JP2008084520A - 磁気ヘッド用基板、磁気ヘッドおよび記録媒体駆動装置 - Google Patents

磁気ヘッド用基板、磁気ヘッドおよび記録媒体駆動装置 Download PDF

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Toshiyuki Sue
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Abstract

【課題】 フェムトスライダー、アトスライダー等の小型化されたスライダーに好適に用いる磁気ヘッド用基板において、結晶組織の均一化が十分ではないため、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって得られる流路面には直径100nm〜500nmの微小な気孔が生じやすい。
【解決手段】 Alを35質量%以上、70質量%以下、TiCを30質量%以上、65質量%以下の範囲である焼結体から成る磁気ヘッド用基板1であって、磁気ヘッド用基板1の両主面部3および厚み方向の中央部2におけるTiCの格子定数の差が1×10−4nm以下である。これにより、磁気ヘッド用基板を短冊状に切断し、切断面を研磨して鏡面とした後に、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって鏡面の一部を除去して得られる流路面の表面粗さのばらつきを小さくすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録媒体駆動装置であるハードディスクドライブやテープドライブ等に用いられる磁気抵抗効果(MR)ヘッド,巨大磁気抵抗効果(GMR)ヘッド,トンネル磁気抵抗(TMR)ヘッドまたは異方性磁気抵抗効果(AMR)ヘッド等の磁気ヘッドを構成するスライダーの基材である磁気ヘッド用基板およびこれを用いた磁気ヘッドならびに記録媒体駆動装置に関する。
近年、記録媒体に記録する磁気記録の高密度化は急速に進んでおり、一般に記録再生用の磁気ヘッドとして記録媒体上を浮上走行するスライダーに電磁変換素子を搭載した磁気ヘッドが使用されている。
かかる磁気ヘッドに用いるスライダーには、耐摩耗性,機械加工性および記録媒体等に相対して空気により浮力を受ける浮上面の表面平滑性に優れることが要求されており、一例として以下のような手順で作製されるものである。
先ず、Al−TiC系セラミックスから成るセラミック基板上に非晶質状のAlから成る絶縁膜をスパッタリング法により成膜した後、この絶縁膜上に磁気抵抗効果(MR)素子(以下、MR素子と称す。),巨大磁気抵抗効果(GMR)素子(以下、GMR素子と称す。),トンネル磁気抵抗(TMR)素子(以下、TMR素子と称す。),異方性磁気抵抗効果(AMR)素子(以下、AMR素子と称す。)等の電磁変換素子のいずれかを複数、所望の間隔で列設して搭載する。
そして、列設した複数の電磁変換素子が搭載されたセラミック基板をスライシングマシーンやダイシングソーを用いて短冊状に切断、分離する。このときに、短冊状のセラミック基板の厚み方向に平行に切断し、切断面を研磨して鏡面とした後に、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって鏡面の一部を除去して得られた面を流路面とし、除去されずに残った鏡面を記録媒体に相対して情報の記録および再生を行なう浮上面としている。なお、流路面を設けることによって、記録媒体と浮上面との間に狭い空間が形成され、この空間に空気が流入・流出することによって発生する浮力で記録媒体と接触しないように保たれる。
この後、短冊状に切断されたセラミック基板をチップ状に分割することで、スライダーに電磁変換素子を搭載した磁気ヘッドが得られる。
このような磁気ヘッドが搭載された記録媒体駆動装置(ハードディスクドライブ)は、益々その記録容量を増加させることが望まれ、記録密度をさらに高くすることが求められるようになってきている。この要求に応じようとすれば、磁気ヘッドの記録媒体である磁気ディスクからの浮上高さ(浮上量)は10nm以下と極めて小さくしなければならなくなる。しかしながら、この10nm以下の浮上高さ(浮上量)では、上述のようにして作製された磁気ヘッドは記録媒体に接触しやすく、この接触による衝撃によって磁気ヘッドを構成するスライダーの組成物の結晶粒子が脱粒して、磁気ヘッドの特性が劣化するという問題が顕在化している。
そのため、磁気ヘッドを構成するスライダーの基材である磁気ヘッド用基板に対しては、その組成物の結晶粒子が容易に脱落しない材料が求められており、結晶粒子間の結合力の向上、即ち焼結性の向上がより高いレベルで要求されるようになっている。
このような要求に応じるために、特許文献1ではAlを主成分とし、TiCを20〜40質量%の比率で含有するAl−TiC系焼結体であって、該焼結体中のAl結晶粒の平均結晶粒径が、TiC結晶粒の平均結晶粒径より5〜50%大きく、しかも前記結晶粒全体の平均結晶粒径が1μm以下、前記TiC結晶粒の平均結晶粒径が0.9μm以下である磁気ヘッド用基板が提案されている。
特開平7−242463号公報
しかしながら、特許文献1で提案された磁気ヘッド用基板は、磁気ヘッド用基板にイオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法等により流路面を形成した場合、流路面の表面品位は優れているものの、スライダーはいわゆるナノスライダー(長さ2mm、幅1.6mm、厚み0.43mm)を対象としたものであり、磁気ディスク等の記録媒体の高容量化に伴い、小型化されたスライダーであるフェムトスライダー(長さ0.85mm、幅0.7mm、厚み0.23mm)、アトスライダー(長さ0.85mm、幅0.49mm、厚み0.23mm)等を対象にすると、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって得られる流路面に新たに出現する直径100nm〜500nmの微小な気孔はスライダーに対して相対的には大きい上、流路面の表面粗さがばらつきやすく、その結果、小型化されたスライダーに電磁変換素子を搭載した磁気ヘッドは、浮上量を一定に保持することができず、情報を長期間、正確に記録、再生できないという問題が顕在化するようになってきた。
本発明は上述のような問題を解決するためになされたものであり、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法等による流路面の表面粗さのばらつきを低減し、特に、フェムトスライダー、アトスライダー等の小型化されたスライダーの形成を可能とした、より緻密質な磁気ヘッド用基板を提供することを目的とする。
本発明の磁気ヘッド用基板は、Alを35質量%以上70質量%以下、TiCを30質量%以上65質量%以下の範囲である焼結体から成る磁気ヘッド用基板であって、該磁気ヘッド用基板の両主面部および厚み方向の中央部におけるTiCの格子定数の差が1×10−4nm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の磁気ヘッド用基板は、前記磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部における前記TiCの格子定数が0.4315nm以上0.43168nm以下であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の磁気ヘッド用基板は、前記Alを60質量%以上65質量%以下、前記TiCを35質量%以上40質量%以下の範囲であることを特徴とするものである。
またさらに、本発明の磁気ヘッド用基板は、熱伝導率が19W/(m・k)以上とすることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明の磁気ヘッド用基板は、抗折強度が700MPa以上とすることを特徴とするものである。
また、本発明の磁気ヘッドは、前記磁気ヘッド用基板をチップ状に分割してなる各スライダーに電磁変換素子を備えてなることを特徴とする。
さらに、本発明の記録媒体駆動装置は、前記磁気ヘッド用基板をチップ状に分割したスライダーに電磁変換素子を備えた磁気ヘッドと、該磁気ヘッドによって情報の記録および再生を行う磁気記録膜を有する記録媒体と、該記録媒体を駆動するモータと、を備えてなることを特徴とする。
本発明の磁気ヘッド用基板は、磁気ヘッド用基板の両主面部および厚み方向の中央部におけるTiCの格子定数の差を1×10−4nm以下としたことから、焼結助剤として添加されるTiOは、そのほとんどがTiCに変化し、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶により発生する直径100nm〜500nmの微小な気孔が低減されているため、磁気ヘッド用基板を短冊状に切断し、切断面を研磨して鏡面とした後に、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって鏡面の一部を除去して得られる流路面の表面粗さのばらつきを小さくすることができる。
また、前記磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部におけるTiCの格子定数を0.43150nm以上とすることで、上述のようにTiC結晶粒子内へのTiOの固溶をさらに抑制することができ、直径100nm〜500nmの微小な気孔を低減させることができる。これにより、流路面の表面粗さのばらつきをより低減することができる。同時に、TiCの格子定数を0.41368nm以下とすることで、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶を最適な範囲にできるため、焼結性が低下することなく、より均一な結晶組織となり、機械的特性および熱的特性の安定した磁気ヘッド用基板を得ることができる。
さらに、前記Alを60質量%以上65質量%以下、前記TiCを35質量%以上40質量%以下の範囲とすることで、導電性と機械加工性をバランスよく維持することができる。
またさらに、熱伝導率を19W/(m・k)以上とすることで、スライダーに搭載された電磁変換素子から発生した熱を速やかに逃がすことができるため、記録媒体に記録された磁気記録は破壊されずに済む。
さらにまた、抗折強度を700MPa以上の磁気ヘッド用基板とすることで、チップ状に分割してスライダーとする場合に、マイクロクラックの発生が抑制され、このマイクロクラックの発生に伴う脱粒が起こりにくくなるため、良好なCSS(コンタクト・スタート・ストップ)特性を得ることができる。
また、本発明の磁気ヘッドは、前記磁気ヘッド用基板をチップ状に分割してなる各スライダーに前記電磁変換素子を備えてなることから、上述のように均一な結晶組織を有する磁気ヘッド用基板から形成されるため、個々に切り出された磁気ヘッドにはマイクロクラックを抑制でき、磁気ヘッドからの脱粒も有効に防止できるため、フェムトスライダー、アトスライダー等の小型化されたスライダーに好適に用いることができる。
また、本発明の記録媒体駆動装置は、前記磁気ヘッドと、該磁気ヘッドによって情報の記録および再生を行う磁気記録層を有する記録媒体と、該記録媒体を駆動するモータと、を備えており、小型化されたスライダーにおいても、高精度な浮上面を有するため、その浮上量を一定に保持して、情報を長期間、正確に記録、再生することができる。
以下、本発明の最良の形態を説明する。
本発明の磁気ヘッド用基板は、導電性と機械加工性を兼ね備えたものであり、Alを35質量%以上70質量%以下、TiCを30質量%以上65質量%以下の範囲である焼結体からなる。
磁気ヘッド用基板は、Alの有する機械的特性、耐摩耗性および耐熱性を維持したまま、TiCにより速やかに電荷を除去するよう構成されており、磁気ヘッド用基板におけるTiCの比率は、導電性および機械加工性に影響を及ぼす。TiCの含有比率が低いと、体積固有抵抗が高くなるために導電性が低下し、TiCの含有比率が高いと、磁気ヘッド用基板の靱性が高くなるために、機械加工性が低下する。
TiCを30質量%以上65質量%以下としたのは、TiCが30質量%未満では導電性が低くなり、磁気ヘッドに電荷が帯電しても、速やかに電荷を除去することができないからであり、一方、65質量%を超えると、機械加工性が低下するためである。
なお、磁気ヘッド用基板の体積固有抵抗は、JIS C 2141−1992に準拠して測定でき、この測定値が1×10―3Ω・cm以下であることが好ましい。また、磁気ヘッド用基板の機械加工性については、ラップ加工における単位時間当たりの研磨量を測定することにより評価すればよい。
磁気ヘッド用基板は、AlおよびTiCの複合焼結体からなり、焼結助剤としてTiOが用いられる。このTiOは、焼成工程で雰囲気中に含まれる微量の一酸化炭素(CO)により、式(1)に示すようにTiOに還元される。還元されたTiOは、TiCに固溶して、新たにTiC(x+y<1、かつx>>y)を生成する。なお、x=0.85〜0.9,y=0.1〜0.15である。
TiO+CO→TiO+CO ・・・(1)
生成したTiCは、TiOの固溶量yに応じて、TiCの格子定数は異なり、固溶量yが0.15のときに格子定数が最も大きく、0.15より大きくても小さくても格子定数は小さくなり、その差はTiCからなる結晶相の均一性に影響を与える。
このことから、本発明では、磁気ヘッド用基板の両主面部および厚み方向の中央部におけるTiCの格子定数の差を1×10−4nm以下とすることが重要である。この範囲にすることで、焼結助剤として添加したTiOは、そのほとんどがTiCに変化して、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶により発生する直径100nm〜500nmの微小な気孔が低減されている。このため、磁気ヘッド用基板を短冊状に切断し、切断面を研磨して鏡面とした後に、イオンビームによるイオンミリング加工や反応性イオンエッチングによって鏡面の一部を除去して得られる流路面の表面粗さのばらつきを低減させることができる。また、両主面部および中央部におけるTiCの格子定数の差を2×10−5nm以下とすることがより好ましく、さらに微小な気孔が低減され、表面粗さのばらつきもほとんどない磁気ヘッド用基板を得ることができる。
ここで、磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部の位置を説明する。図1は、本発明の磁気ヘッド用基板を示し、(a)は平面図、(b)は同図(a)を厚み方向に切断した断面図である。磁気ヘッド用基板1は直径(D)、厚み(t)の基板であり、本願における磁気ヘッド用基板の両主面部とは図1における3の上下面を含む領域であり、厚み方向の中央部2とは、磁気ヘッド用基板1の厚み(t)の中心線C(1点鎖線)、即ち両主面の間の厚みの1/2の位置する線を中心に厚み方向に(t/2)以内の領域(2点鎖線で囲まれた領域)をいう。
また、図2に磁気ヘッド用基板1の一部に直線部であるオリエンテーションフラット4を備えた場合を示す。図2(a)は平面図、(b)は同図(a)を厚み方向に切断した断面図である。図2に示す磁気ヘッド用基板1は、直径(D)、厚み(t)の基板であり、図1の磁気ヘッド基板と同様、本願における磁気ヘッド用基板の両主面部3とは図1における3の上下面を含む領域であり、厚み方向の中央部2とは、磁気ヘッド用基板1の厚み(t)の中心線C(1点鎖線)、即ち両主面の間の厚みの1/2の位置する線を中心に厚み方向に(t/2)以内の領域(2点鎖線で囲まれた領域)をいう。なお、オリエンテーションフラット4とは、直線上の切り欠きであり、絶縁膜を介して電磁変換素子をスライダーに搭載するときや磁気ヘッド用基板1を短冊状に切断するときの位置決めに用いられるものである。
なお、磁気ヘッド用基板1の両主面部3および中央部2におけるTiCの格子定数は、詳細を後述する高分解能X線回折法を用いて求められ、上面側、下面側の2つの主面部3、即ち両主面部3と、中央部2のそれぞれのTiCの格子定数を同じ厚み方向に沿って測定し、上面側、下面側の2つの主面部3のTiCの格子定数と、中央部2のTiCの格子定数の差をそれぞれ求めることで得られる。なお、中央部2のTiCの格子定数は、中央部2の少なくとも一方の表面(磁気ヘッド用基板より切り出した面のうち一方の面)の値を測定すればよい。
また、本発明の磁気ヘッド用基板は、TiCの格子定数によりその密度が影響を受ける。TiCの格子定数を小さくし過ぎると、TiOが焼成工程で還元されて発生した二酸化炭素(CO)が磁気ヘッド用基板中に閉じこめられ、微小な気孔として発生しやすくなる。一方、前記TiCの格子定数を大きくし過ぎると、焼結性が損なわれるために、気孔が発生しやすくなる。
このような観点から、磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部における前記TiCの格子定数が0.43150nm以上、0.43168nm以下であることが好適であり、格子定数を0.43150nm以上とすることで、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶が抑制されるために、直径100nm〜500nmの微小な気孔を低減させられ、流路面の表面粗さのばらつきをさらに抑制できるとともに、前記TiCの格子定数を0.43168nm以下とすることで、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶が最適化されるため、焼結性が低下することなく、より均一な結晶組織となり、機械的特性および熱的特性の安定した磁気ヘッド用基板1を得ることができる。
さらに、TiCの格子定数は、0.43160nm以上、0.43162nm以下であることが好適であり、流路面の表面粗さのばらつきのほとんどない磁気ヘッド用基板を得ることができる。
TiCの格子定数は高分解能X線回折法を用いて求められる。具体的には、CuKα1特性X線を磁気ヘッド用基板に照射し、回折角(2θ)が20°≦2θ≦110°の範囲で、0.008°のステップでスキャンして得られたX線回折パターンをRIETAN-2000プログラム(泉富士夫氏作成:F.Izumi and T.Ikeda,Mater.Sci.Forum, 321-324 (2000)198)を用いてリートベルト法で解析することにより、格子定数を求めることができる。
但し、上述のように、RIETAN-2000を用いてリートベルト法で解析する場合、TiC結晶の各結晶面からの回折線のピーク形状によって格子定数が変動するため、虎谷の分割psedo-voigt関数を用いてピーク形状を限定すればよい。
また、磁気ヘッド用基板は、特にAlを60質量%以上65質量%以下、TiCを35質量%以上40質量%以下の範囲とすることがより好適である。この範囲にすることで、導電性と機械加工性をさらにバランスよく維持することができるからである。磁気ヘッド用基板を形成する元素100質量%(但し、炭素(C)および酸素(O)を除く)中におけるAlおよびTiCの比率は蛍光X線分析法またはICP(Inductivity Coupled Plasma)発光分析法によりAlおよびTiの各比率を求め、Alについては酸化物に、Tiについては炭化物に換算すればよい。
さらに、磁気ヘッド用基板は、スライダーの放熱性を考慮すると、その熱伝導率は高いほうが好ましく、磁気ヘッド用基板の熱伝導率は19W/(m・k)以上であることが好適であり、ハードディスクドライブ用のMR素子,GMR素子等の電磁変換素子を備えた磁気ヘッドを構成する場合には、その記録密度を大きくするため、磁気ヘッドの浮上量を10nm以下とし、記録媒体に記録された磁気記録が電磁変換素子から発生した熱の影響を受けやすくなっても、この熱を速やかに逃がせるため、磁気記録は破壊されずに済むからである。なお、熱伝導率は、JIS R 1611−1997に準拠して測定することができる。
またさらに、磁気ヘッド用基板は、スライダーが小型化すると、その抗折強度の影響が大きくなるため、本発明の磁気ヘッド用基板は、その抗折強度が700MPa以上であることが好適である。磁気ヘッド用基板の抗折強度を700MPa以上とすることで、チップ状のスライダーに分割しても、マイクロクラックの発生が抑制され、このマイクロクラックの発生に伴う結晶粒子の脱粒が起こりにくくなるため、良好なCSS(コンタクト・スタート・ストップ)特性を有する磁気ヘッドを得ることができ、特に、フェムトスライダー、アトスライダー等の小型化されたスライダーを構成する際に好適に用いることができる。なお、抗折強度は、JIS R 1601−1995に準拠して3点曲げ強度で評価することができる。但し、磁気ヘッド用基板が薄く、前記JIS規格で規定する試験片を磁気ヘッド用基板から切り出せない場合、磁気ヘッド用基板の厚みを試験片の厚みとしても差し支えない。
次いで、磁気ヘッド用基板1を個々に切り出してなる磁気ヘッドについて図3を用いて説明する。
本発明の磁気ヘッド21は、浮上面32と空気を通す流路面34を有するスライダー33と、このスライダー33に絶縁膜36を介して形成された電磁変換素子35と、を有してなる。
この磁気ヘッド21は、以下のような手順で作製されるものである。例えば、先ず、磁気ヘッド用基板1上に非晶質状のAlから成る絶縁膜36をスパッタリング法により成膜した後、この絶縁膜36上に磁気抵抗効果を用いたMR素子,GMR素子,TMR素子,AMR素子等の電磁変換素子のいずれかを複数、所望の間隔で列設して搭載する。そして、列設した複数の電磁変換素子が搭載された磁気ヘッド用基板1をスライシングマシーンやダイシングソーを用いて短冊状に切断、分離する。このときに、短冊状の磁気ヘッド用基板1の厚み方向に平行に切断し、切断面を研磨して鏡面とした後に、イオンミリング加工法や反応性イオンエッチング法によって鏡面の一部を除去して得られた面を流路面34とし、除去されずに残った鏡面を記録媒体に相対して情報の記録および再生を行なう浮上面32としている。なお、流路面34を設けることによって、記録媒体と浮上面32との間に狭い空間が形成され、この空間に空気が流入・流出することによって発生する浮力で記録媒体と接触しないように保たれる。
この後、短冊状に切断された磁気ヘッド用基板をチップ状に分割することで、スライダー33に電磁変換素子35を搭載した磁気ヘッド21が得られる。
このような磁気ヘッド21は、上述のように均一な結晶組織を有する磁気ヘッド用基板1から形成されるため、個々に切り出された磁気ヘッド21においてもマイクロクラックを抑制でき、磁気ヘッド21からの脱粒も有効に防止できるため、フェムトスライダー、アトスライダー等の小型化されたスライダーに好適に用いることができる。
図4は、上述した本発明の磁気ヘッドを搭載した記録媒体駆動装置(ハードディスクドライブ)を示し、(a)は平面図、(b)はA−A線における断面図である。
記録媒体駆動装置20は、前記磁気ヘッド用基板をチップ状に分割したスライダーに電磁変換素子(不図示)を備えてなる磁気ヘッド21と、磁気ヘッド21によって情報の記録および再生を行う磁気記録層(不図示)を有する記録媒体である磁気ディスク22と、磁気ディスク22を駆動するモータ23と、を備えている。
磁気ディスク22はモータ23の回転軸24に装着され、回転軸24とともに回転するハブ25に、複数の磁気ディスク22とスペ−サ26とを交互に挿入した後、最後にスペーサ26をクランプ27で押さえ付け、このクランプ27をネジ28で締め付けることにより固定される。モータ23は記録媒体駆動装置20のシャーシ29に固定され、この状態で、回転軸24を駆動することにより磁気ディスク22を回転させる。
磁気ヘッド21は、基端をキャリッジ31で保持されてなるサスペンション30の先端に固定された状態で、磁気ディスク22上を非接触状態で移動することにより、任意のトラックにアクセスし、情報の記録および再生を行うようになっている。
記録媒体駆動装置20は、本発明の磁気ヘッド用基板から得られた磁気ヘッド21を用いているので、磁気ヘッド21からの脱粒が少なく、信頼性の高い記録媒体駆動装置とすることができる。
次に、本発明の磁気ヘッド用基板の製造方法について説明する。
本発明の磁気ヘッド用基板を得るには、平均粒径0.3〜0.7μmのAl粉末35〜70質量%、平均粒径20nm〜0.3μmのTiO粉末1〜10質量%、および平均粒径10nm〜0.5μmのTiC粉末20〜64質量%を調合して調合原料とし、ボールミル、振動ミル、コロイドミル、アトライター、高速ミキサー等で均一に混合する。
TiO粉末は、焼成工程で焼結助剤として機能するとともに、上述したようにTiC(x+y<1、かつx>>y)になる。
また、Alが60質量%以上、65質量%以下、TiCが35質量%以上、40質量%以下の範囲である磁気ヘッド用基板を得るには、前記Al粉末を60〜65質量%、前記TiO粉末を1〜10質量%、前記TiC粉末を25〜39質量%にすればよい。
AlおよびTiCの熱伝導率は、それぞれ34W/(m・k)、17W/(m・k)であり、Alの熱伝導率はTiCの熱伝導率よりかなり高い。このため磁気ヘッド用基板の熱伝導率を高くするには、Alの比率を高くすればよく、熱伝導率が19W/(m・k)以上である磁気ヘッド用基板を得るには、Alの比率を64質量%以上とし、さらには熱伝導性を低下させる不純物や結晶粒界を減少させればよい。
なお、焼結を促進してより緻密にするために、前記調合原料に対しYb、Y、MgOの少なくともいずれか1種を0.1〜0.6質量%加えてもよい。
Al粉末の平均粒径は、成形性や焼結性に影響を与える。Al粉末の平均粒径を0.3〜0.7μmとしたのは、Al粉末の平均粒径が0.7μmを超えると、焼結体の緻密化が不十分となり、強度不足となるからであり、0.3μm未満では成形性が低下しやすく、そのため焼結における制御も難しくなるからである。Al粉末の平均粒径を0.3〜0.7μmとすることで、緻密化は促進され、磁気ヘッド用基板として必要な強度を容易に得ることができる。
また、TiC粉末の平均粒径は、凝集性や焼結性に影響を与える。
TiC粉末の平均粒径を10nm〜0.5μmとしたのは、平均粒径が10nm未満では、TiC粉末の凝集力が強過ぎるため、凝集体が形成されやすくなるからであり、0.5μmを超えると、低温での焼結性が悪化する傾向にあるからである。TiC粉末の平均粒径を10nm〜0.5μmとすることで、凝集体が形成されず、低温での焼結性も良好な磁気ヘッド用基板を得ることができる。
なお、Al粉末、TiO粉末およびTiC粉末の平均粒径は液相沈降法、遠心沈降光透過法、レーザー回折散乱法、レーザードップラー法等により測定することができる。
次に、調合原料に結合剤、分散剤等の成形助剤を添加して均一に混合した後、転動造粒機、噴霧乾燥機、圧縮造粒機等の各種造粒機を用いて顆粒にする。そして、得られた顆粒を乾式加圧成形、冷間等方静水圧成形等の成形手段で所望の形状に成形して成形体とした後、加圧焼結装置内に配置する。
図5は、加圧焼結装置内における前記成形体の配置状態を示す断面図である。
成形体1aは、その両主面よりエンボス加工の施されたカーボンシート5を介して黒鉛製スペーサ6で挟まれ、段積み状態で配置される。本発明の磁気ヘッド用基板を得るには成形体1aの両主面にカーボンシート5を接触させることが重要である。このように接触させることでTiOが焼成工程で還元されて発生する二酸化炭素(CO)が容易に排出され、磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部におけるTiCの格子定数およびその差を制御することができるからである。このように配置した後、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素、真空等の雰囲気中、1400〜1700℃で、加圧焼結することで本発明の図1に示す磁気ヘッド用基板を得ることができる。
なお、加圧焼結後、必要に応じて熱間等法加圧焼結(HIP)を行ってもよく、熱間等法加圧焼結(HIP)を行うことで抗折強度を容易に700MPa以上にすることができる。また、図1に示す磁気ヘッド用基板をその厚み方向からダイシングソーで一部切除することで、図2に示す磁気ヘッド用基板を得ることができる。加圧焼結温度は1400〜1700℃とすることが重要である。これは、加圧焼結温度が1400℃未満では、十分焼結させることができないからであり、加圧焼結温度が1700℃を超えると、TiC粉末が成長し結晶組織が不均一になりやすく、TiCが本来備えている機能を十分に発揮することができないからである。加圧焼結温度を1400〜1700℃とすることで、TiC粉末を均一に分散することができるとともに、その分布密度を5×10個/mm以上、且つ隣り合うTiC粒子の間隔を2μm以下とすることができる。
また、焼結方法のうち、加圧焼結を選択したのは、緻密化を促進し、磁気ヘッド用基板として求められる強度を得るためであり、加圧力は30MPa以上とすることが好適である。
また、炭素質材料を含む遮蔽材7を成形体1aの周囲に配置して加圧焼結することが好適である。なぜなら、このように配置することで、TiC粒子からTiO,TiO等の酸化物粒子への変質を防ぎ、機械的特性の優れた磁気ヘッド用基板とすることができるからである。
上述した製造方法で得られた磁気ヘッド用基板は、磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部における前記TiCの格子定数の差を1×10−4nm以下とすることができるので、磁気ヘッド用基板全体に亘り、密度のばらつきが少ない緻密質な基板となる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、Al粉末、TiC粉末、TiO粉末、Yb粉末、成形用バインダーおよび分散剤を所定量混合し、スラリーを作製した。このスラリーを噴霧乾燥法で、顆粒とした後、乾式加圧成形にて成形体を得た。次に、この成形体を図5に示すように20段配置し、アルゴン雰囲気中で加圧焼結した後、熱間等法加圧焼結(HIP)を行うことで、直径152.4mm、厚み3mmの磁気ヘッド用基板である試料No.1〜5,7〜10,12〜16を作製した。
但し、試料No.6,11は加圧焼結でとどめ、熱間等法加圧焼結(HIP)を行わない磁気ヘッド用基板とした。
また、比較例として前記成形体の両主面に黒鉛製スペーサ6を直接接触させて、段積み状態で配置した後、上述と同様の方法で加圧焼結、熱間等法加圧焼結(HIP)を順次行い、直径152.4mm、厚み3mmの磁気ヘッド用基板である試料No.15,16を作製した。
なお、前記試料は、各組成でそれぞれ6枚準備し、それぞれの試料に対して、以下の方法にてAlおよびTiCの比率、格子定数、表面粗さを示す算術平均高さ(Ra)、ラッピングレート、体積固有抵抗、熱伝導率および3点曲げ強度を測定して評価した。
これら磁気ヘッド用基板を形成する元素100質量%(但し、炭素(C)および酸素(O)を除く)中におけるAlおよびTiCの比率はICP(Inductivity Coupled Plasma)発光分析装置(島津製作所製、ICPS−8100)を用いてAlおよびTiの各比率を測定し、Alについては酸化物に、Tiについては炭化物に換算した。その値を表1に示す。
各種組成の試料における格子定数を以下の方法で測定した。即ち、試料より上述で説明した両主面部および中央部を切り出し、切り出した各試料にCuKα1特性X線を照射し、回折角(2θ)が20°≦2θ≦110°の範囲で、0.008°のステップでスキャンして得られたX線回折パターンをRIETAN-2000プログラムを用いてリートベルト法で解析することにより、格子定数を求めた。但し、TiC結晶の各結晶面からの回折線のピーク形状によって格子定数は変動するため、虎谷の分割psedo-voigt関数を用いて上記ピーク形状を限定した。なお、格子定数は上面側、下面側の両主面部および中央部を切り出した試料のそれぞれ10箇所(厚み方向で両主面部および中央部でほぼ同じ位置)で両主面部、中央部の3点を測定した。そして両主面部における20(10箇所×2面(上面側、下面側の主面))箇所、中央部における10箇所の測定値のそれぞれの平均値およびこれら平均値の差の絶対値を算出した。その結果を表1に示す。
また、各種組成の試料における表面粗さを示す算術平均高さ(Ra)を測定した。具体的には、先ず、各種試料より格子定数の測定と同様に両主面部および中央部を切り出し、切り出した各試料にイオンミリング装置(日本電子製 AP−MIED)を用いてイオンミリング加工を行った。加工条件は、加速電圧を3kv、電流を30mA、アルゴンガスの圧力を1Pa、イオン銃と試料との衝突角度を35°とし、加工深さが0.2μmになるまで加工した。加工した表面を原子間力顕微鏡(AFM)(Degital Instrument製 D3000)により、測定方法としてタッピングモード、探針としてSiプローブを採用し、30×30nmの範囲でそれぞれ両主面部および中央部での算術平均高さ(Ra)を測定した。表1には、両主面部の算術平均高さ(Ra)の平均値,中央部の算術平均高さ(Ra)の測定値および両者の差の絶対値を示す。
また、磁気ヘッド用基板の機械加工性については、ラップにおける単位時間当たりの研磨量(以下、ラッピングレートという。)を測定した。
図6は、磁気ヘッド用基板の研磨に使用するラップ装置の概略構成図を示すものであり、ここではラップマスターSFT製9”型を用いた。ラップ装置8は、ラップ盤9がスラリー状の研磨液10が容器11から供給されるとともに、駆動部(不図示)により回転し、円盤形状のラップ治具12に固定された磁気ヘッド用基板1がラップ盤9上で所定の圧力を受けながら、回転、研磨される構成となっている。
ラップ盤9は平面度が10μm以下、ビッカース硬度(H)が78MPaの錫製の円盤であり、表面には矩形状の溝が螺旋状に形成され、隣り合う溝の間隔は0.3mmである。
また、研磨液10は平均粒径0.1μmのダイヤモンド砥粒を濃度0.5g/リットルで分散させたpH8.1のスラリー状の液体である。
図7は、磁気ヘッド用基板1を円周状にラップ冶具12に配置した状態を示す斜視図である。機械加工性の評価に先立ち、磁気ヘッド用基板の組成の異なる各試料から主面の大きさが10mm×10mmである平板1bを切り出し、円盤形状のラップ治具12に平板1bを30枚等間隔で円周状に配置、固定した。ラップ治具12をラップ盤9に置き、研磨液10をラップ盤9に供給しながら圧力0.07MPa、周速0.65m/秒でラップし、ラッピングレートを測定した。
また、各種組成の試料の体積固有抵抗、熱伝導率および3点曲げ強度について、それぞれJIS C 2141−1992、JIS R 1611−1997およびJIS R 1601−1995に準拠して測定した。但し、3点曲げ強度で用いた試験片の厚みは、いずれも2mmとした。
これら測定値は表1に示す通りである。
Figure 2008084520
表1に示す通り、本発明の試料No.3〜5,7〜14は、TiCが30質量%以上65質量%以下の範囲であったため、導電性、機械加工性とも高く、さらに試料の両主面部および中央部におけるTiCの格子定数の差が1×10−4nm以下であったために、両主面部および中央部における算術平均高さ(Ra)の差が小さく、基板全体にわたって高精度に加工することができ、基板の結晶組織が均質化していることがわかる。
特に、熱間等法加圧焼結(HIP)がなされ、TiCの格子定数が0.43150nm以上0.43168nm以下である試料No.10,12〜14は、両主面部および中央部における算術平均高さ(Ra)の差が、0.28nm以下と、非常に小さく、基板の均質性がさらに高いことがわかる。
また、TiCが35質量%以上40質量%以下の範囲である試料No.9〜12は、導電性と機械加工性をバランスよく維持している。
また、熱伝導率が19W/(m・k)以上である試料No.10〜14は、磁気ヘッドを作製した場合、スライダーに搭載された電磁変換素子から発生した熱を速やかに逃がせるため、記録媒体に記録された磁気記録は破壊されずに済むといえる。
また、熱間等法加圧焼結(HIP)を行った試料No.3〜5,7〜10,12〜14は、3点曲げ強度が700MPa以上であるため、チップ状のスライダーに分割しても、マイクロクラックの発生が抑制され、良好なCSS(コンタクト・スタート・ストップ)特性を有する磁気ヘッドを得ることができる。
これに対し、試料No.1はTiCが65質量%を超えていたために、焼結させることができなかった。試料No.2,6,15,16は、試料の両主面部および中央部におけるTiCの格子定数の差が1×10−4nmを超えるため、中央部、両主面部における算術平均高さの差が本発明の範囲内の試料に比して大きなものとなっており、TiC結晶粒子内へのTiOの固溶により発生する微小な気孔を低減できないために、基板全体にわたってイオンミリング加工後の表面粗さのばらつきが生じていることがわかった。また、試料No.15は、TiCの含有量が15質量%と、30質量%未満であったために、体積固有抵抗が高く、導電性も低いものであった。
本発明の磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部の各領域を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 本発明の他の実施形態である磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部の各領域を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 磁気ヘッド用基板1を個々に切り出してなる磁気ヘッドを示す斜視図である。 本発明の磁気ヘッド用基板から形成した磁気ヘッドを搭載した記録媒体駆動装置(ハードディスクドライブ)を示し、(a)は平面図、(b)はA−A線における断面図である。 加圧焼結装置内における成形体の配置状態を示す断面図である。 磁気ヘッド基板の研磨に使用するラップ装置の概略構成図を示す。 磁気ヘッド用基板を円周状にラップ冶具に配置した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1:磁気ヘッド用基板
2:中央部
3:両主面部
4:オリエンテーションフラット
5:カーボンシート
6:黒鉛製スペーサ
7:遮蔽材
8:ラップ装置
9:ラップ盤
10:研磨液
11:容器
12:ラップ治具
20:記録媒体駆動装置
21:磁気ヘッド
22:磁気ディスク
23:モータ
24:回転軸
25:ハブ
26:スペ−サ
27:クランプ
28:ネジ
29:シャーシ
30:サスペンション
31:キャリッジ
32:浮上面
33:スライダー
34:流路面
35:電磁変換素子
36:絶縁膜

Claims (7)

  1. Alを35質量%以上70質量%以下、TiCを30質量%以上65質量%以下の範囲である焼結体から成る磁気ヘッド用基板であって、該磁気ヘッド用基板の両主面部および厚み方向の中央部における前記TiCの格子定数の差が1×10−4nm以下であることを特徴とする磁気ヘッド用基板。
  2. 前記磁気ヘッド用基板の両主面部および中央部における前記TiCの格子定数が0.43150nm以上0.43168nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド用基板。
  3. 前記Alを60質量%以上65質量%以下、前記TiCを35質量%以上40質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気ヘッド用基板。
  4. 熱伝導率が19W/(m・k)以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気ヘッド用基板。
  5. 抗折強度が700MPa以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気ヘッド用基板。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気ヘッド用基板をチップ状に分割してなる各スライダーに電磁変換素子を備えてなることを特徴とする磁気ヘッド。
  7. 請求項6に記載の磁気ヘッドと、該磁気ヘッドによって情報の記録および再生を行う磁気記録層を有する記録媒体と、該記録媒体を駆動させるモータと、を備えてなることを特徴とする記録媒体駆動装置。
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