JP2008098354A - 電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用される温度領域によらず高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】 炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下である電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタ。
【選択図】 なし
【解決手段】 炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下である電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタ。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、ファラッド級の大容量を有し、充放電サイクル特性にも優れることから、電気機器のバックアップ電源、車載バッテリー等の用途に使用されている。
電気二重層キャパシタは、その内部に2つの電極を備えている。これらの2つの電極がセパレータにより分離され、それぞれ陽極及び陰極として作用するよう構成されている。
電気二重層キャパシタは、その内部に2つの電極を備えている。これらの2つの電極がセパレータにより分離され、それぞれ陽極及び陰極として作用するよう構成されている。
このような電気二重層キャパシタの電極には、微細な細孔を有する活性炭が用いられている。活性炭からなる電気二重層キャパシタの電極には、溶媒と電解質とからなる電解液が含浸されている。電解液中で溶媒和している電解質イオンが活性炭の細孔中に吸着集合することにより、電気二重層キャパシタの陽極及び陰極が構成される。
また、このような電気二重層キャパシタにおける活性炭は、溶媒や電解質イオンが電気化学的に作用するための場を提供するものであると考えることができる。したがって、その物性や微細構造によって、電気二重層キャパシタの性能が大きく左右される。
電気二重層キャパシタの性能を向上させるためには、活性炭の微細構造を改良することが重要であるため、多くの試みがなされている。活性炭の比表面積を増加させることにより、吸着される電解質イオンの量を増加させ、これにより電極密度や静電容量を向上させようとする試みが主としてなされているが、近年、車載用等さまざまな分野で用いられるようになった電気二重層キャパシタには使用温度などの環境に左右されない。
これまで以上の電極材高出力化が求められている。
キャパシタ用電極材を高出力化するためには、用いられる活性炭のメソポアを発達させるなど、細孔径を拡大させる手法を用いるのが一般的である。
しかしながら、細孔径を大きくすると必然的にかさ密度の低下を招き、結果的に体積容量が低下するという問題があった。
キャパシタ用電極材を高出力化するためには、用いられる活性炭のメソポアを発達させるなど、細孔径を拡大させる手法を用いるのが一般的である。
しかしながら、細孔径を大きくすると必然的にかさ密度の低下を招き、結果的に体積容量が低下するという問題があった。
このように、従来は活性炭の性能向上のため、賦活の条件を制御し、比表面積及び細孔径の最適化を図ることに主眼が置かれていた。
しかしながら電気二重層キャパシタの設計には充放電前の電極材の設計のみでは、その性能発現は不十分である。
しかしながら電気二重層キャパシタの設計には充放電前の電極材の設計のみでは、その性能発現は不十分である。
キャパシタの電極材には充電時に構造変化を起こすものが存在し、それによって充電後の細孔構造が充電前のそれと変化するためである。これらの事実は、ソフト系カーボンを前駆体とする材料では起こることが知られおり、ソフト系カーボン電極材の充放電時における膨張収縮の問題点について検討されている(特許文献1及び特許文献2)。
特開2002−265215号公報
特開2004−175660号公報
しかしながら、ハード系カーボンを前駆体とする電極材については、これまでこのような報告がなされた例はない。従来から、ハード系カーボンは炭素結晶子が等方的に並んでおり、十分な固さを持っているため充放電による構造変化は起こらないものと考えられていた。そこで本発明者らは、このハード系カーボンを用いた電極材においても充放電時に構造変化を起こしており、これらがキャパシタの出力特性などに悪影響を与えることを突き止めた。
本発明は、使用される温度領域によらず高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、電気二重層キャパシタ用として種々の電極材を作製し検討を行ってきた結果、賦活前後での構造変化を起こりにくい材料ほど、使用される温度領域によらず高出力特性な電気二重層キャパシタに好適な電極材を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には本発明は、次の事項に関する。
(1)炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下である電気二重層キャパシタ用電極材。
(1)炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下である電気二重層キャパシタ用電極材。
(2)比表面積が1800〜2400m2/g、細孔容量が0.7〜1.2ml/g、平均細孔径が1.60〜1.80nm、表面官能基濃度が0.4〜0.7mmol/g及び粒子径が1〜20μmであり、ラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)が70〜80である請求項1記載の電気二重層キャパシタ用電極材。
(3)フェノール樹脂の炭化物をアルカリ化合物共存下で加熱することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法。
(4)(1)又は(2)記載の電気二重層キャパシタ用電極材を電極材として用いてなる電気二重層キャパシタ。
(4)(1)又は(2)記載の電気二重層キャパシタ用電極材を電極材として用いてなる電気二重層キャパシタ。
本発明によれば、使用される温度領域によらず高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタを得ることが可能となる。
以下、発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)と、前記アルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下であることを特徴とする。
本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)と、前記アルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下であることを特徴とする。
ラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)は、炭素材料の結晶構造をあらわしており、賦活処理前後でのこの値の変化率を見ることで、賦活の前後で炭素の微細構造がどの程度変化しているのかを判断することが可能である。
ラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の賦活処理前後の変化率は10以下であることが好ましく、5以下であることがさらに好ましい。該変化率が0に近いほど構造変化がないことを示し、本発明の電気二重層キャパシタ用電極材として好ましい。
該変化率が10を超えると、充電による電極材の構造変化が大きくなり、特に低温での出力特性が低下する傾向にある。該変化率が小さくなるほど、電極材の構造変化が少ないものとなる。
なお、賦活処理前後での変化率については次式によって算出する。
なお、賦活処理前後での変化率については次式によって算出する。
ここで、賦活処理前の炭化物とは、KOH、NaOH等のアルカリ賦活剤と混合する直前の炭化物であり、かつ所定の粒子径に粉砕した後のものを用いる。
また賦活処理後の電極材とは、アルカリ賦活剤と混合し熱処理を加える賦活処理及びその他付随するすべての処理を終え、電気二重層キャパシタとして用いる電極材を指す。
また賦活処理後の電極材とは、アルカリ賦活剤と混合し熱処理を加える賦活処理及びその他付随するすべての処理を終え、電気二重層キャパシタとして用いる電極材を指す。
本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、比表面積が1800〜2600m2/gであることが好ましく、2000〜2500m2/gであることがより好ましく、2200〜2400m2/gであることがさらに好ましい。比表面積が1800m2/g未満であると、十分な静電容量が得られない傾向があり、2400m2/gを超えると、かさ密度が低くなり、キャパシタの体積容量が低下する傾向がある。なお、比表面積は、窒素吸着によるBET法によって測定することが可能である。
また、本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、細孔容量が0.7〜1.2ml/g、であることが好ましく、0.9〜1.1ml/gであることがより好ましい。細孔容量が0.7ml/g未満であると、十分な静電容量が得られない傾向があり、1.2ml/gを超えると、かさ密度が低くなり、キャパシタの体積容量が低下する傾向がある。なお、細孔容量は、窒素吸着測定によって測定することが可能である。
また、本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、平均細孔径が1.60〜1.80nmであることが好ましく、1.65〜1.80nmであることがより好ましく、1.70〜1.80nmであることがさらに好ましい。平均細孔径が1.60nm未満であると、細孔表面に吸着するイオンの拡散が不充分であるため、レート特性及び出力特性が低下する傾向があり、1.80nmを超えると余分な細孔幅のため、体積容量が低下する傾向がある。なお、平均細孔径は(窒素吸着測定)によって測定することが可能である。
また、本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、表面官能基濃度が0.4〜0.7mmol/gであることが好ましく、0.4〜0.65mmol/gであることがより好ましく、0.4〜0.60mmol/gであることがさらに好ましい。表面官能基濃度が0.4mmol/g未満であると、活性炭が極端に水へなじまなくなり、電極製造が困難になる傾向があり、0.7mmol/gを超えると電気二重層キャパシタの寿命特性に悪影響を及ぼす傾向がある。なお、表面官能基濃度は滴定によって測定することが可能である。
また、本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、粒子径が1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましく、1〜6μmであることがさらに好ましい。粒子径が1μm未満であると、電極材の取り扱い性が低下する傾向があり、自己放電特性が悪化する傾向があり、20μmを超えるとレート特性及び出力特性が低下する傾向がある。なお、粒子径は(光散乱粒度分布計)によって測定することが可能である。
また、ラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)が、70〜80であることが好ましく、70〜78であることがより好ましく、70〜75であることがさらに好ましい。該半値幅(Δν1)が70未満であると、静電容量が低下する傾向があり、80を超えると出力特性が低下する傾向がある。
本発明になる電気二重層キャパシタ用電極材は、例えば、フェノール樹脂を原料として、不活性雰囲気下で炭化し、炭化物を得、その後賦活することによって得ることが可能である。原料としてフェノール樹脂を用いる場合はノボラック型フェノール樹脂を用いることが好ましく、ノボラック型フェノール樹脂を、硬化剤によって硬化処理を施すことが好ましい。ノボラック樹脂を硬化させた原料は、充電時に構造変化をより抑制し、出力特性の悪化をも抑制することが可能である点で好ましい。
原料となるとなるノボラック型フェノール樹脂の硬化剤としては特に制限はないが、具体的にはヘキサメチレンテトラミン、パラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド供給源が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
また、硬化の手法としてはノボラック型フェノール樹脂を溶融させ硬化剤と混合する溶融硬化が一般的であるが、ノボラック型フェノール樹脂を水溶液中に縣濁させた後硬化剤を添加し、水溶液中で熱処理する縣濁硬化法、また乾燥機などの加熱処理装置を用いた加熱硬化等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
硬化した樹脂は粉砕して用いられることが好ましい。粉砕については、通常の粉砕機が用いられるが、具体的にはカッターミル、ピンミル、ジェットミル等によって粉砕することが挙げられる。ここれらは、単独行ってもよく又は2種以上の方法を組み合わせて行ってもよい。
硬化し、粉砕処理を施した樹脂は熱処理によって炭化することが好ましい。炭化については、通常不活性雰囲気下500〜1000℃の範囲で行うのが好ましく、600〜800℃で行うのがより好ましく、650〜750℃℃で行うことがさらに好ましい。炭化温度が500℃未満であると、炭素マトリクスの形成が不充分になり、後の賦活処理時の収率が低下する傾向がある。炭化温度が1000℃を超えると、炭素マトリクスの形成が進行しすぎるため、後の賦活処理時に細孔形成が抑制される傾向があり、そのため、賦活の際、高い処理温度または多量のアルカリ化合物が必要となる傾向がある。
また、得られた炭化物はさらに目的粒子径まで粉砕することが好ましい。粉砕機はピンミル、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等挙げられる。これらは、単独行ってもよく又は2種以上の方法を組み合わせて行ってもよい。
樹脂の炭化後、アルカリ賦活を行うことが好ましい。アルカリ賦活は、通常の方法により行うことができる。アルカリ賦活は下記のようにして行うことが好ましい。
樹脂の炭化後、アルカリ賦活を行うことが好ましい。アルカリ賦活は、通常の方法により行うことができる。アルカリ賦活は下記のようにして行うことが好ましい。
炭化物と水酸化カリウムをプラネタリミキサなどの混合機を用い混合する。この混合物をNi製容器に入れ、不活性雰囲気下で700〜900℃の範囲で0.5〜3時間熱処理を行う。この際の賦活温度は750〜850℃がより好ましく、770〜830℃がさらに好ましい。また賦活時間は1〜2時間がより好ましい。賦活温度が700℃未満であると賦活が進みにくく、所望の比表面積を持つ活性炭が得られない傾向があり、賦活温度が900℃を超えると、Ni製容器中のアルカリ化合物が容器を腐食する傾向がある。
また、賦活時間が0.5時間未満であると賦活が充分にいきわたらない傾向があり、所望の比表面積を持つ電極材が得られない傾向がある。賦活時間が3時間を超えて行っても細孔形成にほとんど変化はない傾向がある。
賦活後は、アルカリ化合物又はNi容器から混入した金属不純物を、酸により溶解抽出する。この方法については特に制限はないが、例えば、賦活熱処理終了後の混合物を4重量%の塩酸中で80℃以上に加熱しながら攪拌し、金属不純物を溶解させる。その後酸溶液をろ過し、再度、同濃度塩酸を用いて前記工程を3〜4回繰り返す。次いで純水を用いて前記同様の工程を3回以上行い、電極材に付着した塩酸を除去することにより、高純度な電極材が得られる。
精製した電極材は表面の酸性官能基を低減させるため、不活性雰囲気下で熱処理を行うことが好ましい。該熱処理温度は500〜1000℃が好ましく、600〜900℃がより好ましい。500℃未満の温度では表面官能基が充分低減できない傾向があり、寿命特性が低下する傾向があり、また、不要なガス発生がしやすい傾向がある。また、熱処理温度が1000℃を超えると、比表面積や細孔容量などが低下する傾向があり、静電容量が低下する傾向がある。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限するものではない。
(実施例1)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
(実施例1)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃まで昇温した。700℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し2.7倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、800℃で1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し、再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(実施例2)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃で昇温した。750℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し2.7倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、800℃で1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し、再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(実施例3)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃まで昇温した。750℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得した。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し3.0倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し、再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(実施例4)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃まで昇温した。750℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し3.3倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、800℃で1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(実施例5)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。
得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃まで昇温した。800℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し3.3倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、800℃で1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(実施例6)
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
フェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、ノボラック型フェノール樹脂、製品名HP850N)を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から700℃まで昇温した。800℃で2時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は4μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し4.0倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃℃まで昇温し、1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(比較例1)
フェノール樹脂溶液(日立化成工業株式会社製、レゾール型フェノール樹脂、商品名VP801)を熱風乾燥機で180℃、4時間で硬化処理を行い樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から600℃まで昇温した。
フェノール樹脂溶液(日立化成工業株式会社製、レゾール型フェノール樹脂、商品名VP801)を熱風乾燥機で180℃、4時間で硬化処理を行い樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から600℃まで昇温した。
600℃で2時間保持し、フェノール樹脂炭化物得た。得られた炭化物は5μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し2.2倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃まで昇温し、1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を水洗し再び加熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
(比較例2)
攪拌装置、還流冷却器及び温度系を備えた3Lの三口フラスコ中にフェノール282g、38%ホルムアルデヒド水溶液146g及び1M塩酸30gを入れ、100℃℃まで加熱し、1時間保持した。その後150℃℃で4時間加熱還流し、180℃で系内の残存モノマと水を除去した。残存モノマは3%以下となることをGPCで確認した。
攪拌装置、還流冷却器及び温度系を備えた3Lの三口フラスコ中にフェノール282g、38%ホルムアルデヒド水溶液146g及び1M塩酸30gを入れ、100℃℃まで加熱し、1時間保持した。その後150℃℃で4時間加熱還流し、180℃で系内の残存モノマと水を除去した。残存モノマは3%以下となることをGPCで確認した。
得られたノボラック樹脂を100g秤量し、ヘキサミン10gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のポリテトラフルオロエチレンバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物を熱風乾燥機で180℃、4時間アフターキュアを行い樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉で窒素気流中、300ml/minの流量、室温から600℃まで昇温した。600℃で5時間保持しフェノール樹脂炭化物を得た。
得られた炭化物は5μmまで粉砕し、これと炭化物の重量に対し2.15倍量の水酸化カリウムと混合し、ボックス炉にて窒素気流中、300ml/minの流量、室温から800℃℃まで昇温し、1時間保持し賦活を行った。温度が室温に戻ったらサンプルを取り出し金属不純物を除去し再び熱処理を800℃、1時間不活性雰囲気下で行い活性炭を得た。
以上、実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた電気二重層キャパシタ用電極材の比表面積、平均細孔径、細孔容積、平均粒径を下記に示す方法により測定した。その結果を表1に示す。
[比表面積の測定]
活性炭の細孔特性は、ガス吸着測定装置(島津製作所製、製品名ASAP2010)を用いて評価した。所定のサンプルチューブに活性炭を0.1g秤量し、ガス吸着測定装置の乾燥ポートにセットし、200℃で2時間減圧乾燥を行った。乾燥したサンプルチューブを測定ポートにセットし、窒素ガスを吸着質として用い、77Kにおいて相対圧0.00001〜1.0の範囲で窒素吸脱着測定を行う。測定プログラムの所定の場所に活性炭秤量値を入力し、得られた吸着等温線から、相対圧0.001−0.1の範囲でBET法を用いて解析し、得られた値を比表面積として算出した。
活性炭の細孔特性は、ガス吸着測定装置(島津製作所製、製品名ASAP2010)を用いて評価した。所定のサンプルチューブに活性炭を0.1g秤量し、ガス吸着測定装置の乾燥ポートにセットし、200℃で2時間減圧乾燥を行った。乾燥したサンプルチューブを測定ポートにセットし、窒素ガスを吸着質として用い、77Kにおいて相対圧0.00001〜1.0の範囲で窒素吸脱着測定を行う。測定プログラムの所定の場所に活性炭秤量値を入力し、得られた吸着等温線から、相対圧0.001−0.1の範囲でBET法を用いて解析し、得られた値を比表面積として算出した。
[細孔容積の測定]
前述の比表面積測定で得られた吸着等温線において、相対圧が最も1.0に近い測定点の吸着量を細孔容積として算出した。
[平均細孔径の測定]
平均細孔径は、比表面積と細孔容量から算出した。関係式は次式の通りである。
前述の比表面積測定で得られた吸着等温線において、相対圧が最も1.0に近い測定点の吸着量を細孔容積として算出した。
[平均細孔径の測定]
平均細孔径は、比表面積と細孔容量から算出した。関係式は次式の通りである。
[平均粒径の測定]
平均粒子径はレーザー回折粒度測定装置(島津製作所製、製品名SALD3000J)を用いて測定した。測定サンプルを0.1g秤量し、粒度測定装置のサンプル測定部に投入した。手順に従い測定を行い、得られた粒度分布の50%D値を平均粒子径とした。
平均粒子径はレーザー回折粒度測定装置(島津製作所製、製品名SALD3000J)を用いて測定した。測定サンプルを0.1g秤量し、粒度測定装置のサンプル測定部に投入した。手順に従い測定を行い、得られた粒度分布の50%D値を平均粒子径とした。
[半値幅(Δν1)の測定]
電極材の結晶構造はラマンスペクトルを用いて評価を行った。測定装置はレーザラマン分光光度計(日本分光製、NRS−1000型、励起光:アルゴンイオンレーザ 514.5nm)を用いた。プレパラート上にサンプル粉末を平坦にのせ、測定ポートにセットしプログラムの手順に従い波長範囲830〜1940cm−1で測定を行う。
電極材の結晶構造はラマンスペクトルを用いて評価を行った。測定装置はレーザラマン分光光度計(日本分光製、NRS−1000型、励起光:アルゴンイオンレーザ 514.5nm)を用いた。プレパラート上にサンプル粉末を平坦にのせ、測定ポートにセットしプログラムの手順に従い波長範囲830〜1940cm−1で測定を行う。
得られたスペクトルについて解析ソフト(例えばspectra manager(日本分光製)でフィッティングを行い、成分1(ピーク:1595cm−1 半値幅75cm−1)、成分2(ピーク:1510cm−1 半値幅:65cm−1)、成分3(ピーク:1355cm−1 半値幅:175cm−1)及び成分4(ピーク:1200cm−1 半値幅:200cm−1)の4成分を仮設定し、4成分フィッティングを行い、1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)を算出する。
同様の測定を3回繰り返しその平均値を本発明におけるラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とし、賦活処理前後での変化率(式)を発明におけるラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率とする。
また、実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた電気二重層キャパシタ用電極材を用いて下記の方法により電気二重層キャパシタを作製し、25℃及び30℃における内部抵抗を測定し、出力特性の評価を行った。
〔25℃、−30℃出力特性の評価〕
なお、本発明における電気二重層キャパシタの特性及びラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の賦活処理前後の変化率は、下記の測定条件及び測定方法で測定するものとする。
なお、本発明における電気二重層キャパシタの特性及びラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の賦活処理前後の変化率は、下記の測定条件及び測定方法で測定するものとする。
(1)電気二重層キャパシタ用電極材、カーボンブラック(導電助剤、電気化学工業製、 商品名HS−100)、カルボキシメチルセルロース(CMC、ダイセル化学工業製 、商品名DN−10L)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE、ダイキン製、商品名 M−390)を100:10:4:3の割合で混合し水を電気二重層キャパシタ用電極材と同重量加えスラリを作製する。
(2)膜厚20μmのアルミエッチング箔(宝泉製、商品名CB20)にアプリケーターによってスラリを塗布し、塗布電極を作製する。
(3)この塗布電極を乾燥機にて50℃1時間、80℃1時間、100℃1時間で乾燥する。
(4)乾燥した塗布電極を直径15mmの大きさに打ち抜き測定用電極を作製する。
(3)この塗布電極を乾燥機にて50℃1時間、80℃1時間、100℃1時間で乾燥する。
(4)乾燥した塗布電極を直径15mmの大きさに打ち抜き測定用電極を作製する。
(5)測定用電極は正極用及び負極用2枚用意するが、正極及び負極とも同じ電極材を使用し、正極における電極材と負極における電極材の重量比(正極電極材/負極電極材)が1.1以内、正極及び負極の膜厚(乾燥後の塗布層の厚さでアルミ箔の厚みは含む)が70μmになるようにする。また作製する電極のプレス処理はしないものとする。
(6)正極、負極、紙セパレータ(日本高度紙製、商品名TF4050)、コインセル上下蓋(宝泉製コインセル2016)、厚さ200μm直径16mm(φ)のアルミスペーサを真空乾燥機で120℃、3時間の条件で真空乾燥する。
(6)正極、負極、紙セパレータ(日本高度紙製、商品名TF4050)、コインセル上下蓋(宝泉製コインセル2016)、厚さ200μm直径16mm(φ)のアルミスペーサを真空乾燥機で120℃、3時間の条件で真空乾燥する。
(7)乾燥後、アルゴン置換グローブボックス内で、上記(6)の材料を用いてコイン型電気二重層キャパシタを作製する。この際、乾燥した電極(正極、負極)及び紙セパレータはサイドボックス内で10torr以下の減圧度で10分間減圧脱気処理を行うものとする。電解液としては、テトラエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレートの1.4Mプロピオンカーボネート溶液を使用する。
このようにして作製した電気二重層キャパシタの電極を充電前の電極とする。その後、脱気した電極とコインセル部材を図2のように組み合わせてコインセルを作製した。得られたコインセルをグローブボックスから取り出した後、セルの上面、下面両方にあらかじめ切り抜いておいたニッケルタブ(ニラコ製、0.5mm×3cm)を溶接した。溶接はタブ一枚につき三箇所行い、タブ付け後はテープで補強して充放電装置に接続した。
作製した電気二重層キャパシタを、以下の条件で充放電を行い出力特性の評価を行った。
〔25℃、−30℃出力特性の評価〕
充電条件;CC/CV(定電流/定電圧)
充電電流;320mA/g
印加電圧;2.5V
充電時間;3時間
放電条件;CC(定電流)
放電電流:320mA/g
〔25℃、−30℃出力特性の評価〕
充電条件;CC/CV(定電流/定電圧)
充電電流;320mA/g
印加電圧;2.5V
充電時間;3時間
放電条件;CC(定電流)
放電電流:320mA/g
なお、出力特性の指標となる直流抵抗値は放電開始後10〜40秒の放電カーブについ
て近似直線を引き、その切片値と満充電電圧の差分を直流抵抗による電圧降下として見積
り、直流抵抗値を算出する。2回測定の平均値を目的の値とする。
て近似直線を引き、その切片値と満充電電圧の差分を直流抵抗による電圧降下として見積
り、直流抵抗値を算出する。2回測定の平均値を目的の値とする。
表2に示されるように、実施例1〜6は、比較例1〜2と比較して、特に低温時(−30℃)での抵抗値に優れ、使用される温度領域によらず高い出力特性を有し、かつ、高い体積当りの静電容量が得られることが明らかである。
1 コイン上蓋
2 アルミスペーサ
3 負極電極
4 ガスケット
5 セパレータ
6 正極電極
7 アルミスペーサ
8 コイン底
2 アルミスペーサ
3 負極電極
4 ガスケット
5 セパレータ
6 正極電極
7 アルミスペーサ
8 コイン底
Claims (4)
- 炭化物をアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材であって、炭化物のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)とアルカリ賦活処理して得られる電気二重層キャパシタ用電極材のラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)の変化率が10以下である電気二重層キャパシタ用電極材。
- 比表面積が1800〜2400m2/g、細孔容量が0.7〜1.2ml/g、平均細孔径が1.60〜1.80nm、表面官能基濃度が0.4〜0.7mmol/g及び粒子径が1〜20μmであり、ラマンスペクトルに観察される1580cm−1付近のピーク(G1)の半値幅(Δν1)が70〜80である請求項1記載の電気二重層キャパシタ用電極材。
- フェノール樹脂の炭化物をアルカリ化合物共存下で加熱することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法。
- 請求項1又は2記載の電気二重層キャパシタ用電極材を電極材として用いてなる電気二重層キャパシタ。
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---|---|---|---|
JP2006277606A JP2008098354A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ用電極材を用いた電気二重層キャパシタ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011011935A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Kansai Coke & Chem Co Ltd | 活性炭の製造方法、および該製造方法により得られた活性炭を用いた電気二重層キャパシタ |
JP2011121785A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-23 | Habikkusu Kk | 活性炭化物 |
JP2012512130A (ja) * | 2008-12-15 | 2012-05-31 | コーニング インコーポレイテッド | 高エネルギー密度のウルトラキャパシタ用活性炭材料の形成方法 |
WO2015087695A1 (ja) * | 2013-12-11 | 2015-06-18 | イビデン株式会社 | 電極材料の製造方法 |
JP2016000665A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | 滋賀県 | 活性炭の製造方法 |
-
2006
- 2006-10-11 JP JP2006277606A patent/JP2008098354A/ja active Pending
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