JP2008088220A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気中などの水分などにより硬化して諸物性に優れたゴム状弾性体となる、常温時はもちろん、冬場の低温時期においても施工直後から速やかに汚染防止効果を発揮する硬化性組成物を提供する。
【解決手段】イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)とを含有する硬化性組成物である。この硬化性組成物には更にオキサゾリジン化合物や添加剤を含有するのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、大気中などの水分により硬化して、汚染防止効果などに優れたゴム状弾性体となる硬化性組成物に関する。
従来から、建築物用、土木用、自動車用などの防水シーリング材、接着剤、塗料などの硬化性組成物に使用される湿気硬化型の樹脂成分として、ポリウレタン樹脂が作業性や接着性などに優れている点から広く使用されている。
しかしながら、ポリウレタン樹脂は、硬化後のゴム引張物性を低モジュラスから高モジュラス(高伸びから低伸び)まで比較的自由に調節できる利点を有している反面、シーリング材や塗膜防水材などに使用するため低〜中モジュラス域に設計したとき、このポリウレタン樹脂を含有する硬化性組成物は、硬化後の表面にタック(粘着)が残るため、塵や埃などが付着し易くなり、表面が黒っぽく汚染してしまうという問題が生じる。特にシーリング材などの硬化性組成物を外壁目地や屋上などの屋外に施工した場合、施工直後の完全硬化をしていない段階においては、残存タックが激しいため、例えば風が強く吹くなどして埃が舞ったとき、塵埃付着による汚染が激しく生じてしまう。
この硬化物表面の汚染性を解決する技術として、特定の分岐密度を有する脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーと、脂肪族又は脂環式ウレタンポリオキサゾリジンを含むウレタン樹脂組成物(特許文献1参照。)、ウレタンポリマーに、特定構造式で示される分岐アルキルアルコールと充填剤を配合してなるウレタン系シーリング材(特許文献2参照。)、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、活性水素基含有アクリル系重合体及び低揮発性液状炭化水素からなる2成分型アクリルウレタン系シーリング材組成物(特許文献3参照。)などが提案されているが、依然として汚染防止性が不十分である。
特開2003−335833号公報 特開2004−67743号公報 特開平11−100566号公報
本発明は、大気中などの水分などにより硬化して諸物性に優れたゴム状弾性体となる、常温時はもちろん、冬場の低温時期においても施工直後から速やかに汚染防止効果を発揮する硬化性組成物を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、鋭意検討した結果、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミンを配合することにより、硬化性組成物に優れた汚染防止効果を付与することができることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)に示されるものである。
(1) イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)とを含有すること、を特徴とする硬化性組成物。
(2) 前記の炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)が、ジメチルベヘニルアミンである、前記(1)の硬化性組成物。
(3) 前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が、脂肪族系ポリイソシアネート由来のイソシアネート基である、前記(1)の硬化性組成物。
(4) 更にオキサゾリジン化合物を含有する、前記(1)〜(3)のいずれかの硬化性組成物。
(5) 更に添加剤を含有する、前記(1)〜(4)のいずれかの硬化性組成物。
(6) 前記添加剤が、ヒンダードアミン系光安定剤である、前記(5)の硬化性組成物。
本発明により初めて、大気中などの水分などにより硬化して諸物性に優れたゴム状弾性体となる、常温時はもちろん、冬場の低温時期においても施工直後から速やかに汚染防止効果を発揮する硬化性組成物を提供することが可能となった。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明におけるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、イソシアネート基が湿気などの水分、或いは後述するオキサゾリジン化合物を使用したときは、オキサゾリジン化合物が水分により加水分解し、再生した活性水素と反応し、架橋、硬化するものであり、活性水素化合物と有機イソシアネートとを活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得られるものであり、本発明の硬化性組成物において硬化成分となるものである。
具体的には、活性水素化合物と有機イソシアネートとを、原料合計のイソシアネート基/活性水素(基)の当量比が1.3〜10/1.0、更には1.5〜5.0/1.0となる範囲で同時或いは逐次に反応させて、好適に製造することができる。当量比が1.3/1.0を下回ると、得られるウレタンプレポリマーの架橋点が少なくなりすぎ、硬化性組成物の硬化後の伸びや引張強度などが低下し、ゴム弾性物性や接着性が乏しいものとなり、当量比が10/1.0を超えると、湿気と反応したとき炭酸ガスの発生量が多くなり発泡の原因となるため好ましくない。
前記活性水素化合物としては、高分子のポリオール、アミノアルコール、ポリアミンなどが挙げられる。
高分子のポリオールとしては、ポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテル・エステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオール、炭化水素系ポリオール等が挙げられ、数平均分子量500以上のものである。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、アルキレンオキシドを開環付加重合させたものや、活性水素を2個以上含有する化合物などの開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させたものなどが挙げられる。
開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の低分子多価アルコール類、ソルビトール、シュークロース、グルコース、ラクトース、ソルビタン等の糖類系低分子多価アルコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類、エチレンジアミン、ブチレンジアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類、アジピン酸、テレフタル酸等の低分子ポリカルボン酸類、これらの少なくとも1種にアルキレンオキシドを反応させて得られる低分子量のポリオキシアルキレンポリオールが挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフランなどが挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて開環付加重合させることができる。
すなわち、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、具体的には、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−ランダム或いはブロック共重合ポリオール、ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシブチレン)−ランダム或いはブロック共重合ポリオールなどを挙げることができ、また、これらの各種ポリオールとトルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの有機ポリイソシアネートとを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたものも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールは、良好な作業性などの理由で、数平均分子量が500〜100,000、更に1,000〜30,000、特に1,000〜20,000のものが好ましく、また、1分子当たり平均のアルコール性水酸基の個数は2個以上、更に2〜4個が好ましく、2〜3個が最も好ましい。
更に、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、複合金属シアン化錯体などの触媒を使用して得られる、総不飽和度が0.1meq/g以下、更に0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下のものが好ましく、分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn〕が1.6以下、特に1.0〜1.3の狭いものが好ましい。
なお、本発明において、ポリオキシアルキレン系ポリオールとは、分子1モルの水酸基を除いた部分の50質量%以上、更に80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がエーテル、ウレタン、エステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリオレフィンなどで変性されていてもよいことを意味するが、本発明においては、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンから成るポリオールが最も好ましい。
ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオールとしては、例えば、公知のコハク酸、アジピン酸、テレフタル酸等のジカルボン酸、それらの酸エステル、酸無水物等と、前記のポリオキシアルキレン系ポリオールの合成に開始剤として使用される活性水素を2個以上含有する化合物との脱水縮合反応で得られる化合物が挙げられる。更に、ε−カプロラクトン等の環状エステル(すなわちラクトン)モノマーの開裂重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテル・エステルポリオールとしては、例えば、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールと前記のジカルボン酸、酸無水物等とから製造される化合物が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、前記のポリオキシアルキレン系ポリオールの製造に用いる低分子多価アルコール類と、ホスゲンとの脱塩酸反応、或いはジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応などから得られる化合物が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリルポリオールとしては、水酸基を含有するヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどを他の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と共重合したものなどが挙げられる。
炭化水素系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオールや水素添加ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール、塩素化ポリプロピレンポリオールなどが挙げられる。
ポリオールとしては更に、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールの製造原料として挙げた数平均分子量500未満の低分子多価アルコール類が挙げられる。
ポリアミンとしては、ポリプロピレングリコールの末端ジアミノ化物などの、数平均分子量500以上でポリオキシアルキレン系ポリオールの末端がアミノ基となったポリオキシアルキレンポリアミン等の高分子ポリアミンが挙げられる。
ポリアミンとしては更に、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン等の数平均分子量500未満の低分子ポリアミンが挙げられる。
アミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン等が挙げられる。
また、一般にポリウレタン工業において公知の活性水素基を含有する、数平均分子量500以上の、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等も挙げられる。
これらはいずれも単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度が低く、硬化後の物性が良好なため、これから得られる硬化性組成物の粘度が低く作業性が良好な点と、硬化後のゴム弾性物性や接着性が高い点で、高分子のポリオールが好ましく、更にポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましく、特にポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の変性用として、ポリオキシアルキレンモノアルコール、ブチルアルコール、オクタデシルモノアルコール等の高分子のモノアルコールや低分子のモノアルコールなども使用できる。
前記有機イソシアネートとしては、具体的には、有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネートと有機モノイソシアネートとの混合物が挙げられるが、有機ポリイソシアネートが好ましい。
有機モノイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を1個含有すればよく、イソシアネート基以外の有機基としては、湿気などの水分硬化性の官能基を含有していない疎水性の有機基が好ましい。具体的には、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−テトラデシルモノイソシアネート、n−ヘキサデシルモノイソシアネート、オクタデシルモノイソシアネート、n−クロロエチルモノイソシアネートなどの脂肪族モノイソシアネート、クロロフェニルモノイソシアネート、3,5−ジクロロフェニルモノイソシアネート、p−フルオロフェニルモノイソシアネート、2,4−ジフルオロフェニルモノイソシアネート、o−トリフルオロメチルフェニルモノイソシアネート、p−ニトロフェニルモノイソシアネート、p−イソプロピルフェニルモノイソシアネート、2,6−ジイソプロピルモノイソシアネート、p−ベンジルオキシフェニルモノイソシアネートなどの芳香族モノイソシアネート、その他に2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられる。これらは単独で或いは2種以上を混合して使用できる。
有機ポリイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を2個以上含有する化合物であり、具体的には例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート等のトルエンジイソシアネート類、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート類、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等のフェニレンジイソシアネート類、2,4,6−トリメチルフェニル−1,3−ジイソシアネート、2,4,6−トリイソプロピルフェニル−1,3−ジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等のナフタレンジイソシアネート類、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート類などの芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。更に、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、クルードトルエンジイソシアネートなどの有機ポリイソシアネートも使用できる。
また、これらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる、ウレトジオン結合、イソシアヌレート結合、アロファネート結合、ビュレット結合、ウレトンイミン結合、カルボジイミド結合、ウレタン結合、ウレア結合などを1以上含有する変性イソシアネートも使用できる。
これらは単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度が低い点で、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートなどの脂肪族系のポリイソシアネートが好ましく、更に脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネート、特に1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとイソホロンジイソシアネートが好ましい。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成の際には、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、オクチル酸錫、オクチル酸ジルコニウムなどの、亜鉛、錫、鉛、ジルコニウム、ビスマス、コバルト、マンガン、鉄等の金属とオクチル酸、ナフテン酸等の有機酸との塩、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等の有機金属キレート化合物、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属と有機酸との塩などの有機金属化合物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等の短鎖の3級アミンやその塩などの公知のウレタン化反応触媒を用いることができ、これらのうち有機金属化合物が好ましい。
また、更に公知の有機溶媒を用いることもできる。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有量は0.3〜15.0質量%が好ましく、特に0.5〜5.0質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、プレポリマー中の架橋点が少ないため、十分な接着性が得られない。イソシアネート基含有量が15.0質量%を超える場合は、プレポリマー中の架橋点が多くなりゴム弾性が悪化する点と、湿気との反応による炭酸ガスの発生量が多くなり硬化物が発泡する点で好ましくない。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、大気中の水分(湿気)と室温で反応硬化することにより一液湿気硬化型として使用される。
次に、本発明における炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)について説明する。
通常、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)を硬化成分とする硬化性組成物においては、例えばこれを建築外壁の目地などに充填施工して、湿気などの水分により架橋・硬化が進行している途中においては、硬化途中の表面は粘着(ベタツキ)が大きいため、この段階で風が強く吹いた場合、塵や埃等の塵埃が表面に付着し、黒く汚染してしまって外観が悪化するという不具合を生じてしまう。このとき、前記長鎖脂肪族3級アミン(B)をイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)に配合しておくと、得られる硬化性組成物が硬化途中であっても、前記長鎖脂肪族3級アミン(B)は、硬化物表面が粘着するのを防止し、塵埃付着による汚染の発生を防止する効果を奏するものである。これは、硬化途中の比較的早い段階において、前記長鎖脂肪族3級アミン(B)が硬化性組成物の表面に速やか移行してきて、粘着のない皮膜を形成することによるものと推察される。
炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)は、具体的には下記一般式(1)で示される化合物が好適に挙げられる。
(R3−n−N−(R (1)
(式中、Rは炭素数10以上の1価のアルキル基、Rは炭素数5以下の1価のアルキル基をそれぞれ示す。nは0、1又は2の整数を示し、nが0又は1のとき複数のRはそれぞれ同じアルキル基であってもよく、異なるアルキル基であってもよい。nが2のとき2個のRはそれぞれ同じアルキル基であってもよく、異なるアルキル基であってもよい。)
としては、例えば、デシル、イソデシル、ドデデシル(ラウリル)、テトラデシル(ミリスチル)、ヘキサデシル(パルミチル)、3−プロピルヘキサデシル、オクタデシル(ステアリル)、イコシル、ドコシル(ベヘニル)、イソドコシル等の炭素数10以上、好ましくは炭素数10〜30、更に好ましくは炭素数15〜25の1価のアルキル基が挙げられる。このアルキル基は側鎖を有していてもよい。これらのうちドコシル(ベヘニル)基が汚染防止性能に優れている点で最も好ましい。Rとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチルなどの炭素数5以下の、好ましくは炭素数3以下の1価のアルキル基が挙げられる。このアルキル基は側鎖を有していてもよい。これらのうちメチル或いはエチル、特にエチルが好ましい。
更に具体的な化合物として、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミンなどが挙げられ、これらは単独で或いは混合して使用できる。これらのうち、汚染防止性能に優れている点で、前記(1)式においてnが2の長鎖脂肪族3級アミン(B)が好ましく、特にジメチルベヘニルアミンが好ましい。
本発明においては、更にオキサゾリジン化合物を併用するのが好ましい。前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)との組み合わせで、汚染防止性能に優れた硬化性組成物が得られるのであるが、ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有量が大きなときは、イソシアネート基が水分と反応して硬化する際の炭酸ガスの発生量が多くなり、硬化物に発泡が生じて、外観の悪化、硬化物の破断或いは接着性の低下などの不具合を発生する場合がある。このときオキサゾリジン化合物を更に配合しておくと、得られる硬化性組成物を外壁目地などに施工して、湿気などの水分に暴露させたとき、オキサゾリジン化合物が、水分と反応して、2級アミンとアルコール性水酸基由来の活性水素を再生し、前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基と架橋反応して、炭酸ガスを発生することなく硬化し、いわゆる潜在硬化剤としての働きをする。したがって硬化性組成物の炭酸ガスによる発泡を防止できるのである。
前記オキサゾリジン化合物は酸素原子と窒素原子を含む飽和複素環のオキサゾリジン環を分子内に1個以上有する化合物であり、具体的には、ジエタノールアミンなどの2級アミノ基を有するアルカノールアミンとケトン類、アルデヒド類との脱水、縮合反応により得ることができる。
更に、前記オキサゾリジン化合物としては、分子内にオキサゾリジン環を有するものであればどのようなものであってもよいが、具体的に、例えば、水酸基含有オキサゾリジン化合物の水酸基と、有機イソシアネートのイソシアネート基や有機カルボン酸のカルボキシル基とを反応させて得られる、ウレタン基含有オキサゾリジン化合物やエステルオキサゾリジン、或いはまた、オキサゾリジンシリルエーテル、カーボネートオキサゾリジンなどが挙げられ、製造し易く粘度の低い点でウレタン基含有オキサゾリジン化合物が好ましい。
これらは単独で或いは2種以上組み合わせて使用できる。
ウレタン基含有オキサゾリジン化合物としては、例えば、水酸基含有オキサゾリジン化合物の水酸基と有機イソシアネートのイソシアネート基とを、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.9〜1.2の範囲、好ましくは0.95〜1.05の範囲となるように使用し、有機溶剤の存在下又は不存在下に50〜100℃の温度で反応して得られるものが挙げられる。
ウレタン基含有オキサゾリジン化合物の合成に用いられる有機イソシアネートは、前述のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成に用いられるのと同様のものが挙げられる。
前記水酸基含有オキサゾリジン化合物としては、例えば、アルカノールアミンの2級アミノ基とケトン類又はアルデヒド類のカルボニル基との脱水縮合反応により得られる、N−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンが好適に挙げられる。
この水酸基含有オキサゾリジン化合物の合成方法としては、アルカノールアミンの2級アミノ基1.0当量に対し、アルデヒド類又はケトン類のカルボニル基を1.0当量以上、好ましくは1.0〜1.5倍当量、更に好ましくは1.0〜1.2倍当量使用し、トルエン、キシレン等の溶媒中で、加熱、還流し、副生する水を除去しながら脱水縮合反応を行う方法が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシプロピル)アミンなどが挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、ジエチルケトン、イソプロピルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、イソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサンなどが挙げられる。
アルデヒド類としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、3,5,5−トリメチルヘキシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒド、トリメチルベンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、イソプロピルベンズアルデヒド、イソブチルベンズアルデヒド、メトキシベンズアルデヒド、ジメトキシベンズアルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒドなどが挙げられる。
これらのうち、水酸基含有オキサゾリジン化合物の製造の容易さと、得られる硬化性組成物の硬化時の発泡防止性に優れている点で、アルカノールアミンとしてはジエタノールアミンが好ましく、ケトン類又はアルデヒド類のうちアルデヒド類が好ましく、さらにイソブチルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、ベンズアルデヒドが好ましい。
水酸基含有オキサゾリジン化合物の具体的な例として、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジンなどが挙げられる。
エステルオキサゾリジンは、例えば、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジンとジカルボン酸もしくはポリカルボン酸の低級アルキルエーテルとの反応によって得ることができる。
オキサゾリジンシリルエーテルは、例えば、N−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンと、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシランとの反応により得られる。
カーボネートオキサゾリジンは、例えば、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン等のヒドロキシアルキルオキサゾリジンとジアリルカーボネート等のカーボネートとを、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを用いて反応させることによって得ることができる。
前記オキサゾリジン化合物の使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基1.0当量に対して、オキサゾリジン化合物が加水分解して再生する2級アミノ基の活性水素の当量が0.3当量以上、更に0.5〜1.0当量となるように使用するのが好ましい。0.3当量未満では、発泡防止が不十分となり好ましくない。
本発明においては更に添加剤を配合することができ、添加剤としては、硬化促進触媒、耐候安定剤、充填剤、接着性付与剤、揺変性付与剤、貯蔵安定性改良剤(脱水剤)、着色剤、意匠性付与剤などが挙げられる。
硬化促進触媒は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と水分との反応、硬化を促進させるため、或いはオキサゾリジン化合物を併用したときは、オキサゾリジン化合物が水分と反応して加水分解し、活性水素を再生するのを促進させ、又は再生した活性水素とウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基との反応を促進させて、本発明の硬化性組成物の硬化速度を高めるために添加するものである。ウレタンプレポリマー(A)と水分との硬化促進触媒としては、有機金属化合物や前記の長鎖脂肪族3級アミン(B)以外の3級アミン類などが挙げられ、またオキサゾリジン化合物を併用したときの硬化促進には、有機カルボン酸系化合物、p−トルエンスルホニルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物などが挙げられる。
有機金属化合物としては、例えば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、オクチル酸ビスマス、オクチル酸ジルコニウム等の有機カルボン酸と、錫、ビスマス、ジルコニウム、亜鉛、マンガン等の各種金属との2価の(金属)有機カルボン酸塩、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレエート等の4価の有機錫化合物、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)等の各種金属のキレート化合物などが挙げられ、前記長鎖脂肪族3級アミン(B)以外のアミン類としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7(DBU)、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等の3級アミン類、或いはこれらの3級アミン類とカルボン酸等の塩類などが挙げられる。
有機カルボン酸系化合物としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、2−エチルヘキサン酸(オクチル酸)、オクテン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族カルボン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸、フタル酸、安息香酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸、或いはこれらの酸無水物などが挙げられる。
p−トルエンスルホニルイソシアネートは、例えば日本曹達社PTSIの商品名で上市されている。なお、p−トルエンスルホニルイソシアネートは、硬化性組成物中の含水分と速やかに反応するため、貯蔵安定剤の効果も併せ持つ。p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物は、硬化性組成物に配合する前に、p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分とを予め反応させて得られたものであってもよいし、p−トルエンスルホニルイソシアネートを硬化性組成物に配合している間、或いは硬化性組成物に配合した後、貯蔵中に他の添加剤中などに含まれる水分と反応して生成したものであってもよい。
これらは、オキサゾリジン化合物を使用したときの硬化促進効果が大きな点で、有機カルボン酸系化合物(有機カルボン酸系化合物の中では有機カルボン酸無水物が好ましい)、p−トルエンスルホニルイソシアネート及びp−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
硬化促進触媒は、硬化速度、硬化物の物性などの点から、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0〜10質量部、特に0.05〜2質量部配合するのが好ましい。
耐候安定剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の硬化後の酸化や光劣化、熱劣化を防止して、耐候性だけでなく耐熱性を更に向上させるために使用する。耐候安定剤としては具体的には、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤などを挙げることができる。本発明においては、耐候性付与効果が大きな点でヒンダードアミン系光安定剤を併用するのが好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。また、三共社製の商品名サノールLS−292などの他、旭電化工業社製の商品名アデカスタブシリーズのLA−52、LA−57、LA−62、LA−67、LA−77、LA−82、LA−87などの分子量1,000未満の低分子量ヒンダードアミン系光安定剤、同じくLA−63P、LA−68LD或いはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の商品名CHIMASSORBシリーズの119FL、2020FDL、944FD、944LDなどの分子量1,000以上の高分子量ヒンダードアミン系光安定剤なども挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
耐候安定剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部配合するのが好ましい。
充填剤、接着性付与剤、揺変性付与剤、貯蔵安定性改良剤(脱水剤)、着色剤、意匠性付与剤などは、それぞれ補強や増量、接着性向上、揺変性向上、貯蔵安定性向上、着色、硬化物の表面の艶消しや凹凸付与(ざらつき感付与)等の意匠性付与などのために使用することができる。
充填剤としては、例えば、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカなどの合成シリカ、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の無機粉末状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤などの無機系充填剤、或いはこれらの表面を脂肪酸等の有機物で処理した充填剤、木粉、クルミ穀粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、更にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の熱可塑性樹脂或いは熱硬化性樹脂の粉末などの有機系充填剤などの他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の難燃性付与充填剤なども挙げられ、粒径0.01〜1,000μmのものが好ましい。
接着性付与剤としては、カップリング剤のほか、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、アルキルチタネート類、有機ポリイソシアネート等が挙げられる。
カップリング剤としては、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系などの各種カップリング剤及び/又はその部分加水分解縮合物が挙げられる。これらのうちシラン系カップリング剤及び/又はその部分加水分解縮合物が接着性に優れている点で好ましい。
シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシランなどの炭化水素基結合アルコキシシラン類、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシランなどの炭化水素基結合イソプロペノキシシラン類、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類やイソプロペノキシシラン類などの分子量500以下、好ましくは400以下の低分子化合物及び/又はこれらシランカップリング剤の1種又は2種以上の部分加水分解縮合物で分子量200〜3,000の化合物が挙げられる。
揺変性付与剤としては、コロイダルシリカ、石綿粉、前記脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変剤、有機ベントナイト、変性ポリエステルポリオール、脂肪酸アマイド等の有機揺変剤が挙げられる。
これらのうち、揺変性付与効果が高い点で脂肪酸処理炭酸カルシウムが好ましい。
貯蔵安定性改良剤としては、組成物中に存在する水分と反応する、前記ビニルトリメトキシシランなどの低分子の架橋性シリル基含有化合物、酸化カルシウム、前記p−トルエンスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
着色剤としては、酸化チタンや酸化鉄などの無機系顔料、銅フタロシアニンなどの有機系顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
意匠性付与剤は、硬化性組成物に配合することにより硬化物表面の艶を消す補助をしたり、表面の艶を消すと共に凹凸を付与し天然のざらついた岩石を模した外観を付与したりして意匠性を付与する効果を発揮させるものであり、具体的に、艶消しを付与するものとしては、例えば、蜜ロウ、カルナバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類やステアリン酸アミド等の高級脂肪族化合物などが挙げられる。
表面の艶を消すとともに凹凸を付与するものとしては、粒状物やバルーンなどが挙げられ、粒状物としては前記充填剤として挙げたものと同様のもので、粒径が50μm以上の大きなものが挙げられる。
バルーンは中空の物質であり、その形状は球状だけでなく、立方状、直方状、金平糖状など各種あり、また硬化性組成物に対する凹凸付与効果を消失させない程度にバルーンを少し破壊したものも挙げられるが、硬化性組成物の作業性の良さから球状が好ましい。具体的に例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン、フェノール樹脂バルーン、尿素樹脂バルーン、ポリスチレンバルーン、ポリエチレンバルーン、サランバルーン等の有機系バルーン、或いは無機系化合物と有機系化合物を混合したり積層したりした複合化バルーンなどが挙げられる。
また、これらのバルーンをコーティングしたり表面処理したりしたものも使用でき、例えば、無機系バルーンを前記シランカップリング剤などで表面処理したもの、有機系バルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたものなども挙げられる。
これらのうち、意匠性付与効果の大きさの点から、粒状物及び/又はバルーンが好ましく、更に粒状無機系充填剤及び/又は無機系バルーンが好ましく、特に粗粒重質炭酸カルシウム及び/又はセラミックバルーンが好ましい。
粒状物及び/又はバルーンの粒径は、意匠性付与効果の大きさの点から50μm以上、更には100〜1,000μmが好ましい。
充填剤、接着性付与剤、揺変性付与剤、貯蔵安定改良剤(脱水剤)、着色剤及び意匠性付与剤の合計の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0〜500質量部、特に10〜300質量部が好ましい。
本発明において、前記各添加剤成分はそれぞれ単独で或いは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明においては、可塑剤も併用できる。可塑剤は、硬化性組成物の粘度を低下させて作業性を向上させるため、或いは硬化後のゴム弾性物性を調節するために使用するものであり、可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の非芳香族2塩基酸エステル類、トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類、塩素化パラフィン等のハロゲン化脂肪族化合物などの分子量500未満の低分子量可塑剤が挙げられ、分子量500以上の高分子量タイプの可塑剤としては、例えば、ジカルボン酸類とグリコール類とからのポリエステル類等のポリエステル系可塑剤、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールのエーテル化或いはエステル化誘導体、シュークロース等の糖類多価アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキシドを付加重合し、更にエーテル化或いはエステル化した糖類系ポリエーテル類等のポリエーテル類、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類、低粘度の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ、これらのうち、可塑剤が硬化物表面に比較的移行し難い点で、DINPが好ましい。
可塑剤の使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対し、0〜100質量部、さらに10〜60質量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物は粘度が低いため、有機溶剤は使用しなくてもよいか、使用しても極めて少ない量で済み、環境負荷物質を放出しないので安全性が高い。
有機溶剤としては、n−ヘキサンなどの脂肪族系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族系溶剤、トルエンやキシレンなどの芳香族系溶剤など従来公知の有機溶剤が挙げられ、これらは組成物の各成分に反応しないものであればどのようなものでも使用することができる。有機溶剤は安全性の点で、硬化性組成物中に10質量%未満、更に5質量%未満、より更に1質量%未満となるように使用するのが好ましく、最も好ましいのは0質量%と使用しないことである。
本発明の硬化性組成物の製造方法としては、特に限定はされないが、例えば、前記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)と、必要に応じ、更にオキサゾリジン化合物、添加剤或いは可塑剤を、ステンレス製や鉄製などで湿気を遮断できる攪拌、混合装置に仕込み、常圧下、減圧下、加圧下或いは窒素気流下などの各種の条件下に、パッチ式或いは連続式に攪拌、混合して製造することができる。前記攪拌、混合装置としては、例えばプラネタリーミキサー、ニーダー、アジター、ナウタミキサー、ラインミキサーなど各種挙げられる。
製造した硬化性組成物は、湿気により増粘、硬化するものであるため、内容物の貯蔵安定性を保つため湿気を遮断できる容器に詰め、密封して貯蔵するのが好ましい。前記容器としては湿気を遮断できる容器であれば何でもよいが、例えばドラム缶、金属製や合成樹脂製のペール缶や袋状容器、紙製や合成樹脂製のカートリッジ状容器など各種の容器が挙げられる。
そして、本発明の硬化性組成物を施工に際し使用するときは、前記密封容器中に貯蔵していたものを開封し、手動や電動等の吐出ガン、吐出ポンプ或いは傾けるなどして吐出し、外壁目地やコンクリート下地等の施工対象物に充填或いは塗布する。
なお、本発明の硬化性組成物は作業性の点から1液湿気硬化型として使用するのが好ましいが、本発明の硬化性組成物を主剤とし、水などの硬化剤を混合して硬化させる2液硬化型としても使用できる。
以下、本発明について実施例などにより更に詳細に説明する。
ここにおいて、硬化性組成物の例として一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物と一液型湿気硬化性シーリング材組成物を示したが、これに限定されるものではない。
〔イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成〕
合成例1
攪拌機、温度計、窒素シール管及び加温・冷却装置の付いた反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(三井化学ポリウレタン社製、Diol−3000、数平均分子量3,000)838g(OH当量:0.559)と、ポリオキシプロピレントリオール(三井化学ポリウレタン社製、Ttiol−MN−4000、数平均分子量4,000)245g(OH当量:0.184)を仕込み、攪拌しながら1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、HDI、分子量168)114g(NCO当量:1.357)(R値(NCO当量/OH当量)=1.83)とビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)0.1gを加えたのち、加温して70〜80℃で2時間攪拌して、イソシアネート基含有量が理論値(2.2質量%)以下となった時点で反応を終了し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を製造した。
このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1は、滴定による実測イソシアネート基含有量2.0質量%、粘度12,000mPa・s/25℃、常温で透明の粘稠な液体であった。
合成例2
合成例1と同様の反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(三井化学ポリウレタン社製、Diol−3000、数平均分子量3,000)276g(OH当量:0.184)と、ポリオキシプロピレントリオール(三井化学ポリウレタン社製、Ttiol−MN−4000、数平均分子量4,000)46g(OH当量:0.035)を仕込み、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(デグサジャパン社製、VESTANAT(登録商標)IPDI、分子量222.3)46g(NCO当量:0.414)(R値(NCO当量/OH当量)=1.89)とジブチル錫ジラウレート0.1gを加えたのち、加温して70〜80℃で4時間攪拌して、イソシアネート基含有量が理論値(2.2質量%)以下となった時点で反応を終了し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を製造した。
このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2は、滴定による実測イソシアネート基含有量2.0質量%、粘度7,500mPa・s/25℃、常温で透明の粘稠な液体であった。
合成例3
合成例1と同様の反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレントリオール(旭硝子社製、プレミノール−3012、数平均分子量12,000)860g(OH当量:0.215)を仕込み、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(デグサジャパン社製、VESTANAT(登録商標)IPDI、分子量222.3)84g(NCO当量:0.756)(R値(NCO当量/OH当量)=3.52)とオクチル酸ジルコニウム1.0gを加えたのち、加温して70〜80℃で6時間攪拌して、イソシアネート基含有量が理論値(2.4質量%)以下となった時点で反応を終了し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−3を製造した。
このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−3は、滴定による実測イソシアネート基含有量2.1質量%、粘度12,000mPa・s/25℃、常温で透明の粘稠な液体であった。
〔潜在硬化剤の合成〕
合成例4
攪拌機、温度計、エステル管及び加温・冷却装置の付いた反応容器に、ジエタノールアミン(分子量105)を435g入れた後、トルエンを183g加えた。この中に攪拌しながら更にイソブチルアルデヒド(分子量72.1)328gを加えたのち、窒素ガスを流しながら、加温して110〜150℃で3時間脱水反応を続けて、エステル管により水74gを除いた。次いで減圧下(50〜70hPa)に加熱して、過剰のイソブチルアルデヒド及びトルエンを除去して、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジンを得た。
次いで、この2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン659g中にヘキサメチレンジイソシアネート(分子量168)348gを加え、80℃で8時間加熱し、実測NCO濃度が0.0質量%となったとき、ウレタン化反応を終了した。得られた反応生成物(ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1)は常温で半透明の液体であった。
実施例1
攪拌機、加熱、冷却装置及び窒素シール管付き混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を100g仕込み、攪拌しながらジメチルベヘニルアミン(花王社製、ファーミンDM2285)を0.2g加えて混合、溶解した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物は、室温で透明の流動性粘稠液体であった。
実施例2
実施例1において、ジメチルベヘニルアミンを1g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
実施例3
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を100gと、ジイソノニルフタレート30gを仕込み、攪拌しながらジメチルベヘニルアミン(花王社製、ファーミンDM2285)を1gと、予めヒンダードアミン系光安定剤(旭電化工業社製、アデカスタブLA−63P)20g及びヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1010、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])20gを、それぞれジメチルカーボネート(DMC)80gに溶解して調製しておいたヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液2.5gと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液5gを加えて混合、溶解した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物は、室温で透明の流動性粘稠液体であった。
実施例4
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を100gと、ジイソノニルフタレート30gを仕込み、攪拌しながら脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業社製、白艶華CCR)を60g仕込み、内容物が均一になるまで混合した。次いでジメチルベヘニルアミン(花王社製、ファーミンDM2285)を1gと、実施例3と同様のヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液2.5gと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液5gを加え、均一になるまで混合した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材組成物は、室温で白色不透明のペースト状物であった。
実施例5
実施例4において、ジメチルベヘニルアミンを5g、ヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液を10g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液を3g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材組成物は、室温で白色不透明のペースト状物であった。
比較例1
実施例1において、ジメチルベヘニルアミンを使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
比較例2
実施例3において、ジメチルベヘニルアミンを使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
比較例3
実施例4において、ジメチルベヘニルアミンを使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
実施例6
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を100gを仕込み、攪拌しながら、予めジメチルベヘニルアミン(花王社製、ファーミンDM2285)50gをメチルシクロヘキサン50gに溶解して調製しておいたジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を0.4gと、実施例3と同様のヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液2.5gと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液5gと、合成例4で得たウレタン基含有オキサゾリジン化合物O−1を9.8gと、p−トルエンスルホニルイソシアネート0.4gを順次加え、混合、溶解した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物は、室温で透明の流動性粘稠液体であった。
実施例7
実施例6において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を2g、ヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液を5g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
実施例8
実施例6において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を10g、ヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液を15g使用し、p−トルエンスルホニルイソシアネートを使用しないで、代わりに、予め無水安息香酸5gをジメチルカーボネート(DMC)5gに溶解して調製しておいた無水安息香酸の50質量%DMC溶液を0.2g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
比較例4
実施例6において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
比較例5
実施例7において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
比較例6
実施例8において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
実施例9
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を100gと、ジイソノニルフタレート40gと、実施例6と同様のジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液2gを仕込み、攪拌しながら、予めそれぞれを100〜110℃の乾燥機で乾燥して水分含有量を0.05質量%以下とした酸化チタン10g、重質炭酸カルシウム70g及び脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業社製、白艶華CCR)60gを順次仕込み、内容物が均一になるまで混合した。次いで、実施例3と同様のヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液2.5gと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液5gと、合成例4で得たウレタン基含有オキサゾリジン化合物O−1を9.8gと、p−トルエンスルホニルイソシアネート0.4gを順次加え、更に均一になるまで混合した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材組成物は、流動性のない白色不透明のペースト状物であった。
比較例7
実施例9において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
実施例10
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−3を100gと、ジイソノニルフタレート25gと、実施例6と同様のジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液6gを仕込み、攪拌しながら、予めそれぞれを100〜110℃の乾燥機で乾燥し水分含有量を0.05質量%以下とした酸化チタン10g、重質炭酸カルシウム60g及び微粒子状重質炭酸カルシウム(備北粉化工業社製、ソフトン2200、乾式)を60g順次仕込み、内容物が均一になるまで混合した。次いで、実施例3と同様のヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液5g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液5g、合成例4で得たウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を11.3g及び実施例8と同様の無水安息香酸の50質量%DMC溶液0.2gを順次加え、更に均一になるまで混合した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
得られた一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物は、流動性のある白色不透明の粘稠液状物であった。
比較例8
実施例10において、ジメチルベヘニルアミンの50質量%メチルシクロヘキサン溶液を使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を調製した。
〔性能試験〕
実施例1〜5と比較例1〜3で得た一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物と一液型湿気硬化性シーリング材組成物を用い汚染防止性と硬化ゴムの硬さ試験を、実施例6〜8と比較例4〜6で得た一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を用いタックフリーと汚染防止性の試験を、実施例9と比較例7で得た一液型湿気硬化性シーリング材組成物を用い貯蔵安定性、スランプ、汚染防止性及び引張接着性試験を、そして実施例10と比較例8で得た一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を用い貯蔵安定性、汚染防止性及びゴム引張物性試験をそれぞれ行った。
試験方法
(1)汚染防止性
厚さ5mmのスレート板の表面に、厚さ5mm×幅10mmの短冊状に切り取った木片を四角枠状に配置して接着し、深さ5mm×幅30mm×長さ150mmの容器状体を作製し、この容器状体に組成物を泡が入らないように注意して充填し、余分の組成物をヘラでかきとり表面を平らにしたものを試験体とした。
試験体を必要数作製し、直ちに屋外の日の当る場所に水平に置いて硬化養生した。屋外に暴露してから8時間経過後、1日経過後、7日経過後のそれぞれの試験体に、表面に黒色珪砂(粒径70〜110μm)をふりかけ、直ちに試験体を裏返し、底面を手で軽く叩いて余分の黒色珪砂を落とした。表面に付着して残った黒色珪砂(汚れ)の状態を目視により観察し、試験体表面の汚染防止性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:硬化物表面に黒色珪砂の付着がほとんど認められずきれいな状態。
×:硬化物表面に黒色珪砂が多量に付着して黒く汚れた状態。
(2)硬さ
組成物を離型紙の上に泡が入らないように注意して塗布し、23℃、50%相対湿度の部屋に14日間置いて硬化させ、厚さ3mmのシート状のゴム硬化物を作製し、このシートを幅50mm×長さ100mmの短冊状に切り出したものを試験片とした。
この試験片を3枚重ねたものを試験体とし、23℃、50%相対湿度の部屋において、JIS K 6253(1997、確認2001)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」の5.デュロメータ硬さ試験のタイプAにより硬さを測定した。
(3)タックフリー
JIS A 1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の4.19タックフリー試験によりタックフリー(時間)を測定した。
(4)スランプ
JIS A 1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の4.1スランプ試験により、23℃におけるスランプ(縦)を測定した。
(5)引張接着性
JIS A 1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の4.21引張接着性試験により、養生後の試験体について引張試験をし、50%引張応力(M50)(N/cm)、150%引張応力(M150)(N/cm)、最大引張応力(Tmax)(N/cm)、最大荷重時の伸び(Emax)(%)及び破壊の状況を求めた。表3において、破壊状況CF:100とは、凝集破壊の割合が100%であることを示す。
なお、試験体はスレートを被着体とし、プライマー(OP2531、オート化学工業社製)で処理し、シーリング材組成物を打設、養生して作製した。
(6)ゴム引張物性
一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物を離型紙の上に泡が入らないように注意して流し、23℃、50%相対湿度の部屋に14日間置いて硬化させ、厚さ3mmのシート状のゴム硬化物を作製し、このシートからダンベル状3号形試験片を採取して試験体とした。
この試験体を用い、JIS K 6251(1993、確認1999)「加硫ゴムの引張試験方法」により引張試験をし、伸び100%時の引張応力(M100)(N/cm)、伸び300%時の引張応力(M300)(N/cm)、伸び500%時の引張応力(M500)(N/cm)、引張強さ(N/cm)及び破断時の伸び率(%)を求めた。
一液型湿気硬化性塗膜防水材組成物及び一液型湿気硬化性シーリング材組成物の原料組成及びその性能をまとめて表1〜3に示す。
Figure 2008088220
Figure 2008088220
Figure 2008088220
本発明の硬化性組成物は、硬化後の表面の塵埃付着汚染がなく、かつ耐候性、接着性、耐水性に優れているため、建築、土木、電気、自動車などの分野における塗料、接着剤など各種用途に使用できるが、特に防水を目的として、建築物の屋上や床に塗布施工する建築用或いは土木用の塗膜防水剤、或いは建築物の外壁や土木構築物などの目地に充填して使用する建築用或いは土木用のシーリング材として好適に用いられる。

Claims (6)

  1. イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)とを含有すること、を特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記の炭素数10以上のアルキル基を有する長鎖脂肪族3級アミン(B)が、ジメチルベヘニルアミンである、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が、脂肪族系ポリイソシアネート由来のイソシアネート基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  4. 更にオキサゾリジン化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 更に添加剤を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記添加剤が、ヒンダードアミン系光安定剤である、請求項5に記載の硬化性組成物。
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