JP4411249B2 - 被処理部材の処理装置及び被処理部材の処理方法 - Google Patents

被処理部材の処理装置及び被処理部材の処理方法 Download PDF

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本発明は、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜行って被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる被処理部材の処理装置及び被処理部材の処理方法に関する。
従来から、例えば、半導体装置や各種プリント配線板等の製造では、基板表面に金属膜等を形成したり、金属膜や基板表面等をエッチングしたりする工程等が導入されている。ここで、基板表面に金属膜を形成する工程においては、例えば、チャンバ内に膜材料となる有機金属錯体等のガスを導入し、そのガスを高周波アンテナによってプラズマ状態にし、プラズマ中の活性な励起原子によって基板表面の化学的な反応を促進して金属薄膜等を成膜するプラズマCVD装置が用いられている。一方、基板表面等をエッチング処理する工程では、例えば、基板表面をプラズマエッチングする装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、従来では、上述した基板表面等への成膜処理とエッチング処理とを行うのに、それぞれ専用の装置を用いていた。したがって、基板表面等への成膜処理とエッチング処理とを行って半導体装置等を効率よく製造するためには、例えば、成膜処理装置とエッチング処理装置とを所定の配置で設置した製造ラインを構築しなくてはならず、これでは、製造ラインが複雑化・大型化してしまうため、膨大な設備投資が必要であると共に、製造コスト等がかかるという問題があった。
特開2000−012517号公報(特許請求の範囲)
本発明は上述した事情に鑑み、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜行って被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる被処理部材の処理装置及び被処理部材の処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の被処理部材の処理装置は、被処理部材が収容されるチャンバと、前記チャンバ内に成膜原料の成膜成分及びハロゲンを含む前駆体とハロゲンラジカルとを所望の分布に生成する生成手段と、前記チャンバ内で生成した前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材と前記生成手段との相対位置を変更することにより前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜状態と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング状態とを切り替える状態切替手段とを具備することを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、状態切替手段によって1つのチャンバ内で被処理部材への成膜状態とエッチング状態とを適宜切り替えて、被処理部材に対して成膜処理とエッチング処理とを適宜行行って所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。
上記目的を達成するための請求項2に係る本発明の被処理部材の処理装置は、被処理部材が収容されるチャンバと、成膜原料からなり前記チャンバ内に設置される被エッチング部材と、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成する生成手段と、前記チャンバ内で生成した前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材と前記生成手段との相対位置を変更することにより前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜状態と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング状態とを切り替える状態切替手段とを具備することを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、被エッチング部材をエッチングして前駆体を生成するようにし、状態切替手段によって1つのチャンバ内で被処理部材への成膜状態とエッチング状態とを適宜切り替えて、被処理部材に対して成膜処理とエッチング処理とを適宜行って所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。
また、請求項3に係る本発明の被処理部材の処理装置は、請求項2に記載の処理装置において、前記状態切替手段が、前記被処理部材と前記生成手段とを相対的に移動させる移動機構を有することを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、被処理部材及び生成手段の少なくとも何れか一方に移動機構を設け、この移動機構を制御することで、両者の相対位置を比較的容易に変更することができる。
また、請求項4に係る本発明の被処理部材の処理装置は、請求項2又は3に記載の処理装置において、前記生成手段が、給電により前記チャンバ内にハロゲンガスプラズマを発生させるアンテナ部材を有し、前記状態切替手段が、前記被エッチング部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更するようにしたことを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、被エッチング部材とアンテナ部材との位置関係によって被処理部材への成膜処理とエッチング処理との選択を良好に行うことができる。
また、請求項5に係る本発明の被処理部材の処理装置は、請求項1〜4の何れかに記載の処理装置において、前記生成手段が、給電により前記チャンバ内にハロゲンガスプラズマを発生させるアンテナ部材を有し、前記状態切替手段が、前記被処理部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更するようにしたことを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、被処理部材とアンテナ部材との位置関係によって被処理部材への成膜処理とエッチング処理との選択を良好に行うことができる。
また、請求項6に係る本発明の被処理部材の処理装置は、請求項1〜5の何れかに記載の処理装置において、前記成膜原料が、少なくとも貴金属材料を含むことを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、貴金属の触媒作用によりハロゲンラジカルの活性を高めて、被処理部材への成膜又はエッチングの処理能力を高めることができる。
上記目的を達成するための請求項7に係る本発明の被処理部材の処理方法は、被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料の成膜成分及びハロゲンを含む前駆体とハロゲンラジカルとを所望の分布に生成すると共に、前記チャンバ内で生成した前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにし、チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材をチャンバに設置すると共に、被処理部材とアンテナ部材との相対位置を変更することにより被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜選択して被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。
上記目的を達成するための請求項8に係る本発明の被処理部材の処理方法は、被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料からなる被エッチング部材を設置し、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成し、前記チャンバ内の前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにし、チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材をチャンバに設置すると共に、被処理部材とアンテナ部材との相対位置を変更することにより被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする。
請求項8に係る本発明では、被エッチング部材をエッチングして前駆体を生成するようにし、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜選択して被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。
また、請求項9に係る本発明の被処理部材の処理方法は、請求項8に記載の処理方法において、前記被処理部材と前記被エッチング部材との相対位置を変更することにより前記被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択することを特徴とする。
請求項9に係る本発明では、被処理部材と被エッチング部材との位置関係により被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択することができる。
また、請求項10に係る本発明の被処理部材の処理方法は、請求項に記載の処理方法において、前記被処理部材への成膜処理では、前記被処理部材と前記被エッチング部材との相対位置を前記被処理部材へのエッチング処理時の状態から離した位置関係とすることを特徴とする。
請求項10に係る本発明では、被処理部材と被エッチング部材とを所定の接近状態とすることで被処理部材への成膜処理を実行でき、被処理部材と被エッチング部材とを所定の退避状態とすることで被処理部材へのエッチング処理を実行することができる。
また、請求項11に係る本発明の被処理部材の処理方法は、請求項8に記載の処理方法において、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材を前記チャンバに設置すると共に、前記被エッチング部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更することにより前記被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする。
請求項11に係る本発明では、被エッチング部材とアンテナ部材との位置関係により被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択することができる。
本発明は、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜行って被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。したがって、製造コスト等を低減することができる。
以下、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る被処理部材の処理装置及び被処理部材の処理方法は、1つのチャンバ内にハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共にチャンバ内に成膜原料の成膜成分とハロゲンとからなる前駆体を所望の分布に生成し、これらチャンバ内で生成したハロゲンラジカルと前駆体との所望の分布に基づいて、1つのチャンバ内で被処理部材に対して成膜処理とエッチング処理とを適宜行えるようにした点に特徴がある。
ここで、本発明者等は、高蒸気圧ハロゲン化物を作る金属成分であって、成膜を望む金属成分からなる被エッチング部材をチャンバに設置し、ハロゲンガスをプラズマ化して前記被エッチング部材をハロゲンのラジカルによりエッチングすることで金属成分のハロゲン化物である前駆体を生成させると共に、前駆体の金属成分のみを基板上に成膜するプラズマCVD装置(以下、新方式のプラズマCVD装置という)及び成膜方法を開発している。
上記新方式のプラズマCVD装置では、成膜される金属源となる被エッチング部材の温度に対して基板の温度が低くなるように制御して基板に当該金属膜を成膜している。例えば、被エッチング部材の金属をM、ハロゲンガスをClとした場合、被エッチング部材を高温(例えば300℃〜700℃)に、また基板を低温(例えば200℃程度)に制御することにより、前記基板にM薄膜を形成することができる。これは、次のような反応によるものと考えられる。
(1)プラズマの解離反応;Cl→2Cl
(2)エッチング反応;M+Cl→MCl(g)
(3)基板への吸着反応;MCl(g)→MCl(ad)
(4)成膜反応;MCl(ad)+Cl→M+Cl
ここで、ClはClのラジカルであることを、(g)はガス状態であることを、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
なお、金属(M)としては、例えば、イリジウム(Ir)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等、あるいは、金(Au)、銀(Ag)及び白金族金属等の貴金属等が挙げられるが、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。
前述した新方式のプラズマCVD装置においては、MClとClとの割合を適正に保つことで、成膜反応が適切に行われる。すなわち、成膜条件として、Clガスの流量、圧力、パワー、基板及び被エッチング部材の温度、基板と被エッチング部材との距離等を適正に設定することで、MClとClとの割合をほぼ等しく制御することができ、成膜速度を低下させることなく、しかも、基板に対してClによるエッチング過多が生じることなくMが析出される。
そして、本発明では、上述した新方式のプラズマCVD装置において、更に、チャンバ内で生成したハロゲンラジカル(例えば、Cl)と前駆体(例えば、MCl等)との分布、より詳細には、例えば、両者の生成量の相対的な割合等に基づいて、被処理部材とこの被処理部材以外の装置構成部材との相対位置を変更することにより、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを適宜行えるようにした。
なお、ここで、被処理部材以外の装置構成部材とは、例えば、上述した新方式のプラズマCVD装置における被エッチング部材等が挙げられるが、勿論これに限定されず、被エッチング部材以外のプラズマCVD装置を構成する少なくとも1つの部材であればよい。
ここで、以下に、図1を参照し、チャンバ内でのハロゲンラジカル及び前駆体の生成状況と、基板及び被エッチング部材の相互間距離との関係について具体的に説明する。図1は、[MCl]及び[Cl]の生成量と基板及び被エッチング部材の相互間距離[d]との関係を示す概略図である。
図1に示すように、[MCl]と[Cl]との生成量の関係は、基板と被エッチング部材との相互間距離[d]を比較的小さく、すなわち、両者を接近させた場合、一時的に、略同等又はそれに近い値となり、これよりも更に両者を接近させた場合、[Cl]の生成量よりも[MCl]の生成量が大きくなる。一方、基板と被エッチング部材との相互間距離[d]を比較的大きく、すなわち、両者を離した場合、[MCl]の生成量よりも[Cl]の生成量が大きくなる。
そして、本発明では、基板への成膜処理において、基板と被エッチング部材との相対位置を、両者が所定間隔の範囲内、すなわち、[MCl]と[Cl]との生成量が略同等又はそれに近い値の範囲内となる位置関係(接近状態)に調節する。これにより、上記(1)〜(4)式の反応が適切に進み、基板表面には、例えば、M薄膜が選択的に形成される。
また、本発明に係る成膜処理では、基板と被エッチング部材との相対位置を、上述したM薄膜が形成される接近状態よりも更に接近した位置関係(超接近状態)に調節することで、[Cl]の生成量よりも[MCl]の生成量が大きくなり、上記(1)〜(3)式の反応が進み、基板表面には、例えば、MCl薄膜が選択的に形成される。
なお、本発明では、基板と被エッチング部材との接近状態を微調節、すなわち、両者の接近状態と超接近状態との切り替えを行うことにより、基板にM薄膜とMCl薄膜とからなる積層膜を形成することも可能である。
一方、基板へのエッチング処理では、基板と被エッチング部材との相対位置を、両者が所定間隔の範囲外、すなわち、[MCl]の生成量よりも[Cl]の生成量が大きくなる位置関係(退避状態)に調節する。これにより、上記(1)〜(2)式の反応が進み、生成した[Cl]によって基板表面がエッチングされることで、基板に粗面が選択的に形成される。
このように、本発明では、例えば、Clガスの流量、圧力、パワー等の成膜条件を適宜調節し、基板と被エッチング部材との相互間距離を考慮しつつチャンバ内でのMClとClとの生成量の関係を、例えば図1に示すような所望の分布にし、この所望の分布に基づいて、基板への成膜状態とエッチング状態との切り替えを行えるようにしたので、基板に対して成膜処理とエッチング処理とを適宜行って所定の処理を良好に行うことができる。
ここで、上述した基板への成膜処理及びエッチング処理においては、上記(2)式の反応が進み、ハロゲンラジカルによる被エッチング部材のエッチングが生じているため、基板と被エッチング部材とで挟まれた空間には、被エッチング部材からエッチングにより放出された金属成分(M)が存在している。これにより、金属成分が触媒となってハロゲンラジカルが活性化され、基板への成膜及びエッチングの処理能力を高めることができる。また、本発明は、成膜原料として貴金属材料を含有させるのが好ましい。これは、上述した触媒作用を高めて、基板への成膜及びエッチングの処理能力をさらに高めることができるからである。
なお、成膜原料としては、例えば、上述した被エッチング部材としてチャンバ内に設置してもよいし、所定のタイミングでチャンバ内に別途供給されるようにしてもよい。
本発明において、例えば、基板等の被処理部材と被エッチング部材との相互間距離は、上述したようにチャンバ内で生成したハロゲンラジカルと前駆体との分布に基づいて変更されるが、実際には、これらハロゲンラジカルと前駆体との生成量の割合等は、例えば、Clガスの流量、圧力、パワー、基板及び被エッチング部材の温度、被エッチング部材の材質、基板の寸法や形状等により設定されることから、これらの各種条件を考慮して、被処理部材と被エッチング部材との相互間距離を設定するのが好ましい。
以上説明したように、本発明では、チャンバ内で生成したハロゲンラジカルと前駆体との分布に基づいて、被処理部材への成膜状態とエッチング状態とが切替自在となっているので、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理と適宜行って被処理部材に対して所定の処理を良好に行うことができる。そして、本発明では、半導体装置等の製造において1つの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。したがって、製造コスト等を低減することができる。
また、本発明では、上述したように、1つのチャンバ内で被処理部材への成膜処理とエッチング処理との切り替えを行うことができるため、チャンバ内に被処理部材を収容し、被処理部材の表面をエッチング処理した後、このエッチング処理から成膜処理に切り替えることで、エッチング処理に連続して成膜処理を行うことができる。これにより、被処理部材の表面粗さが増大するため、この上に形成される膜の表面粗さも増大する。これを利用して、例えば、キャパシタ電極を形成すれば、大容量のキャパシタを実現することができる。
さらに、本発明は、被処理部材に成膜処理を行った後、エッチング処理を行うことで、被処理部材の表面に形成した膜表面を所望の粗面としてもよいし、被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを複数回、所定の順番で組み合わせて、被処理部材に所定の処理を施してもよい。
以下、本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る被処理部材の処理装置を示す概略構成図である。図2では、処理対象となる被処理部材として基板を例示している。本実施形態の処理装置は、プラズマ処理装置である。具体的には、図2に示すように、円筒状に形成された、例えば、セラミックス製(絶縁材製)のチャンバ1の底部近傍にはサセプタとしての支持台2が設けられ、支持台2には基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が100℃から300℃に維持される温度)に制御される。なお、チャンバ1の形状は円筒状に限らず、例えば、矩形状のチャンバを適用することも可能である。
また、支持台2の下端面には、この支持台2を支持する支持柱7が連結され、この支持柱7の下端部には、詳細は後述するが、基板3への成膜処理とエッチング処理との切り替えを行う状態切替手段として、基板3の移動機構となる昇降駆動手段8が設けられている。そして、本実施形態では、支持台2上に基板3が載置された状態で、支持台2及び支持柱7が昇降駆動手段8によって鉛直方向上下(図中上下方向)に昇降自在に設けられている。なお、図2に示す基板3の位置は、通常の状態、すなわち、基板3に処理を行う前の待機状態を表す。
さらに、チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は絶縁材料製(例えば、セラミックス製)の板状の天井板9によって塞がれている。天井板9の上方にはチャンバ1の内部をプラズマ化するためのアンテナ部材であるプラズマアンテナ10が設けられ、プラズマアンテナ10は天井板9の面と平行な平面リング状に形成されている。プラズマアンテナ10には整合器11及び電源12が接続されて高周波が供給される。プラズマアンテナ10、整合器11及び電源12により誘導プラズマを発生させるプラズマ発生手段が構成されている。
チャンバ1には、例えば、イリジウム(Ir)製の被エッチング部材13が保持され、被エッチング部材13はプラズマアンテナ10の電気の流れに対して基板3と天井板9の間に不連続状態で配置されている。例えば、被エッチング部材13は、格子状に形成されてプラズマアンテナ10の電気の流れ方向である周方向に対して構造的に不連続な状態とされている。
なお、プラズマアンテナ10の電気の流れに対して不連続状態にする構成としては、被エッチング部材13を網目状に構成したり、リングの内周側に複数の長尺突起を形成したりする等の構成とすることも可能である。
被エッチング部材13の上方におけるチャンバ1の筒部の周囲にはチャンバ1の内部にハロゲンとしての塩素を含有するハロゲンガス(Clガス20)を供給するハロゲンガス供給手段としてのノズル14が周方向に等間隔で複数(例えば8箇所:図には2箇所を示してある)接続されている。ノズル14には流量及び圧力が制御される流量制御器15を介してClガス20が送られる。流量制御器15によりチャンバ1内に供給されるClガス20の量が制御される。
一方、成膜に関与しないガス等は排気口16から排気される。天井板9によって塞がれたチャンバ1の内部は真空装置17によって所定の圧力に維持される。真空装置17は圧力制御手段18により制御され、チャンバ1内が所定の圧力に制御される。
なお、作用ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素、臭素及びヨウ素等を適用することが可能である。ハロゲンとして塩素を用いたことにより、安価な塩素ガスを用いて薄膜を作製することができる。
ここで、上述した本実施形態の処理装置では、チャンバ1内に供給されるClガス20をプラズマ化して塩素ラジカルを所望の分布に生成すると共に被エッチング部材13から塩素ラジカルによって放出される成膜成分(Ir)と塩素とからなる前駆体21を所望の分布に生成し、チャンバ1内で生成した塩素ラジカルと前駆体21との所望の分布に基づいて、昇降駆動手段8が基板3と被エッチング部材13との相対位置を変更することにより、基板3に前駆体21の成膜成分を成膜する成膜状態と、基板3に塩素ラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング状態とが切り替えられるようになっており、基板3に対して成膜処理とエッチング処理とを適宜行えるようになっている。
以下、このような処理装置によって基板3への成膜処理について説明する。具体的には、昇降駆動手段8によって支持台2及び支持柱7を通常の状態(基板3に処理する前の状態)又は後述するエッチング処理後の状態から被エッチング部材13側に向かって予め上昇させ、支持台2上に載置された基板3と被エッチング部材13との位置関係を接近状態、すなわち、[MCl]と[Cl]との生成量が略同等又はそれに近い値の範囲内となるように調節する(図1参照)。
例えば、本実施形態では、被エッチング部材13をイリジウム(Ir)製としているので、ここでの被エッチング部材13と基板3との相互間距離は、例えば、約100mm以下、好ましくは約50mm以下とし且つその下限は基板3表面にIr膜だけが形成される条件で設定した。
そして、チャンバ1の内部には、ノズル14からClガス20を供給する。プラズマアンテナ10から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Clガス20をイオン化してClガスプラズマを発生させ、Clラジカルを生成する。プラズマは、ガスプラズマ22で図示する領域に発生する。この時の反応は、次式で表すことができる。なお、Clラジカル等のハロゲンラジカルは、本実施形態ではプラズマにより生成させたが、例えば、熱励起によって生成させてもよい。
Cl→2Cl ・・・・(5)
ここで、Clは塩素ラジカルを表す。
ガスプラズマ22がIr製の被エッチング部材13に作用することにより、被エッチング部材13が加熱されると共に、Irにエッチング反応が生じる。この時の反応は、例えば、次式で表される。
Ir(s)+Cl→IrCl(g) ・・・・(6)
ここで、sは固体状態、gはガス状態を表す。式(6)は、Irがガスプラズマ22(塩素ラジカルCl)によりエッチングされ、IrClからなる前駆体21が生成される反応式である。
ガスプラズマ22を発生させることにより被エッチング部材13を加熱し(例えば、300℃〜700℃)、更に、温度制御手段6により基板3の温度を被エッチング部材13の温度よりも低い温度(例えば、100℃〜300℃)に設定する。この結果、前駆体21は基板3に吸着(堆積)される。この時の反応は、例えば、次式で表される。
IrCl(g)→IrCl(ad) ・・・・(7)
基板3に吸着したIrは、塩素ラジカルClにより還元されてIr成分となる。この時の反応は、例えば、次式で表される。
IrCl(ad)+Cl→Ir(s)+Cl↑・・・・(8)
更に、上式(6)において発生したガス化したIrCl(g)の一部は、基板3に吸着する(上式(7)参照)前に、塩素ラジカルClにより還元されてガス状態のIrとなる場合もある。この時の反応は、例えば、次式で表される。
IrCl(g)+Cl→Ir(g)+Cl↑ ・・・・(9)
この後、ガス状態のIr成分は、基板3に吸着される。これにより、基板3にIrの薄膜が作製される。以上の工程が、基板3への成膜処理である。
次に、基板3へのエッチング処理について説明する。具体的には、昇降駆動手段8によって支持台2及び支持柱7を通常の状態(基板3に処理する前の待機状態)又は成膜処理後の状態からチャンバ1の底壁側に向かって予め下降させ、支持台2上に載置された基板3と被エッチング部材13との位置関係を退避状態、すなわち、[MCl]の生成量よりも[Cl]の生成量が大きくなるように調節する(図1参照)。
例えば、本実施形態では、被エッチング部材13をイリジウム(Ir)製としているので、ここでの被エッチング部材13と基板3との相互間距離は、例えば、約50mmより大きく、好ましくは約100mmより大きくし且つその上限は基板3表面が塩素ラジカルで良好にエッチングされる条件で設定した。
そして、上述した基板3への成膜処理と同様に、チャンバ1内にClガス20を供給し、これをプラズマ化して、上記(5)式に示すように、Clラジカルを生成する。なお、ここでは、このClラジカルの生成に伴って、上記(6)〜(9)式の反応が僅かに進むことも考えられるが、被エッチング部材13と基板3との相互間距離を[MCl]の生成量よりも[Cl]の生成量が大きくなるように予め調節しているので、主に、上記(5)式の反応が進むことになる。すなわち、基板3に対しては、成膜反応よりも、Clラジカルによるエッチング過多の状態となり、これによって基板3表面は、エッチング処理されて粗面化する。
このような基板3へのエッチング処理においては、上述したように、上記(6)式の反応が僅かに進んでいるため、基板3と被エッチング部材13とで挟まれた空間には、Irが適度に存在している。これにより、このIrが触媒となってClラジカルが活性化され、基板3へのエッチングの処理能力を高めることができる。
このように、本実施形態では、チャンバ1内での塩素ラジカルと前駆体21との状況に基づいて、1つのチャンバ1内で基板3への成膜処理とエッチング処理とを適宜行うことにより、基板3に対して所定の処理を良好に行うことができる。そして、本実施形態の処理装置によれば、半導体装置等の製造においてつの処理装置で被処理部材へのエッチング処理と成膜処理とを行うことができるため、成膜処理装置とエッチング処理装置とを別々に使用する従来の製造ラインと比べて、製造ラインの簡略化を図ることができる。したがって、製造コスト等を低減することができる。
なお、本発明に係る被処理部材の処理装置は、チャンバと、チャンバ内に前駆体とハロゲンラジカルとを生成する生成手段と、被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択する状態切替手段とを具備するものであり、ここでいう生成手段とは、例えば、本実施形態では、上述したハロゲンガス供給手段、アンテナ部材、被エッチング部材等を含むものである。
以上、本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではない。上述した一実施形態では、基板3への成膜処理とエッチング処理とを切り替えるのに、昇降駆動手段8によって基板3と被エッチング部材との相対位置を調節するようにしたが、勿論これに限定されず、例えば、基板とアンテナ部材との相対位置、又は被エッチング部材とアンテナ部材との相対位置の少なくとも何れか一方を調節するようにしてもよい。例えば、基板と被エッチング部材との相互間距離を所定間隔とし、被エッチング部材とアンテナ部材との相互間距離を比較的大きくすると、前駆体が基板に到達し難くなり、ハロゲンラジカルの生成量に変化は生じないため、この場合は結果として、基板へのエッチング処理となる。ここで、場合によっては上述した基板と被エッチング部材との相対位置を調節してもよいし調節しなくてもよい。
また、上述した一実施形態では、基板3への成膜処理としてIr薄膜を形成した場合について説明したが、勿論これに限定されず、Ir以外の貴金属薄膜、貴金属以外の金属薄膜、絶縁膜、酸化膜、窒化膜等を形成するようにしてもよいし、これらを積層した積層膜を形成するようにしてもよい。
さらに、上述した一実施形態では、成膜原料としてチャンバ1内に被エッチング部材13を設置したが、勿論これに限定されず、成膜成分を含む成膜材料をチャンバ内に別途供給、すなわち、例えば、チャンバに成膜原料又は前駆体等を別途供給する供給手段を連結してもよい。
なお、上述した一実施形態では、基板3をチャンバ1内に収容し、この基板3に成膜処理とエッチング処理とを適宜行うようにしたが、場合によっては、例えば、チャンバ内に基板を収容する前に、基板を保持するサセプタを被エッチング部材等から遠ざけて、サセプタの周辺をエッチング状態とすることで、サセプタのクリーニングを実施することも可能である。
本発明は、例えば、半導体装置等の製造以外に、例えば、各種プリント配線板等の製造ライン等にも適用可能であり、これ以外にも、基板等の被処理部材に対して成膜処理とエッチング処理とを必要とする分野に適用可能である。
[MCl]及び[Cl]の生成量と基板及び被エッチング部材の相互間距離[d]との関係を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る被処理部材の処理装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 支持柱
8 昇降駆動手段
9 天井板
10 プラズマアンテナ
11 整合器
12 電源
13 被エッチング部材
14 ノズル
15 流量制御器
16 排気口
17 真空装置
18 圧力制御手段
20 Clガス
21 前駆体
22 ガスプラズマ

Claims (11)

  1. 被処理部材が収容されるチャンバと、前記チャンバ内に成膜原料の成膜成分及びハロゲンを含む前駆体とハロゲンラジカルとを所望の分布に生成する生成手段と、前記チャンバ内で生成した前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材と前記生成手段との相対位置を変更することにより前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜状態と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング状態とを切り替える状態切替手段とを具備することを特徴とする被処理部材の処理装置。
  2. 被処理部材が収容されるチャンバと、成膜原料からなり前記チャンバ内に設置される被エッチング部材と、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成する生成手段と、前記チャンバ内で生成した前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材と前記生成手段との相対位置を変更することにより前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜状態と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング状態とを切り替える状態切替手段とを具備することを特徴とする被処理部材の処理装置。
  3. 請求項2において、前記状態切替手段が、前記被処理部材と前記生成手段とを相対的に移動させる移動機構を有することを特徴とする被処理部材の処理装置。
  4. 請求項2又は3において、前記生成手段が、給電により前記チャンバ内にハロゲンガスプラズマを発生させるアンテナ部材を有し、前記状態切替手段が、前記被エッチング部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載において、前記生成手段が、給電により前記チャンバ内にハロゲンガスプラズマを発生させるアンテナ部材を有し、前記状態切替手段が、前記被処理部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載において、前記成膜原料が、少なくとも貴金属材料を含むことを特徴とする被処理部材の処理装置。
  7. 被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料の成膜成分及びハロゲンを含む前駆体とハロゲンラジカルとを所望の分布に生成すると共に、前記チャンバ内で生成した前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法において、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材を該チャンバに設置すると共に、前記被処理部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更することにより該被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法。
  8. 被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料からなる被エッチング部材を設置し、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成し、前記チャンバ内の前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法において、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材を該チャンバに設置すると共に、前記被処理部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更することにより該被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法。
  9. 被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料からなる被エッチング部材を設置し、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成し、前記チャンバ内の前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法において、前記被処理部材と前記被エッチング部材との相対位置を変更することにより前記被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択することを特徴とする被処理部材の処理方法。
  10. 被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料からなる被エッチング部材を設置し、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成し、前記チャンバ内の前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法において、前記被処理部材への成膜処理では、前記被処理部材と前記被エッチング部材との相対位置を前記被処理部材へのエッチング処理時の状態から離した位置関係とすることを特徴とする被処理部材の処理方法。
  11. 被処理部材が収容されるチャンバ内に成膜原料からなる被エッチング部材を設置し、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスからハロゲンラジカルを所望の分布に生成すると共に前記ハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる成膜成分及びハロゲンを含む前駆体を所望の分布に生成し、前記チャンバ内の前記前駆体と前記ハロゲンラジカルとの前記所望の分布に基づいて前記被処理部材に前記前駆体の少なくとも前記成膜成分を成膜する成膜処理と前記被処理部材に前記ハロゲンラジカルを衝突させてエッチングを行うエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法において、前記チャンバ内に供給されるハロゲンガスをプラズマ化するためのアンテナ部材を前記チャンバに設置すると共に、前記被エッチング部材と前記アンテナ部材との相対位置を変更することにより前記被処理部材への成膜処理とエッチング処理とを選択するようにしたことを特徴とする被処理部材の処理方法。
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