JP2008103636A - 縦型トランジスタ、および縦型トランジスタを作製する方法 - Google Patents

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誠 木山
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Abstract

【課題】再成長界面へのコンタミネーションの影響を低減可能であると共にゲート絶縁層下に実質的な平坦な表面を提供可能な構造を有する縦型トランジスタを提供する。
【解決手段】第1〜第3の領域13b〜13dは、X軸方向に規定されるp型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEを有する。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は、窒化ガリウム系半導体領域21の主面21a上に設けられ、位置P〜Pにおいて、実質的に同じp型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEを有する。位置Pでの第1の領域13bに添加されているn型ドーパントは、濃度プロファイルPFNDOPE1により規定される。このn型ドーパント濃度は、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEにより規定されるp型ドーパント濃度を越え、この結果、第1の領域13bはn導電性を示す。
【選択図】図2

Description

本発明は、縦型トランジスタ、および縦型トランジスタを作製する方法に関する。
非特許文献1には、パワーMOSトランジスタが記載されている。シリコン半導体を用いるパワーMOSトランジスタが実用化されている。パワーMOSトランジスタには様々な構造が提案されている。高出力性に優れたパワートランジスタのためには、縦型DMOS構造が用いられ、またDMOS構造のパワートランジスタは、優れたノーマリオフ特性を示す。また、炭化シリコン半導体を用いるパワートランジスタが開発されている。
パワーエレクトロニクスハンドブック、R&Dプランニング2002、今井孝二 監修、第57頁〜第59頁
シリコン半導体では、イオン注入により、n型領域およびp型領域を形成することができる。このため、DMOS構造のような複雑な接合構造をシリコン半導体を用いて作製できる。DMOS構造では、p型ウエル領域によってn型ソース領域が、n型ドリフト領域から離されている。大電流を流すことを可能にするために、多数のトランジスタユニットを並列的に配列する。このような好適な構造では、2つのp型ウエル領域の間にn型ドリフト領域が位置しており、ソース領域、p型ウエル領域およびn型ドリフト領域を覆うようにゲート絶縁膜が形成される。
しかしながら、窒化ガリウム系半導体では、n型ドーパントと異なり、p型ドーパントをイオン注入により導入してもp型半導体を安定して形成することができない。窒化ガリウム系半導体へのイオン注入によりp型半導体が実現できない理由は、注入またはアニールによる欠陥に関係していると推測されるが、現状よくわかっていない。
一方、イオン注入を用いずに、p型窒化ガリウム半導体を形成するために、マスクを用いてp型窒化ガリウム半導体を選択成長することが考えられる。ところが、選択成長では、マスクの縁に沿って窒化ガリウム系半導体の突起が形成される。この突起は、p型ウエル領域を選択成長するときだけでなく、p型ウエル領域の間にn型ドリフト領域を選択成長するときにも形成される。この突起は、ゲート絶縁膜を形成するに先立って除去されなければならず、なぜなら、ゲート電極からの電界に応じてpウエル領域の表面を反転させて反転層チャネルを生成することを妨げるからである。しかしながら、突起を除去して反転層チャネルの形成に相応しい窒化ガリウム系半導体表面を形成することは容易にではない。
多くの文献では、DMOS構造の窒化ガリウム系半導体トランジスタに言及しているけれども、このような解決すべき点については触れていない。
また、上記の突起に関することに加えて、発明者らは、選択成長に関して別の点にも着目している。p型半導体およびn型半導体のいずれを成長に選択成長を採用するとき、再成長界面によりpn接合を形成しなければならない。この点についても、pn接合特性が、再成長界面のコンタミネーションに影響される可能性がある。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、p−n接合界面へのコンタミネーションの影響を低減可能であると共にゲート絶縁層のために実質的な平坦な表面を提供可能な構造を有する縦型トランジスタを提供することを目的とし、またこの縦型トランジスタを作製する方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る縦型トランジスタは、(a)窒化ガリウム系半導体領域と、(b)前記窒化ガリウム系半導体領域の主面上に成長された窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層と、(c)前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の表面上に設けられたゲート絶縁層と、(d)前記ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極と、(e)前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層上に設けられたソース電極とを備え、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層は、第1の領域、第2の領域、および前記第1の領域と前記第2の領域との間に設けられた第3の領域を含み、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1〜第3の領域は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記表面から前記窒化ガリウム系半導体領域へ向かう方向に規定されるp型ドーパント濃度プロファイルを有し、前記p型ドーパント濃度プロファイルにより規定されるp型ドーパント濃度を越えるn型ドーパントが前記第1の領域に添加されており、前記第1の領域はn導電性を示し、前記ソース電極は、前記第2の領域上に設けられており、前記第3の領域は、前記p型ドーパント濃度プロファイルに従ってp導電性を示すウエル領域である。
この縦型トランジスタによれば、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層が、窒化ガリウム系半導体領域の主面上に形成されているので、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層は所望のp型ドーパント濃度プロファイルを有すると共に、その表面は実質的に平坦になる。このため、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の実質的に平坦な表面上にゲート絶縁層が設けられる。また、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の第1の領域には、p型ドーパント濃度プロファイルにより規定されるp型ドーパント濃度を越えるn型ドーパントが添加され、p型ドーパントとn型ドーパントと共添加されるけれども、結果として第1の領域はn導電性を示す。一方、第3の領域は、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層からのp導電性を示し、ウエル領域である。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記n型ドーパントはイオン注入により導入される。この縦型トランジスタによれば、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層を形成した後に、第1の領域へのn型ドーパントの導入を行うので、p型ウエル領域を形成するためのp型ドーパントのイオン注入を行う必要がない。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記第3の領域は前記第1の領域とp−n接合を成し、このp−n接合は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層に含まれたp型ドーパントと前記第2の領域にイオン注入されたn型ドーパントとによって規定される。この縦型トランジスタによれば、p型ウエル領域を形成するための結晶再成長を行う必要がない。この結果、再成長を行うことなくウエル領域とドリフト領域とのpn接合を形成できる。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記第1の領域はn型ドーパントとしてシリコンまたは酸素の少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。これらの元素をイオン注入により第1の領域へ導入できるので、ゲート絶縁層が、実質的に平坦な窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層表面上に設けられる。また、本発明に係る縦型トランジスタでは、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層は、p型ドーパントとしてマグネシウムを含むことが好ましい。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記p型ドーパント濃度プロファイルの最大値は1×1015cm−3以上であることが好ましい。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記第1の領域とn−n接合を成す第1の部分と該第1の部分と異なる第2の部分とを含み、該第1の部分には前記第1の領域と同じ種類のn型ドーパントが添加されており、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第3の領域と前記第2の部分とは、p−n接合を成す。第3の領域と第2の部分とのp−n接合は、連続エピタキシャル成長により形成される。
この縦型トランジスタによれば、窒化ガリウム系半導体領域の第1の部分が第1の領域とn−n接合を成すので、第1の領域と窒化ガリウム系半導体領域の第1の部分との間に、良好な電気接続が提供される。
本発明に係る縦型トランジスタでは、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の電子キャリア濃度は、前記第1の領域の電子キャリア濃度より小さいことが好ましい。この縦型トランジスタによれば、第1の領域にp型ドーパントとn型ドーパントと共添加されてキャリア濃度が高いけれども、窒化ガリウム系半導体領域の第2の部分のキャリア濃度が小さいので、ドリフト領域の大きな耐圧を抑制できる。
本発明の別の側面は、窒化ガリウム系半導体を用いる縦型トランジスタを作製する方法である。この方法は、(a)第1の領域、第2の領域、および前記第1の領域と前記第2の領域との間に設けられた第3の領域を含むp型導電型の窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層を、窒化ガリウム系半導体領域の主面上に成長する工程と、(b)前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域に、n型ドーパントのイオン注入を行う工程と、(c)前記イオン注入の後にn型ドーパントの活性化のために熱処理を行って、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域にn導電性を与え、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域と前記第3の領域とにpn接合を形成すると共に前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域と前記窒化ガリウム系半導体領域とにn−n接合を形成する工程と、(d)前記第1〜第3の領域上にゲート絶縁層を形成する工程とを備え、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域はp導電性を有する。
この方法によれば、p型導電型の窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層を、窒化ガリウム系半導体領域の主面上に成長した後に、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の第1の領域にn型ドーパントのイオン注入を行う。このため、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の表面の平坦さを利用しながら、縦型トランジスタのためのp−n接合を形成できる。
本発明に係る方法は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域にn型ドーパントのイオン注入を行って、ソース領域を形成する工程をさらに備えることができ、前記ソース領域は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域によって前記第1の領域から隔置される。
この方法によれば、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の第2の領域にn型ドーパントのイオン注入を行うことによって、ソース領域が形成されるので、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の表面の平坦さを利用しながら、縦型トランジスタのための別のp−n接合を形成できる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、p−n接合界面へのコンタミネーションの影響を低減可能であると共にゲート絶縁層のために実質的な平坦な表面を提供可能な構造を有する縦型トランジスタが提供される。また、本発明によれば、この縦型トランジスタを作製する方法が提供され、この方法によれば、p−n接合界面へのコンタミネーションの影響を低減可能であると共にゲート絶縁層のために実質的な平坦な表面を提供可能である。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の縦型トランジスタ、および縦型トランジスタを作製する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本実施の形態に係る縦型トランジスタの構造を示す図面である。縦型トランジスタ11は、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13と、ゲート絶縁層15と、ゲート電極17と、ソース電極19とを備える。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は、窒化ガリウム系半導体領域21の主面21a上に設けられており、また実質的に平坦な表面13aを有する。ソース電極19は、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13上に設けられている。ゲート絶縁層15は、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の表面13a上に設けられている。このゲート絶縁層15上には、ゲート電極17が設けられている。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は、第1の領域13b、第2の領域13c、および第3の領域13dを含んでおり、第3の領域13dは第1の領域13bと第2の領域13cとの間に設けられている。ソース電極19は、第2の領域13c上に設けられている。ゲート絶縁層15は、第1の領域13bおよび第3の領域13dを覆っており、また第2の領域13cの一部も覆っている。
図2(b)、図2(c)および図2(d)は、図2(a)に示された位置P、P、Pにおけるドーパント濃度プロファイルを示す図面である。図2(b)、図2(c)および図2(d)において、横軸は、図2(a)に示されたX軸に関する座標を示し、縦軸はp型およびn型のドーパント濃度を示す。図2(b)、図2(c)および図2(d)の各々に示されるように、窒化ガリウム系半導体層13の第1〜第3の領域13b、13c、13dは、窒化ガリウム系半導体層13の表面13aから窒化ガリウム系半導体領域21へ向かう方向(X軸方向)に規定されるp型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEを有する。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は、窒化ガリウム系半導体領域21の主面21a上にエピタキシャル成長されるので、位置P、P、Pのいずれにおいても、実質的に同じp型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEを有する。濃度プロファイルPFPDOPEは、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の厚さに対応する座標X2において急激に減少する。位置Pによって代表的に示される第1の領域13bには、n型ドーパントが添加されている。n型ドーパントは濃度プロファイルPFNDOPE1により規定される。このn型ドーパント濃度は、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEにより規定されるp型ドーパント濃度を越える。この結果、第1の領域13bはn導電性を示す。濃度プロファイルPFNDOPE1は、座標X2より深い座標X3において急激に減少する。第3の領域13dは、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEに従ってp導電性を示すウエル領域である。第2の領域13cにはn導電性を示すソース領域23が設けられる。ソース領域23はn型ドーパント濃度プロファイルPFNDOPE2により規定される。このn型ドーパント濃度は、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEにより規定されるp型ドーパント濃度を越える。濃度プロファイルPFNDOPE2は、座標X2より浅い座標X1において急激に減少する。この結果、ソース領域23と窒化ガリウム系半導体領域21との間には、ウエル領域が位置する。座標X3より深い領域では、n型ドーパントは濃度プロファイルPFにより規定される。この濃度プロファイルPFは、窒化ガリウム系半導体領域21によって提供される。
この縦型トランジスタ11によれば、第1の領域13bでは、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEによるp型ドーパント濃度より大きいn型ドーパントが添加される。p型ドーパントとn型ドーパントと共添加されるけれども、補償の結果として、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の第1の領域13bはn導電性を示す。一方、第3の領域13dは、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の元々の導電性によりp型を示し、ウエル領域として働く。また、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13が、窒化ガリウム系半導体領域21の主面21a上に形成されているので、所望のp型ドーパント濃度プロファイルFPPDOPEを有する窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の表面13aは実質的に平坦になる。このため、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は実質的に平坦な表面13aを提供し、この表面13a上にゲート絶縁層15が設けられる。したがって、縦型トランジスタ11は、ゲート絶縁層15のために実質的な平坦な表面13aを提供可能な構造を有する。
縦型トランジスタ11では、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の第1の領域13bには、n型ドーパントがイオン注入により導入されることができる。この縦型トランジスタ11によれば、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13を形成した後に、第1の領域13bへのn型ドーパントの導入を行うので、p型ウエル領域を形成するためのp型ドーパントのイオン注入を行う必要がない。
また、図1に示されるように、縦型トランジスタ11では、第2の領域13cは第1の領域13bとp−n接合25aを成す。このp−n接合25aは、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13に含まれたp型ドーパントと第2の領域13cにイオン注入されたn型ドーパントとによって規定される。このため、p型ウエル領域を形成するための結晶再成長を行う必要がない。この結果、再成長を行うことなくウエル領域とドリフト領域とのpn接合を形成できる。これ故に、再成長に起因するp−n接合の界面へのコンタミネーションがない。また、再成長に起因するp−n接合の欠陥が発生しない。
第1の領域13bはn型ドーパントとしてシリコンまたは酸素の少なくともいずれか一方を含むころが好ましい。これらの元素をイオン注入により第1の領域13aへ導入できるので、ゲート絶縁層15が、実質的に平坦な窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の表面13a上に設けられる。しかしながら、n型ドーパントとしては、これらに限定されることなく、他のn型ドーパントを用いることができる。
また、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13は、p型ドーパントとしてマグネシウムを含むことが好ましい。この縦型トランジスタ11によれば、比較的良好なp型結晶特性を得ることができる。しかしながら、p型ドーパントとしては、これらに限定されることなく、他のp型ドーパントを用いることができる。縦型トランジスタ11では、p型ドーパント濃度プロファイルPFPDOPEの最大値は1×1015cm−3以上であることが好ましい。この縦型トランジスタ11によれば、p型ドーパント濃度プロファイルで特性づけられるウェル層とドリフト層(領域21)との接合はpn接合となるので、良好なウェル層が実現される。
再び図1を参照しながら、縦型トランジスタ11を説明する。窒化ガリウム系半導体領域21は、ドリフト領域のために設けられており、また実質的に平坦な表面21aを有する。窒化ガリウム系半導体領域21は、第1の部分21bと第2の部分21cとを含む。第1の部分21bは、第1の領域13bとn−n接合25bを成す。第1の部分21bは第2の部分21cとn−n接合25cを成す。第1の部分21bには第1の領域13bと同じ種類のn型ドーパントが添加されており、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の第3の領域13dと第2の部分とは、p−n接合25dを成す。
縦型トランジスタ11によれば、窒化ガリウム系半導体領域21の第1の部分21bが第1の領域13bとn−n接合25bを成すので、第1の領域13bがp型領域により窒化ガリウム系半導体領域21の第1の部分21bから分離されることなく、第1の領域13bと第1の部分21bとの間に良好な電気接続が提供される。
窒化ガリウム系半導体領域21の第2の部分21cの電子キャリア濃度N21cEは、第1の領域13bの電子キャリア濃度N13bEより小さいことが好ましい。縦型トランジスタ11によれば、第1の領域13bにp型ドーパントとn型ドーパントと共添加されてキャリア濃度N13bEが大きいけれども、窒化ガリウム系半導体領域21の第2の部分21cのキャリア濃度N21cEが小さいので、このドリフト領域に起因する耐圧低下を抑制できる。窒化ガリウム系半導体領域21の第2の部分21cのキャリア濃度N21cEは、例えば1017cm−3程度以下であり、また1014cm−3程度以上である。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の第2の領域13cのドーピング濃度(第2の領域13cに含まれるp型ドーパント濃度)N13cHは、例えば1018cm−3程度以下であり、また1015cm−3程度以上である。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13の第1の領域13bのキャリア濃度N13bEは、例えば1021cm−3程度以下であり、また1016cm−3程度以上である。
また、縦型トランジスタ11は基板27を更に含むことができる。窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層13および窒化ガリウム系半導体領域21は、基板27の主面27a上に設けられている。基板27としては、例えばIII族窒化物基板を用いることができる。III族窒化物基板としては、例えばGaN、AlGaN、AlN等を用いることができる。しかしながら、基板27としてはこれらに限定されることなく、他の材料からなる基板を用いることができる。基板27の裏面27b上には、ドレイン電極29が設けられている。ソース電極19は、第2の領域13cにおいてソース領域23にオーミック接触を成す。必要な場合には、ソース電極19は、第4の領域13eにおいてウエル領域に電気的に接続される。第3の領域13dにおいてウエル領域の表面には、ゲート電極17からの電界に応じて反転層31が形成される。ソース領域23からの電子は、反転層31を介して第1の領域13bに到達し、さらに窒化ガリウム系半導体領域21および導電性を有する基板27を介してドレイン電極29に到達する。
図3(a)および図3(b)は、選択成長を用いてドリフト領域の一部を形成する工程を示す図面である。図3(a)に示されるように、例えば、GaN基板41上にGaNドリフト領域43およびp型GaN層45が設けられている。p型GaN層45上にはマスク47が設けられており、GaNドリフト領域43およびp型GaN層45には、このマスクの47に対応する開口49がエッチングにより形成される。
図3(b)に示されるように、マスク47を用いて開口49に埋め込み再成長を行って再成長領域51を形成する。この場合、マスク47に沿って結晶の異常成長して盛り上がり部51aが生成される。また、開口49に対応するGaNドリフト領域43の表面43aおよびp型GaN層45の表面45aが露出されるので、コンタミネーション53aの可能性がある。さらに、これらの表面43a、45aの状況に応じて、結晶が適切に成長されず隙間53bが形成されることもある。
故に、選択成長を用いて作製される縦型トランジスタは、ゲート絶縁層のために実質的な平坦な表面を提供可能な構造を提供できない。また、既に説明したように、p−n接合界面へのコンタミネーションが発生する可能性がある。
図4および図5を参照しながら、窒化ガリウム系半導体を用いる縦型トランジスタを作製する方法を説明する。
図4(a)に示されるように、窒化ガリウム系半導体基板61上にn型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63およびp型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65を順に成長する。この成長は、例えば有機金属気相成長法で行われる。窒化ガリウム系半導体基板61としては、例えばGaN基板、AlGaN基板等を用いることができる。n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63は、例えば例えばGaN、AlGaNからなることができる。p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65は、例えば例えばGaN、AlGaNからなることができる。n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63は、ドリフト領域のための設けられ、またp型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65は、ウエル領域のために設けられる。p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65は、第1の領域65b、第2の領域65c、第3の領域65dおよび第4の領域65eを含む。第1の領域65b、第3の領域65d、第2の領域65cおよび第4の領域65eは、n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63に沿って配置されている。第3の領域65dは、第1の領域65bと第2の領域65cとの間に設けられている。p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65は実質的に平坦な表面65aを有する。また、例えばn型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63とp型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65とは、ホモ接合を成すことが好ましい。窒化ガリウム系半導体基板61の主面は実質的に平坦であり、このため、n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63の主面も実質的に平坦である。また、これ故に、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の主面も実質的に平坦である。
図4(b)に示されるように、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65上にマスク67を形成する。マスク67は、第2の領域65c、第3の領域65dおよび第4の領域65eを覆うと共に、第1の領域65bに開口67aを有する。マスク67の材料としては、例えば1マイクロメートル程度のSiO、SiN等を用いることができる。
図4(c)に示されるように、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の第1の領域65bに、n型ドーパントのイオン注入69を行う。このイオン注入69により、第1の領域65bのn型ドーパント濃度は、第1の領域65bに成長の際に含まれるp型ドーパント濃度よりも大きく、第1の領域65bはn導電性を示す。このイオン注入69によるn型ドーパントは、第1の領域65bに隣接するn型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63の領域63bにも導入される。このイオン注入69により、n型窒化ガリウム系半導体領域71が形成される。イオン注入69の後に、マスク67を除去する。
この方法によれば、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65を、n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63の主面上に成長した後に、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の第1の領域65bにn型ドーパントのイオン注入69を行う。このため、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の表面の平坦さを利用しながら、縦型トランジスタのためのp−n接合を形成できる。
図4(d)に示されるように、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65上にマスク73を形成する。マスク73は、第1の領域65b、第3の領域65dおよび第4の領域65eを覆うと共に、第2の領域65cに開口73aを有する。マスク73の材料としては、例えば0.5マイクロメートル程度のSiO、SiN等を用いることができる。
図5(a)に示されるように、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の第2の領域65cに、n型ドーパントのイオン注入75を行う。このイオン注入75により、第2の領域65cのn型ドーパント濃度は、第1の領域65bに成長の際に含まれるp型ドーパント濃度よりも大きく、第2の領域65cの一部分はn導電性を示す。このイオン注入75によるn型ドーパントは、第2の領域65cの表層に導入される。このイオン注入69により、n型窒化ガリウム系半導体領域77が形成される。n型窒化ガリウム系半導体領域77は、n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63からp型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65によって隔置される。イオン注入75の後に、マスク73を除去する。
この方法によれば、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の第2の領域65cにn型ドーパントのイオン注入を行うことによって、ソース領域77bのための領域が規定されるので、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65の表面の平坦さを利用しながら、縦型トランジスタのためのp−n接合を形成できる。
図5(b)に示されるように、p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜65上にキャップ層79を形成した後に、熱処理81を行う。この熱処理81により、イオン注入されたn型ドーパントが活性化されると共に、イオン注入後のアニールが行われる。キャップ層79は、例えばシリコン窒化物といった絶縁膜からなることができる。なお、この熱処理81は、イオン注入毎に行うことができる。熱処理81の後に、キャップ層79を除去する。この熱処理81により、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層65の第1の領域65bにn導電性を与え、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層65の第1の領域65bと第3の領域65dとにp−n接合83aを形成すると共に窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層65の第1の領域65bとn型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜63とにn−n接合83bを形成する。また、この熱処理81により、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層65の第2の領域65cの表層にn導電性を与え、窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層65の第2の領域65cとn型窒化ガリウム系半導体領域77とにpn接合83cを形成する。
図5(c)に示されるように、第1〜第3の領域65b、65c、65d上にゲート絶縁層85を形成する。ゲート絶縁層85の材料としては、例えばSiO、SiN等を用いることができる。図5(d)に示されるように、ゲート絶縁層85上にゲート電極87を形成する。ソース領域77上にソース電極89を形成する。基板61の裏面61b上にドレイン電極91を形成する。
(実験例)
エピタキシャル成長で形成したGaN基板上に、pn接合を含むエピタキシャル基板を形成する。エピタキシャル基板は、GaN基板/n型GaNエピタキシャル膜/p型GaNエピタキシャル膜の構造を含む。n型自立GaN基板は厚み400マイクロメートルを有し、キャリア濃度5×1018cm−3を有し、HVPE法により成長される。エピタキシャル成長はOMVPE法で行われる。n型GaNエピタキシャル膜は、電子キャリア濃度3×1016cm−3を有し、厚み5マイクロメートルを有する。p型GaNエピタキシャル膜は、Mg濃度3×1017cm−3を有し、厚み0.3マイクロメートルを有する。n型GaNエピタキシャル膜/p型GaNエピタキシャル膜はpnホモ接合を成す。
次いで、イオン注入によりpウエル間にドリフト層を形成する。この工程では、p型GaNエピタキシャル膜の一部を深さ方向すべてにわたりn型領域に変更できるような条件でイオン注入を行う。このために、プラズマCVD法でSiN膜をp型GaNエピタキシャル膜上に形成する。SiN膜は、例えば400ナノメートルである。SiN膜上にフォトリソグラフィ法を用いてマスクパターンを形成した後に、フッ化水素酸(BHF)溶液でSiN膜のエッチングを行い、SiN膜に選択注入用の開口を形成する。次に、Siイオンを行う。イオン注入の条件は、エネルギ200keV、1×1015cm−2を用いる。イオン注入後にSiNマスクを除去する。
次に、イオン注入によりn型コンタクト領域(ソース領域)を形成する。このために、前工程と同様に、プラズマCVD法でSiN膜をp型GaNエピタキシャル膜上に形成する。SiN膜は、例えば200ナノメートルである。SiN膜上にフォトリソグラフィ法を用いてマスクパターンを形成した後に、フッ化水素酸(BHF)溶液でSiN膜のエッチングを行い、SiN膜に選択注入用の開口を形成する。Siイオンを行う。イオン注入の条件は、エネルギ50keV、1×1015cm−2を用いる。イオン注入後にSiNマスクを除去する。
この後、アニール用保護膜として、SiN膜を形成する。SiN膜は100nmの厚さを有する。n型ドーパントの活性化アニールとして、摂氏1200度、3分間、窒素ガス中で熱処理を行う。次に、MIS絶縁膜を形成する。MIS絶縁膜として、プラズマCVD法で形成された厚み100nmのSiO膜を形成する。ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を形成する。ゲート電極はNi/Au(=50nm/100nm)からなり、ソース電極はTi/Al/Ti/Au(=20nm/100nm/20nm/300nm)からなり、ドレイン電極はTi/Al/Ti/Alからなる。これらの主要な工程により、縦型トランジスタ構造は作製される。
このトランジスタの形状は、チャネル長4マイクロメートル(MISゲート下pウエル長)、チャネル幅500マイクロメートル、ゲート電極長20マイクロメートルである。このトランジスタのゲート閾値電圧は3ボルトであり、ゲート電圧+10ボルトおよびドレイン電圧+10ボルトで、ドレイン電流1ミリアンペアである。本イオン注入プロセスにより、pウェル間の領域がn導電性に変換される。また、Pウェル間のドリフト層形成用イオン注入条件として、注入イオンのプロファイルが矩形に近くなるように、多重注入(注入エネルギ、ドーズ量を適切に変化させて、複数回の注入を行う)を用いることができる。
以上説明した縦型トランジスタの構造および製造方法では、窒化ガリウム系半導体では良好なp型層の形成できないp型ドーパントイオン注入を行うことなく、ゲート絶縁膜直下にp型ウエル領域およびn型ドリフト領域を形成できる。また、再成長界面へのコンタミネーションの影響を低減可能である。さらに、ゲート絶縁層下に実質的な平坦な表面を提供可能である。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本実施の形態では、例えば、一例のp型ドーパントプロファイルを説明したけれども、本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。また、本実施の形態では、具体的な材料の基板について例示的に説明しているけれども、本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1は、本実施の形態に係る縦型トランジスタの構造を示す図面である。 図2(a)は、縦型トランジスタの一部を示す図面である。図2(b)、図2(c)および図2(d)は、図2(a)に示された位置P、P、Pにおけるドーパント濃度プロファイルを示す図面である。 図3(a)および図3(b)は、選択成長を用いてドリフト領域の一部を形成する工程を示す図面である。 図4は、窒化ガリウム系半導体を用いる縦型トランジスタを作製する方法の主要な工程を示す図面である。 図5は、窒化ガリウム系半導体を用いる縦型トランジスタを作製する方法の主要な工程を示す図面である
符号の説明
11…縦型トランジスタ、13…窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層、13a…窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層表面、13b、13c、13d…窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層領域、15…ゲート絶縁層、17…ゲート電極、19…ソース電極、21…窒化ガリウム系半導体領域、21a…窒化ガリウム系半導体領域主面、23…ソース領域、PFPDOPE…p型ドーパント濃度プロファイル、PFNDOPE1…n型ドーパントは濃度プロファイル、PFNDOPE2…n型ドーパント濃度プロファイル、PF…n型ドーパント濃度プロファイル、25a…p−n接合、25b…n−n接合、25c…n−n接合、25d…p−n接合、27…基板、27a…基板主面、27b…基板裏面、29…ドレイン電極、31…反転層、61…窒化ガリウム系半導体基板、63…n型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜、65…p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜、65b、65c、65d、65e…p型窒化ガリウム系半導体エピタキシャル膜の領域、67…マスク、69…イオン注入、71…n型窒化ガリウム系半導体領域、73…マスク、75…イオン注入、77…ソース領域、79…キャップ層、81…熱処理、83a…p−n接合、83b…n−n接合、83c…p−n接合、85…ゲート絶縁層、87…ゲート電極、89…ソース電極、91…ドレイン電極

Claims (10)

  1. 窒化ガリウム系半導体領域と、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の主面上に成長された窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層と、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の表面上に設けられたゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極と、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層上に設けられたソース電極と
    を備え、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層は、第1の領域、第2の領域、および前記第1の領域と前記第2の領域との間に設けられた第3の領域を含み、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1〜第3の領域は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記表面から前記窒化ガリウム系半導体領域へ向かう方向に規定されるp型ドーパント濃度プロファイルを有し、
    前記p型ドーパント濃度プロファイルにより規定されるp型ドーパント濃度を越えるn型ドーパントが前記第1の領域に添加されており、前記第1の領域はn導電性を示し、
    前記ソース電極は、前記第2の領域上に設けられており、
    前記第3の領域は、前記p型ドーパント濃度プロファイルに従ってp導電性を示すウエル領域である、ことを特徴とする縦型トランジスタ。
  2. 前記n型ドーパントはイオン注入により導入される、ことを特徴とする請求項1に記載された縦型トランジスタ。
  3. 前記第3の領域は前記第1の領域とp−n接合を成し、該p−n接合は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層に含まれたp型ドーパントと前記第2の領域にイオン注入されたn型ドーパントとによって規定される、ことを特徴とする請求項2に記載された縦型トランジスタ。
  4. 前記第1の領域はn型ドーパントとしてシリコンまたは酸素の少なくともいずれか一方を含む、請求項2または請求項3に記載された縦型トランジスタ。
  5. 前記p型ドーパント濃度プロファイルの最大値は1×1015cm−3以上である、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された縦型トランジスタ。
  6. 前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層は、p型ドーパントとしてマグネシウムを含む、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載された縦型トランジスタ。
  7. 前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記第1の領域とn−n接合を成す第1の部分と該第1の部分と異なる第2の部分とを含み、
    該第1の部分には前記第1の領域と同じ種類のn型ドーパントが添加されており、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第3の領域と前記第2の部分とは、p−n接合を成す、ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載された縦型トランジスタ。
  8. 前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の電子キャリア濃度は、前記第1の領域の電子キャリア濃度より小さい、ことを特徴とする請求項7に記載された縦型トランジスタ。
  9. 窒化ガリウム系半導体を用いる縦型トランジスタを作製する方法であって、
    第1の領域、第2の領域、および前記第1の領域と前記第2の領域との間に設けられた第3の領域を含むp型導電型の窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層を、窒化ガリウム系半導体領域の主面上に成長する工程と、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域に、n型ドーパントのイオン注入を行う工程と、
    前記イオン注入の後にn型ドーパントの活性化のために熱処理を行って、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域にn導電性を与え、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域と前記第3の領域とにpn接合を形成すると共に前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第1の領域と前記窒化ガリウム系半導体領域とにn−n接合を形成する工程と、
    前記第1〜第3の領域上にゲート絶縁層を形成する工程と
    を備え、
    前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域はp導電性を有する、ことを特徴とする方法。
  10. 前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域にn型ドーパントのイオン注入を行って、ソース領域を形成する工程をさらに備え、
    前記ソース領域は、前記窒化ガリウム系半導体エピタキシャル層の前記第2の領域によって前記第1の領域から隔置される、ことを特徴とする請求項9に記載された方法。
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