JP4719089B2 - 静電荷像現像用トナー及び現像剤、該トナーを用いた画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、これら特許文献5、6記載の技術は、主に、トナー像の良好な転写を志向したものであって、高画質画像形成能、帯電安定性、粉体流動性に加えて、環境安定性、低温定着性、クリーニング性の両立(併立)を主目的とするものではない。
(1)微小ドット再現性に優れた高品位な画質を得ることができるトナー及び画像形成装置を提供する。
(2)特にクリーニングにおいて高い信頼性が得られるトナー及び画像形成装置を提供する。
(3)低温定着性に優れたトナー及び画像形成装置を提供する。
(4)(1)〜(3)の課題を同等に達成できるトナー及び画像形成装置を提供する。
(5)転写効率に優れ、且つ転写残トナーが少なく高品位な画像が得られる乾式トナー及び画像形成装置を提供する。
(6)電安定性と低温定着性を両立させたオイルレス乾式トナーを提供する。
(7)消費電力が少なく且つ、カラー画像に必要な高転写性とOHP透過性を高い次元で両立させる新規なトナーを提供する。
(8)過酷な環境下でも安定した現像性、転写性を有し、画像濃度変動が少ない乾式トナー及び画像形成装置を提供する。
即ち、本発明によれば、以下に示すトナー及び画像形成するための方法及び装置が提供される。
(1)「少なくとも結着樹脂成分、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー、該プレポリマーと伸長または架橋する反応性化合物、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含むトナー原料を有機溶媒中に溶解又は分散させてなるトナー原料の有機溶媒溶解液または分散液の25℃におけるCasson降伏値が、1〜100Paであり、該溶解液又は分散液を水系媒体中に分散しつつ及び/又は分散した後、前記プレポリマーと反応性化合物を該水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液から溶媒を除去することにより得られたトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナー」、
(2)「前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物が、有機変性クレイであることを特徴とする前記第(1)項に記載のトナー」、
(3)「外添剤として疎水性無機微粒子又は有機微粒子が添加され、少なくともその一種が疎水性酸化チタン微粒子もしくは疎水性アルミナ微粒子であり、該疎水性無機微粒子の添加量は、前記トナー原料中の前記層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の含有量に対して10%〜150%であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
(4)「前記層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、前記トナー原料有機溶媒液中に溶解又は分散される前記トナー原料中での含有量が、0.05〜10%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(5)「前記外添剤の平均粒子径が0.005μm〜1μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(6)「前記トナーのトナー粒子の体積平均粒径が3〜7μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(7)「前記トナーのトナー粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが、1.20以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(8)「前記トナーのトナー粒子の形状係数SF−1が150〜180であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のトナー」、
(9)「前記トナーのトナー粒子の形状が紡錘形であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のトナー」、
(10)「前記トナー中の2μm以下のトナー粒子が1〜10個数%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載のトナー」、
(11)「前記結着樹脂成分がポリエステル樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(12)「結着樹脂中でのポリエステル樹脂の含有量が50〜100重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(13)「前記ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平均分子量が1,000〜30,000であることを特徴とする前記第(11)項又は第(12)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
(14)「前記ポリエステル樹脂は、酸性基含有ポリエステル樹脂であり、該酸価が1.0〜50.0(KOHmg/g)であることを特徴とする前記第(11)項乃至第(13)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(15)「前記酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする前記第(14)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
(16)「前記反応性化合物が、活性水素基含有化合物であり、前記プレポリマー(Pe1)が、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体であり、該活性水素基と反応可能な部位を有する重合体の重量平均分子量が3,000〜20,000であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(15)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(17)「前記トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(16)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(18)「前記トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(17)項のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー」、
(19)「前記第(1)項乃至第(18)項のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする二成分系現像剤」、
(20)「少なくとも結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー(Pe1)、該プレポリマー(Pe1)と伸長または架橋する反応性化合物、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含むトナー原料を、有機溶媒中に溶解又は分散させて、25℃におけるCasson降伏値が1〜100Paであるトナー原料有機溶媒液を形成し、前記トナー原料有機溶媒液を水系媒体中に分散しつつ及び/又は分散した後、前記プレポリマー(Pe1)と反応性化合物を該水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液を邪魔板や突起物のない攪拌槽で攪拌した後、該分散液から溶媒を10〜50℃で除去することにより、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、形状係数SF−1が140〜200であるトナーを製造することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法」、
(21)「前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物が、有機変性クレイであることを特徴とする前記第(20)項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法」、
(22)「外添剤として疎水性無機微粒子又は有機微粒子を添加する工程を含み、少なくとも該外添剤の一種が疎水性酸化チタン微粒子もしくは疎水性アルミナ微粒子であり、該疎水性無機微粒子の添加量は、前記トナー原料中の前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の含有量に対して10%〜150%であることを特徴とする前記第(20)項又は第(21)項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法」、
(23)「トナー像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と該転写後にトナー像担持体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程とを有する画像形成方法において、前記第(1)項乃至第(18)項のいずれかに記載のトナー又は前記第(19)項に記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法」、
(24)「静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像し可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成された可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、を少なくとも有して構成される画像形成装置であって、前記現像手段が前記第(1)項乃至第(18)項のいずれかに記載のトナー又は前記第(19)項に記載の現像剤を使用するものであることを特徴とする画像形成装置」。
以下、本発明のトナー、現像剤、トナー製造方法、画像形成装置及び画像形成方法について、詳細に説明する。まず、本発明のトナーについて詳細に説明する。
(体積平均粒径)
本発明のトナーにおいて、そのトナー粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、1.00〜1.30であり、このことが高解像度、高画質のトナーを得ることを可能とする。更に、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支(現像による消費と、消費分の逐次補充)が行われても、現像剤中のトナーの粒子径の変動を少なくすると(対照的に粉砕トナーの場合は、風選過程で不可避的に混在する粗大粒径のトナー粒子の方がより高消費率の結果、超微細トナー粒子含有率が上昇、等の理由で、長期のランの間に顕著な組成変動が生じる)ともに、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性を可能とする。Dv/Dnが1.30を超えてしまうと、個々のトナー粒子の粒径のバラツキが大きく、現像の際などでトナーの挙動にバラツキが発生し、微小ドットの再現性を損なってしまうことになり、高品位な画像は得られなくなる。さらに好ましくは、Dv/Dnは1.00〜1.20の範囲であり、より良好な画像が得られる。
前述したように、小粒径で粒子径の揃ったトナーではクリーニング性に関しては困難を生じるため、トナーの形状係数SF−1の範囲は140〜200であることが好ましい。
まず、トナー形状と転写性の関係について述べる。多色現像で転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合においては、白黒複写機に用いられる一色の黒トナーの場合と比較し感光体上のトナー量が増加し、従来の不定形トナーを用いただけでは転写効率を向上させることが困難である。更に通常の不定形トナーを用いた場合には、感光体とクリーニング部材との間や中間転写体とクリーニング部材との間、及び/又は、感光体と中間転写体間でのズリ力や摺擦力のために感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミングが発生して転写効率が悪化しやすい。フルカラー画像の生成においては4色のトナー像が均一に転写されにくく、さらに、中間転写体を用いる場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じやすく、高画質のフルカラー画像を安定して出力することは容易ではない。
トナー粒子の形状は、形状係数SF−1が140〜200の範囲内で、紡錘形であることが好ましい。紡錘形は、表面の大きな凸凹が少ないために、球形に次いで転写性に優れている。転写性とトレードオフの関係にあるクリーニング性に関して良好であり、非常にバランスの取れた形状であると言える。
粉砕トナーの場合、不定形(特定の整った形状でなく、丸みもない形状)で、かつトナーの形状係数SF−1が140を超えているが、一般にトナーの粒度分布がブロードであるため、Dv/Dnを1.30以下にするには効率が悪い工法である。重合法でトナーを得る場合には、たとえば懸濁重合、乳化重合ではまたポリエステル系のトナー化は難しく更なる低温定着の要請に対しては対応できない。
(トナー形状の測定方法)
本発明に用いられる円形度である形状係数SF−1、SF−2は、日立製作所製FE−SEM(S−4200)により測定して得られたトナー粒子のSEM像を300個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行ない、下式より算出し得られた値をSF−1、SF−2と定義した。SF−1、SF−2の値は上記Luzexにより求めた値が好ましいが、同様の解析結果が得られるのであれば特に上記FE−SEM装置、画像解析装置に限定されない。この場合、トナー粒子相互の密着、重なりを防ぎ、個々独立したトナー粒子像を得るため、トナーは、それに適した不溶性液体媒体(例えば水)中に希釈状態で、よく分散させることが必要である。
SF−2=(P2/A)×(1/4π)×100
(ここで、Lはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積、Pはトナーの最大周長を表わす。)
トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターカウンター法による。トナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用いて、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研)及びPC9801パーソナルコンピュータ(NEC製)接続し測定した。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。
本発明のトナーの2μm以下粒子率及び円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
測定装置:電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極:DG113−SC(メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度:23℃
攪拌
速度[%] 25
時間[s] 15
EQP 滴定
滴定剤/センサ
滴定剤 CH3ONa
濃度 [mol/L] 0.1
センサ DG115
計測単位 mV
単位容量の予備標定
単位容量 [mL] 1.0
待時間[s] 0
滴定剤追加 ダイナミック
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
測定モード 平衡制御モード
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
識別
閾値 100.0
最勾配ジャンプのみ No
範囲 No
傾向 None
限界
最大容量[mL] 10.0
電位 No
勾配 No
後続複数EQP Yes
n = 1
併合滴定条件 No
評価
評価法 Standard
ポテンシャル 1 No
ポテンシャル2 No
再評価の中止 No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行なう。
試料としてのポリエステル0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター)
測定装置:電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極:DG113−SC(メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度:23℃
攪拌
速度[%] 25
時間[s] 15
EQP 滴定
滴定剤/センサ
滴定剤 CH3ONa
濃度 [mol/L] 0.1
センサ DG115
計測単位 mV
単位容量の予備標定
単位容量 [mL] 1.0
待時間[s] 0
滴定剤追加 ダイナミック
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
測定モード 平衡制御モード
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
識別
閾値 100.0
最勾配ジャンプのみ No
範囲 No
傾向 None
限界
最大容量[mL] 10.0
電位 No
勾配 No
後続複数EQP Yes
n = 1
併合滴定条件 No
評価
評価法 Standard
ポテンシャル 1 No
ポテンシャル2 No
再評価の中止 No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行なう。
試料としてのトナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター)
本発明のトナーは、少なくとも活性水素基含有化合物と、活性水素基と反応可能な変性ポリエステル系樹脂(プレポリマー(Pe1))からなるバインダー成分原料及び着色剤を含むトナー原料(トナー組成分)を有機溶媒中に溶解又は分散させてなるトナー原料有機溶媒液を水系媒体中で分散し、該バインダー成分原料を、該トナー原料有機溶媒液を分散してなる該水系媒体中で架橋剤及び/又は伸長剤と反応させ、得られた分散液から溶媒を除去することにより得られたものである。
本発明で用いる活性水素基と反応可能な部位を有する反応性変性ポリエステル系樹脂(RMPE)(前記「活性水素基と反応可能な部位を有するプレポリマー(Pe1)」の典型例)としては、例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)などが挙げられる。
測定装置:電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極:DG113−SC(メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度:23℃
攪拌
速度[%] 25
時間[s] 15
EQP 滴定
滴定剤/センサ
滴定剤 CH3ONa
濃度 [mol/L] 0.1
センサ DG115
計測単位 mV
単位容量の予備標定
単位容量 [mL] 1.0
待時間[s] 0
滴定剤追加 ダイナミック
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
測定モード 平衡制御モード
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
識別
閾値 100.0
最勾配ジャンプのみ No
範囲 No
傾向 None
限界
最大容量[mL] 10.0
電位 No
勾配 No
後続複数EQP Yes
n = 1
併合滴定条件 No
評価
評価法 Standard
ポテンシャル 1 No
ポテンシャル2 No
再評価の中止 No
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行なう。
試料としてのポリエステル0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター)
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。その後100℃±5℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解する。更に分解を完全にするため再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁を良く洗う。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行ないOH価を求める(JISK0070−1966に準ずる。)。
本発明のトナーに用いる層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、少なくとも結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー、該プレポリマーと伸長または架橋する反応性化合物、着色剤、離型剤、該層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含むトナー原料を有機溶媒中に溶解又は分散させてなるトナー原料有機溶媒液の25℃におけるCasson降伏値を、1〜100Paにするものでなければならない。
測定条件は下記の通りである。
装置:AR2000(TAインスツルメンツ社製)
シア−ストレス120Pa/5分
ジオメトリー:40mmスチールプレート
ジオメトリーギャップ:1mm
解析ソフト:TA DATA ANALYSIS(TAインスツルメンツ社製)
本発明においては、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物が用いられるが、その典型例の1つとして「有機変性クレイ」が挙げられる。さらに、この中には、例えば、クレイ等の層状化合物がアニオン性で、有機カチオンで変性された“有機変性クレイ”と、層状化合物がハイドロタルサイトでこれがカチオン性で、有機アニオンで変性された“有機変性ハイドロタルサイト”が包含される。
本発明のトナーに用いる有機変性クレイは、スメクタイト系の基本結晶構造を持つものを有機カチオンで変性したものが望ましい。
有機カチオンで変性される層状無機鉱物としては、モンモリロナイト又はベントナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどが挙げられる。
前記層状無機鉱物が有する金属カチオンの少なくとも一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物の、有機カチオン変性剤としては第4級アルキルアンモニウム塩、フォスフォニウム塩やイミダゾリウム塩などが挙げられるが、第4級アルキルアンモニウム塩が望ましい。前記第4級アルキルアンモニウムとしては、トリメチルステアリルアンモニウム、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムなどが挙げられる。
前記層状無機鉱物が有する金属カチオンの少なくとも一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物としては、ELEMENTIS社製のBENTONE34、BENTONE52、BENTONE38、BENTONE27、BENTONE57、BENTONE SD1、BENTONE SD2、BENTONE SD3等、SCP社製のCRAYTONE34、CRAYTONE40、CRAYTONE HT、CRAYTONE2000、CRAYTONE AF、CRAYTONE APA、CRAYTONE HY等、HOJUN社製のエスベン、エスベンE、エスベンC、エスベンNZ、エスベンNZ70、エスベンW、エスベンN400、エスベンNX、エスベンNX80、エスベンNO12S、エスベンNEZ、エスベンNO12、エスベンWX、エスベンNE等、クニミネ工業社製のクニビス110、クニビス120、クニビス127等が挙げられる。
本発明のトナーに用いるワックスとしては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型材を塗布することなく高温耐オフセットに対し効果を示す。
本発明で用いる着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性、環境安定性を補助するために外添剤が用いられているが、この外添剤としては、無機微粒子または有機微粒子を好ましく用いることができる。
トナーバインダー用樹脂は以下の方法などで製造することができる。
本発明の乾式トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。
本発明で用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
本発明のトナーは、2成分系現像剤として用いることができる。この場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。
本発明の画像形成方法は、トナーを用いる従来の画像形成方法において、該トナーとして本発明のトナーを用いる方法である。
本発明の画像形成装置は、トナーを用いる従来の画像形成装置において、該トナーとして本発明のトナーを用いる装置である。
図1は画像形成装置の1つの例についての要部断面構成図である。この例では、画像形成装置として、電子写真式複写機を例示している。
図1において、(1)は潜像担持体としての感光体ドラムであり、図面の矢印方向に回転し、その周囲には帯電器(2)が配置されており、原稿から読み取った画像に対応したレーザ光(3)が露光手段として照射される。さらに感光体(1)の周囲には現像装置(4)と、給紙ローラ(7)と、転写装置(5)と、クリーニング装置(6)および除電ランプ(9)が配置されている。
上記現像装置(4)は、さらに現像ローラ(41)および(42)と、パドル状撹袢部材(43)と、撹袢部材(44)と、ドクター(45)と、トナー補給部(46)と、補給ローラ(47)を備えている。またクリーニング手段(6)はクリーニングブラシ(52)とクリーニングブレード(61)を備えている。なお、上記現像装置(4)の上下に配置されている(81)、(82)の部材は現像装置(4)を着脱あるいは支持するためのガイドレールである。
[ポリエステル(1)の製造]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸256部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステル(1)を得た。得られたポリエステル(1)は重量平均分子量4,000、酸価10KOHmg/g、ガラス転移点50℃であった。
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸180部、テレフタル酸60部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で23℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(1)を得た。
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
[トナー材料有機溶媒液(1)の製造]
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)14.3部、ポリエステル(a)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスWAX(融点83℃)10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、有機変性モンモリナイト2.5部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで5分攪拌した。ビーズミルで30分間20℃で分散した。これをトナー材料有機溶媒液(1)とする。トナー材料有機溶媒液(1)の25℃におけるCasson降伏値は11Paであった。
次に、ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、均一に溶解した。ついでTK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料有機溶媒液(1)及びケチミン化合物(1)2.7部を加えウレア反応させた。
粒径及び粒径分布を光学顕微鏡で観察しながら粒径が大きい場合は攪拌回転数を14000にあげさらに5分行なう。小さい場合は攪拌を10000rpmに変更し再度実験する。ついで、この混合液を攪拌棒および温度計付の丸底コルベンに500g計量して移し、45℃まで昇温して、2時間200〜400回転の早い攪拌を行ない紡錘状の母体トナー粒子を得た。紡錘形が不足の場合は攪拌時間の延長を行なう。その後減圧下1.0時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、紡錘形の母体粒子を得た。
[プレポリマー(2)の製造]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物856部、イソフタル酸200部、テレフタル酸20部、およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で250℃で6時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(2)を得た。
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(a)50部、酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、銅フタロシアニンブルー顔料3部、有機変性スメクタイト2.5部入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで10000rpmで攪拌し、ビーズミルにて実施例1と同様にして分散して、トナー材料有機溶媒液(2)を得た。トナー材料有機溶媒液(2)の25℃におけるCasson降伏値は12Paであった。
以後実施例1と同様に操作を行って母体トナー粒子(2)を得た。
次に、前記母体粒子及び帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−89)を用いた以外は実施例1と同様にしてトナー(2)を作製した。
[プレポリマー(3)の製造]
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物685部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸281部、無水トリメリツト酸24部およびジブチルチンオキサイド3部を入れ、常圧230℃で10時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時間反応した。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]414部、イソホロンジイソシアネート部、酢酸エチル1200部を入れ100℃で8時間反応し、プレポリマー(3)を得た。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸335部を投入し、常圧窒素気流下のもと、210℃で10時間縮合反応した。次いで10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に冷却し、ポリエステル(2)を得た。得られたポリエステル(2)は重量平均分子量6,000、酸価20KOHmg/g、ガラス転移点55℃であった。
ビーカー内に前記のプレポリマー(3)15.3部、ポリエステル(2)63.6部、トルエン40部および酢酸エチル40部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、ライスWAX10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、有機変性モンモリナイト3部入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、その後、ビーズミルにて30分間25℃で分散を行なった。最後に、伸長剤としてジフェニルメタンジイソシアネート1.1部を加え溶解させた。これをトナー材料有機溶媒液(3)とする。トナー材料有機溶媒液(3)の25℃におけるCasson降伏値は10Paであった。
ビーカー内にイオン交換水406部、リン酸三カルシウム10%懸濁液294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(2)を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに500g移し、50℃まで30分で昇温して、ウレタン化反応をさせ、25分間300rpmで攪拌し、その後溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、本発明の紡錘形の母体粒子を得た。実施例1同様にしてトナー(3)を得た。
[プレポリマー(4)の製造]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物755部、イソフタル酸195部、テレフタル酸15部、およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で220℃で8時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに10部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(4)を得た。
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(2)50部、酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、銅フタロシアニンブルー顔料3部、有機変性スメクタイト2.7部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に分散させた後、ビーズミルにて15℃で50分間分散させた。これをトナー材料有機溶媒液(4)とする。トナー材料有機溶媒液(4)の25℃におけるCasson降伏値は13Paであった。
ビーカー内にイオン交換水465部、炭酸ナトリウム10%懸濁液245部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部を入れ均一に溶解した。ついで40℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(4)を投入し10分間攪拌した後、ケチミン化合物(1)2.7部を加え伸長反応させた。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、40℃で2時間300rpmで攪拌して紡錘状の母体トナー粒子を生成させた。その後40℃で1時間で脱溶剤し、濾別、洗浄、乾燥した後、紡錘形の母体粒子を(4)を得た。この時の乳化分散液の濃度は13%であった。実施例1と同様にしてトナー(4)を得た。
[再度、プレポリマー(4)の製造]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物755部、イソフタル酸195部、テレフタル酸15部、およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で220℃で8時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに10部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(4)を得た。
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(2)50部、酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、銅フタロシアニンブルー顔料3部、有機変性スメクタイト2.7部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に分散させた後、ビーズミルにて15℃で50分間分散させた。これをトナー材料有機溶媒液(4)とする。トナー材料有機溶媒液(4)の25℃におけるCasson降伏値は13Paであった。
ビーカー内にイオン交換水465部、炭酸ナトリウム10%懸濁液245部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部を入れ均一に溶解した。ついで40℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料有機溶媒液(4)を投入し10分間攪拌した後、ケチミン化合物(1)2.7部を加え伸長反応させた。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、40℃で2時間300rpmで攪拌して紡錘状の母体トナー粒子を生成させた。その後40℃で1時間で脱溶剤し、濾別、洗浄、乾燥した後、紡錘形の母体粒子を(4)を得た。この時の乳化分散液の濃度は13%であった。次に、得られた母体粒子100部及び帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行ない、合計の処理時間を10分間とした。
[再度、プレポリマー(4)の製造]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物755部、イソフタル酸195部、テレフタル酸15部、およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で220℃で8時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに10部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(4)を得た。
(ケチミン化合物の製造例)
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.4部、ポリエステル(2)50部、酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、銅フタロシアニンブルー顔料3部、有機変性スメクタイト2.7部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に分散させた後、ビーズミルにて15℃で50分間分散させた。これをトナー材料有機溶媒液(4)とする。トナー材料有機溶媒液(4)の25℃におけるCasson降伏値は13Paであった。
ビーカー内にイオン交換水465部、炭酸ナトリウム10%懸濁液245部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部を入れ均一に溶解した。ついで40℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料有機溶媒液(4)を投入し10分間攪拌した後、ケチミン化合物(1)2.7部を加え伸長反応させた。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、40℃で2時間300rpmで攪拌して紡錘状の母体トナー粒子を生成させた。その後40℃で1時間で脱溶剤し、濾別、洗浄、乾燥した後、紡錘形の母体粒子を(4)を得た。この時の乳化分散液の濃度は13%であった。次に、得られた母体粒子100部及び帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行ない、合計の処理時間を10分間とした。
[比較トナーバインダー(比較1)の合成]
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物395部およびイソフタル酸166部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合し、比較トナーバインダー(比較1)を得た。
ビーカー内に前記の比較トナーバインダー(比較1)100部、酢酸エチル溶液180部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、分散剤としてハイドロキシアパタイト10%液(日本化学工業(株)製スーパータイト10)とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで10000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。次いで実施例1と同様にトナー化したが脱溶剤工程においてゆっくり攪拌をあげて8時間かけて脱溶剤を行なった。トナー粒子100部に疎水性シリカ(130nm、HMDS疎水化処理)を0.5、ついで、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)0.5部と、疎水化酸化チタン(SMT150AI、クラリアントジャパン社製)0.5部をヘンシェルミキサーにて周速を15m/secとして1分間混合1分間休止を5サイクル行ない混合し、トナー(7)を得た。
[比較トナーバインダー(比較2)の合成]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、80℃まで冷却し、トルエン中にてトルエンジイソシアネート14部を入れ110℃で5時間反応を行ない、次いで脱溶剤し、ウレタン変性ポリエステルを得た。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物363部、イソフタル酸166部を実施例1と同様に重縮合し、変性されていないポリエステルを得た。上記ウレタン変性ポリエステル350部と変性されていないポリエステル650部をトルエンに溶解、混合後、脱溶剤し、比較トナーバインダー(比較2)を得た。
比較トナーバインダー(2)100部、帯電制御剤としてサリチル酸クロム錯体(オリエント化学社製E−81)2部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、連続式混練機で混練した。ついでジェット粉砕機微粉砕した後、気流分級機で分級した。トナー粒子100部に疎水性シリカ(130nm、HMDS疎水化処理)を0.5、ついで、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)0.5部と、疎水化酸化チタン(SMT150AI、クラリアントジャパン社製)0.5部をヘンシェルミキサーにて周速を15m/secとして1分間混合1分間休止を5サイクル行ない混合し、トナー(8)を得た。
[比較用のトナー(9)の作成]
ポリエステル樹脂(ビスフェノール系樹脂、花王社製) 90部
(Mn=6000、Mw=70000、Tg=64℃)
カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 10部
ライスワックス(融点82℃) 10部
ジエチルエーテル/ジクロロメタン混合溶液(50:50) 300g
上記成分をボールミルによって10時間混合して分散させた。
[比較用のトナー(10)の作成]
[混合工程]
スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂 90部
(共重合比55:45、Mn=3100、Mw=8200、溶液重合により作製)
カーボンブラック(キャボット社製) 5部
ポリプロピレン(分子量約8000、三井石油化学社製) 5部
上記成分をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)により、混練して分散物とした。この分散物100部を酢酸エチル400部中に投入し、これを20℃において2時間撹拌することにより、スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂を溶解した[トナー配合物混合溶液]500部を得た。
樹脂微粒子 22部
(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体、0.10μm、Tg57℃)
カルボキシメチルセルロース 0.03部
(エーテル化度0.75、平均重合度850、第一工業製薬社製)
イオン交換水 99.97部
上記成分を超音波分散機に導入し、これを撹拌して生成した溶液を、水系媒体とした。得られた水系媒体220gをホモジナイザー(IKA社製)により10000rpmで撹拌している中に、上記[トナー配合物混合溶液]100gをゆっくりと投入し、その後2分間撹拌して停止し、分散懸濁溶液320gを得た。
[溶剤除去工程]
分散懸濁工程で生成した分散懸濁液を撹拌しながら50℃に昇温した。3時間50℃に保ちその後室温まで冷却した。
[洗浄、脱水工程]
溶剤除去工程で得られた微粒子懸濁液の200gに、10規定塩酸40gを添加し、さらに吸引濾過によりイオン交換水を用いて4回の洗浄を繰り返した。
[乾燥、篩分工程]
脱水工程で得られた微粒子ケークを真空乾燥機で乾燥し、45μmメッシュで篩分した。
[外添剤混合工程]
実施例1と同様にして、トナー(10)を得た。
また、実施例1〜6及び比較例1〜4で得たトナーの性能評価結果を表2に示す。
JISK0070に規定の方法による。但し、サンプルが溶解しない場合は溶媒にジオキサンまたはテトラヒドロフラン等を用いる。
測定装置:電位差自動滴定装置 DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)
使用電極:DG113−SC(メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。
測定温度:23℃
Stir
Speed [%] 25
Time [s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration [mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume [mL] 1.0
Wait time [s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set) [mV] 8.0
dV(min) [mL] 0.03
dV(max) [mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE [mV] 0.5
dt [s] 1.0
t(min) [s] 2.0
t(max) [s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
at maximum volume [mL] 10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n = 1
comb. termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
(酸価の測定方法)
JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定を行なう。
試料としてのトナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解する。更にエタノール30mlを添加して試料溶液とする。
測定は上記記載の装置にて計算することができるが、具体的には次のように計算する。
あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター)
ガラス転移点の測定は、理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定される。
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。
まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行なった。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを150,000枚ランニング出力した後、ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をXRite(X−Rite社製)により測定を行なった。これを4色単独に行ない平均を求めた。この値が、1.2未満の場合は「×」、1.2以上1.4未満の場合は「△」、1.4以上1.8未満の場合は「○」、1.8以上2.2未満の場合は「◎」とした。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、を用い、単色で写真画像の出力を行ない、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて評価した。良好なものから順に、「◎」はオフセット印刷並、「○」はオフセット印刷よりわずかに悪い程度、「△」はオフセット印刷よりかなり悪い程度、「×」は従来の電子写真画像程度(非常に悪い)、で評価した。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れが良く、良好なものから「◎」、「○」、「△」、「×」の順にランク付けした。
デジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)を用い、の5万枚の連続印刷後、機内のトナーの汚染度合いを確認した。問題ないレベルを「○」、トナーが見られるものの、使用上問題ないレベルのものを「△」、著しく汚染しており、問題となるものを「×」とした。
清掃工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム(株)製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.01以下のものを○(良好)、それを越えるものを×(不良)として評価した。
(I)高温高湿環境帯電安定性
温度40℃、湿度90%の環境において、単色モードで7%画像面積の画像チャートをデジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)にて100,000枚ランニング出力する間に、1000枚ごとに現像剤を一部サンプリングしてブローオフ法により帯電量を測定して、帯電安定性を評価した。帯電量の変化が5μc/g以下の場合は○、10μc/g以下の場合は△、10μc/g超える場合は×とした。
(II)低温低湿環境帯電安定性
温度10℃、湿度15%の環境において、単色モードで7%画像面積の画像チャートをデジタルフルカラー複写機(リコー社製imagioColor2800)にて100,000枚ランニング出力する間に、1000枚ごとに現像剤を一部サンプリングしてブローオフ法により帯電量を測定して、帯電安定性を評価した。帯電量の変化が5μc/g以下の場合は○、10μc/g以下の場合は△、10μc/g超える場合は×とした。
(I)及び(II)のブローオフ法による帯電量測定は次のように行なった。
温度20℃、湿度50%の試験室で各トナー10gとフェライトキャリア100gとを内容積の3割までステンレス製ポットに入れ、100rpmの撹拌速度で10分攪拌し、現像剤の帯電量(μC/g)を[東芝ケミカル(株)製:TB−200]にて測定した。
ホソカワミクロン製パウダーテスターを用いてかさ密度を測定した。流動性の良好なトナーほど、かさ密度は大きい。以下の4段階で評価した。
×:0.25未満
△:0.25〜0.30
○:0.30〜0.35
◎:0.35以上
定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを使用した(株)リコー製複写機MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行なった。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/cm2、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/cm2、ニップ幅4.5mmと設定した。各特性評価の基準は以下の通りである。
・低温定着性(5段階評価)
良 ◎:140℃未満、○:140〜149℃、□:150〜159℃、△:160〜170℃、:170℃以上 悪
・ホットオフセット性(5段階評価)
良 ◎:201℃以上、○:200〜191℃、□:190〜181℃、△:180〜171℃、×:170℃以下 悪
トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
×:30%以上
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
2 帯電器
3 レーザ光
4 現像装置
41 現像ローラ
42 現像ローラ
43 パドル状撹袢部材
44 撹袢部材
45 ドクター
46 トナー補給部
47 補給ローラ
5 転写装置
52 クリーニングブラシ
6 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
7 給紙ローラ
81 ガイドレール
82 ガイドレール
9 除電ランプ
Claims (24)
- 少なくとも結着樹脂成分、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー、該プレポリマーと伸長または架橋する反応性化合物、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含むトナー原料を有機溶媒中に溶解又は分散させてなるトナー原料の有機溶媒溶解液または分散液の25℃におけるCasson降伏値が、1〜100Paであり、該溶解液又は分散液を水系媒体中に分散しつつ及び/又は分散した後、前記プレポリマーと反応性化合物を該水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液から溶媒を除去することにより得られたトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナー。
- 前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物が、有機変性クレイであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 外添剤として疎水性無機微粒子又は有機微粒子が添加され、少なくともその一種が疎水性酸化チタン微粒子もしくは疎水性アルミナ微粒子であり、該疎水性無機微粒子の添加量は、前記トナー原料中の前記層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の含有量に対して10%〜150%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、前記トナー原料有機溶媒液中に溶解又は分散される前記トナー原料中での含有量が、0.05〜10%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記外添剤の平均粒子径が0.005μm〜1μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナーのトナー粒子の体積平均粒径が3〜7μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナーのトナー粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが、1.20以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナーのトナー粒子の形状係数SF−1が150〜180であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナーのトナー粒子の形状が紡錘形であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナー中の2μm以下のトナー粒子が1〜10個数%であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナー。
- 前記結着樹脂成分がポリエステル樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 結着樹脂中でのポリエステル樹脂の含有量が50〜100重量%であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ポリエステル樹脂のTHF可溶分の重量平均分子量が1,000〜30,000であることを特徴とする請求項11又は12に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ポリエステル樹脂は、酸性基含有ポリエステル樹脂であり、該酸価が1.0〜50.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記酸性基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする請求項14に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記反応性化合物が、活性水素基含有化合物であり、前記プレポリマー(Pe1)が、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体であり、該活性水素基と反応可能な部位を有する重合体の重量平均分子量が3,000〜20,000であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1乃至18のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする二成分系現像剤。
- 少なくとも結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂から成るプレポリマー(Pe1)、該プレポリマー(Pe1)と伸長または架橋する反応性化合物、着色剤、離型剤、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含むトナー原料を、有機溶媒中に溶解又は分散させて、25℃におけるCasson降伏値が1〜100Paであるトナー原料有機溶媒液を形成し、前記トナー原料有機溶媒液を水系媒体中に分散しつつ及び/又は分散した後、前記プレポリマー(Pe1)と反応性化合物を該水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液を邪魔板や突起物のない攪拌槽で攪拌した後、該分散液から溶媒を10〜50℃で除去することにより、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、形状係数SF−1が140〜200であるトナーを製造することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物が、有機変性クレイであることを特徴とする請求項20に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 外添剤として疎水性無機微粒子又は有機微粒子を添加する工程を含み、少なくとも該外添剤の一種が疎水性酸化チタン微粒子もしくは疎水性アルミナ微粒子であり、該疎水性無機微粒子の添加量は、前記トナー原料中の前記少なくとも層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の含有量に対して10%〜150%であることを特徴とする請求項20又は21に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- トナー像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と該転写後にトナー像担持体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程とを有する画像形成方法において、請求項1乃至18のいずれかに記載のトナー又は請求項19に記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像し可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成された可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、を少なくとも有して構成される画像形成装置であって、前記現像手段が請求項1乃至18のいずれかに記載のトナー又は請求項19に記載の現像剤を使用するものであることを特徴とする画像形成装置。
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