JP2008088253A - インク組成物 - Google Patents
インク組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008088253A JP2008088253A JP2006269409A JP2006269409A JP2008088253A JP 2008088253 A JP2008088253 A JP 2008088253A JP 2006269409 A JP2006269409 A JP 2006269409A JP 2006269409 A JP2006269409 A JP 2006269409A JP 2008088253 A JP2008088253 A JP 2008088253A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- acrylate
- ether
- ink composition
- ethyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 **(C(OC1=C(*)[Cu])=*)C1=O Chemical compound **(C(OC1=C(*)[Cu])=*)C1=O 0.000 description 1
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも、顔料、分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤、及び、分子内にビニルエーテル構造を有する化合物からなる分散助剤を含有することを特徴とするインク組成物。
【選択図】なし
Description
分散媒中に顔料などの粒子を安定に分散させるために用いられる高分子分散剤が種々開発されている。これらの高分子分散剤は、粒子に強固に吸着し、その表面を改質することで分散媒中における粒子の沈降や凝集を防止する機能を有している。
しかしながら、分散剤の粒子に対する吸着はイオン性の吸着が主であり、分散物の保存時における環境変化や経時により分散剤の吸着能が低下し、分散性が低下するという問題があった。特に、金属顔料や無機顔料は、i)比重が大きく、無機粒子に有機材料である高分子分散剤が吸着しているため、充分な吸着安定性が得られない、ii)経時により沈降した顔料粒子が凝集してしまい、再分散が困難である、などの問題があり、経時安定性、再分散性の維持を達成するのが困難であった。
一方、インクジェット用インク組成物は、従来の印刷方式に比べて簡便かつコンパクトであること、また非接触型印刷であることから、立体的な媒体への印刷が可能となり、更に利用が拡大している。
インクジェット方式によるインク組成物の付与により、従来のスクリーン印刷による問題点は解決され、立体媒体への印刷や微細な描写が可能となった。
また、酸化チタン顔料を特定比率のシリカとアルミナとで表面処理し、酸性の極性基を有する高分子分散剤と組み合わせて、酸化チタン顔料の分散安定化を図る技術も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この技術は特定の表面性状を有する酸化チタン顔料のみに有効であり、広範な顔料に適用される分散技術とはいえず、また、インク組成物の経時安定性にも劣るという問題がある。
このため、低粘度でありながらも、分散性及び経時安定性に優れたインク組成物のが待ち望まれているが未だ提供されていないのが現状である。
即ち、本発明の目的は、顔料の分散性及び経時安定性に優れたインク組成物を提供することにある。
<1> 少なくとも、顔料、分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤、及び、分子内にビニルエーテル構造を有する化合物からなる分散助剤を含有することを特徴とするインク組成物。
<2> さらに、前記分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤と親和性を有する重合性化合物を含有することを特徴とする前記<1>に記載のインク組成物。
ここで、「重合性化合物が高分子分散剤剤と親和性を有する」とは、重合性化合物に高分子分散物が溶解することを意味し、2質量%以上が溶解すことが好ましく、5質量%以上が溶解することがより好ましい。
本発明は、少なくとも、顔料、分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤(以下、適宜「特定分散剤」と称する。)、及び、分子内にビニルエーテル構造を有する化合物からなる分散助剤(以下、適宜「特定分散助剤」と称する。)を含有することを特徴とする。
以下、本発明のインク組成物に含有される各成分について順次説明する。
本発明における分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤(特定分散剤)は、分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子化合物であれば好適に用いることができる。特定分散剤の分子内に存在するリン酸基又はホスホン酸基は、側鎖上の置換基として存在することが好ましく、該側鎖は高分子化合物内の末端に存在する態様が好ましいものとして挙げられる。また、末端以外の側鎖にリン酸基又はホスホン酸基が存在する場合は、該側鎖は連続して存在しても(ブロック状又はグラフト状)、不連続に存在してもよく(ランダム状)、ブロック状又はグラフト状であることが好ましい態様である。
特定分散剤は、以下に詳述する極性基含有長鎖ポリオールに、リン酸基又はホスホン酸基を導入することにより得ることができる。
極性基含有長鎖ポリオールが有するポリオール骨格構造としてはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが用いられる。具体的には、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジオール、2−カリウムスルホ−1,4−ブタンジオール、ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフィン酸ナトリウム、ナトリウムスルホコハク酸などの極性基をもつジカルボン酸又はグリコールを、他のグリコール、ジカルボン酸とともに脱水縮合して得られる極性基含有ポリエステルポリオール;上記のごとき極性基含有ジオールを開始剤としてε−カプロラクトンなどのラクトンを開環重合して得られる極性基含有ポリエステルポリオール;極性基含有ジオールにエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した極性基含有ポリエーテルジオール;などが挙げられる。
また、前記極性基含有ポリエステルポリオールの合成に用いられる、他のジカルボン酸としてはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの脂肪族あるいは芳香族ジカルボン酸が用いられる。
上記範囲の分子量の極性基含有長鎖ポリオールを用いてに極性基を導入して得られた特定分散剤は、特定分散剤分子中の極性基の分布が小さくなり、顔料の分散性及び経時安定性が向上する。
一方、極性基含有長鎖ポリオールの分子量が大きすぎると、特定分散剤中に導入できる極性基量が少なくなり分散性が低下する場合がある。
また、極性基含有長鎖ポリオールの分子量が小さすぎると、特定分散剤中に存在する極性基の量が多くなり、かかる特定分散剤を用いたインク組成物は、極性基間の会合により組成物の粘度が上昇し、顔料の分散性が低下する場合がある。
特定分散剤は、上記した極性基含有長鎖ポリオールと、有機ジイソシアネートと、ジオールとを用いて付加重合により得ることもできる。
有機ジイソシアネート化合物に由来する部分は、特定分散剤中に50質量%以下の範囲で含有されていることが好ましく、さらに好ましくは40質量%以下の範囲である。
特定分散剤は、末端に反応性基を有するポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリルなど高分子化合物の末端に、リン酸基又はホスホン酸基を導入して得ることもできる。
また、上記反応性基と反応させるために用いられる、リン酸基又はホスホン酸基を導入るための化合物としては、2−メチルアミノホスホン酸、2−エチルアミノホスホン酸、1−エチルアミノホスホン酸、ビニルホスホン酸などが挙げられる。
特定分散剤は、リン酸基又はホスホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーを共重合させて得ることもできる。
また、他の共重合モノマーは、1種又は2種以上を併用することができる。
−COOMの導入をする場合には、例えば、リン酸基又はホスホン酸基塩基を含有するエチレン性不飽和モノマー、及びこれらと共重合可能な他のモノマーを共重合させたアクリル系共重合体に−COOMを反応により付加して合成することができる。
また、共重合可能な極性基含有化合物をリン酸基又はホスホン酸基塩基を含有するモノマー、及びこれらと共重合可能な他のモノマーとともに共重合したものでもよい。−COOMを含む共重合可能な化合物としては、具体的には(メタ)アクリル酸、マレイン酸の塩類が挙げられる。
好適な無機カチオンの例としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム及びリチウム)及びアルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム及びマグネシウム)である。
好適な有機カチオンの例としては、第1級、第2級及び第3級のモノアミン及びポリアミン、特に、1〜30個の炭素原子を含有するもの(例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジステアリルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルドデシルアミン、ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヘキサデシルアミン、ジメチルオクタデシルアミン、ジメチルオレイルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルアニリン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチルジアミン及びステアリルプロピレン ジアミン);四級アンモニウムカチオン(例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウム及びジオクタデシル ジメチル アンモニウム);及びアルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、プロパノールアミン及び脂肪族アミンのエトキシレート(アミンの混合物を含む))である。
特定分散剤は、また、アンモニウム塩の形態で存在してもよい。
塩の選択は、インク組成物に含有される顔料及び分散媒の性質に大いに依存する。例えば、インク組成物が、顔料及び分散媒として水又は極性液体媒体を含有するものである場合には、特定分散剤がジエタノールアミンの塩である場合に、顔料の優れた分散性及び経時安定性を発揮しうる。
特定分散剤の添加量が顔料に対して1〜10質量%の範囲であると、顔料への吸着性及び分散性がより向上し、かつ、インク組成物の高粘度化も起らず、特定分散剤が奏する界面活性作用によりでインク組成物の表面張力が低下し、インクジェット用インクに適用した場合においても塗出不良が起ることもない。
本発明のインク組成物は、上述した特定分散剤と共に、分子内にビニルエーテル構造を有する化合物からなる分散助剤(特定分散助剤)を含有する。
特定分散助剤は、単官能であって多官能であってもよい。また、特定分散助剤は、顔料及び特定分散剤と親和性が高いことが好ましい。
また、特定分散助剤は、後述する重合性化合物とともに、硬化反応にも関与しうることから、硬化膜への影響(硬化速度及び硬化後の柔軟性)を考慮して、2官能又は単官能であることが好ましい。
さらに、インク組成物の粘度低減の観点からは、特定分散助剤自体の粘度が低いことが好ましく、具体的には、20mPa・s以下であることが好ましい。かかる観点からは、分岐鎖を分子内に有する特定分散助剤も使用することができる。また、同様の理由から特定分散助剤の分子量は50〜800であることが好ましく、70〜500程度であることがより好ましい。
特定分散助剤として用いうる、単官能ビニルエーテルの例として、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
本発明に好ましく使用される顔料について述べる。
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての無機顔料、有機顔料、中空粒子などを用いることができる。さらに、顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、あるいは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることもできる。
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36、
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60、緑顔料としては、Pigment Green 7、26、36、50、
黄顔料としては、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94、95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193、
黒顔料としては、Pigment Black 7、28、26、
白色顔料としては、PigmentWhite 6、18、21
などが目的に応じて使用できる。
これらのうち、酸化チタンは他の無機白色顔料と比べると比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、さらに、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンが好ましい。
本発明の如きインク組成物に用いる場合には、アルミナ、亜鉛、ジルコニア、塩基性有機物により処理された酸化チタンが好ましい。これらの材料により処理が行われた酸化チタンに関しては、アルミナ、亜鉛、ジルコニア、塩基性有機物による処理量、すなわち、酸化チタン表面へのこれらの化合物の被覆量が酸化チタン粒子の比表面積に対して50%以上であることが好ましい。
無機白色顔料は酸化チタンに限定されず、目的に応じて他の白色顔料、即ち、上に列挙した白色顔料、或いは、それ以外の公知の無機白色顔料を適宜使用してもよい。
有機白色顔料の具体例としては、ハッコーケミカル社製のシゲノックスシリーズなどが利用可能である。
中空粒子の具体例としては、日産化学工業社製 オプトビーズシリーズ、JSR社製SXシリーズ、松本油脂製薬製マイクロスフェアーMFLシリーズなどが利用可能である。
本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、紫外線を照射してインク組成物を硬化させて画像形成するため、硬化性の観点から溶剤を添加しないことが好ましい。具体的には、インクの調製に溶剤を用いる場合、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、形成された画像の耐溶剤性が劣化することが懸念され、さらに、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。
本発明のインク組成物における分散媒としては、光硬化性化合物のみを用い、なかでも、粘度が低い光硬化性化合物を選択することが分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
特定粒子の粒径が上記範囲であると、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの経時安定性及び硬化感度を効果的に維持することができる。
なお、ここで顔料粒子の平均粒径、及び最大粒径は、光散乱光度計により測定した値を採用している。
0.5〜30質量%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1〜25質量%の範囲である。この含有量において、隠蔽力に優れた画像形成が可能となる。
本発明のインク組成物は、重合性化合物を含有する。重合性化合物は、共存するラジカル重合開始剤またはカチオン重合開始剤などから発生した開始種により硬化してインク画像を形成しうる。
本発明に用いうる重合性化合物としては、一般に知られている重合性基を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず、公知の重合性化合物であれば問題なく使用することができる。また、重合性化合物は、反応速度や、インク物性、硬化膜物性等を調整する目的で1種又は複数種を混合して用いることができる。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。このようなラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。また、単官能化合物よりも官能基を2つ以上持つ多官能化合物の方がより好ましい。更に好ましくは多官能化合物を2種以上併用して用いることが、反応性、物性などの性能を制御する上で好ましい。
カチオン重合性化合物は、重合性の程度やインク組成物の物性等の調整を考慮して任意に選択可能である。中でも、重合速度や汎用性の観点から、オキシラン化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル類、またはスチレン類などが好ましい。これらは単独で用いることもでき、2種以上併用してもよい。以下にそれらの例を示す。
オキシラン化合物としては、芳香族エポキシド、脂環式エポキシドなどが挙げられる。芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのオキシラン化合物のなかでも、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが、硬化速度に優れるという観点から好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
またオキシラン化合物のうち官能基数が少ないものは、上述したように溶解性及び粘度の調整作用も同時に兼ね備えることができるため、好ましい。
本発明に用いうるオキセタン化合物としては、オキセタン環を有する化合物を指し、特開2001−220526、同2001−310937、同2003−341217の各公報に記載されるような、公知オキセタン化合物を任意に選択して使用できる。
本発明のインク組成物に使用しうるオキセタン環を有する化合物としては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましく、上述したように、なかでもインク組成物の粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1個有する化合物を使用することが好ましい。このような化合物を使用することで、インク組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、硬化後のインクの被記録媒体との高い密着性を得ることができる。
前記スチレン類の具体的な例として、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、3−ブチルスチレン、4−ブチルスチレン、3−ヘキシルスチレン、4−ヘキシルスチレン、3−オクチルスチレン、4−オクチルスチレン、3−(2−エチルヘキシル)スチレン、4−(2−エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4−t−ブトキシカルボニルスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン等が挙げられる。
本発明のインク組成物には、紫外線露光等により開始種を発生し、前記重合性化合物を硬化させることができる公知の重合開始剤を含有する。重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤又はカチオン重合開始剤を用いることができ、用いられる重合性化合物、即ち、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物に適合するものを選択し、組み合わせて用いることができる。
重合性化合物としてカチオン重合性化合物を用いる場合、本発明のインク組成物には、光酸発生剤を含有することが好ましい。この光酸発生剤(以下、「光カチオン重合開始剤」ともいう)とは、活性光線又は活性放射線の照射により酸を発生してカチオン重合を開始する化合物をいい、公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
本発明で使用され得る好ましい光ラジカル重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィンオキシド化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びに(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
本発明において光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、併用してもよい。
本発明における光ラジカル重合開始剤は、重合性化合物の総量に対して、0.01〜35質量%の範囲が好ましく、0.1〜30質量%の範囲がより好ましく、0.5〜30質量%の範囲が更に好ましい。
本発明のインク組成物に用いられる分散媒には特に制限はなく、分散物の使用目的に応じて適宜選択されるが、被印刷媒体への適用性の観点からは、前記重合性化合物、有機溶剤などが挙げられ、なかでも、環境・安全性の観点からはVOCとならない前記重合性化合物が特に好ましい。
分散媒の添加量は、インク組成物の全質量中、40〜95質量%の範囲が好ましく、50〜90質量%の範囲であることが好ましい。
本発明のインク組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、上記の各必須成分に加え、必要に応じて種々の添加剤を併用することができる。これらの添加剤について述べる。
本発明のインク組成物には、重合開始剤の活性光線照射による分解を促進させるために増感色素を添加することができる。増感色素は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感色素は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用を生じ、これにより重合開始剤の化学変化、即ち、分解、ラジカル、酸或いは塩基の生成を促進させるものである。
多核芳香族類(例えば、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9.10−ジアルコキシアントラセン)、チオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)等が挙げられ、多核芳香族類及びチオキサントン類が好ましい類として挙げられる。
式(I)〜(V)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することもできる。本発明において共増感剤は、増感色素の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
本発明においては、光カチオン重合開始剤による重合を効果的に進行させるために、カチオン性重合以外の重合の進行を禁止する重合禁止剤を併用することが好ましい。
適当な重合禁止剤としてはフェノール系水酸基含有化合物及びキノン類、N−オキシド化合物類、ピペリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、ピロリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン類、及びカチオン染料類からなる群より選択される化合物である。好ましい重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、レゾルシノール、カテコール、t−ブチルカテコール、ハイドロキノン、ベンゾキノン、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン及びその誘導体、ジ−t−ブチルニトロキシド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド及びその誘導体等、ピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシルフリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−マレイミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−ホスホノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン 1−オキシル フリーラジカル、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩、クリスタルバイオレット、メチルバイオレット、エチルバイオレット及びビクトリアピュアブルーBOH等が挙げられる。重合禁止剤の添加量は、インク組成物の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、インク組成分の0.01〜10質量%程度である。
インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、インク組成物の0.001〜1質量%程度である。
本発明のインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
インク組成物には、膜物性を調整するため、前記した高分子分散剤等の高分子化合物以外に、各種の他の高分子化合物を添加することができる。他の高分子化合物としては、スチレン系重合体、アクリル系重合体、環状エーテル重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、スチレン系モノマー、アクリル系のモノマー、環状エーテルの共重合が好ましい。さらに、高分子結合材の共重合組成として、「環状エーテル基含有モノマー」、「ビニルエーテル基含有モノマー」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、インク組成物の0.01〜10.0質量%程度である。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
界面活性剤の添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、インク組成物の0.001〜5.0質量%程度である。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環族アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香族アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
本発明のインク組成物は、射出性を考慮し、射出時の温度において、インク粘度が50mPa・s以下であることが好ましく、更に好ましくは30mPa・s以下であり、上記範囲になるように適宜組成比を調整し決定することが好ましい。なお、25℃でのインク粘度は、10〜300mPa・s、好ましくは10〜100mPa・sである。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となり、更にインク液滴着弾時のドット滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。25℃におけるインク粘度が10mPa・s未満では、滲み防止効果が小さく、逆に500mPa・sより大きいと、インク液のデリバリーに問題が生じる場合がある。
本発明のインク組成物は、インクジェット記録用のインクとして好適に用いることができる。インクジェット記録方式には特に制限はなく、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出する電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出する音響型インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、発生した圧力を利用するサーマル型インクジェット方式、等のいずれであってもよい。なお、前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式、が含まれる。
前記のうち、ピエゾ素子を用いたドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)のインクジェット記録用インクとして好適である。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれる重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能により重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
更に、活性放射線は、露光面照度が、例えば、10〜2,000mW/cm2、好ましくは、20〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。更に一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50〜800mW/cm2である。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(例えば、0.01〜0.5秒、好ましくは、0.01〜0.3秒、より好ましくは、0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、その結果として臭気を低減することができる。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。WO99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
このようにして、本発明インク組成物は、活性放射線の照射により高感度で硬化することで、被記録媒体表面に画像を形成することができる。
本発明のインク組成物又はインクジェット記録用インクが吐出される被記録媒体としては、特に限定されず、寸度的に安定な支持体であれば、目的に応じていずれも使用することができる。また、必ずしも平面状のものではなく、局面を有する媒体にも記録可能である。
被記録媒体に用いる材料としては、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。
以下のようにして、実施例1のインク組成物を調製した。なお、下記予備分散物1及びインク組成物における各成分の含有比率は、調製後のインク組成物中における各成分の含有比率(質量%)を示す。
卓上型ニーダー(PBV−0.1、(株)入江商会製)を用いて、下記の配合比で、顔料、トリエチレングリコールジビニルエーテル(特定分散助剤)、及び特定分散剤1を混練分散し、予備分散物1を得た。なお、混合時の温度は40℃以下に保ち、2日間混練を行った。
・顔料:アルミナ処理酸化チタン
(平均粒径:0.7μm、粒子表面アルミナ処理率60%) 15質量%
・特定分散助剤:トリエチレングリコールジビニルエーテル 2質量%
・特定分散剤1(下記構造) 2質量%
上記で得られた予備分散物1に、下記の配合比で、光開始剤、増感色素、及び重合性化合物1及び2を加え、分散機(ハイシアーミキサーEXタイプ、シルバーソン社製)で分散し、実施例1のインク組成物を調製した。
・光開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩(UVI−6992、ダウケミカル社製)
15質量%
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 1質量%
・重合性化合物):3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’、4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 45質量%
・重合性化合物2:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン(OXT−221:東亞合成(株)製) 20質量%
実施例1の予備分散物1の調製において、トリエチレングリコールジビニルエーテルを2質量%用いる代わりに、前記OXT−221を2質量%用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2のインク組成物を調製した。
以下のようにして、実施例2のインク組成物を調製した。なお、下記予備分散物2及びインク組成物における各成分の含有比率は、調製後のインク組成物中における各成分の含有比率(質量%)を示す。
イソプロピルアルコール1000mlにアルミニウムジイソプロピレートモノセカンダリブチレート3.5gを溶解した。この溶解液にC.I.ピグメントブルー15:3を100g投入し、溶液全体に分散するように攪拌しつつ、スラリー状にした。スラリー状溶液へ水5gを加え、攪拌し、30℃で60分間熟成し加水分解反応を行った。なお「水」は「純水」を使用した。最後に、酸化アルミニウムで被覆された粒子を数10mLのアセトンにより洗浄し、乾燥し、酸化チタン中空粒子を酸化アルミニウムで被覆してなる表面処理顔料1(表面塩基性シアン顔料)を得た。
前記万能混合機を用いて、下記の配合比で、表面処理顔料1、トリエチレングリコールジビニルエーテル(特定分散助剤)、及び特定分散剤1を混練分散し、予備分散物1を得た。なお、混合時の温度は40℃以下に保ち、2日間混練を行った。
・表面処理顔料1 5質量%
・特定分散助剤:トリエチレングリコールジビニルエーテル 5質量%
・特定分散剤1 1質量%
上記で得られた予備分散物2に、下記の配合比で、光開始剤、増感色素、及び重合性化合物3を加え、分散機(ハイシアーミキサーEXタイプ、シルバーソン社製)で分散し、実施例2のインク組成物を調製した。
・重合性化合物3:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 83質量%
・光開始剤:Lucirin TPO(BASF社製) 5質量%
・増感色素:イソプロピルチオキサントン(ITX) 1.0質量%
実施例2の予備分散物2の調製において、特定分散剤1を1質量%用いる代わりに、合成例2で得られた比較分散剤1を1質量%用いた以外は、実施例2と同様にして、比較例3のインク組成物を調製した。
実施例2の予備分散物2の調製において、トリエチレングリコールジビニルエーテルを1質量%用いる代わりに、前記OXT−221を1質量%用いた以外は、実施例2と同様にして、比較例4のインク組成物を調製した。
実施例1及び2のインク組成物、比較例1〜4のインク組成物について、粘度、分散性、吐出安定性、経時安定性を下記の方法により評価した。その結果を、前記表1に示す。
各インク組成物の40℃における粘度を、E型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定し、下記基準で評価した。
A:30mPas未満
B:30mPas以上、100mPas未満
C:100mPas以上(インクジェット装置による吐出上問題のあるレベル)
光学顕微鏡を用いて、インク組成物の分散性を観察し評価した。
2−1.凝集粒子の有無
光学顕微鏡(ECLIPSE ME600L、(株)ニコン製)を用いて確認できる粒子の粒径を測定し、下記基準で評価した。1μm以上の粒子が観察された場合、顔料粒子が凝集していると判定した。
−評価基準−
○:1μm以上の粒子がない(顔料の凝集が認められない)。
×:1μm以上の粒子がある(凝集が認められる)。
2−2.粒度分布
レーザー光散乱により粒子径、分布測定を行い、下記基準で評価した。平均粒子径が小さいほど、凝集が抑制され、単分散に近い状態であることを示し、そのような粒子の体積頻度が多いほど、均一分散されていると判断するものである。評価は以下の基準により行い、評価:A〜Cであれば、インク組成物として実用上問題のないレベルであると判断した。
−評価基準−
A:平均粒子径0.5μm以下であり、且つ、平均粒子径の±25%以内に全体積頻度の90%以上が存在する。
B:平均粒子径0.5μm以下であるが、平均粒子径の±25%以内に存在する粒子は全体積頻度の10%未満である。
C:平均粒子径1.0μm以下であり、且つ、平均粒子径の±25%以内に全体積頻度の90%以上が存在する。
D:平均粒子径1.0μm以下であり、平均粒子径の±25%以内に存在する粒子は全体積頻度の10%未満である。
E:平均粒子径1.0μm以上。
インク組成物を、インクジェットプリンタ(UJF−605C、(株)ミマキエンジニアリング製)により、60分連続印字した。吐出状態、形成された画像を観察し、以下の基準により評価した。
−評価基準−
A:60分間、問題なく吐出できた。
B:一部にサテライトを生じた。
C:画像にノズル欠が生じた。
D:60分経過する前に、ノズルつまりにより印字不能となった。
各インク組成物を75%RH、60℃で3日保存した後、射出温度でのインク粘度を測定し、インク粘度の増加分を、保存後/保存前の粘度比で表した。粘度が変化せず1.0に近いほうが経時安定性が良好であり、1.5を超える、又は0.9以下になると射出時に目詰まりを起こす場合があり好ましくないと評価する。
これに対して、本発明に係る特定分散剤又は特定分散助剤を含まない比較例のインク組成物は、インクの分散性、経時安定性に劣り、インクジェット用インク組成物とした場合において、吐出安定性を満足させることができなかった。
Claims (2)
- 少なくとも、顔料、分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤、及び、分子内にビニルエーテル構造を有する化合物からなる分散助剤を含有することを特徴とするインク組成物。
- さらに、前記分子内にリン酸基又はホスホン酸基を有する高分子分散剤と親和性を有する重合性化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006269409A JP5013801B2 (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | インク組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006269409A JP5013801B2 (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | インク組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008088253A true JP2008088253A (ja) | 2008-04-17 |
JP5013801B2 JP5013801B2 (ja) | 2012-08-29 |
Family
ID=39372739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006269409A Expired - Fee Related JP5013801B2 (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | インク組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5013801B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009145285A1 (en) * | 2008-05-27 | 2009-12-03 | Ricoh Company, Ltd. | Colorant dispersion of recording ink, and recording ink using the same |
US8960885B2 (en) | 2013-01-17 | 2015-02-24 | Ricoh Company, Ltd. | Ink for inkjet recording, and ink cartridge, inkjet recording method, inkjet recorder, ink-recorded matter and method of producing the ink-recorded matter using the ink |
JP2015081276A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 株式会社リコー | インクジェット記録用インク、並びに該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録物の製造方法、インクジェット記録装置、およびインク記録物 |
JP2015086331A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社リコー | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、インク記録物 |
JP2016147937A (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 株式会社リコー | 活性エネルギー線硬化型インク、インク収容容器、及びインクジェット吐出装置 |
JP2018197290A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 旭化成株式会社 | 抗菌抗カビ用塗料、及び該塗料を用いる抗菌抗カビ性部材の製造方法 |
KR102254746B1 (ko) * | 2020-12-17 | 2021-05-24 | 박동현 | 백색 조색제 및 이의 용도 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9688871B2 (en) | 2013-03-14 | 2017-06-27 | Ricoh Company, Ltd. | Inkjet recording ink and ink cartridge using the ink, inkjet recording apparatus, inkjet recording method and ink recording matter |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000104006A (ja) * | 1998-09-28 | 2000-04-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 顔料分散剤、感光性着色組成物及び遮光層用組成物 |
JP2006257517A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 金属微粒子分散体の製造方法、該方法で製造された金属微粒子分散体を用いた導電性インキ、および非接触型メディア |
JP2007211176A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク組成物 |
-
2006
- 2006-09-29 JP JP2006269409A patent/JP5013801B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000104006A (ja) * | 1998-09-28 | 2000-04-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 顔料分散剤、感光性着色組成物及び遮光層用組成物 |
JP2006257517A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 金属微粒子分散体の製造方法、該方法で製造された金属微粒子分散体を用いた導電性インキ、および非接触型メディア |
JP2007211176A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク組成物 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009145285A1 (en) * | 2008-05-27 | 2009-12-03 | Ricoh Company, Ltd. | Colorant dispersion of recording ink, and recording ink using the same |
US8247473B2 (en) | 2008-05-27 | 2012-08-21 | Ricoh Company, Ltd. | Colorant dispersion of recording ink, and recording ink using the same |
US8960885B2 (en) | 2013-01-17 | 2015-02-24 | Ricoh Company, Ltd. | Ink for inkjet recording, and ink cartridge, inkjet recording method, inkjet recorder, ink-recorded matter and method of producing the ink-recorded matter using the ink |
US9234110B2 (en) | 2013-01-17 | 2016-01-12 | Ricoh Company, Ltd. | Ink for inkjet recording, and ink cartridge, inkjet recording method, inkjet recorder, ink-recorded matter and method of producing the ink-recorded matter using the ink |
JP2015081276A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 株式会社リコー | インクジェット記録用インク、並びに該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録物の製造方法、インクジェット記録装置、およびインク記録物 |
JP2015086331A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社リコー | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、インク記録物 |
JP2016147937A (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 株式会社リコー | 活性エネルギー線硬化型インク、インク収容容器、及びインクジェット吐出装置 |
JP2018197290A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 旭化成株式会社 | 抗菌抗カビ用塗料、及び該塗料を用いる抗菌抗カビ性部材の製造方法 |
KR102254746B1 (ko) * | 2020-12-17 | 2021-05-24 | 박동현 | 백색 조색제 및 이의 용도 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5013801B2 (ja) | 2012-08-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4799987B2 (ja) | インクジェット用インク組成物 | |
JP4902216B2 (ja) | インクジェット用インク組成物 | |
JP5013801B2 (ja) | インク組成物 | |
EP1903080B1 (en) | Ink composition, inkjet recording method, and printed material | |
JP4738844B2 (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物 | |
EP1958788A1 (en) | Ink composition, inkjet recording method, and printed material | |
JP5306681B2 (ja) | 重合性化合物、重合体、インク組成物、印刷物及びインクジェット記録方法 | |
EP2093265A1 (en) | Inkjet ink composition, and inkjet recording method and printed material employing same | |
JP2008214395A (ja) | インクジェット記録用インク組成物、及び、インクジェット記録方法 | |
JP2007253401A (ja) | インク洗浄液及びクリーニング方法 | |
JP2007254550A (ja) | インク洗浄液及びクリーニング方法 | |
JP5137316B2 (ja) | インクジェット用白色インク組成物 | |
JP2007270085A (ja) | 粒子分散物及びそれを用いたインク組成物 | |
JP4799031B2 (ja) | インク組成物、それを用いた画像形成方法、及び記録物 | |
JP2007254546A (ja) | インク洗浄液及びクリーニング方法 | |
JP2010018739A (ja) | 顔料分散物、及び、それを用いたインク組成物 | |
JP2007246692A (ja) | 混合物、インク組成物の保存方法、インク容器及び画像形成方法 | |
JP6117072B2 (ja) | 顔料分散組成物、インクジェット記録方法、及び化合物の製造方法 | |
JP5030562B2 (ja) | インクジェット用インク組成物、及び、インクジェット記録方法 | |
JP2006241191A (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物 | |
JP2008081517A (ja) | Uv硬化型インクジェット用インク組成物 | |
JP2006241193A (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP5591611B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型インク組成物、及びインクジェット記録方法 | |
JP5570926B2 (ja) | インク組成物、及びインクジェット記録方法 | |
JP5224698B2 (ja) | インクジェット記録用インク組成物、及び、インクジェット記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120306 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120321 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120515 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120605 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5013801 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |