JP2008081755A - 処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給する。
【解決手段】ガスノズル15の先端部をチャンバ1の周方向に傾斜して設け、Cl2ガスをチャンバ1の周方向に渦巻状に供給し、Cl2ガスを基板3に直接向けずに、生ガスやラジカルによる基板3への影響を最小限に抑え、基板3の表面の変質やエッチング過多を防ぎ、基板3の中心部に集中してCl2ガスがあたることをなくす。
【選択図】図3
【解決手段】ガスノズル15の先端部をチャンバ1の周方向に傾斜して設け、Cl2ガスをチャンバ1の周方向に渦巻状に供給し、Cl2ガスを基板3に直接向けずに、生ガスやラジカルによる基板3への影響を最小限に抑え、基板3の表面の変質やエッチング過多を防ぎ、基板3の中心部に集中してCl2ガスがあたることをなくす。
【選択図】図3
Description
本発明は、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給することができる処理装置及び処理方法に関する。
現在、半導体等の製造においては、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いた成膜が知られている。プラズマCVD装置とは、真空処理容器としてのチャンバ内に導入した膜の材料となる有機金属錯体等のガスを、高周波アンテナから入射する高周波によりプラズマ状態にし、プラズマ中の活性な励起原子によって基板表面の化学的な反応を促進して金属薄膜等を成膜する装置である。
これに対し、本発明者等は、高蒸気圧ハロゲン化物を作る金属成分であって、成膜を望む金属成分からなる被エッチング部材をチャンバに設置し、ハロゲンガスをプラズマ化して前記被エッチング部材をハロゲンのラジカルによりエッチングすることで金属成分のハロゲン化物である前駆体を生成させるとともに、前駆体の金属成分のみを基板上に成膜するプラズマCVD装置(以下、新方式のプラズマCVD装置という)および成膜方法を開発した(例えば、下記、特許文献1参照)。
上記新方式のプラズマCVD装置では、成膜される金属源となる被エッチング部材の温度に対して基板の温度が低くなるように制御して基板に当該金属膜を成膜している。例えば、被エッチング部材の金属をM、ハロゲンガスをCl2とした場合、被エッチング部材を高温(例えば300℃〜700℃)に、また基板を低温(例えば200℃程度)に制御することにより、前記基板にM薄膜を形成することができる。これは、次のような反応によるものと考えられる。
(i)プラズマの解離反応;Cl2→2Cl*
(ii)エッチング反応;M+Cl*→MCl(g)
(iii)基板への吸着反応;MCl(g)→MCl(ad)
(iv)成膜反応;MCl(ad)+Cl* →M+Cl2↑
(ii)エッチング反応;M+Cl*→MCl(g)
(iii)基板への吸着反応;MCl(g)→MCl(ad)
(iv)成膜反応;MCl(ad)+Cl* →M+Cl2↑
ここで、Cl*はClのラジカルであることを、(g)はガス状態であることを、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
新方式のCVD装置においては、MClとCl*との割合を適正に保つことで、成膜反応が適切に行われる。即ち、成膜条件として、Cl2ガスの流量、圧力、パワー、基板及び被エッチング部材の温度、基板と被エッチング部材との距離等を適正に設定することで、MClとCl*との割合をほぼ等しく制御することができ、成膜速度を低下させることなく、しかも、基板に対してCl*によるエッチング過多が生じることなくMが析出される。
上述した新方式のCVD装置では、ハロゲンガス(Cl2ガス)の供給状況を適正に保つことで、ガスを供給するノズルのノズル痕を膜に残さないようにしたり、基板の表面に対してCl2ガスを均一に供給することが可能である。ハロゲンガスの供給に関しては、被エッチング部材に対する供給状況と基板に対する膜厚分布との相関は、処理条件により様々である。このため、ハロゲンガスの供給に対しての技術が確立されていないのが現状であった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給することができる処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の処理装置は、被処理体を支持する支持体が収容され圧力制御可能なチャンバと、原料を含有する金属製の被エッチング部材と、チャンバの内部にハロゲンを含有するガスを供給するハロゲン含有ガス供給手段と、チャンバの内部をプラズマ化しハロゲン含有ガスプラズマを発生させてハロゲンラジカルを生成すると共にハロゲンラジカルで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとからなる前駆体を生成するプラズマ発生手段とを備え、ハロゲン含有ガス供給手段は、ハロゲン含有ガスをチャンバ内に供給する複数のノズルを備え、ノズルのガス噴出口はハロゲン含有ガスをチャンバの周方向に供給する向きとされていることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、ノズルのガス噴出口が、ハロゲン含有ガスをチャンバの周方向に供給する向きとされているので、ハロゲン含有ガスを旋回させた状態でチャンバに供給し、被処理体の表面に対して均一にハロゲン含有ガスを供給することができる。
そして、請求項2に係る本発明の処理装置は、請求項1に記載の処理装置において、被エッチング部材は、支持体の上方の周囲に配されていることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、チャンバの周囲に配された被エッチング部材に対して均一にハロゲン含有ガスを供給することができる。
また、請求項3に係る本発明の処理装置は、請求項2に記載の処理装置において、プラズマ発生手段は、チャンバの上面に配される平面リング状のアンテナと、アンテナに給電を行う給電手段とを有し、チャンバの筒部の被エッチング部材の外周部位にヒータを備えたことを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、平面リング状のアンテナによりプラズマを発生させることができると共に、ヒータにより被エッチング部材を独立して温度制御することができる。
また、請求項4に係る本発明の処理装置は、請求項2に記載の処理装置において、プラズマ発生手段は、チャンバの筒部の被エッチング部材の外周部位に備えられるコイルアンテナと、コイルアンテナに給電を行う給電手段とからなることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、コイルアンテナに給電を行うことでチャンバの周囲に配された被エッチング部材を所望の温度に加熱することができる。
また、請求項5に係る本発明の処理装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の処理装置において、被処理体の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることで前駆体の金属成分を成膜させる温度制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給し、ハロゲン含有ガスによる被処理体への影響を抑えて均一な膜厚分布による成膜を行うことができる。
上記目的を達成するための請求項6に係る本発明の処理方法は、被処理体が収容されるチャンバ内でハロゲン含有ガスプラズマを発生させてハロゲンラジカルを生成すると共にハロゲンラジカルで原料を含有する金属製の被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとからなる前駆体を生成して被処理体に処理を施すに際し、ハロゲン含有ガスを被処理体の周方向に向けて供給することを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、ハロゲン含有ガスを旋回させた状態で供給し、被処理体の表面に対して均一にハロゲン含有ガスを供給することができる。
そして、請求項7に係る本発明の処理方法は、請求項6に記載の処理方法において、被処理体の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることで、前駆体を被処理体に吸着させると共にハロゲンラジカルにより前駆体のハロゲン成分を引き抜くことで前駆体の金属製分を被処理体に成長させることを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給し、ハロゲン含有ガスによる被処理体への影響を抑えて均一な膜厚分布による成膜を行うことができる。
本発明の処理装置は、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給することができる処理装置となる。
第1実施形態例を説明する。
図1には本発明の第1実施形態例に係る薄膜作製装置の概略斜視状況、図2には本発明の第1実施形態例に係る薄膜作製装置の概略側面、図3にはノズル取り付き部の断面を示してある。また、図4には他の実施形態例に係る被エッチング部材の概観状況を示してある。
本実施形態例は、処理装置として薄膜作製装置を適用したものであり、金属としての銅(Cu)製の被エッチング部材が備えられたチャンバ内にハロゲンを含有する作用ガスとしてのCl2ガスを供給し、誘導プラズマを発生させてCl2ガスプラズマを発生させて塩素ラジカル(Cl*)を生成し、塩素ラジカル(Cl*)で被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれるCu成分とCl2ガス成分との前駆体CuClを生成し、基板側の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることにより、前駆体CuClが塩素ラジカル(Cl*)で還元された状態のCu成分を基板の表面に吸着(堆積)させるようにした薄膜作製装置である。
尚、金属としては、高蒸気圧ハロゲン化物を作る金属であれば銅に限らず種々の金属を適用することが可能である。また、ハロゲン含有ガスとしてCl2ガスを適用した例を説明してあるが、フッ素等の他のハロゲン含有ガスを適用することが可能である。
図に示すように、円筒状に形成された、例えば、セラミックス製(絶縁材製)のチャンバ1の底部近傍には支持体としての支持台2が設けられ、支持台2には被処理体としての基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が100℃から300℃に維持される温度)に制御される。尚、チャンバの形状は円筒状に限らず、例えば、矩形状のチャンバを適用することも可能である。また、基板3の温度を制御する温度制御手段6としては、ヒータ4及び冷媒流通手段5に限らず、基板3の温度を所定の温度に制御できるものであればよい。
チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は絶縁材料製(例えば、石英製)の板状の天井板7によって塞がれている。天井板7の上方にはチャンバ1の内部をプラズマ化するためのプラズマアンテナ8が設けられ、プラズマアンテナ8は天井板7の面と平行な平面リング状に形成されている。プラズマアンテナ8には整合器9及び電源10が接続されて高周波が供給される。プラズマアンテナ8、整合器9及び電源10により誘導プラズマを発生させるプラズマ発生手段が構成されている。
チャンバ1内の支持台2の上方の周囲には金属製として銅(Cu)製の被エッチング部材12が配されている。被エッチング部材12を有する被エッチング体30が絶縁体製の円環部材13に支持されることでチャンバ1内に配されている。被エッチング体30は、絶縁材製の枠体としてのリング枠31、絶縁材製の枠体としての棒枠32及び棒状の被エッチング部材12により構成されている。
即ち、チャンバ1内の支持台2の上方の周囲には複数(図示例では3個)のリング枠31が配され、リング枠31には4本の棒枠32が固定されている。棒枠32は3個のリング枠31にわたり上下方向に取り付けられている。リング枠31には棒枠32の間に配される棒状の被エッチング部材12が支持され、支持台2の上方の周囲に棒状の被エッチング部材12が配された状態になっている。
支持台2の上方の周囲に被エッチング部材12が配されているので、支持台2に基板3を載置した際に、基板3の直上に被エッチング部材12が存在することがない。このため、プラズマによる被エッチング部材12の過熱がなく熱変形が抑制され、パーティクルの落下をなくして金属成分とハロゲンとからなる前駆体を被処理体に均一に供給することができる。
尚、被エッチング部材としては、タンタル、タングステン、チタンを始めハロゲン化物形成金属であれば銅に限定されない。
また、被エッチング体30の形状は、図1に示した形状には限定されない。即ち、図4に示すように、支持体の上方の周囲に配される絶縁材製のリング枠37が備えられ、リング枠37には絶縁材製の棒枠38が複数(図示例では4本)立設されている。それぞれの棒枠38は上部がチャンバ1の中心方向に傾斜して配され、それぞれの棒枠38の間に円弧状の被エッチング部材39が支持されている。上部がチャンバの中心方向に傾斜した棒枠38に対して円弧状の被エッチング部材39を支持したので、基板3の中心近傍の前駆体を確保することができる。また、被エッチング部材39は棒枠38により電気的に不連続な状態にされているので、閉回路を形成することがない。
図2に示すように、被エッチング体30の外周におけるチャンバ1の内壁にはヒータ筒33が配され、加熱コイル34には直流電源35から給電が行われる。ヒータ筒33は加熱コイル34により加熱されて被エッチング体30(被エッチング部材12)を所望の温度に制御する。
一方、図2、図3に示すように、チャンバ1の上方の筒部にはチャンバ1の内部にハロゲンとしての塩素を含有する塩素含有ガス(Cl2ガス)14を供給するガスノズル15が設けられている。ガスノズル15はチャンバ1の周囲に複数本(図3に示した例は8本)設けられている。それぞれのガスノズル15には流量及び圧力が制御される流量制御器16を介してCl2ガス14が送られる(ハロゲン含有ガス供給手段)。
図3に示すように、ガスノズル15の先端部はチャンバ1の周方向に傾斜して設けられ、Cl2ガスはガスノズル15からチャンバ1の周方向に渦巻状に供給される。Cl2ガスがチャンバ1の周方向に渦巻状に供給されることにより、Cl2ガスが基板3に直接向けられることがない。尚、直管状のノズルを傾斜して配置することも可能である。
このため、生ガスやラジカルによる基板3への影響を最小限に抑えることができ、基板3の表面の変質やエッチング過多を防ぐことができる。また、基板3の中心部に集中してCl2ガスがあたることがなくなるため、均一な成膜を行うことができる。また、ガスノズル15の先端部はチャンバ1の周方向に傾斜して設けられているので、基板3の直上にガスノズル15が配されることがなくなり、成膜時にノズル痕が膜に現れる虞がない。
図1、図2に示すように、チャンバ1の底部には排気口17が設けられ、排気口17には排気手段としての真空装置18が接続されている。成膜に関与しないガス等は排気口17から排気され、天井板7によって塞がれたチャンバ1の内部は真空装置18によって所定の圧力に維持される。
上述した薄膜作製装置による成膜状況を説明する。
チャンバ1の内部にガスノズル15からCl2ガス14をチャンバ1の周方向に渦巻状に供給する。プラズマアンテナ8から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Cl2ガス14をイオン化してCl2ガスプラズマ20を発生させ、チャンバ1内にClラジカルを生成する。この時の反応は、次式で表すことができる。
Cl2→2Cl* ・・・・(1)
ここで、Cl*は塩素ラジカルを表す。
ここで、Cl*は塩素ラジカルを表す。
生成されたガスプラズマ20がCu製の被エッチング部材12に作用することにより、被エッチング部材12が加熱されると共に、Cuに均一な分布でエッチング反応が生じる。この時の反応は、例えば、次式で表される。
Cu(s)+Cl*→CuCl(g) ・・・・(2)
ここで、sは固体状態、gはガス状態を表す。式(2)は、Cuがガスプラズマ(塩素ラジカルCl*)20によりエッチングされ、前駆体19とされた状態である。
Cu(s)+Cl*→CuCl(g) ・・・・(2)
ここで、sは固体状態、gはガス状態を表す。式(2)は、Cuがガスプラズマ(塩素ラジカルCl*)20によりエッチングされ、前駆体19とされた状態である。
ヒータ筒33により被エッチング部材12を加熱し(例えば、300℃〜700℃)、更に、温度制御手段6により基板3の温度を被エッチング部材12の温度よりも低い温度(例えば、100℃〜300℃)に設定する。この結果、均一に分布された前駆体19は基板3に吸着(堆積)される。この時の反応は、例えば、次式で表される。
CuCl(g)→CuCl(ad) ・・・・(3)
CuCl(g)→CuCl(ad) ・・・・(3)
基板3に吸着したCuClは、塩素ラジカルCl*により還元されてCu成分となる。この時の反応式は、例えば、次式で表される。
CuCl(ad)+Cl*→Cu(s)+Cl2↑ ・・・・(4)
CuCl(ad)+Cl*→Cu(s)+Cl2↑ ・・・・(4)
上述した薄膜作製装置では、支持台2の上方の周囲に被エッチング部材12が配されているので、支持台2に基板3を載置した際に、基板3の直上に被エッチング部材12が存在することがない。このため、プラズマによる被エッチング部材12の過熱がなく熱変形が抑制され、パーティクルの落下をなくしてCu成分と塩素とからなる前駆体19を基板3に均一に供給することができる。
そして、ガスノズル15の先端部はチャンバ1の周方向に傾斜して設けられ、Cl2ガスがガスノズル15からチャンバ1の周方向に渦巻状に供給されるので、Cl2ガスが基板3に直接向けられることがなく、生ガスやラジカルによる基板3への影響を最小限に抑えることができ、基板3の表面の変質やエッチング過多を防ぐことができる。また、基板3の中心部に集中してCl2ガスがあたることがなくなるため、均一な成膜を行うことができる。また、ガスノズル15の先端部はチャンバ1の周方向に傾斜して設けられているので、基板3の直上にガスノズル15が配されることがなくなり、成膜時にノズル痕が膜に現れる虞がない。また、支持台2の上方の周囲に被エッチング部材12が配されていても、被エッチング部材12に対してCl2ガスを確実に供給することができる。
第2実施形態例を説明する。
図5には本発明の第2実施形態例に係る薄膜作製装置の概略断面を示してある。尚、図2に示した第1実施形態例の薄膜作製装置と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
第2実施形態例の薄膜作製装置は、プラズマ発生手段として、第1実施形態例のプラズマアンテナ8(図2参照)に代えて、チャンバ1の筒面の外周、即ち、被エッチング体30の周囲に位置するチャンバ1の筒面の外周にコイル状のコイルアンテナ41を配した構成となっている。コイルアンテナ41には整合器9を介して電源10から電力が供給されるようになっている。また、コイルアンテナ41によるプラズマの発生により、被エッチング部材12が所望の温度に加熱される。このため、温度制御用のヒータ筒33(図2参照)は設けられていない。
第2実施形態例の薄膜作製装置では、コイルアンテナ41に給電手段としての整合器9、電源10を介して電力を供給することで、チャンバ1内に電磁波を入射して第1実施形態例と同様に成膜処理が施される。そして、コイルアンテナ41に給電を行うことでチャンバ1内の周囲に配された被エッチング部材12を所望の温度に加熱することができる。
第3実施形態例を説明する。
図6には本発明の第3実施形態例に係る薄膜作製装置の概略断面を示してある。尚、図2に示した第1実施形態例の薄膜作製装置と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
第3実施形態例の薄膜作製装置は、第1実施形態例の被エッチング体30(図2参照)に代えて、格子状の被エッチング部材52が備えられ、ヒータ筒33(図2参照)、加熱コイル34(図2参照)、直流電源35(図2参照)が備えられていない構成となっている。
即ち、チャンバ1のガスノズル15の下側には金属製として銅(Cu)製の被エッチング部材52が絶縁体製の円環部材51に支持され、被エッチング部材52は格子状とされている。ガスプラズマ20がCu製の格子状の被エッチング部材52に作用することにより、被エッチング部材52が加熱されると共にCuに均一な分布でエッチング反応が生じる。
被エッチング部材52は格子状とされることで、プラズマアンテナ8の電気の流れに対して基板3と天井板7の間に不連続状態で配置された状態になっている。即ち、被エッチング部材52はプラズマアンテナ8の電気の流れ方向である周方向に対して構造的に不連続な状態とされている。
尚、プラズマアンテナ8の電気の流れに対して不連続状態にする被エッチング部材の構成としては、円環部材51の内側にチャンバ1の中心側に延びる突起部を設けたり、網目状に構成する等とすることも可能である。
第2実施形態例及び第3実施形態例の薄膜作製装置は、第1実施形態例の薄膜作製装置と同様に、Cl2ガスがガスノズル15からチャンバ1の周方向に渦巻状に供給されるので、Cl2ガスが基板3に直接向けられることがなく、生ガスやラジカルによる基板3への影響を最小限に抑えることができ、基板3の表面の変質やエッチング過多を防ぐことができる。また、基板3の中心部に集中してCl2ガスがあたることがなくなるため、均一な成膜を行うことができる。また、ガスノズル15の先端部はチャンバ1の周方向に傾斜して設けられているので、基板3の直上にガスノズル15が配されることがなくなり、成膜時にノズル痕が膜に現れる虞がない。
本発明は、ハロゲン含有ガスを被処理体に対して均一に供給することができる処理装置及び処理方法の産業分野で利用することができる。
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 天井板
8 プラズマアンテナ
9 整合器
10 電源
12、52 被エッチング部材
13、51 円環部材
14 塩素含有ガス(Cl2ガス)
15 ガスノズル
16 流量制御器
18 真空装置
19 前駆体
20 ガスプラズマ
30 被エッチング体
31、37 リング枠
32、38 棒枠
33 ヒータ筒
34 加熱コイル
35 直流電源
41 コイルアンテナ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 天井板
8 プラズマアンテナ
9 整合器
10 電源
12、52 被エッチング部材
13、51 円環部材
14 塩素含有ガス(Cl2ガス)
15 ガスノズル
16 流量制御器
18 真空装置
19 前駆体
20 ガスプラズマ
30 被エッチング体
31、37 リング枠
32、38 棒枠
33 ヒータ筒
34 加熱コイル
35 直流電源
41 コイルアンテナ
Claims (7)
- 被処理体を支持する支持体が収容され圧力制御可能なチャンバと、
原料を含有する金属製の被エッチング部材と、
チャンバの内部にハロゲンを含有するガスを供給するハロゲン含有ガス供給手段と、
チャンバの内部をプラズマ化しハロゲン含有ガスプラズマを発生させてハロゲンラジカルを生成すると共にハロゲンラジカルで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとからなる前駆体を生成するプラズマ発生手段と
を備え、
ハロゲン含有ガス供給手段は、ハロゲン含有ガスをチャンバ内に供給する複数のノズルを備え、ノズルのガス噴出口はハロゲン含有ガスをチャンバの周方向に供給する向きとされている
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項1に記載の処理装置において、
被エッチング部材は、支持体の上方の周囲に配されていることを特徴とする処理装置。 - 請求項2に記載の処理装置において、
プラズマ発生手段は、チャンバの上面に配される平面リング状のアンテナと、アンテナに給電を行う給電手段とを有し、
チャンバの筒部の被エッチング部材の外周部位にヒータを備えた
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項2に記載の処理装置において、
プラズマ発生手段は、チャンバの筒部の被エッチング部材の外周部位に備えられるコイルアンテナと、コイルアンテナに給電を行う給電手段とからなる
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の処理装置において、
被処理体の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることで前駆体の金属成分を成膜させる温度制御手段を備えた
ことを特徴とする処理装置。 - 被処理体が収容されるチャンバ内でハロゲン含有ガスプラズマを発生させてハロゲンラジカルを生成すると共にハロゲンラジカルで原料を含有する金属製の被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとからなる前駆体を生成して被処理体に処理を施すに際し、ハロゲン含有ガスを被処理体の周方向に向けて供給することを特徴とする処理方法。
- 請求項6に記載の処理方法において、
被処理体の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることで、前駆体を被処理体に吸着させると共にハロゲンラジカルにより前駆体のハロゲン成分を引き抜くことで前駆体の金属製分を被処理体に成長させることを特徴とする処理方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110854047A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-28 | 北京北方华创微电子装备有限公司 | 工艺腔室以及半导体加工设备 |
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2006
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CN110854047A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-28 | 北京北方华创微电子装备有限公司 | 工艺腔室以及半导体加工设备 |
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