JP2020126284A - 情報処理装置、診断支援システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1に記載の技術においては、複数の症例が挙げられても、医師が判断に困る場合があった。
また、特許文献2に記載の技術においても、撮影モダリティー別の統計的指標を提示するだけでは、各モダリティーによる検査が診断に有効であるか否かを判断することは難しかった。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1に示すように、診断支援システム100は、情報処理装置10と、検査管理サーバー20と、検査装置30と、を備えて構成されている。情報処理装置10、検査管理サーバー20、検査装置30は、通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。情報処理装置10、検査管理サーバー20、検査装置30は、例えば、同一の医療施設内に設けられている。
また、検査管理サーバー20は、検査装置30の予約状況を管理する。検査管理サーバー20は、検査装置30ごとに、予約が入っている日時を記憶している。
第1識別器171は、検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者の病名を出力として予め機械学習させることで得られた識別器である。
第2識別器172は、検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査の組み合わせを出力として予め機械学習させることで得られた識別器である。
医用画像としては、マンモグラフィー、超音波、CT、MRI、PET、単純X線等の各種撮影モダリティーにより撮影された画像が用いられる。また、医用画像として、HE、組織化学染色、免疫組織化学染色画像等の病理画像も用いられる。
生物学的検査結果としては、血液又は生検(手術)サンプルに対して実行される腫瘍マーカー分析、アミノ酸分析、遺伝子解析が用いられる。遺伝子解析には、例えば、マイクロアレイ分析、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、遺伝子(DNA/RNA)配列解析等によって得られる遺伝子経路活性(gene pathway activation)、ノンコーディングRNA(noncoding RNA)、複数のRNA(multiple RNAs)、一塩基多型(single nucleotide polymorphism)、コピー数多型(copy number polymorphism)、エピジェネティック多型(epigenetic polymorphism)等がある。
臨床情報は、電子カルテ情報、コンピューター診断支援システム(CAD)情報、レセプト情報等に含まれる患者情報、画像読影レポートを含む医師による診断情報等、医療施設において蓄積される各種の医用関係情報を含む。
検査データ181は、各患者に対して実施された検査の結果を示す情報である。検査データ181は、医用画像、生物学的検査結果、臨床情報のうち一つ以上を含む。検査データ181には、付帯情報として、検査対象の患者、検査項目等が付帯されている。すなわち、検査データ181の付帯情報を参照すると、検査データ181に係る患者、検査項目を特定することができる。
確定診断結果183は、各患者に対して診断された病名(病理組織名等)を示す情報である。
管理テーブル184には、患者ごとに、当該患者に対して各検査(MMG、MRI、CT、US、細胞診、血液検査等)が実施されたか否かを示す実施フラグ(1:実施済み、0:未実施)、実施済みの検査に対応する検査データの保存場所、当該患者に対して確定された病名を示す確定診断結果が対応付けられている。なお、各患者に対して実施された検査として登録されている検査項目は、病名の確定に有効であった検査のみから構成される。つまり、記憶部15の蓄積データ記憶領域18には、患者ごとに、当該患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査のみから構成される一つ以上の検査項目、当該検査項目に対応する検査データ181、当該患者に対して確定された病名を示す確定診断結果183が対応付けられて記憶されている。管理テーブル184を参照すると、各患者に対して実施された検査(検査組み合わせ情報182)と、検査データ181と、確定診断結果183と、を特定することができる。
具体的には、制御部11は、病名の確定に有効であった検査の検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者の病名を出力として予め機械学習させた第1識別器171を用いて、診断対象患者の検査データから診断対象患者の病名の候補を特定する。
また、制御部11は、病名の確定に有効であった検査の検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査の組み合わせを出力として予め機械学習させた第2識別器172を用いて、診断対象患者の検査データから診断対象患者に実施する後続検査を特定する。
また、制御部11は、後続検査を実施した場合の診断確定率を出力することとしてもよい。診断確定率は、検査を実施した場合に、検査後、病名が確定する確率である。
撮影モダリティーによる画像検査の場合、検査オーダーには、撮像シーケンス、撮影条件が含まれる。撮像シーケンスとして、超音波(A、B、M、カラードップラー、パワードップラー、ワイドバンドドップラー)、CT(CT、CECT)、MRI(T1、T2、DWI、FLAIR、SWI、MRA、BPAS、・・・)、FDG−PET等が挙げられる。撮影条件として、撮影方向、線量、US手技(どの方向からどのように超音波をあてるか)等が挙げられる。
生物学的検査の項目には、腫瘍マーカー分析、アミノ酸分析、遺伝子解析等がある。遺伝子解析には、例えば、マイクロアレイ分析、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、遺伝子(DNA/RNA)配列解析等によって得られる遺伝子経路活性(gene pathway activation)、ノンコーディングRNA(noncoding RNA)、複数のRNA(multiple RNAs)、一塩基多型(single nucleotide polymorphism)、コピー数多型(copy number polymorphism)、エピジェネティック多型(epigenetic polymorphism)等)の標的マーカー等がある。
図3は、情報処理装置10により実行される識別器生成処理を示すフローチャートである。識別器生成処理は、識別器(第1識別器171、第2識別器172)を生成する際に実行される処理であり、患者を診断する前に予め行われている。この処理は、制御部11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
無効データ指定画面131には、患者ごとに、当該患者に対して実施された検査の組み合わせと、当該患者に対して診断された確定診断結果が対応付けられて表示される。検査組み合わせの表示領域では、患者に対して実施された検査にチェックマークが表示されている。例えば、「患者1」に対しては、「MMG」、「MRI」、「US」、「細胞診」、「血液検査」が実施されており、「CT」は実施されていない。
医師は、操作部12からの操作により、「患者1」の確定診断結果が「病名A」であることを考慮し、「病名A」の診断に有効であった検査についてはチェックを残し、「病名A」の診断に有効でなかった検査についてはチェックを外す。このようにして、医師は、病名の確定に有効であった検査のみを情報として残すこととする。
具体的には、制御部11は、無効データ指定画面131においてチェックが入っている検査に対応する検査データ181のみを蓄積データ記憶領域18に記憶させる。
また、制御部11は、管理テーブル184(図2参照)に対し、患者ごとに、チェックが入っている検査(患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査)の実施フラグを「1」とし、各検査に対応する検査データ181の保存場所と、当該患者に対して確定された病名を示す確定診断結果183と、を対応付けて格納する。
このようにして、患者ごとの検査組み合わせ情報182、検査データ181、確定診断結果183が対応付けられて記憶部15に保存される。
以上で、識別器生成処理が終了する。
また、識別器生成処理において、ステップS1〜ステップS6の処理(データ登録まで)と、ステップS7,S8の処理(識別器の生成)と、を異なるタイミングで実行することとしてもよい。また、ステップS1〜ステップS6の処理については、確定診断結果が生成される度に行い、識別器を生成するのに十分なデータが蓄積されたタイミングで、ステップS7,S8の処理を行うこととしてもよい。
なお、制御部11は、予め情報処理装置10の記憶部15又は外部装置に記憶されている診断対象患者の検査データを取得することとしてもよい。
ステップS13では、第1識別器171に対して検査データの特徴量を入力しているが、ディープ・ラーニングの場合は、特徴量の抽出を独立して行うことなく、検査データそのものを第1識別器171に対する入力として用いる。
ステップS14では、第2識別器172に対して検査データの特徴量を入力しているが、ディープ・ラーニングの場合は、特徴量の抽出を独立して行うことなく、検査データそのものを第2識別器172に対する入力として用いる。
図7に、病名の候補(病理組織名)、信頼率、後続検査、診断確定率の提示例を示す。ここでは、第1識別器171及び第2識別器172に入力される検査データとして、血液検査結果(マーカーE)、MMG画像を用い、第1識別器171から病理組織名(病名の候補)及び信頼率が出力され、第2識別器172から検査及び診断確定率が出力されている。具体的には、血液検査(マーカーE)及びMMGの結果、診断対象患者は、信頼率「50%」で「病名A」であると判断され、信頼率「35%」で「病名B」であると判断され、信頼率「15%」で「病名C」であると判断されている。また、後続検査として「MRI(シーケンスF)」と「血液検査(マーカーG)」が提示されており、これらの検査を実施することで、「病名A」、「病名B」、「病名C」のいずれかに診断が確定する確率は「95%」である。
追加の検査オーダーが指示された場合には(ステップS17;YES)、診断対象患者に対して検査オーダーに係る検査が実施された後、ステップS11に戻る。具体的には、制御部11は、追加の検査オーダーに係る検査の検査データを取得し(ステップS11)、取得された検査データを追加して、病名の候補の特定(ステップS13)、後続検査の特定(ステップS14,S15)を行う。
また、予め機械学習させた第2識別器172を用いて、診断対象患者の検査データから診断対象患者に実施する後続検査を特定することができる。
また、後続検査とともに、後続検査を実施した場合の診断確定率を出力することで、医師が後続検査を選択する上で有用な情報となる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における診断支援システムは、第1の実施の形態に示した診断支援システム100と同様の構成によってなるため、図1を援用し、同一の構成部分については説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
情報処理装置10の制御部11は、特定された病名の候補に対して予め蓄積されている、当該病名を確定するために実施された検査の組み合わせに基づいて、統計解析を用いて、診断対象患者に実施する後続検査を特定する。具体的には、制御部11は、推奨検査項目準備処理(図8参照)において、病名ごとに、後続検査として実施すべき推奨検査項目を求めておき、この対応関係を参照して、特定された病名の候補に適した後続検査を特定する。
第2の実施の形態においても、図3に示す識別器生成処理が患者を診断する前に予め行われている。ただし、第2の実施の形態では、第2識別器172を使用しないため、ステップS8の処理は行われない。
図9に、管理テーブル184から、「確定診断結果」が「病名A」である各患者について、各検査の実施フラグを抽出した結果を示す。図9において、実施フラグが「1」である検査項目は、患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査の検査項目である。
例えば、図11に示すように、「病名A」に対する推奨検査項目が「MMG」、「MRI」、「US」、「血液検査」であり、「病名B」に対する推奨検査項目が「MRI」、「CT」、「US」、「血液検査」である場合、「病名A」、「病名B」を診断するのに適した後続検査は、「MRI」、「US」、「血液検査」であると判断する。
また、予め蓄積されている病名を確定するために実施された検査の組み合わせに基づいて、統計解析により病名と推奨検査項目との対応関係を求めておき、この対応関係を用いて、診断対象患者に実施する後続検査を特定することができる。
次に、第2の実施の形態の変形例について説明する。
変形例では、さらに、予め、検査項目ごとに、当該検査項目の検査データに基づく診断結果と確定診断結果との一致率(真陽性率)を、各病名について求めておく。検査データに基づく診断結果とは、単独の検査データから判断された未確定の仮の診断結果である。記憶部15には、各検査データ181に対して、当該検査データ181に基づく診断結果(病名)が対応付けられて記憶されていることとする。
また、上記各実施の形態及び変形例では、検査データから特定された病名の候補及び後続検査を表示することで、病名の候補及び後続検査を医師に提示する場合について説明したが、医師が利用可能な形式で、病名の候補及び後続検査をデータとして出力することとしてもよい。
これにより、検査所要時間の短縮を図ることができる。
医師は、提供された情報を参照することで、検査所要時間が短い検査を選択すれば、検査所要時間を短縮させることができる。また、診断確定率が他の検査項目より比較的高くても、所要時間が長い検査については、医師の判断で(又は自動的に)省略してもよい。
侵襲性がなるべく低いものを提示することで、患者の負担を軽減させることができる。
これにより、患者の体力、アレルギー等に合わせて検査を選択することが可能となる。また、診断確定率が他の検査項目より比較的高くても、侵襲性が高い検査については、医師の判断で(又は自動的に)省略してもよい。
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 記憶部
16 プログラム記憶領域
17 識別器記憶領域
18 蓄積データ記憶領域
20 検査管理サーバー
30 検査装置
100 診断支援システム
131 無効データ指定画面
171 第1識別器
172 第2識別器
181 検査データ
182 検査組み合わせ情報
183 確定診断結果
184 管理テーブル
N 通信ネットワーク
Claims (13)
- 診断対象患者に関する一つ以上の検査データを取得する検査データ取得手段と、
当該取得された検査データに基づいて、前記診断対象患者が罹患している可能性のある病名の候補、及び、前記診断対象患者の病名を確定するために実施する後続検査を特定する特定手段と、
当該特定された病名の候補及び後続検査を出力する出力手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記特定手段は、病名の確定に有効であった検査の検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者の病名を出力として予め機械学習させた第1識別器を用いて、前記診断対象患者の検査データから前記診断対象患者の病名の候補を特定する請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記特定手段は、病名の確定に有効であった検査の検査データを入力とし、当該検査データに係る検査を受けた患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査の組み合わせを出力として予め機械学習させた第2識別器を用いて、前記診断対象患者の検査データから前記診断対象患者に実施する後続検査を特定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
- 前記特定手段は、前記特定された病名の候補に対して予め蓄積されている、当該病名を確定するために実施された検査の組み合わせに基づいて、統計解析を用いて、前記診断対象患者に実施する後続検査を特定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
- 患者ごとに、当該患者に対して実施され、病名の確定に有効であった検査のみから構成される一つ以上の検査項目、当該検査項目に対応する検査データ、当該患者に対して確定された病名を示す確定診断結果を対応付けて記憶する記憶手段を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記検査データは、医用画像、生物学的検査結果、臨床情報のうち一つ以上を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記病名の候補は、確定診断時に得られる病理組織名である請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記後続検査は、撮影モダリティー、撮影手技、撮影部位、生物学的検査の種類、検査項目のうち一つ以上を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記出力手段は、前記病名の候補が二つ以上ある場合に、当該病名の候補ごとに信頼率を併せて出力する請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記出力手段は、前記後続検査を実施した場合の診断確定率を出力する請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記出力手段は、前記特定された病名の候補及び後続検査を表示装置に表示させる表示制御手段である請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 診断対象患者に関する一つ以上の検査データを取得する検査データ取得手段と、
当該取得された検査データに基づいて、前記診断対象患者が罹患している可能性のある病名の候補、及び、前記診断対象患者の病名を確定するために実施する後続検査を特定する特定手段と、
当該特定された病名の候補及び後続検査を出力する出力手段と、
を備える診断支援システム。 - コンピューターを、
診断対象患者に関する一つ以上の検査データを取得する検査データ取得手段、
当該取得された検査データに基づいて、前記診断対象患者が罹患している可能性のある病名の候補、及び、前記診断対象患者の病名を確定するために実施する後続検査を特定する特定手段、
当該特定された病名の候補及び後続検査を出力する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
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