JP4996942B2 - 一液湿気硬化性組成物、シーリング材及び塗膜防水材 - Google Patents

一液湿気硬化性組成物、シーリング材及び塗膜防水材 Download PDF

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Description

本発明は、大気中などの水分により硬化して、汚染防止効果などに優れたゴム状弾性体となる一液湿気硬化性組成物、シーリング材及び塗膜防水材に関する。
従来から、建築物用、土木用、自動車用などの防水シーリング材、接着剤、塗料などの硬化性組成物に使用される湿気硬化型の樹脂成分として、ポリウレタン樹脂が作業性や接着性などに優れている点から広く使用されている。
しかしながら、ポリウレタン樹脂は、硬化後のゴム引張物性を低モジュラスから高モジュラス(高伸びから低伸び)まで比較的自由に調節できる利点を有している反面、シーリング材や塗膜防水材などに使用するため低〜中モジュラス域に設計したとき、ポリウレタン樹脂を含有する硬化性組成物は、硬化後の表面にタック(粘着)が残るため、塵や埃などが付着し易くなり、表面が黒っぽく汚染してしまうという問題が生じる。特にシーリング材などの硬化性組成物を外壁目地や屋上などの屋外に施工した場合、施工直後の完全硬化をしていない段階においては、残存タックが激しいため、例えば風が強く吹くなどして埃が舞ったとき、塵埃付着による汚染が激しく生じてしまう。
この硬化物表面の汚染性を解決する技術として、脂肪族や脂環族のジイソシアネートモノマーから誘導されるイソシアネート基末端プレポリマーに、光硬化性物質或いは酸素と反応しうる不飽和化合物を配合するポリイソシアネート組成物が提案されている(特許文献1及び2参照。)。しかし、この技術である程度の汚染防止効果を得ることができるが、硬化途中の段階における汚染防止効果は認められず、また長期にわたる汚染の防止も未だ不十分であり、硬化途中の段階においても、そして硬化後長期にわたってもさらなる汚染防止性能を有する硬化性組成物が求められている。
また、特定量のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、特定構造式で表されるケイ酸エステルやその縮合物、或いはこれらで表面処理された無機充填剤を配合した一液湿気硬化型ポリウレタン組成物が提案されている(特許文献3参照。)。しかし、この技術が目的とするところは、コンクリート、モルタル等に対する接着性に優れていることであり、汚染防止については一切言及していない。
特開2002−37832号公報 特開2002−37846号公報 特開2002−12645号公報
本発明は、大気中などの水分などにより硬化して諸物性に優れたゴム状弾性体となり、特に硬化後、低モジュラス〜中モジュラス(高伸び〜中伸び)の比較的柔らかなゴム状弾性体の場合でも、常温時はもちろん冬場の低温時期においても、施工後の硬化の途中においても速やかに汚染防止効果を発揮し、かつ硬化後長期にわたっても優れた汚染防止効果を発揮することに加え、著しく優れた耐候性を有する一液湿気硬化性組成物、シーリング材及び塗膜防水材を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために鋭意検討した結果、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、硬化促進触媒とからなる一液湿気硬化性組成物に、メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物と耐候安定剤を配合することにより、得られる硬化性組成物が、硬化途中においても、硬化後長期にわたっても優れた汚染防止効果を発揮することに加え、硬化性組成物中に硬化促進触媒が存在すると、通常は硬化後の耐候性が低下するのであるが、驚くべきことに、これに前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を配合することにより、硬化物が著しく優れた耐候性を有することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(16)に示されるものである。
(1)イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、下記一般式(1)で表すメトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)と、硬化促進触媒(C)と、耐候安定剤(D)とからなる、一液湿気硬化性組成物であって、前記耐候安定剤(D)が、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であること、を特徴とする前記一液湿気硬化性組成物。
4−nSiX (1)
〔但し、(1)式中、Rは、炭素数1〜6の1価の炭化水素基を表し、Rが複数のときは同じであっても異なっていてもよい。Xはアルコキシ基を表し、Xが複数のときは同じであっても異なっていてもよいが、少なくとも1個はメトキシ基以外のアルコキシ基である。nは1〜4の整数である。〕
(2)前記メトキシ基以外のアルコキシ基がエトキシ基である、前記(1)の一液湿気硬化性組成物。
(3)前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物が、テトラエトキシシランである、前記(1)の一液湿気硬化性組成物。
(4)前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物が、エトキシメトキシシランである、前記(1)の一液湿気硬化性組成物。
(5)前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が、脂肪族系ポリイソシアネート化合物由来のイソシアネート基である、前記(1)〜(4)のいずれかの一液湿気硬化性組成物。
(6)前記硬化促進触媒(C)が、金属キレート化合物である、前記(1)〜(5)のいずれかの一液湿気硬化性組成物。
(7)更に添加剤(E)を配合する、前記(1)〜(6)のいずれかの一液湿気硬化性組成物。
(8)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする暴露目地用シーリング材。
(9)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするサイディング用シーリング材。
(10)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするビル外壁目地用シーリング材。
(11)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするサッシ周り用シーリング材。
(12)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする石目地用シーリング材。
(13)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする窯業材料目地用シーリング材。
(14)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする室内目地用シーリング材。
(15)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする合成樹脂製シート末端処理用シーリング材。
(16)前記(1)〜(7)のいずれかの一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするポリウレタン系塗膜防水材。
本発明により初めて、大気中などの水分などにより硬化して諸物性に優れたゴム状弾性体となり、特に硬化後、低モジュラス〜中モジュラス(高伸び〜中伸び)の比較的柔らかなゴム状弾性体の場合でも、常温時はもちろん冬場の低温時期においても、施工後の硬化の途中においても速やかに汚染防止効果を発揮し、かつ硬化後長期にわたっても優れた汚染防止効果を発揮することに加え、著しく優れた耐候性を有する一液湿気硬化性組成物、シーリング材及び塗膜防水材を提供することが可能となった。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明におけるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、イソシアネート基が湿気などの水分と反応し、尿素結合を形成して架橋、硬化するものであり、活性水素化合物と有機イソシアネートとを活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得られるものであって、本発明の一液湿気硬化性組成物において硬化成分となるものである。
具体的には、活性水素化合物と有機イソシアネートとを、原料合計のイソシアネート基/活性水素(基)のモル比が1.3〜10/1.0、更には1.5〜3.0/1.0となる範囲で同時或いは逐次に反応させて、好適に製造することができる。モル比が1.3/1.0を下回ると、得られるウレタンプレポリマー(A)の架橋点が少なくなりすぎ、硬化性組成物の硬化後の伸びや引張強度などが低下し、ゴム弾性物性や接着性が乏しいものとなり、モル比が10/1.0を超えると、湿気と反応したとき炭酸ガスの発生量が多くなり発泡の原因となるため好ましくない。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基含有量は0.3〜15.0質量%が好ましく、特に0.5〜5.0質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、プレポリマー中の架橋点が少ないため、十分な接着性が得られない。イソシアネート基含有量が15.0質量%を超える場合は、プレポリマー中の架橋点が多くなりゴム弾性が悪化する点と、湿気との反応による炭酸ガスの発生量が多くなり硬化物が発泡する点で好ましくない。
製造方法としては、例えば、ガラス製やステンレス製などの反応容器に活性水素化合物と有機イソシアネートとを仕込み、後述する反応触媒や有機溶剤の存在下或いは不存在下に50〜120℃で反応させる方法が挙げられる。この際、イソシアネート基が湿気と反応すると、得られるウレタンプレポリマー(A)が増粘するため、窒素ガス置換、窒素ガス気流下などの湿気を遮断した状態で反応を行うことが好ましい。
なお、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、大気中の水分(湿気)と室温で反応硬化することにより一液湿気硬化型として使用される。
前記活性水素化合物としては、高分子のポリオール、アミノアルコール、ポリアミンなどが挙げられる。
高分子のポリオールとしては、ポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテル・エステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオール、炭化水素系ポリオール等が挙げられ、数平均分子量500以上、好ましくは1,000以上のものである。
なお、本発明において、数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数値である。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、アルキレンオキシドを開環付加重合させたものや、活性水素を2個以上含有する化合物などの開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させたものなどが挙げられる。
開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の低分子多価アルコール類、ソルビトール、シュークロース、グルコース、ラクトース、ソルビタン等の糖類系低分子多価アルコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類、エチレンジアミン、ブチレンジアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類、アジピン酸、テレフタル酸等の低分子ポリカルボン酸類、これらの少なくとも1種にアルキレンオキシドを反応させて得られる低分子量のポリオキシアルキレンポリオールが挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、これらの混合物などが挙げられる。
すなわち、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、具体的には、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−ランダム或いはブロック共重合ポリオール、ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシブチレン)−ランダム或いはブロック共重合ポリオールなどを挙げることができ、また、これらの各種ポリオールとトルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの有機ポリイソシアネートとを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたものも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールは、良好な作業性などの理由で、数平均分子量が500〜100,000、更に1,000〜30,000、特に1,000〜20,000のものが好ましく、また、1分子当たり平均のアルコール性水酸基の個数は2個以上、更に2〜4個が好ましく、2〜3個が最も好ましい。
更に、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、複合金属シアン化錯体などの触媒を使用して得られる、総不飽和度が0.1meq/g以下、更に0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下のものが好ましく、分子量分布〔重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn〕が1.6以下、特に1.0〜1.3の狭いものが好ましい。
なお、本発明において、ポリオキシアルキレン系ポリオールとは、分子1モルの水酸基を除いた部分の50質量%以上、更に80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がウレタン、エステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリオレフィンなどで変性されていてもよいことを意味するが、本発明においては、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンから成るポリオールが最も好ましい。
ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオールとしては、例えば、公知のコハク酸、アジピン酸、テレフタル酸等のジカルボン酸、それらの酸エステル、酸無水物等と、前記のポリオキシアルキレン系ポリオールの合成に開始剤として使用される活性水素を2個以上含有する化合物との脱水縮合反応で得られる化合物が挙げられる。更に、ε−カプロラクトン等の環状エステル(すなわちラクトン)モノマーの開裂重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテル・エステルポリオールとしては、例えば、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールと前記のジカルボン酸、酸無水物等とから製造される化合物が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、前記のポリオキシアルキレン系ポリオールの製造に用いる低分子多価アルコール類と、ホスゲンとの脱塩酸反応、或いはジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応などから得られる化合物が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリルポリオールとしては、水酸基を含有するヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどを他の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と共重合したものなどが挙げられる。
炭化水素系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオールや水素添加ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール、塩素化ポリプロピレンポリオールなどが挙げられる。
ポリオールとしては更に、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールの製造原料として挙げた数平均分子量500未満の低分子多価アルコール類が挙げられる。
アミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン等が挙げられる。
ポリアミンとしては、ポリプロピレングリコールの末端ジアミノ化物などの、数平均分子量500以上でポリオキシアルキレン系ポリオールの末端がアミノ基となったポリオキシアルキレンポリアミン等の高分子ポリアミンが挙げられる。
ポリアミンとしては更に、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン等の数平均分子量500未満の低分子ポリアミンが挙げられる。
これらはいずれも単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度が低く、硬化後の物性が良好なため、これから得られる硬化性組成物の粘度が低く作業性が良好な点と、硬化後のゴム弾性物性や接着性が高い点で、高分子のポリオールが好ましく、更にポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましく、特にポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の変性用として、ポリオキシアルキレンモノアルコール、ブチルアルコール、オクタデシルモノアルコール等の高分子のモノアルコールや低分子のモノアルコールなども使用できる。
前記有機イソシアネートとしては、具体的には、有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネートと有機モノイソシアネートとの混合物が挙げられるが、有機ポリイソシアネートが好ましい。
有機モノイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を1個含有すればよく、イソシアネート基以外の有機基としては、湿気などの水分硬化性の官能基を含有していない疎水性の有機基が好ましい。具体的には、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−テトラデシルモノイソシアネート、n−ヘキサデシルモノイソシアネート、オクタデシルモノイソシアネート、n−クロロエチルモノイソシアネートなどの脂肪族モノイソシアネート、クロロフェニルモノイソシアネート、3,5−ジクロロフェニルモノイソシアネート、p−フルオロフェニルモノイソシアネート、2,4−ジフルオロフェニルモノイソシアネート、o−トリフルオロメチルフェニルモノイソシアネート、p−ニトロフェニルモノイソシアネート、p−イソプロピルフェニルモノイソシアネート、2,6−ジイソプロピルモノイソシアネート、p−ベンジルオキシフェニルモノイソシアネートなどの芳香族モノイソシアネート、その他に2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられる。これらは単独で或いは2種以上を混合して使用できる。
有機ポリイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を2個以上含有する化合物であり、具体的には例えば、イソシアネート基が芳香族炭素に結合している芳香族系ポリイソシアネートと、イソシアネート基が脂肪族炭素に結合している脂肪族系ポリイソシアネートが挙げられ、芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート等のトルエンジイソシアネート類、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート類、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等のフェニレンジイソシアネート類、2,4,6−トリメチルフェニル−1,3−ジイソシアネート、2,4,6−トリイソプロピルフェニル−1,3−ジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等のナフタレンジイソシアネート類、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネートなどが挙げられる。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート類などの芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。更に、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、クルードトルエンジイソシアネートなどの有機ポリイソシアネートも使用できる。
また、これらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる、ウレトジオン結合、イソシアヌレート結合、アロファネート結合、ビュレット結合、ウレトンイミン結合、カルボジイミド結合、ウレタン結合、ウレア結合などを1以上含有する変性イソシアネートも使用できる。
これらは単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の粘度が低くなり、得られる硬化性組成物の作業性を良好なものとすることができる点で、脂肪族系ポリイソシアネート、更に芳香脂肪族ポリイソシアネート、特にキシリレンジイソシアネートが好ましい。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成の際には、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、オクチル酸錫、オクチル酸ジルコニウムなどの、亜鉛、錫、鉛、ジルコニウム、ビスマス、コバルト、マンガン、鉄等の金属とオクチル酸、ナフテン酸等の有機酸との塩、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属と有機酸との塩などの有機金属化合物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等の短鎖の3級アミンやその塩などのウレタン化反応触媒を用いることができ、これらのうち有機金属化合物が好ましい。
また、更に公知の有機溶媒を用いることもできる。
次に、本発明におけるメトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)について説明する。
この(B)成分は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)からなる硬化性組成物に配合することにより、硬化性組成物を湿気に暴露させたとき、硬化後はもちろん、硬化途中の段階から、その表面に塵埃が付着しない、また少量付着しても雨やシャワー等の流水により簡単に洗い流すことができる、汚染防止性に優れた硬化物表面となる効果を与えるものである。これは、硬化性組成物が水分により硬化が進行するとともに、(B)成分が硬化途中の硬化性組成物の表面に移行(ブリード)し、湿気により加水分解を受け、脱アルコールしながら縮合し、親水性の被膜を形成することによるものと推察される。
更に、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)からなる硬化性組成物の硬化を促進させるなどのため、後述する硬化促進触媒(C)を配合すると、硬化後、硬化物表面が太陽光、酸素、雨水などの暴露を受けたとき、硬化促進触媒(C)が硬化後のウレタン結合を切断する触媒としても働くため、通常は硬化物の耐候性が低下してしまうのであるが、前記(B)成分は、これをイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、硬化促進触媒(C)とからなる硬化性組成物に配合することにより、得られる硬化性組成物の硬化後の表面が、著しく優れた耐候性を有するという効果を与えることができる。これは、前記したように、(B)成分が硬化物表面に速やかに親水性の被膜を形成し、バリヤー層となり、硬化物内部に太陽光や雨水などが直接暴露するのを防止するためと推察される。
前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)成分としては、具体的には、下記一般式(1)に示す、メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物が挙げられる。ここにおいて前記アルコキシシラン化合物は、メトキシ基以外のアルコキシ基を少なくとも1個有すればよい。
4−nSiX (1)
〔但し、(1)式中、Rは、炭素数1〜6の1価の炭化水素基を表し、Rが複数のときは同じであっても異なっていてもよい。Xはアルコキシ基を表し、Xが複数のときは同じであっても異なっていてもよいが、少なくとも1個はメトキシ基以外のアルコキシ基である。nは1〜4の整数である。〕
前記Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、フェニル基などの、反応性の官能基を有しない炭素数1〜6の1価の炭化水素が挙げられ、これらのうちメチル基が好ましい。
前記Xとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基が挙げられ、加水分解速度と、発生する該当アルコールのウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基との反応速度とのバランスがとれ、汚染防止付与効果と耐候性付与効果が高い点で、少なくとも1個はメトキシ基以外のアルコキシ基である必要があり、さらに全てがエトキシ基か、またはエトキシ基とメトキシ基の組み合わせが好ましい。アルコキシ基の全てがメトキシ基であると、加水分解して発生するメタノールの、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基との反応速度が速いため、硬化が不十分となり、汚染防止の効果が発揮されないため好ましくない。
また、前記(1)式で表すアルコキシシラン化合物の1種又は2種以上が、2分子以上、好ましくは2〜20分子、更に好ましくは2〜15分子、線状或いは3次元状に部分的に加水分解縮合した多量体も使用でき、その使用方法は、アルコキシシラン化合物(モノマー)単独であってもよいし、アルコキシシラン化合物の部分的加水分解縮合物単独であってもよいし、アルコキシシラン化合物(モノマー)と、アルコキシシラン化合物の部分的加水分解縮合物との組み合わせであってもよい。
前記一般式(1)で表される化合物として、更に具体的には、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、モノメトキシトリエトキシシランなどのモノマーが挙げられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用できるが、これらのうち得られる硬化性組成物の硬化途中からの汚染防止付与効果と耐候性付与効果の高い点で、テトラエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、これらの部分加水分解縮合物が汚染防止効果に優れる点で好ましい。
前記(B)成分の使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜100質量部、更に0.1〜30質量部、特に0.1〜10質量部が好ましい。0.01質量部未満では汚染防止付与効果が少なく、100質量部を超えると、加水分解して発生するアルキルアルコールの量が多くなり、(A)成分のイソシアネート基と反応して硬化不良を起こすため好ましくない。
次に、硬化促進触媒(C)について説明する。
この(C)成分は、硬化性組成物に配合することにより、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基と水分との反応を促進させ、硬化性組成物の硬化を促進させる働きをすると共に、加水分解と縮合反応を促進させ、硬化性組成物が硬化途中であっても、速やかに表面汚染防止の効果を発現させる触媒の働きもする。
前記(C)成分としては、具体的には、金属と有機酸との塩、有機金属と有機酸との塩、金属キレート化合物、3級アミン類などが挙げられ、金属と有機酸との塩としては、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、オクチル酸ビスマス、オクチル酸ジルコニウム等の各種有機酸と、錫、ビスマス、ジルコニウム、亜鉛、マンガン等の各種金属との塩が挙げられる。有機金属と有機酸との塩としては、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物などが挙げられる。金属キレート化合物としては、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫系キレート化合物である旭硝子社製EXCESTAR C−501、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガンなどが挙げられる。3級アミン類としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(DABCO)、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどが挙げられ、さらにこれら3級アミン類と有機カルボン酸の塩類なども挙げられる。
これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
これらのうち、アルコキシシランの加水分解と縮合の促進効果が高く、以って硬化途中からの汚染防止性能を付与する効果が高い点で、金属と有機酸との塩、有機金属と有機酸との塩、金属キレート化合物が好ましく、さらに金属キレート化合物が好ましく、特にジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)が好ましい。
前記(C)成分は、硬化速度、硬化途中からの汚染防止性能を付与する効果などの点から、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.001〜10質量部、特に0.01〜2質量部配合するのが好ましい。
更に、耐候安定剤(D)について説明する。
耐候安定剤(D)は、得られる硬化性組成物中のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の硬化後の酸化や光劣化、熱劣化を防止して、硬化性組成物の耐候性を向上させるために使用するものである。
しかし、耐候安定剤(D)は、例えば硬化性組成物をシーリング材として使用した場合など、目地の内側は硬化物の厚みが3mm以上など十分の厚さがある場合は、硬化物に対する耐候性を付与する効果は十分高いのであるが、目地の両端においては、シーリング材が目地から少しはみだして施工される場合が多くあり、そのはみ出した部分のシーリング材の厚さは、1mm以下と薄くなってしまい、このように硬化後の厚さが薄い場合、硬化物への耐候性付与の効果は厚いときに比べ低下してしまう。これは硬化物の厚さが薄い場合、耐候安定剤(D)の揮発による濃度低下が早めに生じるためである。
このとき、硬化性組成物に前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)成分を配合しておくと、硬化物が1mm以下の薄い場合でも、十分に高い耐候性を有する。これは(B)成分が硬化物の表面に移行(ブリード)し、湿気等の水分により加水分解と縮合を受けることにより、極めて薄い被膜を形成し、この被膜がバリヤーとなり,太陽光や雨水などの直接暴露を防止することにより耐候性が高められる効果と、耐候安定剤(D)の揮発がこの被膜により防止され、耐候安定剤(D)の濃度低下が生じないため、耐候性が高められる効果の相乗によるものと推察される。
したがって、本発明は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、硬化促進触媒(C)と耐候安定剤(D)を配合した一液湿気硬化性組成物に、前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)を配合することにより、一液湿気硬化性組成物に対し優れた耐汚染性及び耐候性を付与する方法でもある。
前記耐候安定剤(D)として具体的には、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、耐候性付与効果が高い点で、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、特にヒンダードアミン系光安定剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤の併用が好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。また、三共社製の商品名サノールLS−292などの他、旭電化工業社製の商品名アデカスタブシリーズのLA−52、LA−57、LA−62、LA−67、LA−77、LA−82、LA−87などの分子量1,000未満の低分子量ヒンダードアミン系光安定剤、同じくLA−63P、LA−68LD或いはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の商品名CHIMASSORBシリーズの119FL、2020FDL、944FD、944LDなどの分子量1,000以上の高分子量ヒンダードアミン系光安定剤なども挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
耐候安定剤(D)は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部配合するのが好ましい。
本発明においては、更に(B)、(C)及び(D)成分以外の添加剤(E)を配合することができる。添加剤(E)としては、充填剤、揺変性付与剤、貯蔵安定性改良剤(脱水剤)、着色剤、意匠性付与剤などが挙げられ、それぞれ補強や増量、揺変性の付与向上、貯蔵安定性の改良向上、着色、硬化物の表面の艶消しや凹凸付与(ざらつき感付与)等の意匠性付与などを目的として使用する。
充填剤としては、例えば、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカなどの合成シリカ、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の無機粉末状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤などの無機系充填剤、或いはこれらの表面を脂肪酸等の有機物で処理した充填剤、木粉、クルミ穀粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、更にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の熱可塑性樹脂或いは熱硬化性樹脂の粉末などの有機系充填剤などの他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の難燃性付与充填剤なども挙げられ、粒径0.01〜1,000μmのものが好ましい。
揺変性付与剤としては、コロイダルシリカ、前記脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変剤、有機ベントナイト、脂肪酸アマイド等の有機揺変剤が挙げられる。
これらのうち、揺変性付与効果が高い点で脂肪酸処理炭酸カルシウムが好ましい。
貯蔵安定性改良剤としては、組成物中に存在する水分と反応する、酸化カルシウム、p−トルエンスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
着色剤としては、酸化チタンや酸化鉄などの無機系顔料、銅フタロシアニンなどの有機系顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
意匠性付与剤は、硬化性組成物に配合することにより硬化物表面の艶を消す補助をしたり、表面の艶を消すと共に凹凸を付与し天然のざらついた岩石を模した外観を付与したりして意匠性を付与する効果を発揮させるものであり、具体的に、艶消しを付与するものとしては、例えば、蜜ロウ、カルナバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類やステアリン酸アミド等の高級脂肪族化合物などが挙げられる。
表面の艶を消すとともに凹凸を付与するものとしては、粒状物やバルーンなどが挙げられ、粒状物としては前記充填剤として挙げたものと同様のもので、粒径が50μm以上の大きなものが挙げられる。
バルーンは中空の物質であり、その形状は球状だけでなく、立方状、直方状、金平糖状など各種あり、また硬化性組成物に対する凹凸付与効果を消失させない程度にバルーンを少し破壊したものも挙げられるが、硬化性組成物の作業性の良さから球状が好ましい。具体的に例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン、フェノール樹脂バルーン、尿素樹脂バルーン、ポリスチレンバルーン、ポリエチレンバルーン、サランバルーン等の有機系バルーン、或いは無機系化合物と有機系化合物を混合したり積層したりした複合化バルーンなどが挙げられる。
また、これらのバルーンをコーティングしたり表面処理したりしたものも使用でき、例えば、無機系バルーンを前記シランカップリング剤などで表面処理したもの、有機系バルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたものなども挙げられる。
これらのうち、意匠性付与効果の大きさの点から、粒状物及び/又はバルーンが好ましく、更に粒状無機系充填剤及び/又は無機系バルーンが好ましく、特に粗粒重質炭酸カルシウム及び/又はセラミックバルーンが好ましい。
粒状物及び/又はバルーンの粒径は、意匠性付与効果の大きさの点から50μm以上、更には100〜1,000μmが好ましい。
充填剤、揺変性付与剤、貯蔵安定改良剤(脱水剤)、着色剤及び意匠性付与剤の合計の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0〜500質量部、特に10〜300質量部が好ましい。
本発明において、前記各添加剤(E)成分はそれぞれ単独で或いは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明においては、可塑剤も併用できる。可塑剤は、硬化性組成物の粘度を低下させて作業性を向上させるため、或いは硬化後のゴム弾性物性を調節するために使用するものであり、可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の非芳香族2塩基酸エステル類、トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類、塩素化パラフィン等のハロゲン化脂肪族化合物などの分子量500未満の低分子量可塑剤が挙げられ、分子量500以上の高分子量タイプの可塑剤としては、例えば、ジカルボン酸類とグリコール類とからのポリエステル類等のポリエステル系可塑剤、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールのエーテル化或いはエステル化誘導体、シュークロース等の糖類多価アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキシドを付加重合し、更にエーテル化或いはエステル化した糖類系ポリエーテル類等のポリエーテル類、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類、低粘度の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ、これらのうち、可塑剤が硬化物表面に比較的移行し難い点で、DINPが好ましい。
可塑剤の使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対し、1〜100質量部、さらに10〜60質量部が好ましい。
本発明の一液湿気硬化性組成物は粘度が低いため、有機溶剤は使用しなくてもよいか、使用しても極めて少ない量で済み、環境負荷物質を放出しないので安全性が高い。
有機溶剤としては、n−ヘキサンなどの脂肪族系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族系溶剤、トルエンやキシレンなどの芳香族系溶剤など従来公知の有機溶剤が挙げられ、これらは組成物の各成分に反応しないものであればどのようなものでも使用することができる。有機溶剤は安全性の点で、硬化性組成物中に10質量%未満、更に5質量%未満、より更に1質量%未満となるように使用するのが好ましく、最も好ましいのは0質量%と使用しないことである。
本発明の一液湿気硬化性組成物の製造方法としては、特に限定はされないが、例えば、前記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)と、硬化促進触媒(C)と、耐候安定剤(D)と、また更に添加剤(E)或いは可塑剤のうち必要に応じ選択したものを、ステンレス製や鉄製などで湿気を遮断できる攪拌、混合装置に仕込み、常圧下、減圧下、加圧下或いは窒素気流下などの各種の条件下に、パッチ式或いは連続式に攪拌、混合して製造することができる。前記攪拌、混合装置としては、例えばプラネタリーミキサー、ニーダー、アジター、ナウタミキサー、ラインミキサーなど各種挙げられる。
製造した硬化性組成物は、湿気により増粘、硬化するものであるため、内容物の貯蔵安定性を保つため湿気を遮断できる容器に詰め、密封して貯蔵するのが好ましい。前記容器としては湿気を遮断できる容器であれば何でもよいが、例えばドラム缶、金属製や合成樹脂製のペール缶や袋状容器、紙製や合成樹脂製のカートリッジ状容器など各種の容器が挙げられる。そして使用に際し、硬化性組成物を詰めた容器を開封し、手動や電動の押出しガンや、塗布装置を用いて、施工の対象物に充填や塗布をして施工すればよい。
なお、本発明の一液湿気硬化性組成物は、主剤と硬化剤を混合する手間がなく、計量間違いや混合不良による硬化不良を起こす心配がな、1液湿気硬化型として好適に用いることができる
次に、本発明の一液湿気硬化性組成物の用途について説明する。
本発明の一液湿気硬化性組成物は、建築物や土木構築物のシーリング材、接着剤、塗膜防水剤などとして広く使用できるが、硬化性組成物が硬化途中においても、そして硬化後長年にわたっても優れた汚染防止性能及び著しく優れた耐候性を有するという特徴を最大限に発揮できる点で、硬化性組成物を硬化後の表面が塵埃の暴露を受けやすく、太陽光や雨水に暴露されやすい場所に施工することを用途とするのが好ましい。
特に、それぞれが本発明の一液湿気硬化性組成物からなる、サイディング用シーリング材、ビル外壁目地用シーリング材、サッシ周り用シーリング材、石目地用シーリング材、窯業材料目地用シーリング材、室内目地用シーリング材、合成樹脂製シート端末処理用シーリング材又はポリウレタン系塗膜防水材として使用するのが適している。
なお、後述するような、シーリング材の硬化後、その表面に塗料を上塗りすることなく、直接屋内又は特に屋外の周囲環境に暴露される目地を総称して暴露目地という。したがって、本発明の一液湿気硬化性組成物からなる暴露目地用シーリング材として使用することが好ましい。
更に、具体的に説明すると、一戸建てや集合住宅等の建築物において、窯業系或いは金属系のサイディングと呼ばれる板を貼り付け外壁を形成する工法が広く採用されているが、このサイディング外壁に形成された目地には、防水のためシーリング材を充填、施工する必要がある。この際、サイディングが予め塗装により天然石張り風やタイル張り風の意匠が施されている場合、シーリング材は、その表面色と適合する色に予め着色されたものを使用するため、充填、施工した後、硬化シーリング材の表面は上塗り塗装されることなく、直接屋外の環境に暴露され、塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなることとなる。このようなサイディングで形成された目地に、本発明のサイディング用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいなサイディング外壁の充填目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、低中層や高層のビル建築物においては、シーリング材を充填、施工した後の目地の表面を上塗り塗装することはほとんどなく、前記同様、硬化シーリング材は直接屋外の環境に暴露され、塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなることとなる。このようなビル建築物の外壁に形成された目地に、本発明のビル外壁目地用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいなビル外壁の充填目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、建築物の窓を構成するサッシの周りは、シーリング材を充填して防水する必要があるが、シーリング材硬化後の表面は上塗り塗装されることはなく、前記同様、硬化シーリング材は直接屋外の環境に暴露され、塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなることとなる。このような建築物のサッシ周りに形成された目地に、本発明のサッシ周り用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいなサッシ周りの充填目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、例えば、地下鉄の構内の壁やビルの内外壁など、屋内、屋外を問わず、特に大理石等の石板で形成された壁の目地においては、化粧或いは防水目的で充填したシーリング材の表面は上塗り塗装されることがないため、前記同様、硬化シーリング材は塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなることとなる。このような石板で形成された目地に、本発明の石目地用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいな充填された石目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、例えば、レンガやタイル等の窯業系材料を貼って形成された、外壁や塀などの目地においては、化粧或いは防水目的で充填したシーリング材の表面は上塗り塗装されることがないため、前記同様、硬化シーリング材は塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなることとなる。このような窯業系材料で形成された目地に、本発明の窯業系材料目地用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいな充填された窯業系材料目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、例えば、建築物の室内において、浴槽周りと内壁との間、造りつけ家具と内壁との間などにできた室内の目地においても、防水や化粧を目的としてシーリング材を充填することがあるが、この場合も硬化シーリング材の表面に上塗り塗装することはなく、室内で太陽光に暴露される機会は少ないが、塵埃の接触する機会は多くあり、汚染する場合が多々ある。このような室内目地に、本発明の室内目地用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のないきれいな充填された室内目地を長年にわたり維持することが可能となる。
また、建築物の屋上、室内床などに塩ビシート等の合成樹脂性のシートを貼り、床を形成する工法もあり、この工法においては、貼り合わせたシートの端末を処理するため、その端末に沿ってシーリング材を充填塗布する必要がある。この場合も硬化シーリング材の表面に上塗り塗装することはなく、屋外はもちろん、室内においても塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなる。このような合成樹脂シートの端末に、本発明の合成樹脂製シート端末処理用シーリング材を充填、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいな合成樹脂製シート端末を長年にわたり維持することが可能となる。
また、建築物の屋上やベランダ床などに塗膜防水材を施工して面防水をする工法があるが、この場合も、硬化後の塗膜防水材に塵埃の接触する機会や太陽光などに暴露される機会が多くなる。このような屋上やベランダ床などに、本発明のポリウレタン塗膜防水材を塗布、施工することにより、汚染のない耐候性に優れた、きれいな面防水された屋上やベランダ床を長年にわたり維持することが可能となる。
なお、前記各種用途のシーリング材や塗膜防水材は、通常、サイディング、石板、コンクリート等からなる下地との接着性を高めるため、被接着面となる下地にプライマーを塗布した上に充填や塗布をするのが好ましい。
また、本発明の一液湿気硬化性組成物は、シーリング材やウレタン塗膜防水材として適用するために、下地の変位に追従させるため、硬化後の物性の設計を伸びが300%以上、好ましくは500%以上、そして50%引っ張り応力が50N/cm以下、好ましくは30N/cm以下の、伸びの大きな柔らかなゴム弾性物性としても、優れた汚染防止性能と耐候性を発揮するものである。
以下、本発明について実施例などにより更に詳細に説明する。
ここにおいて、一液湿気硬化性組成物の例として一液型湿気硬化性塗膜防水材と一液型湿気硬化性シーリング材を示したが、これに限定されるものではない。
〔イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成〕
合成例1
攪拌機、温度計、窒素導入管及び加温・冷却装置の付いた反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、エクセノール−3021、数平均分子量3,300)600g(OHモル:0.364)と、ポリオキシプロピレントリオール(三井化学ポリウレタン社製、Ttiol−MN−4000、数平均分子量4,000)400g(OHモル:0.300)を仕込み、攪拌しながらキシリレンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン社製、タケネート500、分子量188)125g(NCOモル:1.33)(R値(NCOモル/OHモル)=2.0)とキシレン280g、ジブチル錫ジラウレート(日東化成社製、ネオスタンU−100)0.16gを加えたのち、加温して70〜80℃で2時間攪拌して、イソシアネート基含有量が理論値(1.99質量%)以下となった時点で反応を終了し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を製造した。
このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1は、滴定による実測イソシアネート基含有量1.95質量%、粘度18,000mPa・s/25℃、常温で透明の粘稠な液体であった。
〔黒色トナーの調製〕
調製例1
ステンレス製円筒容器に、ジイソノニルフタレート(DINP)70gと、予め100〜110℃の乾燥機中で乾燥して水分含有量を0.1質量%以下にしたサーマルブラック30gを仕込み、ディゾルバー式高速攪拌機を用いて攪拌し、均一に分散して黒色トナーを調製した。
〔黄色トナーの調製〕
調製例2
調製例1と同様の容器に、ジイソノニルフタレート(DINP)70gと、予め100〜110℃の乾燥機中で乾燥して水分含有量を0.1質量%以下にした黄色酸化鉄30gを仕込み、ディゾルバー式高速攪拌機を用いて攪拌し、均一に分散して黄色トナーを調製した。
〔赤色トナーの調製〕
調製例3
調製例1と同様の容器に、ジイソノニルフタレート(DINP)70gと、予め100〜110℃の乾燥機中で乾燥して水分含有量を0.1質量%以下にした赤色酸化鉄30gを仕込み、ディゾルバー式高速攪拌機を用いて攪拌し、均一に分散して赤色トナーを調製した。
実施例1
攪拌機、加熱、冷却装置及び窒素導入管付き混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を200g仕込み、攪拌しながら予めそれぞれ100〜110℃の乾燥機中で乾燥して水分含有量を0.05質量%以下にした重質炭酸カルシウム60gと、脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)220gと、酸化チタン20gと、ジイソノニルフタレート(DINP)100gを順次仕込み、内容物が均一になるまで混合した。次いで、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1010、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])20gを、予め80gのジメチルカーボネート(DMC)に溶解して調製したヒンダードフェノール系酸化防止剤の20質量%DMC溶液を3.0gと、ヒンダードアミン系光安定剤(ADEKA社製、LA−63P)20gを、予め80gのDMCに溶解して調製したヒンダードアミン系光安定剤の20質量%DMC溶液を3.0と、p−トルエンスルホニルイソシアネート2.0gと、テトラエトキシシラン(コルコート社製、エチルシリケート28)3.0gと、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)0.02gと を仕込み、内容物が均一になるまでさらに混合した。次いで、50〜100hPaで減圧脱泡し、容器に充填、密封して、一液型湿気硬化性シーリング材S−1を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材S−1は、室温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例2
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均して5分子のテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、エチルシリケート40)を3.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材S−2を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材S−2は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例3
実施例1において、テトラエトキシシランを2.0g使用し、更に平均して5分子のテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、エチルシリケート40)を2.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材S−3を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材S−3は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例4
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均して5分子のテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、エチルシリケート40)を6.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材S−4を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材S−4は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例5
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均して約10分子のテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、エチルシリケート48)を1.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材S−5を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材S−5は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例6
実施例1において、脂肪酸表面処理炭酸カルシウムを60g使用し、そしてテトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均して約10分子のジエトキシジメトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、EMS−485)を3.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性塗膜防水材S−6を調製した。
得られた一液型湿気硬化性塗膜防水材S−6は、常温で白色の流動性のある粘稠液体であった。
比較例1
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しない以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−1)を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−1)は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
比較例2
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりにテトラメトキシシラン(多摩化学工業社製、正珪酸メチルモノマー)を3.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−2)を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−2)は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
比較例3
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均4分子のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、メチルシリケート51)を3.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−3)を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−3)は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
比較例4
実施例1において、テトラエトキシシランを使用しないで、代わりに平均7分子のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(コルコート社製、メチルシリケート53A)を3.0g使用した以外は同様にして、一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−4)を調製した。
得られた一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−4)は、常温で白色の流動しないペースト状液体であった。
実施例7
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、実施例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−1を300g仕込み、攪拌しながら、調製例1で得た黒色トナー1.2gと、調製例2で得た黄色トナー7.4gと、調製例3で得た赤色トナー2.0gを添加し、均一になるまで混合した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、紙製のカートリッジ状容器に充填、密封して、レンジブラウン色に着色した一液型湿気硬化性のサイディング用シーリング材S−7を調製した。
実施例8
実施例7において、実施例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−1を使用しないで、代わりに実施例2で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−2を300g使用した以外は同様にして、レンジブラウン色に着色した一液型湿気硬化性のサイディング用シーリング材S−8を調製した。
実施例9
実施例1と同様の混練容器に、窒素ガスを流しながら、実施例3で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−3を300g仕込み、攪拌しながら、調製例1で得た黒色トナーを5.3g添加し、均一になるまで混合した。次いで50〜100hPaで減圧脱泡し、紙製のカートリッジ状容器に充填、密封して、グレー色に着色した一液型湿気硬化性のビル外壁目地用シーリング材S−9を調製した。
実施例10
実施例9において、実施例3で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−3を使用しないで、代わりに実施例4で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−4を300g使用した以外は同様にして、グレー色に着色した一液型湿気硬化性のサッシ周り用シーリング材S−10を調製した。
実施例11
実施例9において、実施例3で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−3を使用しないで、代わりに実施例5で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−5を300g使用し、調製例1で得た黒色トナーを2.1g使用した以外は同様にして、薄グレー色に着色した一液型湿気硬化性の石目地用シーリング材S−11を調製した。
比較例5
実施例7において、実施例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−1を使用しないで、代わりに比較例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−1)を300g使用した以外は同様にして、レンジブラウン色に着色した一液型湿気硬化性のサイディング用シーリング材(比較S−5)を調製した。
比較例6
実施例7において、実施例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−1を使用しないで、代わりに比較例2で得た一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−2)を300g使用した以外は同様にして、レンジブラウン色に着色した一液型湿気硬化性のサイディング用シーリング材(比較S−6)を調製した。
比較例7
実施例9において、実施例3で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−3を使用しないで、代わりに比較例3で得た一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−3)を300g使用した以外は同様にして、グレー色に着色した一液型湿気硬化性のビル外壁目地用シーリング材(比較S−7)を調製した。
比較例8
実施例10において、実施例4で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−4を使用しないで、代わりに比較例4で得た一液型湿気硬化性シーリング材(比較S−4)を300g使用した以外は同様にして、グレー色に着色した一液型湿気硬化性のサッシ周り用シーリング材(比較S−8)を調製した。
比較例9
比較例8において、調整例1で得た黒色トナーを2.1g使用した以外は同様にして、薄グレー色に着色した、一液型湿気硬化性の石目地用シーリング材(比較S−9)を調製した。
〔性能試験〕
実施例1〜6と比較例1〜4で得た一液型湿気硬化性シーリング材又は一液型湿気硬化性塗膜防水材を用い、下記の硬化途中、硬化後及び屋外におけるそれぞれの汚染性試験、引張接着性試験ならびに薄膜(0.2mm)の耐候性試験及び厚膜(5mm)の耐候性試験を行った結果を、原料組成とともに表1と2に示し、そして実施例7〜11と比較例5〜9で得た各種用途の一液型湿気硬化性シーリング材を用い、屋外における汚染性試験を行った結果を、原料組成とともに表3と4に示す。
試験方法
(a)硬化途中の汚染性試験
厚さ5mmのスレート板の表面に、厚さ5mm×幅20mmの短冊状に切り出したスレート板を四角枠状に配置して、接着剤を用いて接着し、深さ5mm×幅20mm×長さ150mmの目地を作製し、この目地に一液型湿気硬化性シーリング材又は一液型湿気硬化性塗膜防水材を充填し、余分のシーリング材又は防水材をヘラでかきとり、表面を平らにしたものを試験体とした。
試験体を必要数作製し、直ちに23℃、50%相対湿度に調節した部屋に置いて養生した。1日経過後、試験体の表面に黒色珪砂(粒径70〜110μm)をふりかけ、直ちに試験体を裏返し、底面を手で軽く叩いて余分の黒色珪砂を落とした。表面に付着して残った黒色珪砂(汚れ)の状態を目視により観察し、硬化途中の汚染性を下記の判定基準により評価した。
なお、1日経過後のシーリング材又は防水材の表面は硬化しているが、内部は未硬化であった。
判定基準
○:表面に黒色珪砂の付着がほとんど認められず、きれいな状態。
×:表面に黒色珪砂が多量に付着し、汚れた状態。
(b)硬化後の汚染性試験
前記硬化途中の汚染性試験において、養生7日経過後の試験体の表面に、黒色珪砂をふりかけた以外は同様にして、硬化後の汚染性試験を行い下記の判定基準により評価した。
なお、養生7日後のシーリング材又は防水材は内部まで硬化していた。
判定基準
○:表面に黒色珪砂の付着がほとんど認められず、きれいな状態。
×:表面に黒色珪砂が多量に付着し、汚れた状態。
(c)屋外における汚染性試験
前記硬化途中の汚染性試験において作製したのと同様の試験体を必要数作製し、直ちに交通量の多い交差点付近に、目地の表面が道路に面する向きに、その長さ方向を垂直にして設置した。1ヶ月経過後、試験体を取り外し、試験体表面の塵埃付着による汚染の状態を目視により観察し、屋外における汚染性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:表面に塵埃の付着がほとんど認められず、きれいな状態。
×:表面に塵埃が多量に付着し、汚れた状態。
(d)引張接着性
JIS A 1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の4.21引張接着性により、養生後の試験体について引張試験をし、50%引張応力(M50)(N/cm)、最大引張応力(Tmax)(N/cm)及び最大荷重時の伸び(Emax)(%)を求めた。
なお、試験体はモルタルを被着体とし、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)で処理し、シーリング材又は塗膜防水材を打設、養生して作製した。
(e)薄膜(0.2mm)の耐候性試験
厚さ5mmのスレート板の表面に、厚さ0.1mm×幅12mmのマスキングテープを2枚ずつ重ねて四角枠状に貼り、この中にシーリング材又は塗膜防水材を塗布し、余分のものをヘラでかきとり表面を平らにし、厚さ0.2mm×幅30mm×長さ100mmに塗布したものを作製し、直ちに23℃、50%相対湿度に調節した部屋に7日間置き、硬化養生したものを試験体とした。
試験体をJIS K 6266(1996、確認2001)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの耐候性試験方法」の5.オープンフレームカーボンアーク灯式耐候性試験により、サンシャインウエザオメーターを用いて、SA法(ブラックパネル温度63℃、102分間の照射後、18分間の照射及び水噴霧)の条件で光照射を行った。100時間照射後、300時間照射後、500時間照射後の試験体表面の外観変化を目視により観察し、薄膜(0.2mm)時の耐候性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:試験体表面にクラッキング(き裂)がないか又は少ないもの。
×:試験体表面にクラッキング(き裂)が多数あるもの。
(f)厚膜(5mm)の耐候性試験
前記薄膜(0.2mm)の耐候性試験において、厚さ5mm×幅12mmの発泡ポリエチレン製バックアップ材を四角枠状に貼り、シーリング材又は塗膜防水材の塗布厚さを5mmにしたものを試験体とした以外は同様にして光照射を行い、1000時間照射後、1500時間照射後、2000時間照射後の試験体表面の外観変化を目視により観察し、厚膜(5mm)時の耐候性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:試験体表面にクラッキング(き裂)がないか又は少ないもの。
×:試験体表面にクラッキング(き裂)が多数あるもの。
(g)各種被着体を使用しての屋外における汚染性試験
下記の方法により作製した試験体を、直ちに交通量の多い交差点付近に、目地の表面が道路に面する向きに、その長さ方向を垂直にして設置した。なお、サッシを用いた試験体の場合は目地の長さ方向を水平にして設置した。1ヶ月経過後、試験体を取り外し、試験体表面の塵埃付着による汚染の状態を目視により観察し、各種被着体を使用しての屋外における汚染性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:表面に塵埃の付着がほとんど認められず、きれいな状態。
×:表面に塵埃が多量に付着し、汚れた状態。
1)実施例7と8及び比較例5と6の試験体の作製
厚さ5mmの合板の表面に、被着体としての表面色名レンジブラウンのサイディング(クボタ松下電工外装社製、ネオロック・セラ16、厚さ16mm)を縦300mm×横300mmの大きさに切り出したもの2枚を、12mmの間隔を開けて並べ固定し、幅12mmの目地を作製し、この目地に厚さ2mmの発泡ポリエチレン製のバックアップ材を装填し、幅12mm×深さ10mm×長さ300mmの目地とした。この目地を刷毛で清掃した後、目地の両側にマスキングテープを貼り、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)をシーリング材の被着面となる両側面に刷毛で塗布し30分間放置した。これを必要数作製し、実施例7と8及び比較例5と6で得たレンジブラウン色に着色したサイディング用シーリング材をそれぞれ充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにした後、マスキングテープを剥がしたものを試験体とした。
なお、この試験体の目地表面はサイディング表面色にマッチし、きれいな充填目地となっていた。
2)実施例9と比較例7の試験体の作製
厚さ5mmの合板の表面に、被着体としての厚さ10mm×縦横300mmに成型したモルタル板2枚を、12mmの間隔を開けて並べ固定し、幅12mmの目地を作製し、この目地に厚さ2mmの発泡ポリエチレン製のバックアップ材を装填し、幅12mm×深さ8mm×長さ300mmの目地とした。この目地を刷毛で清掃した後、目地の両側にマスキングテープを貼り、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)をシーリング材の被着面となる両側面に刷毛で塗布し30分間放置した。これを必要数作製し、実施例9と比較例7で得たグレー色に着色したビル外壁用シーリング材をそれぞれ充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにした後、マスキングテープを剥がしたものを試験体とした。
なお、この試験体の目地表面はモルタル表面色にマッチし、きれいな充填目地となっていた。
3)実施例10と比較例8の試験体の作製
市販のサッシ(三協立山アルミ社製、単体サッシ、マディオS、ホットブラウン色)の外枠部分の上側水平部を300mmの長さで切り出したものを一方の被着体として準備し、これを厚さ5mmの合板の表面にネジで固定した。外枠の上側に他方の被着体としての市販のサイディング板(厚さ16mm)を縦横300mmに切り出したものを、合板に取り付けた角板を介して、サッシ上端から12mmの隙間を開けて固定し、サッシ外枠とサイディングの間に幅12mmの目地を作製した。この目地の底に厚さ2mmの発泡ポリエチレン製のバックアップ材を装填し、この目地を刷毛で清掃した後、目地の両側にマスキングテープを貼り、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)をシーリング材の被着面となる両側面に刷毛で塗布し30分間放置した。これを必要数作製し、実施例10と比較例8で得た濃いグレー色に着色したサッシ周り用シーリング材をそれぞれ充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにした後、マスキングテープを剥がしたものを試験体とした。
なお、この試験体の目地表面はサッシ表面色にマッチし、きれいな充填目地となっていた。
4)実施例11と比較例9の試験体の作製
厚さ5mmの合板の表面に、市販の厚さ10mm×縦横300mmに切り出した、被着体としての大理石板2枚を、12mmの間隔を開けて並べ接着剤で固定し、幅12mmの目地を作製し、この目地に厚さ2mmの発泡ポリエチレン製のバックアップ材を装填し、幅12mm×深さ8mm×長さ300mmの目地とした。この目地を刷毛で清掃した後、目地の両側にマスキングテープを貼り、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)をシーリング材の被着面となる両側面に刷毛で塗布し30分間放置した。これを必要数作製し、実施例11と比較例9で得たグレー色に着色した石目地用シーリング材をそれぞれ充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにした後、マスキングテープを剥がしたものを試験体とした。
なお、この試験体の目地表面は大理石表面色にマッチしたきれいな充填目地となっていた。
なお、実施例1で得た一液型湿気硬化性シーリング材S−1を用いてそれぞれ調製した、窯業材料目地用シーリング材、室内目地用シーリング材、樹脂シート端末処理用シーリング材についても、レンガ、白色化粧合板、塩ビ製室内壁シート、塩ビ製防水シートを用いて作製した相当する目地にそれぞれ充填施工した結果、汚染のないきれいな充填目地となった。また、実施例6で得た塗膜防水材S−6を用いて調製したグレー色に着色した塗膜防水材についても、プライマー(オート化学工業社製、OP−2531)で処理したスレート板の表面に塗布施工した結果、汚染のないきれいな防水塗膜を得ることができた。
Figure 0004996942
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本発明の一液湿気硬化性組成物は、硬化途中から硬化後長期にわたって優れた汚染防止効果を発揮し、かつ著しく優れた耐候性を有するため、建築、土木などの分野における塗料、接着剤、シーリング材など各種用途に使用できるが、本発明の効果を最大限に発揮できる点で、特にそれぞれが硬化後の表面が直接塵埃の暴露を受けやすい場所に施工される暴露目地用シーリング材などの各種用途のシーリング材或いは塗膜防水剤として好適に用いられる。

Claims (16)

  1. イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、下記一般式(1)で表すメトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)と、硬化促進触媒(C)と、耐候安定剤(D)とからなる、一液湿気硬化性組成物であって、
    前記耐候安定剤(D)が、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であること、を特徴とする前記一液湿気硬化性組成物。
    4−nSiX (1)
    〔但し、(1)式中、Rは、炭素数1〜6の1価の炭化水素基を表し、Rが複数のときは同じであっても異なっていてもよい。Xはアルコキシ基を表し、Xが複数のときは同じであっても異なっていてもよいが、少なくとも1個はメトキシ基以外のアルコキシ基である。nは1〜4の整数である。〕
  2. 前記メトキシ基以外のアルコキシ基がエトキシ基である、請求項1に記載の一液湿気硬化性組成物。
  3. 前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物が、テトラエトキシシランである、請求項1に記載の一液湿気硬化性組成物。
  4. 前記メトキシ基以外のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物が、エトキシメトキシシランである、請求項1に記載の一液湿気硬化性組成物。
  5. 前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が、脂肪族系ポリイソシアネート化合物由来のイソシアネート基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物。
  6. 前記硬化促進触媒(C)が、金属キレート化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物。
  7. 更に添加剤(E)を配合する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする暴露目地用シーリング材。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするサイディング用シーリング材。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするビル外壁目地用シーリング材。
  11. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするサッシ周り用シーリング材。
  12. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする石目地用シーリング材。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする窯業材料目地用シーリング材。
  14. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする室内目地用シーリング材。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とする合成樹脂製シート末端処理用シーリング材。
  16. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の一液湿気硬化性組成物からなること、を特徴とするポリウレタン系塗膜防水材。
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