードに供給する構成とした。
◇機械的加圧手段
直径20mmの鉄製ローラを用い、表面にゴム硬度70度のシリコーンゴム層を厚み1mmにて形成したローラを定着面に配置し、媒体を挟んで対峙する位置に直径20mmの鉄製ローラを用いた。
◇定着装置
図3に示すように、上記定着液付与手段と機械的加圧手段を設けた。媒体は、PPC用紙(リコーType6200)とし、プリンタとしてIpsioColorCX8800(リコー社製)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙を定着装置にセットした。紙搬送速度は150mm/sとした。予め、顕微鏡で観察しながら、定着液をPPC用紙上のトナー層に滴下し、定着液がトナー層を通過し紙に到達する時間を計測し、およそ、0.1秒であることがわかった。そこで、定着液付与手段の後に、150mm/s×0.1秒=15mmを元に、約17mm離して機械的加圧手段を設けた。
なお、紙搬送速度150mm/sに対し、上記機械的加圧手段における加圧ローラの周速度を10%早くするため165mm/sとした。
◇定着性テスト方法
白い綿布を用い、一定荷重で定着トナー画像面を10回擦り、綿布面の汚れ具合を光学式反射濃度計にて測定し、汚れ具合で定着性を判断した。なお、反射濃度が0.05以下では、目視レベルではほとんど汚れがわからない。
<結果>
機械的加圧手段における圧力をパラメータとして定着テストを実施した。
Figure 2008107517
この表4からわかるように、加圧ローラの圧力を0.6Pa以上とすることで、綿布で定着画像を擦っても綿布はほとんど汚れず、極めて強い定着性が得られることが確認できた。更に、加圧ローラの圧力が1.0Pa以上では、定着面の光沢感が向上していた。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の原理における定着液付与後の樹脂含有微粒子の定着の様子を示す概略断面図である。 従来の定着方法による定着液付与後の樹脂含有微粒子に機械圧力を行った際の様子を示す概略断面図である。 本発明の定着方法による定着液付与後の樹脂含有微粒子に機械圧力を行った際の様子を示す概略断面図である。 本発明の定着方法による別の発明の定着装置の構成を示す概略図である。 本発明の定着方法による別の発明の定着装置の別の構成を示す概略図である。 フォーム状定着液の構成を示す概略断面図である。 フォーム状定着液付与手段の構成の一例を示す概略図である。 フォーム状定着液付与手段の構成の他の例を示す概略図である。 本発明の定着方法による別の発明の定着装置の別の構成を示す概略図である。 別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。 熱定着方式及び湿式方式のトナーの定着の様子を示す概略断面図である。 熱定着方式及び湿式方式の色トナーの定着の様子を示す概略断面図である。
符号の説明
11;媒体、12;樹脂含有微粒子層、13;定着液、
14;樹脂含有微粒子、15;加圧部材、16;ローラ加圧手段、
17;噴霧手段、18;塗布ローラ、51;加圧ベルト。

Claims (21)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層に付与して該樹脂含有微粒子層を媒体に定着する定着方法であって、
    前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与工程と、
    前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力工程と、
    前記定着液が前記樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に機械的圧力を解除する解除工程と
    を有することを特徴とする定着方法。
  2. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層に付与して該樹脂含有微粒子層を媒体に定着する定着方法であって、
    前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与工程と、
    前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与し、前記定着液が前記樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力工程と、
    該圧力工程終了後に機械的圧力を解除する解除工程と
    を有することを特徴とする定着方法。
  3. 樹脂を含有する樹脂含有微粒子層を形成した媒体を搬送する媒体搬送手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上の前記樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与手段と、前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力手段と、前記定着液が付与された前記樹脂含有微粒子層に対する前記圧力手段による機械的加圧を制御する加圧制御手段とを有し、
    前記加圧制御手段は、前記定着液付与手段により定着液が前記樹脂含有微粒子層に付与された時に、前記加圧手段によって前記樹脂含有微粒子層に機械的加圧を加え、付与された定着液が前記樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後前記加圧手段による機械的加圧を解除することを特徴とする定着装置。
  4. 樹脂を含有する樹脂含有微粒子層を形成した媒体を搬送する媒体搬送手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上の前記樹脂含有微粒子層に付与する定着液付与手段と、前記定着液を前記樹脂含有微粒子層に付与した後、当該樹脂含有微粒子層に機械的圧力を加える圧力手段と、前記定着液が付与された前記樹脂含有微粒子層に対する前記圧力手段による機械的加圧を制御する加圧制御手段とを有し、
    前記加圧制御手段は、前記定着液付与手段により定着液が前記樹脂含有微粒子層に付与され、付与された定着液が前記樹脂含有微粒子層内を通過して媒体に達した後に、前記加圧手段によって前記樹脂含有微粒子層に機械的加圧を加え、前記加圧手段による機械的加圧が終了した後に前記加圧手段を解除することを特徴とする定着装置。
  5. 前記加圧手段は回転可能であることを特徴とする請求項3又は4に記載の定着装置。
  6. 前記加圧手段は回転体であることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記加圧手段は回転ベルトであることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  8. 前記加圧手段の加圧接触面の最大粗さRzが、前記樹脂含有微粒子の体積平均粒径よりも小さいことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記媒体搬送手段における搬送速度に対し、前記回転体の前記加圧手段の周速度が速いことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  10. 前記媒体搬送手段における搬送速度に対し、前記回転ベルトの前記加圧手段のベルト走行速度が速いことを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  11. 前記加圧手段の回転体最表面が、スプリング式ゴム硬度計タイプAを用い1秒測定にてゴム硬度30度から90度の弾性部材で覆われていることを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 前記定着液付与手段が、前記定着液を噴霧する噴霧手段を含んで構成されていることを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の定着装置。
  13. 前記定着液付与手段が、前記定着液が付着するローラ部材を含んで構成されていることを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の定着装置。
  14. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤と、飽和脂肪族エステルを含有することを特徴とする定着液。
  15. 前記飽和脂肪族エステルは、一般式
    R1COOR2
    で表される化合物を含み、
    R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、
    R2は、炭素数が1以上6以下のアルキル基であることを特徴とする請求項14記載の定着液。
  16. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤と、脂肪族ジカルボン酸エステルを含有することを特徴とする定着液。
  17. 前記脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式
    R3(COOR4)
    で表される化合物を含み、
    R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、
    R4は、炭素数が3以上5以下のアルキル基であることを特徴とする請求項16記載の定着液。
  18. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤と、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含有することを特徴とする定着液。
  19. 前記脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式
    R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、
    R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、
    R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、
    R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基であることを特徴とする請求項18記載の定着液。
  20. 樹脂と、色剤とを含有する樹脂含有微粒子で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成し、請求項1又は2に記載の定着方法にて前記未定着トナー画像を媒体に定着させ媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  21. 樹脂と、色剤とを含有する樹脂含有微粒子で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段により形成した前記未定着トナー画像を媒体に定着させる請求項3〜13のいずれか1項に記載の定着装置とを具備することを特徴とする画像形成装置。
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