JP3801595B2 - 薄膜作製方法及び薄膜作製装置 - Google Patents
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Description
1)プラズマの解離反応;Cl2 →2Cl*
2)エッチング反応;Cu+Cl* →CuCl(g)
3)基板への吸着反応;CuCl(g)→CuCl(ad)
4)成膜反応;CuCl(ad)+Cl* →Cu+Cl2 ↑ ・・・(1)
ここで、Cl* はClのラジカルであることを、(g)はガス状態であることを、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
これら各前記躯体を相対的に低温に保持した基板上に吸着させた後、ハロゲンを引き抜き、前記各材料成分が所定割合で混在する複合金属膜を析出させて成膜を行うこと。
2) 上記1)に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材にそれぞれ取り付けたヒータで調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うこと。
3) 上記1)に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の前記プラズマ対する距離を調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うこと。
4) 上記1)に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うこと。
5) 上記2)乃至4)の何れか一つに記載する薄膜作製方法おいて、
基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うとともに、前記チャンバ外で形成した後、このチャンバ内における前記基板の近傍部分に別途供給するハロゲンラジカルの還元作用も利用すること。
6) 上記1)に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内に通じる複数の通路内にそれぞれ配設した複数種類の被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の加熱温度を独立に調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ内に発生させるハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うこと。
7) 上記1)に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内に通じる複数の通路内にそれぞれ配設した複数種類の被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の加熱温度を独立に調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ外で形成したハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルを前記チャンバ内に供給することにより、このハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うこと。
少なくとも一種類の高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を含む複数種類の材料でそれぞれ形成した複数種類の被エッチング部材と、
各被エッチング部材の温度を独立に制御し得るように構成した温度制御手段と、
前記チャンバ内に収納してその表面温度を制御可能に形成した基板とを有し、
前記各被エッチング部材の温度をそれぞれ独立に制御しつつ各被エッチング部材にハロゲンラジカル又はハロゲンガスを作用させてこれをエッチングすることにより各エッチング量を独立に制御して所定割合で混在するハロゲン化物である複数種類の前駆体を形成し、
これら各前記躯体を相対的に低温に保持した基板上に吸着させた後、ハロゲンを引き抜き、前記各材料が所定割合で混在する複合金属膜を析出させて成膜を行うように構成したこと。
9) 上記8)に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材にそれぞれ取り付けたヒータで調節して制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したこと。
10) 上記8)に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材の前記プラズマに対する距離を調節してプラズマ加熱による熱量を制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したこと。
11) 上記8)に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調節して各被エッチング部材のプラズマ加熱による熱量を制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したこと。
12) 上記9)乃至11)の何れか一つに記載する薄膜作製装置において、
前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成するとともに、前記チャンバ外で形成した後、このチャンバ内に連通するラジカル通路を介してチャンバ内の前記基板の近傍部分に別途供給するハロゲンラジカルを利用した還元作用によっても前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したこと。
13) 上記8)に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に連通する複数の通路に別々に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、各被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、前記各通路において各被エッチング部材が存在する近傍部分に配設したヒータで構成し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成したこと。
14) 上記8)に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に連通する複数の通路に別々に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、各被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、前記各通路において各被エッチング部材が存在する近傍部分に配設したヒータで構成し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ外で形成したハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルを前記チャンバに連通するラジカル供給通路を介して行うように構成したこと。
又、上記目的を達成する本発明に係る薄膜作製方法又は装置は、次の点を特徴とする。
15)
上記1)乃至7)の何れか一つに記載する薄膜作製方法において、
前記高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を、銅、タンタル、チタン、タングステン、亜鉛、インジウム、若しくは、カドミウムとすること。
16)
上記8)乃至14)の何れか一つに記載する薄膜作製装置において、
前記高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を、銅、タンタル、チタン、タングステン、亜鉛、インジウム、若しくは、カドミウムとすること。
請求項1に記載する発明は、上記1)に記載する通りの構成を有するので、
各被エッチング部材の材料を適宜選択し、また各被エッチング部材の温度を所定温度に調節するだけで、所定の混合比の成膜前躯体を得、これを基板上に吸着後、析出させることにより所望の混合比の複合金属膜を形成することができる。すなわち、任意の組み合わせの、任意の混合比の複合金属膜を容易、且つ迅速に得ることができる。
被エッチング部材のプラズマエッチングにより所定の前躯体を得るとともに、ヒータの温度調節により被エッチング部材の温度を制御して請求項1に記載する効果を得る。この結果、温度制御を最も安価に実現できる。
各被エッチング部材迄の距離を設定することによりプラズマ加熱による入熱量を調整して被エッチング部材の温度を制御することにより請求項1に記載する効果を得る。この結果、被エッチング部材に関する距離を一度設定してしまえば後はプラズマ条件の制御だけで安定的に再現性よく所望の複合金属膜を得ることができる。また、プラズマ条件の制御だけでは賄えない成膜条件を設定できる。
各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調整することによりプラズマの引き込み量の調整により被エッチング部材の温度を制御することにより請求項1に記載する効果を得る。この結果、混合比の制御を迅速且つ容易に行うことができる。つまり、成膜シーケンスを時間的に細かく調整できる。
成膜反応に必要なハロゲンラジカルを適切且つ十分に供給することができるので、請求項2乃至4における最終製品である複合金属膜の膜質の向上に資することができる。
被エッチング部材のサーマルエッチングにより所定の前躯体を得るとともに、各被エッチング部材の温度調節により被エッチング部材の温度を制御して請求項1に記載する効果を得る。
成膜反応に必要なハロゲンラジカルを適切且つ十分に供給することができるので、請求項6における最終製品である複合金属膜の膜質の向上に資することができる。
各被エッチング部材の材料を適宜選択し、また各被エッチング部材の温度を所定温度に調節するだけで、所定の混合比の成膜前躯体を得、これを基板上に吸着後、析出させることにより所望の混合比の複合金属膜を形成することができる。すなわち、任意の組み合わせの、任意の混合比の複合金属膜を容易、且つ迅速に得ることができる。
被エッチング部材のプラズマエッチングにより所定の前躯体を得るとともに、ヒータの温度調節により被エッチング部材の温度を制御して請求項8に記載する効果を得る。この結果、温度制御を最も安価に実現できる。
各被エッチング部材迄の距離を設定することによりプラズマ加熱による入熱量を調整して被エッチング部材の温度を制御することにより請求項8に記載する効果を得る。この結果、被エッチング部材に関する距離を一度設定してしまえば後はプラズマ条件の制御だけで安定的に再現性よく所望の複合金属膜を得ることができる。また、プラズマ条件の制御だけでは賄えない成膜条件を設定できる。
各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調整することによりプラズマの引き込み量の調整により被エッチング部材の温度を制御することにより請求項8に記載する効果を得る。この結果、混合比の制御を迅速且つ容易に行うことができる。つまり、成膜シーケンスを時間的に細かく調整できる。
成膜反応に必要なハロゲンラジカルを適切且つ十分に供給することができるので、請求項9乃至11における最終製品である複合金属膜の膜質の向上に資することができる。
被エッチング部材のサーマルエッチングにより所定の前躯体を得るとともに、各被エッチング部材の温度調節により被エッチング部材の温度を制御して請求項8に記載する効果を得る。
成膜反応に必要なハロゲンラジカルを適切且つ十分に供給することができるので、請求項13における最終製品である複合金属膜の膜質の向上に資することができる。
2In+Cl2 →2InCl(g)
2) 基板への吸着反応;CunCln(g)→nCuCl(ad)
InCl(g)→InCl(ad)
3) 成膜反応;CuCl(ad)+Cl* →Cu+Cl2 ↑・・・(1)
InCl(ad)+Cl* →In+Cl2 ↑・・・(2)
ここで、nは自然数、Cl* はClのラジカル、(g)はガス状態、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
そして、CuCl(ad)からCl2を十分引き抜けなくて次の反応が発生することがある。
CuCl(ad)→CuCl(s)
InCl(ad)→InCl(s)
すなわち、CuCl、InClの固体を形成してしまう。これらCuCl(s)、InCl(s)は絶縁体である。したがって本実施例における複合金属膜5におけるCuCl(s)、InCl(s)の存在は、生成した複合金属膜5の導電率を低下させる原因となり、膜質を悪化させてしまう。かかる問題を解決するためにはチャンバ1内に還元用のCl*が十分存在するようにこのCl*を別途供給してやれば良い。このためには、チャンバ1よりも容積が小さい別の空間で高密度のCl*を発生させてこれをチャンバ1内に供給するのがより望ましい。容積が小さい空間の方が、Cl*が発生するようプラズマ条件を調整することか容易であるからである。
ある種の金属を所定の高温に加熱した状態でこの金属にCl2等のハロゲンガスを作用させると、この金属はサーマルエッチングされ、そのハロゲン化物である成膜前躯体を形成する。かかる成膜前駆体を基板に吸着させた後、ハロゲンを引き抜くことによっても前記金属の薄膜を析出させることができる。金属をCu、ハロゲンガスをCl2とした場合、かかる一連の反応は次式で表される。
1) エッチング反応;2nCu+nCl2 →2CunCln(g)
2) 基板への吸着反応;CunCln(g)→nCuCl(ad)
3) 成膜反応;CuCl(ad)+Cl* →Cu+Cl2 ↑・・・(1)
ここで、nは自然数、Cl* はClのラジカル、(g)はガス状態、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
この際、前述の熱力学平衡計算により同様に塩素共存下の気相組成を算出することができる。すなわち、同様に特定の金属の温度を制御することにより形成される前記前躯体の量を調節することができ、また同一温度であっても金属の種類によって形成される前躯体の量が異なる点は前記実施例1、2、3と同様である。したがって、複合金属膜を形成する材料からなる各被エッチング部材の温度を独立に所定の値に制御しつつハロゲンガスを作用させれば、プラズマエッチングによることなく所定の組成比の成膜前躯体を形成することができる。
4 基板
5 複合金属膜
8 プラズマ
9 プラズマアンテナ
10 高周波電源
13 ノズル
14 被エッチング部材
15 被エッチング部材
17 ヒータ
18 ヒータ
21 通路
22 励起室
23 プラズマアンテナ
24 高周波電源
27 前躯体
28 前躯体
34 被エッチング部材
35 被エッチング部材
44 被エッチング部材
45 被エッチング部材
46 可変電圧電源
47 可変電圧電源
53 被エッチング部材
54 被エッチング部材
55 ヒータ
56 ヒータ
Claims (16)
- 高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を少なくとも一種類含む複数種類の材料でそれぞれ形成した被エッチング部材の温度をそれぞれ独立に制御しつつ各被エッチング部材にハロゲンラジカル又はハロゲンガスを作用させてこれらをエッチングすることにより各エッチング量を独立に制御して所定割合で混在するハロゲン化物である複数種類の前駆体を形成し、
これら各前記躯体を相対的に低温に保持した基板上に吸着させた後、ハロゲンを引き抜き、前記各材料成分が所定割合で混在する複合金属膜を析出させて成膜を行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項1に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材にそれぞれ取り付けたヒータで調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項1に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の前記プラズマ対する距離を調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項1に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内にハロゲンガスを供給してそのプラズマを形成するとともに、前記チャンバ内に配設する各被エッチング部材に前記プラズマで解離したハロゲンラジカルを作用させることにより行なうとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項2乃至請求項4の何れか一つに記載する薄膜作製方法おいて、
基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、前記ハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うとともに、前記チャンバ外で形成した後、このチャンバ内における前記基板の近傍部分に別途供給するハロゲンラジカルの還元作用も利用することを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項1に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内に通じる複数の通路内にそれぞれ配設した複数種類の被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の加熱温度を独立に調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ内に発生させるハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項1に記載する薄膜作製方法において、
各被エッチング部材のエッチングは、基板を収納するチャンバ内に通じる複数の通路内にそれぞれ配設した複数種類の被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うとともに、
各被エッチング部材の温度は、各被エッチング部材の加熱温度を独立に調節して制御し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ外で形成したハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルを前記チャンバ内に供給することにより、このハロゲンラジカルの還元作用を利用して行うことを特徴とする薄膜作製方法。 - 表面温度を制御可能に形成した基板を収納して真空雰囲気を形成するチャンバと、
高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を少なくとも一種類含む複数種類の材料でそれぞれ形成した複数種類の被エッチング部材と、
各被エッチング部材の温度を独立に制御し得るように構成した温度制御手段と、
前記チャンバ内に収納してその表面温度を制御可能に形成した基板とを有し、
前記各被エッチング部材の温度をそれぞれ独立に制御しつつ各被エッチング部材にハロゲンラジカル又はハロゲンガスを作用させてこれをエッチングすることにより各エッチング量を独立に制御して所定割合で混在するハロゲン化物である複数種類の前駆体を形成し、
これら各前記躯体を相対的に低温に保持した基板上に吸着させた後、ハロゲンを引き抜き、前記各材料成分が所定割合で混在する複合金属膜を析出させて成膜を行うように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項8に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材にそれぞれ取り付けたヒータで調節して制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項8に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材の前記プラズマに対する距離を調節してプラズマ加熱による熱量を制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項8に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、各被エッチング部材に印加するバイアス電圧を調節して各被エッチング部材のプラズマ加熱による熱量を制御するものとして構成し、
さらに前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項9乃至請求項11の何れか一つに記載する薄膜作製装置において、
前記ハロゲンラジカルを基板に吸着された前躯体に作用させてその還元作用により前記前躯体からハロゲンを抜くように構成するとともに、前記チャンバ外で形成した後、このチャンバ内に連通するラジカル通路を介してチャンバ内の前記基板の近傍部分に別途供給するハロゲンラジカルを利用した還元作用によっても前記前躯体からハロゲンを抜くように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項8に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に連通する複数の通路に別々に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、各被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、前記各通路において各被エッチング部材が存在する近傍部分に配設したヒータで構成し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、給電アンテナに供給する高周波電力で前記チャンバ内に供給するハロゲンガスをプラズマ化して得るハロゲンラジカルを利用して行うように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項8に記載する薄膜作製装置において、
各被エッチング部材は、チャンバ内に連通する複数の通路に別々に配設するとともに、
各被エッチング部材のエッチングは、各被エッチング部材をそれぞれ所定の温度に加熱した状態でハロゲンガスを作用させることによるサーマルエッチングで行うように構成する一方、
各被エッチング部材の温度制御手段は、前記各通路において各被エッチング部材が存在する近傍部分に配設したヒータで構成し、
さらに基板に吸着された各前躯体からハロゲンを引き抜くのは、チャンバ外で形成したハロゲンガスのプラズマの解離によるハロゲンラジカルを前記チャンバに連通するラジカル供給通路を介して行うように構成したことを特徴とする薄膜作製装置。 - 請求項1乃至請求項7の何れか一つに記載する薄膜作製方法において、
前記高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を、銅、タンタル、チタン、タングステン、亜鉛、インジウム、若しくは、カドミウムとすることを特徴とする薄膜作製方法。 - 請求項8乃至請求項14の何れか一つに記載する薄膜作製装置において、
前記高蒸気圧ハロゲン化物を形成し得る元素を、銅、タンタル、チタン、タングステン、亜鉛、インジウム、若しくは、カドミウムとすることを特徴とする薄膜作製装置。
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