JP2008085390A - バリスタ機能付きノイズフィルタ及びバリスタ機能付きノイズフィルタアレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】 バリスタ機能付きノイズフィルタにおいて、実装面積の低減を図るために小型化可能であると共に、特性ばらつきが小さく信頼性を向上させること。
【解決手段】 複数層の誘電体シート2A〜2Hと、誘電体シート2A〜2H面上にパターン形成された導電性パターン3B〜3Gで構成されるインダクタ部4と、誘電体シート2A〜2Hの外表面に形成されインダクタ部4の両端に接続される一対の信号端子電極5と、バリスタ材料で形成されたバリスタシート6と、バリスタシート6の面上に互いに離間してパターン形成され一対の信号端子電極5に接続されたバリスタ電極7と、バリスタシート6の面上にバリスタ電極7に対して所定間隔を空けてパターン形成されたグランドパターン電極8と、バリスタシート6及び誘電体シート2A〜2Hの外表面に形成されグランドパターン電極8に接続されたグランド端子電極9とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数層の誘電体シート2A〜2Hと、誘電体シート2A〜2H面上にパターン形成された導電性パターン3B〜3Gで構成されるインダクタ部4と、誘電体シート2A〜2Hの外表面に形成されインダクタ部4の両端に接続される一対の信号端子電極5と、バリスタ材料で形成されたバリスタシート6と、バリスタシート6の面上に互いに離間してパターン形成され一対の信号端子電極5に接続されたバリスタ電極7と、バリスタシート6の面上にバリスタ電極7に対して所定間隔を空けてパターン形成されたグランドパターン電極8と、バリスタシート6及び誘電体シート2A〜2Hの外表面に形成されグランドパターン電極8に接続されたグランド端子電極9とを備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、実装面積が小さく信頼性の高いバリスタ機能付きノイズフィルタ及びバリスタ機能付きノイズフィルタアレイに関する。
従来、電子機器のノイズ対策用として、インダクタやコンデンサあるいはそれらを組み合わせたL型、T型あるいはπ型の回路構成とされたノイズフィルタが使用されている。また、電子機器の低電圧化に伴い、静電気サージ対策用の機能部品としてチップ型バリスタの用途が広がってきている。これらノイズフィルタやチップ型バリスタは、搭載する電子機器の小型化に伴い、その実装面積の低減が望まれている。
例えば特許文献1には、インダクタ及びコンデンサより構成されるLCフィルタとバリスタとが積層により1チップ化されたバリスタ、LCフィルタ兼用複合素子が提案されている。このバリスタ、LCフィルタ兼用複合素子では、インダクタパターンが形成されたバリスタ材料のシートとコンデンサパターンが形成されたバリスタ材料のシートとグランドパターンの形成されたバリスタ材料のシートとを積層し、インダクタ部とコンデンサ部とバリスタ部とを構成している。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、静電気に対して低電圧で応答するバリスタ特性が必要な場合、特許文献1に記載されている従来の技術では、パターン間に介在するバリスタ材料のシート層厚を薄くする必要があるが、層厚を薄くするとパターン間(層間)のばらつきが大きくなると共にパターンによる凹凸の影響が大きくなる。このため、特性ばらつきが大きくなると共に、電界集中等が生じ易くなって信頼性が低下してしまう。さらに、薄層化によりピンホール等のシート欠陥が発生し易くなり、やはり信頼性が低下する不都合があった。
すなわち、静電気に対して低電圧で応答するバリスタ特性が必要な場合、特許文献1に記載されている従来の技術では、パターン間に介在するバリスタ材料のシート層厚を薄くする必要があるが、層厚を薄くするとパターン間(層間)のばらつきが大きくなると共にパターンによる凹凸の影響が大きくなる。このため、特性ばらつきが大きくなると共に、電界集中等が生じ易くなって信頼性が低下してしまう。さらに、薄層化によりピンホール等のシート欠陥が発生し易くなり、やはり信頼性が低下する不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、実装面積の低減を図るために小型化可能であると共に、特性ばらつきが小さく信頼性を向上させることができるバリスタ機能付きノイズフィルタ及びバリスタ機能付きノイズフィルタアレイを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタは、誘電体材料で形成された単層又は複数層の誘電体シートと、前記誘電体シートの面上にパターン形成された導電性パターンで構成されるインダクタ部と、前記誘電体シートの外表面に形成され前記インダクタ部の両端に接続される一対の信号端子電極と、前記誘電体シートに積層されバリスタ材料で形成されたバリスタシートと、前記バリスタシートの面上に互いに離間してパターン形成され一対の前記信号端子電極の少なくとも一方に接続されたバリスタ電極と、前記バリスタシートの面上に前記バリスタ電極に対して所定間隔を空けてパターン形成されたグランドパターン電極と、前記バリスタシート又は前記誘電体シートの外表面に形成され前記グランドパターン電極に接続されたグランド端子電極とを備えていることを特徴とする。
このバリスタ機能付きノイズフィルタでは、バリスタシートの面上に互いに離間して配され信号端子電極に接続されたバリスタ電極と、バリスタ電極に対して所定間隔を空けて配されたグランドパターン電極とをそれぞれパターン形成しているので、同一平面上においてバリスタ電極とグランドパターン電極との電極間距離をパターニング技術により高精度に得ることができる。したがって、バリスタシートを必要以上に薄くする必要がなく、サージ耐圧を決定するバリスタ電極−グランドパターン電極間が高精度に設定可能であるので、特性ばらつきを低減できると共に高い信頼性を得ることができる。また、インダクタ部とバリスタ部とが積層されて一体化されているので、実装面積を低減することができると共に、バリスタ電極とグランドパターン電極との同一平面配置により積層数を削減することができる。
また、本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタは、前記バリスタシートに積層され誘電体材料で形成された第1コンデンサ用シートと、前記第1コンデンサ用シートに積層され誘電体材料で形成された第2コンデンサ用シートと、前記第1コンデンサ用シート及び前記第2コンデンサ用シートの一方の面上にパターン形成され前記グランド端子電極に接続されたグランド側コンデンサ電極と、前記第1コンデンサ用シート及び前記第2コンデンサ用シートの他方の面上にパターン形成され前記信号端子電極の一方に接続された信号側コンデンサ電極とからなる調整用コンデンサ部とを備えていることを特徴とする。すなわち、このバリスタ機能付きノイズフィルタでは、バリスタシートに積層状態に形成された調整用コンデンサ部を備えているので、使用する周波数に対応して静電容量を調整することができる。
また、本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタは、前記誘電体材料が、前記バリスタシートを形成するバリスタ材料と同材料であることを特徴とする。すなわち、このバリスタ機能付きノイズフィルタでは、誘電体材料もバリスタシートを形成するバリスタ材料と同材料で形成しているので、シート用に複数材料を用いる必要がないと共にバリスタ電極とグランドパターン電極との電極間に誘電体シートのバリスタ材料が埋まるため、より安定したバリスタ特性を得ることができる。
さらに、本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタは、前記バリスタ材料が、ZnOを主成分とする材料であることを特徴とした。すなわち、このバリスタ機能付きノイズフィルタでは、電圧/電流非直線性に優れてサージ吸収能力が高いZnOを主成分とするバリスタ材料を採用するので、高いバリスタ特性を得ることができる。
また、本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタは、前記バリスタ電極と前記グランドパターン電極とが、互いに所定間隔を空けて対向配置された櫛歯状の側部を有することを特徴とする。すなわち、このバリスタ機能付きノイズフィルタは、バリスタ電極とグランドパターン電極との対向側部が櫛歯状にパターン形成されているので、対向面積を大きくすることができ、電極間で流せる電流を大きくすることが可能になる。
本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタアレイは、上記本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタを複数備え、複数の前記バリスタ機能付きノイズフィルタが、同一の前記誘電体シート及び前記バリスタシートで形成されていることを特徴とする。すなわち、このバリスタ機能付きノイズフィルタアレイでは、複数の上記本発明のバリスタ機能付きノイズフィルタを同一の誘電体シート及びバリスタシートで形成しているので、パターニング技術により互いに均一で高精度な特性が得られると共に多配線用としてさらに小型なチップ状アレイを得ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るバリスタ機能付きノイズフィルタ及びバリスタ機能付きノイズフィルタアレイによれば、バリスタ機能を付加することで小型化ができ、バリスタシートの面上にバリスタ電極と、これに対して所定間隔を空けて配されたグランドパターン電極とをそれぞれパターン形成しているので、特性ばらつきを低減できると共に高い信頼性を得ることができる。特に、低電圧動作用のバリスタ機能を有するノイズフィルタとして好適である。
すなわち、本発明に係るバリスタ機能付きノイズフィルタ及びバリスタ機能付きノイズフィルタアレイによれば、バリスタ機能を付加することで小型化ができ、バリスタシートの面上にバリスタ電極と、これに対して所定間隔を空けて配されたグランドパターン電極とをそれぞれパターン形成しているので、特性ばらつきを低減できると共に高い信頼性を得ることができる。特に、低電圧動作用のバリスタ機能を有するノイズフィルタとして好適である。
以下、本発明に係るバリスタ機能付きノイズフィルタの第1実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態のバリスタ機能付きノイズフィルタ1は、図1及び図2に示すように、誘電体材料で形成され複数積層された誘電体シート2A〜2Hと、誘電体シート2B〜2Gの面上にパターン形成された導電性パターン3B〜3Gで構成されるインダクタ部4と、誘電体シート2A〜2Hの外表面(側端面)に形成されインダクタ部4の両端に接続される一対の信号端子電極5と、誘電体シート2Hに積層されバリスタ材料で形成されたバリスタシート6と、バリスタシート6の面上に互いに離間してパターン形成され一対の信号端子電極5にそれぞれ接続された一対のバリスタ電極7と、バリスタシート6の面上に一対のバリスタ電極7の間に配されバリスタ電極7に対して所定間隔を空けてパターン形成されたグランドパターン電極8と、バリスタシート6及び誘電体シート2A〜2Hの外表面に形成されグランドパターン電極8に接続されたグランド端子電極9とを備えている。
すなわち、カバー層として配された誘電体シート2A下に重ねられる誘電体シート2B上には、図3に示すように、一端が一方の信号端子電極5と接続される導電体パターン3Bがパターン形成されている。また、誘電体シート2B下に重ねられる誘電体シート2C上には、一端が上方の誘電体パターン2Bの他端と第1スルーホール11で接続されたコ字状の導電体パターン3Cがパターン形成されている。
さらに、誘電体シート2C下に重ねられる誘電体シート2D上には、図4に示すように、一端が導電体パターン3Cの他端に第2スルーホール12を介して接続されたコ字状の導電体パターン3Dがパターン形成されている。そして、誘電体シート2D下に重ねられる誘電体シート2E上には、一端が導電体パターン3Dの他端に第3スルーホール13を介して接続されたコ字状の導電体パターン3Eがパターン形成されている。
次に、誘電体シート2E下に重ねられる誘電体シート2F上には、一端が導電体パターン3Eの他端に第4スルーホール14を介して接続されたコ字状の導電体パターン3Fがパターン形成されている。最後に、誘電体シート2F下に重ねられる誘電体シート2G上には、図5に示すように、一端が導電体パターン3Fの他端に第5スルーホール15を介して接続され他端が他方の信号端子電極5に接続された導電体パターン3Gがパターン形成されている。したがって、第1〜第5スルーホール11〜15を介して導電体パターン3B〜3Gが、螺旋状に接続されたコイル状のインダクタ部4を構成している。
誘電体シート2G下にはマージン層である誘電体シート2Hが重ねられ、さらにその下にバリスタシート6が重ねられる。なお、マージン層である誘電体シート2Hは、省略しても構わない。バリスタシート6を形成するバリスタ材料は、電圧/電流非直線性に優れてサージ吸収能力が高いZnO(酸化亜鉛)を主成分とする材料を採用する。また、上記誘電体シート2A〜2Hを形成する誘電体材料は、バリスタシート6を形成する上記バリスタ材料と同材料のZnOを主成分とする材料で形成され、インダクタ部4では誘電体として機能する。なお、バリスタ材料は、半導体セラミックスであり、ZnOを主成分とし、Bi(ビスマス)、Al(アルミニウム)、Co(コバルト)等が添加されている。
バリスタシート6上のバリスタ電極7とグランドパターン電極8との間隔は、所望のサージ耐圧に応じて設定されるが、本実施形態ではサージ耐圧10〜30V(1mA)として、例えば20〜30μmの間隔に設定されている。このようにバリスタシート6上のバリスタ電極7とグランドパターン電極8とによってインダクタ部4の両側に接続された一対のバリスタ部16が構成される。
このように接続されたインダクタ部4及びバリスタ部16は、図6に示すような等価回路となる。この配置のバリスタ部16により、静電気が入った際に静電気をグランドに逃がすことが可能になる。
このように接続されたインダクタ部4及びバリスタ部16は、図6に示すような等価回路となる。この配置のバリスタ部16により、静電気が入った際に静電気をグランドに逃がすことが可能になる。
このバリスタ機能付きノイズフィルタ1を作製するには、複数個を同時形成する方法が用いられる。すなわち、まずZnOを主成分としたバリスタ原料を用いてスラリーを作製し、ドクターブレード法により複数個分の誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6となる元シートを複数作製する。次に、これら元シートの面上にAg(銀)又はAg/Pd(鉛)電極ペーストを用いて、複数個分の導電体パターン3B〜3G、バリスタ電極7及びグランドパターン電極8をスクリーン印刷によってパターン形成する。
また、第1〜第5スルーホール11〜15は、対応するシートの所定位置にパンチングにより形成し、Ag又はAg/Pd電極ペーストを充填することで形成する。そして、上述した積層順序で各元シートを重ね、各チップ単位に切断後、焼成してそれぞれチップ状素子とされる。さらに、チップ状素子の所定の外表面位置に、Agペーストを焼成させたAg電極5aとNi/SnメッキによるNi/Sn電極5bとによって信号端子電極5及びグランド端子電極9を形成して、バリスタ機能付きノイズフィルタ1が作製される。
このように本実施形態では、バリスタシート6の面上に互いに離間して配され信号端子電極5に接続されたバリスタ電極7と、バリスタ電極7に対して所定間隔を空けて配されたグランドパターン電極8とをそれぞれパターン形成しているので、同一平面上においてバリスタ電極7とグランドパターン電極8との電極間距離をパターニング技術により高精度に得ることができる。
したがって、バリスタシート6を必要以上に薄くする必要がなく、サージ耐圧を決定するバリスタ電極7−グランドパターン電極8間が高精度に設定可能であるので、特性ばらつきを低減できると共に高い信頼性を得ることができる。また、インダクタ部4とバリスタ部16とが積層されて一体化されているので、実装面積を低減することができると共に、バリスタ電極7とグランドパターン電極8との同一平面配置により積層数を削減することができる。
また、誘電体材料もバリスタシート6を形成するバリスタ材料と同材料で形成しているので、シート用に複数材料を用いる必要がないと共にバリスタ電極7とグランドパターン電極8との電極間に誘電体シート2Hのバリスタ材料が埋まるため、より安定したバリスタ特性を得ることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図7及び図8を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、一つのバリスタ機能付きノイズフィルタ1が1チップ化されているのに対し、第2実施形態は、バリスタ機能付きノイズフィルタアレイ21であって、図7及び図8に示すように、複数のバリスタ機能付きノイズフィルタ1が、同一の誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6で形成されて1チップ化された点である。
すなわち、第2実施形態のバリスタ機能付きノイズフィルタアレイ21では、4つのバリスタ機能付きノイズフィルタ1を並列に配して構成されており、共通の誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6を有したチップ状アレイ素子である。また、このバリスタ機能付きノイズフィルタアレイ21では、各バリスタ機能付きノイズフィルタ1が共通したグランドパターン電極8及びグランド端子電極9を有している。
すなわち、バリスタシート6に形成されたグランドパターン電極8は、長辺方向に延在してパターン形成され、短辺側端部に形成されたグランド端子電極9に接続されている。
このように第2実施形態では、複数のバリスタ機能付きノイズフィルタ1を同一の誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6で形成しているので、パターニング技術により互いに均一で高精度な特性が得られると共に多配線用としてさらに小型なチップ状アレイを得ることができる。
このように第2実施形態では、複数のバリスタ機能付きノイズフィルタ1を同一の誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6で形成しているので、パターニング技術により互いに均一で高精度な特性が得られると共に多配線用としてさらに小型なチップ状アレイを得ることができる。
次に、本発明に係るバリスタ機能付きノイズフィルタの第3実施形態について、図9から図11を参照して以下に説明する。
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、インダクタ部4とバリスタ部16とで構成されているのに対し、第3実施形態のバリスタ機能付きノイズフィルタ31では、図9から図11に示すように、さらにバリスタ部16の下部に静電容量調整のための調整用コンデンサ部32が積層状態に設けられている点である。
すなわち、第3実施形態のバリスタ機能付きノイズフィルタ31は、バリスタシート6に積層され誘電体材料で形成された第1コンデンサ用シート33と、第1コンデンサ用シート33に積層され誘電体材料で形成された第2コンデンサ用シート34と、第1コンデンサ用シート33の面上にパターン形成されグランド端子電極9に接続されたグランド側コンデンサ電極35と、第2コンデンサ用シート34の面上にパターン形成され信号端子電極5の一方に接続された信号側コンデンサ電極36とからなる調整用コンデンサ部32とを備えている。
したがって、グランド側コンデンサ電極35と信号側コンデンサ電極36とが第1コンデンサ用シート33を挟んだ状態で調整用コンデンサ部32を構成している。
なお、グランド側コンデンサ電極35と信号側コンデンサ電極36との間隔(すなわち第1コンデンサ用シート33の厚さ)は、調整用コンデンサ部32がバリスタ部とならないように、バリスタ電極7とグランドパターン電極8との間隔よりも大きく設定されている。
なお、グランド側コンデンサ電極35と信号側コンデンサ電極36との間隔(すなわち第1コンデンサ用シート33の厚さ)は、調整用コンデンサ部32がバリスタ部とならないように、バリスタ電極7とグランドパターン電極8との間隔よりも大きく設定されている。
また、上記第1コンデンサ用シート33及び第2コンデンサ用シート34を構成する誘電体材料は、誘電体シート2A〜2H及びバリスタシート6と同材料のZnOを主成分とするバリスタ材料が採用されている。
このように第3実施形態では、バリスタシート6に積層状態に形成された調整用コンデンサ部32を備えているので、使用する周波数に対応して静電容量を調整することができる。すなわち、調整用コンデンサ部32を設けることで、バリスタ電圧を変化させずに、フィルタ特性を回路に合わせて調節することができる。
このように第3実施形態では、バリスタシート6に積層状態に形成された調整用コンデンサ部32を備えているので、使用する周波数に対応して静電容量を調整することができる。すなわち、調整用コンデンサ部32を設けることで、バリスタ電圧を変化させずに、フィルタ特性を回路に合わせて調節することができる。
次に、本発明に係るバリスタ機能付きノイズフィルタの第4実施形態について、図12を参照して以下に説明する。
第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、一対のバリスタ電極7とグランドパターン電極8とは、互いに直線状側部で対向配置されているのに対し、第3実施形態では、図12に示すように、一対のバリスタ電極47とグランドパターン電極48とが、互いに櫛歯状とされた側部で対向配置されている点である。すなわち、第4実施形態では、バリスタ電極47とグランドパターン電極48との両対向側部がそれぞれ互いに所定間隔を空けて対向配置された櫛歯状にパターン形成されている。
このように第4実施形態では、パターニング技術によりバリスタ電極47とグランドパターン電極48との両対向側部を櫛歯状に高精度に形成することができ、両者の対向面積を大きくすることができる。これにより、第4実施形態では、第1実施形態に比べて電極間に流せる電流量を大きくすることが可能になる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述したように誘電体シート2A〜2Hを構成する誘電体材料とバリスタシート6を構成するバリスタ材料とを同材料とすることが好ましいが、それぞれ別々の材料で形成しても構わない。なお、この場合、インダクタ部に含まれる寄生容量を小さくするために、誘電体シートを形成する材料は、バリスタシートを形成する材料よりも低誘電率であることが好ましい。
また、上述したように、ZnOを主成分とするバリスタ材料が好ましいが、TiO2(酸化チタン)、SrTiO3(チタン酸ストロンチウム)等を用いたバリスタ材料を採用しても構わない。
また、上述したように、ZnOを主成分とするバリスタ材料が好ましいが、TiO2(酸化チタン)、SrTiO3(チタン酸ストロンチウム)等を用いたバリスタ材料を採用しても構わない。
また、インダクタ部4はコイル状のものを採用したが、ジグザグに折り返されたミアンダ状の導電体パターン等の他のパターン構成からなるインダクタ部を採用しても構わない。
さらに、上記各実施形態では、インダクタ部4の両側にバリスタ部16が接続されているπ型の回路構成が採用されているが、インダクタ部4の一端側のみにバリスタ部16が接続されたL型の回路構成を採用しても構わない。
さらに、上記各実施形態では、インダクタ部4の両側にバリスタ部16が接続されているπ型の回路構成が採用されているが、インダクタ部4の一端側のみにバリスタ部16が接続されたL型の回路構成を採用しても構わない。
1、31…バリスタ機能付きノイズフィルタ、2A〜2H…誘電体シート、3B〜3G…導電性パターン、4…インダクタ部、5…信号端子電極、6…バリスタシート、7、47…バリスタ電極、8、48…グランドパターン電極、9…グランド端子電極、21…バリスタ機能付きノイズフィルタアレイ、32…調整用コンデンサ部、33…第1コンデンサ用シート、34…第2コンデンサ用シート、35…グランド側コンデンサ電極、36…信号側コンデンサ電極
Claims (6)
- 誘電体材料で形成された単層又は複数層の誘電体シートと、
前記誘電体シートの面上にパターン形成された導電性パターンで構成されるインダクタ部と、
前記誘電体シートの外表面に形成され前記インダクタ部の両端に接続される一対の信号端子電極と、
前記誘電体シートに積層されバリスタ材料で形成されたバリスタシートと、
前記バリスタシートの面上に互いに離間してパターン形成され一対の前記信号端子電極の少なくとも一方に接続されたバリスタ電極と、
前記バリスタシートの面上に前記バリスタ電極に対して所定間隔を空けてパターン形成されたグランドパターン電極と、
前記バリスタシート又は前記誘電体シートの外表面に形成され前記グランドパターン電極に接続されたグランド端子電極とを備えていることを特徴とするバリスタ機能付きノイズフィルタ。 - 請求項1に記載のバリスタ機能付きノイズフィルタにおいて、
前記バリスタシートに積層され誘電体材料で形成された第1コンデンサ用シートと、
前記第1コンデンサ用シートに積層され誘電体材料で形成された第2コンデンサ用シートと、
前記第1コンデンサ用シート及び前記第2コンデンサ用シートの一方の面上にパターン形成され前記グランド端子電極に接続されたグランド側コンデンサ電極と、
前記第1コンデンサ用シート及び前記第2コンデンサ用シートの他方の面上にパターン形成され前記信号端子電極の一方に接続された信号側コンデンサ電極とからなる調整用コンデンサ部とを備えていることを特徴とするバリスタ機能付きノイズフィルタ。 - 請求項1又は2に記載のバリスタ機能付きノイズフィルタにおいて、
前記誘電体材料が、前記バリスタシートを形成するバリスタ材料と同材料であることを特徴とするバリスタ機能付きノイズフィルタ。 - 請求項3に記載のバリスタ機能付きノイズフィルタにおいて、
前記バリスタ材料が、ZnOを主成分とする材料であることを特徴としたバリスタ機能付きノイズフィルタ。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のバリスタ機能付きノイズフィルタにおいて、
前記バリスタ電極と前記グランドパターン電極とが、互いに所定間隔を空けて対向配置された櫛歯状の側部を有することを特徴としたバリスタ機能付きノイズフィルタ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のバリスタ機能付きノイズフィルタを複数備え、
複数の前記バリスタ機能付きノイズフィルタが、同一の前記誘電体シート及び前記バリスタシートで形成されていることを特徴とするバリスタ機能付きノイズフィルタアレイ。
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- 2006-09-25 JP JP2006259665A patent/JP2008085390A/ja active Pending
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