JP2008084452A - 光ピックアップ - Google Patents

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Abstract

【課題】PDフレキシブルプリント基板がOPU回路基板の主面上から剥離するのを防止する。
【解決手段】PDフレキシブルプリント基板72がOPU回路基板71の主面上から剥離するのを防止する手段は、PDフレキシブルプリント基板72をOPU回路基板71の主面上に少なくとも3箇所で固定する。OPU回路基板71には、PDフレキシブルプリント基板72を実質的に中央部で固定するための中央補強ランド713と、複数の配線端子の両端でPDフレキシブルプリント基板72を固定するための一対の両端補強ランドとが設けられる。PDフレキシブルプリント基板72には、中央補強ランド713と対応する位置に設けられた中央丸穴部723と、一対の両端補強ランドと対応する位置に設けられた一対の両端接続部分とが形成される。中央補強ランド713と中央丸穴部723、一対の両端補強ランドと一対の両端接続部分とはそれぞれ半田で固定される。
【選択図】図6

Description

本発明は、光ピックアップに関し、特に、互いに波長の異なる3種類のレーザビームを使い分けて3種類の光学的記録媒体(光ディスク)に対する記録・再生を行うことが可能な3波長対応光ピックアップに関する。
光ディスクドライブは、光ディスク(CD、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM、DVD±R/RW、Blu−rayディスク、HD−DVD等)に記録された情報を読み出したり、あるいは情報を書き込んだりするための装置である。この種の光ディスクドライブは、光ディスクからの情報の読み出し、あるいは光ディスクへの情報の書き込みを実現するため、光ディスクに対してレーザビームを照射し、またその反射光を検出するための光ピックアップを備えている。
一方、周知のように、DVD装置においては、ディジタル・ヴァーサタイル・ディスク(DVD)とコンパクト・ディスク(CD)とのいずれに対しても記録・再生可能にするために特別の光ピックアップを備えた光ディスクドライブを搭載したものが存在している。そのような特別の光ピックアップは、DVD用の短波長レーザ光(波長約650nm)とCD用の長波長レーザ光(波長約780nm)との2種類のレーザビームを使い分けて記録・再生を行うものであり、「2波長対応光ピックアップ」と呼ばれている。
この種の2波長対応光ピックアップの一種として、DVD用の短波長レーザ光(第1のレーザ光)を出射するためのDVD用の第1のレーザダイオードと、CD用の長波長レーザ光(第2のレーザ光)を出射するためのCD用の第2のレーザダイオードとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、第1のレーザダイオードと第2のレーザダイオードとを別々の部品として構成すると、部品点数が多く大型化してしまうという不都合がある。このような問題に対処するために、第1のレーザダイオードと第2のレーザダイオードとを1部品(1チップ)で構成したもの(以下、「1チップ型レーザダイオード」と呼ぶ。)が開発され提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような1チップ型レーザダイオードは、小型化が可能である。この1チップ型レーザダイオードは、第1のレーザ光を出射する第1の発光点と第2のレーザ光を出射する第2の発光点とは所定距離(例えば、100μm)だけ離れているので、第1のレーザビームと第2のレーザビームとは互いに所定距離だけ離間して平行に出射されることになる。
さらに、最近のDVD装置においては、DVDやCDばかりでなくHD−DVD(High Definition DVD)に対しても記録・再生可能にするために特殊な光ピックアップを備えた光ディスクドライブを搭載したものも開発されている。そのような特殊な光ピックアップは、DVD用の中波長レーザ光(波長約650nm)とCD用の長波長レーザ光(波長約780nm)とHD−DVD用の短波長レーザ光(波長約410nm)との3種類のレーザ光を使い分けて記録・再生を行うものであり、「3波長対応光ピックアップ」と呼ばれている。
このような3波長対応光ピックアップとして、上記特許文献2に開示されているような、CD及びDVD用の1チップ型レーザダイオード(2波長1パッケージレーザダイオード)と、HD−DVD用の青色レーザダイオードとを使用することができる。尚、以下ではHD−DVDを単にHDとも略称する。
一般に、光ピックアップは、レーザビームを出射するレーザ光源と、この出射されたレーザビームを光ディスクへ導くとともに、その反射光を光検出器へ導く光学系とを備えている。そして、この光学系には、光ディスクに対向するように配置される対物レンズが含まれている。レーザ光源および光検出器は、光学ベースの外側壁に取り付けられ、対物レンズを除く光学系は光学ベース内に取り付けられる。
光ピックアップに用いられる対物レンズは、回転駆動される光ディスクの記録面(トラック)に正確にレーザ光を集光するように、光軸に沿ったフォーカス方向及び光ディスクの半径方向に沿ったトラック方向に関して精度良く位置制御される必要がある。また、最近は、記録密度の向上に伴い、光ディスクの反りによる影響を除去又は抑制する必要性が高まっており、対物レンズは、チルティング制御される必要もある。
上記光ピックアップアクチュエータは、フォーカシング制御、トラッキング制御及びチルティング制御を可能にするための装置であり、対物レンズ駆動装置とも呼ばれる。対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持する対物レンズホルダを、複数本のサスペンションワイヤによってダンパベースで弾性支持している(例えば、特許文献3参照)。
ところで、対物レンズ駆動装置は、「対称構造のもの」と「非対称構造のもの」とに分類される。ここで、対称構造の対物レンズ駆動装置とは、対物レンズを中心としてコイルやマグネットを含む磁気回路が対称に配置されるものをいう。一方、非対称構造の対物レンズ駆動装置とは、対物レンズに対してコイルやマグネットを含む磁気回路が非対称に配置されるものをいう。
対称構造の対物レンズ駆動装置では、対物レンズホルダに1つのフォーカシングコイルを巻回し、対物レンズホルダの側面にトラッキングコイル及びチルティングコイルを貼り付け、これらのコイルを磁気回路のギャップ内に部分的に位置させている。このような構成において、各コイルに流れる電流を制御することで、従来の対称構造の対物レンズ駆動装置は、対物レンズの位置及び傾きを微調整することができる(例えば、特許文献4参照。)。尚、トラッキングコイル及びチルティングコイルは、対物レンズホルダの側面に貼り付ける必要上、空芯コイルで構成されている。
対称構造の対物レンズ駆動装置においては、複数本のサスペンションワイヤは、非駆動状態において水平になるように設けられている。詳述すると、対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持する対物レンズホルダを含む可動部分とダンパベースを含む固定部分とに分けられる。可動部分は複数本のサスペンションワイヤによってダンパベースで支持される。複数本のサスペンションワイヤは、ダンパベースと対物レンズホルダとの間で水平面と平行になるように設けられている。
特開2003−173563号公報 特開平11−149652号公報 特開2003−196865号公報 特開2001−93177号公報
前述した3波長対応光ピックアップのように、1つの光ピックアップ(OPU)で3波長を扱う場合、光ディスクからの反射光(戻り光)を受光するフォトディテクタPDは、多数のフォトダイオードから構成される。そして、これら多数のフォトタイオードで受光された受光信号は、PDフレキシブルプリント基板(FPC)を介して、光学ベース上に搭載されたOPU回路基板へ送出される。したがって、PDフレキシブルプリント基板の一端はフォトディテクタに接続され、PDフレキシブルプリント基板の他端はOPU回路基板の主面上に接続されることになる。このPDフレキシブルプリント基板とOPU回路基板の主面との接続部においては、PDフレキシブルプリント基板の幅が広くなっており、そこでお互いの多数の配線同士が半田により電気的に接続されることになる。
そのため、上記接続部ではPDフレキシブルプリント基板とOPU回路基板の主面とは互いに密着しているものの、その接続部から離れた箇所においては、PDフレキシブルプリント基板がOPU回路基板の主面上から剥離してしまうという問題がある。
そこで、本発明の課題は、PDフレキシブルプリント基板がOPU回路基板の主面上から剥離するのを防止することができる、光ピックアップを提供することにある。
本発明によれば、光学ベース(40)と、該光学ベースに取付けられ、光ディスクで反射された戻り光を受光するための光検出器(35)と、前記光学ベース上に搭載されるOPU回路基板(71)と、前記光検出器と前記OPU回路基板の主面との間を電気的に接続するためのPDフレキシブルプリント基板(73)とを備え、該PDフレキシブルプリント基板と前記OPU回路基板の主面とは、互いに複数の配線同士が接続部で電気的に接続されてなる、光ピックアップ(10)に於いて、前記PDフレキシブルプリント基板が前記OPU回路基板の主面上から剥離するのを防止するために、前記PDフレキシブルプリント基板を前記OPU回路基板の主面上に少なくとも3箇所で固定する剥離防止手段(713,714,723,724,83,84)を備えたことを特徴とする光ピックアップが得られる。
上記光ピックアップ(10)において、前記剥離防止手段は、例えば、前記OPU回路基板に設けられた、前記PDフレキシブルプリント基板を実質的に中央部で固定するための中央補強ランド(713)と、前記OPU回路基板に設けられた、複数の配線端子の両端で前記PDフレキシブルプリント基板を固定するための一対の両端補強ランド(714)と、前記PDフレキシブルプリント基板に形成された、前記中央補強ランドと対応する位置に設けられた中央穴部(723)と、前記PDフレキシブルプリント基板に形成された、前記一対の両端補強ランドと対応する位置に設けられた一対の両端接続部分(724)と、前記中央補強ランドと前記中央穴部と固定するための半田(83)と、前記一対の両端補強ランドと前記一対の両端接続部分とを固定するための半田(84)とから構成されて良い。前記光ピックアップは、互いに波長の異なる3種類のレーザビームを使い分けて3種類の光ディスクに対して記録・再生を行うことが可能な3波長対応光ピックアップ(10)から構成されて良い。
なお、上記括弧内の参照符号は、単に本発明の理解を容易にするために付したものであって、何ら本発明を限定するものではない。
PDフレキシブルプリント基板をOPU回路基板の主面上に少なくとも3箇所で固定する剥離防止手段を設けたので、PDフレキシブルプリント基板がOPU回路基板の主面上から剥離するのを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
前述したように、光ディスクドライブにおいては、DVDやCDばかりでなくHD−DVD(High Definition DVD)に対しても記録・再生可能にするために特殊な光ピックアップを搭載したものが開発されている。そのような特殊な光ピックアップは、DVD用の中波長レーザビーム(波長約650nm)とCD用の長波長レーザビーム(波長約780nm)とHD−DVD(HD)用の短波長レーザビーム(波長約410nm)との3種類のレーザビームを使い分けて記録・再生を行うものであり、「3波長対応光ピックアップ」と呼ばれている。
図1は本発明に係る3波長対応光ピックアップ10の光学系のシステム構成図である。図示の3波長対応光ピックアップ10は、レーザビームを出射するレーザ光源として1チップ型レーザダイオード11と、青色レーザダイオード12とを有する。
1チップ型レーザダイオード11は、第1のレーザダイオード(図示せず)と第2のレーザダイオード(図示せず)とを1部品(1チップ)で構成したものである。第1のレーザダイオード(第1の発光点)と第2のレーザダイオード(第2の発光点)とは所定距離(例えば、100μm)だけ離れている。第1のレーザダイオードは、第1の波長としてCD用の波長約780nmを持つ第1のレーザビームを出射するレーザダイオードであって、「CD−LD」と略称される。第2のレーザダイオードは、第2の波長としてDVD用の波長約650nmを持つ第2のレーザビームを出射するレーザダイオードであって、「DVD−LD」と略称される。青色レーザダイオード12は、第3のレーザダイオードとも呼ばれ、第3の波長としてHD−DVD(HD)用の波長約410nmを持つ第3のレーザビームを出射するレーザダイオードであって、「HD−LD」と略称される。
3波長対応光ピックアップ10は、これら第1乃至第3のレーザビームのいずれか1つを光ディスク(図示せず)へ導くとともに、その反射光を光検出器35(後述する)へ導く光学系とを備えている。そして、この光学系には、光ディスクに対向するように配置される対物レンズ31が含まれている。レーザ光源11、12および光検出器35は、光学ベース(後述する)の外壁に取り付けられ、対物レンズ31を除く光学系は光学ベース内に取り付けられる。
一方、対物レンズ31は、後述する対物レンズ駆動装置(光ピックアップアクチュエータ)に搭載される。後述するように、対物レンズ駆動装置は、対物レンズ31を保持する対物レンズホルダを、複数本のサスペンションワイヤによってダンパベースで弾性支持する。
図示の3波長対応光ピックアップ10は、光学系として、第1および第2の回折格子(グレーティング)16および17と、第1のビームスプリッタ21と、第2のビームスプリッタ23と、フロントモニタ25と、立上げミラー(全反射ミラー)27と、コリメータレンズ29と、上記対物レンズ31と、センサレンズ(検出レンズ)33とを備えている。
第1の回折格子16、第1のビームスプリッタ21、第2のビームスプリッタ23、立上げミラー27、コリメータレンズ29、対物レンズ31、およびセンサレンズ33の組み合わせは、第1または第2のレーザダイオードから出射された第1または第2のレーザビームを光ディスク(CDまたはDVD)側へ導くと共に、この光ディスク側から反射された第1または第2の戻り光を透過して光検出器35へ導く第1または第2の光学系として働く。同様に、第2の回折格子17、第1のビームスプリッタ21、第2のビームスプリッタ23、立上げミラー27、コリメータレンズ29、対物レンズ31、およびセンサレンズ33の組み合わせは、青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)から出射された第3のレーザビームを光ディスク(HD―DVD)側へ導くと共に、この光ディスク側から反射された第3の戻り光を透過して光検出器35へ導く第3の光学系として働く。
ここで、青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)12は、光軸中心に配置され、1チップ型レーザダイオード11内の第2のレーザダイオードは、光軸中心に配置されている。従って、1チップ型レーザダイオード11内の第1のレーザダイオードは、光軸からずれた状態で配置されている。そこで、図示の光検出器35は、CDからの第1の戻り光を光軸からずれたままで受光するように構成されている。
図2に図1に示した3波長対応光ピックアップに使用されるフォトディテクタ35の構成を示す。フォトディテクタ35は、第1の戻り光を受光するための第1の受光部35−1と、第2または第3の戻り光を受光するための第2の受光部35−2とを有する。第1の受光部35−1は、中央の光束(メインビーム)を受光するための4分割フォトダイオードa、b、c、dと、両側の2本の光束(サブビーム)を受光するための4つのフォトダイオードe、f、g、hとから構成される。第2の受光部35−2は、中央の光束(メインビーム)を受光するための4分割フォトダイオードA、B、C、Dと、一方のサブビーム(先行サブビーム)を受光するための4つのフォトダイオードE1、F1、G1、H1と、他方のサブビーム(後行サブビーム)を受光するための4つのフォトダイオードE2、F2、G2、H2とから構成されている。
次に、図1に示した3波長対応光ピックアップの動作について説明する。この技術分野において周知のように、3波長対応光ビップアップは、書込みモードと再生モードとのいずれか一方のモードで動作するが、ここでは、再生モードの場合の動作について説明する。
最初に、光ディスクとしてCDを使用した場合の動作について説明する。この場合、1チップ型レーザダイオード11内の第1のレーザダイオード(CD−LD)のみが動作状態に置かれ、1チップ型レーザダイオード11内の第2のレーザダイオード(DVD−LD)および青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)12(HD−LD)は非動作状態に置かれる。
第1のレーザダイオード(CD−LD)から出射された第1のレーザビームは、第1の回折格子16を通り、ここでトラッキング制御、フォーカス制御、およびチルティング制御を行うために3本のレーザビームに分離される。その後、第1のビームスプリッタ21を透過し、第2のビームスプリッタ23に入射する。この入射光の内、第2のビームスプリッタ23で一部が透過して、その透過光はフロントモニタ25で受光される。とにかく、フロントモニタ25は、第2のビームスプリッタ23を透過した第1のレーザビームの発光量をモニタする。一方、上記入射光の内、第2のビームスプリッタ23で反射された反射光は、立上げミラー27で上方向へ反射される。この立上げミラー27を反射したレーザビームは、コリメータレンズ29を透過すると、発散光であったレーザビームが平行光にされて、対物レンズ30に入射する。この対物レンズ30を透過したレーザビームは、ここで収束されて、光ディスク(CD)の記録面に照射される(集光される)。
この光ディスク(CD)の記録面からの反射光(第1の戻り光)は、対物レンズ31を通過し、コリメータレンズ29を透過した後、収束光になる。この収束光は、立上げミラー27で反射された後、第2のビームスプリッタ23を通り、センサレンズ33を透過した後、光検出器35の第1の受光部35−1(図2)に集光する(で受光される)。
次に、光ディスクとしてDVDを使用した場合の動作について説明する。この場合、1チップ型レーザダイオード11内の第2のレーザダイオード(DVD−LD)のみが動作状態に置かれ、1チップ型レーザダイオード11内の第1のレーザダイオード(CD−LD)および青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)12(HD−LD)は非動作状態に置かれる。
第2のレーザダイオード(DVD−LD)から出射された第2のレーザビームは、第1の回折格子16を通り、その後、第1のビームスプリッタ21を透過し、第2のビームスプリッタ23に入射する。この入射光の内、第2のビームスプリッタ23で一部が透過して、その透過光はフロントモニタ25で受光される。とにかく、フロントモニタ25は、第2のビームスプリッタ23を透過した第2のレーザビームの発光量をモニタする。一方、上記入射光の内、第2のビームスプリッタ23で反射された反射光は、立上げミラー27で上方向へ反射される。この立上げミラー27を反射したレーザビームは、コリメータレンズ29を透過すると、発散光であったレーザビームが平行光にされて、対物レンズ30に入射する。この対物レンズ30を透過したレーザビームは、ここで収束されて、光ディスク(DVD)の記録面に照射される(集光される)。
この光ディスク(DVD)の記録面からの反射光(第2の戻り光)は、対物レンズ31を通過し、コリメータレンズ29を透過した後、収束光になる。この収束光は、立上げミラー27で反射された後、第2のビームスプリッタ23を通り、センサレンズ33を透過した後、光検出器35の第2の受光部35−2(図2)に集光する(で受光される)。
最後に、光ディスクとしてHD−DVDを使用した場合の動作について説明する。この場合、青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)12(HD−LD)のみが動作状態に置かれ、1チップ型レーザダイオード11内の第1のレーザダイオード(CD−LD)および第2のレーザダイオード(DVD−LD)非動作状態に置かれる。
青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)12(HD−LD)から出射された第3のレーザビームは、第2の回折格子17を通り、ここでトラッキング制御、フォーカス制御、およびチルティング制御を行うために3本のレーザビームに分離される。その後、これら3本のレーザビームは第3のビームスプリッタ21で反射され、第2のビームスプリッタ23に入射する。この入射光の内、第2のビームスプリッタ23で一部が透過して、その透過光はフロントモニタ25で受光される。とにかく、フロントモニタ25は、第2のビームスプリッタ23を透過した第3のレーザビームの発光量をモニタする。一方、上記入射光の内、第2のビームスプリッタ23で反射された反射光は、立上げミラー27で上方向へ反射される。この立上げミラー27を反射したレーザビームは、コリメータレンズ29を透過すると、発散光であったレーザビームが平行光にされて、対物レンズ30に入射する。この対物レンズ30を透過したレーザビームは、ここで収束されて、光ディスク(HD−DVD)の記録面に照射される(集光される)。
この光ディスク(HD−DVD)の記録面からの反射光(第3の戻り光)は、対物レンズ31を通過し、コリメータレンズ29を透過した後、収束光になる。この収束光は、立上げミラー27で反射された後、第2のビームスプリッタ23を通り、センサレンズ33を透過した後、光検出器35の第2の受光部35−2(図2)に集光する(で受光される)。
図3および図4を参照して、3波長対応光ピックアップ10について更に説明する。以下では、3波長対応光ピックアップ10を単に光ピックアップと呼ぶことにする。
光ピックアップ10は、光学ベース40を有する。この光学ベース40上には、OPU回路基板71を介して対物レンズ駆動装置50が搭載されている。光学ベース40は、光ディスクドライブに導入された光ディスクの半径方向(トラッキング方向Tr)に移動可能にガイドバー(図示せず)に取り付けられている。換言すれば、光ピックアップ10は、ビップアップ駆動部(図示せず)によって所定のディスク半径方向(トラッキング方向Tr)にスレッド移動させられる。ビップアップ駆動部は、上記ガイドバーとして、光ピックアップ10をその両側で所定のディスク半径方向(トラッキング方向Tr)に対してスレッド移動可能に支持する主軸(図示せず)および副軸(図示せず)を備えている。主軸および副軸の両方とも、ディスク半径方向(トラッキング方向Tr)に対して実質的に平行となるように延在して配置されている。すなわち、主軸と副軸とは、互いに平行に配置されている。
光ピックアップ10は、主軸と係合する係合部(係合孔)61と、副軸によって摺動可能に支持される、断面コ字型の摺接部62とを有する。図示の例では、摺接部62の上部摺接部分にキャップ63が嵌めこまれており、このキャップ63と摺接部62の下部摺接部分との間に副軸が挟まれる。
対物レンズ駆動装置50は、略直方体の形状をしている対物レンズホルダ51を備える。対物レンズホルダ51は、中央に対物レンズ31を装着するための貫通孔によるレンズ装着部を有する。図示の対物レンズ駆動装置50は、対称構造をしており、対物レンズ31を中心としてコイル(図示せず)やマグネットを含む磁気回路(図示せず)が対称に配置されている。対称構造の対物レンズ駆動装置50において、対物レンズホルダ51に1つのフォーカシングコイル(図示せず)を巻回し、対物レンズホルダ51の側面にトラッキングコイル(図示せず)及びチルティングコイル(図示せず)を貼り付け、これらのコイルを磁気回路のギャップ内に部分的に位置させている。このような構成において、各コイルに流れる電流を制御することで、対称構造の対物レンズ駆動装置50は、対物レンズ31の位置及び傾きを微調整することができる。
詳述すると、対物レンズ駆動装置50は、対物レンズ31を保持する対物レンズホルダ51を、6本のサスペンションワイヤ52によってダンパベース53で弾性支持している。換言すれば、対物レンズホルダ51は、タンジェンシャル方向Tgに延在する6本のサスペンションワイヤ52によりダンパベース53で支持される。これら6本のサスペンションワイヤ52は、上記の各種コイルと外部回路、つまり対物レンズ駆動装置50のための駆動回路とを電気的に接続するための配線としても利用される。対物レンズホルダ51には、前述してように、チルティングコイル、フォーカシングコイル及びトラッキングコイルが巻回されている。これらコイルに流す電流を適切に制御することにより、対物レンズホルダ51は、ヨーク及びマグネットから成る磁気回路が作り出す磁界との関係に基づき、トラッキング方向Trに傾動し(タンジェンシャル方向Tgに平行な軸を回転軸として回動し)、またトラッキング方向Trに沿って移動し、あるいはフォーカシング方向Fに沿って移動する。
光学ベース40の上面にはOPU回路基板71が搭載されている。このOPU用回路基板71上で、隙間を空けて、対物レンズ駆動装置50はそれらの四隅でUV接着剤で光学ベース40に固着されている。
図3および図4に加えて図5も参照して、光検出器35はPD回路基板73上に搭載され、PDホルダ75によって保持された状態で、UV接着剤91によって光学ベース40の側外壁に固着されている。
図2に示したように、光ディスクからの反射光(戻り光)を受光する光検出器35は、多数のフォトダイオードから構成されている。そして、これら多数のフォトタイオードで受光された受光信号は、光検出器35の処理回路(図示せず)で処理された後、PDフレキシブルプリント基板(FPC)72を介してOPU回路基板71へ送出される。
したがって、図5に示されるように、PDフレキシブルプリント基板72の一端721はPD回路基板73で光検出器35に接続され、PDフレキシブルプリント基板72の他端722はOPU回路基板71の主面上に接続されることになる。このPDフレキシブルプリント基板72とOPU回路基板71の主面との接続部においては、PDフレキシブルプリント基板72の幅が広くなっており、そこでお互いの多数の配線同士が半田82により電気的に接続される。
そのため、上記接続部ではPD用フレキシブルプリント基板72とOPU用回路基板71の主面とは互いに密着しているが、その接続部から離れた箇所においては、PD用フレキシブルプリント基板72がOPU用回路基板71の主面上から剥離してしまう恐れがある。
このような問題を解決するために、本発明では、後述するようなPDフレキシブルプリント基板72の剥離を防止する剥離防止手段を備えている。本実施の形態による剥離防止手段は、PD用フレキシブルプリント基板72をOPU回路基板71の主面上で3箇所で接続している。
図7にOPU回路基板71の平面図を示し、図8にPDフレキシブルプリント基板72の平面図を示す。
図7に示されるように、OPU回路基板71は、PDフレキシブルプリント基板72の他端722で複数本の配線と接続するための複数の配線用端子712と、PDフレキシブルプリント基板72をそのほぼ中央部で固定するための中央補強ランド713と、上記複数の配線端子712の両端でPDフレキシブルプリント基板72を固定するための一対の両端補強ランド714とを有する。
一方、図8に示されるように、PDフレキシブルプリント基板72は、上記中央補強ランド713と対応する位置に設けられた中央丸穴部723と、上記一対の両端補強ランド714と対応する位置に設けられた一対の両端接続部分724とを有する。
そして、図6に示されるように、中央補強ランド713と中央丸穴部723とは半田83によって固定され、一対の両端補強ランド714と一対の両端接続部分724とは半田84によって固定される。これにより、OPU回路基板71の主面上からPDフレキシブルプリント基板72が剥離するのを防止することができる。
なお、図4に示されるように、光ピックアップ10は、1チップ型レーザダイオード11と青色レーザダイオード12とを覆うサイドカバー110を備えている。このサイドカバー110の一端はネジ(図示せず)で光学ベース40に固定され、サイドカバー110の他端はUV接着剤114で光学ベース40に固着されている。尚、サイドカバー110と光学ベース40とが互いに近接する隙間には、図示しないシリコーン樹脂が付けられている。このサイドカバー110は、本光ピックアップ10を取り扱う際に、人(製造者)が1チップ型レーザダイオード11や青色レーザダイオード12のLD端子に直接触れるのを防ぐためのものである。これにより、1チップ型レーザダイオード11や青色レーザダイオード12が破壊するのを防止している。尚、このサイドカバー110は、レーザダイオードを保護するだけでなく、不要輻射ノイズが外部へ放射するのを軽減する役目をも担っている。
以上、本発明ついて一実施の形態に即して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、青色レーザビーム対応の光ディスクとしてHD−DVDを使用した場合を例に挙げて説明しているが、HD−DVDの代わりにBlu−rayディスクを用いても良いのは勿論である。また、上述した実施の形態では、光ピックアップとして3波長対応光ピックアップの場合を例に挙げて説明したが、それに限定されず、種々の光ピックアップにも適用可能なのはいうまでもない。
本発明の一実施の形態に係る3波長対応光ピックアップの光学系のシステム構成図(光路図)である。 図1に図示した3波長対応光ピックアップに使用される光検出器の構成を示す概略平面図である。 図1に図示した3波長対応光ピックアップの斜視図である。 図1に図示した3波長対応光ピックアップの斜視図である。 図1に図示した3波長対応光ピックアップに使用される光検出器とそれをOPU回路基板へ接続するためのPDフレキシブルプリント基板とを含む組立体の分解斜視図である。 図5に示したPDフレキシブルプリント基板とOPU回路基板との接続関係を示す斜視図である。 図6に示したOPU回路基板の平面図である。 図6に示したPDフレキシブルプリント基板を示す平面図である。
符号の説明
10 3波長対応光ピックアップ
11 1チップ型レーザダイオード
12 青色レーザダイオード(第3のレーザダイオード)
16 第1の回折格子(グレーティング)
17 第2の回折格子(グレーティング)
21 第1のビームスプリッタ
23 第2のビームスプリッタ
25 フロントモニタ
27 立上げミラー(全反射ミラー)
29 コリメータレンズ
31 対物レンズ
33 センサレンズ
35 光検出器
35−1 第1の受光部
35−2 第2の受光部
40 光学ベース
50 対物レンズ駆動装置
51 対物レンズホルダ
52 サスペンションワイヤ
53 ダンパベース
61 係合部(係合孔)
62 摺接部
63 キャップ
71 OPU回路基板
712 配線用端子
713 中央補強ランド
714 両端補強ランド
72 PDフレキシブルプリント基板(FPC)
721 PDフレキシブルプリント基板の一端
722 PDフレキシブルプリント基板の他端
723 中央丸穴部
724 両端接続部分
73 PD回路基板
75 PDホルダ

Claims (3)

  1. 光学ベースと、該光学ベースに取付けられ、光ディスクで反射された戻り光を受光するための光検出器と、前記光学ベース上に搭載されるOPU回路基板と、前記光検出器と前記OPU回路基板の主面との間を電気的に接続するためのPDフレキシブルプリント基板とを備え、該PDフレキシブルプリント基板と前記OPU回路基板の主面とは、互いに複数の配線同士が接続部で電気的に接続されてなる、光ピックアップに於いて、
    前記PDフレキシブルプリント基板が前記OPU回路基板の主面上から剥離するのを防止するために、前記PDフレキシブルプリント基板を前記OPU回路基板の主面上に少なくとも3箇所で固定する剥離防止手段を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記剥離防止手段は、
    前記OPU回路基板に設けられた、前記PDフレキシブルプリント基板を実質的に中央部で固定するための中央補強ランドと、
    前記OPU回路基板に設けられた、複数の配線端子の両端で前記PDフレキシブルプリント基板を固定するための一対の両端補強ランドと、
    前記PDフレキシブルプリント基板に形成された、前記中央補強ランドと対応する位置に設けられた中央穴部と、
    前記PDフレキシブルプリント基板に形成された、前記一対の両端補強ランドと対応する位置に設けられた一対の両端接続部分と、
    前記中央補強ランドと前記中央穴部と固定するための半田と、
    前記一対の両端補強ランドと前記一対の両端接続部分とを固定するための半田とから構成される、請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記光ピックアップが、互いに波長の異なる3種類のレーザビームを使い分けて3種類の光ディスクに対して記録・再生を行うことが可能な3波長対応光ピックアップから成る、請求項1又は2に記載の光ピックアップ。
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