JP3744830B2 - 硬化性組成物及びシーリング材組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気中などの水分により硬化してゴム状弾性体となる、特に耐久性や表面汚染防止効果などに優れた硬化性組成物及びシーリング材組成物に関する。また、艶がなくざらついた外観を持つ硬化性組成物及びシーリング材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築物用、土木用、自動車用などの防水シーリング材、接着剤、塗料などの硬化性組成物に使用される湿気硬化型の樹脂成分として、一般に変成シリコーン樹脂とよばれている主鎖ポリエーテルで分子内に架橋性シリル基を含有する樹脂やポリウレタン樹脂などが、作業性や接着性などに優れている点から、広く使用されている。
【0003】
また、1戸建て住宅において近年、外壁材の表面の光沢度を下げて艶を消した塗装をして落ち着きのある高級なイメージを持った外壁材、あるいは外壁材の表面の艶を消し、かつ砂をまぶした砂まき調装飾や岩石の凹凸を模した砂岩調装飾を施して、天然のざらついた岩石を模した重厚なイメージを持った外壁材が使われてきている。
この表面光沢度を下げて艶を消した塗装をした外壁材の目地、あるいは表面光沢度を下げて艶を消し、かつ砂をまぶした砂まき調装飾や岩石の凹凸を模した砂岩調装飾を施して、天然のざらついた岩石を模した外壁材の目地に、(表面)光沢や艶のあるシーリング材を使用すると、外壁材よりシーリング材が浮き立って見え、目地が目立つことによって、外壁材の美的特徴を低減させ、全体として建物外壁の美観を損なってしまう。そこで、例えば特開平9−100408号公報では、加水分解性シリル基を有するプロピレンオキシド重合体に融点が10〜200℃のアミン化合物などを配合して、硬化後の表面の艶を消した室温硬化性組成物が提案されている。また特開平10−251618号公報では、シーリング材組成物中に平均粒径が100μm以上のバルーンを配合した、ざらつき感を有するシーリング材組成物が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、建築物、土木、自動車などの分野においては長期に渡って性能を維持する、いわゆる超長寿命化のニーズが高まり、これらに使用されるシーリング材、接着剤、塗料などに対しても、接着性及び耐熱性、耐水性、耐候性などの耐久性のさらなる向上が求められている。従来公知の変成シリコーン樹脂を含有するシーリング材、接着剤、塗料などにおいては、作業性は良いのであるが、硬化後の伸びなどの諸物性がまだ不十分で、特に硬化後の表面に粘着が残るため、埃などが付着し、汚染してしまうという美観上の欠点を有し、さらに変成シリコーン樹脂の合成には特殊な装置を必要とし、製造が困難で高価であるという問題がある。
【0005】
また、室温硬化性組成物にアミン化合物を配合する前記方法は、硬化表面の艶消し効果を付与することができるものの、耐候性が劣るという問題がある。
更に、シーリング材組成物にバルーンを配合する前記方法は、硬化後のシーリング材表面は砂をまぶしたようなざらつき感はでるものの、凹凸が大きく光の乱反射が不十分なためか、表面の光沢度がまだ高く、艶が残っており、前記の外壁材で、表面の艶を消し、かつ砂をまぶした砂まき調装飾や岩石の凹凸を模した砂岩調装飾を施して、天然のざらついた岩石を模した重厚なイメージを持った外壁材の目地のシール材として使用した場合、外壁材よりシーリング材が浮き立って見え、やはり外壁材の美的特徴を低減させ、全体として建物外壁の美観を損なってしまうという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、上記従来公知技術の問題点を解決して、製造し易く、かつ保存安定性の良い、大気中などの水分により硬化して高い引張り強度と低モジュラスで大きな伸びを有するゴム状弾性体となる、接着性や特に表面汚染防止効果と耐候性に優れた一液湿気硬化型の硬化性組成物及びシーリング材組成物を提供することである。
また、本発明の他の目的は、前記特性に加え、光の乱反射が十分大きくて艶のない、砂をまぶしたような比較的大きな凹凸のあるざらついた外観を持つ一液湿気硬化型の硬化性組成物及びシーリング材組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、次の(1)〜(6)である。
(1) 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有する硬化性組成物であって、前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールとポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有樹脂であり、かつ、前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、を特徴とする前記硬化性組成物。
【0008】
(2) 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有する硬化性組成物であって、前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリアクリル及び/又はメタクリル系樹脂(a−1)と、ポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物とを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−1)及び/又はポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−2)との混合物であり、かつ、前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、を特徴とする前記硬化性組成物。
【0009】
(3) 添加剤を更に含有する、前記(1)又は(2)の硬化性組成物。
【0010】
(4) 前記添加剤が、バルーン及び/又は粒状物からなる充填剤である、前記(3)の硬化性組成物。
【0011】
(5) 前記添加剤が、ポリアクリル及び/又はメタクリル系可塑剤である、前記(3)の硬化性組成物。
【0012】
(6) 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有するシーリング材組成物であって、前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールとポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有樹脂であり、かつ、前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、を特徴とする前記シーリング材組成物。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0014】
本発明における硬化成分としての架橋性シリル基含有樹脂は、従来公知の一般に変成シリコーンと呼ばれる架橋性シリル基含有樹脂に比べ、低モジュラスであるにもかかわらず、耐候性が著しく優れているため、これを含む硬化性組成物及びシーリング材組成物も耐候性が極めて良好なものとなる。更に後述のざらつき感を付与するためにバルーンや粒状物を配合すると、硬化後の表面に浮き出たバルーンや粒状物を覆う樹脂は薄膜となり、従来の変成シリコーン樹脂では耐候性が悪化するのであるが、本発明における架橋性シリル基含有樹脂は、樹脂そのものが耐候性が高いため、ざらつき感を付与しても耐候性が悪化しない。
【0015】
本発明における硬化成分としての架橋性シリル基含有樹脂は、特定のポリアクリル及び/又はメタクリル系(以下、「アクリル及び/又はメタクリル系」を(メタ)アクリル系という。)ポリオールと、ポリオキシアルキレンポリオールと、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と、有機モノイソシアネートとを、逐次或いは同時に反応させて得ることができる。具体的には、まず、特定のポリ(メタ)アクリル系ポリオールと、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物とを、好適には、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.1〜0.99/1.0、更に0.3〜0.8/1.0となる範囲で反応させて架橋性シリル基及び水酸基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂を合成し、次いでこれに有機モノイソシアネートを好適には原料合計のイソシアネート基/水酸基の当量比が0.2〜1.5/1.0、更に0.4〜1.0/1.0となる範囲で反応させて、架橋性シリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂(a−1)を合成する。
これとは別に、前記と同様にして、ポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物とを、好適には、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.1〜1.5/1.0、更に0.6〜1.0/1.0となる範囲で反応させて、前記の架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−1)を合成する。
また、これとは別に、ポリオキシアルキレンポリオールと、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物とを、好適には、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.1〜0.99/1.0、更に0.6〜0.95/1.0となる範囲で反応させて、架橋性シリル基及び水酸基含有ポリオキシアルキレン系樹脂を合成し、次いでこれに有機モノイソシアネートを好適には原量合計のイソシアネート基/水酸基の当量比が0.2〜1.5/1.0、更に0.7〜1.0/1.0となる範囲で反応させて、架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−2)を合成する。
次いで、架橋性シリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂(a−1)と、架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−1)及び/又は架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−2)とを混合して、前記架橋性シリル基含有樹脂を好適に製造することができる。
この場合、有機モノイソシアネートを先に反応させた後、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物を反応させることもできる。
なお、特定のポリ(メタ)アクリル系ポリオールと、ポリオキシアルキレンポリオールとを混合したものに、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを逐次反応させても、或いは特定のポリ(メタ)アクリル系ポリオールとポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを同時に反応させても前記架橋性シリル基含有樹脂を製造することができるが、前記の個別に反応させて混合する方が、反応を制御し易く、かつ物性を調節し易いため好ましい。
これらの反応の際には、亜鉛、錫、鉛、ジルコミウム、ビスマス、コバルト、マンガン、鉄などの金属とオクテン酸、ナフテン酸などの有機酸との金属塩、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属化合物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等の有機アミンやその塩等の公知のウレタン化触媒を用いることができ、これらのうちジブチル錫ジラウレートが好ましい。
また、更に公知の有機溶媒を用いることもできる。
【0016】
前記ポリ(メタ)アクリル系ポリオールとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量が1,000〜30,000、好ましくは1,000〜15,000、Tgが0℃以下、好ましくは−70〜−20℃、特に好ましくは−70〜−30℃、25℃における粘度が100, 000mPa・s以下、特に好ましくは50, 000mPa・s以下のポリ(メタ)アクリル系ポリオールである。数平均分子量30, 000、Tg0℃、25℃における粘度100,
000mPa・sをそれぞれ超えると、硬化性組成物の作業性が悪くなる。このポリ(メタ)アクリル系ポリオールは、水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を少なくとも含有するエチレン性不飽和化合物を重合開始剤の存在下又は不存在下に、そして溶剤の存在下又は不存在下において、バッチ式又は連続重合等の公知のラジカル重合の方法により、好ましくは150〜350℃、更に好ましくは210〜250℃で高温連続重合反応して得られるものが、反応生成物の分子量分布が狭く低粘度になるため好適である。
ポリ(メタ)アクリル系ポリオールは水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を単独で重合して得られるものであってもよく、この2種以上を共重合して得られるものであってもよく、更に、これらの1種又は2種以上とこれら以外のエチレン性不飽和化合物とを共重合して得られるものであってもよい。これらのうち、ポリ(メタ)アクリル系ポリオールの水酸基の含有量を調節することが容易で、硬化樹脂の物性を選択しやすい点から、水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の1種又は2種以上とこれら以外のエチレン性不飽和化合物の1種又は2種以上とを共重合して得られるものが好ましい。この共重合の際、それぞれ1種又は2種以上の水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を、ポリ(メタ)アクリル系ポリオール1分子当たり平均水酸基官能数が1.1〜10個含有するように使用するのが好ましく、更に好ましくは1.2〜6個、特に好ましくは1.5〜3個含有するように使用するのが好ましい。平均水酸基官能数が10個を超えると、硬化後の物性が硬くなり過ぎてゴム状弾性がなくなる。
【0017】
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体としては、架橋性シリル基含有イソシアネート化合物や有機モノイソシアネートのイソシアネート基との反応性の良さ、および得られる架橋性シリル基含有樹脂の粘度の低さから、アルコール性水酸基含有(メタ)アクリル系単量体が好ましく、具体的には、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレート類、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリンモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート等の多価アルコールのモノ又は水酸基残存ポリアクリレート類、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノステアレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジトリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート等の多価アルコールのモノ又は水酸基残存ポリメタクリレート類、シクロヘキセンオキシドとアクリル酸との付加物等のエポキシドとアクリル酸との付加物、シクロヘキセンオキシドとメタクリル酸との付加物等のエポキシドとメタクリル酸との付加物などが挙げられる。
その他のエチレン性不飽和化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、クロルスチレン、2−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ベンジル、グリシジルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、エトキシ化フェノールアクリレート、エトキシ化パラクミルフェノールアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、プロポキシ化ノニルフェノールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボルニルアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、アクリル酸ダイマー、ポリエステルポリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンジアクリレート、ジンクジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ジンクメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。これらのうち、エチレン性不飽和化合物としては、耐候性と共に硬化後の特性などの点から、アクリル酸エステル系化合物のモノマー、メタクリル酸エステル系化合物のモノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル等の(メタ)アクリル系化合物が好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルが更に好ましい。
これらは単独で或いは2種以上を混合して使用できる。
【0018】
前記ポリオキシアルキレンポリオールは、アルキレンオキシドを開環付加重合させたものや、開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させたものなどである。
開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、シュークローズ等の低分子アルコール類、ビスフェノールA等の多価フェノール類、エチレンジアミン等の低分子ポリアミン類、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類などが挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
すなわち、ポリオキシアルキレンポリオールは、具体的には例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−グリコール、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシブチレン)−グリコールを挙げることができ、このうちポリオキシプロピレングリコールが特に好ましい。また、これらの各種ポリオールと、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のポリイソシアネートとを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたものも挙げられる。
これらは単独で或いは2種以上を混合して使用できる。
ポリオキシアルキレンポリオールは、硬化物の高い伸びなどの点から、数平均分子量が1,000〜30,000、更に8,000〜30,000のものが好ましく、また、1分子当たり平均の水酸基の数は1〜8、特に2〜4が好ましく、更に、総不飽和度が0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下の分子量分布の狭いものが好ましい。
【0019】
前記架橋性シリル基含有イソシアネート化合物は、分子内に1個以上のイソシアネート基と1個以上の架橋性シリル基を少なくとも含有すればよいが、反応の制御のしやすさ、硬化後のゴム弾性が良好な点から、分子内に1個のイソシアネート基と1個の架橋性シリル基を含有する化合物が好ましい。架橋性シリル基は、製造しやすく架橋しやすい次の一般式で示されるものが好ましい。
【0020】
【化1】
(式中、Rは炭化水素基であり、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。Xで示される反応性基はハロゲン原子、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、メルカプト基、アルケニルオキシ基及びアミノオキシ基より選ばれる基であり、Xが複数の場合には、Xは同じ基であっても異なった基であってもよい。このうちXはアルコキシ基が好ましく、メトキシ基が最も好ましい。aは0、1又は2の整数であり、0又は1が最も好ましい。)
【0021】
前記架橋性シリル基含有イソシアネート化合物としては、具体的には、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルイソプロポキシシラン、イソシアネートトリメトキシシラン、ジイソシアネートジメトキシシランなどが挙げられ、これらは単独で或いは2種以上混合して使用できる。これらのうち、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランが好ましい。
【0022】
前記有機モノイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を1個含有すればよいが、架橋性シリル基は含有していない。有機モノイソシアネートのイソシアネート基以外の有機基としては、湿気などの水分硬化性の官能基を含有していない疎水性の有機基が好ましい。具体的には、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−テトラデシルモノイソシアネート、n−ヘキサデシルモノイソシアネート、オクタデシルモノイソシアネート、n−クロロエチルモノイソシアネートなどの脂肪族モノイソシアネート、クロロフェニルモノイソシアネート、3,5−ジクロロフェニルモノイソシアネート、p−フルオロフェニルモノイソシアネート、2,4−ジフルオロフェニルモノイソシアネート、o−トリフルオロメチルフェニルモノイソシアネート、p−ニトロフェニルモノイソシアネート、p−イソプロピルフェニルモノイソシアネート、2,6−ジイソプロピルモノイソシアネート、p−トルエンスルホニルモノイソシアネート、p−ベンジルオキシフェニルモノイソシアネートなどの芳香族モノイソシアネート、その他に2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられる。このうち、脂肪族モノイソシアネートが好ましく、特にオクタデシルモノイソシアネートが好ましい。
これらは単独で或いは2種以上混合して使用できる。
【0023】
本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物において、架橋性シリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂/架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂の存在割合は、1重量部/99重量部〜99重量部/1重量部、更に20重量部/80重量部〜80重量部/20重量部、特に20重量部/80重量部〜60重量部/40重量部であることが好ましい。
【0024】
本発明におけるアミンは、硬化性組成物及びシーリング材組成物に配合することにより、硬化後の表面に移行して表面汚染防止の効果と同時に、光の乱反射を十分大きくさせて艶のない外観を与える効果を発揮するものであり、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物である。融点30℃以上の脂肪族第1級アミンは、シーリング材内部から表層への移行速度が速いため、屋外暴露後の表面汚染防止効果に優れている。また、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと、融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとを併用した場合には、シーリング材の施工直後から融点30℃以上の脂肪族第1級アミンが表面に移行して比較的短期の表面汚染防止効果を発揮し、その後、融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンが表面に移行して、長期間にわたって表面汚染防止効果が持続する。
融点30℃以上の脂肪族第1級アミンとしては、モノアミンとして、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミンなどを挙げることができ、ジアミンとして、ヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、1,21−ジアミノヘンティコサン、1,22−ジアミノドコサン、1,23−ジアミノトリコサン、1,24−ジアミノテトラコサン、ポリオキシエチレンジアミンなどを挙げることができる。融点30℃以上の脂肪族第2級アミンとしては、ジラウリルアミン、ジステアリルアミンなどのモノアミンを挙げることができる。融点30℃以上の脂肪族第1級、第2級混合ポリアミンとしては、N−ラウリルプロピレンジアミン、N−ステアリルプロピレンジアミンなどを挙げることができる。融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとしては、トリラウリルアミン、トリステアリルアミン、メチルジラウリルアミンなどを挙げることができる。
これらは単独で或いは2種以上混合して使用できる。
前記アミンは、架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して0.1〜50重量部、特に1〜20重量部使用するのが好ましい。
【0025】
なお、本発明における前記融点30℃以上の脂肪族第1級、第2級アミンとしては、水と反応して融点30℃以上の脂肪族第1級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第2級アミンを生成する化合物も使用できる。水と反応して融点30℃以上の脂肪族第1級及び/又は第2級アミンを生成する化合物は、具体的には、原料入手の容易性、貯蔵安定性、水との反応性などの点から、融点30℃以上の脂肪族第1級及び/又は第2級アミンのケチミン化合物、エナミン化合物、及び/又はアルジミン化合物を好適に例示することができる。これらのケチミン化合物、エナミン化合物、アルジミン化合物はそれぞれ、ケトン類あるいはアルデヒド類と前記融点30℃以上の脂肪族第1級及び/又は第2級アミンとの脱水反応により得ることができる。
このケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン等の脂肪族ケトン類、プロピオフェノン、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン類、アセト酢酸エチル等のβ−ジカルボニル化合物等が挙げられ、アルデヒド類としては、例えば、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド等が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上を混合して使用できる。前記と同様の点から、このうち4−メチル−2−ペンタノンが好ましい。
水と反応して生成する融点30℃以上の脂肪族第1級及び/又は第2級アミンが架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して0.1〜50重量部、特に1〜20重量部となる量使用するのが好ましい。
水と反応して融点30℃以上の脂肪族第1級及び/又は第2級アミンを生成する化合物を使用すると、硬化性組成物、シーリング材組成物硬化後の表面粘着をなくし、埃などの付着による汚染を防止する効果がある。
【0026】
次に、本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物における添加剤について説明する。
本発明における添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、架橋触媒、充填剤、カップリング剤、揺変剤、保存安定性改良剤(脱水剤)、着色剤等が挙げられる。
【0027】
可塑剤は、硬化性組成物及びシーリング材組成物の粘度を下げて作業性を改善するために使用され、酸化防止剤、紫外線吸収剤は、硬化樹脂の酸化や光劣化、熱劣化を防止して、耐候性だけでなく耐熱性を更に向上させるために使用されるものである。酸化防止剤としては具体的には、ヒンダードアミン系やヒンダードフェノール系の酸化防止剤を挙げることができる。
【0028】
可塑剤としては、具体的には、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、ペンタエリスリトールエステル等のアルコールエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、塩素化パラフィン、前記架橋性シリル基含有樹脂の合成に使用されるポリオキシアルキレンポリオールをエーテル化又はエステル化などした水酸基を含有しないポリオキシアルキレン類、中でもシュークロースなどの糖類多価アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加重合したポリオキシアルキレンポリオールをエーテル化又はエステル化などした水酸基を含有しない糖類系ポリオキシアルキレン類、ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレンのオリゴマー類、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水素添加ポリブテン等のオリゴマー類などのイソシアネート基と反応しない可塑剤や、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ系可塑剤、2塩基酸と2価アルコールからのポリエステル類等のポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロピレングリコール等の水酸基含有のポリエーテル類などのイソシアネート基と反応する可塑剤が挙げられる。
これらのうち、ポリ(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、更には前記の架橋性シリル基含有樹脂の合成に使用されるポリ(メタ)アクリル系ポリオールの合成で例示した重合方法により、同じく例示したエチレン性不飽和化合物のうち水酸基を含有しない化合物を重合して得られる水酸基を含有しないポリ(メタ)アクリル系樹脂で、数平均分子量が500〜2,000、Tgが−70〜−20℃、更に−70〜−30℃、25℃における粘度が5,000mPa・s以下のものが、硬化性組成物及びシーリング材組成物の耐候性を悪化させずに粘度を下げる効果があるため特に好ましい。
可塑剤は、架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して、1〜200重量部、特に2〜50重量部配合するのが好ましい。
【0029】
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、[デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物が挙げられる。また、旭電化工業社製、商品名アデカスタブLA−63P、LA−68LDなどの高分子量のヒンダードアミン系酸化防止剤も挙げられる。
【0030】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールが挙げられる。
【0031】
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0032】
酸化防止剤、紫外線吸収剤はそれぞれ、架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部配合するのが好ましい。
【0033】
架橋触媒は、架橋性シリル基含有樹脂を架橋(硬化)させるための触媒であり、具体的には、有機金属化合物、アミン類等が挙げられるが、このうち架橋速度にすぐれた有機錫化合物が好ましい。この有機錫化合物は具体的には、スタナスオクトエート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート等であるが、このうち架橋速度が高く、毒性及び輝発性の比較的低い液体である点から、ジブチル錫ジアセチルアセトナートが最も好ましい。
架橋触媒は、架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部、特に0.05〜5重量部配合するのが好ましい。
【0034】
充填剤、カップリング剤、揺変剤、保存安定性改良剤(脱水剤)、着色剤等は、接着性向上、補強、だれ防止等のために必要に応じて、本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物に配合して使用することができる。
【0035】
充填剤としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、スレート粉、マイカ、カオリン、ゼオライト、珪藻土、ベントナイト、炭酸マグネシウム、螢石、脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機系粉体が挙げられ、粒径0.01μm以上のものが好ましく、このうち脂肪酸処理炭酸カルシウムが更に好ましい。
本発明において、硬化性組成物及びシーリング材組成物の硬化後の表面に、艶がなく、かつ砂をまぶしたような比較的大きな凹凸のあるざらついた外観を与え、意匠性を付与する充填剤として、バルーン及び/又は粒状物を使用することが好ましい。
バルーン(微小中空体)としては、セラミックバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーンなどの無機系のバルーン、或いはフェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サランなどの有機系材質のバルーンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、無機系の材料と有機系の材料とを複合させたり、また、積層して複数層を形成させたりしたものであってもよい。
また、バルーンはその表面を加工ないしコーティングしたものを使用することもできるし、また、その表面を各種の表面処理剤で処理したものも使用できる。具体的には、例えば、有機系のバルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたもの、無機系のバルーンを有機酸やシランカップリング剤で表面処理したものが挙げられる。これらのうち、低い比重と高い強度の点から、無機系バルーンが好ましく、特にセラミックバルーンが好ましい。
また、粒状物としては、前記バルーン以外の粒状物が挙げられ、具体的には、重質炭酸カルシウムなど前記充填剤として挙げた無機系粉体や、ゴム、ナイロン、ポリエチレンなどの有機系粉体のうち比較的粒径の大きな粗粒のものが挙げられる。これらのうち特に粗粒の重質炭酸カルシウムが好ましい。
バルーン及び/又は粒状物の平均粒径は100μm以上、好ましくは200〜600μmのものが使用される。バルーン及び/又は粒状物の平均粒径が100μm未満では、多量に配合しても硬化性組成物及びシーリング材組成物の粘度を上昇させるだけで、ざらつき感が発現されない。
本発明において、バルーン及び/又は粒状物は架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して1〜200重量部、特に10〜100重量部使用するのが好ましい。1重量部未満では硬化物の表面にざらつき感を与えることができず、また200重量部を超えると、硬化性組成物及びシーリング材組成物の作業性が悪くなる。
【0036】
カップリング剤としては、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系などのものを挙げることができ、このうちシラン系カップリング剤が接着性に優れているので好ましい。
シラン系カップリング剤としては、具体的には、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどのアルコキシシリル基を含有する分子量500以下、好ましくは400以下の低分子化合物を挙げることができる。
【0037】
揺変剤としては、コロイダルシリカ、石綿粉、前記脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変剤、有機ベントナイト、変性ポリエステルポリオール、脂肪酸アマイド等の有機揺変剤が挙げられる。
【0038】
保存安定性改良剤としては、組成物中に存在する水分と反応する、ビニルトリメトキシシランなどの低分子の架橋性シリル基含有化合物、酸化カルシウムなどが挙げられる。
【0039】
着色剤としては、酸化チタンや酸化鉄などの無機系顔料、銅フタロシアニンなどの有機系顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
【0040】
充填剤、カップリング剤、揺変剤、保存安定性改良剤、及び着色剤の合計の配合量は、架橋性シリル基含有樹脂の合計100重量部に対して1〜500重量部、特に50〜300重量部の範囲が好ましい。
【0041】
本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物において、前記各成分はそれぞれ1種類又は2種以上を混合して使用することができる。
【0042】
本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物において、必要に応じて、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、n−ヘキサンなどの脂肪族系溶剤、シクロヘキサンなどの脂環族系溶剤、トルエンやキシレンなどの芳香族系溶剤など従来公知の有機溶剤で架橋性シリル基及びイソシアネート基に反応しないものであればどのようなものでも使用することができる。これらは単独で或いは2種以上を混合して使用することができる。その種類と使用量は硬化性組成物及びシーリング材組成物の用途に応じて適宜決定すれば良い。
【0043】
なお、本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物は作業性の点から1液湿気硬化型として使用するのが好ましいが、本発明の硬化性組成物及びシーリング材組成物を主剤とし、水などの硬化剤を混合して硬化させる2液硬化型としても使用できる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明について実施例等により更に詳細に説明する。
ここにおいて、硬化性組成物の例としてシーリング材組成物を示したが、これに限定されるものではない。
【0045】
合成例1
攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器の付いた加温反応容器に、窒素ガス気流下にポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量16,000、総不飽度0.02meq/g、旭硝子社製PML−4016)を800g(OH当量:0.1)仕込み、攪拌しながら3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製Y−5187、分子量205.4)16.4g(NCO当量:0.08)(R値(NCO当量/OH当量)=0.8)とジブチル錫ジラウレート0.08gを加えたのち、加温して70〜80℃で1時間攪拌を行い、FTIRによりイソシアネート基のピークの消失を確認して常温まで冷却した。次いでこの中に、オクタデシルモノイソシアネート(保土谷化学工業社製ミリオネートO、分子量295)5.9g(NCO当量:0.02)(R値(原料合計のNCO当量/OH当量)=1.0)を加えたのち、加温して70〜80℃で1時間攪拌を行い、FTIRによりイソシアネート基のピークの消失を確認して、常温まで冷却して反応を終了させた。
得られたトリメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂は、粘度19,500mPa・s/25℃の常温で半透明の液体であった。この樹脂をO−1と称する。
【0046】
合成例2
合成例1と同様な加温反応容器に、窒素ガス気流下にポリ(メタ)アクリル系ポリオール(数平均分子量4,900、重量平均分子量13,000、水酸基価20.5mgKOH/g、平均水酸基数1.8個、東亞合成化学工業社製UH−2000)を800g(OH当量:0.292)仕込み、攪拌しながら3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製Y−5187、分子量205.4)30g(NCO当量:0.146)(R値(NCO当量/OH当量)=0.5)とジブチル錫ジラウレート0.08gを加えたのち、加温して70〜80℃で2時間攪拌を行い、FTIRによりイソシアネート基のピークの消失を確認し、常温まで冷却した。次いでこの中に、オクタデシルモノイソシアネート(保土谷化学工業社製ミリオネートO、分子量295)43.1g(NCO当量:0.146)(R値(原料合計のNCO当量/OH当量)=1.0)を加えたのち、加温して70〜80℃で3時間攪拌を行い、FTIRによりイソシアネート基のピークの消失を確認して、常温まで冷却して反応を終了させた。
得られたトリメトキシシリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂は、常温で透明の理論、滴定による実測イソシアネート基含有量0.00質量%、粘度16,000mPa・s/25℃の液体であった。この樹脂をA−1と称する。
【0047】
実施例1
加熱、冷却装置付き混練容器に、トリメトキシシリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂A−1 40g、トリメトキシシル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂O−1 80g、ポリ(メタ)アクリル系可塑剤(東亞合成化学社製UP−1000、水酸基なし、Tg−55℃)12g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤:ペンタエリストールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガノックス1010)2.5g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製TINUVIN 327)2.5g、脂肪酸(表面)処理炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製N−2)120g、ステアリルアミン(花王社製ファーミン80)6gを仕込み、内容物が均一になるまで攪拌、混合した。その後110℃で1時間滅圧脱水を行い、冷却後、ジブチル錫ジアセチルアセトナート(日東化成社製ネオスタンU−220)0.1g及びN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(チッソ社製サイラエースS310)0.5gを仕込み、攪拌、混合してシーリング材組成物を調製した。
【0048】
実施例2
実施例1において、更にジステアリルアミン(花王社製ファーミンD86)6gを使用した以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0049】
実施例3
実施例1において、脂肪酸(表面)処理炭酸カルシウムを72g使用し、更にセラミックバルーン(太平洋セメント社製E−SPHERES SL350、粒径200〜350μm、平均粒径250μm)20gを使用した以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0050】
実施例4
実施例2において、脂肪酸(表面)処理炭酸カルシウムを72g使用し、更にセラミックバルーン(太平洋セメント社製E−SPHERES SL350、粒径200〜350μm、平均粒径250μm)20gを使用した以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0051】
実施例5
実施例3において、セラミックバルーンを使用せず、更に粗粒重質炭酸カルシウム(旭鉱末社製Aタンカル)90gを使用した以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0052】
実施例6
実施例4において、セラミックバルーンを使用せず、更に粗粒重質炭酸カルシウム(旭鉱末社製Aタンカル)90gを使用した以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0053】
比較例1
実施例1において、ステアリルアミンを使用しない以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0054】
比較例2
実施例3において、ステアリルアミンを使用しない以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0055】
比較例3
実施例5において、ステアリルアミンを使用しない以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0056】
比較例4
実施例1において、トリメトキシシリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂A−1 40gとトリメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂O−1 80gの代わりにジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂(旭硝子社製ES−S3630)120gを使用し、ステアリルアミンを使用しない以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0057】
比較例5
実施例4において、トリメトキシシリル基含有ポリ(メタ)アクリル系樹脂A−1 40gとトリメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂O−1 80gの代わりにジメトキシシリル基含有ポリオキシプロピレン系樹脂(旭硝子社製ES−S3630)120gを使用し、ステアリルアミンを使用しない以外は同様にして、シーリング材組成物を調製した。
【0058】
〔性能試験〕
前記実施例1〜6と比較例1〜5で調製したシーリング材組成物を用いて、以下の試験を行った。
(1)表面汚染性
厚さ5mmのスレート板を使用し、深さ5mm、幅25mm、長さ150mmの目地を作製し、その目地にシーリング材組成物を打設し、余分のシーリング材をヘラでかきとり、表面を平らにしたものを、23℃、50%相対湿度で3日間養生硬化して試験体を作製した。
養生硬化後の試験体を屋外に1ケ月間、6ケ月間、12ケ月間それぞれ暴露した後、表面に黒色珪砂(粒径70〜110μm)をふりかけ、直ちに試験体を裏返し、底面を手で軽く叩いて余分の黒色珪砂を落とした。表面に付着して残った黒色珪砂(汚れ)の状態を目視により観察し、試験体の表面汚染性を判定した。
判定基準
○:シーリング材の硬化表面に黒色珪砂の付着がなくきれいな状態
△:シーリング材の硬化表面に黒色珪砂が少し付着して、少し汚れた状態
×:シーリング材の硬化表面に黒色珪砂が多量に付着し黒く汚れた状態
(2)押出し性
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の「4.14試験用カートリッジによる押出し試験」に準拠して測定した(測定温度23℃)。
(3)スランプ
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の「4.1スランプ試験」に準拠して、スランプ(縦)を測定した(測定温度23℃)。
(4)引張接着性
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の「4.21引張接着性試験」に準拠し、養生後の試験体について引張試験した。
なお、試験体は、スレートをプライマー(OP2531、オート化学工業社製)で処理しシーリング材組成物を打設、養生して作製した。
モジュラスは、50%引張応力(M50)の値が4.0N/cm2以上で30.0N/cm2未満のものを○、30.0N/cm2 以上のものを×と評価した。
伸びは、引張試験において、Emaxが200%以上のものを○、200%未満のものを×と評価した。
(5)耐候性
シーリング材組成物をシート状にし、23℃、50%相対湿度で14日間養生硬化させて、厚み5mmのシートを作製し、JIS K6266:1996に準じてサンシャインウエザオメーターを用いて、照射1000時間後、照射2000時間後、照射3000時間後、照射6000時間後の試験片表面の状態を目視により観察した。
試験片表面のヘアクラックがないか又は少ないものを○、試験片表面にヘアクラックが多数あるものを×と評価した。
(6)表面特性
シーリング材組成物をシート状に硬化させ、23℃、50%相対湿度で7日間養生させて、厚み5mmのシートを作製した。
このシートの表面の平滑性と艶を目視により測定した。
なお、
艶消しタイプ外壁材の表面特性
表面平滑性 平滑
艶 なし
艶消し砂まきタイプ又は艶消し岩石調タイプ外壁材の表面特性
表面平滑性 凹凸あり
艶 なし
これらの結果とシーリング材組成物の組成をまとめて表1〜4に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明における架橋性シリル基含有樹脂は硬化後、低モジュラスで伸びが大きく且つ引張り強度などが高いため、これを含有する硬化性組成物は保存安定性と作業性に優れており、更に、硬化後の接着性などが優れている。また、本発明の硬化性組成物は、前記特性に加えて特に表面汚染防止効果と耐候性に優れているため、最近の建築物、土木、自動車などの超長寿命化、高性能化に十分適応することができる。特に、本発明の硬化性組成物は、建築部材、自動車部品などの接着剤、コーティング材、防水材、シーリング材、特に建築物外壁目地用、土木目地用、自動車目地用などの超長寿命化、高性能化シーリング材に適している。
更に、本発明の硬化組成物及びシーリング材組成物に艶のない性能、又は艶がなくかつざらつき感を有する性能を付与したものは、前記特性に加え、硬化表面に艶のない、又は艶のない凹凸のざらつき感を形成することができるため、特に、表面光沢度が低くて艶のない外壁材などのコーティング又はシーリング、或いは表面光沢度が低くて艶のないかつ天然のざらついた岩石を模した外壁材などのコーティング又はシーリングに使用すると、塗布した部分やシーリング材の目地が目立たず、全体として落ち着きのある高級なイメージを持つ外壁材などの特徴的な美観を損なわない。
Claims (6)
- 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有する硬化性組成物であって、
前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールとポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有樹脂であり、かつ、
前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、
を特徴とする前記硬化性組成物。 - 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有する硬化性組成物であって、
前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリアクリル及び/又はメタクリル系樹脂(a−1)と、ポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物とを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−1)及び/又はポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン系樹脂(o−2)との混合物であり、かつ、
前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、
を特徴とする前記硬化性組成物。 - 添加剤を更に含有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 前記添加剤が、バルーン及び/又は粒状物からなる充填剤である、請求項3に記載の硬化性組成物。
- 前記添加剤が、ポリアクリル及び/又はメタクリル系可塑剤である、請求項3に記載の硬化性組成物。
- 架橋性シリル基含有樹脂とアミンを含有するシーリング材組成物であって、
前記架橋性シリル基含有樹脂が、数平均分子量が1,000〜30,000、Tgが0℃以下、25℃における粘度が100,000mPa・s以下のポリアクリル及び/又はメタクリル系ポリオールとポリオキシアルキレンポリオールと架橋性シリル基含有イソシアネート化合物と有機モノイソシアネートとを反応させて得られる架橋性シリル基含有樹脂であり、かつ、
前記アミンが、融点30℃以上の脂肪族第1級アミン、又は、融点30℃以上の脂肪族第1級アミンと融点30℃以上の脂肪族第2級アミン及び/又は融点30℃以上の脂肪族第3級アミンとの混合物であること、
を特徴とする前記シーリング材組成物。
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