JP2008096992A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法ならびに該トナーを用いた画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機溶媒中に、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤、層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を溶解又は分散させた油相を水系媒体中に分散させて乳化分散液を得て造粒したトナーであって、該トナーの体積平均粒径が3〜7μm、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30、該トナーが離型剤を1〜10wt%含有し、該トナー中の離型剤量をA(wt%)、該トナーを(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級したトナー中の離型剤量をB(wt%)とした時、B/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
Description
しかしながら、従来より小粒径で粒子径の揃ったトナーではクリーニング性に関しては困難を生じる。特にブレードクリーニングでは均一かつ小粒径なトナーを安定的にクリーニングすることは困難である。そのような状況下、トナーの工夫によってクリーニング性を改善する方法が様々なかたちで提案されている。その中の一つとしてトナーを球形から異形にかえて対応する方法である。トナー形状を異形化することによって、トナーの粉体流動性を低下させ、ブレードクリーニングによってせき止めやすくするものである。ただし、トナーの異形の度合を大きくすぎると、現像の際などにトナーの挙動が不安定となり微少ドット再現性が悪化することになる。
特許文献1においては、Wadell実用球形度が0.90〜1.00のポリエステルからなるトナーを提案しているが、実質的に球形であるために、前述したトナーのクリーニング性の課題は解決されていない。
近年、引用文献1〜4に示すように層状無機鉱物における層間に存在するイオンの一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物が帯電制御剤として提案されている。これも上記の問題点を持っている。
(1)少ない量で帯電性に優れたオイルレス乾式トナーを提供する。
(2)フィルミング/低温定着性がなく帯電性安定性を両立させたオイルレス乾式トナーを提供する。
(3)微小ドット再現性に優れた高品位な画質を得ることができるトナー及び画像形成装置を提供する。
(4)(1)〜(3)の課題を同等に達成できるトナー及び画像形成装置を提供する。
即ち、本発明によれば、以下に示すトナー及び画像形成するための方法が提供される。
(1)有機溶媒中に、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を溶解又は分散させ、前記溶解液又は分散液からなる油相を、水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、トナー粒子を造粒することにより得られたトナーであって、該トナーの体積平均粒径が3〜7μmであり、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーが離型剤を1〜10wt%含有し、該トナー中の離型剤量をA(wt%)、該トナーを(Dv/Dn−1)値が、3/4以下になるまで分級した場合のトナー中の離型剤量をB(wt%)とした時、B/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2)前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた微粉側成分トナー中の離型剤量をC(wt%)とした時C/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3)前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた粗粉側成分トナー中の離型剤量をD(wt%)とした時D/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4)前記溶解液又は分散液に変性ポリエステル系樹脂から成る結着樹脂前駆体を溶解させて得られる油相に、前記結着樹脂前駆体と伸長または架橋する化合物を溶解させた後、前記油相を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、前記乳化分散液中で前記結着樹脂前駆体を架橋反応及び/又は伸長反応させ、有機溶剤を除去することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(6) 該トナーの平均円形度が0.93〜0.97であることを特徴としたトナーであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー。
(7)該トナーの円形度が0.950以下の粒子が全トナー粒子の20〜80%含まれることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(9)該結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(10)該ポリエステル樹脂の結着樹脂中の含有量が50〜100重量%であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(11)該ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平均分子量が1,000〜30,000であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(12)該酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価が1.0〜50.0(KOHmg/g)であることを特徴とする(1)〜(11)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(13)該酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(15)該トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする(1)〜(14)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(16)該トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(17)二成分系現像剤に使用されるトナーであることを特徴とする(1)〜(16)のいずれかに記載のトナー。
(19)前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた微粉側成分トナー中の離型剤量をC(wt%)とした時C/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする(18)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(20)前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた粗粉側成分トナー中の離型剤量をD(wt%)とした時D/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする(18)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(21)トナー像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と該転写後にトナー像担持体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程とを有する画像形成方法において、(1)〜(17)のいずれかに記載のトナーを使用することを特徴とする画像形成方法。
造粒中において層状無機鉱物が疎水性であるものの、層間イオンの種類や層間イオンの交換の量等によって、水相と油相(油相に関しては油相自体の極性によっても変化する)への親和性が変化すると考えられる。
本発明は、水系中でトナーを油相として造粒する上で、トナー粒子内部で表面付近に偏在して存在するのに好適なレベルに層間の有機イオンによる変性を行い、トナーの表面付近の偏在を可能としたものである。 つまり該変性層状無機鉱物は、油滴中の表面側へ移動が発生し、トナー表面へ偏在しやすくなるという特性をもつ。層間の有機イオンでの変性量が少ないような場合は、層状無機鉱物の疎水性が不足し、層状無機鉱物の層間の剥離が困難になるためトナー中での分散が困難となり、表面のAl量として十分に観測されない。
一般に帯電性はトナーの表面での荷電制御剤の影響が大きいと考えられおり、事実表面に変性層状無機鉱物を多く存在させることで十分な帯電性が得られる。
上記の分級はトナーの製造工程を示すのではなく、本発明トナーの指標を示すためのものである。なお、分級されて除かれた微粉側成分トナーの離型剤量をC(wt%)とし、同じく粗粉側成分トナーの離型剤量をD(wt%)としたとき、C/A及びD/Aも共に0.7〜1.3であることが好ましい。
本発明において、トナー材料を含有する液体は、トナー材料が溶媒に溶解又は分散されていることが好ましい。溶媒は、有機溶媒を含有することが好ましい。なお、有機溶媒は、トナーの母粒子を形成する際又はトナーの母粒子を形成した後に除去することが好ましい。
層状無機鉱物としては、スメクタイト族(モンモリロナイト、サポナイトなど)、カオリン族(カオリナイトなど)、マガディアイト、カネマイトが知られている。変性層状無機鉱物はその変性された層状構造により親水性が高い。その為、層状無機鉱物を変性すること無しに水系媒体中に分散して造粒するトナーに用いると、水系媒体中に層状無機鉱物が移行し、トナーを異形化することが出来ないが、変性することにより、親水性が高くなって,造粒時に容易に異形化し、分散して微細化し、電荷調整機能を十分に発揮する。このとき、トナー材料中の変性層状無機鉱物の含有量は、0.05〜5.0重量%であることが好ましい。
前記層状無機鉱物が有するイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の、有機物イオン変性剤としては第 4 級アルキルアンモニウム塩、フォスフォニウム塩やイミダゾリウム塩などが挙げられるが、第 4 級アルキルアンモニウム塩が望ましい。前記第 4 級アルキルアンモニウムとしては、トリメチルステアリルアンモニウム、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムなどが挙げられる。
一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、適宜選択することができるが、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライト及びこれらの混合物等が挙げられる。中でも、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができ、添加量を少量とすることができることから有機変性モンモリロナイト又はベントナイトが好ましい。
一般式(1) R1(OR2)nOSO3M
[式中、R1は炭素数13を有するアルキル基、R2は炭素数2から6を有するアルキレン基を表す。nは2から10の整数を表し、Mは1価の金属元素を表す]
本発明のトナーにおいて、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、1.00〜1.30であり、このことが高解像度、高画質のトナーを得ることを可能とする。更に、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナーの粒子径の変動を少なくするとともに、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性を可能とする。Dv/Dnが1.30を超えてしまうと、個々のトナー粒子の粒径のバラツキが大きく、現像の際などでトナーの挙動にバラツキが発生し、微小ドットの再現性を損なってしまうことになり、高品位な画像は得られなくなる。さらに好ましくは、Dv/Dnは1.00〜1.20の範囲であり、より良好な画像が得られる。
まず、トナー形状と転写性の関係について述べる。多色現像で転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合においては、白黒複写機に用いられる一色の黒トナーの場合と比較し感光体上のトナー量が増加し、従来の不定形トナーを用いただけでは転写効率を向上させることが困難である。更に通常の不定形トナーを用いた場合には、感光体とクリーニング部材との間や中間転写体とクリーニング部材との間、及び/又は、感光体と中間転写体間でのズリ力や摺擦力のために感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミングが発生して転写効率が悪化しやすい。フルカラー画像の生成においては4色のトナー像が均一に転写されにくく、さらに、中間転写体を用いる場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じやすく、高画質のフルカラー画像を安定して出力することは容易ではない。
本発明のトナーの2μm以下粒子率及び円形度、平均円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
トナーの平均粒径及び粒度分布はカーコールターカウンター法による。トナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用いて、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)接続し測定した。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の体積平均粒径(Dv)及び個数分布から求めた個数平均粒径(Dn)とその比Dv/Dnを求めた。
酸価は具体的に次のような手順.で決定される。
測定装置 :電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極 :DG113−SC (メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度 :23℃
測定条件は以下のとおりである。
Stir
Speed [%] 25
Time [s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration [mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume [mL] 1.0
Wait time [s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
at maximum volume [mL] 10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n = 1
comb. termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行う。
試料調整 :ポリエステル0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は上記記載の装置にて計算することが出来るが、具体的には次のように計算する。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター)
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。
まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
前記反応性変性ポリエステル系樹脂に対する架橋剤としては、アミン類が用いられ、伸長剤としてはジイソシアネート化合物(ジフェニルメタンジイソシアネート等)が用いられる。後述に詳しく説明するアミン類は、活性水素と反応可能な変性ポリエステルに対する架橋剤や伸長剤として作用する。
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。その後100℃±5℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解する。更に分解を完全にするため再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁を良く洗う。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行いOH価を求める(JISK0070−1966に準ずる。)。
本発明において、離型剤はトナー中に1〜10%含有される必要がある。1%未満であると、求める離型性が得られず、定着性が悪化する。また10%超えた場合、フィルミング等問題がある。本発明のトナーに用いるワックスとしては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラーとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラーにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温耐オフセットに対し効果を示す。
尚、本発明におけるワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)による最大吸熱ピークとした。
本発明において使用できる離型剤として機能するワックス成分としては、以下の材料が使用できる。即ち、具体例としては、ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。またこれら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリn−ステアリルメタクリレート、ポリn−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
本発明で用いる着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明で用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
本発明では、水系媒体中でイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルをアミン(B)と反応させることにより、ウレア変性ポリエステル(UMPE)等を得ることができる。水系媒体中でウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルからなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルからなるトナー原料の組成分を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルと他のトナー組成分である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、荷電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、水に難溶の無機化合物分散剤としてリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等も用いることができる。
また、上記の無機分散剤、微粒子ポリマーと併用して使用可能な分散剤としては、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ピニル、プロピオン酸ピニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(ポリエステルの製造例)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸256部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステル(1)を得た。得られたポリエステル(1)は重量平均分子量4,000、酸価10KOHmg/g、ガラス転移点50℃であった。
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸180部、テレフタル酸60部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で23℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。
次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマー(1)を得た。
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(1)を得た。
前記のプレポリマー(1)14.3部、ポリエステル(1)55部、酢酸エチル78.6部を、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるパラフィンWAX4.3部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、有機変性モンモリナイト2部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで5分攪拌した。ビーズミルで30分間20℃で分散した。これをトナー材料溶液(1)とする。
次に、イオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を均一に溶解した。ついでTK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(1)及びケチミン化合物(1)2.7部を加えウレア反応させた。粒径及び粒径分布を光学顕微鏡で観察しながら粒径が大きい場合は攪拌回転数を14000rpmにあげさらに5分行う。小さい場合は攪拌を10000rpmに変更し再度実験する。ついで、この混合液を30℃で2時間300rpm攪拌収斂させ、異形化母体トナー粒子を得た。その後減圧下1.0時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥しトナー母体粒子1を得た。
得られたトナー母粒子100部に対し、外添剤としての疎水性シリカ1.0部と、疎水化酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合処理し、トナー(1)を製造した。
(トナーの製造例)
前記のプレポリマー(1)14.3部、ポリエステル(1)55部、酢酸エチル78.6部を、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるカルナバWAX7.0部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、有機変性モンモリナイト2部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで5分攪拌した。ビーズミルで30分間20℃で分散した。これをトナー材料溶液(2)とする。
次に、イオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を均一に溶解した。ついでTK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(2)及びケチミン化合物(1)2.7部を加えウレア反応させた。粒径及び粒径分布を光学顕微鏡で観察しながら粒径が大きい場合は攪拌回転数を14000rpmにあげさらに5分行う。小さい場合は攪拌を10000rpmに変更し再度実験する。ついで、この混合液を30℃で2時間300rpm攪拌収斂させ、異形化母体トナー粒子を得た。その後減圧下1.0時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥しトナー母体粒子1を得た。
得られたトナー母粒子100部に対し、外添剤としての疎水性シリカ1.0部と、疎水化酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合処理し、トナー(2)を製造した。
WAXの添加量を、4.3部から2.3部に変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子3)トナー(3)を製造した。
実施例4
WAXの添加量を、7.0部から9.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子4)トナー(4)を製造した。
攪拌回転数を9000rpmに変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子5)トナー(5)を製造した。
比較例2
WAXの添加量を、4.3部から0.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子6)トナー(6)を製造した。
比較例3
WAXの添加量を、4.3部から10.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子7)トナー(7)を製造した。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物685部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸281部、無水トリメリツト酸24部およびジブチルチンオキサイド3部を入れ、常圧230℃で10時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時間反応した。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]414部、イソホロンジイソシアネート部、酢酸エチル1200部を入れ100℃で8時間反応し、プレポリマー(3)を得た。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸335部を投入し、常圧窒素気流下のもと、210℃で10時間縮合反応した。次いで10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に冷却し、ポリエステル(2)を得た。得られたポリエステル(2)は重量平均分子量6,000、酸価20KOHmg/g、ガラス転移点55℃であった。
前記のプレポリマー(3)15.3部、ポリエステル(2)63.6部、トルエン40部および酢酸エチル40部を攪拌し溶解した。次いで、カルナバWAX5部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、有機変性モンモリナイト3.5部入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、その後、ビーズミルにて30分間25℃で分散を行った。最後に、伸長剤としてジフェニルメタンジイソシアネート1.1部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液(3)とする。イオン交換水406部、リン酸三カルシウム10%懸濁液294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついでTK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(8)を投入し10分間攪拌した。ついで35℃で30分間、300rpmで攪拌収斂させ、その後溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥し母体粒子8を得た。実施例1同様にしてトナー(8)を得た。
比較例5
WAXの添加量を、5部から7.3部に変更した以外は、実施例1と同様にして(トナー母粒子9)トナー(9)を製造した。
ガラス転移点の測定は、理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定される。
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。
まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを150,000枚ランニング出力した後、ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をXRite(X−Rite社製)により測定を行なった。
これを4色単独に行ない平均を求めた。この値が、1.2未満の場合は「×」、1.2以上1.4未満の場合は「△」、1.4以上1.8未満の場合は「○」、1.8以上2.2未満の場合は「◎」とした。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色で写真画像の出力を行ない、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて評価した。良好なものから順に、「◎」はオフセット印刷並、「○」はオフセット印刷よりわずかに悪い程度、「△」はオフセット印刷よりかなり悪い程度、「×」は従来の電子写真画像程度(非常に悪い)、で評価した。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れが良く、良好なものから「◎」、「○」、「△」、「×」の順にランク付けした。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、の5万枚の連続印刷後、機内のトナーの汚染度合いを確認した。問題ないレベルを「○」、トナーが見られるものの、使用上問題ないレベルのものを「△」、著しく汚染しており、問題となるものを「×」とした。
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行なった。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/cm2、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/cm2、ニップ幅4.5mmと設定した。各特性評価の基準は以下の通りである。
低温定着性(5段階評価)
良 ◎:140℃未満、○:140〜149℃、□:150〜159℃、△:160〜170℃、×:170℃以上 悪
ホットオフセット性(5段階評価)
良 ◎:201℃以上、○:200〜191℃、□:190〜181℃、△:180〜171℃、×:170℃以下 悪
トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
×:30%以上
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
1010Y イエロー用静電潜像担持体
1010M マゼンタ用静電潜像担持体
1010C シアン用静電潜像担持体
1014 支持ローラ
1015 支持ローラ
1016 支持ローラ
1017 中間転写クリーニング装置
1018 画像形成手段
1021 露光装置
1022 二次転写装置
1023 ローラ
1024 二次転写ベルト
1025 定着装置
1026 定着ベルト
1027 加圧ローラ
1028 シート反転装置
1032 コンタクトガラス
1033 第1走行体
1034 第2走行体
1035 結像レンズ
1036 読取りセンサ
1049 レジストローラ
1050 中間転写体
1053 手差し給紙路
1054 手差しトレイ
1055 切換爪
1056 排出ローラ
1057 排出トレイ
1058 分離ローラ
61 現像装置
1062 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電器
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (21)
- 有機溶媒中に、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を溶解又は分散させ、前記溶解液又は分散液からなる油相を、水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、トナー粒子を造粒することにより得られたトナーであって、該トナーの体積平均粒径が3〜7μmであり、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーが離型剤を1〜10wt%含有し、該トナー中の離型剤量をA(wt%)、該トナーを(Dv/Dn−1)値が、3/4以下になるまで分級した場合のトナー中の離型剤量をB(wt%)とした時、B/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた微粉側成分トナー中の離型剤量をC(wt%)とした時C/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた粗粉側成分トナー中の離型剤量をD(wt%)とした時D/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記溶解液又は分散液に変性ポリエステル系樹脂から成る結着樹脂前駆体を溶解させて得られる油相に、前記結着樹脂前駆体と伸長または架橋する化合物を溶解させた後、前記油相を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、前記乳化分散液中で前記結着樹脂前駆体を架橋反応及び/又は伸長反応させ、有機溶剤を除去することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前項記載の少なくとも有機溶媒中に結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー、該プレポリマーと伸長または架橋する化合物、着色剤、離型剤、有機変性クレイを溶解又は分散させた、溶解液または分散液において、有機変性クレイが、該溶解液または分散液中の固形分中に0.05〜5.0%含有されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該トナーの平均円形度が0.93〜0.97であることを特徴としたトナーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該トナーの円形度が0.950以下の粒子が全トナー粒子の20〜80%含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該トナーの2μm以下の粒子が1〜20個数%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該ポリエステル樹脂の結着樹脂中の含有量が50〜100重量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平均分子量が1,000〜30,000であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該酸性基含有ポリエステル樹脂の酸価が1.0〜50.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体の重量平均分子量が3,000〜20,000である請求項1〜13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 該トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 二成分系現像剤に使用されるトナーであることを特徴とする請求項1〜16ののいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 有機溶媒中に、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を溶解又は分散させ、前記溶解液又は分散液からなる油相を、水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、トナー粒子を造粒することにより得られたトナーであって、該トナーの体積平均粒径が3〜7μmであり、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーが離型剤を1〜10wt%含有し、該トナー中の離型剤量をA(wt%)、該トナーを(Dv/Dn−1)値が、3/4以下になるまで分級した場合のトナー中の離型剤量をB(wt%)とした時、B/Aが0.7〜1.3であることを特徴とするトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた微粉側成分トナー中の離型剤量をC(wt%)とした時C/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする請求項18に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記(Dv/Dn−1)値が3/4以下になるまで分級した場合の、分級され除かれた粗粉側成分トナー中の離型剤量をD(wt%)とした時D/Aが0.7〜1.3であることを特徴とする請求項18に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- トナー像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と該転写後にトナー像担持体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程とを有する画像形成方法において、請求項1〜17のいずれかに記載のトナーを使用することを特徴とする画像形成方法。
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