JP2008102091A - 容量型検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度が高い容量型検出回路を提供する。
【解決手段】容量型検出回路100に、二つの可変容量型キャパシタ111・112を有し、これらのキャパシタの一端同士を接続して当該接続部分を共通端子110aとするとともにこれらのキャパシタの他端をそれぞれ非共通端子とする検出部110と、キャリア信号を発生して検出部110の共通端子110aに入力するキャリア信号発生部120と、検出部110が有する二つの可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子がそれぞれ反転入力端子および非反転入力端子に接続され、可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子からの電荷の移動量に応じた電位差(出力電圧)となる出力信号をそれぞれ非反転出力端子および反転出力端子から出力する全差動アンプ131を有するC−V変換部130と、を具備した。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力や加速度、角速度等の物理量の変化により容量が変化する容量可変型キャパシタを用いてこれらの物理量を検出する容量型検出回路の技術に関する。
より詳細には、寄生容量に起因する検出誤差を低減し、容量型検出回路の検出精度を向上する技術に関する。
従来、電極間距離を変化させる等の方法により容量を変化させることが可能な可変容量型キャパシタを用いた圧力センサ、加速度センサ、角速度センサ等の容量型検出回路の技術は公知となっている。例えば、特許文献1および特許文献2に記載の如くである。
また、一端(共通端子)が相互に接続された二個の可変容量型キャパシタに一定の電圧を印加し、これらの可変容量型キャパシタの他端(非共通端子)を全差動アンプの二つの入力端子にそれぞれ接続する容量型検出回路の技術は公知となっている。例えば、非特許文献1に記載の如くである。
しかし、特許文献1および特許文献2に記載の容量型検出回路は、(1)素子の寄生容量(寄生キャパシタ)、(2)キャリア信号発生回路ノイズ、(3)他の電極、(4)スイッチングに起因するサンプリングノイズ、等の影響により、容量型検出回路のS/N比が低下するという問題がある。
そして、このような容量型検出回路について所定のS/N比を確保するためには当該検出部(検出素子)を所定以上のサイズとしなければならず、小型化が困難(ひいては低コスト化が困難)であるという問題がある。
以下では、図24に示す容量型検出回路1100を用いて(1)素子の寄生容量の影響について説明する。
容量型検出回路1100は特許文献1および特許文献2に記載の容量型検出回路に相当し、主として検出部1110、キャリア信号発生部1120、アンプ1130、キャパシタ1140を具備する。
検出部1110は物理量(例えば、圧力や加速度)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ1111・1112を具備する。
可変容量型キャパシタ1111・1112は、いずれも一対の電極の間隔が変化することによりその容量が変化するキャパシタである。可変容量型キャパシタ1111・1112の一端同士は接続され、可変容量型キャパシタ1111・1112の一端同士を接続する部分は共通端子1110aを成す。可変容量型キャパシタ1111・1112の他端はそれぞれキャリア信号発生部1120に接続される。
図25に示す如く、本実施例の可変容量型キャパシタ1111・1112は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を応用してシリコンからなる基板の表面に作製される。共通端子1110aは検出部1110における可動部に相当する。
共通端子1110aはバネ1113a・1113b・1113c・1113dを介してシリコンからなる基板の固定部1114a・1114b・1114c・1114dに支持される。
共通端子1110aに圧力や加速度等の物理量が作用しない状態では、共通端子1110aはバネ1113a・1113b・1113c・1113dの付勢力により所定の位置に保持される。
共通端子1110aに圧力や加速度等の物理量が作用すると、共通端子1110aはバネ1113a・1113b・1113c・1113dの付勢力に抗して移動する。その結果、可変容量型キャパシタ1111・1112の電極間距離が変化し、可変容量型キャパシタ1111・1112の容量が変化する。
図24に示す如く、キャリア信号発生部1120はキャリア信号を発生し、これを検出部1110に入力するものである。
本実施例のキャリア信号発生部1120は、位相が逆となる二つのキャリア信号を発生し、当該二つのキャリア信号の一方を可変容量型キャパシタ1111に入力するとともに他方を可変容量型キャパシタ1112に入力する。
アンプ1130は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の二つの入力端子、および出力端子を有し、反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)にそれぞれ入力される入力信号の差分に応じた出力信号を出力端子から出力する。
アンプ1130の反転入力端子(IN−)は共通端子1110aに接続される。また、アンプ1130の非反転入力端子(IN+)は電源1131に接続され、当該非反転入力端子(IN+)の電位は所定の値に保持される。
キャパシタ1140はアンプ1130の反転入力端子と出力端子とを接続する。キャパシタ1140は共通端子1110aから移動してきた電荷を蓄える。また、キャパシタ1140の容量はアンプ1130の増幅度(ひいてはゲイン)を設定する。
検出部1110を構成する可変容量型キャパシタ1111・1112の容量が変化すると、検出部1110の共通端子1110aからキャパシタ1140に移動する電荷の量が変化する。その結果、アンプ1130の出力端子から出力される出力信号の振幅も変化する。
このように、容量型検出回路1100は検出部1110(より厳密には共通端子1110a)に作用する物理量の大きさの変化に応じてアンプ1130から出力される出力信号の振幅の大きさを変化させることにより、共通端子1110aに作用する物理量の大きさを検出する。
容量型検出回路1100が検出部1110に作用する物理量の大きさを確実に検出するためには、共通端子1110aが一定の質量を有している必要がある。
そのため、MEMS技術を応用してシリコンからなる基板の表面に可変容量型キャパシタ1111・1112を作製した場合、図25に示す如く、共通端子1110aを所定の面積を有する板状の部材としなければならない。
しかし、共通端子1110aの面積が大きくなると、共通端子1110aとシリコンからなる基板との間に生じる寄生キャパシタ1180の容量が大きくなる。
ここで、可変容量型キャパシタ1111・1112の容量をCs、共通端子1110aが移動することによる可変容量型キャパシタ1111・1112の容量の変化分をそれぞれ+ΔCs・−ΔCs、キャパシタ1140の容量をCf、寄生キャパシタ1180の容量をCp、キャリア信号発生部1120により発生するキャリア信号の振幅(電圧)をVm、アンプ1130の反転入力端子への入力ノイズ(電圧)をVnとすると、アンプ1130の出力端子から出力される出力信号の振幅(電圧)Voutは以下の数1で表される。
Figure 2008102091
寄生キャパシタ1180の容量が相対的に大きくなると、数1の右辺第一項に示す出力信号のセンサ信号成分に対して数1の右辺第二項に示すノイズ成分が大きくなり、容量型検出回路1100の検出精度が低下する(容量型検出回路1100の出力信号のS/N比が低下する)。
以下では、図24に示す容量型検出回路1100を用いて(2)キャリア信号発生回路ノイズの影響について説明する。
キャリア信号発生部1120により発生するキャリア信号の周波数と略同じ周波数のノイズが当該キャリア信号に重畳すると、アンプ1130の出力端子から出力される出力信号の振幅(電圧)Voutに占めるノイズ成分が大きくなり、容量型検出回路1100の検出精度が低下する(容量型検出回路1100の出力信号のS/N比が低下する)。
可変容量型キャパシタ1111・1112に入力されるキャリア信号に重畳するノイズの振幅(電圧)をそれぞれΔVm・ΔVmとすると、アンプ1130の出力端子から出力される出力信号の振幅(電圧)Voutは以下の数2で表される。なお、数2においては説明の便宜上、寄生容量の影響を無視している(Cp=0)。
Figure 2008102091
キャリア信号発生部1120により発生するキャリア信号にノイズが重畳すると、数2の右辺第二項および右辺第三項に示すノイズ成分が大きくなる。
特に、可変容量型キャパシタ1111・1112の容量Csは通常、物理量の作用時における容量の半価分ΔCsに比べて十分大きいことから(Cs≫ΔCs)、数2の右辺第二項および右辺第三項に示すノイズ成分のうち、右辺第二項に示すノイズ成分は右辺第三項に示すノイズ成分よりも大きいものとなる。
以下では、図27に示す容量型検出回路1200を用いて(3)他の電極の影響について説明する。
容量型検出回路1200は角速度センサとして用いられるものであり、先に説明した容量型検出回路1100と同じく、特許文献1および特許文献2に記載の容量型検出回路に相当する。容量型検出回路1200は主として検出部1210、キャリア信号発生部1220、アンプ1230、キャパシタ1240、駆動回路1250、励振モニタ回路1260を具備する。
検出部1210は角速度の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ1211・1212、可変容量型キャパシタ1215・1216、駆動キャパシタ1217・1218を具備する。
可変容量型キャパシタ1211・1212は、いずれも一対の電極の間隔が変化することによりその容量が変化するキャパシタである。可変容量型キャパシタ1211・1212の一端同士は接続され、可変容量型キャパシタ1211・1212の一端同士を接続する部分は共通端子1210aを成す。
可変容量型キャパシタ1215・1216は、いずれも一対の電極の間隔が変化することによりその容量が変化するキャパシタである。可変容量型キャパシタ1215・1216の一端同士、および駆動キャパシタ1217・1218の一端同士は接続され、可変容量型キャパシタ1215・1216の一端同士および駆動キャパシタ1217・1218の一端同士を接続する部分は共通端子1210bを成す。
可変容量型キャパシタ1211・1212の他端はそれぞれキャリア信号発生部1220に接続される。可変容量型キャパシタ1215・1216の他端はそれぞれ励振モニタ回路1250に接続される。駆動キャパシタ1217・1218の他端はそれぞれ駆動回路1260に接続される。
図28に示す如く、本実施例の可変容量型キャパシタ1211・1212、可変容量型キャパシタ1215・1216および駆動キャパシタ1217・1218は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を応用してシリコンからなる基板の表面に作製される。共通端子1210aは検出部1210における第一可動部に相当し、共通端子1210bは検出部1210における第二可動部に相当する。
共通端子1210aはバネ1213a・1213b・1213c・1213dを介して共通端子1210bに接続される。共通端子1210bはバネ1219a・1219b・1219c・1219dを介してシリコンからなる基板の固定部1214a・1214b・1214c・1214dに支持される。
図27に示す如く、キャリア信号発生部1220はキャリア信号を発生し、これを検出部1210に入力するものである。
本実施例のキャリア信号発生部1220は、位相が逆となる二つのキャリア信号を発生し、当該二つのキャリア信号の一方を可変容量型キャパシタ1211に入力するとともに他方を可変容量型キャパシタ1212に入力する。
アンプ1230およびキャパシタ1240については、先に説明した容量型検出回路1100におけるアンプ1130およびキャパシタ1140と略同じ構成であるため、説明を省略する。
駆動回路1250は駆動キャパシタ1217・1218に接続され、駆動キャパシタ1217・1218に交互に通電することにより駆動キャパシタ1217・1218の電極間に引力を発生させ、第二可動部たる共通端子1210bを所定の周期で振動させるものである。
励振モニタ回路1260は可変容量型キャパシタ1215・1216に接続され、可変容量型キャパシタ1215・1216の容量の変化を検出することにより第二可動部たる共通端子1210bの振動による変位量を検出するものである。
駆動回路1250により共通端子1210bを振動した状態で共通端子1210aに紙面に垂直な方向の加速度が作用すると、共通端子1210aにはコリオリの力が作用する。そして、共通端子1210aはバネ1213a・1213b・1213c・1213dの付勢力に抗して、共通端子1210bに対して相対的に移動する。
その結果、可変容量型キャパシタ1211・1212の電極間距離が変化し、可変容量型キャパシタ1211・1212の容量が変化する。
検出部1210を構成する可変容量型キャパシタ1211・1212の容量が変化すると、検出部1210の共通端子1210aからキャパシタ1240に移動する電荷の量が変化する。その結果、アンプ1230の出力端子から出力される出力信号の振幅も変化する。
このように、容量型検出回路1200は検出部1210(より厳密には共通端子1210a)に作用する加速度(角速度)の大きさの変化に応じてアンプ1230から出力される出力信号の振幅の大きさを変化させることにより、共通端子1210aに作用する加速度(角速度)の大きさを検出する。
容量型検出回路1200が検出部1210に作用する加速度(角速度)の大きさを検出するためには、共通端子1210aを振動させる機構、すなわち可変容量型キャパシタ1215・1216、駆動キャパシタ1217・1218および共通端子1210bを必要とする。
可変容量型キャパシタ1215・1216や駆動キャパシタ1217・1218は、アンプ1230から見れば先に説明した容量型検出回路1100における寄生キャパシタ1180と同様の挙動を示すため、容量型検出回路1200の検出精度が低下する(容量型検出回路1100の出力信号のS/N比が低下する)。
また、駆動回路1250や励振モニタ回路1260からのノイズが共通端子1210b、共通端子1210aを経てアンプ1230に入力されるため、容量型検出回路1200の検出精度が低下する(容量型検出回路1100の出力信号のS/N比が低下する)。
以下では、図24に示す容量型検出回路1100を用いて(4)スイッチングに起因するサンプリングノイズの影響について説明する。
容量型検出回路1100はアンプ1130の直流動作点を定めるために、所定の周期で(より厳密には、キャリア信号発生部1120により発生するキャリア信号のうち、可変容量型キャパシタ1111に入力されるキャリア信号の立ち上がりエッジタイミング毎に)スイッチ1150をオンにしてキャパシタ1140の両端を短絡させ、キャパシタ1140に蓄えられる電荷をリセットする。
しかし、スイッチ1150をオフにする際にキャパシタ1140にサンプリングノイズが重畳するため、容量型検出回路1100の検出精度が低下する(容量型検出回路1100の出力信号のS/N比が低下する)。
なお、図26の(A)に示すサンプリングノイズを別のサンプルホールド回路を用いてサンプリングし、図26の(A)および(B)の電位差を求めることによりアンプ1230のスイッチングによるサンプリングノイズの影響を解消する方法もあるが、当該別のサンプルホールド回路のサンプルホールド時のノイズがキャパシタ1140に重畳するため、結局はスイッチングによるサンプリングノイズの影響を解消することが困難である。
また、非特許文献1に記載の容量型検出回路は、検出部を構成する可変容量型キャパシタの容量変化の直流成分(直流成分の加速度)を検出することができないという問題がある。
以下では、図29に示す容量型検出回路1300を用いて上記問題点について説明する。
容量型検出回路1300は非特許文献1に記載の容量型検出回路に相当し、主として検出部1310、全差動アンプ1330、キャパシタ1341・1342、帰還抵抗1343・1344を具備する。
検出部1310は物理量(例えば、圧力や加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ1311・1312を具備する。
可変容量型キャパシタ1311・1312は、いずれも一対の電極の間隔が変化することによりその容量が変化するキャパシタである。可変容量型キャパシタ1311・1312の一端同士は接続され、可変容量型キャパシタ1311・1312の一端同士を接続する部分は共通端子1310aを成す。可変容量型キャパシタ1311・1312の共通端子1310aは電源1305に接続され、可変容量型キャパシタ1311・1312の他端(非共通端子)はそれぞれ全差動アンプ1330の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に接続される。
全差動アンプ1330は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の二つの入力端子、並びに反転出力端子(OUT−)および非反転出力端子(OUT+)の二つの出力端子を有する。全差動アンプ1330は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)にそれぞれ入力される入力信号の差分(電荷の移動量)に応じた電位差を有する一対の出力信号を反転出力端子(OUT−)および非反転出力端子(OUT+)の二つの出力端子から出力する。
全差動アンプ1330は、反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)が同電位となるように可変容量型キャパシタ1311・1312とキャパシタ1341・1342との間で電荷を移動させ、全差動アンプ1330は当該移動した電荷の量(キャパシタ1341およびキャパシタ1342に蓄えられた電荷の量)に略比例する出力電圧を出力する。全差動アンプ1330の出力電圧は反転出力端子(OUT−)および非反転出力端子(OUT+)の二つの出力端子から出力される出力信号の電位差の形で表される。
キャパシタ1341は全差動アンプ1330の反転入力端子(IN−)と非反転出力端子(OUT+)とを接続する。キャパシタ1341は可変容量型キャパシタ1311から移動してきた電荷を蓄える。
キャパシタ1342は全差動アンプ1330の非反転入力端子(IN+)と反転出力端子(OUT−)とを接続する。キャパシタ1342は可変容量型キャパシタ1312から移動してきた電荷を蓄える。
帰還抵抗1343・1344はそれぞれキャパシタ1341・1342の両端を接続する抵抗である。
容量型検出回路1300は、図24に示す容量型検出回路1100のスイッチ1150に代えて帰還抵抗1343・1344を設けることにより(4)スイッチングに起因するサンプリングノイズの影響を解消している。また、帰還抵抗1343・1344およびキャパシタ1341・1342の時定数を十分大きくし、かつ、キャパシタ1341・1342の容量を極力小さくしてアンプ1330の増幅度(ひいてはゲイン)を大きくする観点から、帰還抵抗1343・1344を効率良く大きくする方法が非特許文献1において開示されている。
しかし、容量型検出回路1300は、可変容量型キャパシタ1311・1312の容量が変化することにより可変容量型キャパシタ1311・1312からキャパシタ1341・1342に移動した電荷は一時的にはキャパシタ1341・1342に蓄えられるものの、当該電荷はキャパシタ1341・1342に並列的に接続されている帰還抵抗1343・1344を通過してリセットされてしまう。
そのため、容量型検出回路1300の出力電圧は可変容量型キャパシタ1311・1312の容量が変化した状態が保持されていても、所定時間経過後にはゼロに収束することとなり、可変容量型キャパシタ1311・1312の容量変化の直流成分(直流成分の加速度)を検出することができない。
特開平8−145717号公報 特開2001−249028号公報 IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS,Vol.37,No.12 p.1860〜p.1866 "Single−Chip Surface Micromachined Integrated Gyroscope With 50°/h Allan Deviation"
本発明は以上の如き状況に鑑み、検出精度が高い容量型検出回路を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
少なくとも一方の容量が可変である二つのキャパシタを有し、これらのキャパシタの一端同士を接続して当該接続部分を共通端子とするとともにこれらのキャパシタの他端をそれぞれ非共通端子とする検出部と、
キャリア信号を発生して前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号発生部と、
前記検出部が有する二つのキャパシタの非共通端子がそれぞれ反転入力端子および非反転入力端子に接続され、当該二つのキャパシタの非共通端子からの電荷の移動量に応じた電位差となる出力信号を反転出力端子および非反転出力端子から出力する全差動アンプを有するC−V変換部と、
を具備するものである。
請求項2においては、
前記全差動アンプの出力信号の中点電圧を所定電圧とするものである。
請求項3においては、
前記検出部の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれ前記C−V変換部の全差動アンプに入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持する入力コモンモードフィードバック部を具備するものである。
請求項4においては、
前記C−V変換部の全差動アンプとして、Telescopic型の全差動アンプを用いるものである。
請求項5においては、
前記C−V変換部は、
前記全差動アンプの反転入力端子と反転出力端子とを接続する第一平衡キャパシタと、
前記全差動アンプの非反転入力端子と非反転出力端子とを接続する第二平衡キャパシタと、
を有するものである。
請求項6においては、
前記キャリア信号発生部は、
前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号と逆位相となるキャリア信号を第一逆相入力キャパシタの一端および第二逆相入力キャパシタの一端に入力し、
前記第一逆相入力キャパシタの他端を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの一方とC−V変換部の全差動アンプの反転入力端子とを接続する配線の中途部に接続するとともに、
前記第二逆相入力キャパシタの他端を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの他方とC−V変換部の全差動アンプの非反転入力端子とを接続する配線の中途部に接続するものである。
請求項7においては、
前記第一逆相入力キャパシタおよび第二逆相入力キャパシタの容量を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの容量と略同じとするものである。
請求項8においては、
前記C−V変換部から出力される出力信号を前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調する復調部を具備し、
前記キャリア信号発生部は、
前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号の変化率を前記C−V変換部の全差動アンプの応答速度以下に設定するものである。
請求項9においては、
前記C−V変換部から出力される出力信号を前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調する復調部を具備し、
前記C−V変換部が有する全差動アンプの反転入力端子と非反転出力端子とを接続する第一帰還キャパシタに並列的に接続される第一帰還スイッチ、および前記全差動アンプの非反転入力端子と反転出力端子とを接続する第二帰還キャパシタに並列的に接続される第二帰還スイッチがそれぞれオンになる周期を、前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号の周期よりも長くするものである。
本発明の効果としては、物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
以下では、図1および図2を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第一実施例である容量型検出回路100について説明する。
図1に示す如く、容量型検出回路100は主として検出部110、キャリア信号発生部120、C−V変換部130を具備する。
検出部110は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ111・112を具備する。
可変容量型キャパシタ111・112は、いずれも一対の電極の間隔が変化することによりその容量が変化するキャパシタである。可変容量型キャパシタ111・112の一端同士は接続され、可変容量型キャパシタ111・112の一端同士を接続する部分は共通端子110aを成す。また、可変容量型キャパシタ111・112の他端はそれぞれ非共通端子を成す。
本実施例の場合、検出部110に物理量(圧力、加速度、角速度等)が作用していない状態における可変容量型キャパシタ111・112の容量はいずれもCsである。
キャリア信号発生部120はキャリア信号を発生し、これを検出部110に入力するものである。
本実施例のキャリア信号発生部120は、先に説明した容量型検出回路1110のキャリア信号発生部1120とは異なり、一つの(一種類の)キャリア信号を発生する。キャリア信号発生部120により発生するキャリア信号はHi信号とLo信号とが交互に現れる矩形波であり、Hi信号の電圧はVm、Lo信号の電圧は0Vである。
キャリア信号発生部120にて発生したキャリア信号は可変容量型キャパシタ111・112の共通端子110aに入力される。
C−V変換部130は検出部110から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部130は主として全差動アンプ131、帰還キャパシタ132・133、帰還抵抗134・135等を有する。
全差動アンプ131は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の二つの入力端子、並びに反転出力端子(OUT−)および非反転出力端子(OUT+)の二つの出力端子を有する。
全差動アンプ131の反転入力端子(IN−)は検出部110の可変容量型キャパシタ111の非共通端子に接続される。全差動アンプ131の非反転入力端子(IN+)は検出部110の可変容量型キャパシタ112の非共通端子に接続される。
帰還キャパシタ132は全差動アンプ131の反転入力端子(IN−)と非反転出力端子(OUT+)とを接続するキャパシタであり、帰還キャパシタ133は全差動アンプ131の非反転入力端子(IN+)と反転出力端子(OUT−)とを接続するキャパシタである。本実施例の場合、帰還キャパシタ132・133の容量はいずれもCfである。
帰還抵抗134は全差動アンプ131の反転入力端子(IN−)と非反転出力端子(OUT+)とを接続する抵抗であり、帰還抵抗135は全差動アンプ131の非反転入力端子(IN+)と反転出力端子(OUT−)とを接続する抵抗である。
従って、帰還抵抗134・135はそれぞれ帰還キャパシタ132・133に対して並列的に接続される。
以下では、物理量の検出時における容量型検出回路110の動作について説明する。
検出部110に物理量(圧力、加速度、角速度等)が作用していないとき、検出部110を構成する可変容量型キャパシタ111・112の容量はいずれもCsである。また、キャリア信号生成部120は可変容量型キャパシタ111・112の共通端子110aに同一のキャリア信号を入力するため、可変容量型キャパシタ111・112の共通端子110a側の電極電位は略同じである。
検出部110に物理量(圧力、加速度、角速度等)が作用していないときには可変容量型キャパシタ111・112の容量が同一であり、全差動アンプ131は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位を同電位に保持するために可変容量型キャパシタ111と帰還キャパシタ132との間、および可変容量型キャパシタ112と帰還キャパシタ133との間の電荷の移動量は等しくなる。
従って、全差動アンプ131の非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号の電位Voutおよび反転出力端子(OUT−)から出力される出力信号の電位Voutは同電位となり(Vout=Vout)、全差動アンプ131の出力信号の平均値すなわち全差動アンプ131の出力信号の中点電圧が0Vである場合には全差動アンプ131の出力電圧Voutは0Vとなる(Vout=Vout−Vout=0V)。
検出部110に物理量(圧力、加速度、角速度等)が作用して検出部110を構成する可変容量型キャパシタ111の容量がCs+ΔCs、可変容量型キャパシタ112の容量がCs−ΔCsにそれぞれ変化すると、反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位を同電位(Vi)に保持するために可変容量型キャパシタ111・112に蓄えられる電荷の量に差が生じる。
全差動アンプ131は、可変容量型キャパシタ111・112に蓄えられる電荷の量の差分を補うように、可変容量型キャパシタ111と帰還キャパシタ132との間で電荷を移動させるとともに、可変容量型キャパシタ112と帰還キャパシタ133との間で電荷を移動させる。
可変容量型キャパシタ111および帰還キャパシタ132についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数3で表され、可変容量型キャパシタ112および帰還キャパシタ133についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数4で表される。
また、本実施例では全差動アンプ131の出力信号の平均値、すなわち全差動アンプ131の出力信号の中点電圧が0Vである場合には、非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号の電位Voutおよび反転出力端子(OUT−)から出力される出力信号の電位Voutとの関係は以下の数5で表される。
Figure 2008102091
Figure 2008102091
Figure 2008102091
数3および数4の左辺の和と右辺の和より、以下の数6が導かれる。
Figure 2008102091
数6の右辺に数5を代入することにより、Viは以下の数7で表される。
Figure 2008102091
数3および数4の左辺の差と右辺の差より、以下の数8が導かれる。
Figure 2008102091
数8の右辺に数7を代入することにより、VoutとVoutとの差分、すなわち全差動アンプ131の出力電圧Voutは以下の数9で表される。
Figure 2008102091
キャリア信号発生回路120により発生するキャリア信号にノイズΔVmが重畳した場合における容量型検出回路100の出力電圧Voutは、数9を用いて以下の数10で表される。
Figure 2008102091
図2に容量型検出回路100におけるVm、Vi、VoutおよびVoutのタイミングチャート図を示す。
なお、図2におけるVoutおよびVoutはΔCs>0の場合を表している。
数9におけるVm、CfおよびCsは既知の値であることから、容量型検出回路100の全差動アンプ130から出力される出力電圧Voutに基づいてΔCsを算出することが可能である。また、算出されたΔCsと予め実験等により求められた検出部110に作用する物理量の大きさとΔCsとの関係とを比較することにより、検出部110に作用する物理量の大きさを求めることが可能である。
以上の如く、容量型検出回路100は、
二つの可変容量型キャパシタ111・112を有し、これらのキャパシタの一端同士を接続して当該接続部分を共通端子110aとするとともにこれらのキャパシタの他端をそれぞれ非共通端子とする検出部110と、
キャリア信号を発生して検出部110の共通端子110aに入力するキャリア信号発生部120と、
検出部110が有する二つの可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子がそれぞれ反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に接続され、可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子からの電荷の移動量に応じた電位差(出力電圧Vout)となる出力信号(VoutおよびVout)をそれぞれ非反転出力端子(OUT+)および反転出力端子(OUT−)から出力する全差動アンプ131を有するC−V変換部130と、
を具備するものである。
このように構成することにより、以下の効果を奏する。
第一に、容量型検出回路100は、キャリア信号を検出部110の共通端子110aに入力するため、容量型検出回路100における寄生キャパシタ181・182(図1参照)は可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子と周囲の基板等との間で生じることとなるが、可変容量型キャパシタ111・112の非共通端子は検出部110に物理量が作用したときに可動する部分ではない。そのため、図24に示す従来の容量型検出回路1100の共通端子1110aの如く所定の面積(質量)を確保する必要は無い。
従って、寄生キャパシタ181の容量および寄生キャパシタ182の容量は、図24に示す容量型検出回路1100の寄生キャパシタ1180の容量よりも相対的に小さくすることが可能である。
結果として、容量型検出回路100は従来の容量型検出回路1100に比べて(1)寄生容量(寄生キャパシタ)による検出精度への影響を低減することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
第二に、容量型検出回路100は、図24に示す従来の容量型検出回路1100の如く検出部1110を構成する二つの可変容量型キャパシタ1111・1112にそれぞれ逆位相の二種類のキャリア信号を入力するものではなく、検出部110を構成する二つの可変容量型キャパシタ111・112に同一のキャリア信号を入力するものであるため、容量型キャパシタ111・112に入力される入力信号のノイズの大きさが同じである。
従って、数10に示す如く、容量型検出回路100の出力電圧Voutには容量型キャパシタ111・112に入力される入力信号のノイズの大きさが異なることに起因するノイズ成分(数2における右辺第二項に相当)は含まれない。
結果として、容量型検出回路100は従来の容量型検出回路1100に比べてキャリア信号発生回路ノイズによる検出精度への影響を低減することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
また、容量型検出回路100のキャリア信号発生部120は一つ(一種類)のキャリア信号を発生するものであるため、図24に示す従来の容量型検出回路1100のキャリア信号発生部1120の如く二つ(二種類)のキャリア信号を発生するものに比べて(回路)規模を小さくすることが可能であり、容量型検出回路100の小型化および製造コストの削減に寄与する。
第三に、容量型検出回路100を角速度センサとして用いる場合、検出部110を振動させるための駆動キャパシタおよび振動量(移動量)を検出するための可変容量型キャパシタの一方の電極がアンプの入力端子に接続されることがないため、(3)他の電極による検出精度への影響(より厳密には、他の電極が寄生容量(寄生キャパシタ)として振る舞うことによる検出精度への影響)を低減することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
第四に、容量型検出回路100は全差動アンプ131の二つの帰還キャパシタ134・135にそれぞれ帰還キャパシタ132・133を並列的に接続するため、(4)スイッチングに起因するサンプリングノイズによる検出精度への影響を排除することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
第五に、容量型検出回路100はキャリア信号発生部120により発生するキャリア信号を検出部110に入力するため、全差動アンプ131から出力される二つの出力信号(VoutおよびVout)をAM復調することにより可変容量型キャパシタ111・112の容量変化の直流成分(直流成分の加速度)を検出することが可能である。
なお、本実施例の容量型検出回路1100は、検出部110を構成する二つのキャパシタがいずれも可変容量型キャパシタであるが、本発明に係る容量検出型回路はこれに限定されず、検出部を構成する二つのキャパシタの少なくとも一方が可変容量型キャパシタであれば同様の効果を奏する。
以下では、図3乃至図6を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第二実施例である容量型検出回路200について説明する。
図3に示す如く、容量型検出回路200は主として検出部210、キャリア信号発生部220、C−V変換部230、入力コモンモードフィードバック部240を具備する。
検出部210は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ211・212を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子210aを成す。
なお、本実施例の検出部210の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部220はキャリア信号を発生し、これを検出部210に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部220の構成は図1に示すキャリア信号発生部120と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部230は検出部210から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部230は主として全差動アンプ231、帰還キャパシタ232・233、帰還抵抗234・235等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部230の構成は図1に示すC−V変換部130と略同じであることから詳細な説明を省略する。
入力コモンモードフィードバック部240は検出部210の二つの可変容量型キャパシタ211・212の非共通端子からそれぞれC−V変換部230の全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図3に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部240は、主としてアンプ241、電源242、帰還抵抗243、モニタリングキャパシタ244・245、緩衝キャパシタ246・247等を具備する。
アンプ241は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の二つの入力端子、および出力端子を有し、反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)にそれぞれ入力される入力信号の差分に応じた出力信号を出力端子から出力する。
電源242は所定の電圧を発生するものであり、アンプ241の非反転入力端子(IN+)に接続される。従って、アンプ241の非反転入力端子(IN+)の電位は所定の値に保持される。
帰還抵抗243はアンプ241の反転入力端子(IN−)と出力端子とを接続する抵抗である。従って、アンプ241の反転入力端子(IN−)および出力端子の電位はアンプ241の非反転入力端子(IN+)の電位と同電位に保持される。
モニタリングキャパシタ244・245は全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位の平均値、すなわち検出部210を構成する可変容量型キャパシタ211・212からそれぞれ全差動アンプ231に入力される入力信号の中点電圧をモニタリングするためのキャパシタである。
モニタリングキャパシタ244の一端はアンプ241の反転入力端子(IN−)に接続され、モニタリングキャパシタ244の他端は可変容量型キャパシタ211の非共通端子と全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続される。
モニタリングキャパシタ245の一端はアンプ241の反転入力端子(IN−)に接続され、モニタリングキャパシタ245の他端は可変容量型キャパシタ212の非共通端子と全差動アンプ231の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続される。
緩衝キャパシタ246・247はそれぞれ可変容量型キャパシタ211・212との間で電荷の受け渡しを行うキャパシタである。
緩衝キャパシタ246の一端はアンプ241の出力端子に接続され、緩衝キャパシタ246の他端は可変容量型キャパシタ211の非共通端子と全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続される。
緩衝キャパシタ247の一端はアンプ241の出力端子に接続され、緩衝キャパシタ247の他端は可変容量型キャパシタ212の非共通端子と全差動アンプ231の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続される。
可変容量型キャパシタ211の非共通端子と全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)とを接続する配線、および可変容量型キャパシタ212の非共通端子と全差動アンプ231の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線は、モニタリングキャパシタ244・245を介してアンプ241のフィードバック回路(アンプ241の出力端子と反転入力端子(IN−)とを抵抗243を介して接続する配線)に接続される。
よって、アンプ241のフィードバック回路の電位、すなわちアンプ241の出力端子および反転入力端子(IN−)の電位は全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧となり、当該入力信号の中点電圧は所定電圧(本実施例の場合、電源242の発生電圧)に保持される。
図4に容量型検出回路200におけるVm、Vi、VoutおよびVoutのタイミングチャート図を示す。
なお、図4におけるVoutおよびVoutはΔCs>0の場合を表している。
以上の如く、容量型検出回路200は、
検出部210の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれC−V変換部230の全差動アンプ231に入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持する入力コモンモードフィードバック部240を具備するものである。
このように構成することは、以下の効果を奏する。
先に説明した数3乃至数10では、説明の便宜上、図1に示す容量型検出回路100の寄生キャパシタ181・182に蓄えられる電荷を考慮せずに(すなわち、Cp=0であると仮定して)出力電圧Voutの算出を行ったが、容量型検出回路100における寄生キャパシタ181・182の容量は図24に示す従来の容量型検出回路1100の寄生キャパシタ1180に比べて小さいものの実際にはゼロではない(Cp≠0)。
以下、図1に示す容量型検出回路100について寄生キャパシタ181・182の容量がいずれもCp(Cp≠0)であると仮定して出力電圧Voutの算出を行う。
可変容量型キャパシタ111および帰還キャパシタ132についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数11で表され、可変容量型キャパシタ112および帰還キャパシタ133についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数12で表される。
また、本実施例では全差動アンプ131の出力信号の平均値、すなわち全差動アンプ131の出力信号の中点電圧が0Vである場合には、非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号の電位Voutおよび反転出力端子(OUT−)から出力される出力信号の電位Voutとの関係は以下の数13で表される。
Figure 2008102091
Figure 2008102091
Figure 2008102091
数11および数12の左辺の和と右辺の和より、以下の数14が導かれる。
Figure 2008102091
数14の右辺に数13を代入することにより、Viは以下の数15で表される。
Figure 2008102091
数11および数12の左辺の差と右辺の差より、以下の数16が導かれる。
Figure 2008102091
数16の右辺に数15を代入することにより、VoutとVoutとの差分、すなわち全差動アンプ131の出力電圧Voutは以下の数17で表される。
Figure 2008102091
キャリア信号発生回路120により発生するキャリア信号にノイズΔVmが重畳した場合における容量型検出回路100の出力電圧Voutは、数17を用いて以下の数18で表される。
Figure 2008102091
数17および数18に示す如く、容量型検出回路100においては、寄生キャパシタ181・182の容量を従来の容量型検出回路1100の容量に比べて小さくすることが可能であるが、ゼロとすることはできないため、やはり検出精度の低下の原因となる。
これに対して、図3に示す容量型検出回路200は、入力コモンモードフィードバック部240により検出部210の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれC−V変換部230の全差動アンプ231に入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持し、かつ全差動アンプ231が反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位を同電位とすべく動作することにより、全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位は一定電位に保持されることとなる。
従って、図4に示す如く、容量型検出回路200における全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位Viは、キャリア信号の変動に関わらず所定の値に保持される。
全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位Viが一定に保持されると、容量型検出回路200の寄生キャパシタ281・282の両端電圧が一定に保持されるため、寄生キャパシタ281・282は可変容量型キャパシタ211・212および帰還キャパシタ232・233との間で電荷の受け渡しを行わないこととなる。
従って、容量型検出回路200は寄生キャパシタ281・282の容量の大きさに関わらず寄生キャパシタ281・282が出力電圧Voutに及ぼす影響を排除することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
また、容量型検出回路200は、入力コモンモードフィードバック部240により検出部210の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれC−V変換部230の全差動アンプ231に入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するため、全差動アンプ231の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位Viの変動範囲を小さくすることが可能であることから、全差動アンプ231として図6に示す折り返しカスコード型の全差動アンプだけでなく、図5に示すTelescopic型の全差動アンプを用いることが可能である。
図5に示すTelescopic型の全差動アンプは、図6に示す折り返しカスコード型の全差動アンプと比較して、二つの入力端子(IN−およびIN+)の入力範囲が狭い(入力信号の電圧の許容範囲が狭い)という問題があるが、全差動アンプのノイズに寄与する素子の数が少ないため動作ノイズが相対的に少ないという利点を有する。
なお、便宜上、図5および図6において出力コモンモードフィードバック回路を省略している。
全差動アンプ231として図5に示すTelescopic型の全差動アンプを用いることにより、容量型検出回路200の全差動アンプ231を発生源とするノイズを低減し、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を更に向上することが可能である。
以下では、図7乃至図9を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第三実施例である容量型検出回路300について説明する。
図7に示す如く、容量型検出回路300は主として検出部310、キャリア信号発生部320、C−V変換部330、入力コモンモードフィードバック部340を具備する。
検出部310は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ311・312を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子310aを成す。
なお、本実施例の検出部310の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部320はキャリア信号を発生し、これを検出部310に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部320の構成は図1に示すキャリア信号発生部120と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部330は検出部310から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部330は主として全差動アンプ331、帰還キャパシタ332・333、帰還抵抗334・335等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部330の構成は図1に示すC−V変換部130と略同じであることから詳細な説明を省略する。
入力コモンモードフィードバック部340は検出部310の二つの可変容量型キャパシタ311・312の非共通端子からそれぞれC−V変換部330の全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図7に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部340は、主としてアンプ341、電源342、モニタリングキャパシタ343・344、抵抗345・346等を具備する。
アンプ341は反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の二つの入力端子、および出力端子を有し、反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)にそれぞれ入力される入力信号の差分に応じた出力信号を出力端子から出力する。
アンプ341の出力端子は全差動アンプ331の出力コモンモード電圧の入力端子に接続される。
電源342は所定の電圧を発生するものであり、アンプ341の非反転入力端子(IN+)に接続される。従って、アンプ341の非反転入力端子(IN+)の電位は所定の値に保持される。
モニタリングキャパシタ343・344は全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位の平均値、すなわち検出部310を構成する可変容量型キャパシタ311・312からそれぞれ全差動アンプ331に入力される入力信号の中点電圧をモニタリングするためのキャパシタである。
モニタリングキャパシタ323の一端はアンプ341の反転入力端子(IN−)に接続され、モニタリングキャパシタ343の他端は可変容量型キャパシタ311の非共通端子と全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続される。
モニタリングキャパシタ344の一端はアンプ341の反転入力端子(IN−)に接続され、モニタリングキャパシタ344の他端は可変容量型キャパシタ312の非共通端子と全差動アンプ331の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続される。
抵抗345の一端はアンプ341の反転入力端子(IN−)に接続され、抵抗345の他端は可変容量型キャパシタ311の非共通端子と全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続される。すなわち、抵抗345はモニタリングキャパシタ343に対して並列的に接続される抵抗である。
抵抗346の一端はアンプ341の反転入力端子(IN−)に接続され、抵抗346の他端は可変容量型キャパシタ312の非共通端子と全差動アンプ331の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続される。すなわち、抵抗346はモニタリングキャパシタ344に対して並列的に接続される抵抗である。
可変容量型キャパシタ311の非共通端子と全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)とを接続する配線、および可変容量型キャパシタ312の非共通端子と全差動アンプ331の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線は、モニタリングキャパシタ343・344を介してアンプ341の反転入力端子(IN−)に接続される。
よって、アンプ341の反転入力端子(IN−)の電位は全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧となり、当該入力信号の中点電圧は所定電圧(本実施例の場合、電源342の発生電圧)に保持される。
図8に容量型検出回路300におけるVm、Vi、VoutおよびVoutのタイミングチャート図を示す。
なお、図8におけるVoutおよびVoutはΔCs>0の場合を表している。
以上の如く、図7に示す容量型検出回路300は、
検出部310の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれC−V変換部330の全差動アンプ331に入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持する入力コモンモードフィードバック部340を具備するものである。
このように構成することにより、容量型検出回路300は図3に示す容量型検出回路200と同様の効果を奏する。
すなわち、寄生キャパシタ381・382の容量の大きさに関わらず寄生キャパシタ381・382が出力電圧Voutに及ぼす影響を排除することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
また、全差動アンプ331としてTelescopic型の全差動アンプを用いることにより、容量型検出回路300の全差動アンプ331を発生源とするノイズを低減し、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を更に向上することが可能である。
図7に示す容量型検出回路300の入力コモンモードフィードバック部340の詳細な構成が図3に示す容量型検出回路200の入力コモンモードフィードバック部240と異なることにより、容量型検出回路300は以下の効果を奏する。
図3に示す容量型検出回路200の入力コモンモードフィードバック部240はモニタリングキャパシタ244・245および緩衝キャパシタ246・247の計四つのキャパシタを有する。
これらのキャパシタは全差動アンプ231から見れば寄生キャパシタと等価なものであり、容量型検出回路200による物理量の検出精度の低下の原因となるものである。
特に、モニタリングキャパシタ244・245は全差動アンプ331の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位をモニタリングするものであるためその容量を小さくすることが可能であるが、緩衝キャパシタ246・247は可変容量型キャパシタ211・212との間で電荷の受け渡しをするものであるため、その容量は少なくとも可変容量型キャパシタ211・212と同等以上である必要がある。従って、モニタリングキャパシタ244・245に比べて緩衝キャパシタ246・247の方が容量型検出回路200による物理量の検出精度の低下への寄与が大きい。
これに対して図7に示す容量型検出回路300の入力コモンモードフィードバック部340は、図3に示す容量型検出回路200における緩衝キャパシタ246・247に相当するキャパシタを有していないことから、その分だけ容量型検出回路300による物理量の検出精度が向上する。
なお、容量型検出回路300の場合、アンプ341の出力電圧と全差動アンプ331の出力コモンモード電圧とが略同じとなることから、全差動アンプ331の出力コモンモード電圧はキャリア信号生成部320により発生するキャリア信号の周波数で変動し、その振幅が(Cs/Cf)×Vmとなる。そのため、容量型検出回路300の全差動アンプ331の出力電圧のダイナミックレンジは、図3に示す容量型検出回路200の全差動アンプ231の出力電圧のダイナミックレンジに比べて相対的に狭くなるという問題がある。
従って、図3に示す容量型検出回路200および図7に示す容量型検出回路300のいずれを用いるかは用途に応じて適宜選択することが望ましい。
また、容量型検出回路300の全差動アンプ331として例えばTelescopic型の全差動アンプを用いる場合、図9に示す如く、入力コモンモードフィードバック部340に代えて入力コモンモードフィードバック部340aとすることが可能である。
入力コモンモードフィードバック部340aは一つの素子(本実施例の場合、NチャネルのMOSFET)からなるものであり、容量型検出回路300を小型化し、ひいては製造コストを削減することが可能である。
以下では、図10を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第四実施例である容量型検出回路400について説明する。
図10に示す如く、容量型検出回路400は主として検出部410、キャリア信号発生部420、C−V変換部430を具備する。
検出部410は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ411・412を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子410aを成す。
なお、本実施例の検出部410の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部420はキャリア信号を発生し、これを検出部410に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部420の構成は図1に示すキャリア信号発生部120と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部430は検出部410から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部430は主として全差動アンプ431、帰還キャパシタ432・433、帰還抵抗434・435、第一平衡キャパシタ436、第二平衡キャパシタ437等を有する。
なお、全差動アンプ431、帰還キャパシタ432・433、帰還抵抗434・435の構成は図1に示すC−V変換部130における全差動アンプ131、帰還キャパシタ132・133、帰還抵抗134・135と略同じであることから詳細な説明は省略する。
第一平衡キャパシタ436は全差動アンプ431の反転入力端子(IN−)と反転出力端子(OUT−)とを接続するキャパシタである。
第二平衡キャパシタ437は全差動アンプ431の非反転入力端子(IN−)と非反転出力端子(OUT−)とを接続するキャパシタである。
第一平衡キャパシタ436および第二平衡キャパシタ437の容量をCa(Ca>0)とすると、可変容量型キャパシタ411、帰還キャパシタ432および第一平衡キャパシタ436についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数19で表され、可変容量型キャパシタ412、帰還キャパシタ433および第二平衡キャパシタ437についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数20で表される。
また、本実施例では全差動アンプ431の出力信号の平均値、すなわち全差動アンプ431の出力信号の中点電圧が0Vである場合には、非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号の電位Voutおよび反転出力端子(OUT−)から出力される出力信号の電位Voutとの関係は以下の数21で表される。
Figure 2008102091
Figure 2008102091
Figure 2008102091
数19および数20の左辺の和と右辺の和より、以下の数22が導かれる。
Figure 2008102091
数22の右辺に数21を代入することにより、Viは以下の数23で表される。
Figure 2008102091
数19および数20の左辺の差と右辺の差より、以下の数24が導かれる。
Figure 2008102091
数24の右辺に数23を代入することにより、VoutとVoutとの差分、すなわち全差動アンプ431の出力電圧Voutは以下の数25で表される。
Figure 2008102091
キャリア信号発生回路420により発生するキャリア信号にノイズΔVmが重畳した場合における容量型検出回路400の出力電圧Voutは、数25を用いて以下の数26で表される。
Figure 2008102091
以上の如く、容量型検出回路400のC−V変換部430は、
全差動アンプ431の反転入力端子(IN−)と反転出力端子(OUT−)とを接続する第一平衡キャパシタ436と、
全差動アンプ431の非反転入力端子(IN+)と非反転出力端子(OUT+)とを接続する第二平衡キャパシタ437と、
を有するものである。
このように構成することにより、容量型検出回路400は図1に示す容量型検出回路100に比べて全差動アンプ431の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位(Vi)の変化量を相対的に減少させることが可能であり(数7および数23参照)、寄生キャパシタ481・482と可変容量型キャパシタ411・412および帰還キャパシタ432・433との間で移動する電荷量を小さくすることが可能である。
従って、容量型検出回路400は寄生キャパシタ481・482が出力電圧Voutに及ぼす影響を低減することが可能であり、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を更に向上することが可能である。
また、全差動アンプ431の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の電位Viの変動範囲を小さくすることにより、全差動アンプ431としてTelescopic型の全差動アンプを用いることが可能であり、容量型検出回路400の全差動アンプ431を発生源とするノイズを低減し、物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を更に向上することが可能である。
また、図1に示す容量型検出回路100の場合、数9に示す如く出力電圧Voutの分母に(Cf+Cs)の項を有するため、全差動アンプ131の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位(Vi)を小さくするために帰還キャパシタ132・133の容量Cfを大きくすると全差動アンプ131の出力電圧Voutが小さくなる(出力ゲインが小さくなる)という問題があった。
これに対して、容量型検出回路400の場合は、数25に示す如く出力電圧Voutの分母に(Cf+Cs+Ca)×(Cf−Ca)の項を有する。そのため、帰還キャパシタ432・433の容量Cf、可変容量型キャパシタ411・412の容量Cs、第一平衡キャパシタ436および第二平衡キャパシタ437の容量Caの間でCf≫CsかつCa≫Csを満たしつつ(Cf−Ca)を小さくすることにより、容量型検出回路400の出力電圧Voutの大きさ(出力ゲイン)を大きくすることが可能である。換言すれば、(Cf−Ca)の大きさを調整することにより、容易に所望の出力ゲインを得ることが可能である。
また、容量型検出回路400は、図3に示す容量型検出回路200および図7に示す容量型検出回路300と比較すると、全差動アンプ431の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)の変動をゼロにすることはできないため寄生キャパシタ481・482の電荷の移動が起こり、その分だけ容量型検出回路400による物理量の検出精度が低下する。
しかし、容量型検出回路400は図3に示す容量型検出回路200の入力コモンモードフィードバック部340が有するモニタリングキャパシタ244・245、緩衝キャパシタ246・247、あるいは図7に示す容量型検出回路300の入力コモンモードフィードバック部340が有するモニタリングキャパシタ343・344のように寄生キャパシタと同様に振る舞うキャパシタを有さないことから、これらのモニタリングキャパシタや緩衝キャパシタ等の容量の大きさによっては容量型検出回路400の方が物理量の検出精度が高くなる。
以下では、図11を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第五実施例である容量型検出回路500について説明する。
図11に示す如く、容量型検出回路500は主として検出部510、キャリア信号発生部520、C−V変換部530を具備する。
検出部510は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ511・512を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子510aを成す。
なお、本実施例の検出部510の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部520はキャリア信号を発生し、これを検出部510に入力するものである。
キャリア信号発生部520は、図1に示す容量型検出回路100のキャリア信号発生部120とは異なり、二つの(二種類の)キャリア信号を発生する。キャリア信号発生部120により発生する二つのキャリア信号は、いずれもHi信号とLo信号とが交互に現れる矩形波であり、Hi信号の電圧はVm、Lo信号の電圧は0Vである。
また、キャリア信号発生部120により発生する二つのキャリア信号は互いに逆位相となる。すなわち、一方のキャリア信号がHi信号のときには他方のキャリア信号がLo信号となり、一方のキャリア信号がLo信号のときには他方のキャリア信号がHi信号となる。
キャリア信号発生部120にて発生した一方のキャリア信号は、可変容量型キャパシタ111・112の共通端子110aに入力される。
また、キャリア信号発生部120は第一逆相キャパシタ521および第二逆相キャパシタ522の一端に接続され、キャリア信号発生部120にて発生した他方のキャリア信号は、それぞれ第一逆相キャパシタ521および第二逆相キャパシタ522の一端に入力される。
第一逆相キャパシタ521の他端は可変容量型キャパシタ511と全差動アンプ531の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続される。
第二逆相キャパシタ522の他端は可変容量型キャパシタ512と全差動アンプ531の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続される。
C−V変換部530は検出部510から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部530は主として全差動アンプ531、帰還キャパシタ532・533、帰還抵抗534・535等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部530の構成は図1に示すC−V変換部130と略同じであることから詳細な説明を省略する。
可変容量型キャパシタ511、帰還キャパシタ532、第一逆相入力キャパシタ521および寄生キャパシタ581についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数27で表され、可変容量型キャパシタ512、帰還キャパシタ533、第二逆相入力キャパシタ522および寄生キャパシタ582についての電荷と電極間電圧との関係は以下の数28で表される。
また、本実施例では全差動アンプ531の出力信号の平均値、すなわち全差動アンプ531の出力信号の中点電圧が0Vである場合には、非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号の電位Voutおよび反転出力端子(OUT−)から出力される出力信号の電位Voutとの関係は以下の数29で表される。
Figure 2008102091
Figure 2008102091
Figure 2008102091
数27および数28の左辺の和と右辺の和より、以下の数30が導かれる。
Figure 2008102091
数30の右辺に数29を代入することにより、Viは以下の数7で表される。
Figure 2008102091
数27および数28の左辺の差と右辺の差より、以下の数32が導かれる。
Figure 2008102091
数32の右辺に数31を代入することにより、VoutとVoutとの差分、すなわち全差動アンプ531の出力電圧Voutは以下の数33で表される。
Figure 2008102091
ここで、検出部510を構成する二つの可変容量型キャパシタ511・512の容量(より厳密には、物理量が作用していないときの可変容量型キャパシタ511・512の容量)Csと第一逆相入力キャパシタ521・第二逆相入力キャパシタ522の容量Chとが略同じとなるように設定する(Cs≒Ch)と、全差動アンプ531の出力電圧Voutは以下の数34で表される。
Figure 2008102091
キャリア信号発生回路520により発生するキャリア信号にノイズΔVmが重畳した場合における容量型検出回路500の出力電圧Voutは、数34を用いて以下の数35で表される。
Figure 2008102091
数34および数35に示す如く、Cs≒Chとなるように第一逆相入力キャパシタ521・第二逆相入力キャパシタ522の容量を調整することにより、寄生キャパシタ581・582の容量Cpが容量型検出回路500の出力電圧Voutに及ぼす影響を排除することが可能である。
以上の如く、容量型検出回路500のキャリア信号発生部520は、
検出部510の共通端子510aに入力するキャリア信号と逆位相となるキャリア信号を第一逆相入力キャパシタ521の一端および第二逆相入力キャパシタ522の一端に入力し、
第一逆相入力キャパシタ521の他端を、検出部510を構成する二つの可変容量型キャパシタ511・512の一方(可変容量型キャパシタ511)とC−V変換部530の全差動アンプ531の反転入力端子(IN−)とを接続する配線の中途部に接続するとともに、
第二逆相入力キャパシタ522の他端を、検出部510を構成する二つの可変容量型キャパシタ511・512の他方(可変容量型キャパシタ512)とC−V変換部530の全差動アンプ531の非反転入力端子(IN+)とを接続する配線の中途部に接続するものである。
このように構成することは、以下の効果を奏する。
すなわち、数31に示す容量型検出回路500における全差動アンプ531の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位Viは、第一逆相入力キャパシタ521および第二逆相入力キャパシタ522の容量Ch>0より、容量型検出回路100における全差動アンプ131の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位Viに比べて小さくなる(数7および数15参照)。
よって、容量型検出回路100に比べて寄生キャパシタ581・582による物理量の検出精度低下への影響を低減することが可能であり、容量型検出回路500による物理量の検出精度が向上する。
また、第一逆相入力キャパシタ521および第二逆相入力キャパシタ522の容量Chを、検出部510を構成する二つの可変容量型キャパシタ511・512の容量Csと略同じとする(Ch≒Cs)ことにより、寄生キャパシタ581・582による物理量の検出精度低下への影響を排除することが可能であり、容量型検出回路500による物理量の検出精度が更に向上する。
以下では、図12乃至図17を用いて、本発明に係る容量型検出回路の第六実施例である容量型検出回路600について説明する。
図12に示す如く、容量型検出回路600は主として検出部610、キャリア信号発生部620、C−V変換部630、復調部650を具備する。
検出部610は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ611・612を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子610aを成す。
なお、本実施例の検出部610の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部620はキャリア信号を発生し、これを検出部610に入力するものである。
本実施例のキャリア信号発生部620は、一つの(一種類の)キャリア信号を発生する。
キャリア信号発生部620により発生するキャリア信号はHi信号とLo信号とが交互に現れ、Hi信号の電圧はVc、Lo信号の電圧は0Vである。また、Hi信号とLo信号との間で移行するときに所定の変化率(単位時間当たりの電圧の変化量)となるように制御される。従って、キャリア信号発生部620により発生するキャリア信号の形状は図14の(b)に示す如く、台形状となる。キャリア信号発生部620により発生するキャリア信号の所定の変化率は、C−V変換部630の全差動アンプ631の応答速度以下に設定される。
ここで、「全差動アンプの応答速度」とは、「全差動アンプの反転出力端子および非反転出力端子から出力する出力信号が検出部からの電荷の移動量に応じた(略比例する)電位差となる状態」を満たすキャリア信号の変化率(単位時間当たりの電圧の変化量(dV/dt))の上限値を指す。
キャリア信号発生部620にて発生したキャリア信号は可変容量型キャパシタ611・612の共通端子610aに入力される。キャリア信号発生部620の詳細については後述する。
C−V変換部630は検出部610から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部630は主として全差動アンプ631、帰還キャパシタ632・633、帰還抵抗634・635等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部630の構成は図1に示すC−V変換部130と略同じであることから詳細な説明を省略する。
復調部650はC−V変換部630から出力される出力信号をキャリア信号発生部620により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調するものである。
復調部650はキャリア信号発生部620に接続され、キャリア信号発生部620により発生するキャリア信号を取得する。
復調部650は取得したキャリア信号に基づいて、全差動アンプ631の非反転出力端子(OUT+)から出力された出力信号(Vout)および全差動アンプ631の反転出力端子(OUT−)から出力された出力信号(Vout)を反転同期検波し、AM復調して出力電圧(Vout)を出力する。
ここで、「キャリア信号に基づいて同期検波する」とは、キャリア信号のレベルがHiとLoとの間で切り替わるタイミングに合わせて(同期して)、二つの出力信号(VoutおよびVout)の差の正負を切り替えたものを出力電圧(Vout)とすることを指す。
なお、本実施例ではキャリア信号が非反転出力端子(OUT+)から出力される出力信号(Vout)に対して逆位相であるため、復調部650はキャリア信号の位相を反転させた上で同期検波(反転同期検波)している。
復調部650の詳細については後述する。
以下では図13乃至図16を用いてキャリア信号発生部620の詳細について説明する。
図13に示す如く、キャリア信号発生部620は、母線620a、母線620b、キャリアクロック入力端子620c、キャリア信号出力端子620d、PチャネルMOSFETからなるスイッチ621、NチャネルMOSFETからなるスイッチ622、PチャネルMOSFETからなるスイッチ623、NチャネルMOSFETからなるスイッチ624、一対のPチャネルMOSFET625a・625bからなるカレントミラー回路625、電流源626、一対のNチャネルMOSFET627a・627bからなるカレントミラー回路627、電流源628、キャパシタ629を具備する。
母線620aの電位はVc、母線620bの電位は0Vに保持される。キャリアクロック入力端子620cにはキャリア信号発生部620に所定の周波数のクロック信号(キャリアクロック信号)が入力される。
キャリアクロック入力端子620cはスイッチ621のゲートおよびスイッチ622のゲートに接続される。スイッチ621のソースは母線620aに接続される。スイッチ622のソースは母線620bに接続される。スイッチ621のドレイン、スイッチ622のドレイン、スイッチ623のゲートおよびスイッチ624のゲートは相互に接続される。スイッチ623のソースは母線620aに接続される。スイッチ623のドレインは電流源626の一端に接続される。電流源626の他端は母線620bに接続される。PチャネルMOSFET625aのソースおよびPチャネルMOSFET625bのソースは母線620aに接続される。PチャネルMOSFET625aのドレイン、PチャネルMOSFET625aのゲートおよびPチャネルMOSFET625bのゲートは電流源626の一端に接続される。PチャネルMOSFET625bのドレインはキャリア信号出力端子620dに接続される。電流源628の一端は母線620aに接続される。電流源628の他端はスイッチ624のドレイン、NチャネルMOSFET627aのドレイン、NチャネルMOSFET627aのゲートおよびNチャネルMOSFET627bのゲートに接続される。スイッチ624のソース、NチャネルMOSFET627aのソースおよびNチャネルMOSFET627bのソースは母線620bに接続される。キャパシタ629の一端はキャリア信号出力端子620dに接続され、キャパシタ629の他端は母線620bに接続される。
キャリア信号発生部620のキャリアクロック入力端子620cに入力されるクロック信号のレベルがLoになると、スイッチ621およびスイッチ622のゲート電圧が下降し、スイッチ621はオン、スイッチ622はオフになる。
スイッチ621がオンになり、かつスイッチ622がオフになると、スイッチ623およびスイッチ624のゲート電圧がVcまで上昇し、スイッチ623はオフ、スイッチ624はオンになる。
スイッチ623がオフになると、PチャネルMOSFET625a・625bのゲート電圧が電流源626により所定の値に保持される。その結果、PチャネルMOSFET625a・625bはオンになり、PチャネルMOSFET625aのソース−ドレイン間の電流値およびPチャネルMOSFET625bのソース−ドレイン間の電流値は略一定に保持される。
スイッチ624がオンになると、カレントミラー回路627を構成するNチャネルMOSFET627a・627bのゲート電圧が0Vに保持され、NチャネルMOSFET627a・627bはオフになる。
PチャネルMOSFET625bがオンになり、NチャネルMOSFET627bがオフになることにより、母線620aからPチャネルMOSFET625bを経てキャパシタ629に電流が流入し、キャパシタ629の両端電圧は最終的にはVcまで上昇する。このとき、母線620aからキャパシタ629に流入する電流はPチャネルMOSFET625bのソース−ドレイン間を通過するため、その電流値は略一定に保持される。
その結果、キャパシタ629の両端電圧の上昇速度(dV/dt)は略一定となる。
キャリア信号発生部620のキャリアクロック入力端子620cに入力されるクロック信号のレベルがHiになると、スイッチ621およびスイッチ622のゲート電圧が上昇し、スイッチ621はオフ、スイッチ622はオンになる。
スイッチ621がオフになり、かつスイッチ622がオンになると、スイッチ623およびスイッチ624のゲート電圧が0Vに下降し、スイッチ623はオン、スイッチ624はオフになる。
スイッチ623がオンになると、カレントミラー回路625を構成するPチャネルMOSFET625a・625bのゲート電圧がVcに保持され、PチャネルMOSFET625a・625bはオフになる。
スイッチ624がオフになると、NチャネルMOSFET627a・627bのゲート電圧が電流源628により所定の値に保持される。その結果、NチャネルMOSFET627a・627bはオンになり、NチャネルMOSFET627aのソース−ドレイン間の電流値およびNチャネルMOSFET627bのソース−ドレイン間の電流値は略一定に保持される。
PチャネルMOSFET625bがオフになり、NチャネルMOSFET627bがオンになることにより、NチャネルMOSFET627bを通じてキャパシタ629の両端が短絡され、キャパシタ629の両端電圧は最終的には0Vまで下降する。このとき、キャパシタ629の一方の電極からNチャネルMOSFET627bを経てキャパシタ629の他方の電極に流れる電流はNチャネルMOSFET627bのソース−ドレイン間を通過するため、その電流値は略一定に保持される。
その結果、キャパシタ629の両端電圧の下降速度(dV/dt)は略一定となる。
従って、図14の(a)に示す如く、キャリア信号発生部620の一実施例のキャリアクロック入力端子620cに所定の周波数でレベルがHiとLoとの間で切り替わる信号(キャリアクロック信号)が入力されると、図14の(b)に示す如く、キャリア信号出力端子620dから台形状のキャリア信号が出力され、検出部610の共通端子610aに入力される。
キャパシタ629の容量を調整することにより、キャリア信号のレベルがHiとLoとの間で切り替わるときの電位の傾き、すなわちキャリア信号の変化率(dV/dt)を所望の値とすることが可能である。
キャパシタ629の容量を調整してキャリア信号の変化率(dV/dt)を全差動アンプ631の応答速度以下に設定することにより、図15の(a)および(b)に示す如く、全差動アンプ631の出力信号(VoutおよびVout)、ひいては全差動アンプ631の出力電圧(Vout)はキャリア信号の変化に追従することが可能である。
その結果、図15の(c)に示す如く、全差動アンプ631の出力電圧にはスパイク状の誤差成分が現れる。
なお、反転同期検波を行う場合には図16の(c)に示す如く、矩形状のキャリア信号を検出部に入力した場合にも全差動アンプの出力電圧にはスパイク状の誤差成分が現れる。すなわち、反転同期検波を行う場合にはキャリア信号が矩形波であるか台形波であるかに関わらず全差動アンプの出力電圧にはスパイク状の誤差成分が現れることとなる。
しかし、図16の(c)に示す誤差成分の傾き(dV/dt)は、全差動アンプの正常な動作に基づくものではないため定量的に把握することが困難であるのに対し、図15の(c)に示す誤差成分の傾き(dV/dt)は全差動アンプ631の正常な動作に基づくものであることから定量的に把握することが容易である。
従って、容量型検出回路600は当該誤差成分自体を出力電圧(Vout)から完全に排除することはできないものの、出力電圧(Vout)の検出を安定的に行うことが可能である。
なお、本実施例のキャリア信号発生部620は母線620a、母線620b、キャリアクロック入力端子620c、キャリア信号出力端子620d、スイッチ621、スイッチ622、スイッチ623、スイッチ624、カレントミラー回路625、電流源626、カレントミラー回路627、電流源628、キャパシタ629を具備する構成としたが、本発明に係るキャリア信号発生部はこれに限定されず、同様の効果を奏するものであれば他の構成としても良い。
以下では図17を用いて復調部650の詳細について説明する。
図17に示す如く、復調部650は第一入力端子650a、第二入力端子650b、第一出力端子650c、第二出力端子650d、第一スイッチ651、第二スイッチ652、第三スイッチ653、第四スイッチ654を具備する。
第一入力端子650aは全差動アンプ631の非反転出力端子(OUT+)に接続され、第二入力端子650bは全差動アンプ631の反転出力端子(OUT−)に接続される。
第一スイッチ651は第一入力端子650aと第一出力端子650cとの間のオン・オフを行うスイッチである。第二スイッチ652は第二入力端子650bと第一出力端子650cとの間のオン・オフを行うスイッチである。第三スイッチ653は第一入力端子650aと第二出力端子650dとの間のオン・オフを行うスイッチである。第四スイッチ654は第二入力端子650bと第二出力端子650dとの間のオン・オフを行うスイッチである。
第一スイッチ651、第二スイッチ652、第三スイッチ653、第四スイッチ654は、キャリア信号発生部620から取得したキャリア信号に基づいてスイッチング動作を行う。
第一スイッチ651、第四スイッチ654はキャリア信号がLoのときにオン、Hiのときにオフとし、第二スイッチ652、第三スイッチ653はキャリア信号がHiのときにオン、Loのときにオフとする構成とする。
この場合、キャリア信号がLoレベルのときには第一スイッチ651および第四スイッチ654がオンになるとともに第二スイッチ652および第三スイッチ653がオフとなり、全差動アンプ631の非反転出力端子(OUT+)から出力された出力信号(Vout)は第一出力端子650cから出力されるとともに全差動アンプ631の反転出力端子(OUT−)から出力された出力信号(Vout)は第二出力端子650dから出力される。また、キャリア信号がHiレベルのときには第一スイッチ651および第四スイッチ654がオフになるとともに第二スイッチ652および第三スイッチ653がオンとなり、全差動アンプ631の非反転出力端子(OUT+)から出力された出力信号(Vout)は第二出力端子650dから出力されるとともに全差動アンプ631の反転出力端子(OUT−)から出力された出力信号(Vout)は第一出力端子650cから出力される。
このように構成することにより、図15の(c)および図16の(c)に示す誤差成分を除いて、第一出力端子650cから出力される出力信号の電位は第二出力端子650dから出力される出力信号の電位よりも高くなる。すなわち、出力信号がAM復調される。
なお、本実施例の復調部650は第一スイッチ651乃至第四スイッチ654からなる四つのスイッチにて構成したが、本発明に係る復調部と同様の効果を奏するものであれば、他の構成でも良い。
以下では図18および図19を用いて本発明に係る容量型検出回路の第七実施例である容量型検出回路700について説明する。
図18に示す如く、容量型検出回路700は主として検出部710、キャリア信号発生部720、C−V変換部730、入力コモンモードフィードバック部740、復調部750を具備する。
検出部710は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ711・712を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子710aを成す。
なお、本実施例の検出部710の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部720はキャリア信号を発生し、これを検出部710に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部720の構成は図1に示すキャリア信号発生部120と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部730は検出部710から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部730は主として全差動アンプ731、帰還キャパシタ732・733、帰還スイッチ734・735等を有する。
本実施例のC−V変換部730における全差動アンプ731および帰還キャパシタ732・733の構成は図1に示すC−V変換部130における全差動アンプ131および帰還キャパシタ132・133と略同じであるが、帰還抵抗134・135に代えて帰還スイッチ734・735を有する点が異なる。
入力コモンモードフィードバック部740は検出部710の二つの可変容量型キャパシタ711・712の非共通端子からそれぞれC−V変換部730の全差動アンプ731の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図18に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部740は、主としてアンプ741、電源742、帰還スイッチ743、モニタリングキャパシタ744・745、緩衝キャパシタ746・747等を具備する。
本実施例の入力コモンモードフィードバック部740におけるアンプ741、電源742、モニタリングキャパシタ744・745および緩衝キャパシタ746・747の構成は図3に示す入力コモンモードフィードバック部240におけるアンプ241、電源242、モニタリングキャパシタ244・245および緩衝キャパシタ246・247と略同じであるが、帰還抵抗243に代えて帰還スイッチ743を有する点が異なる。
復調部750はC−V変換部730から出力される出力信号をキャリア信号発生部720により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調するものである。
本実施例の復調部750の構成は図12に示す復調部650と略同じであることから詳細な説明を省略する。
図19の(a)および(b)に示す如く、容量型検出回路700では、帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743を、キャリア信号の一周期以上の間隔で、キャリア信号がLoレベルのときにオンにする。また、容量型検出回路700では出力信号をAM復調して出力電圧(Vout)を発生する際に反転同期検波を行う。
このように、帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743がオンになる周期をキャリア信号の周期よりも長くすることにより、図19の(c)に示す如く、帰還キャパシタ732・733の直流動作点を定めるべく帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743をオンにする際にスイッチングノイズは生じるものの、出力電圧(Vout)の平滑化レベルへの影響を低減することが可能であり、容量型検出回路700による物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
なお、容量型検出回路700を角速度センサとして用いる場合、帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743がオンになる周期が角速度センサの駆動周期と異なり、かつ帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743がオンになったときのレベル誤差が残存している場合には出力電圧(Vout)にビートが発生する。
よって、この場合には帰還スイッチ734・735および帰還スイッチ743がオンになる周期と角速度センサの駆動周期とを同期させることが望ましい。
以下では、図20を用いて本発明に係る容量型検出回路の第八実施例である容量型検出回路800について説明する。
図20に示す如く、容量型検出回路800は主として検出部810、キャリア信号発生部820、C−V変換部830、入力コモンモードフィードバック部840、復調部850を具備する。
検出部810は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ811・812を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子810aを成す。
なお、本実施例の検出部810の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部820はキャリア信号を発生し、これを検出部810に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部820の構成は図1に示すキャリア信号発生部120と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部830は検出部810から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部830は主として全差動アンプ831、帰還キャパシタ832・833、帰還スイッチ834・835等を有する。
本実施例のC−V変換部830における全差動アンプ831および帰還キャパシタ832・833の構成は図1に示すC−V変換部130における全差動アンプ131および帰還キャパシタ132・133と略同じであるが、帰還抵抗134・135に代えて帰還スイッチ834・835を有する点が異なる。
入力コモンモードフィードバック部840は検出部810の二つの可変容量型キャパシタ811・812の非共通端子からそれぞれC−V変換部830の全差動アンプ831の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図20に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部840は、主としてアンプ841、電源842、モニタリングキャパシタ843・844、帰還スイッチ845等を具備する。
本実施例の入力コモンモードフィードバック部840におけるアンプ841、電源842、モニタリングキャパシタ843・844の構成は図7に示す入力コモンモードフィードバック部340におけるアンプ341、電源342、モニタリングキャパシタ343・344と略同じであるが、抵抗345・346に代えて帰還スイッチ845を有する点が異なる。
復調部850はC−V変換部830から出力される出力信号をキャリア信号発生部820により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調するものである。
本実施例の復調部850の構成は図12に示す復調部650と略同じであることから詳細な説明を省略する。
容量型検出回路800では、図18に示す容量型検出回路700と同様に、帰還スイッチ834・835および帰還スイッチ845を、キャリア信号の一周期以上の間隔で、キャリア信号がLoレベルのときにオンにする。また、容量型検出回路800では出力信号をAM復調して出力電圧(Vout)を発生する際に反転同期検波を行う。
このように、帰還スイッチ834・835および帰還スイッチ845がオンになる周期をキャリア信号の周期よりも長くすることにより、帰還キャパシタ832・833の直流動作点を定めるべく帰還スイッチ834・835および帰還スイッチ845をオンにする際にスイッチングノイズは生じるものの、出力電圧(Vout)の平滑化レベルへの影響を低減することが可能であり、容量型検出回路800による物理量(圧力、加速度、角速度等)の検出精度を向上することが可能である。
以下では、図21を用いて本発明に係る容量型検出回路の第九実施例である容量型検出回路900について説明する。
図21に示す如く、容量型検出回路900は主として検出部910、キャリア信号発生部920、C−V変換部930、入力コモンモードフィードバック部940、復調部950を具備する。
検出部910は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ911・912を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子910aを成す。
なお、本実施例の検出部910の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部920はキャリア信号を発生し、これを検出部910に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部920の構成は図12に示すキャリア信号発生部620と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部930は検出部910から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部930は主として全差動アンプ931、帰還キャパシタ932・933、帰還スイッチ934・935、第一平衡キャパシタ936、第二平衡キャパシタ937等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部930のうち、帰還スイッチ934・935を除く部分の構成は図10に示すC−V変換部430のうち、帰還抵抗434・435を除く部分と略同じであることから詳細な説明を省略する。
入力コモンモードフィードバック部940は検出部910の二つの可変容量型キャパシタ911・912の非共通端子からそれぞれC−V変換部930の全差動アンプ931の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図21に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部940は、主としてアンプ941、電源942、帰還スイッチ943、モニタリングキャパシタ944・945、緩衝キャパシタ946・947等を具備する。
なお、本実施例の入力コモンモードフィードバック部940のうち、帰還スイッチ943を除く部分の構成は図3に示す入力コモンモードフィードバック部240のうち、抵抗243を除く部分と略同じであることから詳細な説明を省略する。
復調部950はC−V変換部930から出力される出力信号をキャリア信号発生部920により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調するものである。
本実施例の復調部950の構成は図12に示す復調部650と略同じであることから詳細な説明を省略する。
容量型検出回路900では、図18に示す容量型検出回路700と同様に、帰還スイッチ934・935および帰還スイッチ943を、キャリア信号の一周期以上の間隔で、キャリア信号がLoレベルのときにオンにする。また、容量型検出回路900では出力信号をAM復調して出力電圧(Vout)を発生する際に反転同期検波を行う。
以上の如く、容量型検出回路900は、図1に示す容量型検出回路100、図3に示す容量型検出回路200、図10に示す容量型検出回路400、図12に示す容量型検出回路600、および図18に示す容量型検出回路700を組み合わせたものであり、これらと同様の効果を奏する。
以下では、図22を用いて本発明に係る容量型検出回路の第十実施例である容量型検出回路1000について説明する。
図22に示す如く、容量型検出回路1000は主として検出部1010、キャリア信号発生部1020、C−V変換部1030、入力コモンモードフィードバック部1040、復調部1050を具備する。
検出部1010は物理量(例えば、圧力、加速度、角速度等)の変化を検出するものであり、可変容量型キャパシタ1011・1012を具備し、これらの一端同士が接続されて共通端子1010aを成す。
なお、本実施例の検出部1010の構成は図1に示す検出部110と略同じであることから詳細な説明を省略する。
キャリア信号発生部1020はキャリア信号を発生し、これを検出部1010に入力するものである。
なお、本実施例のキャリア信号発生部1020の構成は図12に示すキャリア信号発生部620と略同じであることから詳細な説明を省略する。
C−V変換部1030は検出部1010から移動してきた電荷の量に応じた出力電圧を有する出力信号を出力するものである。C−V変換部1030は主として全差動アンプ1031、帰還キャパシタ1032・1033、帰還スイッチ1034・1035、第一平衡キャパシタ1036、第二平衡キャパシタ1037等を有する。
なお、本実施例のC−V変換部1030のうち、帰還スイッチ1034・1035を除く部分の構成は図10に示すC−V変換部430のうち、帰還抵抗434・435を除く部分と略同じであることから詳細な説明を省略する。
入力コモンモードフィードバック部1040は検出部1010の二つの可変容量型キャパシタ1011・1012の非共通端子からそれぞれC−V変換部1030の全差動アンプ1031の反転入力端子(IN−)および非反転入力端子(IN+)に入力される入力信号の電位の平均値、すなわち入力信号の中点電圧を所定電圧に保持するものである。
図22に示す如く、本実施例の入力コモンモードフィードバック部1040は、主としてアンプ1041、電源1042、モニタリングキャパシタ1043・1044、帰還スイッチ1045等を具備する。
なお、本実施例の入力コモンモードフィードバック部1040のうち、帰還スイッチ943を除く部分の構成は図7に示す入力コモンモードフィードバック部340のうち、抵抗345・346を除く部分と略同じであることから詳細な説明を省略する。
復調部1050はC−V変換部1030から出力される出力信号をキャリア信号発生部1020により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調するものである。
本実施例の復調部1050の構成は図12に示す復調部650と略同じであることから詳細な説明を省略する。
容量型検出回路1000では、図18に示す容量型検出回路700と同様に、帰還スイッチ1034・1035および帰還スイッチ1045を、キャリア信号の一周期以上の間隔で、キャリア信号がLoレベルのときにオンにする。また、容量型検出回路1000では出力信号をAM復調して出力電圧(Vout)を発生する際に反転同期検波を行う。
以上の如く、容量型検出回路1000は、図1に示す容量型検出回路100、図7に示す容量型検出回路300、図10に示す容量型検出回路400、図12に示す容量型検出回路600、および図18に示す容量型検出回路700を組み合わせたものであり、これらと同様の効果を奏する。
本発明に係る容量型検出回路の第一実施例(容量型検出回路100)から第十実施例(容量型検出回路1000)では、C−V変換部が有する全差動アンプとしてTelescopic型の全差動アンプおよび折り返しカスコード型の全差動アンプを例示したが、これらに限定されず、同様の動作を行う他の回路でも良い。また、全差動アンプに接続される帰還キャパシタに並列的に接続される帰還スイッチの接続位置等は全差動アンプの構成等に応じて適宜変更することが可能である。図18に示す第七実施例(容量型検出回路100)では、全差動アンプが折り返しカスコード型の全差動アンプである場合の例を示すものである。
本発明に係る容量型検出回路の第二実施例(容量型検出回路200)および第三実施例(容量型検出回路300)では、説明の便宜上、入力コモンモードフィードバック部が有するアンプがシングルエンド出力のオペアンプである場合を例示したが、本発明に係る容量型検出回路の入力コモンモードフィードバック部はこれに限定されず、例えば図23に示す如き同様の動作を実現できる他の構成を用いても良い。
図3のアンプ241、図7のアンプ341、図18のアンプ741、図20のアンプ841は、図23に示す回路90に置き換えることが可能である。
回路90はPチャネルMOSFET91・92、NチャネルMOSFET93・94・95、スイッチ96a・96b・96c・96d、キャパシタ97を具備する。
PチャネルMOSFET91・92およびNチャネルMOSFET93・94のゲートは所定のバイアス電圧に保持される。スイッチ96a・96bは図18における帰還スイッチ743と同相、スイッチ96c・96dは図18における帰還スイッチ743と逆相でスイッチング動作を行う。
本発明に係る容量型検出回路の第一実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第一実施例のタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第二実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第二実施例のタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第二実施例における全差動アンプの実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第二実施例における全差動アンプの別実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第三実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第三実施例のタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第三実施例における入力コモンモードフィードバック部の別実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第四実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第五実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第六実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第六実施例におけるキャリア信号発生部の実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第六実施例におけるキャリア信号発生部のクロック信号とキャリア信号の関係を示すタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第六実施例のタイミングチャート図。 キャリア信号が矩形波である場合のタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第六実施例における復調部の実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第七実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第七実施例のタイミングチャート図。 本発明に係る容量型検出回路の第八実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第九実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の第十実施例を示す図。 本発明に係る容量型検出回路の入力コモンモードフィードバック部の別実施例を示す図。 従来の容量型検出回路の第一実施例を示す図。 従来の容量型検出回路の第一実施例における検出部を示す図。 従来の容量型検出回路の第一実施例のタイミングチャート図。 従来の容量型検出回路の第二実施例を示す図。 従来の容量型検出回路の第二実施例における検出部を示す図。 従来の容量型検出回路の第三実施例を示す図。
符号の説明
100 容量型検出回路(第一実施例)
110 検出部
110a 共通端子
111・112 可変容量型キャパシタ
120 キャリア信号発生部
130 C−V変換部
131 全差動アンプ

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の容量が可変である二つのキャパシタを有し、これらのキャパシタの一端同士を接続して当該接続部分を共通端子とするとともにこれらのキャパシタの他端をそれぞれ非共通端子とする検出部と、
    キャリア信号を発生して前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号発生部と、
    前記検出部が有する二つのキャパシタの非共通端子がそれぞれ反転入力端子および非反転入力端子に接続され、当該二つのキャパシタの非共通端子からの電荷の移動量に応じた電位差となる出力信号を反転出力端子および非反転出力端子から出力する全差動アンプを有するC−V変換部と、
    を具備することを特徴とする容量型検出回路。
  2. 前記全差動アンプの出力信号の中点電圧を所定電圧とすることを特徴とする請求項1に記載の容量型検出回路。
  3. 前記検出部の二つのキャパシタの非共通端子からそれぞれ前記C−V変換部の全差動アンプに入力される入力信号の中点電圧を所定電圧に保持する入力コモンモードフィードバック部を具備することを特徴とする請求項1に記載の容量型検出回路。
  4. 前記C−V変換部の全差動アンプとして、
    Telescopic型の全差動アンプを用いることを特徴とする請求項3に記載の容量型検出回路。
  5. 前記C−V変換部は、
    前記全差動アンプの反転入力端子と反転出力端子とを接続する第一平衡キャパシタと、
    前記全差動アンプの非反転入力端子と非反転出力端子とを接続する第二平衡キャパシタと、
    を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の容量型検出回路。
  6. 前記キャリア信号発生部は、
    前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号と逆位相となるキャリア信号を第一逆相入力キャパシタの一端および第二逆相入力キャパシタの一端に入力し、
    前記第一逆相入力キャパシタの他端を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの一方とC−V変換部の全差動アンプの反転入力端子とを接続する配線の中途部に接続するとともに、
    前記第二逆相入力キャパシタの他端を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの他方とC−V変換部の全差動アンプの非反転入力端子とを接続する配線の中途部に接続することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の容量型検出回路。
  7. 前記第一逆相入力キャパシタおよび第二逆相入力キャパシタの容量を、前記検出部を構成する二つの可変容量型キャパシタの容量と略同じとすることを特徴とする請求項6に記載の容量型検出回路。
  8. 前記C−V変換部から出力される出力信号を前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調する復調部を具備し、
    前記キャリア信号発生部は、
    前記検出部の共通端子に入力するキャリア信号の変化率を前記C−V変換部の全差動アンプの応答速度以下に設定することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の容量型検出回路。
  9. 前記C−V変換部から出力される出力信号を前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号に基づいて同期検波することによりAM復調する復調部を具備し、
    前記C−V変換部が有する全差動アンプの反転入力端子と非反転出力端子とを接続する第一帰還キャパシタに並列的に接続される第一帰還スイッチ、および前記全差動アンプの非反転入力端子と反転出力端子とを接続する第二帰還キャパシタに並列的に接続される第二帰還スイッチがそれぞれオンになる周期を、前記キャリア信号発生部により発生するキャリア信号の周期よりも長くすることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の容量型検出回路。
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