以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<看護/学習支援システムの概要>
図1は本発明の実施形態に係る看護/学習支援システム1の構成概要を示す図である。
図1に示すように、看護/学習支援システム1は、サーバ100、病院サーバ200、及び端末10〜40とを備えて構成され、サーバ100と病院サーバ200と端末10〜40とは、インターネット等のネットワーク回線NTを介して、相互にデータ送受信可能に接続されている。また、サーバ100には、看護/学習支援システム1を管理するための端末(管理用端末)190がデータ送受信可能に接続されている。
サーバ100は、看護や介護をサポートするための情報、及び看護や介護に関する教材情報等といった医療に関する各種情報を蓄積したデータベース(以下「医療DB」と称する)110を備えている。このサーバ100は、知りたい内容及び学習したい内容を選択するための情報を端末10〜40に対して提供するとともに、端末10〜40からの要求に応じて、看護や介護をサポートするための情報及び看護に関する教材の実体的な内容を示すデータ等を端末10〜40に対して提供する。
つまり、サーバ100は、看護や介護をサポートするための情報を提供する機能(看護支援機能)と、看護に関する学習教材を提供して学習を支援するための所謂e-learningシステムを実現する機能(学習支援機能)とを有している。
また、病院サーバ200は、各種病院等に設置され、電子カルテ等の情報を蓄積するデータベース(以下「カルテDB」と称する)210を備えている。この病院サーバ200は、サーバ100や端末10〜40からの要求に応じて、カルテDB210内の情報をサーバ100や端末10〜40に対して提供したり、カルテDB210に対して新規な情報を追加する。
このように、看護/学習支援システム1は、医療DB110やカルテDB210等に格納された情報をユーザーの要求に応じて提示するデータベースシステムとして機能する。
<看護/学習支援システムの機能構成>
図2は看護/学習支援システム1の機能構成を示すブロック図である。なお、端末10〜40の機能は同様であるため、図2では図の複雑化を防ぐ目的で端末10〜40を1つにまとめて記載している。
○端末10〜40:
端末10〜40は、例えば一般家庭等で使用されるパーソナルコンピュータ(パソコン)である。端末10〜40は、携帯式の端末(PDA)等であっても良い。この端末10〜40は、主に、記憶部11、端末制御部12、表示部13、操作部14、及びインターフェース(I/F)15を備えている。
記憶部11は、例えばハードディスク等によって構成され、看護/学習支援システム1の機能の一部を実現するためのプログラムPG1が記憶されている。
端末制御部12は、CPU及びメモリを有し、操作部14からの各種信号や記憶部11に格納されたプログラムPG1等に基づいて各種機能や動作を実現する。ここでは、端末制御部12が、記憶部11に格納されているプログラムPG1を読み込んで実行することにより、看護/学習支援システム1に関する各種機能及び動作が実現される。なお、端末制御部12における情報処理の過程で適宜生成される各種データはメモリに一時的に記憶される。
表示部13は、例えばCRTや液晶パネルなどの出力装置によって構成され、端末制御部12からの信号に応答して、各種画像を可視的に出力する。
操作部14は、例えばキーボードやマウス等を備えて構成され、端末10〜40のユーザー(患者本人や介護者等)による各種操作に応答して、端末制御部12に対して操作に応じた各種信号を送信する。
I/F15は、サーバ100等との間におけるネットワーク回線NTを介したデータの送受信を制御するためのインターフェースである。
○管理用端末190:
管理用端末190は、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成されている。管理用端末190は、主に、記憶部191、PC制御部192、表示部193、操作部194、及びインターフェース(I/F)195を備えている。
記憶部191は、例えばハードディスク等によって構成され、看護/学習支援システム1の機能の一部を実現するためのプログラムPG2が記憶されている。
PC制御部192は、CPU及びメモリを有し、操作部194からの各種信号や、記憶部191に格納されたプログラムPG2等に基づいて、各種機能や動作を実現する。ここでは、PC制御部192が、記憶部191に格納されているプログラムPG2を読み込んで実行することにより、例えば、表示部193における各種画像の表示を制御する機能等といった看護/学習支援システム1に関する各種機能及び動作が実現される。なお、PC制御部192における情報処理の過程で適宜生成される各種データはメモリに一時的に記憶される。
表示部193は、例えば、CRTや液晶パネルによって構成され、PC制御部192からの信号に応答して、各種画像を可視的に出力する。
操作部194は、例えばキーボードやマウス等で構成され、管理用端末190のユーザー(すなわち管理者)によって操作部194が適宜操作されると、PC制御部192に対して操作に応じた各種信号が送信される。
I/F195は、サーバ100との間におけるデータの送受信を制御するためのインターフェースである。
○サーバ100:
サーバ100は、主に、記憶部101、サーバ制御部102、及びインターフェース(I/F)105を備えている。
記憶部101は、例えばハードディスク等によって構成され、サーバ100の機能を実現するためのプログラムPG3が記憶されている。また、記憶部101には、後述する言語解析を可能とするためのデータ(以下「解析用データ」とも称する)101a、及び医療DB110が格納されている。そして、記憶部101には、看護/学習支援システム1の機能を実現するための各種データも格納されている。
医療DB110は、疾患症状組合せデータベース(DB)111、疾患対処組合せデータベース(DB)112、疾患対応症状データベース(DB)113、教材要素関連情報114、及び内容データ群115を格納している。
解析用データ101aは、所謂形態素解析に必要なデータ(以下「形態素解析用データ」と称する)、及び係り受け解析に必要なデータ(以下「係り受け解析用データ」と称する)を含む。また、解析用データ101aは、症状等の医療情報に関連する用語やフレーズ等の各種キーワードを集めたデータ(以下「キーワードデータ」と称する)、及び同じ意味を示す複数の同義語(例えば「熱が出て」と「発熱」や「お腹が痛い」と「腹痛」)と当該複数の同義語の代表語(例えば「発熱」や「腹痛」)との関連付けが多数列挙された辞書を示すデータ(以下「辞書データ」と称する)を含んでいる。なお、辞書データには、シソーラス辞書等の専門的な辞書に係るデータが含まれても良い。これらの形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データは、管理用端末190等から予め入力されて記憶部101に記憶される。なお、キーワードデータについては、機械学習によって取得されても良い。
疾患症状組合せDB111は、疾患名をそれぞれ示す複数のデータ要素(以下「疾患名要素」と称する)に含まれた各疾患名要素に対して、それぞれ症状を示す1以上のデータ要素(以下「症状要素」と称する)を組合せた情報(以下「症状疾患組合せ情報」と称する)を格納している。
疾患対処組合せDB112は、複数の疾患名要素に含まれる各疾患名要素に対して、それぞれ対応する対処名を示す複数のデータ要素(以下「対処名要素」と称する)を組合せた情報を格納している。この疾患対処組合せDB112には、各対処名要素に対して、それぞれ対処方法の詳細な情報(詳細情報)に係る1以上のデータ要素(以下「対処詳細要素」と称する)が組み合わされた情報(以下「詳細要素組合せ情報」と称する)が含まれている。
疾患対応症状DB113は、複数の疾患名要素に含まれる各疾患名要素に対して、それぞれ当該各疾患名に応じて一義的に決まる症状を示す症状要素を組み合わせた情報を格納している。
教材要素関連情報114は、少なくとも症状、疾患、及び対処方法を含む複数項目に係る教材の項目を示す複数のデータ要素(以下「教材項目要素」とも称する)が相互に関連付けられた情報である。この教材要素関連情報114では、疾患に係る各教材項目要素に対して対処方法に係る2以上の教材項目要素が属するように関連付けられている。
内容データ群115は、複数の教材項目要素に含まれる少なくとも一部の各教材項目要素に対して詳細な内容を示すデータ(以下「内容データ」と称する)を関連付けて格納している。この内容データのうち、対処方法に係る各教材項目要素の内容データは、複数の対処名要素に含まれる各対処名要素の詳細な内容を示す1以上のデータ要素(対処詳細要素)としても機能する。
サーバ制御部102は、CPU及びメモリを有しており、管理用端末190や端末10〜40からの各種信号や、プログラムPG3等に基づいて、看護サーポート/学習システム1に関する動作を制御する部位である。ここでは、例えば、管理用端末190からの信号に基づき、サーバ制御部102が記憶部101に格納されているプログラムPG3を読み込んで実行することにより、看護サーポート/学習システム1に関する各種機能及び動作が実現される。なお、サーバ制御部102における情報処理の過程で適宜生成される各種データはメモリに一時的に記憶される。
I/F105は、端末10〜40や病院サーバ200等との間におけるネットワーク回線NTを介したデータの送受信を制御したり、管理用端末190との間におけるデータの送受信を制御するためのインターフェースである。
○病院サーバ200:
病院サーバ200は、主に、記憶部201、制御部202、表示部203、操作部204、及びインターフェース(I/F)205を備えている。
記憶部201は、例えばハードディスク等によって構成され、看護/学習支援システム1の機能の一部を実現するためのプログラムPG4、及び多数の電子カルテ情報が蓄積されているデータベース(カルテDB)210が記憶されている。
このカルテDB210に格納されている各電子カルテ情報には、例えばカルテ番号等の情報が各電子カルテ情報を特定する情報すなわち所在を特定する情報(以下「所在特定情報」と称する)として付与されている。そして、各電子カルテ情報には、患者の個人情報(例えば、既往歴、性別、年齢等)が他の情報とは項分けされる等して識別可能な態様で記述されている。つまり、カルテDB210は、1以上の個人情報を示すデータ要素(以下「個人情報要素」とも称する)と、当該1以上の個人情報要素の所在を特定するカルテ番号等の所在特定情報とが関連付けられて記憶されている。
制御部202は、CPU及びメモリを有し、操作部204からの各種信号や、記憶部201に格納されたプログラムPG4等に基づいて、各種機能や動作を実現する。ここでは、制御部202が、記憶部201に格納されているプログラムPG4を読み込んで実行することにより、看護サーポート/学習システム1に関する各種機能及び動作が実現される。なお、制御部202における情報処理の過程で適宜生成される各種データはメモリに一時的に記憶される。
表示部203は、例えば、CRTや液晶パネルによって構成され、制御部202からの信号に応答して、各種画像を可視的に出力する。
操作部204は、例えばキーボードやマウス等で構成され、病院サーバ200のユーザー(例えば医師や医療事務職員等)によって操作部204が適宜操作されると、制御部202に対して操作に応じた各種信号が送信される。
I/F205は、サーバ100等との間におけるネットワーク回線NTを介したデータの送受信を制御するためのインターフェースである。
看護/学習支援システム1では、端末制御部12、サーバ制御部102、PC制御部192、及び制御部202の各機能が協働して、各種データを相互に送受信し合うことで、看護支援機能に係る処理(以下「看護支援処理」と称する)及び学習支援機能に係る処理(以下「学習支援処理」と称する)が実現される。
以下、まず看護/学習支援システム1における看護支援処理について説明し、その後、学習支援処理について説明する。
<看護支援処理>
<看護支援処理の概要>
図3は、看護/学習支援システム1における看護支援処理の概要を示す図である。
端末10〜40においてユーザーが、症状を選択するか、若しくは自然文によって症状を入力すると、サーバ100の検索機能により、医療DB110を参照することで症状に応じた疾患名が検出され、医療DB110から疾患名と対処名との組合せに係る情報が取得されて、端末10〜40において可視的に提示される。このとき、端末10〜40からカルテ番号が入力されていれば、サーバ100では、個人情報認識機能により、通信可能に接続されているカルテDB210から適宜ユーザーの個人情報(例えば、既往歴等)を自動的に取得して、疾患名と対処名との組合せに係る情報の検索に利用される。
そして、端末10〜40において、ユーザーが、可視的に提示された疾患名と対処名との組合せのうち、所望の対処名を指定すると、対処名に対応する詳細な対処方法の情報が、医療DB110から読み出されて、端末10〜40において可視的に提示される。
また、質問がある場合には、端末10〜40においてユーザーが質問を入力することができ、その質問に対応する回答が医療DB110にある場合には、端末10〜40において回答が可視的に提示される。なお、図示を省略しているが、回答が医療DB110にない場合には、専門家や管理者から直接回答が端末10〜40に対して送られ、必要に応じて、質問と回答に関する情報が医療DB110に追加されることで、医療DB110に蓄積されている知識が進化する。
<看護支援処理に係る医療DBの記憶内容>
○疾患症状組合せDB111:
上述したように、疾患症状組合せDB111は、1つの疾患名要素と1以上の症状要素とが組み合わされた情報(症状疾患組合せ情報)が多数蓄積されたものである。
図4から図7は、疾患症状組合せDB111を構成する情報の具体例を示す図である。図4から図7では、図のサイズの関係上、複数の疾患名要素について、疾患名要素と症状要素との組合せを示すテーブルが4分割されて示されている。
図4から図7で示すように、複数(ここでは13個)の疾患名(風邪、インフルエンザ、扁桃炎、肺炎、麻疹、風疹、虫垂炎、急性胆嚢炎、急性胆管炎、B型肝炎、急性腎盂腎炎、サルモネラ、カンビロバクター)に係るデータ要素(疾患名要素)と、複数(ここでは10個)の分類(全身症状、頭、骨・筋肉、鼻、のど、口、皮膚、排泄、腹部、目)に区分された複数通り(ここでは45通り)の症状要素の組合せ(ここでは、1つの症状要素の場合も含む)との関係(すなわち組合せ)が示されている。
図4及び図5では、45通りの症状要素の組合せに対して番号1〜45が付され、上から順に各行において記載されている。具体的には、25個の大まかな症状(発熱、全身倦怠感、悪寒戦慄、発汗、リンパ節腫脹、チアノーゼ、頭痛、不眠、関節痛・筋肉痛、鼻汁、咳嗽、喀痰、咽頭痛、くしゃみ、呼吸困難、発疹、黄疸、発疹、下痢、便秘、悪心・嘔吐、排尿障害、腹痛、食欲不振、充血)にあたる主症状に係る症状要素(以下「主症状要素」とも称する)と、1以上の詳細な症状を示す症状要素(以下「詳細症状要素」とも称する)との組合せによって45通りの症状要素の組合せが形成されている。なお、当該詳細症状要素は1以上であれば良く、当該詳細症状要素には、部位、程度、期間、量、回数、及び発生時期等を示す詳細症状要素が適宜含まれる。
より詳細には、11個の主症状(発熱、発汗、チアノーゼ、喀痰、咽頭痛、発疹、発疹、下痢、排尿障害、腹痛、充血)に係る主症状要素に対して、1以上の詳細症状要素が組み合わされて27通りの症状要素の組合せが形成されている。つまり、45通りの症状要素の組合せは、所定の症状に係る症状要素と、当該所定の症状に関する詳細な症状を示す1以上の詳細症状要素との組合せからなる27通りの症状要素の組合せを含んでいる。
例えば、主症状要素「発熱」−詳細症状要素「高熱」−詳細症状要素「短期」の組合せや、主症状要素「発疹」−詳細症状要素「耳後・顔面・項部→体幹・四肢」−詳細症状要素「不整形」−詳細症状要素「数ミリ〜1cm」−詳細症状要素「紅色斑/斑状」の組合せなどが挙げられる。なお、詳細症状要素における「→」や「〜」は「から」と同等な意味を有する。
また、14個の主症状(全身倦怠感、悪寒戦慄、リンパ節腫脹、頭痛、不眠、関節痛・筋肉痛、鼻汁、咳嗽、くしゃみ、呼吸困難、黄疸、便秘、悪心・嘔吐、食欲不振)に対しては、詳細症状要素が全く組み合せられずに14通りの症状要素の組合せ(すなわち、1つの症状要素からなる症状要素の組合せ)が形成されている。更に、4個の主症状(喀痰、咽頭痛、下痢、腹痛)に対しても、詳細症状要素が全く組み合せられていない4通りの症状要素の組合せ(すなわち、1つの症状要素からなる症状要素の組合せ)が形成されている。
症状要素の組合せについては、図4及び図5で示されたものに限られず、例えば、症状要素「発熱」に係る詳細症状要素に詳細症状要素「1日の体温差が1℃以内」等を適宜追加したり、詳細症状要素を削減したりしても良い。
図6及び図7では、45個の症状要素の組合せに含まれた各症状要素の組合せ(ここでは、各症状要素の組合せに対応する番号1〜45)と、13個の疾患名要素との関係(組合せ)が示されている。具体的には、各疾患名要素と各症状要素の組合せとが丸印で示されている。ここでは、各疾患に関して発生する症状が丸印で示されている。例えば、疾患名要素「風邪」に対しては、16通りの症状要素の組合せ(番号3,5,7,8,10,12,14〜17,19,21,27,31,34,44の症状要素の組合せ)が組み合わされている。なお、他の疾患名要素に対しても、1通り以上(ここでは3通り以上)の症状要素の組合せが組み合わされている。
また、図6及び図7で示されている丸印には、単純な丸印と二重丸印と黒塗りの丸印の3通りが存在している。この丸印の違いは、後述する疾患名要素の検出において、1以上の症状要素の組合せに対して複数の疾患名要素が検出されそうな場合に、1つの疾患名を優先的に検出するか否かを示す判断基準の情報を示している。
具体的には、ある疾患名要素について2つの二重丸印の症状要素の組合せが満たされれば当該疾患名要素が優先的に検出され、ある疾患名要素について黒塗りの丸印の症状要素の組合せが満たされれば当該疾患名要素が優先的に検出されるといった判断ルールに使用される。例えば、番号1と番号14の症状要素の組合せが患者の症状を示すものである場合には、番号1と番号14の症状要素の組合せに対応する疾患名要素は複数存在しているが、疾患名要素「インフルエンザ」が優先的に検出される。また、番号23の症状要素の組合せが患者の症状を示すものである場合には、疾患名要素「麻疹」が優先的に検出される。
なお、疾患症状組合せDB111の記憶内容は、看護/学習支援システム1の管理者が管理用端末190の操作部194を適宜操作すること等により、疾患症状組合せDB111に格納させることができる。
○疾患対処組合せDB112:
図8は、疾患対処組合せDB112を構成する情報の具体例を示す図であり、症状が「発熱」、疾患名が「インフルエンザ」や「扁桃炎」、対処名が「罨法」や「水分摂取」である場合の情報が示されている。
図8の各行が、1以上(ここでは4つ)の症状要素と1つの疾患名要素と1つの個人情報要素と1つの対処詳細要素と1つの対処名要素とが組み合わされた情報(以下「症状疾患個人対処組合せ情報」とも称する)を示しており、疾患対処組合せDB112は、症状疾患個人対処組合せ情報を多数蓄積している。
具体的には、図8では各行において左側から、10項目のデータ要素、すなわち、主症状に伴って生じる症状(随伴症状)等といった関連する症状(関連症状)に係るデータ要素(以下「関連症状要素」と称する)と、主症状要素と、主症状に係る詳細な症状(ここでは状態や期間)を示す2つのデータ要素(詳細症状要素)と、疾患名要素と、個人情報(ここでは既往歴の情報)を示すデータ要素(個人情報要素)と、緊急の対処方法の詳細な内容(いわゆるトリアージュ)を示すデータ要素(以下「トリアージュ詳細要素」とも称する)と、対処方法の分類(対処分類)を示すデータ要素(以下「対処分類要素」とも称する)と、対処名要素と、対処方法の詳細内容を示すデータ要素(対処詳細要素)とが組み合わされている情報が示されている。なお、対処詳細要素については、図8では、各対処詳細要素を特定する番号(以下「詳細要素特定番号」と称する)が付されており、後述する内容データ群115において各詳細要素特定番号に対して実際の各対処詳細要素が対応付けられて記憶された情報が格納されている。
例えば、図8では、関連症状要素「なし」と主症状要素「発熱」と詳細症状要素「高熱」と詳細症状要素「短期」と疾患名要素「インフルエンザ」と個人情報要素「なし」とトリアージュ詳細要素「病院へ行きましょう」と対処分類要素「処置」と対処名要素「罨法(温めるか冷やすか)」と詳細要素特定番号「1」とが組み合わされた情報や、関連症状要素「悪寒戦慄(寒気・ふるえ)」と主症状要素「発熱」と詳細症状要素「高熱」と詳細症状要素「短期」と疾患名要素「扁桃炎」と個人情報要素「糖尿病」とトリアージュ詳細要素「病院へ行きましょう」と対処分類要素「処置」と対処名要素「水分摂取」と詳細要素特定番号「16」とが組み合わされた情報などが示されている。
つまり、疾患対処組合せDB112では、複数の疾患名要素(例えば、上記図6及び図7で記載された13個の疾患名要素)を構成する各疾患名要素に対して、当該各疾患名要素にそれぞれ対応する複数の対処名要素を組み合わせた情報が格納されている。そして、更に、各対処名要素に対して、それぞれ対処方法の詳細情報に係る1以上の対処詳細要素が組み合わされた情報(詳細要素組合せ情報)をも含んでいる。
更に、別の観点から言えば、この詳細要素組合せ情報には、少なくとも個人情報を示す1以上の個人情報要素と、対処名要素と、1以上の対処詳細要素とを組み合わせた情報が含まれ、少なくとも1以上の症状要素と、対処名要素と、1以上の対処詳細要素とを組み合わせた情報も含まれている。また、各対処名要素に対して、緊急の対処方法の詳細な内容を示すトリアージュ詳細要素と対処方法の詳細内容を示す対処詳細要素とが組み合わされているため、各対処名要素に対して、それぞれ相互に異なる複数種類の対処方法の詳細情報に係る複数の対処詳細要素が組み合わせされているとも言える。
なお、図8では、個人情報として既往歴の情報を例示したが、これに限られず、例えば、服薬の有無、及びアレルギーの有無のうちの少なくとも一方の情報を適宜個人情報として採用しても良い。
また、図8では、対処分類として疾患に対応する「処置」を例示したが、これに限られず、疾患に対応する「処置」「治療方法」「観察経過」「トリアージュ」「薬剤」及び「検査」のうちの少なくとも1つの項目を適宜採用しても良い。つまり、対処方法には、「処置」「治療方法」「観察経過」「トリアージュ」「薬剤」及び「検査」に係る内容が適宜含まれる。
また、図8では、各症状疾患個人対処組合せ情報には、各々1つの対処名要素が含まれたが、これに限られず、各対処名要素が上位概念の対処名でまとめられるような場合には、各症状疾患個人対処組合せ情報に、適宜2以上の対処名要素が含まれるようにして、対処名要素を階層的に表現しても良い。但し、このような対処名要素が階層的である場合には、下位概念の対処名要素に対して1以上の対処詳細要素が関連付けられる。
なお、疾患対処組合せDB112の記憶内容は、看護/学習支援システム1の管理者が管理用端末190の操作部194を適宜操作すること等により、疾患対処組合せDB112に格納させることができる。
○疾患対応症状DB113:
疾患対応症状DB113では、各疾患名要素に対して、それぞれ当該各疾患名要素に応じて一義的に決まる主症状要素を含む1以上の症状要素を組み合わせた情報を格納している。例えば、虫垂炎の場合には、発熱における1日の体温差が1℃以内であることが極めて周知の事実であれば、当該条件を疾患対応症状DB113に格納させておく。つまり、所定の疾患名要素「虫垂炎」に対して、主症状要素「発熱」及び当該主症状要素「発熱」に係る詳細症状要素「1日の体温差が1℃以内」を組み合わせて格納させておく。
図6及び図7でも示したように、各疾患に対して生じる症状は多岐に渡り、複数の疾患に共通して生じる症状も多数存在しており、各疾患名要素に対して一義的に決まる症状要素はごく一部に限られる。したがって、疾患対応症状DB113では、後述する入力要求部102Bによって疾患名要素や対処名要素を検出するために症状要素の入力が要求される所定数の症状要素の項目のうち、一部の症状要素の項目に係る症状要素が、各疾患名要素と組み合わされている。
なお、疾患対応症状DB113の記憶内容は、看護/学習支援システム1の管理者が管理用端末190の操作部194を適宜操作すること等により、疾患対応症状DB113に格納させることができる。
○内容データ群115:
図9及び図10は、内容データ群115を構成する情報の具体例を示す図である。
図9では、対処名要素「罨法(温めるか冷やすか)」に関する複数(図9では7つ)の対処詳細要素を構成する各対処詳細要素が詳細要素特定番号(図9では1〜7)と対応付けられて記憶されている様子が示されている。例えば、詳細要素特定番号「1」に対して対処名要素「罨法(温めるか冷やすか)」に係る対処詳細要素「おでこやわき、首、足の付け根・・・冷やさないように注意しましょう」が対応付けられて記憶されている。他の各詳細要素特定番号「1〜7」についても同様な態様で各対処詳細要素が対応付けられて記憶されている。なお、図9で示す詳細要素特定番号は、図8で示す詳細要素特定番号に対応するものである。つまり、詳細要素特定番号を介して、図8における各対処名要素「罨法(温めるか冷やすか)」と各対処詳細要素とが組み合わされている。
図10では、対処名要素「水分摂取」に関する複数(図10では3つ)の対処詳細要素を構成する各対処詳細要素が詳細要素特定番号(図10では11〜13)と対応付けられて記憶されている様子が示されている。例えば、詳細要素特定番号「11」に対して対処名要素「水分摂取」に係る対処詳細要素「発熱時は発汗などで・・・ものを飲むとよいでしょう」が対応付けられて記憶されている。他の各詳細要素特定番号「11,12」についても同様な態様で各対処詳細要素が対応付けられて記憶されている。なお、図10で示す詳細要素特定番号は、図8で示す詳細要素特定番号に対応するものである。つまり、詳細要素特定番号を介して、図10における各対処名要素「水分摂取」と各対処詳細要素とが組み合わされている。
<看護支援処理に係る機能構成>
○端末制御部12の機能:
図11は、看護支援処理が実行される際に、端末制御部12で実現される機能を例示する図である。看護支援処理を実行する際には、端末制御部12は、機能として、入出力制御部12A、入力情報受付部12B、対処名指定部12C、採用対処名指定部12D、及び測定値取得部12Eを備える。
入出力制御部12Aは、サーバ100等から送られてくる情報を表示部13において可視的に出力するように制御する。例えば、入出力制御部12Aは、疾患名要素と対処名要素とが組み合わされた疾患対処情報(後述)等を表示部13において可視的に出力させる。また、入出力制御部12Aは、I/F15を介したデータ送信を適宜制御する。
入力情報受付部12Bは、ユーザーの操作部14に対する入力操作に応答して操作部14から入力される各種情報を受け付ける。
対処名指定部12Cは、入出力制御部12Aの制御下で表示部13において疾患対処情報が可視的に出力された状態で、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、疾患対処情報(後述)に含まれている複数の対処名要素のうちの1つの対処名要素を、当該1つの対処名要素に係る対処詳細要素を表示させる対処名要素として指定する。対処名指定部12Cによって指定された対処名要素の情報は、入出力制御部12Aによって、サーバ制御部102(具体的には、後述する詳細情報検出部102K)に対して送信される。
採用対処名指定部12Dは、対処名指定部12Cによって指定された1つの対処名要素に係る対処詳細要素が表示部13において可視的に出力された状態で、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、対処名指定部12Cによって指定された1つの対処名要素をユーザーによって採用された1つの対処名を示すデータ要素(以下「採用対処名要素」とも称する)として指定する。採用対処名指定部12Dによって指定された採用対処名要素の情報は、入出力制御部12Aによって、サーバ制御部102(具体的には、後述するカルテ情報記述制御部102L)に対して送信される。
測定値取得部12Eは、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、患者の健康状態の指標となるパラメータ(例えば、体温や血圧の値など)の測定値を示す情報(以下「測定値情報」とも称する)を取得する。測定値取得部12Eで取得された測定値情報は、入出力制御部12Aによって、サーバ制御部102(具体的には、後述するカルテ情報記述制御部102L)に対して送信される。
○サーバ制御部102の機能:
図12及び図13は、看護支援処理が実行される際に、サーバ制御部102で実現される機能を例示する図である。
看護支援処理を実行する際には、サーバ制御部102は、機能として、入出力制御部102A、入力要求部102B、個人情報認識部102C、症状/疾患名情報受付部102D、疾患名認識部102E、症状要素認識部102F、疾患名検出部102G、疾患名検出経路情報生成部102H、対処名検出部102I、疾患対処情報生成部102J、詳細情報検出部102K、カルテ情報記述制御部102L、質問情報受付部102M、質問情報解析部102N、回答検索部102O、及びデータ更新部102Pを備える。
まず、図12で示す機能について説明する。
入出力制御部102Aは、I/F105介したデータ送受信を適宜制御する。
入力要求部102Bは、入出力制御部102A等を介して端末10〜40等に対して各種情報の入力を要求する。例えば、疾患名及び対処方法を検索するために、自然文によって構成される症状を示す症状情報や、疾患名要素を特定するために必要な所定数の項目(必須項目)に係る症状要素の入力を要求する情報を送信する。また、入力要求部102Bは、症状要素認識部102F(後述)から所定数の項目のうちの症状要素の入力を要求しない一部の項目(以下「削減項目」とも称する)を特定する情報(以下「削減項目特定情報」とも称する)が入力されると、所定数の項目から当該削減項目を除いて、残余の項目に係る症状要素の入力を要求する情報を端末10〜40等に対して送信する。
個人情報認識部102Cは、端末10〜40においてユーザーが操作部14を種々操作することで入力される個人情報の所在を特定する所在特定情報(例えば、ユーザーの電子カルテ情報の所在を特定するカルテ番号等)に基づいて、病院サーバ200のカルテDB210内に格納されている個人情報を示すデータ要素(個人情報要素)を認識する。なお、個人情報認識部102Cは、端末10〜40においてが操作部14を種々操作することで個人情報要素が直接入力された場合には、当該個人情報要素をそのまま認識する。個人情報認識部102Cは、認識された1以上の個人情報要素を対処名検出部102Iに対して出力する。
症状/疾患名情報受付部102Dは、端末10〜40においてユーザーが操作部14を種々操作することで入力されて入出力制御部102A等を介して送信されて来る症状に係る情報(以下「症状情報」とも称する)や疾患名に係る情報(疾患名情報)を受け付ける。なお、症状情報としては、1以上の症状要素からなる情報や自然文によって構成される症状を示す情報等が挙げられ、疾患名情報としては、1つの疾患名要素等が挙げられる。また、症状/疾患名情報受付部102Dは、疾患名情報を疾患名認識部102Eに送出する一方、症状情報を症状要素認識部102Fに対して送出する。なお、症状情報と疾患名情報との識別は、例えば、2つの情報が入力されるタイミングを明確に分けておくか、各情報に内容を特定する情報を付与しておくことで実施される。
疾患名認識部102Eは、症状/疾患名情報受付部102Dから受け取った疾患名情報から1つの疾患名を示す1つのデータ要素(疾患名要素)を認識する。例えば、疾患名情報が1つの疾患名要素によって構成されていれば、疾患名認識部102Eはそのまま1つの疾患名要素を認識する。また、例えば、各疾患名要素に対して疾患名要素を特定するための情報(例えば、番号等)が対応付けられたテーブルを準備しておき、疾患名情報として番号が入力された場合に、疾患名認識部102Eが、当該番号から1つの疾患名要素を認識するような態様等、種々の態様が考えられる。疾患名認識部102Eは、認識された疾患名要素を症状要素認識部102F及び対処名検出部102Iに対して出力する。
症状要素認識部102Fは、症状/疾患名情報受付部102Dから受け取った症状情報から、症状を示す1以上の症状要素を認識する。症状要素認識部102Fは、認識された1以上の症状要素を疾患名検出部102Gに対して送出する。
例えば、症状情報が1以上の症状要素によって構成されていれば、症状要素認識部102Fはそのまま1以上の症状要素を認識する。なお、例えば、各症状要素に対して症状要素を特定するための情報(例えば、番号等)が対応付けられたテーブルを準備しておき、症状情報として番号が入力された場合に、症状要素認識部102Fが、当該番号から1以上の症状要素を認識するような態様も考えられる。
また、症状情報が自然文によって構成される症状を示す情報である場合には、症状要素認識部102Fは、当該自然文に対して形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データを用いた所定の言語解析処理を施すことで、1以上の症状要素を認識する。例えば、まず、形態素解析用データを用いて所謂形態素解析の処理が行われて自然文が形態素に分解され、次に、係り受け解析用データを用いた所謂係り受け解析の処理によって修飾関係が認識され、キーワードデータを用いて症状を示す用語や節を認識し、最後に辞書データを用いて類義語や同義語等が代表的な用語等に置き換えられる。なお、このときキーワードデータは、疾患症状組合せDB111に含まれる症状要素が列挙されたデータとすれば良い。
更に、疾患名認識部102Eによる1つの疾患名要素の認識に応答して当該1つの疾患名要素が症状要素認識部102Fに入力される場合には、症状要素認識部102Fは、疾患対応症状DB113において当該1つの疾患名要素に対して組み合わされている一部の項目に係る1以上の症状要素を認識する。このとき、症状要素認識部102Fは、本来症状要素の入力を要求すべき所定数の症状要素の項目のうち、1つの疾患名要素から一義的に症状要素が認識された一部の症状要素の項目を、症状要素の入力を要求しない削減項目として、当該削減項目を特定する削減項目特定情報を入力要求部102Bに対して送出する。
疾患名検出部102Gは、疾患症状組合せDB111を参照することで、疾患症状組合せDB111において症状要素認識部102Fによって認識された1又は2以上の症状要素の全てと組み合わされている1つの疾患名要素を検出する。
例えば、疾患名認識部102Eによって図6で示す番号1,3,5,7,12,14〜16の症状要素の組合せに係る症状要素が認識されると、当該認識された症状要素の全組合せ(すなわち全症状要素)と組み合わされている1つの疾患名要素「インフルエンザ」が検出される。なお、図6で丸印の種類を変えて示したように、疾患名検出部102Gにより、疾患症状組合せDB111における1つの疾患名を優先的に検出するか否かを示す判断基準に係る情報も利用しつつ1つの疾患名要素が検出される。また、疾患名検出部102Gは、認識された症状要素の各組合せ、及び検出された1つの疾患名要素の双方を含む全ての症状疾患組合せ情報を疾患症状組合せDB111から検出して、疾患名検出経路情報生成部102Hに対して送出する。また、疾患名検出部102Gは、検出された1つの疾患名要素と症状要素認識部102Fから入力された1以上の症状要素とを、対処名検出部102Iに対して送出する。
更に、疾患名検出部102Gは、1つの疾患名要素に絞り込んで検出することができない場合、すなわち、複数の疾患名要素が検出された場合には、当該複数の疾患名要素から1つの疾患名要素に絞り込むための質問を示す情報(以下「絞り込み質問情報」とも称する)を入力要求部102Bに対して送出する。この絞り込み質問情報は、例えば、複数の疾患名要素の組合せに対してそれぞれ予め設定して記憶部101に記憶しておけば良い。絞り込み質問情報に対応する回答情報(以下「絞り込み用回答情報」とも称する)は、端末10〜40から入出力制御部102Aを介して疾患名検出部102Gに送信され、疾患名検出部102Gは、当該絞り込み用回答情報に基づいて、1つの疾患名要素を検出する。なお、このような処理を実現するために、複数の疾患名要素の組合せと、絞り込み質問情報と、絞り込み用回答情報と、絞り込み結果(1つの疾患名要素又は複数の疾患名要素)とを関連付けて記憶部101に格納しておけば良い。
疾患名検出経路情報生成部102Hは、症状要素認識部102Fによって認識された1以上の症状要素と疾患名検出部102Gによって検出された1つの疾患名要素とを組み合わせて、1つの疾患名要素を検出した経路を示す情報(以下「疾患名検出経路情報」とも称する)を生成する。具体的には、疾患名検出経路情報生成部102Hは、疾患名検出部102Gから入力される全ての症状疾患組合せ情報に基づいて、全ての症状疾患組合せ情報に共通する1つの疾患名要素に対して、各症状疾患組合せ情報に含まれる1以上の症状要素の組合せが関連付けることで、疾患名検出経路情報を生成する。この疾患名検出経路情報は、入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送信される。このとき、端末10〜40では、入出力制御部12Aの制御下で、疾患名検出経路情報が表示部13において可視的に出力される。
対処名検出部102Iは、疾患対処組合せDB112において1つの疾患名要素と組み合わされている複数の対処名要素を検出する。具体的には、疾患名検出部102Gから1つの疾患名要素が入力された場合には、疾患名検出部102Gによって検出された1つの疾患名要素と組み合わされている複数の対処名要素を疾患対処組合せDB112から検出する。一方、疾患名認識部102Eから1つの疾患名要素が入力された場合には、疾患名認識部102Eによって認識された1つの疾患名要素と組み合わされている複数の対処名要素を疾患対処組合せDB112から検出する。
例えば、図8で示したように疾患対処組合せDB112が、症状疾患個人対処組合せ情報が多数蓄積されたものである場合には、対処名検出部102Iは、疾患名認識部102Eや疾患名検出部102Gや個人情報認識部102Cから取得した1つの疾患名要素、1以上の症状要素、及び1以上の個人情報要素の組み合わせを含む複数の症状疾患個人対処組合せ情報を疾患対処組合せDB112から抽出することで、当該複数の症状疾患個人対処組合せ情報にそれぞれ含まれる複数の対処名要素を検出する。なお、対処名検出部102Iは、抽出した複数の症状疾患個人対処組合せ情報を疾患対処情報生成部102Jに対して送出する。
疾患対処情報生成部102Jは、疾患名検出部102Gによって検出された1つの疾患名要素と対処名検出部102Iによって検出された複数の対処名要素とを組み合わせた情報(以下「疾患対処情報」とも称する)を生成する。具体的には、疾患対処情報生成部102Jは、対処名検出部102Iから取得した複数の症状疾患個人対処組合せ情報に基づいて、複数の症状疾患個人対処組合せ情報に共通する1つの疾患名要素を起点として、各症状疾患個人対処組合せ情報に含まれる1以上の症状要素と1以上の個人情報要素と対処名要素とが組み合わされた情報を従属させることで、疾患対処情報を生成する。この疾患対処情報は、入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送信される。このとき、端末10〜40では、入出力制御部12Aの制御下で、疾患対処情報が表示部13において可視的に出力される。
詳細情報検出部102Kは、端末10〜40の対処名指定部12Cによって指定された対処名要素の情報を取得して、内容データ群115から当該対処名要素に対応する1以上(ここでは1つ)の対処詳細要素を検出する。
図8で示したように、疾患対処組合せDB112では各対処名要素に詳細要素特定番号が付与されており、図9及び図10で示したように、内容データ群115では各詳細要素特定番号に対して各対処詳細要素が関連付けられている。このため、詳細情報検出部102Kは、疾患対処組合せDB112において端末10〜40の対処名指定部12Cによって指定された対処名要素と組み合わされている1以上の対処詳細要素を内容データ群115から検出する。
また、疾患症状組合せDB111が図8で示すような情報を有する場合には、症状要素の組合せや個人情報要素が異なれば、疾患対処組合せDB112において、各対処名要素に対して組み合わされる対処詳細要素が異なる。このような場合には、詳細情報検出部102Kは、疾患対処組合せDB112において、端末10〜40の対処名指定部12Cによって指定された1つの対処名要素、症状要素認識部102Fによって認識された1以上の症状要素、及び個人情報認識部102Cによって認識された1以上の個人情報要素と組み合わされている1以上の対処詳細要素を検出する。換言すれば、1つの対処名要素と1以上の症状要素の双方と組み合わされている1以上の対処詳細要素が検出され、1つの対処名要素と1以上の個人情報要素の双方と組み合わされている1以上の対処詳細要素が検出される。
なお、詳細情報検出部102Kは、検出した1以上の対処詳細要素を入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送信する。このとき、端末10〜40では、端末制御部12の入出力制御部12Aの制御下で、詳細情報検出部102Kからの1以上の対処詳細要素に基づいて、対処方法の詳細情報が表示部13において可視的に出力される。ここで、可視的に出力される詳細情報は、端末10〜40の対処名指定部12Cによって指定された1つの対処名要素に対応する対処方法の詳細情報となっている。
更に、詳細情報検出部102Kは、対処名検出部102Iから受け取った各症状疾患個人対処組合せ情報に含まれる1以上の症状要素及び1つの疾患名要素をカルテ情報記述制御部102Lからの要求に応答してカルテ情報記述制御部102Lに送出する。
カルテ情報記述制御部102Lは、入力された症状に基づいて検出された1つの疾患名要素と、1つの疾患名要素を検出する際に用いた1以上の症状要素と、ユーザーが採用した対処名要素と、患者に係るパラメータの測定値情報とを、病院サーバ200のカルテDB210に対して記述するように制御する。
具体的には、カルテ情報記述制御部102Lは、端末10〜40の採用対処名指定部12Dから1つの採用対処名要素を受け付けるとともに、測定値取得部12Eから測定値情報を受け付けると、詳細情報検出部102Kに対して1以上の症状要素及び1つの疾患名要素の送出を要求する。当該1以上の症状要素及び1つの疾患名要素は、症状要素認識部102Fによって認識されたもの、及び疾患名検出部102Gによって検出されたものに相当する。そして、詳細情報検出部102Kから1以上の症状要素及び1つの疾患名要素を取得すると、1つの疾患名要素と1以上の症状要素と1つの採用対処名要素と測定値情報とが電子カルテ情報に対して追記すべき情報(以下「カルテ追記情報」とも称する)として入出力制御部102A等を介して病院サーバ200に対して送信される。
このとき病院サーバ200では、制御部202の制御により、記憶部201内のカルテDB210に対してカルテ追記情報が記述される。なお、カルテ追記情報を記述すべき電子カルテ情報の識別は、例えば、個人情報認識部102Cが取得したカルテ番号を用いて行う等の種々の態様が考えられる。
次に、図13で示す機能について説明する。
質問情報受付部102Mは、端末10〜40においてユーザーが操作部14を種々操作することで入力された質問を示す情報(以下「質問情報」とも称する)を入出力制御部102A等を介して受け付ける。ここでは、質問情報は、自然文によって構成されているものとして説明する。質問情報受付部102Mは、受け付けた質問情報を質問情報解析部102Nに対して送出する。
質問情報解析部102Nは、質問情報に対して所定の言語解析処理を施すことで、少なくとも1つ(すなわち1以上)の対処名要素を含む質問の内容を示すデータ要素(以下「質問要素」と称する)を認識する。ここで言う所定の言語解析処理では、上述した症状要素認識部102Fと同様に、自然文に対して形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データを用いた所定の言語解析処理が施されることで、1以上の対処名要素が認識される。なお、このときキーワードデータは、疾患対処組合せDB112に含まれる対処名要素が列挙されたデータとすれば良い。
回答検索部102Oは、医療DB110(ここでは、疾患対処組合せDB112)を検索対象として、質問情報解析部102Nで認識された少なくとも1つの対処名要素に対応する対処詳細要素を検索する。ここでは、回答検索部102Oは、対処名検出部102Iによって抽出された症状疾患個人対処組合せ情報に質問情報解析部102Nで認識された1以上の対処名要素が含まれていれば、当該1つの対処名要素に対応する対処詳細要素を内容データ群115から取得する。この対処詳細要素は、回答を示す情報(回答情報)として入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送信される。このとき、端末10〜40では、入出力制御部12Aの制御下で回答情報が表示部13において可視的に出力される。
一方、回答検索部102Oは、対処名検出部102Iによって抽出された症状疾患個人対処組合せ情報に質問情報解析部102Nで認識された1以上の対処名要素が含まれていなければ、当該1つの対処名要素を新規な対処名要素として認識し、疾患対処組合せDB112に追加すべきデータ要素(以下「追加要素」と称する)としてデータ更新部102Pに送出する。このとき、回答検索部102Oは、疾患対処組合せDB112から質問情報に対応する回答情報が得られなかった為、当該質問情報に対応する回答情報をユーザーに対して送付すべき旨を要求する情報(回答要求情報)を入出力制御部102Aに送出し、入出力制御部102A及びPC制御部192の制御下で、当該回答要求情報が表示部193において可視的に出力される。
データ更新部102Pは、回答検索部102Oからの追加要素又は端末10〜40から送信されてきた1以上の追加要素を、疾患対処組合せDB112に追加する。つまり、疾患対処組合せDB112において、各疾患名要素に対してそれぞれ組み合わされている複数の対処名要素に対して1以上の追加要素(ここでは、新規な対処名要素)を追加する。端末10〜40から送信されてくる1以上の追加要素は、ユーザーが操作部14を種々操作することで入力される。なお、ここでは、データ更新部102Pは、対処名検出部102Iによって抽出された症状疾患個人対処組合せ情報に追加要素(新規な対処名要素)が追加されるように、疾患対処組合せDB112に対して追加要素を追加する。
<看護支援処理に係る動作>
図14は、看護/学習支援システム1において看護支援処理の動作(看護支援処理動作)を開始させるための動作フローを示すフローチャートであり、図15から図17は、看護支援処理動作の動作フローを示すフローチャートである。また、図18から図27、図30から図33、及び図35は、看護支援処理動作において、端末10〜40において可視的に提示される画面を例示する図である。なお、以下では、端末10〜40のうち端末10においてユーザーが看護/学習支援システム1を利用する例について説明する。
図14に示す動作フローは、端末10においてユーザーが操作部14を種々操作することで、看護/学習支援システム1の機能が起動されることで開始され、ステップS1に進む。
ステップS1では、サーバ制御部102及び入出力制御部12Aにより、看護/学習支援システム1の入り口となる画面(以下「総合トップ画面」とも称する)が表示される。
図18は、総合トップ画面G1を例示する図である。図18に示すように、総合トップ画面G1においては、ユーザーは操作部14を種々操作することで、左下の領域A1の記入欄に「名前」「ID」「パスワード」を入力して、ログインボタンLB1をマウスポインタMPで押下すると、在宅看護/介護支援システム(以下「看護支援システム」と略する)にログインすることができる。一方、右下の領域A2の記入欄に「名前」「ID」「パスワード」を入力して、ログインボタンLB2をマウスポインタMPで押下すると、看護e-learningシステム(以下「学習支援システム」と称する)にログインすることができる。
また、総合トップ画面G1において、「名前」「ID」「パスワード」の他に、各システムの会員となっている病院の診察券を持っていれば、その診察券に記入してあるカルテ番号を入力することで、電子カルテ情報の閲覧が可能となったり、看護支援処理動作においてサーバ制御部102が既往歴等の個人情報を電子カルテ情報から自動的に読み取ることが可能となる。なお、当該カルテ番号の入力に応答して、後述する症状の入力箇所が低減される。
ステップS2では、サーバ制御部102によって看護支援システムにログインする指示が与えられたか否か判定される。ここで、看護支援システムにログインする指示が与えられていれば、ステップS3に進み、看護支援処理動作が実行される。一方、看護支援システムにログインする指示が与えられていなければ、ステップS4に進む。
ステップS4では、サーバ制御部102によって学習支援システムにログインする指示が与えられたか否か判定される。ここで、学習支援システムにログインする指示が与えられていなければ、ステップS2に戻る。一方、学習支援システムにログインする指示が与えられていれば、ステップS5に進み、学習支援処理の動作(学習支援処理動作)が実行される。
以下、図19から図35を参照しつつ、図15から図17で示す看護支援処理動作の動作フローについて説明する。なお、学習支援処理動作については後述する。
上記ステップS3に移行すると、図15から図17で示す看護支援処理動作の動作フローが開始され、ステップST1に進む。
ステップST1では、個人情報認識部102Cによって総合トップ画面G1でカルテ番号が入力されたか否か判定される。ここで、カルテ番号が入力されたと判定されるとステップST2に進み、入力されていないと判定されるとステップST3に進む。ここでは、既往歴や年齢や性別等の種々の個人情報を含むユーザーの電子カルテ情報の所在を特定する情報(所在特定情報)としてカルテ番号が端末10において入力されると、入出力制御部102A等を介して、個人情報認識部102Cがカルテ番号を取得する。
ステップST2では、個人情報認識部102Cが、カルテDB210のうち、ユーザーによって入力されたカルテ番号に対応する電子カルテ情報を取得し、当該電子カルテ情報を解析することで、個人情報(性別、年齢、既往歴等の情報)を示すデータ要素(個人情報要素)が認識されて取得される。ここでは、個人情報認識部102Cは、入力されたカルテ番号に基づいて病院サーバ200に対して電子カルテ情報の送信を要求する。このとき、病院サーバ200から入出力制御部102A等を介しサーバ100に対して電子カルテ情報が送信され、個人情報認識部102Cは、当該電子カルテ情報から既往歴や年齢や性別等の個人情報を示す1以上のデータ要素(個人情報要素)を認識する。
ステップST3では、サーバ制御部102及び端末制御部12によって、看護支援システムの個人トップ画面が表示される。
図19は、看護支援システムに対してログイン後、表示部13に表示される画面(以下「看護支援画面」とも称する)G2を示す図である。看護支援画面G2の略中央部から左方にかけた広い領域が、各種看護支援情報が表示される領域(支援情報表示領域)ARとなっており、看護支援画面G2の右方に各種コマンドを入力することができるコマンドボタンB1〜B6が上から順に並んでいる。
図20は、ログイン後に看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される画面(以下「個人トップ画面」とも称する)ARaを示す図である。個人トップ画面ARaの略中央には、自然文で症状を示す情報(症状情報)を入力することができる領域WAが設けられている。この領域WAに症状を示す自然文を入力して、検索ボタンSB1をマウスポインタMPで押下すると、自然文で記載された症状情報に基づいた疾患名及び対処方法の検索(自然文検索)を開始させることができる。
ステップST4では、サーバ制御部102によって、対処方法の検索が選択されたか否かが判定される。ここでは、看護支援画面G2のコマンドボタンB3がマウスポインタMPによって押下されて対処方法の検索が選択されれば、ステップST7に進む。一方、対処方法の検索が選択されていなければ、ステップST5に進む。
ステップST5では、サーバ制御部102によって、対処方法の自然文検索が指示されたか否か判定する。ここでは、自然文検索が指示されていなければ、ステップST4に戻り、自然文検索が指示されていれば、ステップST6に進む。
ステップST6では、症状/疾患名情報受付部102Dによって、個人トップ画面ARaにおいて自然文で記載された症状情報が取得され、図16のステップST34に進む。
ステップST7では、サーバ制御部102及び入出力制御部12Aによって、疾患名を選択する画面(以下「疾患名選択画面」とも称する)が表示される。ここでは、支援情報表示領域ARの表示画面が、個人トップ画面ARaから疾患名選択画面に遷移する。
図21は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される疾患名選択画面ARbを例示する図である。なお、当該疾患名選択画面ARbを表示するためのデータは予め記憶部101に格納されているものとする。
疾患名選択画面ARbでは、ユーザーは、疾患名がわかる場合には、疾患名選択画面ARbの左上方の表示「疾患名わかる」の左方に設けられたチェックボックスCB1にマウスポインタMPを合わせてマウスの左ボタンを押下(左クリック)して、更に、領域A3に列記された疾患名にマウスポインタMPを合わせて左クリックすることで、疾患名を選択することができる。一方、ユーザーは、疾患名がわからない場合には、疾患名選択画面ARbの左上方の表示「患者名わからない」の左方に設けられたチェックボックスCB2にマウスポインタMPを合わせて左クリックすることで、支援情報表示領域ARの表示画面を、大まかな症状(主症状)を選択するための画面(以下「主症状選択画面」とも称する)に遷移させることができる。
ステップST8では、サーバ制御部102により、ユーザーが疾患名を知っているか否か判定される。ここで、チェックボックスCB1にマウスポインタMPを合わせて左クリックされると、ユーザーが疾患名を知っているものと判定されて、ステップST9に進む。一方、チェックボックスCB2にマウスポインタMPを合わせて左クリックされると、ユーザーが疾患名を知らないものと判定されて、ステップST19に進む。
ステップST9では、サーバ制御部102により、疾患名が選択されたか否か判定される。ここで、疾患名選択画面ARbの領域A3に列記された疾患名のうち何れかの疾患名にマウスポインタMPが合わされて左クリックされると、疾患名が選択されたもの判定されて、ステップST10に進む。一方、疾患名が選択されていなければ、ステップST8に戻る。
ステップST10では、症状/疾患名情報受付部102Dにより疾患名を示す疾患名情報が取得され、疾患名認識部102Eにより疾患名情報に基づいて1つの疾患名要素が認識される。
ステップST11では、症状要素認識部102Fにより、疾患対応症状DB113を参照することで、ステップST10で認識された1つの疾患名要素に対応する主症状要素を含む1以上の症状要素が認識される。例えば、疾患名要素「虫垂炎」に対しては、主症状要素「発熱」と詳細症状要素「1日の体温差が1℃以内」とが認識される。このとき、症状要素認識部102Fによって認識された1以上の症状要素に係る項目が削減項目と認識されて当該削減項目を特定する削減項目特定情報が入力要求部102Bに対して送出される。
ステップST12では、入力要求部102Bにより、症状要素認識部102Fから得られた削減項目特定情報に基づいて、症状要素に係る必須項目から削減項目が除かれることで、必須項目が削減される。このとき入力要求部102Bにより、必須項目に係る症状要素の入力を要求する情報が、入出力制御部102A等を介して端末10に対して送出される。
ステップST13では、入力要求部102Bからの要求に応答して、端末制御部12(特に入出力制御部12A)により、ステップST11で認識された主症状要素に係る詳細な症状を入力する画面(以下「詳細症状入力画面」とも称する)が表示部13において可視的に出力される。
図22は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される詳細症状入力画面ARcを例示する図である。図22では、ステップST10で疾患名要素「虫垂炎」が認識され、ステップST11で主症状要素「発熱」と詳細症状要素「1日の体温差が1℃以内」とが認識された場合が示されている。
図22に示すように、詳細症状入力画面ARcの左上方には、既に選択された疾患名が表示されたボックスBK1が設けられている。その下には、ユーザーから見た患者の立場(例えば、本人、娘、息子等)、性別、及び年齢等の各個人情報をプルダウン方式のリストから選択する個人情報入力部PDが設けられている。更にその下には、発熱の程度(温度域等)、発熱期間(日数等)、及び発熱の状態(発熱の変動等)等の主症状「発熱」に係る詳細な状況(詳細症状)をプルダウン方式のリストから選択して入力する詳細症状入力部DSが設けられている。なお、「虫垂炎」に対して「発熱の状態」が一義的に決定されるため、プルダウン方式のリストPFには、デフォルトで要素「1日の体温差が1℃以内」が記入されている。このように、疾患名が分かっている場合には、主症状や詳細症状の入力に要する時間ならびに作業が軽減されるため、短時間で容易に対処方法を知ることができるようになっている。
また、詳細症状入力画面ARcの左下方には、複数の既往歴の候補(既往歴候補群)SFが列挙され、マウスポインタMPを所望の既往歴の候補に合わせて左クリックすることで、右下方のテキスト入力可能なボックスCKに既往歴を記入することができる。なお、既往歴候補群SFとしては、疾患対処組合せDB112に含まれている既往歴要素に対応するもの、例えば、「糖尿病」「糸球体腎炎」「高血圧」「ぜんそく」「卵アレルギー」等が挙げられる。また、ボックスCKに直接既往歴を記入することも可能である。
そして、個人情報入力部PDに適宜各個人情報が表示され、詳細症状入力部DSに適宜各詳細症状が表示され、ボックスCKに適宜各既往歴が記入された状態で、コマンドボタン「次へ」NB1をマウスポインタMPによって押下すると、個人情報入力部PDに表示されている個人情報、詳細症状入力部DSに表示されている詳細症状、及びボックスCKに記入されている既往歴が、それぞれ個人情報を示す個人情報要素、主症状要素に係る詳細症状要素、及び既往歴要素として入力される。一方、コマンドボタン「リセット」RB1をマウスポインタMPで押下すると、個人情報入力部PDに表示されている個人情報、詳細症状入力部DSに表示されている詳細症状(但し、必須項目に係る詳細症状に限る)、及びボックスCKに記入されている既往歴がクリアされる。
ステップST14では、サーバ制御部102により、詳細症状要素が入力されたか否か判定される。ここでは、詳細症状入力画面ARcにおいて詳細症状等が記載されて、コマンドボタン「次へ」NB1が押下されるまで、ステップST14の判定が繰り返され、詳細症状入力画面ARcにおいて詳細症状等が記載されて、コマンドボタン「次へ」NB1が押下されると、詳細症状要素が入力されたものと判定されて、ステップST15に進む。
ステップST15では、症状/疾患名情報受付部102Dにより、詳細症状入力画面ARcで記入されている詳細症状を示す詳細症状要素が、ステップST11において認識された主症状要素並びに詳細症状要素と組み合わされて取得される。このとき、個人情報認識部102Cにより、詳細症状入力画面ARcにおいて表示又は記入されていた既往歴を示す既往歴要素(すなわち個人情報要素)が取得される。
ステップST16では、サーバ制御部102及び端末制御部12により、ステップST11で認識された主症状要素とは別の主症状要素を追加入力する画面(以下「追加症状入力画面」とも称する)が表示部13に表示される。
図23は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される追加症状入力画面ARdを例示する図である。
追加症状入力画面ARdでは、左下方に表示された人型HU上において、ステップST13で表示された詳細症状入力画面ARcに係る主症状とは、別の大まかな症状(主症状)が現れている部位(例えば、腹部)にマウスポインタMPを合わせて、マウスの右ボタンを押下(右クリック)すると、その部位に発生している追加の主症状名(例えば、腹痛)SJが出現する。この状態で、追加の主症状名SJの右方に設けられたプルダウン方式のリストSE1〜SE3において、追加の主症状に関する詳細な症状(例えば、「みぞおちから右下腹部に痛みが移行」「圧迫されるような痛み(圧痛)」「持続痛」)を適宜マウスポインタMPによって選択して、送信ボタンTBをマウスポインタMPによって押下すると、追加症状入力画面ARdの中央部左方に設けられたボックスRS1〜RS5に状態選択結果として、追加の主症状(随伴症状)SJ並びにリストSE1〜SE3において表示されている詳細な症状が転写される。
そして、検索ボタンSB2をマウスポインタMPで押下すると、ステップST11で認識された主症状要素や詳細症状要素及びステップST15で取得された詳細症状要素の組合せに対して、ボックスRS1〜RS5にそれぞれ記入されている追加の主症状及び詳細症状をそれぞれ示す主症状要素及び詳細症状要素の組合せが加えられて、対処方法の検索の開始が指示される。なお、リセットボタンRB2をマウスポインタMPで押下すると、ボックスRS1〜RS5に記入されている各種症状が消去される。
また、追加症状入力画面ARdでは、中央部右方に設けられた記入エリアWA2に自然文によって追加の症状情報(追加症状情報)を記入して、検索ボタンSB3をマウスポインタMPで押下することで、ステップST11で認識された主症状要素や詳細症状要素及びステップST15で取得された詳細症状要素の組合せに対して、追加症状情報が加えられて、対処方法の検索の開始が指示される。
ステップST17では、サーバ制御部102により、検索指示があったか否か判定される。ここでは、追加症状入力画面ARdにおいて、検索ボタンSB2,SB3が押下されることで、対処方法の検索指示があるまで、ステップST17の判定が繰り返され、対処方法の検索指示があれば、ステップST18に進む。
ステップST18では、症状/疾患名情報受付部102Dにより、追加症状入力画面ARdのボックスRS1〜RS5にそれぞれ記入されている各主症状を示すデータ要素(主症状要素)と各主症状要素に係る1以上の詳細症状を示すデータ要素(詳細症状要素)との組合せ、又は追加症状入力画面ARdの記入エリアWA2に記入された追加症状情報が取得され、図16のステップST31に進む。
ステップST19では、サーバ制御部102及び端末制御部12により、疾患名がわからないことに対応して、大まかな症状(主症状)を選択する画面(以下「主症状選択画面」とも称する)が表示部13に表示される。
図24は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される主症状選択画面AReを例示する図である。主症状選択画面AReでは、例えば、分類(全身症状、頭、鼻、口、目、のど、腹部、女性器、耳、胸、排泄、骨、手足、皮膚)毎に区分されて、主な症状(主症状)が多数列挙されている。そして、当該多数の主症状のうち、所望の主症状にマウスポインタMPを合わせて左クリックをすることで、所望の主症状のデータ要素(主症状要素)を選択することができる。
ステップST20では、サーバ制御部102及び端末制御部12により、主症状要素が選択されたか否か判定される。ここでは、主症状選択画面AReで、主症状要素が選択されるまで、ステップST20の判定が繰り返され、主症状要素が選択されると、ステップST21に進む。
ステップST21では、症状/疾患名情報受付部102Dにより、主症状選択画面AReで選択された主症状要素が取得される。
ステップST22では、サーバ制御部102及び端末制御部12により、ステップST21で取得された主症状要素に係る詳細な症状を入力する画面(詳細症状入力画面)が表示部13に表示される。
図25は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される詳細症状入力画面ARfを例示する図である。図25では、ステップST21で主症状要素「発熱」が取得された場合が示されている。詳細症状入力画面ARfは、図22に示した詳細症状入力画面ARcと同様な表示構成となっている。このため、同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。但し、図25では、疾患名が選択されていない為、ボックスBK1には疾患名が表示されていないとともに、プルダウン方式のリストPFにはデフォルトで要素が記入されていない。リストPFでは、所望の要素を選択することができる。
ステップST23では、ステップST14と同様に、サーバ制御部102により、詳細症状要素が入力されたか否か判定される。ここでは、詳細症状入力画面ARfに詳細症状が記載されて、コマンドボタン「次へ」NB1が押下されるまで、ステップST23の判定が繰り返され、詳細症状入力画面ARfに詳細症状が記載されて、コマンドボタン「次へ」NB1が押下されると、詳細症状要素が入力されたものと判定されて、ステップST24に進む。
ステップST24では、ステップST15と同様に、症状/疾患名情報受付部102Dにより、詳細症状入力画面ARcで記入されている詳細症状を示す詳細症状要素が、ステップST21において認識された主症状要素と組み合わされて取得される。このとき、個人情報認識部102Cにより、詳細症状入力画面ARfにおいて表示又は記入されていた既往歴を示す既往歴要素(すなわち個人情報要素)が取得される。
ステップST25では、ステップST16と同様に、サーバ制御部102及び端末制御部12により、ステップST21で取得された主症状要素とは別の主症状要素を追加入力する画面(追加症状入力画面)が表示部13に表示される。ここでは、図23で示したものと同様な追加症状入力画面ARdが表示される。
ステップST26では、サーバ制御部102により、検索指示があったか否か判定される。ここでは、追加症状入力画面ARdにおいて、検索ボタンSB2,SB3が押下されることで対処方法の検索指示があるまで、ステップST26の判定が繰り返され、対処方法の検索指示があれば、ステップST27に進む。
ステップST27では、症状/疾患名情報受付部102Dにより、追加症状入力画面ARdのボックスRS1〜RS5にそれぞれ記入されている各主症状を示すデータ要素(主症状要素)と各主症状要素に係る1以上の詳細症状を示すデータ要素(詳細症状要素)との組合せ、又は追加症状入力画面ARdの記入エリアWA2に記入された追加症状情報が取得され、図16のステップST33に進む。
次に、図16のステップST31では、症状要素認識部102Fにより、ステップST11において認識された1つの疾患名要素に対応する主症状要素を含む1以上の症状要素と、ステップST15において当該主症状要素と組み合わされて取得された詳細症状要素と、ステップST18において取得された主症状要素と1以上の詳細症状要素との各組合せ又は追加症状情報とに基づいて、全症状要素が認識される。ここでは、各主症状要素に対して当該各主症状要素に係る1以上の詳細症状要素が組み合わされた形態で全症状要素が認識される。
なお、このステップST31では、追加症状入力画面ARdで自然文によって追加症状情報が入力された場合には、形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データ等を用いた言語解析により、1以上の主症状要素を少なくとも含む1以上の症状要素が認識される。例えば、「お腹が痛いです」という自然文が入力された場合には、キーワードデータを用いて、「お腹が痛い」というキーワードが抽出される。そして、辞書データを用いて、「お腹が痛い」を代表語「腹痛」に変換することで、1つの主症状要素「腹痛」が認識される。なお、主症状要素「腹痛」に係る詳細症状要素(例えば「みぞおち」等)は、例えば自然文における語句の修飾関係を形態素解析や係り受け解析によって解析することで認識される。
ステップST32では、疾患名検出部102Gにより、ステップST31で認識された1以上の症状要素の組合せとステップST10で認識された1つの疾患名要素とが組み合わされた1以上の症状疾患組合せ情報が疾患症状組合せDB111から抽出される。このとき、当該疾患名検出部102Gによって抽出された1以上の症状疾患組合せ情報は、疾患名検出経路情報生成部102Hに送出される。
ステップST33では、ステップST31と同様に、症状要素認識部102Fにより、ステップST21において認識された主症状要素と、ステップST24において当該主症状要素と組み合わされて取得された詳細症状要素と、ステップST27において取得された主症状要素と1以上の詳細症状要素との各組合せ又は追加症状情報とに基づいて、症状要素が認識される。ここでは、各主症状要素に対して当該各主症状要素に係る1以上の詳細症状要素が組み合わされた形態で全症状要素が認識される。
ステップST34では、症状要素認識部102Fにより、ステップST6で取得された症状情報(自然文で記載された症状情報)が解析されて、症状要素が認識される。ここでは、形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データ等を用いた言語解析により、1以上の症状要素が認識される。例えば、「熱が出て、お腹が痛いです。何の病気でしょうか?」という自然文が入力された場合には、キーワードデータを用いて、「熱が出て」「お腹が痛い」の2つのキーワードが抽出される。そして、辞書データを用いて、「熱が出て」を代表語「発熱」に変換するとともに、「お腹が痛い」を代表語「腹痛」に変換することで、2つの主症状要素「発熱」「腹痛」が認識される。なお、各主症状要素(例えば「腹痛」)に係る1以上の詳細症状要素(例えば「みぞおち」等)は、例えば自然文における語句の修飾関係を形態素解析や係り受け解析によって解析することで認識される。そして、ここでは、各主症状要素に対して当該各主症状要素に係る1以上の詳細症状要素が組み合わされた形態で全症状要素が認識される。
ステップST35では、疾患名検出部102Gによって、ステップST33又はステップST34で認識された全症状要素(ここでは、各主症状要素と1以上の詳細症状要素とを組み合わせた情報)に基づいて、疾患症状組合せDB111を参照することで、症状に応じた疾患名(疾患名要素)が検出される。ここでは、ステップST33又はステップST34で認識された1以上の症状要素の組合せを含む1以上の症状疾患組合せ情報が疾患症状組合せDB111から抽出されることで、当該1以上の症状疾患組合せ情報に含まれる疾患名要素が検出される。
ステップST36では、疾患名検出部102Gによって、ステップST35で1つの疾患名要素が検出されたか否か判定される。ここで、複数の疾患名要素が検出されている場合にはステップST37に進む。一方、1つの疾患名要素が検出された場合にはステップST45に進む。このとき、ステップST35において疾患名検出部102Gによって抽出された1以上の症状疾患組合せ情報が、疾患名検出経路情報生成部102Hに送出される。
ステップST37では、疾患名検出部102Gによって、ステップST33又はステップST34で認識された全症状要素に含まれる主症状要素が「発熱」のみであるか否か判定される。ここでは、主症状要素が「発熱」のみであれば、更なる主症状要素の入力を要求すべく、図15のステップST25に戻る。一方、主症状要素が「発熱」のみでなければ、ステップST38に進む。
ステップST38では、サーバ制御部102及び入出力制御部12Aにより、複数の疾患名要素を1つの疾患名要素に絞り込むための質問を表示する画面(以下「絞り込み質問画面」とも称する)が表示部13において可視的に出力される。ここでは、疾患名検出部102Gにより、検出された複数の疾患名要素の組合せに応じて、複数の疾患名要素を1つの疾患名要素に絞り込むための絞り込み質問情報が入力要求部102Bに送出される。入力要求部102Bにより、当該絞り込み質問情報が、入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送信される。そして、端末制御部12の入出力制御部12Aにより、絞り込み質問情報が表示部13において可視的に出力される。
図26は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される絞り込み質問画面ARgを例示する図である。図26で示す絞り込み質問画面ARgは、ステップST35で2つの疾患名要素「風邪症候群」「インフルエンザ」が検出された場合に表示される画面例である。なお、当該絞り込み質問画面ARgを表示するためのデータは予め記憶部101に格納されているものとする。
絞り込み質問画面ARgでは、画面上部に、疾患名の検索結果として複数の疾患名が検出された旨を明示する文章、及び疾患名を1つに絞り込むための質問に答えるように要請する文章が記載されている。そして、画面中央部から下部にかけて、4つの質問「インフルエンザの予防接種は受けましたか?」「インフルエンザの予防接種を・・・いつごろ受けられましたか?」「6ヶ月以内にインフルエンザに罹(かか)りましたか?」「家族、あるいは身近な人でインフルエンザに罹(かか)っている人はいますか?」が上から順に表示されている。そして、各質問の右方には、質問に対する回答を選択するプルダウン方式のリストが設けられている。ユーザーは、操作部14を種々操作することで、マウスポインタMPを用いてプルダウン方式のリストから質問に対する回答を選択して表示させる。そして、マウスポインタMPによって検索ボタンSB4が押下されると、絞り込み質問情報に対する回答を示す情報(絞り込み用回答情報)が疾患名検出部102Gに対して送信される。
ステップST39では、サーバ制御部102により、検索指示があったか否か判定される。ここでは、絞り込み質問画面ARgで検索ボタンSB4が押下されて、疾患名検出部102Gが絞り込み用回答情報を受け取るまで、ステップST39の判定が繰り返され、疾患名検出部102Gが絞り込み用回答情報を受け取ると、検索指示があったもの判定されてステップST40に進む。
ステップST40では、疾患名検出部102Gにより、ステップST35で検出された複数の疾患名要素の中から、絞り込み用回答情報に対応する疾患名要素が検出される。
ステップST41では、疾患名検出部102Gによって、ステップST40の検出処理により疾患名要素を1つに絞り込めたか否か判定される。ここでは、疾患名要素が1つに絞り込めていればステップST45に進み、疾患名要素が1つに絞り込めていなければ、ステップST42に進む。このとき、疾患名検出部102Gにより、ステップST40で検出された複数の疾患名要素が端末10に対して送信される。なお、ステップST45に進む場合には、ステップST35で抽出された1以上の症状疾患組合せ情報のうち、ステップST40で検出された1つの疾患名要素に対応する1以上の症状疾患組合せ情報のみが疾患名検出経路情報生成部102Hに送出される。
ステップST42では、入出力制御部12Aにより、ステップST41で送信されてきた複数の疾患名要素に基づいて、複数の疾患名から1つの疾患名を選択する画面(以下「疾患名択一選択画面」とも称する)が表示部13において可視的に出力される。
図27は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される疾患名択一選択画面ARhを例示する図である。図27で示す疾患名択一選択画面ARhでは、ステップST40で2つの疾患名要素「風邪症候群」「インフルエンザ」が検出された際に表示される画面例が示されている。なお、当該疾患名択一選択画面ARhを表示するためのデータは予め記憶部101に格納されているものとする。
図27で示す疾患名択一選択画面ARhでは、画面上部に、疾患名の検索結果として複数の疾患名から1つの疾患名に絞り込むことができなかった旨を明示する文章、及び1つの疾患名を選択するように要請する文章が記載されている。そして、画面中央部から下部にかけて、複数の疾患名(ここでは「風邪」「インフルエンザ」)が表示され、当該各疾患名の左方に、ラジオボタンが設けられている。ユーザーは、操作部14を種々操作することで、マウスポインタMPを用いてラジオボタンを押下すると、1つの疾患名が排他的に選択される。そして、マウスポインタMPによって検索ボタンSB5が押下されると、排他的に選択された1つの疾患名を示すデータ要素(疾患名要素)が、疾患名検出部102Gに対して送信される。
ステップST43では、疾患名検出部102Gにより、疾患名択一選択画面ARhにおいて1つの疾患名要素が選択されたか否か判定される。ここで、疾患名検出部102Gにより1つの疾患名要素が受信されるまで、ステップST43の判定が繰り返され、1つの疾患名要素が受信されると、ステップST44に進む。
ステップST44では、疾患名検出部102Gにより、疾患名択一選択画面ARhにおいて選択された1つの疾患名要素が認識される。このとき、ステップST35で抽出された1以上の症状疾患組合せ情報のうち、ステップST44で認識された1つの疾患名要素に対応する1以上の症状疾患組合せ情報のみが疾患名検出経路情報生成部102Hに送出される。
ステップST45では、疾患名検出経路情報生成部102Hにより、ステップST32,ST36,ST41,ST44の何れかにおいて取得した1以上の症状疾患組合せ情報に基づき、1つの疾患名要素を検出した経路を示す情報(疾患名検出経路情報)が生成される。この疾患名検出経路情報は、入出力制御部102A等を介して端末10に対して送信される。
ここでは、1以上の症状疾患組合せ情報が、複数の症状疾患組合せ情報から構成される場合には、複数の症状疾患組合せ情報は、共通して1つの疾患名要素を有しているため、疾患名検出経路情報は、1つの疾患名要素に収束するように、1以上の症状疾患組合せ情報が結びつけられた形態となる。例えば、当該疾患名検出経路情報はRDF(Resource Description Framework)等によって記述される。
図28は、疾患名検出経路情報を例示する図である。各要素間を結ぶ線分が、各要素間の関連付け(すなわち、組み合わされている関係)を示している。
図28では、症状要素認識部102Fによって、主症状要素「発熱」−詳細症状要素「38.0℃」−詳細症状要素「1日前」−詳細症状要素「発熱の高低、持続に一定の傾向ない」の組合せ、主症状要素「腹痛」−詳細症状要素「みぞおち」−詳細症状要素「みぞおちから右下腹部に痛みが移行」−詳細症状要素「圧痛」−詳細症状要素「持続痛」の組合せ、主症状要素「ふるえ」−詳細症状要素「軟便」−詳細症状要素「回数不定」−詳細症状要素「少量」の組合せ、主症状要素「吐き気・嘔吐」−詳細症状要素「普通量」−詳細症状要素「普通色」−詳細症状要素「混入物なし」−詳細症状要素「食事との関係なし」−詳細症状要素「一日数回」の組合せ、主症状要素「下痢」−詳細症状要素「一日前」の組合せがそれぞれ認識され、疾患名検出部102Gによって、1つの疾患名要素「虫垂炎」が検出された場合に生成される疾患名検出経路情報が示されている。
図28に示すように、疾患名検出経路情報は、主症状要素MSEと詳細症状要素DSEと疾患名要素SNEとが関連付けられた形態を有している。そして、図28では、疾患名検出部102Gにより、疾患症状組合せDB111から5系列の症状疾患組合せ情報が抽出され、5系列の症状疾患組合せ情報に対して共通して組み合わされている疾患名要素「虫垂炎」が、疾患名検出部102Gによって検出された経路が示されている。つまり、この疾患名検出経路情報では、主症状要素MSEと1以上の詳細症状要素DSEとの組合せに基づいて、主症状要素「虫垂炎」SNEが検出された過程が示されている。
ステップST46では、対処名検出部102Iにより、ステップST10,ST35,ST40,ST44の何れかにおいて認識又は検出された1つの疾患名要素に対応する複数の対処名要素が疾患対処組合せDB112から検出される。
ここでは、ステップST32を介して進んできた場合には、疾患対処組合せDB112から、ステップST10で取得された1つの疾患名要素と、ステップST31で認識された1以上の症状要素からなる症状要素の組合せとを含み、且つステップST2,ST15で認識された個人情報要素のうちの何れか1つを含む複数の症状疾患個人対処組合せ情報(1以上の症状要素と1つの疾患名要素と1つの個人情報要素と1つ(又は2つ)の対処名要素と1つの対処詳細要素とが組み合わされた情報)が抽出されることで、対処名要素が検出される。
また、ステップST33,ST36を介して進んできた場合には、疾患対処組合せDB112から、ステップST35で検出された1つの疾患名要素と、ステップST33で認識された1以上の症状要素からなる症状要素の組合せとを含み、且つステップST2,ST24で認識された個人情報要素のうちの何れか1つを含む複数の症状疾患個人対処組合せ情報(1以上の症状要素と1つの疾患名要素と1つの個人情報要素と1つ(又は2つ)の対処名要素と1つの対処詳細要素とが組み合わされた情報)が抽出されることで、対処名要素が検出される。なお、ステップST34を介して進んできた場合には、1以上の症状要素からなる症状要素の組合せは、ステップST34で認識されたものが用いられ、ステップST41からステップST45に進んだ場合には、1つの疾患名要素はステップST40で検出されたものが用いられ、ステップST44からステップST45に進んだ場合には、1つの疾患名要素はステップST44で認識されたものが用いられる。
なお、ステップST46で抽出される複数の症状疾患個人対処組合せ情報は、詳細情報検出部102Kならびに疾患対処情報生成部102Jに対して送出される。
ステップST47では、疾患対処情報生成部102Jにより、ステップST46で抽出された複数の症状疾患個人対処組合せ情報に基づいて、疾患名要素と対処名要素とが組み合わされた疾患対処情報が生成される。この疾患対処情報は、入出力制御部102A等を介して端末10に対して送信される。
ここでは、複数の症状疾患個人対処組合せ情報に含まれている要素を項目毎に並べて相互に関連付け直してRDFで記述する処理が、全ての症状疾患個人対処組合せ情報について行われる。複数の症状疾患個人対処組合せ情報は、共通して1つの疾患名要素を有しているため、疾患対処情報は、1つの疾患名要素を起点として、複数の症状疾患個人対処組合せ情報に含まれているその他の要素が項目毎に並べられて相互に関連付け直された形態となる。換言すれば、疾患対処情報は、複数の項目に含まれる各項目毎に複数の要素(ここでは、語句)が列挙されるとともに、各項目間で、各要素どうしがネットワーク状に関連付けられた情報(以下「ネットワーク情報」とも称する)を形成している。但し、ネットワーク情報における要素間における関連付けは、各症状疾患個人対処組合せ情報で組み合わされていた要素の組合せに対応したものに限られる。
図29は、疾患対処情報を例示した図である。各要素間を結ぶ線分が、各要素間の関連付け(すなわち、各症状疾患個人対処組合せ情報において組み合わされている関係)を示している。図29では、疾患名要素の項目に属する疾患名要素「虫垂炎」SNEと、症状要素の項目に属する複数の症状要素「発熱」「腹痛」「下痢」「嘔吐」「ふるえ」HNEと、既往歴要素(一般的には個人情報要素)の項目に属する複数の既往歴要素「糖尿病」「腎炎」「高血圧」PDEと、対処分類の項目に属する対処分類要素「治療」「観察」「処置」MREと、対処名要素の項目に属する対処名要素「内科的治療」「外科的治療」・・・「姿勢の工夫」「薬」RE1と、対処名要素の項目に属する対処名要素「水電解質のアンバランス」・・・「陰部・おしり及び全身」とが関連付けられている。
なお、この疾患対処情報には、各症状疾患個人対処組合せ情報が付属された状態で送受信される。これは、ネットワーク情報のみでは、元の各症状疾患個人対処組合せ情報が分からなくなるからである。
ステップST48では、入出力制御部12Aにより、ステップST47で生成された疾患対処情報が可視的に出力された画面(以下「疾患対処画面」とも称する)が表示部13に表示される。
図30は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される疾患対処画面ARiを例示する図である。図30では、図29で示した疾患対処情報が可視的に出力された例を示している。
図30に示すように、疾患対処画面ARiの画面中央から下方にかけて、疾患対処情報が可視的に出力された一覧表示PC1が提示される。ユーザーは、疾患対処情報の一覧表示PC1において可視的に提示された多数の対処名要素を参照することで、検出された疾患名に対してどのような対処方法が存在しているのか容易に認識することができる。
また、疾患対処画面ARiの左上部には、例えば、トリアージュ要素「病院へ行ってください」すなわち疾患(ここでは、虫垂炎)に対する初歩的な対処方法RA1が表示され、右上方部には疾患に対する一般的な対処方法の要約の表示を要求することができるボタン(対処方法要約要求ボタン)RA2が設けられている。ユーザーは、対処方法要約要求ボタンRA2をマウスポインタMPで押下することで、疾患に対する一般的な対処方法の要約を表示部13に表示させることができる。
なお、このような態様は、初歩的な対処方法RA1及び一般的な対処方法の要約に関する情報を、医療DB110(例えば疾患対処組合せDB112)において、適宜各疾患名要素等と関連付けて記憶させておくことで実現可能である。具体的には、疾患対処組合せDB112において、各疾患名要素に対して、それぞれ複数レベルの対処名(例えば、初歩的な対処方法、一般的な対処方法の要約、並びに「罨法」等の詳細な対処名)をそれぞれ示す複数の対処名要素を組み合わせるとともに、当該複数の対処名要素にそれぞれ対応する複数の対処詳細要素を内容データ群115に含ませておけば良い。更に、図30で示す疾患対処画面ARiの右下部には、会員となっている病院を予約するためのサイトに接続することを要求するボタンABが設けられている。
ステップST49では、端末制御部12によって、画面表示の切換指示がなされたか否か判定される。ここで、画面表示の切換指示がなされていればステップST50に進み、切換指示がなされていなければ図17のステップST51に進む。ここでは、例えば、表示部13に疾患対処画面ARiが表示されている場合には、疾患対処画面ARiで疾患名要素PNDにマウスポインタMPが合わされて左クリックされることで、疾患名検出経路情報が可視的に示される画面(以下「疾患名検出経路画面」とも称する)ARj(後述)の表示が要求され、画面表示の切換指示がなされたと判定される。また、表示部13に疾患名検出経路画面ARjが表示されている場合には、疾患名検出経路画面ARjで疾患名要素PNDにマウスポインタMPが合わされて左クリックされることで、疾患対処画面ARiの表示が要求され、画面表示の切換指示がなされたと判定される。
ステップST50では、端末制御部12の入出力制御部12Aによって、表示部13に表示される画面が、疾患対処画面ARiから疾患名検出経路画面ARjに切り換えられるか、又は、疾患名検出経路画面ARjから疾患対処画面ARiに切り換えられて図17のステップST51に進む。ここでは、端末制御部12の入出力制御部12Aによって、ステップST45で生成された疾患名検出経路情報に基づいて疾患名検出経路画面ARjが表示され、ステップST47で生成された疾患対処情報に基づいて疾患対処画面ARiが表示される。
図31は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される疾患名検出経路画面ARjを例示する図である。
図31に示すように、疾患名検出経路画面ARjは、図30で示した疾患対処画面ARiのうち、疾患対処情報の一覧表示PC1が、疾患名検出経路情報が可視的に出力された一覧表示PC2に入れ替わったものである。図31では、疾患名検出経路情報の一覧表示PC2が、図28で示した疾患名検出経路情報が可視的に出力されたものとなっている。ユーザーは、疾患名検出経路情報の一覧表示PC2において可視的に提示された症状要素と疾患名要素との関係を参照することで、どのような理由(経路)で疾患名が検出されたのかを容易に知ることができ、症状要素の誤入力なども確認することができる。つまり、検出された疾患名が適正か否かを確認することができ、疾患名の検出精度向上を図ることができる。
ところで、ここでは、ステップST48で、まず疾患対処画面ARiが優先的に表示部13において可視的に提示され、画面表示の切換指示に応じて、ステップST50で、疾患名検出経路画面ARjが表示部13において可視的に提示される。換言すれば、対処名検出部102Iによる複数の対処名要素の検出に応答して、疾患対処画面ARi及び疾患名検出経路画面ARjのうち、まず疾患対処画面ARiが優先的に提示され、次に、疾患名検出経路画面ARjが提示される。このように症状を入力すると、まず症状に応じた疾患名と複数の対処名との組合せが可視的に提示されるため、ユーザーは、迅速かつ容易に状況に応じた対処名を知ることができる。また、症状に応じた疾患名と複数の対処名との組合せと、症状から疾患名を検出した経路とが、時間順次に提示されるため、一度に提示される情報量が少なくなるため、所望の情報が見易くなる。
ステップST51では、詳細情報検出部102Kにより、疾患対処情報の一覧表示PC1に含まれる1つの疾患名要素が指定されたか否かが判定される。ここでは、疾患対処情報の一覧表示PC1(図30等)に含まれる1つの対処名要素に対してマウスポインタMPを合わせて左クリックすると、当該1つの対処名要素を指定する情報(対処名要素指定情報)が入出力制御部102A等を介して詳細情報検出部102Kに入力される。そして、このとき、対処名要素が指定されたと判定され、ステップST52に進む。一方、対処名要素が指定されていなければステップST53に進む。
ステップST52では、端末10の入出力制御部12Aにより、ステップST51において取得された1つの対処名要素を指定する情報(対処名要素指定情報)に対応する対処詳細要素が表示部13において可視的に出力される。ここでは、詳細情報検出部102KによりステップST51において取得された対処名要素指定情報に基づき当該対処名要素指定情報と対応する対処詳細要素が内容データ群115から検出され、入出力制御部102A等を介して端末10に対して転送される。そして、入出力制御部12Aにより当該対処詳細要素が表示部13において可視的に出力される。
図32は、疾患対処画面ARiにおいて、対処名要素が指定されて、当該対処名要素に係る対処詳細要素が可視的に出力された状態を例示する図である。
図32に示すように、疾患対処画面ARiは、左端に設けられたスクロールバーSBによって、縦方向にスクロールさせることができ、疾患対処情報の一覧表示PC1の下方に設けられた詳細説明欄DBK内において、指定された要素に係る詳細要素が可視的に出力される。図32では、疾患対処情報の一覧表示PCで対処名要素「水分摂取の援助」にマウスポインタMPを合わせて左クリックすることで、対処名要素「水分摂取の援助」に係る対処詳細要素が詳細説明欄DBK内において可視的に出力されている。
なお、疾患対処画面ARiでは、ユーザーは、疾患対処情報の一覧表示PC1に含まれる所望の症状要素(例えば「発熱」)並びに所望の既往歴要素(例えば「糖尿病」)にマウスポインタMPを合わせて左クリックすることで指定して、他の要素とは区別可能な表示態様(図32ではハッチングを付している)とすると、詳細情報検出部102Kによって、対処名検出部102Iから入力された1以上の症状疾患個人対処組合せ情報が参照されて、詳細説明欄DBKで可視的に出力される対処詳細要素が、指定された症状要素や既往歴要素に対応するものとなる。例えば、症状要素「発熱」と既往歴要素「糖尿病」が選択されている場合には、対処名検出部102Iから取得した症状疾患個人対処組合せ情報のうち、当該2つの要素「発熱」「糖尿病」を含む症状疾患個人対処組合せ情報に係る対処詳細要素が可視的に出力される。
したがって、ユーザーは、同じ疾患であっても症状や個人情報(ここでは、既往歴)等によって異なる個々の患者に適した対処方法の詳細情報を知ることができる。また、個人情報が、服薬(例えば服薬中の薬剤等)やアレルギー等といった情報を含む場合には、当該個人情報を加味した対処方法の詳細情報が提示される。このため、個々の患者に適した対処方法を知ることができる。
また、疾患対処画面ARiでは、初歩的な対処方法、一般的な対処方法の要約、及び詳細な対処方法といった複数レベルの対処方法が準備されており、ユーザーのレベルに応じた対処方法に係る情報提示等が可能となる。なお、予後などが知りたい場合には、症状によって起こる随伴症状を選択可能としても良いし、また、疾患の合併症などを選択できるようにしても良い。
更に、疾患対処画面ARiでは、図33に示すように、スクロールバーSBによって、疾患対処画面ARiを更に下方向にスクロールさせると、詳細説明欄DBKの下方、すなわち疾患対処画面ARiの最下部において質問記入欄QAが設けられている。この質問記入欄QAに、自然文での質問(質問情報)を記入して、送信ボタンTB2をマウスポインタMPで押下すると質問することができる。この質問の内容としては、疾患対処情報の一覧表示PC1に乗っている内容、乗っていない内容、及びその他の内容についての疑問や質問等が挙げられる。なお、リセットボタンRB3をマウスポインタMPで押下すると質問記入欄QAの記載内容が削除される。
ステップST53では、端末制御部12及びサーバ制御部102により、質問情報が入力されたか否か判定される。ここでは、ユーザーによる端末10に対する入力操作に応答して、疾患対処画面ARiの質問記入欄QAに質問文が記入されて、送信ボタンTBが押下されることで、質問情報が入力されたものと判定されて、ステップST54に進む。一方、質問情報が入力されなければ、ステップST60に進む。
ステップST54では、質問情報受付部102Mにより、端末制御部12から入出力制御部102A等を介して質問情報が取得される。
ステップST55では、質問情報解析部102Nにより、ステップST54で質問情報受付部102Mによって受け付けられた質問情報を対象として言語解析(形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データを用いた言語解析)が行われ、少なくとも1以上の対処名要素を含む質問の内容を示す質問要素が認識される。このとき認識される質問要素は、長文、文節、用語のうちの何れの形式の要素でもあっても良いし、各1又は2以上の長文、文節、用語のうちの何れの要素の組合せであっても良い。質問要素としては、例えば1つの対処名要素と1以上の症状要素との組合せなどが挙げられる。
ステップST56では、回答検索部102Oにより、医療DB110(具体的には、疾患対処組合せDB112)を検索対象として、ステップST55で認識された質問要素に対応する対処詳細要素(すなわち回答情報)が検出される。例えば、質問要素が1つの対処名要素と1以上の症状要素と1以上の個人情報要素との組合せである場合には、当該1つの対処名要素と1以上の症状要素と1以上の個人情報要素との組合せを含む1以上の症状疾患個人対処組合せ情報が疾患対処組合せDB112から検出されることで、当該1以上の症状疾患個人対処組合せ情報に含まれる対処詳細要素(回答情報)が検出される。
ステップST57では、医療DB110内(具体的には、疾患対処組合せDB112)内にステップST55で認識された質問要素に対応する回答情報が存在しているか否か判定される。ここでは、ステップST56で回答情報が検出されていれば、医療DB110内に回答情報が存在しているものと判断されてステップST58に進む。このとき、回答検索部102Oにより回答情報が入出力制御部102A等を介して端末10に送信される。一方、ステップST56で回答情報が検出されていなければ、医療DB110内に回答情報が存在していないものと判断されてステップST59に進む。このとき、質問要素に含まれる1以上の対処名要素は追加要素として、データ更新部102Pに送出される。
ステップST58では、入出力制御部12AによりステップST56で検出された回答情報が表示部13において可視的に出力され、図16のステップST49に戻る。このステップST58では、例えば、図33で示すように、質問記入欄QAに記入された「糖尿病・・・いいですか?」という質問文(質問情報)が入力された場合、詳細説明欄DBKに「清涼飲料水は・・・選びましょう。」という回答の文章(回答情報)が可視的に出力される。
ステップST59では、データ更新部102Pにより、ステップST57において取得された追加要素が疾患対処組合せDB112に対して追加される。ここでは、疾患対処組合せDB112のうち、ステップST55において認識された質問要素に従って追加要素(対処名要素)が疾患対処組合せDB112に対して追加され、図16のステップST49に戻る。
例えば、質問要素が1つの対処名要素と1以上の症状要素と1以上の個人情報要素との組合せである場合には、疾患対処組合せDB112のうち、当該1つの対処名要素と1以上の症状要素と1以上の個人情報要素との組合せに対して追加要素(対処名要素)が追加されて組み合わされた新規な症状疾患個人対処組合せ情報が疾患対処組合せDB112に対して追加される。また、例えば、質問要素が1つの対処名要素である場合には、既に対処名検出部102Iによって抽出された1以上の症状疾患個人対処組合せ情報に含まれる対処名要素を質問要素(1つの対処名要素)に入れ換えることで生成された新規な症状疾患個人対処組合せ情報が疾患対処組合せDB112に対して追加されても良い。更に、例えば、質問要素が1つの対処名要素とその他の要素との組合せである場合には、既に対処名検出部102Iによって抽出された1以上の症状疾患個人対処組合せ情報のうち、当該その他の要素の組合せを含む1以上の症状疾患個人対処組合せ情報について、対処名要素を質問要素(1つの対処名要素)に入れ換えることで生成された新規な症状疾患個人対処組合せ情報が疾患対処組合せDB112に対して追加されても良い。
図34は、疾患対処組合せDB112に対する対処名要素の追加態様を例示する図である。図34では、図29で示された疾患対処情報に含まれる対処名要素「食事の援助」「水分摂取」RE1に対して、新たな対処名要素「食品交換」RE2が従属するように関連付けられることで追加された状態が示されている。
このように、質問を自然文で入力するだけで質問に対応する対処名要素が自動的に疾患対処組合せDB112に追加されるため、医療DB110に対する情報の充実化を図る上での手間を削減することができる。
なお、ステップST59に進んできた場合、すなわち疾患対処組合せDB112から質問要素に対応する回答情報が検出されなかった場合、回答検索部102Oにより、当該質問要素に対応する回答情報をユーザーに対して送付すべき旨を要求する情報(回答要求情報)が入出力制御部102Aに送出される。このとき、入出力制御部102A及びPC制御部192の制御下で、当該回答要求情報が表示部193において可視的に出力される。これにより、システムの管理者が可視的に出力されている当該回答要求情報を見ることで、適宜回答情報を医者などに聞くことでユーザーに対して電子メール等で回答情報が送信される。なお、ステップST59で疾患対処組合せDB112に対して追加された対処名要素に対応する対処詳細要素は、システムの管理者等によって、医療DB110に対して追加される。
ステップST60では、採用対処名指定部12Dにより、対処名要素が採用されたか否か判定される。図32で示すように、詳細説明欄DBKに対処名要素に係る対処詳細要素が可視的に出力された状態で、ユーザーの操作部14への入力操作により、疾患対処画面ARiの右下部に設けられたコマンドボタン「対処方法を採用する」SDBをマウスポインタMPで押下することで、対処詳細要素が可視的に出力されている1つの対処名要素を実際に採用した要素(被採用対処方法要素)として指定することができる。したがって、ステップST60では、採用対処名指定部12Dにより、表示部13に疾患対処画面ARiが提示された状態におけるユーザーの操作部14への入力操作に応答して、1つの対処名要素が実際に採用された被採用対処方法要素として指定されると、対処名要素が採用されたと判定されて、ステップST61に進む。このとき、被採用対処方法要素を示すデータ要素(採用対処名要素)が、入出力制御部12Aにより採用対処名指定部12Dからサーバ制御部102に対して送信される。一方、対処名要素が採用されていなければ、図16のステップST49に戻る。
ステップST61では、入出力制御部12A等の制御により、患者の電子カルテ情報への情報追加が可能な画面(以下「電子カルテ入力画面」とも称する)が看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される。
図35は、看護支援画面G2の支援情報表示領域ARに表示される電子カルテ入力画面ARkを例示する図である。電子カルテ入力画面ARkでは、マウスポインタMPを用いて、プルダウン方式のリストMX,MN,TPにおいて、最高血圧の測定値、最低血圧の測定値、及び体温の測定値を選択することができる。これらの測定値としては、医者等から予め測定するように言われているものが考えられ、適宜、患者の状態や種々の条件に応じて人間の健康状態の指標となるパラメータ(血圧、体温、血糖値等)から指定されたものである。そして、コマンドボタン「測定値を症状・疾患名・対処方法とともに登録」RCをマウスポインタMPで押下することで、リストMX,MN,TPで記入された測定値の情報(測定値情報)を入力することができる。なお、電子カルテ入力画面ARkで、コマンドボタン「戻る」RTが押下されると、元の疾患対処画面ARiが表示されている状態に戻り、コマンドボタン「クリア」CLが押下されると、プルダウン方式のリストMX,MN,TPに記入されていた測定値が削除される。
ステップST62では、測定値取得部12Eにより、測定値情報が入力されたか否か判定される。ここでは、電子カルテ入力画面ARkでリストMX,MN,TPに測定値が記入された状態で、コマンドボタン「測定値を症状・疾患名・対処方法とともに登録」RCがマウスポインタMPで押下されて、測定値情報が入力されると、ステップST63に進む。このとき、カルテ情報記述制御部102Lにより、測定値情報が取得されるとともに、採用対処名指定部12Dによって指定された採用対処名要素が取得される。一方、電子カルテ入力画面ARkで、コマンドボタン「戻る」RTが押下されると、測定値情報が入力されなかったと判定されて、図16のステップST48に戻る。
ステップST63では、カルテ情報記述制御部102L及び制御部202の制御により、カルテDB210に格納されている患者の電子カルテ情報が更新され、図16のステップST48に戻る。ここでは、カルテ情報記述制御部102Lにより、詳細情報検出部102Kから1以上の症状要素及び1つの疾患名要素が取得され、当該1以上の症状要素及び1つの疾患名要素と、ステップST62で取得された測定値情報及び採用対処名要素とが、電子カルテに対して追記すべきカルテ追記情報として入出力制御部102A等を介して病院サーバ200に対して送信される。そして、病院サーバ200の制御部202により、カルテDB210に格納されている患者の電子カルテ情報にカルテ追記情報が追記されることで、電子カルテ情報が更新される。なお、記述先となる電子カルテ情報の識別は、総合トップ画面G1で入力されたカルテ番号に基づいて行うことができる。よって、例えば、カルテ番号が入力されていない場合には、採用対処名要素の指定が禁止される。
このようにして、電子カルテ情報が更新されることで、随時更新される電子カルテ情報を、関係医師や医療従事者が病院サーバ200や病院サーバ200に接続された端末から閲覧することができるとともに、患者本人や家族が、端末10〜40から看護支援システムにログインして閲覧することもできる。したがって、このような構成により、自宅介護や遠隔医療の充実化を図ることができる。
以上のように、看護/学習支援システム1における看護支援処理によれば、1以上の症状を入力すると、当該1以上の症状に応じた疾患名と複数の対処名とが可視的に提示される。このため、状況に応じた所望の対処方法に係る情報を容易に得ることができる。また、複数の症状から疾患名を検出させることもできるため、疾患名の検出精度を向上させることができる。例えば、随伴症状等を含む複数の大まかな症状を加味して疾患名を検出させることで、疾患名の検出精度をより向上させることができる。更に、大まかな症状(主症状)と当該主症状の詳細な症状との組合せから疾患名を検出させることで、症状の絞り込みによる疾患名の検出精度の向上を図ることができる。そして、部位、程度、期間、種類、量、回数、及び発生時期等といった詳細な症状の絞り込みを行うと、疾患名の検出精度をより高めることができる。
また、症状を自然文で入力するだけで、症状に対応する疾患名が検出されるため、誰でも症状の入力を容易に行うことができる。
また、症状に応じた疾患名と複数の対処名との組合せが可視的に提示された状態で、所望の対処名を指定すると、当該対処名に係る詳細な情報が可視的に提示される。このため、状況に応じた所望の対処方法の詳細情報を容易に得ることができる。
また、個人情報の所在を特定する情報(ここでは、カルテ番号)を入力するだけで、個人情報が自動的に認識される。このため、煩雑な個人情報の入力操作を行うことなく、個々の患者に適した対処方法を知ることができる。
<学習支援処理>
<学習支援処理の概要>
図36は、看護/学習支援システム1における学習支援処理の概要を示す図である。
端末10〜40においてユーザーが、学習したい内容を入力すると、サーバ100の教材検索機能により、医療DB110(具体的には、教材要素関連情報114)より学習したい内容に応じた一部の教材要素関連情報(一部要素関連情報)が抽出され、端末10〜40において可視的に提示される。そして、端末10〜40において、ユーザーが、可視的に提示された一部要素関連情報のうち、所望の教材項目要素を指定すると、当該教材項目要素の詳細情報が医療DB110(具体的には、内容データ群115)から読み出されて、端末10〜40において可視的に提示される。
また、質問がある場合には、ユーザーは端末10〜40において質問を入力することができ、その質問に対応する回答が医療DB110にある場合には、端末10〜40において回答が可視的に提示される。なお、図示を省略しているが、回答が医療DB110にない場合には、専門家や管理者から直接回答が端末10〜40に対して送られ、必要に応じて、質問と回答に関する情報が医療DB110に追加されることで、医療DB110に蓄積されている知識が進化する。
<学習支援処理に係る医療DBの記憶内容>
上述したように、教材要素関連情報114は、少なくとも症状、疾患、及び対処方法を含む複数項目に係る教材の項目を示す複数の教材項目要素が相互に関連付けられた情報であり、例えば、所謂RDFによって記述されている。
図37及び図38は、教材要素関連情報114を構成する情報の具体例を示す図である。
図37に示すように、教材要素関連情報114では、看護に係る学習項目に対応する複数の教材項目要素「1.基礎看護学」「2.解剖生理学」「3.生化学」「4.薬理学」「5.成人看護学」「6.小児看護学」「7.母性看護学」・・・が列挙されており、当該各教材項目要素に対して、更に1以上の教材項目要素が順次属するように関連付けられている。そして、系統別に、疾患に係る教材項目要素が従属するように関連付けられている。なお、図37では、教材項目要素「5.成人看護学」に属する教材項目要素を図示し、その他の各教材項目要素「1.基礎看護学」「2.解剖生理学」「3.生化学」「4.薬理学」「6.小児看護学」「7.母性看護学」・・・に属する教材項目要素については図示を省略している。
図37では、看護に係る教材には、まず複数の大項目「1.基礎看護学」「2.解剖生理学」「3.生化学」「4.薬理学」「5.成人看護学」「6.小児看護学」「7.母性看護学」・・・が存在しており、当該各大項目に対して、更に1以上の小項目が順次存在して(従属して)いることを示している。このように、教材要素関連情報114では、複数の教材項目要素に含まれる各教材項目要素が、上位から下位の複数階層のうちのいずれかに属している。
また、教材要素関連情報114で関連付けられている複数の教材項目要素には、教材を構成する詳細な項目を示す1以上の要素(以下「詳細項目要素」とも称する)が従属する(紐付けされた)1以上の要素(以下「詳細項目付き要素」とも称する)が含まれている。つまり、複数の教材項目要素は、1以上の詳細項目要素と1以上の詳細項目付き要素とを備えて構成されている。
図38では、図37で示した教材要素関連情報に含まれている疾患に係る教材項目要素に対して、更に、教材項目要素が従属している態様を示している。
図38に示すように、例えば、詳細項目付き要素「虫垂炎」に対して、当該疾患に係る6つの詳細項目要素「発生機序」「検査」「症状」「合併症」「対処方法」「薬剤」が従属している。なお、ここで言う「発生機序」「検査」「症状」「合併症」「対処方法」「薬剤」とは、従属先である疾患に係る詳細項目付き要素に対応するものである。そして、詳細項目付き要素「症状」に対して、詳細項目要素「発熱」「腹痛」「悪心嘔吐」「悪寒戦慄」「下痢」「便秘」が従属している。
また、詳細項目要素「発熱」「腹痛」「悪心嘔吐」「悪寒戦慄」「下痢」「便秘」に対して、それぞれ内容データ(ここでは、内容データの所在を特定する番号や記号などの組合せ情報)が紐付けされている。各内容データの実体的なデータは、内容データの所在を特定する番号や記号などの組合せ情報と関連付けられて内容データ群115に格納されている。そして、例えば、対処方法に関する詳細項目要素に係る内容データについては、上記看護支援処理で用いられた対処詳細要素と兼用することができる。なお、図38では、詳細項目付き要素「虫垂炎」に対して従属している6つの詳細項目要素のうち、教材項目要素「症状」に属する詳細項目要素のみを例示したが、他の5つの教材項目要素についても、詳細項目要素及び内容データが適宜従属している。
また、各疾患に係る詳細項目付き要素に属する詳細項目要素「対処方法」に対しては、2つ以上の対処名を示す詳細項目要素が従属している。そして、ユーザーが看護に関する知識の習得を有効に図ることができるように、当該2以上の詳細項目要素に従属する内容データは、看護学習内容、看護方法、及び看護知識のうちの少なくとも1つの情報に基づいて構成されたデータとなっている。
また、ユーザーのレベルに応じた知識供与が可能となるように、詳細項目要素「対処方法」に対して2段階以上の異なるレベルのユーザーに対応した対処名を示す詳細項目要素を従属させても良いし、詳細項目要素「対処方法」に従属する詳細項目要素に係る内容データが、2段階以上の異なるレベルのユーザーに対応した対処方法に係る内容データを含むようにしても良い。
更に、ユーザーが多角的な対処方法を知ることができるように、詳細項目要素「対処方法」に対して、処置、治療方法、観察経過、トリアージュ、薬剤、及び検査のうちの少なくとも1つの項目に係る対処名を示す詳細項目要素を従属させても良いし、対処方法に係る内容データが、処置、治療方法、観察経過、トリアージュ、薬剤、及び検査のうちの少なくとも1つの項目に係る内容データを含むようにしても良い。
また、「発熱」等の症状に係る詳細項目要素に対して更に症状の「発生機序」や「随伴症状」等に係る詳細項目要素を従属させても良い。なお、症状に係る詳細項目要素に対して、部位、程度、期間、種類、量、回数、及び発生時期のうちの少なくとも1つの内容に係る詳細項目要素を適宜従属させても良い。
<学習支援処理に係る機能構成>
○端末制御部12の機能:
図39は、学習支援処理が実行される際に、端末制御部12で実現される機能を例示する図である。学習支援処理を実行する際には、端末制御部12は、機能として、入出力制御部12A、入力情報受付部12B、要素指定部12F、及び表示要求部12Gを備える。なお、上述した看護支援処理と同様な機能である入出力制御部12Aは、及び入力情報受付部12Bについては、同じ符号を付して説明を省略する。
要素指定部12Fは、入出力制御部12Aの制御下で表示部13において一部要素関連情報(すなわち複数の教材項目要素がネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報)が可視的に出力された状態で、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、一部要素関連情報に含まれる複数の教材項目要素のうちの1つの教材項目要素を指定する。要素指定部12Fによって指定された1つの教材項目要素を示す情報(以下「教材要素指定情報」とも称する)は、入出力制御部12Aによって、サーバ制御部102(具体的には、後述する内容データ抽出部102U)に対して送信される。
表示要求部12Gは、入出力制御部12Aの制御下で表示部13において一部要素関連情報(すなわちネットワーク情報)が、当該一部要素関連情報に含まれる一部の詳細項目要素を除いて可視的に出力されている状態で、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、一部教材要素関連に含まれる1つの詳細項目付き要素に属する1以上の詳細項目要素の表示を要求する。
○サーバ制御部102の機能:
図40は、学習支援処理が実行される際に、サーバ制御部102で実現される機能を例示する図である。
学習支援処理を実行する際には、サーバ制御部102は、機能として、入出力制御部102A、入力要求部102B、個人情報認識部102C、学習内容情報受付部102R、要素認識部102S、関連情報抽出部102T、及び内容データ抽出部102Uを備える。なお、入出力制御部102A、入力要求部102B、及び個人情報認識部102Cについては、看護支援処理で説明した構成と兼用するため、同じ符号を付して異なる点のみ説明する。また、サーバ制御部102は、図13で示した機能と同様な機能も備えている。
学習内容情報受付部102Rは、ユーザーの操作部14に対する所定の入力操作に応答して、学習内容情報を受け付ける。なお、学習内容情報は、1つの教材項目要素を示す情報であり、例えば、疾患に係る1つの教材項目要素を示す情報が挙げられる。学習内容情報受付部102Rは、当該学習内容情報を要素認識部102Sに送出する。
要素認識部102Sは、学習内容情報受付部102Rから取得される学習内容情報から1つの教材項目要素を認識する。例えば、ここでは、疾患に係る1つの教材項目要素が認識される。要素認識部102Sは、認識した1つの教材項目要素を関連情報抽出部102Tに送出する。
関連情報抽出部102Tは、教材要素関連情報114から、要素認識部102Sで認識された1つの教材項目要素と、当該1つの教材項目要素と所定の関係を有する教材項目要素とを含む複数の教材項目要素、及び当該複数の教材項目要素間の関連付けを示す一部の情報(以下「一部要素関連情報」とも称する)を抽出する。ここでは、所定の関係は、要素認識部102Sによって認識された1つの教材項目要素に属する関係であり、例えば、疾患に係る1つの教材項目要素に対して、当該疾患に係る1つの教材項目要素に属する対処方法に係る2以上の教材項目要素等が挙げられる。関連情報抽出部102Tは、抽出した一部要素関連情報を入出力制御部102A等を介して端末10〜40に対して送出する。
内容データ抽出部102Uは、要素指定部12Fから入出力制御部102A等を介して取得される要素指定情報に基づいて、当該要素指定情報によって示される1つの教材項目要素に対応する内容データを内容データ群115から抽出する。内容データ抽出部102Uは、抽出した内容データを入出力制御部102A等を介して端末10〜40に送信する。
<学習支援処理に係る動作>
図41及び図42は、学習支援処理動作の動作フローを示すフローチャートである。すなわち、図14のステップS5に進んだ場合に実行される動作フローを示している。また、図43から図52は、学習支援処理動作において、端末10〜40において可視的に提示される画面を例示する図である。なお、以下では、端末10〜40のうち端末10においてユーザーが看護/学習支援システム1を利用する例について説明する。
図14のステップS5に移行すると、図41及び図42で示す学習支援処理動作の動作フローが開始され、ステップSP1に進む。
ステップSP1では、図15のステップST1と同様に、個人情報認識部102Cによって総合トップ画面G1でカルテ番号が入力されたか否か判定される。ここで、カルテ番号が入力されたと判定されると、ステップSP2に進み、入力されていないと判定されると、ステップSP3に進む。
ステップSP2では、図15のステップST2と同様に、個人情報認識部102Cが、ユーザーによって入力されたカルテ番号に対応する電子カルテ情報(すなわち個人情報)をカルテDB210から取得する。ここでは、個人情報認識部102Cは、入力されたカルテ番号に応じた電子カルテ情報の送信を病院サーバ200に対して要求する。このとき、病院サーバ200から入出力制御部102A等を介してサーバ100に電子カルテ情報が送信される。
ステップSP3では、サーバ制御部102及び端末制御部12によって、学習支援システムの個人トップ画面が表示される。
図43は、学習支援システムに対してログイン後、表示部13に表示される画面(以下「学習支援画面」とも称する)G11を例示する図である。学習支援画面G11の略中央部から左方にかけた広い領域が、各種学習支援情報が表示される領域(支援情報表示領域)AEとなっており、学習支援画面G11の右方に各種コマンドを入力することができるコマンドボタンB10〜B40が上から順に並んでいる。
図44は、ログイン後に学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示される画面(以下「個人トップ画面」とも称する)AEaを例示する図である。個人トップ画面AEaの上半分の領域LS1に、看護に係る教材項目の内容が系統別に表示される。ここでは、図37で示した情報が可視的に出力されている例を示している。ユーザーは、操作部14を種々操作することにより、この領域LS1に表示された複数の教材項目要素のうちの所望の教材項目要素に対して適宜マウスポインタMPを合わせて左クリックすることで、当該所望の教材項目要素を示す学習内容情報を入力することができる。
また、個人トップ画面AEaの下半分の領域LS2に、教材要素関連情報114に含まれる症状に係る教材項目要素(例えば「発熱」「頭痛」「吐き気」・・・)が列挙される。ユーザーは、操作部14を種々操作することにより、この領域LS2に列挙された複数の症状のうちの所望の症状に対して適宜マウスポインタMPを合わせて左クリックすることで、当該所望の症状に係る教材項目要素を示す学習内容情報を入力することができる。
但し、個人トップ画面AEaにおいて、所望の教材項目要素を選択する際に、事前に習得しておくべき知識を習得していない場合には、習得しておくべき知識を習得した後でないと所望の教材項目要素を選択することができないようにしても良い。例えば、「虫垂炎」について学習したい場合は「基礎看護学」「解剖生理学」「生化学」「薬理学」などの知識を習得していなければ「虫垂炎」について学習できないようにする。
ステップSP4では、学習内容情報受付部102Rが学習内容情報を受け付けたか否かにより、学習内容情報が入力されたか否か判定される。ここでは、個人トップ画面AEaにおいて学習内容情報が入力されるまで、ステップST4の判定が繰り返され、学習内容情報が入力されると、学習内容情報受付部102Rによって学習内容情報が受け付けられて、ステップSP5に進む。
ステップSP5では、要素認識部102Sによって、ステップSP4で受け付けられた学習内容情報から教材項目要素が認識される。例えば、個人トップ画面AEaにおいて、所望の教材項目要素「虫垂炎」が入力された場合には、教材項目要素「虫垂炎」がそのまま認識される。
ステップSP6では、関連情報抽出部102Tにより、ステップSP5で認識された教材項目要素と当該教材項目要素に対して所定の関係を有する教材項目要素とを含む複数の教材項目要素に係る一部要素関連情報が抽出される。例えば、ステップSP5で教材項目要素「虫垂炎」が認識された場合には、教材項目要素「虫垂炎」と当該教材項目要素「虫垂炎」に従属する教材項目要素とを含む一部要素関連情報が抽出される。このとき、当該一部要素関連情報は、入出力制御部102A等を介して端末10に対して送信される。
ステップSP7では、端末10の入出力制御部12Aの制御により、ステップSP6で抽出された一部要素関連情報に基づき、各教材項目要素どうしがネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報が可視的に出力された画面(以下「ネットワーク情報画面」とも称する)が表示部13において表示される。
このとき、一部要素関連情報に含まれる全ての教材項目要素が可視的に出力されたのでは、一度に表示される教材項目要素が多くなり過ぎて、ネットワーク情報画面が見難くなってしまう可能性がある。そこで、入出力制御部12Aの制御により、一部要素関連情報の最も上位から所定数の階層に属する教材項目要素のみがネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報が可視的に出力される。つまり、一部要素関連情報に含まれる複数の教材項目要素のうちで一部要素関連情報の最も上位から所定数の階層に属する教材項目要素以外の残余の教材項目要素を除いて、各教材項目要素どうしがネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報が可視的に出力される。なお、所定数の階層は、例えば2、3階層程度であれば良い。
図45は、学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示されるネットワーク情報画面AEbを例示する図である。ネットワーク情報画面AEbでは、ステップSP6で図38で示した一部要素関連情報が抽出された場合に表示される画面を例示している。図45に示すように、ネットワーク情報画面AEbでは、教材項目要素「虫垂炎」と当該教材項目要素「虫垂炎」に直接従属する6つの教材項目要素「発生機序」「検査」「症状」「合併症」「対処方法」「薬剤」とが相互に関連付けられて表示されている。つまり、所定数の階層が2階層である場合が示されている。このネットワーク情報画面AEbでは、ユーザーが操作部14を種々操作することで、マウスポインタMPを所望の教材項目要素に合わせて左クリックをすることで、要素指定部12Fにより当該所望の教材項目要素を指定することができる。
ステップSP8では、要素指定部12Fにより教材項目要素が指定されたか否か判定される。ここでは、例えば図45で示すようなネットワーク情報画面AEbにおいて、教材項目要素にマウスポインタMPが合わされて左クリックがなされると、教材項目要素が指定されたとしてステップSP9に進む。一方、教材項目要素が指定されるまではステップSP8の処理が繰り返される。
ステップSP9では、端末制御部12により、ステップSP8で指定された教材項目要素に詳細項目要素が従属しているか、つまり、ステップSP8で指定された教材項目要素が詳細項目付き要素であるか否か判定する。ここでは、ステップSP6で抽出された一部要素関連情報を参照することで、ステップSP8で指定された教材項目要素が詳細項目付き要素であれば、ステップSP10に進む。一方、詳細項目付き要素でなければ、ステップSP12に進む。
ステップSP10では、表示要求部12Gにより、ステップSP8で指定された1つの詳細項目付き要素に属する詳細項目要素の表示が要求される。
ステップSP11では、ステップSP10に要求に応答して、入出力制御部12Aの制御により、表示部13における表示が更新されて、ステップSP8に戻る。具体的には、入出力制御部12Aの制御により、ステップSP6で抽出された一部要素関連情報に基づいて、ステップSP8で指定された詳細項目付き要素に直接従属する1以上の詳細項目要素が可視的に出力される。そして、詳細項目付き要素が指定され続ける限り、ステップSP8〜SP11の処理が繰り返される。
図46は、学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示されるネットワーク情報画面AEcを例示する図である。例えば、図45で示すネットワーク情報画面AEbにおいて、詳細項目付き要素「症状」にマウスポインタMPを合わせて左クリックがなされると、図46で示すように、詳細項目付き要素「症状」に直接従属する詳細項目要素「発熱」「腹痛」「悪心嘔吐」「悪寒戦慄」「下痢」「便秘」が更に可視的に出力されたネットワーク情報画面AEcが支援情報表示領域AEに表示される。なお、ネットワーク情報画面AEcで要素間を結ぶ線分は、直接的に関連付けられていることを示している。このように、「虫垂炎」の「症状」等について学びたい場合、「症状」をクリックすると「症状」に関連した項目が適宜表示される。
このように、最初は主要な教材項目要素に限定して複数の教材項目要素がネットワーク状に関連付けられて可視的に提示される。そして、ユーザーの要求に応じて主要な項目に係る詳細な教材項目要素が可視的に提示される。このため、ユーザーは所望の教材項目が見つけ易くなり、ユーザーは所望の詳細な情報を容易に得ることができる。そして、更に詳細な教材項目も見易くなる。
ステップSP12では、要素指定部12Fにより、内容データ抽出部102Uに対して教材要素指定情報が送信される。
ステップSP13では、内容データ抽出部102Uにより、ステップSP12で送信されてきた教材要素指定情報に基づいて、内容データ群115から当該教材要素指定情報に対応する内容データが抽出される。
ステップSP14では、内容データ抽出部102Uから入出力制御部102A等を介して端末10に対して、ステップSP13で抽出された内容データが転送される。
ステップSP15では、入出力制御部12Aにより、ステップSP14において転送されてきた内容データに基づいて、表示部13における内容データの可視的な出力が行われる。
図47及び図48は、教材項目要素に係る内容データに基づいて学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示され、教材項目要素についての解説を表示する画面(以下「解説表示画面」とも称する)を例示する図である。図47では、詳細項目付き要素「虫垂炎」に従属する詳細項目要素「発生機序」に係る内容データに基づいて表示部13に表示される解説表示画面AEdが例示されている。また、図48では、詳細項目付き要素「虫垂炎」に従属する詳細項目要素「発熱」に更に従属する詳細項目要素「発生機序」に係る内容データに基づいて表示部13に表示される解説表示画面AEeが例示されている。
ユーザーは、解説表示画面AEd,AEeを参照することで、教材項目要素に係る内容を学習することができる。また、解説表示画面AEd,AEeでは、4つのコマンドボタン「次へ」「前へ」「終了」「質問」が設けられており、1つのコマンドボタンをマウスポインタMPで押下することで各ボタンに係るコマンドを指示することができる。なお、コマンドボタン「次へ」は、内容データに基づいて、次の画面への画面遷移を指示するコマンドボタンであり、コマンドボタン「前へ」は、内容データに基づいて直前に表示されていた画面への画面遷移を指示するコマンドボタンであり、コマンドボタン「終了」は、内容データに基づく表示を終了させるためのコマンドボタンであり、コマンドボタン「質問」は、質問記入画面(後述)への画面遷移を指示するコマンドボタンである。
ステップSP16では、端末制御部12により、画面遷移の指示があったか否か判定される。ここでは、コマンドボタン「次へ」「前へ」「質問」が押下されると、画面遷移の指示があったものとして、ステップSP15に戻る。このとき、コマンドボタン「次へ」が押下されてステップSP15に戻った場合には、ステップSP14で転送されてきた内容データに基づいて次の画面が表示される。また、コマンドボタン「前へ」が押下されてステップSP15に戻る場合には、ステップSP14で転送された内容データに基づいて前の画面が表示される。更に、コマンドボタン「質問」が押下されてステップSP15に戻った場合には、ステップSP14で転送された内容データに基づいて質問記入画面(後述)が表示される。また、ステップSP16で、画面遷移の指示がなければ、ステップSP17に進む。
図49は、教材項目要素に係る内容データに基づいて学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示され、教材項目要素に係る問題が表示される画面(以下「問題表示画面」とも称する)AEfを例示する図である。図49では、詳細項目付き要素「虫垂炎」に属する詳細項目要素「症状」に対して更に属する詳細項目要素「発熱」「腹痛」「悪心嘔吐」「悪寒戦慄」「下痢」「便秘」のそれぞれの内容データに基づいて、解説表示画面の次に表示される問題表示画面が例示されている。
問題表示画面AEfでは、画面上部に問題文が提示され、画面中央部に適宜文字や記号が入力可能な解答欄が設けられ、下部にコマンドボタン「解答」「クリア」が設けられている。ユーザーは、操作部14を適宜操作することで、問題表示画面AEfの解答欄に文字等を入力し、コマンドボタン「解答」をマウスポインタMPで押下すると、解答欄の記入内容を入力することができる。なお、コマンドボタン「クリア」をマウスポインタMPで押下すると、解答欄の記入内容が消去される。そして、解答内容に応じて、自動的に次に学習すべき詳細項目要素に係る内容データに基づく画面が表示されるようにしても良い。例えば、虫垂炎の症状として「発熱」しか答えられなかった場合には、残余の症状に係る詳細項目要素の内容データに基づく解説表示画面が自動的に表示されるような態様が考えられる。また、全ての症状が答えられないうちは、更に高度な内容に係る項目には進めないようにしても良い。例えば、「症状」が分からなければ、詳細項目要素「合併症」の内容には進めないようにするような態様が考えられる。
図50は、教材項目要素に係る内容データに基づいて学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示され、質問の記入を受け付ける画面(以下「質問記入画面」とも称する)AEgを例示する図である。図50に示すように、質問記入画面AEgでは、画面中央部に質問を示す自然文を記入するための質問記入欄が設けられ、画面下部にコマンドボタン「送信」「クリア」が設けられている。ユーザーは、操作部14を適宜操作することで、質問記入欄に文字等を入力し、コマンドボタン「送信」をマウスポインタMPで押下すると、質問記入欄の記入内容を示す質問情報を入力することができる。なお、コマンドボタン「クリア」をマウスポインタMPで押下すると、質問記入欄の記入内容が消去される。このとき、質問情報受付部102Mに対して質問情報が送信される。
ステップSP17では、端末制御部12により、質問情報が入力されたか否か判定される。ここでは、例えば、質問記入画面AEgでコマンドボタン「送信」が押下されると、質問情報が入力されたものとして、図42のステップSP21に進む。一方、質問情報が入力されなければ、ステップSP18に進む。
ステップSP18では、入出力制御部12Aにより、ステップSP14で転送されてきた内容データの出力が終了されるか否か判定される。ここでは、図47及び図48のコマンドボタン「終了」が押下された場合や、図49のコマンドボタン「解答」が押下された場合に、内容データの出力が終了したものとして、ステップSP7に戻り、一部要素関連情報の表示がなされる。一方、内容データの出力が終了していなければ、ステップSP16に戻る。
図42のステップSP21では、質問情報受付部102Mにより、端末制御部12で入力された質問情報が取得される。
ステップSP22では、質問情報解析部(質問要素認識部)102Nにより、ステップSP21で質問情報受付部102Mによって受け付けられた質問情報を対象として言語解析(形態素解析用データ、係り受け解析用データ、キーワードデータ、及び辞書データを用いた言語解析)が行われ、少なくとも1以上の教材項目要素を含む質問要素が認識される。このとき認識される質問要素は、長文、文節、用語のうちの何れの形式でもあっても良いし、各1又は2以上の長文、文節、用語のうちの何れの要素の組合せであっても良い。質問要素としては、例えば1つの教材項目要素又は複数の症状要素の組合せなどが挙げられる。
ステップSP23では、回答検索部102Oにより、医療DB110(具体的には、教材要素関連情報114及び内容データ群115)を検索対象として、ステップSP22で認識された質問要素に対応する詳細項目要素に係る内容データ(すなわち回答情報)が検出される。ここでは、質問要素が1つの教材項目要素である場合には、単純に当該1つの教材項目要素に係る内容データが医療DB110(具体的には内容データ群115)より検出される。また、質問要素が複数の教材項目要素の組合せである場合には、当該教材項目要素の組合せ(すなわち関連付け)が教材要素関連情報114内から抽出され、最も下位の教材項目要素に係る内容データが医療DB110(具体的には内容データ群115)より検出される。
ステップSP24では、回答検索部102Oにより、医療DB110(具体的には、内容データ群115)内にステップSP22で認識された質問要素に対応する回答情報が存在しているか否か判定される。ここでは、ステップSP23で回答情報が検出されていれば、ステップSP25に進む。このとき、回答検索部102Oにより回答情報が入出力制御部102A等を介して端末10に送信される。一方、ステップSP23で回答情報が検出されていなければ、ステップSP26に進む。このとき、質問要素は追加要素として、データ更新部102Pに送出される。
ステップSP25では、入出力制御部12AによりステップSP23で検出された回答情報が表示部13において可視的に出力され、ステップSP28に進む。
図51は、教材項目要素に係る内容データに基づいて学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示され、質問に対する回答を表示する画面(以下「回答表示画面」とも称する)AEhを例示する図である。図51では、質問記入欄に記入された「虫垂炎が起こるのはなぜですか?」という質問文(質問情報)が入力された場合、ステップSP22で詳細項目付き要素「虫垂炎」と詳細項目要素「発生機序」との組合せが認識され、ステップSP23で詳細項目付き要素「虫垂炎」と詳細項目要素「発生機序」との組合せのうち、最も下位の詳細項目要素「発生機序」に係る内容データが検出されて、当該内容データに基づき、当該詳細項目要素「発生機序」の説明が可視的に提示されている態様が示されている。回答表示画面AEhでは、画面下部に設けられたコマンドボタン「戻る」がマウスポインタMPで押下されることで、質問記入画面の直前に表示されていた画面に戻るように指示することができる。
ステップSP26では、データ更新部102Pにより、ステップSP22において認識された質問要素(教材項目要素)が教材要素関連情報114に対して追加される。ここでは、ステップSP22における解析結果に基づき、疾患名や症状等といった従属すべき教材項目要素が決定される。例えば、質問要素が教材項目要素「虫垂炎」と詳細項目要素「発生機序」との組合せである場合には、教材項目要素「虫垂炎」に対して詳細項目要素「発生機序」が従属されるように追加される。一般的には、データ更新部102Pにより、教材項目要素を認識する質問情報解析部102Nによって認識された1以上の新規な教材項目要素が、教材要素関連情報114に対して追加されて、他の少なくとも1つの教材項目要素と関連付けられる。
このように、ユーザーが質問を自然文で入力するだけで質問に対応する教材項目要素が自動的に医療DB110に追加されるため、ユーザーのニーズに応えて、教材の充実化を図ることができるとともに、データベースに対する情報の充実化を図る上での手間を削減することができる。
ステップSP27では、回答検索部102O及び端末制御部12の制御により、追って回答する旨を示す予告(回答予告)が表示部13において表示される。なお、図52は、回答予告が表示された回答表示画面AEiを例示する図である。回答表示画面AEiでは、画面下部に設けられたコマンドボタン「戻る」がマウスポインタMPで押下されることで、質問記入画面の直前に表示されていた画面に戻るように指示することができる。
このとき、入出力制御部102A及びPC制御部192の制御下で、回答要求情報が表示部193において可視的に出力される。これにより、システムの管理者が可視的に出力されている当該回答要求情報を見て、適宜回答情報を医者などに聞くことでユーザーに対して電子メール等で回答情報が送信される。なお、ステップSP26で教材要素関連情報114に対して追加された教材項目要素に対応する内容データは、システムの管理者等によって、医療DB110に対して追加される。このような医療DB110に対する要素ならびに内容データの追加により、学習内容が充実化され、学習効果を向上させることができる。
ステップSP28では、端末制御部12により、ステップSP14において転送されてきた内容データの可視的な出力に戻るか否か判定される。ここでは、回答表示画面AEh,AEiで、画面下部に設けられたコマンドボタン「戻る」がマウスポインタMPで押下されると、質問記入画面の直前に表示されていた画面に戻るように指示されると、図41のステップSP15に戻る。このとき、質問入力画面に遷移する直前の画面表示に戻る。なお、質問記入画面の直前に表示されていた画面に戻るように指示されるまでは、ステップSP28の判定が繰り返される。
以上のように、疾患に関する学習内容を入力を行うと、少なくとも当該疾患に関する教材項目と当該教材項目に従属する対処方法に係る2以上の教材項目とを含む一部要素関連情報が抽出される。そして、当該一部要素関連情報に基づいて、複数の教材項目要素がネットワーク状に関連付けられて可視的に提示される。このため、ユーザーは状況に応じた所望の対処方法に係る情報を容易に得ることができる。
また、複数の教材項目要素がネットワーク状に関連付けられて可視的に提示された状態で、所望の教材項目要素を指定すると、当該教材項目要素に係る内容データが可視的に提示される。このため、ユーザーは状況に応じた所望の対処方法に係る詳細な情報を容易に得ることができる。
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
◎例えば、上記実施形態では、図8から図10で示すように、疾患対処組合せDB112において、各行で示す症状疾患個人対処組合せ情報毎に、1つの対処詳細要素に対応する詳細要素特定番号が含まれていたが、症状疾患個人対処組合せ情報毎に、2以上の対処詳細要素に対応する詳細要素特定番号が含まれても良い。このような場合には、例えば、1つの対処名要素に係る詳細な説明が2以上の対処詳細要素によって構成されるようにすれば良い。以下、具体例を示す。
図53は、変形例に係る疾患対処組合せDB112を構成する情報の具体例を示す図であり、図54は、変形例に係る内容データ群115を構成する情報の具体例を示す図であり、図55は、変形例に係る疾患対処画面ARiの詳細説明欄DBKにおいて対処詳細要素が可視的に出力された状態を示す図である。
図53で示すように、疾患対処組合せDB112では、各行で示す症状疾患個人対処組合せ情報毎に、2以上の対処詳細要素に対応する詳細要素特定番号が含まれている。そして、図54で示すように、内容データ群115では、各対処詳細要素が詳細要素特定番号(図54では1〜7)と対応付けられて記憶されている。
そして、各症状疾患個人対処組合せ情報に対応する対処詳細要素を可視的に出力する際には、図53で示す疾患対処組合せDB112の各症状疾患個人対処組合せ情報に含まれている2以上の詳細要素特定番号に対応する2以上の対処詳細要素が、図54で示す内容データ群115から読み出されて、2以上の対処詳細要素が組み合わされて、表示部13において可視的に出力される。
例えば、図53で示す複数の症状疾患個人対処組合せ情報のうち、症状要素「悪寒戦慄(寒気・ふるえ)」−症状要素「発熱」−症状要素「高熱」−症状要素「短期」−疾患名要素「扁桃炎」−既往歴「強皮症」−トリアージュ詳細要素「病院へ行きましょう」−対処分類要素「処置」−対処名「罨法(温めるか冷やすか)」−詳細要素特定番号「2,4,5,6,7」の組合せからなる症状疾患個人対処組合せ情報に係る対処詳細要素の可視的な出力が要求された場合には、図54で示す5つの詳細要素特定番号2,4,5,6,7にそれぞれ対応する5つの対処詳細要素「おでこを・・・冷やしましょう。」「冷やす時には・・・注意しましょう。」「1時間以上同じ場所・・・注意しましょう。」「身体を寝具などで・・・注意しましょう。」「足の血流の悪い方は・・・注意しましょう。」が内容データ群115から読み出されて、組み合わされることで、図55で示すように疾患対処画面ARiの詳細説明欄DBKに、5つの対処名詳細要素が組み合わされた情報が可視的に出力されるような態様が考えられる。
なお、図55では、詳細要素特定番号6に係る対処名詳細要素「身体を寝具などで・・・注意しましょう。」−詳細要素特定番号7に係る対処名詳細要素「足の血流の悪い方は・・・注意しましょう。」−詳細要素特定番号2に係る対処名詳細要素「おでこを・・・冷やしましょう。」−詳細要素特定番号4に係る対処名詳細要素「冷やす時には・・・注意しましょう。」−詳細要素特定番号5に係る対処名詳細要素「1時間以上同じ場所・・・注意しましょう。」の順番に組み合わされて、1つの文章が形成されている。この2以上の対処名詳細要素が組み合わされる順番については、適宜優先度やルールを設定しておき、当該設定情報を記憶部101に予め記憶しておけば良い。
また、内容データ群115に含まれる各対処詳細要素が文章を構成する一部の要素に対応するものであり、複数の対処詳細要素を組み合わせる際に、当該複数の対処詳細要素が、所定の文章モデルを構成する複数の所定箇所に充填されるようにしても良い。以下、具体例を示す。
図56は、変形例に係る内容データ群115を構成する情報の具体例を示す図であり、図57は、変形例に係る疾患対処画面ARiの詳細説明欄DBKにおいて対処詳細要素が可視的に出力された状態を示す図である。
図56で示すように、内容データ群115に含まれる各対処詳細要素は、文章を構成するためのパーツであり、症状疾患個人対処組合せ情報に含まれる複数の詳細要素特定番号に対応する複数の対処詳細要素(パーツ)が読み出されて、図57で示す文章のうち下線が付された箇所に適宜充填されることで、複数の対処詳細要素が組み合わされて、複数の対処詳細要素が可視的に出力されるような態様が考えられる。なお、内容データ群115には、所定の文章モデルのうちのどの場所に各対処詳細要素が充填されるのかを識別するための識別情報として適宜分類などを示す情報を付しておくと良い。
◎また、上記実施形態では、症状要素や既往歴要素等の組合せに対して1つの対処名要素が設定されていたが、例えば、症状要素の組合せが2通り以上ある場合には、矛盾する2以上の対処名要素が検出される場合もある。例えば、対処名要素「冷やす」「温める」といった相反する組合せが考えられる。このような場合には、2通り以上の症状要素の組合せどうしの関係によって、何れか1つの症状要素の組合せに対応する対処名要素が優先的に採用されるような構成としても良い。
◎また、上記実施形態では、教材要素関連情報114において、疾患に係る教材項目要素に対して複数の対処方法に係る詳細項目要素が従属していたが、これに限られない。例えば、教材要素関連情報114において、疾患に係る各教材項目要素に対して既往歴に係る複数の教材項目要素が属するように関連付けられ、且つ当該既往歴に係る各教材項目要素に対して複数の教材項目要素がそれぞれ属するように関連付けられた情報を含ませても良い。この既往歴に係る各教材項目要素に対してそれぞれ属するように関連付けられた複数の教材項目要素に、複数の対処方法に係る教材項目要素を含めると、ユーザーが既往歴に応じた疾患に対する対処方法の習得を図ることができるようになる。以下、具体例を示す。
図58は、変形例に係る教材要素関連情報114を構成する情報の具体例を示す図であり、図59は、変形例に係る内容データ群115を構成する情報の具体例を示す図である。図58では、症状に係る教材項目要素「発熱」に関する複数の教材項目要素が関連付けられた例を示している。
図58で示す情報では、症状に係る教材項目要素「発熱」に対して、当該教材項目要素「発熱」の説明内容に係る詳細項目要素「成り行き」「メカニズム」「検査」「発熱の随伴症状」が従属している。また、教材項目要素「発熱」に対して、発熱が症状として発生する疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」「インフルエンザ」「扁桃炎」が従属している。そして、図58では、図示の関係上、疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」に従属する詳細項目要素のみが代表例として示されているが、疾患に係る各教材項目要素「虫垂炎」「インフルエンザ」「扁桃炎」に対し、当該疾患の説明内容に係る詳細項目要素「治療」「分類」「看護のポイント」「随伴症状」「原因」「好発年齢」「検査」がそれぞれ従属している。また、疾患に係る各教材項目要素「虫垂炎」「インフルエンザ」「扁桃炎」に対し、当該疾患に対する対処方法に係る詳細項目要素が既往歴に係る教材項目要素を介して従属している。
具体的には、図58では、図示の関係上、疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」に従属する詳細項目要素のみが代表例として示されているが、疾患に係る各教材項目要素「虫垂炎」「インフルエンザ」「扁桃炎」に対し、既往歴に係る教材項目要素「糖尿病」「強皮症」「高血圧」「心筋梗塞」「なし」がそれぞれ従属している。更に、図58では、図示の関係上、既往歴に係る教材項目要素「糖尿病」に従属する詳細項目要素のみが代表例として示されているが、既往歴に係る各教材項目要素「糖尿病」「強皮症」「高血圧」「心筋梗塞」「なし」に対し、対処方法に係る詳細項目要素「観察項目」「罨法」「衣類の調節」「環境の調節」「体位の工夫」「食事」「水分摂取」「清潔の援助」「与薬の援助」がそれぞれ従属している。そして、各詳細項目要素「観察項目」「罨法」「衣類の調節」「環境の調節」「体位の工夫」「食事」「水分摂取」「清潔の援助」「与薬の援助」に対してそれぞれ詳細要素特定番号「11〜91」が関連付けられている。
そして、図59で示す内容データ群115に含まれる情報では、当該詳細要素特定番号「11〜91」と9つの内容データ「水分出納に気をつけ・・・」「大腿部を冷やす時は・・・」「発汗時はこまめに着替えを・・・」「刺激を与えないように・・・」「2時間同一体位は・・・」「発熱でエネルギー・・・」「水分摂取時は糖類の・・・」「感染を防ぐために・・・」「インシュリンを・・・」とがそれぞれ関連付けられている。
◎また、上記実施形態では、学習支援処理において、学習内容情報受付部102Rで受け付けられる学習内容情報が、疾患に係る1つの教材項目要素であったが、これに限られず、例えば、学習内容情報が、疾患に係る1つの教材項目要素を含む複数の教材項目要素であっても良い。このような場合には、要素認識部102Sによって、疾患に係る1つの教材項目要素を含む複数の教材項目要素が認識される。
更に、学習内容情報が、少なくとも疾患に係る教材項目要素を含む1以上の教材項目要素についての自然文であり、要素認識部102Sが、記憶部101に格納された解析用データ101aを用いた言語解析処理によって、疾患に係る1つの教材項目要素や疾患に係る1つの教材項目要素を含む複数の教材項目要素等を認識するようにしても良い。ここで言う解析用データ101aを用いた言語解析処理とは、形態素解析用データを用いた形態素解析、係り受け解析用データを用いた係り受け解析、キーワードデータを用いた疾患等を示す用語や節の認識、及び辞書データを用いた類義語や同義語等の代表的な用語等への置き換え等の言語解析処理が挙げられる。
なお、要素認識部102Sによって、疾患に係る1つの教材項目要素を含む複数の教材項目要素が認識される場合について、以下、具体例を示す。なお、ここでは、教材要素関連情報114が図58で示す情報を有しており、内容データ群115が図59で示す情報を有しているものとする。
図60は、変形例に係るログイン後に学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示される学習支援システムの個人トップ画面AEkを例示する図である。個人トップ画面AEkでは、図44で示す個人トップ画面AEaとは異なり、画面上部に自然文によって学習したい内容(学習内容)を記入して検索ボタンSB31をマウスポインタMPで押下することで、自然文で記入した学習内容に係る情報(学習内容情報)を入力することができる。当該学習内容情報は、学習内容情報受付部102Rで受け付けられ、要素認識部102Sにおいて、解析用データ101aを用いた言語解析処理により、自然文で記載された学習内容情報から、疾患に係る1つの教材項目要素を含む1又は2以上の教材項目要素が認識される。
例えば、「虫垂炎の発生機序を知りたい」という自然文で記入された学習内容情報が入力された場合には、疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」と教材項目要素「発生機序」とが認識される。また、「糖尿病の患者が虫垂炎で発熱しているときの対処方法」という自然文で記入された学習内容情報が入力された場合には、症状に係る教材項目要素「発熱」と疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」と教材項目要素「糖尿病」と属性「対処方法」が認識される。
そして、要素認識部102Sにおいて症状に係る教材項目要素「発熱」と疾患に係る教材項目要素「虫垂炎」と教材項目要素「糖尿病」と属性「対処方法」とが認識された場合には、関連情報抽出部102Tにより、図58で示す情報から、教材項目要素「発熱」「虫垂炎」「糖尿病」を含み且つ属性「対処方法」に係る教材項目要素を含む一部要素関連情報が抽出される。図61は、当該一部要素関連情報に基づいて、学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示されるネットワーク情報画面AElを例示する図である。ネットワーク情報画面AElでは、入出力制御部12Aにより教材項目要素「発熱」「虫垂炎」「糖尿病」を含み且つ属性「対処方法」に係る教材項目要素を含む一部要素関連情報が表示部13において可視的に出力されている状態が示されている。このネットワーク情報画面AElでは、マウスポインタMPで所望の対処方法に係る教材項目要素を指定すると、内容データ抽出部102Uにより、指定された対処方法に係る教材項目要素に対応する内容データが図59で示す情報から抽出されて、入出力制御部12Aにより当該内容データに基づく表示が表示部13において行われる。図62は、学習支援画面G11の支援情報表示領域AEに表示される解説表示画面AEmを例示する図である。図61で示すように可視的に出力された一部要素関連情報のうち、教材項目要素「罨法」が指定された場合、図62で示すような解説表示画面AEmが表示部13に表示される。この解説は、発熱を伴う虫垂炎の場合であり、且つ糖尿病の患者に対する罨法を示している。
このようにして、ユーザーは、自然文で学習内容を入力するだけで、症状や既往歴毎に異なる疾患に対する対処方法の具体的な内容を容易に知ることができる。
◎また、上記実施形態では、データ更新部102Pにより、自動的に疾患対処組合せDB112に対して新規な対処名要素が追加されたり、教材要素関連情報114に対して新規な教材項目要素が追加された。しかしながら、これに限られず、例えば、管理用端末190においてシステムの管理者が適宜操作部194を操作することで、データ更新部102Pにより、疾患対処組合せDB112に対して新規な対処名要素が追加されて他の少なくとも1つの要素と組み合わされるとともに、当該新規な対処名要素に対応する対処詳細要素が内容データ群115に対して追加されて、当該新規な対処名要素と当該対処詳細要素とが組み合わされても良い。具体的には、同様な質問の数が多かったり、専門家が疾患対処組合せDB112に入れた方が良いと思われる要素がある場合には、管理者による管理用端末190の操作部194への入力操作に基づいて、データ更新部102Pが、疾患対処組合せDB112の各項目にそれぞれ属する要素の新規な組合せ情報を、疾患対処組合せDB112に対して追加するような構成としても良い。このような構成により、ユーザーのニーズに応えた情報の充実化を図ることができる。
また、例えば、管理用端末190においてシステムの管理者が適宜操作部194を操作することで、データ更新部102Pにより、教材要素関連情報114に対して新規な教材項目要素が追加されて他の少なくとも1つの教材項目要素と関連付けられるとともに、当該新規な教材項目要素に対応する内容データが内容データ群115に対して追加されて、当該新規な教材項目要素と当該内容データとが関連付けられても良い。このような態様によっても、ユーザー等のニーズに応えた情報の充実化を図ることができる。特に、学習支援処理では、学習内容が充実化され、学習効果を向上させることができる。
◎また、上記実施形態では、疾患症状組合せDB111に含まれる疾患名要素には、合併症を示すデータ要素が含まれていても良い。このような構成によれば、症状から所謂疾患名だけでなく合併症も検出することができ、当該合併症に対する対処方法も存在するため、可視的に提示される対応方法の種類が増加する。このため、ユーザーは、より広汎に対応方法を知ることができる。
◎また、上記実施形態では、疾患対処情報の一覧表示PC1において、所望の対処名要素が指定されると、当該対処名要素に対応する対処詳細要素が可視的に出力されたが、これに限られず、疾患名検出経路情報の一覧表示PC2に表示された所望の主症状要素にマウスポインタMPを合わせて右クリックすると、指定された主症状要素に係る詳細な内容(例えば、症状の発生メカニズム等)が可視的に出力されても良い。また、疾患対処情報の一覧表示PC1や疾患名検出経路情報の一覧表示PC2の疾患名要素PNDについても適宜指定することで、疾患名要素に係る詳細な内容(例えば、疾患の発生メカニズム等)が可視的に出力されても良い。以下、それぞれ具体例を挙げて説明する。
まず、主症状要素に係る詳細な内容が可視的に出力される具体例について説明する。
疾患対処組合せDB112には、各対処名要素に対して、それぞれ詳細情報に係る1以上の対処詳細要素が組み合わされた詳細要素組合せ情報が含まれていたが、これと同様な手法で、疾患症状組合せDB111及び疾患対処組合せDB112のうちの少なくとも一方に、各主症状要素に対して、それぞれ主症状の詳細情報に係る1以上の詳細要素(主症状詳細要素)が組み合わされた情報(詳細要素組合せ情報)を含ませておく。例えば、当該詳細要素組合せ情報では、各主症状詳細要素を特定する番号(詳細要素特定番号)が付されている。また、内容データ群115に各主症状要素に対応する1以上の主症状詳細要素を格納させておく。当該内容データ群115では、例えば、各詳細要素特定番号に対して実際の各主症状詳細要素が対応付けられた態様で情報を記憶させておく。
そして、表示部13において、疾患対処情報の一覧表示PC1や疾患名検出経路情報の一覧表示PC2が可視的に出力された状態で、ユーザーが操作部14を種々操作してマウスポインタMPを一覧表示PC1,PC2に含まれている所望の1つの主症状要素に合わせて所定の操作(例えば右クリック)を行うと、当該所望の1つの主症状要素が端末制御部12において指定される。この指定に応答して、サーバ制御部102により、疾患症状組合せDB111及び疾患対処組合せDB112のうちの少なくとも一方に含まれている詳細要素組合せ情報において、指定された所望の1つの主症状要素と組み合わされている1以上の主症状詳細要素が検出され、当該1以上の主症状詳細要素が内容データ群15から読み出されて、端末制御部12に転送される。そして、端末制御部12の入出力制御部12Aの制御によって、転送されてきた1以上の主症状詳細要素に基づいて、ユーザーによって指定された1つの主症状要素に対応する主症状の詳細情報が表示部13において可視的に出力される。なお、ここで言う主症状の詳細情報には、例えば、主症状の発生機序に係る情報等が含まれ、その情報の内容としては、例えば、図48で示した文章の内容等が挙げられる。
このような構成によれば、可視的に提示された情報の中に含まれている1以上の症状の中から所望の症状(ここでは、主症状)を指定すると、当該症状について、症状の発生機序に係る情報等といった詳細な情報が可視的に提示される。このため、ユーザーは状況に応じた所望の症状に係る詳細情報を容易に得ることができる。
次に、疾患名要素に係る詳細な内容が可視的に出力される具体例について説明する。
疾患対処組合せDB112には、各対処名要素に対して、それぞれ詳細情報に係る1以上の対処詳細要素が組み合わされた詳細要素組合せ情報が含まれていたが、これと同様な手法で、疾患症状組合せDB111及び疾患対処組合せDB112のうちの少なくとも一方に、各疾患名要素に対して、それぞれ疾患名の詳細情報に係る1以上の詳細要素(疾患名詳細要素)が組み合わされた情報(詳細要素組合せ情報)を含ませておく。例えば、当該詳細要素組合せ情報では、各疾患名詳細要素を特定する番号(詳細要素特定番号)が付されている。また、内容データ群115に各疾患名要素に対応する1以上の疾患名詳細要素を格納させておく。当該内容データ群115では、例えば、各詳細要素特定番号に対して実際の各疾患名詳細要素が対応付けられた態様で情報を記憶させておく。
そして、表示部13において、疾患対処情報の一覧表示PC1や疾患名検出経路情報の一覧表示PC2が可視的に出力された状態で、ユーザーが操作部14を種々操作してマウスポインタMPを一覧表示PC1,PC2に含まれている1つの疾患名要素に合わせて所定の操作(例えば右クリック)を行うと、当該1つの疾患名要素が端末制御部12において指定される。この指定に応答して、サーバ制御部102により、疾患症状組合せDB111及び疾患対処組合せDB112のうちの少なくとも一方に含まれている詳細要素組合せ情報において、指定された1つの疾患名要素と組み合わされている1以上の疾患名詳細要素が検出され、当該1以上の疾患名詳細要素が内容データ群15から読み出されて、端末制御部12に転送される。そして、端末制御部12の入出力制御部12Aの制御によって、転送されてきた1以上の疾患名詳細要素に基づいて、ユーザーによって指定された1つの疾患名要素に対応する疾患名の詳細情報が表示部13において可視的に出力される。なお、ここで言う疾患名の詳細情報には、例えば、疾患の発生機序に係る情報等が含まれ、その情報の内容としては、例えば、図47で示した文章の内容等が挙げられる。
このような構成によれば、症状に応じた疾患名と複数の対処名との組合せや症状から疾患名を検出した経路を示す1以上の症状と1つの疾患名との組合せが可視的に提示された状態で、所望の疾患名を指定すると、当該疾患名について、疾患の発生機序に係る情報等といった詳細な情報が可視的に提示される。このため、ユーザーは、状況に応じた疾患名に係る詳細情報を容易に得ることができる。
◎また、上記実施形態では、看護支援処理において、ユーザーによって症状が入力された後に、症状に対応する疾患名が検出され、当該疾患名に対応する複数の対処名が検出されたが、これに限られず、例えば、ユーザーによって疾患名に係る疾患名情報が入力されると、当該疾患名情報から認識される疾患名要素に対応する複数の対処名が検出されるようにしても良い。このような構成によれば、疾患名が分かっている場合には、より早く且つ容易に対処方法を知ることができる。
◎また、上記実施形態では、学習支援処理において、要素認識部102Sで1以上の教材項目要素が認識されたが、これに限られず、例えば、教材要素関連情報114に含まれる各教材項目要素に対して内容を示すキーワードを所謂検索用のメタデータとして付しておき、要素認識部102Sでは検索用のメタデータに対応するキーワードが認識され、関連情報抽出部102Tが当該キーワードと一致する検索用のメタデータが付されている教材項目要素と当該教材項目要素と所定の関係を有する教材項目要素とを含む一部要素関連情報を抽出するようにしても良い。
◎また、上記実施形態では、ユーザーからの入力が、マニュアル操作によるものであったが、これに限られず、例えば、ユーザーが発する音声をマイクで受け付けて、音声認識を用いて、症状や学習したい内容等を適宜入力可能としても良い。すなわち、ユーザーからの情報入力は、ユーザーの各種動作に応答したものであれば良い。
◎また、上記実施形態では、1以上のサーバ100,200、管理用端末190、及び端末10〜40によって、看護/学習支援システム1が実現されたが、これに限られず、例えば、1台のコンピュータにおいて、看護/学習支援システム1の機能を実現するようにしても良い。このときには、看護/学習支援システム1を実現するためのプログラムを1つの形態とすることが可能となる。
◎また、上記実施形態では、端末10〜40が4台、病院サーバ200が1機であったが、これに限られず、1台又は1機以上であれば何台又は何機であっても構わない。