JP2008088546A - パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents
パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008088546A JP2008088546A JP2007078223A JP2007078223A JP2008088546A JP 2008088546 A JP2008088546 A JP 2008088546A JP 2007078223 A JP2007078223 A JP 2007078223A JP 2007078223 A JP2007078223 A JP 2007078223A JP 2008088546 A JP2008088546 A JP 2008088546A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- oxide
- mol
- magnetic recording
- recording film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
【解決手段】原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるPt−Cr二元系合金粉末、Pt粉末、二酸化珪素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化イットリウムなどの非磁性酸化物粉末、並びにCo粉末を用意し、さらに必要に応じてCr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCr−Co二元系合金粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち加圧焼結する。
【選択図】なし
Description
このCo基焼結合金スパッタリングターゲットは、通常、二酸化珪素粉末、Cr粉末、Pt粉末およびCo粉末を、二酸化珪素:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる組成となるように配合し混合したのち、ホットプレスまたは熱間静水圧プレスなどの方法で加圧焼結することにより作製されることが知られており、前記二酸化珪素粉末として高温火炎加水分解法で製造された二酸化珪素粉末を使用し、ターゲットの素地中に分散する二酸化珪素相を10μm以下の極めて細かい組織とすることによってパーティクルの発生を少なくしている(特許文献1、特許文献2などを参照)。
さらに、前記SiO2のほかにTiO、Cr2O3、TiO2、Ta2O5、Al2O3、BeO2、MgO、ThO2、ZrO2、CeO2、Y2O3などの非磁性酸化物が使用できることが知られている(特許文献3、4参照)。
(イ)ターゲットの素地中に絶対最大長(粒子の輪郭線上の任意の2点間距離の最大値)が10μmを越える粗大なCrとOを主成分とする凝集体または析出物(以下、クロム酸化物凝集体という)が分散していることがパーティクル発生の一因となっていること、
(ロ)この粗大なクロム酸化物凝集体が素地中に存在しないようにするには、原料粉末として、Cr粉末の代わりに、Pt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなる成分組成を有するPtとCrの二元合金粉末(以下、Cr−Pt二元系合金粉末という)を使用することが好ましいこと、
(ハ)この粗大なクロム酸化物凝集体が素地中に存在しないようにするには、原料粉末として、Cr粉末の代わりに、Cr−Pt二元系合金粉末およびCr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCrとCoの二元系合金粉末(以下、Co−Cr二元系合金粉末という)を使用することが好ましいこと、などの知見を得たのである。
(1)原料粉末として、Pt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなる成分組成のCr−Pt二元系合金粉末、Pt粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、
(2)原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるCr−Pt二元系合金粉末、Cr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCo−Cr二元系合金粉末、Pt粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、
(3)原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるCr−Pt二元系合金粉末、Cr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCo−Cr二元系合金粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、に特徴を有するものである。
(4)前記加圧焼結は、ホットプレスまたは熱間静水圧プレスである前記(1)、(2)または(3)記載のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、に特徴を有するものである。
さらに原料粉末として、表2に示される成分組成を有するCo−Cr二元系合金粉末a〜jをガスアトマイズ法により作製した。これらガスアトマイズ法により得られたCo−Cr二元系合金粉末a〜jは50%粒径が95μmであったので、これらCo−Cr二元系合金粉末a〜jを45μmの目開きを持つ篩により分級し、レーザー回折法により測定される50%粒径がいずれも35μmとなるように分級した。さらに市販の50%粒径:10μmのCo粉末、50%粒径:15μmのPt粉末、50%粒径:3μmのSiO2粉末、50%粒径:3μmのTiO2粉末、50%粒径:3μmのTa2O5粉末、および50%粒径:10μmのCr粉末を用意した。
これら原料粉末を表3に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有し、かつCr:10.1モル%、Pt:15.6モル%、SiO2:8.0モル%を含有し、残部Coからなる成分組成を有するターゲットを作製することにより本発明法1〜11、比較法1および従来法1を実施した。
EPMAによるクロム酸化物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった。前記本発明法1〜11、比較法1および従来法1で作製したホットプレス体から試料を切り出して断面を樹脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織についてフィールドエミッションEPMA(日本電子社製JXA−8500F)により、加速電圧:15kV、照射電流:5×10−8Aの条件で1000倍の倍率にて面分析を実施し、Crの元素マッピング像を得た。このCrの元素マッピング像は出来るだけCrが富化した領域(すなわちクロム酸化物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた画像とした。得られたCrの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画像ファイルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、Win Roof)に読み込ませて二値化し、マトリックスよりCrが富化している領域の絶対最大長を画像処理により計測した。二値化の際にはCr富化領域の大きさが元の画像と変化しないようにしきい値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションについては元のEPMAによるCrの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。
到達真空度:5×10−5Pa、
電力:直流800W、
Arガス圧:6.0Pa、
ターゲット基板間距離:60mm、
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、一旦チャンバーを大気開放して、防着板などのチャンバー部材の清掃を行った。その後、再び上記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、30分のプレスパッタを行ってターゲット表面の大気吸着成分や金属酸化層の除去を行ったのち、4インチSiウエハ上に厚さ:100nmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計25枚の4インチSiウエハ上に厚さ:100nmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウエハについて市販の異物検査装置によりウエハ表面に付着した1.0μm以上のパーティクル数を計測し、25枚の平均値を算出し、その結果を表3に示した。
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜G、Co粉末、Pt粉末およびSiO2粉末を表4に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末をSUS製の容器に充填し、550℃、12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填したSUS容器について、温度:1200℃、圧力:100MPa、3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、SUS容器を開封してCr:17.1モル%、Pt:15.3モル%、SiO2:10.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法12〜18、比較法2および従来法2を実施した。前記本発明法12〜18、比較法2および従来法2で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表4に示した。
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜J、表2に示されるCo−Cr二元系合金粉末a〜h、Co粉末、Pt粉末およびSiO2粉末を表5に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりCr:11.3モル%、Pt:12.2モル%、SiO2:6.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法19〜28、比較法3および従来法3を実施した。
EPMAによるクロム酸化物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法19〜28および比較法3および従来法3で作製したターゲットから試料を切り出して断面を樹脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例1と同じ方法で行なった。
Pt粉末を使用せず、必要なPt成分はすべて表1のCr−Pt二元系合金粉末K〜Qの添加により含有させること、および加圧焼結を実施例2と同様の熱間静水圧プレスにより実施する以外は実施例3と全く同じ条件で本発明法29〜35、比較法4および従来法4を実施し、Cr:11.8モル%、Pt:15.5モル%、SiO2:9.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製した。前記本発明法29〜35、比較法4および従来法4で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表6に示した。
原料粉末を表7に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有し、かつCr:14.7モル%、Pt:16.6モル%、TiO2:8.0モル%を含有し、残部Coからなる成分組成を有するターゲットを作製することにより本発明法36〜44、比較法5および従来法5を実施した。
前記本発明法36〜44、比較法5および従来法5で作製したターゲットの素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長(粒子の輪郭線上の任意の2点間距離の最大値)を実施例1と同様にしてEPMAにより測定し、絶対最大長が10μmを越える粗大なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表7に示した。
さらに、前記本発明法36〜44、比較法5および従来法5で得られたターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、150℃、8時間保持真空乾燥を行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施例1と同じの条件でプレスパッタを行い、ついで実施例1と同様にしてウエハ表面に付着した1.0μm以上のパーティクル数を計測し、25枚の平均値を算出し、その結果を表7に示した。
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜G、Co粉末、Pt粉末およびTiO2粉末を表8に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末をSUS製の容器に充填し、550℃、12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填したSUS容器について、温度:1200℃、圧力:100MPa、3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、SUS容器を開封してCr:13.5モル%、Pt:14.4モル%、TiO2:10.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法45〜53、比較法6および従来法6を実施した。前記本発明法45〜53、比較法6および従来法6で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表8に示した。
実施例7
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜J、表2に示されるCo−Cr二元系合金粉末a〜h、Co粉末、Pt粉末およびTiO2粉末を表9に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりCr:13.2モル%、Pt:12.2モル%、TiO2:6.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法54〜63、比較法7および従来法7を実施した。
EPMAによるクロム酸化物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法54〜63および比較法7および従来法7で作製したターゲットから試料を切り出して断面を樹脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例1と同じ方法で行なった。
Pt粉末を使用せず、必要なPt成分はすべて表1のCr−Pt二元系合金粉末K〜Qの添加により含有させること、非磁性酸化物粉末としてTiO2粉末を使用すること、および加圧焼結を実施例2と同様の熱間静水圧プレスにより実施する以外は実施例3と全く同じ条件で本発明法64〜70、比較法8および従来法8を実施し、Cr:9.1モル%、Pt:10.9モル%、TiO2:9.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製した。前記本発明法64〜70、比較法8および従来法8で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表10に示した。
原料粉末を表11に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有し、かつCr:10.1モル%、Pt:15.6モル%、Ta2O5:8.0モル%を含有し、残部Coからなる成分組成を有するターゲットを作製することにより本発明法71〜79、比較法9および従来法9を実施した。
前記本発明法71〜79、比較法9および従来法9で作製したターゲットの素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長(粒子の輪郭線上の任意の2点間距離の最大値)を実施例1と同様にしてEPMAにより測定し、絶対最大長が10μmを越える粗大なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表11に示した。
さらに、前記本発明法71〜79、比較法9および従来法9で得られたターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、150℃、8時間保持真空乾燥を行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施例1と同じの条件でプレスパッタを行い、ついで実施例1と同様にしてウエハ表面に付着した1.0μm以上のパーティクル数を計測し、25枚の平均値を算出し、その結果を表11に示した。
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜G、Co粉末、Pt粉末およびTa2O5粉末を表12に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末をSUS製の容器に充填し、550℃、12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填したSUS容器について、温度:1200℃、圧力:100MPa、3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、SUS容器を開封してCr:13.6モル%、Pt:14.6モル%、Ta2O5:3.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法80〜88、比較法10および従来法10を実施した。前記本発明法80〜88、比較法10および従来法10で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表12に示した。
表1に示されるCr−Pt二元系合金粉末A〜J、表2に示されるCo−Cr二元系合金粉末a〜h、Co粉末、Pt粉末およびTiO2粉末を表13に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコニアボールと共に10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気をArガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度:1200℃、圧力:15MPa、3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりCr:14.7モル%、Pt:16.7モル%、Ta2O5:2.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法89〜98、比較法11および従来法11を実施した。
EPMAによるクロム酸化物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法89〜98および比較法11および従来法11で作製したターゲットから試料を切り出して断面を樹脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例1と同じ方法で行なった。
Pt粉末を使用せず、必要なPt成分はすべて表1のCr−Pt二元系合金粉末K〜Qの添加により含有させること、非磁性酸化物粉末としてTa2O5粉末を使用すること、および加圧焼結を実施例2と同様の熱間静水圧プレスにより実施する以外は実施例3と全く同じ条件で本発明法64〜70、比較法8および従来法8を実施し、Cr:17.5モル%、Pt:19.4モル%、Ta2O5:3.0モル%を含有し、残部がCoからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直径:152.4mm、厚さ:3mmの寸法を有するターゲットを作製した。前記本発明法99〜105、比較法12および従来法12で作製したターゲットについて実施例1と同じ測定を行い、その結果を表14に示した。
Claims (7)
- 原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるCr−Pt二元系合金粉末、Pt粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結することを特徴とするパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法。
- 原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるCr−Pt二元系合金粉末、Cr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCo−Cr二元系合金粉末、Pt粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結することを特徴とするパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法。
- 原料粉末としてPt:10〜90原子%を含有し、残部がCrからなるCr−Pt二元系合金粉末、Cr:50〜70原子%を含有し、残部がCoからなるCo−Cr二元系合金粉末、非磁性酸化物粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結することを特徴とするパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法。
- 前記非磁性酸化物は、二酸化珪素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化イットリウムのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1、2または3記載のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法。
- 前記加圧焼結は、ホットプレスまたは熱間静水圧プレスであることを特徴とする請求項1、2または3記載のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法。
- 非磁性酸化物:2〜15モル%、Cr:3〜20モル%、Pt:5〜30モル%を含有し、残部:Coからなる成分組成有する磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットであって、素地中に分散するCr酸化物凝集体の絶対最大長さが10μm以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の方法で製造したパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲット。
- 前記非磁性酸化物は、二酸化珪素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化イットリウムのうちのいずれかであることを特徴とする請求項6記載のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲット。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007078223A JP5024659B2 (ja) | 2006-09-08 | 2007-03-26 | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 |
PCT/JP2007/057223 WO2007116834A1 (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、および磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲット |
TW096111554A TW200808980A (en) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | Method for producing Co-based sintered alloy sputtering target used for forming magnetic recording film with reduced generation of particles, and Co-based sintered alloy sputtering target used for forming magnetic recording film |
US12/294,691 US20100270146A1 (en) | 2006-03-31 | 2007-03-30 | Method for manufacturing co-base sintered alloy sputtering target for formation of magnetic recording film which is less likely to generate partricles, and co-base sintered alloy sputtering target for formation of magnetic recording film |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006243688 | 2006-09-08 | ||
JP2006243688 | 2006-09-08 | ||
JP2007078223A JP5024659B2 (ja) | 2006-09-08 | 2007-03-26 | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008088546A true JP2008088546A (ja) | 2008-04-17 |
JP5024659B2 JP5024659B2 (ja) | 2012-09-12 |
Family
ID=39372994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007078223A Expired - Fee Related JP5024659B2 (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-26 | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5024659B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087412A (ja) * | 2011-11-17 | 2012-05-10 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | マグネトロンスパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04297572A (ja) * | 1991-03-26 | 1992-10-21 | Hitachi Metals Ltd | Co−Cr−Pt系磁気記録媒体用ターゲット |
JPH0598433A (ja) * | 1991-08-30 | 1993-04-20 | Mitsubishi Materials Corp | スパツタリング用ターゲツトの製造方法 |
JP2001236643A (ja) * | 2000-02-23 | 2001-08-31 | Fuji Electric Co Ltd | 磁気記録媒体製造用スパッタリングターゲット、それを用いた磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 |
JP2004339586A (ja) * | 2003-05-19 | 2004-12-02 | Mitsubishi Materials Corp | 磁気記録膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
JP2005097657A (ja) * | 2003-09-24 | 2005-04-14 | Mitsubishi Materials Corp | パーティクル発生の少ない磁性層形成用スパッタリングターゲット |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007078223A patent/JP5024659B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04297572A (ja) * | 1991-03-26 | 1992-10-21 | Hitachi Metals Ltd | Co−Cr−Pt系磁気記録媒体用ターゲット |
JPH0598433A (ja) * | 1991-08-30 | 1993-04-20 | Mitsubishi Materials Corp | スパツタリング用ターゲツトの製造方法 |
JP2001236643A (ja) * | 2000-02-23 | 2001-08-31 | Fuji Electric Co Ltd | 磁気記録媒体製造用スパッタリングターゲット、それを用いた磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 |
JP2004339586A (ja) * | 2003-05-19 | 2004-12-02 | Mitsubishi Materials Corp | 磁気記録膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法 |
JP2005097657A (ja) * | 2003-09-24 | 2005-04-14 | Mitsubishi Materials Corp | パーティクル発生の少ない磁性層形成用スパッタリングターゲット |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087412A (ja) * | 2011-11-17 | 2012-05-10 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | マグネトロンスパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5024659B2 (ja) | 2012-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI496905B (zh) | A sputtering target having an oxide phase dispersed in a Co or Co alloy phase, a magnetic thin film composed of a Co or Co alloy phase and an oxide phase, and a magnetic recording medium using the magnetic thin film | |
WO2007116834A1 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、および磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲット | |
JP5024661B2 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲット | |
US20120118734A1 (en) | Ferromagnetic Material Sputtering Target | |
JP6285043B2 (ja) | 磁気記録膜形成用スパッタリングターゲット及びその製造方法 | |
WO2012011204A1 (ja) | パーティクル発生の少ない強磁性材スパッタリングターゲット | |
JP2009001860A (ja) | 比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP6359622B2 (ja) | Co又はFeを含有するスパッタリングターゲット | |
JP2009132975A (ja) | 比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP6084711B2 (ja) | 磁気記録膜形成用スパッタリングターゲット及びその製造方法 | |
JP2009001861A (ja) | 比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP4553136B2 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用スパッタリングターゲット | |
TW201333236A (zh) | Co-Cr-Pt系濺鍍靶及其製造方法 | |
JP2010222639A (ja) | 低透磁率を有する磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 | |
CN101405429A (zh) | 颗粒产生少的磁记录膜形成用Co基烧结合金溅射靶的制造方法、及磁记录膜形成用Co基烧结合金溅射靶 | |
JP2009001862A (ja) | 比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP5024660B2 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP5024659B2 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP2006176808A (ja) | 磁気記録膜形成用CoCrPt−SiO2スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP4962905B2 (ja) | パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP4968445B2 (ja) | パーティクル発生の少ない高密度磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP2009293102A (ja) | 比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP2006176810A (ja) | 磁気記録膜形成用CoCrPt−SiO2スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP6553755B2 (ja) | 磁気記録媒体用スパッタリングターゲット及び磁性薄膜 | |
JP4968449B2 (ja) | パーティクル発生の少ない高密度磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090331 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120525 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120607 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |