JP2008106843A - オートテンショナ - Google Patents

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spring seat
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Tomoyoshi Izutsu
智善 井筒
Tadahisa Tanaka
唯久 田中
Masayoshi Yamada
政義 山田
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Abstract

【課題】シリンダ内の作動油を密封するベローズの端部が抜けにくいオートテンショナを提供する。
【解決手段】有底のシリンダ10内に作動油を溜め、シリンダ内にスリーブ12を設け、スリーブ内にロッド13を摺動可能に挿入してシリンダ内を圧力室14とリザーバ室15に区画し、リーク隙間16を介して圧力室とリザーバ室を連通し、圧力室とリザーバ室を連通させる通路17に、リザーバ室側から圧力室側への流れのみを許容するチェックバルブ18を設け、ロッドにばね座19を固定し、ばね座とシリンダの間にリターンスプリング20を設け、伸縮可能なゴム製ベローズ21の一方の端部22をシリンダの外周に固定するとともに他方の端部24をばね座の外周に固定し、ベローズ21の一方の端部22に、シリンダ10の外周を締め付ける金属環23を埋め込み、ベローズ21の他方の端部24に、ばね座19の外周を締め付ける金属環25を埋め込む。
【選択図】図2

Description

この発明は、オルタネータ等の自動車補機を駆動するベルトの張力保持に用いられるオートテンショナに関する。
自動車の補機、たとえばオルタネータやカーエアコンやウォータポンプなどは、その回転軸がエンジンのクランクシャフトにベルトで連結されており、そのベルトを介してエンジンで駆動される。このベルトの張力を適正範囲に保つために、一般に、支点軸を中心として揺動可能に設けたプーリアームと、そのプーリアームに回転可能に取り付けたテンションプーリと、そのテンションプーリをベルトに押さえ付ける方向にプーリアームを付勢するオートテンショナとからなる張力調整装置が使用される。
この張力調整装置に組み込まれるオートテンショナとして、有底のシリンダ内に作動油を溜め、そのシリンダ内にシリンダと同軸にスリーブを設け、そのスリーブ内にロッドを軸方向に摺動可能に挿入してシリンダ内を圧力室とリザーバ室に区画し、そのロッドのシリンダからの突出部分にばね座を固定し、そのばね座とシリンダの間に、圧力室の容積を拡大する方向にロッドを付勢するリターンスプリングを設けたものが知られている(特許文献1)。
このオートテンショナは、リターンスプリングの付勢力がベルトの張力とつり合う位置までロッドが移動することにより、ベルトの張力変動を吸収し、ベルトの張力を適正範囲に保つ。
また、圧力室とリザーバ室は、絞りを形成する第1通路を介して連通しており、圧力室の容積が縮小する方向にロッドが移動すると、圧力室内の作動油が第1通路を通って流出する。このとき、作動油の流量が絞りによって制限されるので、ロッドがゆっくりと移動し、ベルトを安定した状態に保ちながらその緊張を吸収する。
また、このオートテンショナは、圧力室とリザーバ室を連通させる第2通路が設けられ、その第2通路には、リザーバ室側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブが設けられ、圧力室の容積が拡大する方向にロッドが移動すると、第2通路を通ってリザーバ室側から圧力室側に作動油が流れる。そのため、圧力室の容積が拡大する方向にロッドが速やかに移動し、ベルトの弛みを迅速に吸収する。
また、このオートテンショナは、軸方向に伸縮可能な筒状のゴム製ベローズでシリンダ内の作動油を密封しており、ベローズの一方の端部をシリンダの外周に締め付けて固定し、他方の端部をばね座の外周に締め付けて固定している。
特開2006−125448号公報
しかし、このオートテンショナは、高温環境下で使用すると、ベローズのゴムが熱劣化し、ベローズの端部の締め付け力が不足した状態になりやすい。ベローズの端部の締め付け力が不足すると、ベルトの張力が変化してロッドが大きく移動したときに、ベローズの一方の端部がシリンダから抜けたり、他方の端部がばね座から抜けたりするおそれがある。
この発明が解決しようとする課題は、ベローズの端部の抜けが生じにくいオートテンショナを提供することである。
上記の課題を解決するために、前記ベローズの一方の端部に、前記シリンダの外周を締め付ける金属環を埋め込み、前記ベローズの他方の端部に、前記ばね座の外周を締め付ける金属環を埋め込んだ。
この発明のオートテンショナは、ベローズの端部に埋め込んだ金属環でシリンダの外周を締め付けているので、高温環境下で使用してベローズのゴムが熱劣化した場合にも、ベローズの端部の締め付け力を確保することができ、ベローズの端部がシリンダから抜けにくい。同様に、ベローズの端部に埋め込んだ金属環でばね座の外周を締め付けているので、ベローズのゴムが熱劣化した場合にも、ベローズの端部の締め付け力を確保することができ、ベローズの端部がばね座から抜けにくい。
図1、図2に、自動車補機を駆動するベルト1の張力調整装置を示す。この張力調整装置は、ベルト1に接触するテンションプーリ2と、テンションプーリ2を回転可能に支持するプーリアーム3とを有し、プーリアーム3は、図2に示すエンジンブロック4に固定した支点軸5に揺動可能に支持されている。
プーリアーム3には、この発明の実施形態に係るオートテンショナ6の一端が連結軸7を中心として回転可能に連結され、オートテンショナ6の他端は、エンジンブロック4に固定した連結軸8に回転可能に連結されている。オートテンショナ6は、プーリアーム3を付勢してテンションプーリ2をベルト1に押さえ付けている。
図2に示すように、オートテンショナ6は、底9を有するシリンダ10内に、作動油が溜められている。また、底9に形成されたスリーブ嵌合凹部11には、シリンダ10と同軸のスリーブ12が圧入され、スリーブ12内に、ロッド13が軸方向に摺動可能に挿入されている。ここで、スリーブ12とロッド13は、シリンダ10内を圧力室14とリザーバ室15に区画する。
スリーブ12とロッド13の摺動面間には、圧力室14とリザーバ室15を連通するリーク隙間16が形成されている。リーク隙間16は微小であり、圧力室14からリザーバ室15に流れる作動油の流量を制限する絞りを構成する。
また、スリーブ12とスリーブ嵌合凹部11の嵌合面間には、圧力室14とリザーバ室15を連通する通路17が形成され、通路17の圧力室14側の端部に、リザーバ室15側から圧力室14側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ18が設けられている。
ロッド13のシリンダ10からの突出部分には、ばね座19が固定されている。ばね座19とシリンダ10の底9との間にはリターンスプリング20が組み込まれ、リターンスプリング20は、圧力室14の容積を拡大する方向にロッド13を付勢している。
ばね座19とシリンダ10の間に形成される環状の開口は、筒状のゴム製ベローズ21で閉鎖され、これにより、シリンダ10内の作動油が密封されている。
ベローズ21は、図3に示すように、一方の端部22に筒状の金属環23が埋め込まれており、その端部22にシリンダ10を圧入することによって、シリンダ10の外周を金属環23で締め付け、端部22をシリンダ10に固定している。また、他方の端部24にも筒状の金属環25が埋め込まれており、その端部24にばね座19を圧入することによって、ばね座19の外周を金属環25で締め付け、端部24をばね座19に固定している。また、ベローズ21は、端部22と端部24の間に、軸方向の折り返し部26が形成されており、その折り返し部26の位置を変化させることによって軸方向に伸縮可能となっている。
つぎに、このオートテンショナ6の動作例を説明する。
ベルト1の張力が大きくなると、その張力が、テンションプーリ2、プーリアーム3、ばね座19を介してロッド13に伝達し、圧力室14の圧力が高まる。圧力室14の圧力がリザーバ室15の圧力よりも高くなると、作動油がリーク隙間16を圧力室14側からリザーバ室15側に流れる。このとき、チェックバルブ18が閉じているので作動油は通路17を流れない。こうして作動油がリーク隙間16を流れることによりロッド13が移動し、ベルト1の張力とリターンスプリング20の付勢力とがつり合う位置までテンションプーリ2が移動する。このとき、リーク隙間16を流れる作動油の流量が制限されてダンパ作用が生じるので、テンションプーリ2はゆっくりと移動し、ベルト1を安定した状態に保ちながらその緊張を吸収する。
一方、ベルト1の張力が小さくなると、リターンスプリング20の付勢力によってロッド13が移動し、圧力室14の容積が拡大することで、圧力室14の圧力が低くなる。圧力室14の圧力がリザーバ室15の圧力よりも低くなるとチェックバルブ18が開き、作動油が通路17をリザーバ室15側から圧力室14側に流れる。このとき、テンションプーリ2は、ベルト1の張力とリターンスプリング20の付勢力とがつり合う位置まで速やかに移動し、ベルト1の弛みを迅速に吸収する。
ここで、ベルト1の張力が変化してロッド13が大きく移動したときに、ベローズ21の端部22がシリンダ10から抜けやすい状態となるが、このオートテンショナ6は、ベローズ21の端部22に埋め込んだ金属環23でシリンダ10の外周を締め付けてベローズ21の端部22をシリンダ10に固定しているので、高温環境下でベローズ21のゴムが熱劣化した場合にも、ベローズ21の端部22の締め付け力を確保することができ、端部22がシリンダ10から抜けにくい。
同様に、このオートテンショナは、ベローズ21の端部24に埋め込んだ金属環25でばね座19の外周を締め付けてベローズ21の端部24をばね座19に固定しているので、高温環境下でベローズ21のゴムが熱劣化した場合にも、ベローズ21の端部24の締め付け力を確保することができ、端部24がばね座19から抜けにくい。
上記実施形態では、軸方向に伸縮可能なベローズとして、端部22と端部24の間に折り返し部26を形成し、その折り返し部26の位置を変化させることによって軸方向に伸縮可能なベローズ21を例に挙げて説明したが、この発明は、他の形式のベローズを組み込んだオートテンショナにも適用することができる。たとえば、シリンダの外周に締め付ける端部とばね座の外周に締め付ける端部の間に、外径側に隆起して周方向に連続する山部と、内径側に凹んで周方向に連続する谷部とを軸方向に交互に形成した蛇腹状のベローズを組み込んだオートテンショナにも適用することができる。
この発明の実施形態のオートテンショナを組み込んだ張力調整装置を示す正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図2に示すベローズ近傍の拡大断面図
符号の説明
10 シリンダ
12 スリーブ
13 ロッド
14 圧力室
15 リザーバ室
16 リーク隙間
17 通路
18 チェックバルブ
19 ばね座
20 リターンスプリング
21 ベローズ
22 端部
23 金属環
24 端部
25 金属環

Claims (1)

  1. 有底のシリンダ(10)内に作動油を溜め、そのシリンダ(10)内にシリンダ(10)と同軸にスリーブ(12)を設け、そのスリーブ(12)内にロッド(13)を軸方向に摺動可能に挿入してシリンダ(10)内を圧力室(14)とリザーバ室(15)に区画し、絞りを形成する第1通路(16)を介して前記圧力室(14)と前記リザーバ室(15)を連通し、前記圧力室(14)と前記リザーバ室(15)を連通させる第2通路(17)を設け、その第2通路(17)に、リザーバ室(15)側から圧力室(14)側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ(18)を設け、前記ロッド(13)の前記シリンダ(10)からの突出部分にばね座(19)を固定し、そのばね座(19)と前記シリンダ(10)の間に、前記圧力室(14)の容積を拡大する方向に前記ロッド(13)を付勢するリターンスプリング(20)を設け、軸方向に伸縮可能な筒状のゴム製ベローズ(21)の一方の端部(22)を前記シリンダ(10)の外周に締め付けて固定するとともに他方の端部(24)を前記ばね座(19)の外周に締め付けて固定し、そのベローズ(21)で前記シリンダ(10)内の作動油を密封したオートテンショナにおいて、前記ベローズ(21)の一方の端部(22)に、前記シリンダ(10)の外周を締め付ける金属環(23)を埋め込み、前記ベローズ(21)の他方の端部(24)に、前記ばね座(19)の外周を締め付ける金属環(25)を埋め込んだことを特徴とするオートテンショナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10240664B2 (en) 2014-06-20 2019-03-26 Litens Automotive Partnership Tensioner with hydraulic locking feature

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