JP2008081374A - シリカガラスルツボ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリカガラスルツボにおいて、耐久性を確保すると共に、ルツボの安定支持性を向上させ、充分な単結晶化率を得ることのできるシリカガラスルツボを提供する。
【解決手段】第一の曲率を有する底部9と、底部9の周りに形成され、第二の曲率を有する底部コーナー8と、底部コーナー8から上方に延びる側部7を有するシリカガラスルツボ1において、ルツボ上端6から側部7、及び底部9と底部コーナー8との間の曲率変化点を基準とする所定範囲までが、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層2と天然原料シリカガラスからなる不透明中間層3と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層4で形成された3層構造からなり、底部9が、天然原料シリカガラスからなる不透明外層5と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層4で形成された2層構造からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)によって単結晶を引上げるためのシリカガラスルツボに関する。
シリコン単結晶の育成に関し、CZ法が広く用いられている。この方法は、シリカガラスルツボ内に収容されたシリコンの溶融液の表面に種結晶を接触させ、ルツボを回転させるとともに、この種結晶を反対方向に回転させながら上方へ引上げることによって、種結晶の下端に単結晶を形成していくものである。
ところで、シリカガラスルツボは年々大型化しているが、シリカガラスルツボの大型化は、多結晶シリコンの装填量を増大させることができ、スループットが向上するというメリットがある。
しかしながら、その反面、溶融の長時間化、加熱用カーボンヒータの大出力化といった厳しい環境下で使用しなければならず、シリカガラスルツボへの悪影響も大きい。
例えば、従来のシリカガラスルツボは、高温域での粘性値が低く、1400℃以上の熱環境下では長時間その形状を維持し難かった。そのため、シリカガラスルツボの変形による溶融シリコンの融液面の変動、及び単結晶化率低下など、単結晶引上げ工程で問題が生じていた。
この問題を解決するため、特許文献1には、図5に示すように、外層51がAl添加石英層、中間層52が天然石英層、内層53が高純度合成石英層からなる3層構造の石英ガラスルツボ50について開示されている。
このルツボ50によれば、シリコン単結晶引上げ工程の加熱昇温過程において、外層51は1200℃以上で一定加熱すると、クリストバライトへと結晶化する。
クリストバライトの成長過程においては、粘性が向上し、また、結晶化することで高い耐久性を得ることができるため、前記のようにルツボの変形や破損といった課題を解決することができる。
特開2000−247778号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示の石英ガラスルツボ50にあっては、単結晶引上装置においてヒータによる加熱が開始されると、外層51全体がAl添加石英層であるため、その結晶化がルツボ全周にわたり急激に進行する。
このため、ルツボ50においては、ルツボ50を抱持するカーボンサセプタとの密着が安定化する前に結晶化が完了する虞があった。
即ち、結晶化が速く完了すると、ルツボ50とカーボンサセプタとの密着性が悪くなり、その結果、カーボンサセプタによるルツボ50の支持が不安定となり、シリコン単結晶の引上げに悪影響を及ぼすという課題があった。
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、シリカガラスルツボにおいて、耐久性を確保すると共に、ルツボの安定支持性を向上させ、充分な単結晶化率を得ることのできるシリカガラスルツボを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係るシリカガラスルツボは、第一の曲率を有する底部と、前記底部の周りに形成され、第二の曲率を有する底部コーナーと、前記底部コーナーから上方に延びる側部を有するシリカガラスルツボにおいて、ルツボ上端から前記側部、及び前記底部と前記底部コーナーとの間の曲率変化点を基準とする所定範囲までが、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層と天然原料シリカガラスからなる不透明中間層と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層とで形成された3層構造からなり、前記底部が、前記不透明中間層から連続して形成された天然原料シリカガラスからなる不透明外層と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層とで形成された2層構造からなることに特徴を有する。
尚、前記外層の下端が形成される前記所定範囲は、前記第一の曲率の曲率中心と前記曲率変化点とを結ぶ直線上を0°として、該直線を前記曲率中心周りに±5°回転させた範囲内であることが望ましい。
また、前記外層の厚さ寸法は、0.5〜5.0mmの範囲で設定され、前記外層における結晶化促進剤濃度は、35〜100ppmの範囲で設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、シリコン単結晶引上げの開始初期段階において、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層が存在しない所定範囲の底部が軟化し、ルツボを支持するカーボンサセプタと密着する。
その後、引上げの開始からから完了までの間に亘り、高温加熱により所定範囲の底部コーナー及び側部等の外層の結晶化(クリストバライト化)が進行し、ルツボ全体と、これを支持するカーボンサセプタとの密着安定性が向上する。また、結晶化により耐熱変形性が向上する。
したがって、ルツボの耐熱変形性を確保しつつ、カーボンサセプタによる支持の密着安定性が得られ、シリコン単結晶の単結晶化率を向上することができる。
尚、前記結晶化促進剤としては、Al、Ba、Ca、Kが挙げられ、これらのいずれか、もしくは、このうちの複数の組合せから選択することができるが、Alのみとすることが最も好ましい。
本発明によれば、シリカガラスルツボにおいて、耐熱変形性を確保すると共に、ルツボ全体とこれを支持するカーボンサセプタの密着安定性を向上させ、充分な単結晶化率を得ることのできるシリカガラスルツボを得ることができる。
以下、本発明に係るシリカガラスルツボの実施の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明に係るシリカガラスルツボ1の断面図である。図2は、図1のシリカガラスルツボの一部拡大断面図である。
このシリカガラスルツボ1は、例えば単結晶引上装置(図示せず)において用いられ、装置内でカーボンサセプタ(図示せず)によって抱持された状態で使用される。
即ち、単結晶引上装置では、シリカガラスルツボ1内に原料シリコンが溶融され、溶融液からシリコン単結晶が引上げられる。
シリカガラスルツボ1は、例えば直径810mmに形成され、図1に示すように、ルツボ上端6から側部7、及び底部9と底部コーナー8との間の曲率変化点を基準とする所定範囲までが、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層2と、外層2に隣接する天然原料シリカガラス層からなる不透明中間層3と、この中間層3に隣接し、シリコン単結晶引上げ時に溶融シリコンと接する合成原料シリカガラス(または天然原料シリカガラス)からなる透明内層4とで形成された3層構造とした。
尚、ここで不透明とは、シリカガラス中に多数の気孔が内在し、見かけ上、白濁した状態を意味する。また、天然原料シリカガラスとは、水晶等の天然質原料を溶融して製造されるシリカガラスを意味し、合成原料シリカガラスとは、例えばシリコンアルコキシドの加水分解により合成された合成原料を溶融して製造されるシリカガラスを意味する。
前記外層2は、図示するようにルツボ外側全体に形成されるものではなく、ルツボ底部9は、不透明中間層3から連続して形成された天然原料シリカガラスからなる不透明外層5と、これに隣接する合成原料シリカガラス(または天然原料シリカガラス)からなる透明内層4とで形成された2層構造となされている。
より詳細に説明すると、図2の断面図に示すように、ルツボ内において底部9は半径Rの曲率(第1の曲率)を有しており、底部コーナー8では半径rの曲率(第2の曲率)を有している。また、ルツボ側部7は鉛直方向に直線状に形成されている。
ここで、外層2はルツボ上端6から下方に向けて形成されると共に、外層2の下端は、底部9(曲率半径R)と底部コーナー8(曲率半径r)との間の曲率変化点Pを基準とする所定範囲内まで形成されている。より具体的には、外層2の下端は、半径Rの曲率中心Cと、曲率変化点Pとを結ぶ直線L上を0°として、この直線Lを、曲率中心C周りに±5°回転させた範囲内まで形成されている。
これは、下方向(底部方向)を正方向とした場合、+5°より大きい範囲まで外層2の下端を形成すると、結晶化(クリストバライト化)が急速に進行して所望の密着性が得られ難く、カーボンサセプタによるルツボの支持が不安定となり、シリコン単結晶化率が低下する傾向にあるためである。
一方、−5°より小さい範囲に外層2の下端を形成すると、ルツボ全体で外層2が占める割合が小さく、耐熱変形性が低くなる傾向があるためである。
また、図3に示すように、外層2は、ルツボ側部7における厚さ寸法et1とルツボ底部コーナー8における厚さ寸法et2とが共に0.5〜5mm(好ましくは1〜3mm)に形成される。これは、厚さが5mmより大きいと、ルツボ壁部層間の熱膨張の差に起因する大きなストレスの発生により、クラック発生の虞があるためであり、0.5mmより小さいと、耐熱変形性が低くなる傾向があるためである。
また、外層2の結晶化促進剤濃度は、35〜100ppm(好ましくは50〜80ppm)となされる。これは、結晶化促進剤濃度が100ppmより高いと結晶化が急速に進行し易く、ルツボとカーボンサセプタとの密着が安定する前に結晶化が完了する虞があるためである。
一方、35ppmより低いと結晶化速度が遅くなり、所望の耐熱変形性が得られ難いためである。
また、天然原料シリカガラスからなる不透明中間層3は、ルツボ側部7における厚さ寸法mt1が3mm以上となされ、ルツボ底部コーナー8における厚さ寸法mt2は6mm以上に形成される。
また、不透明中間層3から連続して形成されたルツボ底部9の不透明外層5における厚さ寸法mt3は6mm以上に形成される。
これは、3層部分での不透明中間層3の厚さが3mmより小さいと、シリカガラス粉溶融中のアーク炎の不規則な流れによる不透明中間層3の結晶化促進剤化合物の飛散防止効果が減殺され易く、外層2の結晶化促進剤化合物が不透明中間層3を通過して透明内層4に混入し、透明内層4の結晶化促進剤濃度が大きくなる虞があるためである。
また、ルツボ底部コーナー8における不透明中間層3の厚さ寸法mt2及びルツボ底部9における不透明外層5の厚さ寸法mt3が6mmより小さいと、充分な耐熱変形性が得られ難いためである。
また、透明内層4は、Na、K、Alの金属不純物含有量が各々1ppm以下の合成原料シリカガラス(または天然原料シリカガラス)を溶融して形成された実質的に気泡の存在しない透明層である。
透明内層4において、ルツボ側部7における厚さ寸法it1と、ルツボ底部コーナー8における厚さ寸法it2と、ルツボ底部9における厚さ寸法it3とは共に、3mm以上の厚さに形成されている。
これは、透明内層4の厚さが3mmより小さいとシリコン溶融と接する透明内層4の内表面の結晶化促進剤濃度を十分に低く、例えば1ppm以下にすることができ難いためである。
このような構造を有するシリカガラスルツボ1によれば、シリコン単結晶引上げの開始初期段階において、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層2が存在しない所定範囲の底部9(不透明外層5)が軟化し、ルツボ1を支持するカーボンサセプタと密着する。
その後、引上げの開始からから完了までの間に亘り、高温加熱により所定範囲の底部コーナー8及び側部7等の外層2の結晶化(クリストバライト化)が進行し、ルツボ1全体と、これを支持するカーボンサセプタとの密着安定性が向上する。また、結晶化により耐熱変形性が向上する。
したがって、ルツボ1の耐熱変形性を確保しつつ、カーボンサセプタによる支持の密着安定性が得られ、シリコン単結晶の単結晶化率を向上することができる。
次に、前記構造を有するシリカガラスルツボ1の製造方法について説明する。
図4に示すようなシリカガラスルツボ製造装置10を用いてシリカガラスルツボ1を製造する。シリカガラスルツボ製造装置10のルツボ成形用型11は、例えば複数の貫通孔が穿設された金型、もしくは高純化処理した多孔質カーボン型などのガス透過性部材で構成された内側部材12と、その外周に通気部13を設けて、前記内側部材12を保持する保持体14とから構成されている。
また、保持体14の下部には、図示しない回転手段と連結されている回転軸15が固着されていて、ルツボ成形用型11を回転可能に支持している。通気部13は、保持体14の下部に設けられた開口部16を介して、回転軸15の中央に設けられた排気路17と連結されており、この排気路17は、減圧機構18と連結されている。
内側部材12に対向する上部にはアーク放電用のアーク電極19と、結晶化促進剤添加シリカガラス供給ノズル20と、天然原料シリカガラス供給ノズル21と、合成原料シリカガラス供給ノズル22が設けられている。
外層2に用いられる結晶化促進剤添加シリカガラス粉は、次のようにして得られる。例えば結晶化促進剤がAlの場合、Al硝酸塩(Al(NO33)をシリカガラス粉のAl濃度が35〜100ppmとなるような量だけ水に溶かして作られたAl(NO33水溶液を、天然原料シリカガラス粉に添加、攪拌する。Al(NO33水溶液に浸されたシリカガラス粉は、脱水、酸分除去を目的として800〜1100℃で加熱処理される。
こうして得られたAl添加シリカガラス粉を上述したシリカガラスルツボ製造装置10を用いてシリカガラスルツボ1の製造を行う場合、図示しない回転駆動源を稼働させて回転軸18を矢印の方向に回転させ、これによりルツボ成形用型11を高速で回転させる。
次いで、ルツボ成形用型11内に結晶化促進剤添加シリカガラス供給ノズル20から上述のようにして得られたAl添加シリカガラス粉を供給する。供給されたAl添加シリカガラス粉は、遠心力によって内側部材12の内面側に押圧され外層2として形成される。
ここで、外層2は、図2を用いて説明したように下端の位置が決められ、底部が除去される。
次いで、Al添加シリカガラス層からなる外層2の内面側における厚さが3mm以上、底部コーナー及び底部における厚さが6mm以上の不透明中間層3及び不透明外層5が形成されるように、天然原料シリカガラス粉を天然原料シリカガラス供給ノズル21から供給する。供給された天然原料シリカガラス粉は、遠心力によって外層2の内面側及び内側部材12の底部に押圧されて、不透明中間層3及び不透明外層5の成形体として成形される。
次に、不透明中間層3及び不透明外層5の内面側に3mm以上の厚さを有する透明層が形成されるように、Na、K、Alの金属不純物含有量が各々1ppm以下の合成原料シリカガラス粉(または天然原料シリカガラス粉)を合成原料シリカガラス供給ノズル22から供給する。
供給された合成原料シリカガラス粉は、遠心力によって不透明中間層3及び不透明外層5の内面側に押圧されて、透明内層4の成形体として成形される。
このようにして段階的にAl濃度の減少勾配がある外層2、不透明中間層3、不透明外層5および透明内層4のルツボ成形体が得られる。
さらに、減圧機構18の作動により内側部材12内を減圧し、アーク電極19に通電してルツボ成形体の内側から加熱し、ルツボ成形体の透明内層4、不透明中間層3、不透明外層5および外層2を溶融して、シリカガラスルツボ1を製造する。
以上のように本実施の形態によれば、結晶化促進剤添加シリカガラス層からなる外層2が、ルツボ上端から下方に向けて形成されると共に、該外層2の下端は、底部の曲率変化点を基準とする所定範囲まで形成される。さらに、外層2の厚さ寸法は0.5〜5mmとされ、結晶化促進剤濃度は35〜100ppmとなされる。
これにより、シリコン単結晶引上げの開始初期段階において、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層2が存在しない所定範囲の底部(不透明外層5)が軟化し、ルツボを支持するカーボンサセプタと密着する。
その後、引上げの開始からから完了までの間に亘り、高温加熱により所定範囲の底部コーナー及び側部等の外層2の結晶化(クリストバライト化)が進行し、ルツボ全体と、これを支持するカーボンサセプタとの密着安定性が向上する。また、結晶化により耐熱変形性が向上する。
したがって、ルツボの耐熱変形性を確保しつつ、カーボンサセプタによる支持の密着安定性が得られ、シリコン単結晶の単結晶化率を向上することができる。
続いて、本発明に係るシリカガラスルツボについて、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、前記実施の形態に示した構成を含むシリカガラスルツボの製造を行い、熱処理を行うことにより、その効果を検証した。
この実験では、図6に示すように、製造したシリカガラスルツボ100をカーボンサセプタ101内に配置し、単結晶引上げ実験を行った。
尚、このシリカガラスルツボ100の外径は610mm、高さは400mm、全体の平均厚さ寸法は12mmとした。また、シリカガラスルツボ100を支持するカーボンサセプタ101の内周径は615mmとした。
単結晶引上げ工程では、カーボンサセプタ101内にシリカガラスルツボ100を、その上端がカーボンサセプタ101の上端よりも高さ寸法H1=40mmだけ突出するように収容し、このルツボ100内にポリシリコンを約150kgチャージ後、8インチシリコン単結晶の引上げ試験を行った。製造されたシリコン単結晶については、通常の評価法により単結晶化率の測定を行った。尚、符号H1で示す単結晶引上げ前におけるルツボ上端の突出高さ寸法は、単結晶引上げ後においては符号H2で示すものとする。
製造したシリカガラスルツボ100の実施例及び比較例ごとの条件及び実験結果を表1に示す。
尚、表1において、耐熱変形性は、沈み込み変形割合を式1により求め(図6参照)、その割合が70%を○、70〜100%を△、100%超を×とした。また、単結晶化率は、95%超を○、85〜95%を△、85%未満を×とした。
Figure 2008081374
Figure 2008081374
この実験の結果、表1に示すように、実施例4〜7については、耐熱変形性の点で一部最良とはいえないものの、単結晶化率において、比較例1、2よりも向上が認められた。
また、実施例1〜3については、耐熱変形性及び単結晶化率の点で共に比較例1、2よりも格段に向上が認められた。
したがって、3層構造とする境界位置は、図2に示したように曲率変化点から±5°の範囲であるのが好ましく、結晶化促進剤添加外層の結晶化促進剤濃度は35〜100ppmの範囲で設定されるのが好ましいと確認された。
以上の実施例の実験結果から、本発明に係るシリカガラスルツボによれば、ルツボの耐熱変形性を確保しつつ、カーボンサセプタによる支持の密着安定性が得られ、シリコン単結晶の単結晶化率を向上することができることを確認した。
本発明は、チョクラルスキー法によって単結晶を引上げるためのシリカガラスルツボに関するものであり、半導体製造業界等において好適に用いられる。
図1は、本発明に係るシリカガラスルツボの断面図である。 図2は、図1のシリカガラスルツボの一部拡大断面図である。 図3は、図1のシリカガラスルツボの各層の厚さ寸法を説明するための一部拡大断面図である。 図4は、図1のシリカガラスルツボを製造するためのシリカガラスルツボ製造装置の断面図である。 図5は、3層構造を有する従来のシリカガラスルツボの断面図である。 図6は、実施例で使用したシリカガラスルツボの配置状態を示す図である。
符号の説明
1 シリカガラスルツボ
2 外層
3 不透明中間層
4 透明内層
5 不透明外層
6 ルツボ上端
7 側部
8 底部コーナー
9 底部
10 シリカガラスルツボ製造装置

Claims (4)

  1. 第一の曲率を有する底部と、前記底部の周りに形成され、第二の曲率を有する底部コーナーと、前記底部コーナーから上方に延びる側部を有するシリカガラスルツボにおいて、
    ルツボ上端から前記側部、及び前記底部と前記底部コーナーとの間の曲率変化点を基準とする所定範囲までが、結晶化促進剤添加シリカガラスからなる外層と天然原料シリカガラスからなる不透明中間層と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層とで形成された3層構造からなり、
    前記底部が、前記不透明中間層から連続して形成された天然原料シリカガラスからなる不透明外層と天然原料シリカガラスまたは合成原料シリカガラスからなる透明内層とで形成された2層構造からなることを特徴とするシリカガラスルツボ。
  2. 前記外層の下端が形成される前記所定範囲は、
    前記第一の曲率の曲率中心と前記曲率変化点とを結ぶ直線上を0°として、該直線を前記曲率中心周りに±5°回転させた範囲内であることを特徴とする請求項1に記載されたシリカガラスルツボ。
  3. 前記外層の厚さ寸法は、0.5〜5.0mmの範囲で設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシリカガラスルツボ。
  4. 前記外層における結晶化促進剤濃度は、35〜100ppmの範囲で設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたシリカガラスルツボ。
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