JP3649687B2 - 金属膜作製装置及び金属膜作製方法 - Google Patents

金属膜作製装置及び金属膜作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相成長法により基板の表面に金属膜を作製する金属膜作製装置及び金属膜作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、気相成長法により金属膜、例えば、銅の薄膜を作製する場合、例えば、銅・ヘキサフロロアセチルアセトナト・トリメチルビニルシラン等の液体の有機金属錯体を原料として用い、固体状の原料を溶媒に溶かし、熱的な反応を利用して気化して基板に成膜を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、熱的反応を利用した成膜のため、成膜速度の向上を図ることが困難であった。また、原料となる金属錯体が高価であり、しかも、銅に付随しているヘキサフロロアセチルアセトナト及びトリメチルビニルシランが銅の薄膜中に不純物として残留するため、膜質の向上を図ることが困難であった。
【0004】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜作製装置及び金属膜作製方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置の構成は、基板が一端面側に収容される円筒状のチャンバと、基板に対向する他端面側におけるチャンバに設けられる絶縁材製の多孔円盤状の天井板と、天井板を挟んでチャンバの反対側に設けられる筒部材と、筒部材の天井板との対向部を密閉する金属製の被エッチング部材と、天井板と被エッチング部材で囲まれた筒部材の内部にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、筒部材の周囲に設けられ筒部材の内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置の構成は、基板が収容され上部が開口されたチャンバと、チャンバの上部の開口を密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板と、天井部材の外方に設けられる第2チャンバと、第2チャンバの内部を給電によりプラズマ化するためのアンテナ部材と、第2チャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で第2チャンバ内に複数配置される金属製の被エッチング部材と、アンテナ部材に給電を行い被エッチング部材の天井板側にアンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせることにより第2チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
そして、ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする。また、被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする。また、温度制御手段は、被エッチング部材に設けられ被エッチング部材を基板側の温度よりも高温に保持する手段であることを特徴とするまた、被エッチング部材は、塩化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、絶縁材製の多孔円盤状の天井板を挟んで、基板が収容されるチャンバの反対側に設けられた筒部材において、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスを励起し、励起された原料により金属と原料との前駆体を前記筒部材の内部に生成し、前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、基板側の温度を生成手段側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板が収容されるチャンバを密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板の外方に設けられた第2チャンバにおいて、アンテナ部材に給電することにより、前記アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で前記第2チャンバ内に複数配置された金属製の被エッチング部材の天井板側に、前記アンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせて、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスをプラズマ化し、励起された原料により前記被エッチング部材をエッチングして、被エッチング部材に含まれる金属成分と原料との前駆体を前記第2チャンバの内部に生成し、前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0014】
そして、ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする。また、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする。また、前駆体の金属成分は、塩化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1、図2に基づいて本発明の金属膜作製装置及び金属膜作製方法の第1実施形態例を説明する。図1には本発明の第1実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面、図2には図1中のII-II 線矢視を示してある。
【0016】
図1に示すように、円筒状に形成された、例えば、セラミックス製(絶縁材料製)のチャンバ1の底部近傍には支持台2が設けられ、支持台2には基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が100℃乃至200℃に維持される温度)に制御されるようになっている。チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は、例えば、セラミックス製(絶縁材料製)の天井板7によって塞がれている。天井板7の下面には金属製(銅製:Cu製)の被エッチング部材8が設けられ、被エッチング部材8は四角錐形状となっている。
【0017】
図1、図2に示すように、チャンバ1の筒部の周囲の4箇所には、スリット状の開口部9が形成され、開口部9には筒状の通路10の一端がそれぞれ固定されている。通路10の途中部には絶縁体製の筒状の励起室15が設けられ、励起室15の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ11が設けられ、プラズマアンテナ11には整合器12及び電源13に接続されて給電が行われる。プラズマアンテナ11、整合器12及び電源13によりプラズマ発生手段が構成されている。
【0018】
通路10の他端側には流量制御器14が接続され、流量制御器14を介して通路10内にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)が供給される。プラズマアンテナ11から電磁波を励起室15の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)16が発生する。つまり、塩素を含有する原料ガスをチャンバ1と隔絶した励起室15で励起する励起手段が構成されている。Cl2 ガスプラズマ16の発生により励起塩素が開口部9からチャンバ1内に送られ、被エッチング部材8が励起塩素によりエッチングされる。尚、原料ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素(F)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等を適用することが可能である。
【0019】
上述した金属膜作製装置では、流量制御器14を介して通路10内に原料ガスを供給して励起室15に原料ガスを送り込む。プラズマアンテナ11から電磁波を励起室15の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)16が発生する。真空装置17によりチャンバ1内の圧力と励起室15の圧力とに所定の差圧が設定されているため、励起室15のCl2 ガスプラズマ16の励起塩素が開口部9からチャンバ1内の被エッチング部材8に送られる。励起塩素により被エッチング部材8にエッチング反応が生じ、チャンバ1の内部で前駆体(CuxCly)18が生成される(生成手段)。このとき、被エッチング部材8は天井板7に設けられたヒータ21(温度制御手段)により基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されている。
【0020】
チャンバ1の内部で生成された前駆体(CuxCly)18は、被エッチング部材8よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)18は還元反応によりCuイオンのみとされて基板3に当てられ、基板3の表面にCu薄膜19が生成される。
【0021】
このときの反応は、次式で表すことができる。
2Cu+Cl2 →2CuCl→2Cu↓+Cl2
反応に関与しないガス及びエッチング生成物は排気口20から排気される。
【0022】
尚、原料ガスとして、He,Ar等で希釈されたCl2 ガスを例に挙げて説明したが、Cl2 ガスを単独で用いたり、HCl ガスを適用することも可能である。HCl ガスを適用した場合、原料ガスプラズマはHCl ガスプラズマが生成されるが、被エッチング部材8のエッチングにより生成される前駆体はCuxClyである。従って、原料ガスは塩素を含有するガスであればよく、HCl ガスとCl2 ガスとの混合ガスを用いることも可能である。また、被エッチング部材8の材質は、銅(Cu)に限らず、ハロゲン化物形成金属、好ましくは塩化物形成金属であるAg,Au,Pt,Ta,Ti, W等を用いることが可能である。この場合、前駆体はAg,Au,Pt,Ta,Ti, W等のハロゲン化物(塩化物)となり、基板3の表面に生成される薄膜はAg,Au,Pt,Ta,Ti, W等になる。
【0023】
上記構成の金属膜作製装置は、Cl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)16を用いているため、反応効率が大幅に向上して成膜速度が速くなる。また、原料ガスとしてCl2 ガスを用いているため、コストを大幅に減少させることができる。また、温度制御手段6を用いて基板3を銅板部材7よりも低い温度に制御しているので、Cu薄膜19中に塩素等の不純物の残留を少なくすることができ、高品質なCu薄膜19を生成することが可能になる。
【0024】
また、チャンバ1と隔絶した励起室15でCl2 ガスプラズマ16を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。例えば、前工程で別材料の膜が成膜された基板3では、前工程で成膜された材料の膜に損傷が生じることがなくなる。
【0025】
尚、励起室15でCl2 ガスプラズマ16を発生させる手段、即ち、原料ガスを励起して励起原料とする手段(励起手段)としては、マイクロ波、レーザ、電子線、放射光等を用いることも可能である。
【0026】
また、励起室15の内部に銅フィラメントを設けると共に銅フィラメントを直流電源に接続し、直流電源により300 ℃乃至800 ℃に加熱した銅フィラメントに原料ガスを接触させることにより前駆体(CuxCly)を生成してチャンバ1内に送るようにすることも可能である(生成手段)。また、励起室15の内部に孔付の銅板を設けると共に銅板を直流電源に接続し、直流電源により300 ℃乃至800 ℃に加熱した銅板の孔に原料ガスを流通させることにより前駆体(CuxCly)を生成してチャンバ1内に送るようにすることも可能である(生成手段)。これらの場合、被エッチング部材8が不要となり、チャンバ1の形状等の制約が少なくなり、装置の小型化を図ることが可能になる。
【0027】
図3に基づいて本発明の第2実施形態例に係る金属膜作製装置及び金属膜作製方法を説明する。図3には発明の第2実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面を示してある。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0028】
図に示すように、チャンバ1の上面(他端面側)は開口部とされ、開口部は、金属製(銅製:Cu製)の多数の孔22aを有する多孔円盤状の被エッチング部材22により塞がれている。被エッチング部材22の上部、即ち、被エッチング部材22を挟んで基板3と反対側には天井室23が設けられ、天井室23の頂部には筒状の通路24の下端が固定されている。通路24の途中部には絶縁体製の筒状の励起室25が設けられ、励起室25の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ11が設けられ、プラズマアンテナ11には整合器12及び電源13に接続されて給電が行われる。尚、天井室23の外方までプラズマアンテナ11を配置することも可能である。
【0029】
通路24の上端側には流量制御器14が接続され、流量制御器14を介して通路24内にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)が供給される。プラズマアンテナ11から電磁波を励起室25の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)16が発生する。つまり、塩素を含有する原料ガスをチャンバ1と隔絶した励起室25で励起する励起手段が構成されている。Cl2 ガスプラズマ16の発生により励起塩素が被エッチング部材22に送られて孔22aを通り、被エッチング部材22が励起塩素によりエッチングされてチャンバ1の内部に前駆体(CuxCly)18が生成される。
【0030】
上述した金属膜作製装置では、Cl2 ガスプラズマ16が励起室25で発生し、励起塩素により被エッチング部材22がエッチングされてチャンバ1の内部に前駆体(CuxCly)18が生成される。励起塩素にるエッチング作用により被エッチング部材22は基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されて、チャンバ1の内部で生成された前駆体(CuxCly)18は、被エッチング部材22よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)18は還元反応によりCuイオンのみとされて基板3に当てられ、基板3の表面にCu薄膜16が生成される。
【0031】
上述した金属膜作製装置は、チャンバ1と隔絶した励起室25でCl2 ガスプラズマ16を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。また、チャンバ1との隔絶を多数の孔22aを有する多孔盤状の被エッチング部材22で行っているので、隔絶のための部材を被エッチング部材と兼用することが可能となり、装置の部品点数を削減することができる。
【0032】
図4に基づいて本発明の第3実施形態例に係る金属膜作製装置及び金属膜作製方法を説明する。図4には本発明の第3実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面を示してある。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0033】
図に示すように、チャンバ1の上面(他端面側)は開口部とされ、開口部は、絶縁材製の多数の孔28aを有する多孔円盤状の天井板28により塞がれている。天井板28を挟んでチャンバ1の上部(反端側)には筒部材29が設けられ、筒部材29の上部開口(天井板28との対向部)は金属製(銅製:Cu製)の被エッチング部材30により密閉されている。天井板28と被エッチング部材30で囲まれた筒部材29の内部はプラズマ室31とされている。
【0034】
プラズマ室31の筒部材29の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ34が設けられ、プラズマアンテナ34には整合器35及び電源36が接続されて給電が行われる。プラズマアンテナ34、整合器35及び電源36によりプラズマ発生手段が構成されている。
【0035】
プラズマ室31の上部の筒部材29には、プラズマ室31の内部にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)を供給するノズル32が接続されている。ノズル32は水平方向に開口し、ノズル32には流量制御器33を介して原料ガスが送られる(原料ガス供給手段)。尚、原料ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素(F)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等を適用することが可能である。
【0036】
尚、被エッチング部材30に代えて絶縁材製の天井板を設けると共に天井板28に代えて金属製の多数の孔aを有する多孔円盤状の被エッチング部材を設け、絶縁材製の天井板の上方に平面コイル状のプラズマアンテナを配置することも可能である。
【0037】
上述した金属膜作製装置では、プラズマ室31の内部にノズル32から原料ガスを供給し、プラズマアンテナ34から電磁波をプラズマ室31の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)37が発生する。Cl2 ガスプラズマ37により、被エッチング部材30にエッチング反応が生じ、前駆体(CuxCly)18が生成されて前駆体(CuxCly)18が天井板28の孔28aを通ってチャンバ1の内部に供給される。
【0038】
このとき、被エッチング部材30はCl2 ガスプラズマ37により基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されて、チャンバ1の内部に供給された前駆体(CuxCly)18は、被エッチング部材30よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)18は還元反応によりCuイオンのみとされて基板3に当てられ、基板3の表面にCu薄膜19が生成される。
【0039】
上述した金属膜作製装置は、チャンバ1と隔絶したプラズマ室31でCl2 ガスプラズマ37を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。また、被エッチング部材30でプラズマ室31の上方を密閉しているので、エッチングにより被エッチング部材30が消耗した場合でも容易に交換が可能となる。
【0040】
図5に基づいて本発明の第4実施形態例に係る金属膜作製装置及び金属膜作製方法を説明する。図5には本発明の第4実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面を示してある。尚、図1及び図4に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0041】
図に示すように、チャンバ1の上面(他端面側)は開口部とされ、開口部は、絶縁材製の多数の孔28aを有する多孔円盤状の天井板28により塞がれている。天井板28の上部には第2チャンバ41が設けられている。第2チャンバ41は、チャンバ1の上部に設けられる筒部42と、筒部42の上部開口を密閉する第2天井板43により構成されている。第2チャンバ41の第2天井板43の上面部にはアンテナ部材としての平面コイル状のプラズマアンテナ44が設けられ、プラズマアンテナ44には整合器45及び電源46が接続されて給電が行われる。整合器45及び電源46によりプラズマ発生手段が構成されている。
【0042】
第2チャンバ41の上面の開口部と第2天井板43との間には金属製(Cu製)の被エッチング部材47が挟持されている。被エッチング部材47は、第2チャンバ41の上面の開口部に挟持されるリング部48が備えられ、リング部48は第2チャンバ41と同径の短い筒状となっている。リング部48の内周側には第2チャンバ41の径方向中心部近傍まで延び同一幅で下面が上方に傾斜して厚さが漸次小さくなる突起部49が円周方向に複数設けられている。リング部48はアースされており、複数の突起部49は電気的につながれて同電位に維持されている。そして、突起部49の間には切欠部(空間)が存在する状態となっている。つまり、被エッチング部材47のリング部48は、プラズマアンテナ44の電気の流れ方向に対して不連続状態で第2チャンバ41の内部に複数配置されている。
【0043】
尚、突起部49にシースヒータやセンサー部材を設け、突起部49の温度を基板3の温度よりも高い所定温度に制御することも可能である(温度制御手段)。この時、シースヒータ及びセンサー部材を全ての突起部49に設けてもよく、また、交互に配置される突起部49に設けてもよい。また、シースヒータ及びセンサー部材はリング部48に設けることも可能である。
【0044】
第2チャンバ41の被エッチング部材47の下方には、第2チャンバ41の内部にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)を供給するノズル32が接続されている。ノズル32は斜め上方に開口し、ノズル32には流量制御器33を介して原料ガスが送られる(原料ガス供給手段)。尚、原料ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素(F)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等を適用することが可能である。
【0045】
上述した金属膜作製装置では、第2チャンバ41の内部にノズル32から原料ガスを供給し、プラズマアンテナ44から電磁波を第2チャンバ41の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)37が発生する。プラズマアンテナ44の下部には導電体である被エッチング部材47が存在しているが、突起部49の間には切欠部(空間)が存在するため、誘導電流が流れても突起部49の回りを電流が流れ、基板3側から被エッチング部材47を見た場合、プラズマアンテナ44の電気の流れを打ち消す方向の流れが存在しない状態になり、しかも、リング部48がアースされて突起部49が同電位に維持される。これにより、導電体である被エッチング部材47が存在していても、プラズマアンテナ44から電磁波が第2チャンバ41内に確実に入射し、被エッチング部材47の下側にCl2 ガスプラズマ37が安定して発生するようになっている。
【0046】
Cl2 ガスプラズマ37により、銅製の被エッチング部材47にエッチング反応が生じ、前駆体(CuxCly)18が生成されて前駆体(CuxCly)18が天井板28の孔28aを通ってチャンバ1の内部に供給される。このとき、被エッチング部材47はCl2 ガスプラズマ37により基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されて、チャンバ1の内部に供給された前駆体(CuxCly)18は、被エッチング部材47よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)18は還元反応によりCuイオンのみとされて基板3に当てられ、基板3の表面にCu薄膜19が生成される。
【0047】
上述した金属膜作製装置は、チャンバ1と隔絶した第2チャンバ41でCl2 ガスプラズマ37を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。また、被エッチング部材47をリング部48と突起部49とで構成したので、第2チャンバ41の内部に導電体である銅製の被エッチング部材47を配置することが可能になる。また、突起部49のリング部47側が厚くなっているので、下方部のCl2 ガスプラズマ37を有効に使用してエッチング反応を効率よく実施することが可能となる。
【0048】
被エッチング部材47(突起部49)の下側に多数の溝や窪み等を形成して表面を凹側に不連続な状態にすることで、Cl2 ガスプラズマ37によりエッチングされて生成された前駆体18から、突起部49の下側に銅が成長しても真下に成長することがない。尚、第2天井板43を筒部42の外周まで延設し、延設した第2天井板43の外側(筒部42の外周外側)にコイル状のプラズマアンテナを設けるようにすることも可能である。
【0049】
図6に基づいて本発明の第5実施形態例に係る金属膜作製装置及び金属膜作製方法を説明する。図6には本発明の第5実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面を示してある。尚、図1及び図5に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0050】
図に示すように、チャンバ1の上面(他端面側)は開口部とされ、開口部は、絶縁材製の多数の孔28aを有する多孔円盤状の天井板28により塞がれている。天井板28の上部には第2チャンバ51が設けられている。第2チャンバ51は、絶縁材(セラミックス等)の外方に凸状となる碗型(ドーム形状)の天井部材52がチャンバ1の開口部に固定されて構成されている。
【0051】
チャンバ1の上面の開口部と天井部材52との間には金属製(Cu製)の被エッチング部材53が挟持されている。被エッチング部材53には、チャンバ1の上面の開口部に挟持されるリング部54が備えられ、リング部54の内周側にはチャンバ1の径方向中心部近傍まで延び天井部材52の内側の碗型形状に沿って延びる突起部55が円周方向に複数設けられている。リング部54はアースされており、複数の突起部55は電気的につながれて同電位に維持されている。
【0052】
一方、天井部材52の上方周囲には第2チャンバ51の内部をプラズマ化するためのアンテナ部材としてのプラズマアンテナ56が設けられ、プラズマアンテナ56は天井部材52の碗型形状に沿って円錐リング状に形成されている。プラズマアンテナ56にはプラズマ発生手段としての整合器45及び電源46が接続されて給電が行われる。被エッチング部材53は、リング部54の内周側に突起部55が天井部材52の碗型形状に沿って円周方向に複数設けられ、突起部55の間で形成される切欠部(空間)が存在する。このため、プラズマアンテナ56の電気の流れ方向に対して不連続な状態で第2チャンバ41の内部に複数配置された状態になっている。
【0053】
第2チャンバ51の天井部材52の頂部には、第2チャンバ51の内部にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)を供給するノズル57が接続されている。ノズル57は下向きに開口し、ノズル57には流量制御器58を介して原料ガスが送られる(原料ガス供給手段)。尚、原料ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素(F)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等を適用することが可能である。
【0054】
上述した金属膜作製装置では、第2チャンバ51の内部にノズル57から原料ガスを供給し、プラズマアンテナ56から電磁波を第2チャンバ51の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)37が発生する。プラズマアンテナ56の下部には導電体である被エッチング部材53が存在しているが、突起部55の間には切欠部(空間)が存在するため、誘導電流が流れても突起部55の回りを電流が流れ、基板3側から被エッチング部材53を見た場合、プラズマアンテナ56の電気の流れを打ち消す方向の流れが存在しない状態になり、しかも、リング部54がアースされて突起部55が同電位に維持される。これにより、導電体である被エッチング部材53が存在していても、プラズマアンテナ56から電磁波が第2チャンバ51内に確実に入射し、被エッチング部材53の下側にCl2 ガスプラズマ37が安定して発生するようになっている。
【0055】
Cl2 ガスプラズマ37により、銅製の被エッチング部材53にエッチング反応が生じ、前駆体(CuxCly)18が生成されて前駆体(CuxCly)18が天井板28の孔28aを通ってチャンバ1の内部に供給される。このとき、被エッチング部材53はCl2 ガスプラズマ37により基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されて、チャンバ1の内部に供給された前駆体(CuxCly)18は、被エッチング部材53よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)18は還元反応によりCuイオンのみとされて基板3に当てられ、基板3の表面にCu薄膜19が生成される。
【0056】
上述した金属膜作製装置は、チャンバ1と隔絶した第2チャンバ51でCl2 ガスプラズマ37を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。また、被エッチング部材53をリング部54と突起部55とで構成したので、第2チャンバ51の内部に導電体である銅製の被エッチング部材47を配置することが可能になる。また、天井部材52を碗型に形成し、プラズマアンテナ56が天井部材52の碗型形状に沿って円錐リング状に形成されているので、天井部材52の周囲から電磁波を入射してCl2 ガスプラズマ37を発生させることができ、天井部材52の内側のCl2 ガスプラズマ37を安定させることが可能になる。このため、一つの電源46により第2チャンバ51の内部のCl2 ガスプラズマ37の均一化を図ることができる。
【0057】
被エッチング部材53(突起部55)の下側に多数の溝や窪み等を形成して表面を凹側に不連続な状態にすることで、Cl2 ガスプラズマ37によりエッチングされて生成された前駆体18から、突起部55の下側に銅が成長しても真下に成長することがない。
【0058】
尚、上述した実施形態例では、チャンバの天井側から前駆体(CuxCly)が供給される例を挙げて説明したが、前駆体(CuxCly)の供給方向の設定の上下関係は逆でもよく、場合によっては、左右方向に前駆体(CuxCly)の供給方向を設定することも可能である。
【0063】
【発明の効果】
本発明の金属膜作製装置は、基板が一端面側に収容される円筒状のチャンバと、基板に対向する他端面側におけるチャンバに設けられる絶縁材製の多孔円盤状の天井板と、天井板を挟んでチャンバの反対側に設けられる筒部材と、筒部材の天井板との対向部を密閉する金属製の被エッチング部材と、天井板と被エッチング部材で囲まれた筒部材の内部にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、筒部材の周囲に設けられ筒部材の内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたので、筒部材の内部でプラズマを発生させることで基板とプラズマが隔絶され、基板をプラズマに晒さずにプラズマによる損傷が生じる虞がない状態で、しかも、被エッチング部材の交換が容易な状態で、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を成膜することができる金属膜作製装置とすることができる。
【0064】
また、本発明の金属膜作製装置は、基板が収容され上部が開口されたチャンバと、チャンバの上部の開口を密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板と、天井部材の外方に設けられる第2チャンバと、第2チャンバの内部を給電によりプラズマ化するためのアンテナ部材と、第2チャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で第2チャンバ内に複数配置される金属製の被エッチング部材と、アンテナ部材に給電を行い被エッチング部材の天井板側にアンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせることにより第2チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたので、第2チャンバの内部で被エッチング部材を配置した状態でプラズマを発生させることで基板とプラズマが隔絶され、基板をプラズマに晒さずにプラズマによる損傷が生じる虞がない状態で、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を成膜することができる金属膜作製装置とすることができる。
【0065】
本発明の金属膜作製方法は、絶縁材製の多孔円盤状の天井板を挟んで、基板が収容されるチャンバの反対側に設けられた筒部材において、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスを励起し、励起された原料により金属と原料との前駆体を前記筒部材の内部に生成し、前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、基板側の温度を生成手段側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、基板を励起源に晒さずに励起源による損傷が生じる虞がない状態で、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を成膜することができる金属膜作製方法とすることができる。
【0066】
また、本発明の金属膜作製方法は、基板が収容されるチャンバを密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板の外方に設けられた第2チャンバにおいて、アンテナ部材に給電することにより、前記アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で前記第2チャンバ内に複数配置された金属製の被エッチング部材の天井板側に、前記アンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせて、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスをプラズマ化し、励起された原料により前記被エッチング部材をエッチングして、被エッチング部材に含まれる金属成分と原料との前駆体を前記第2チャンバの内部に生成し、前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、基板をプラズマに晒さずにプラズマによる損傷が生じる虞がない状態で、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を成膜することができる金属膜作製方法とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【図2】図1中のII-II 線矢視図。
【図3】本発明の第2実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【図4】本発明の第3実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【図5】本発明の第4実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【図6】本発明の第5実施形態例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 銅板部材
8,22,47,53 被エッチング部材
9 開口部
10,24 通路
11,34,44,56 プラズマアンテナ
12,35,45 整合器
13,36,46 電源
14,33,58 流量制御器
15,25 励起室
16,37 Cl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)
17 真空装置
18 前駆体(CuxCly)
19 Cu薄膜
20 排気口
21 ヒータ
23 天井室
31 プラズマ室
32,57 ノズル
41,51 第2チャンバ
42 筒部
43 第2天井板
48,54 リング部
49,55 突起部
52 天井部材

Claims (11)

  1. 基板が一端面側に収容される円筒状のチャンバと、
    基板に対向する他端面側におけるチャンバに設けられる絶縁材製の多孔円盤状の天井板と、
    天井板を挟んでチャンバの反対側に設けられる筒部材と、
    筒部材の天井板との対向部を密閉する金属製の被エッチング部材と、
    天井板と被エッチング部材で囲まれた筒部材の内部にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    筒部材の周囲に設けられ筒部材の内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  2. 基板が収容され上部が開口されたチャンバと、
    チャンバの上部の開口を密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板と、
    天井部材の外方に設けられる第2チャンバと、
    第2チャンバの内部を給電によりプラズマ化するためのアンテナ部材と、
    第2チャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で第2チャンバ内に複数配置される金属製の被エッチング部材と、
    アンテナ部材に給電を行い被エッチング部材の天井板側にアンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせることにより第2チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成して天井板の孔からチャンバの内部に前駆体を供給するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  3. 請求項1もしくは請求項2において、
    ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする金属膜作製装置。
  4. 請求項3において、
    被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする金属膜作製装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    温度制御手段は、被エッチング部材に設けられ被エッチング部材を基板側の温度よりも高温に保持する手段であることを特徴とする金属膜作製装置。
  6. 請求項1乃至請求項3もしくは請求項5のいずれか一項において、
    被エッチング部材は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする金属膜作製装置。
  7. 絶縁材製の多孔円盤状の天井板を挟んで、基板が収容されるチャンバの反対側に設けられた筒部材において、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスを励起し、
    励起された原料により金属と原料との前駆体を前記筒部材の内部に生成し、
    前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、
    基板側の温度を生成手段側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする金属膜作製方法。
  8. 基板が収容されるチャンバを密閉する絶縁材製の多孔板状の天井板の外方に設けられた第2チャンバにおいて、アンテナ部材に給電することにより、前記アンテナ部材の電気の流れ方向に対して不連続状態で前記第2チャンバ内に複数配置された金属製の被エッチング部材の天井板側に、前記アンテナ部材の電気の流れ方向と同一方向の電気の流れを生じさせて、前記チャンバとは隔絶してハロゲンを含有する原料ガスをプラズマ化し、
    励起された原料により前記被エッチング部材をエッチングして、被エッチング部材に含まれる金属成分と原料との前駆体を前記第2チャンバの内部に生成し、
    前記前駆体を天井板の孔から前記チャンバの内部の前記基板側に供給し、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする金属膜作製方法。
  9. 請求項7もしくは請求項8において、
    ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする金属膜作製方法。
  10. 請求項9において、
    前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする金属膜作製方法。
  11. 請求項7乃至請求項9において、
    前駆体の金属成分は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする金属膜作製方法。
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