JP2008080848A - 車両用コネクタの取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両室内の外観を損ねること無く、連結操作の容易性と固定強度の向上を可能とする車両用コネクタの取付け構造を提供する。
【解決手段】 インストルメントパネル(1)に配設された故障診断用コネクタ(5)の取付け構造であって、前記インストルメントパネルは、ステアリングコラム(3)を挿通するためのコラムホール(30)と、該コラムホールの下方の縁部を含み前記インストルメントパネルの下部を覆う別体の運転席下側カバー(11)とを備えているような構造において、前記インストルメントパネルの、車両前後方向後方から見て前記運転席下側カバーの陰に隠れる部位に、前記コネクタの取付け部(15)が設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】 インストルメントパネル(1)に配設された故障診断用コネクタ(5)の取付け構造であって、前記インストルメントパネルは、ステアリングコラム(3)を挿通するためのコラムホール(30)と、該コラムホールの下方の縁部を含み前記インストルメントパネルの下部を覆う別体の運転席下側カバー(11)とを備えているような構造において、前記インストルメントパネルの、車両前後方向後方から見て前記運転席下側カバーの陰に隠れる部位に、前記コネクタの取付け部(15)が設けられている。
【選択図】 図3
Description
本発明は車両用コネクタの取付け構造に関し、さらに詳しくは、インストルメントパネルに配設された故障診断用コネクタの取付け構造に係わるものである。
近年の車両は、ECUを始めとする種々の電子機器や電気回路、電子制御システムを搭載しており、これらを車外の故障診断装置に接続して車両の完成検査や故障部位の検知を行なうための故障診断用コネクタが装備されている。この故障診断用コネクタは、データ出力のみならずECUへの書き込み等にも利用されるため、工場等での作業性を考慮した上で、通常はユーザーの目に付かない場所に配設されることが好ましい。そこで、特許文献1では、ステアリングのコラムカバーやステアリングを覆うロアカバーに故障診断用コネクタを取り付け、チルト機構によりステアリング位置を上昇させることによりコネクタが露見するようにしている。
しかし、ステアリングのコラムカバーやロアカバーは、インストルメントパネルが車体に取り付けられた後に組み付けられるため、インストルメントパネルを取付けた時点では、コネクタが固定されずにぶら下がった状態となり、どこか適当な位置に仮固定しておく必要があった。また、上記のような取付け構造はステアリングのチルト範囲に影響を及ぼし、チルト位置によっては、運転席からコネクタが見えてしまう虞があるとともに、診断時に、ユーザーがそれまで使用していたチルト位置が変更されてしまう問題もあった。
さらに、ステアリングのコラムカバー周辺は埃が溜まりやすく、コネクタの結線口を上に向けて配設した場合、接触不良を生じる虞もあった。また、可動式のステアリングに隣接して配設されているため、取付け精度が低い場合には、ステアリングとの接触によりコネクタが破損してしまう虞もあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両室内の外観を損ねること無く、連結操作の容易性と固定強度の向上を可能とする車両用コネクタの取付け構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決することを目的として、本発明は、車両のインストルメントパネルに配設された故障診断用コネクタの取付け構造であって、前記インストルメントパネルは、ステアリングコラムを挿通するためのコラムホールと、該コラムホールの下方の縁部を含み前記インストルメントパネルの下部を覆う別体の運転席下側カバーとを備えているような構造において、前記インストルメントパネルの、車両前後方向後方から見て前記運転席下側カバーの陰に隠れる部位に、前記コネクタの取付け部が設けられている。
本発明は、上述の通り構成されているので、故障診断用コネクタの取付け部をインストルメントパネルの成形時に一体で形成することができ、前記取付け部に板金製のブラケット等を用いる場合に比べて、部品点数の削減が可能となり、コネクタに対応した複雑な形状をなす取付け部の形成も可能となる。また、故障診断用コネクタの取付け時や故障診断用コネクタに故障診断装置(チェッカー)のコネクタを差込む作業時に板金に触れずに済み、作業の安全性を向上させることができる。さらに、運転席下側カバーの裏に位置する部位に取付けるので、故障診断用コネクタを運転席下側カバーで隠すことができ、室内側の上方からユーザーの目に付かないようにできるとともに、運転席下側カバーによりコネクタ取付け部が保護される。また、チルト機構を利用してコネクタを隠蔽する場合のような問題も生じない。
また、本発明において、前記コネクタの取付け部が、前記インストルメントパネルの下端部に配設されている態様では、運転席下側カバーの陰に隠れる部位であっても、作業者が、インストルメントパネルの下端部に沿って故障診断用コネクタの位置を容易に把握でき、コネクタの着脱作業を容易に行なうことができるとともに、インストルメントパネルの取付け部への故障診断用コネクタの取付け作業を容易に行うことができる。
また、前記運転席下側カバーの下端部が、前記コネクタの取付け部に対して運転席側に離間して配置されると共に、前記コネクタの取付け部が、車両室内側下方に向けて斜めに配向されている態様では、作業者が、運転席下側カバーの下端部の裏側に沿って故障診断用コネクタの位置を把握し易く、また、運転席下側カバーとインストルメントパネルとの間に形成された空間により、運転席下側カバーが組付けられた状態のままコネクタの着脱を行うことができ、運転席下側カバーを外す必要がないので作業性が良好である。しかも、コネクタの取付け部が車両室内側に向けて斜めに配向されているので、コネクタの着脱を行い易く、故障診断装置側ケーブルを無理なく引き込むことができる。
さらに本発明において、前記インストルメントパネル内部に位置したステアリングサポートメンバには、該ステアリングサポートメンバから下方へ延び、前記インストルメントパネルの下部を支持するブラケットが設けられ、該ブラケットと前記インストルメントパネルとの固定部に隣接して、前記コネクタの取付け部が配設されている態様では、電気回路故障診断用コネクタの取付け部周辺の剛性を向上させることができ、故障診断用コネクタを着脱する際の変形を防止でき、確実かつ容易に着脱が行える。また、故障診断用コネクタ自体はインストルメントパネルに取付けるので、ステアリングサポートメンバより延びているブラケットにはインストルメントパネルへの取付け用のスクリュー孔のみ設ければ良く、該ブラケットを小さく簡素な形状とすることができるため、製造コストの節減が可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、車両室内の運転席前面に配置されるインストルメントパネル1を示している。図において、インストルメントパネル1の運転席側中央には、ステアリングホイール2およびステアリングコラム3が配設され、インストルメントパネル1のステアリングコラム3が挿通する箇所にはコラムホール30が設けられている。
インストルメントパネル1の下部の運転席側は、別体の運転席下側カバー11で覆われ、さらに運転席下側カバー11に対して別体のトレイ12が取付けられており、これら運転席下側カバー11とトレイ12とにより、ステアリングホイール2の下方に物品収納用のポケット20が形成されている。
インストルメントパネル1の内部には、車幅方向に延在するステアリングサポートメンバ4が配設されている。ステアリングサポートメンバ4は、その両端部において図示しない車体側部フレームに固定され、コラムホール30の内部で運転席側に延出したブラケット41、41が設けられ、該ブラケット41、41を介してステアリングコラム3がステアリングサポートメンバ4に固定され、支持される。
図3は、ステアリングホイール2およびステアリングコラム3を省略し、運転席下側カバー11を外した状態のインストルメントパネル1を示す斜視図であり、図示のように、コラムホール30は、インストルメントパネル1の下方を切欠して形成され、ステアリングコラム3を跨ぐようにしてインストルメントパネル1を取付けた後に、コラムホール30の下方の縁部を含む運転席下側カバー11が、クリップや係止爪等でインストルメントパネル1に取り付けられ、コラムホール30の下方が閉鎖される。
インストルメントパネル1の下端部の、車両前後方向後方から見て運転席下側カバー11の陰に隠れる部位に、故障診断用コネクタ5を取付けるための取付け部15が配設されている。実施形態の取付け部15は、故障診断用コネクタ5を嵌合しうる保持孔として、樹脂成形品からなるインストルメントパネル1の成形時に形成される。故障診断用コネクタ5の側縁部には係止爪が設けられ、故障診断用コネクタ5を取付け部15に嵌入し、取付け部15の縁に係止爪を係止することにより固定される。
上記故障診断用コネクタ5の取付け部15が配設されるインストルメントパネル1の下端部は、下端に向かうにつれて運転席側から車両前方側に離れる方向に傾斜した逆傾斜面となっており、運転席下側カバー11の下端部(トレー12の車幅方向左側端部)が、図2に示すように、故障診断用コネクタ5の取付け部15に対して運転席側に離間して配置され、運転席下側カバー11の下端部(12)と、前記取付け部15を配設したインストルメントパネル1の下端部との間に空間50が形成されている。また、インストルメントパネル1の逆傾斜面に保持孔(15)を設けたことにより、取付け部15は、室内側下方に向けて斜めに配向されている。
一方、ステアリングサポートメンバ4から下方へ延びるブラケット42が設けられており、インストルメントパネル1は、故障診断用コネクタ5の取付け部15に隣接した部位でブラケット42の下端部にスクリュー43で固定され、支持されている。なお、上記ブラケット42は、通常インストルメントパネル1の中央寄りに配設される、オーディオや空調機器の取付け部補強用ブラケットを適宜延長して構成しても良い。また、故障診断用コネクタ5の車両側ケーブル51は、ホルダ52を介してブラケット42に保持されている。
以上のように配設された故障診断用コネクタ5は、インストルメントパネル1の下端部の、車両前後方向後方から見て運転席下側カバー11の陰に隠れる部位に配設されているので、運転席に着座した運転者や、助手席、後部座席に着座した乗員の目に付き難く、また、塵埃や水滴などが付着し難い。
一方、故障診断用コネクタ5にチェッカー6(故障診断装置、または、車外に配置された故障診断装置に接続するコネクタまたは通信端末)を接続して車両の故障診断を行なう場合、予め当該位置に故障診断用コネクタ5が存在することを知らされている作業者にとっては、インストルメントパネル1または運転席下側カバー11の下端縁に沿って故障診断用コネクタ5の位置を容易に把握することができる。
さらに、故障診断用コネクタ5が、車両室内側下方に向けて斜めに配設されているので、チェッカー6を運転席側から容易に接続することができ、しかも、接続時に運転席下側カバー11を外したり、チルト機構を可動させたりする必要が無く、作業者は即座に故障検知作業に取りかかることができる。また、故障診断用コネクタ5の取付け部15に隣接した部位が、ブラケット42に固定されているので、取付け部15が樹脂部分であるにも拘わらず充分な剛性を有し、チェッカー6の着脱にともなう変形が防止され、チェッカー6の着脱を容易かつ確実に行なうことができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。例えば、故障診断用コネクタ5の取付け部15は、車両室内側下方に向けて斜めに配向されている場合以外に、インストルメントパネル1の下端部に形成された略水平面に、ほぼ真下に向けて配設することもできる。また、取付け部15を、車両幅方向の左右いずれかに向けて配設し、側方から接続するように構成することもできる。
1 インストルメントパネル
2 ステアリングホイール
3 ステアリングコラム
4 ステアリングサポートメンバ
5 故障診断用コネクタ
6 チェッカー(故障診断装置)
11 運転席下側カバー
12 トレイ
15 取付け部
30 コラムホール
41、42 ブラケット
2 ステアリングホイール
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5 故障診断用コネクタ
6 チェッカー(故障診断装置)
11 運転席下側カバー
12 トレイ
15 取付け部
30 コラムホール
41、42 ブラケット
Claims (4)
- 車両のインストルメントパネルに配設された故障診断用コネクタの取付け構造であって、前記インストルメントパネルは、ステアリングコラムを挿通するためのコラムホールと、該コラムホールの下方の縁部を含み前記インストルメントパネルの下部を覆う別体の運転席下側カバーとを備えているような構造において、
前記インストルメントパネルの、車両前後方向後方から見て前記運転席下側カバーの陰に隠れる部位に、前記コネクタの取付け部が設けられていることを特徴とする車両用コネクタの取付け構造。 - 前記コネクタの取付け部が、前記インストルメントパネルの下端部に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用コネクタの取付け構造。
- 前記運転席下側カバーの下端部が、前記コネクタの取付け部に対して運転席側に離間して配置されると共に、前記コネクタの取付け部が、車両室内側下方に向けて斜めに配向されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用コネクタの取付け構造。
- 前記インストルメントパネル内部に位置したステアリングサポートメンバには、該ステアリングサポートメンバから下方へ延び、前記インストルメントパネルの下部を支持するブラケットが設けられ、該ブラケットと前記インストルメントパネルとの固定部に隣接して、前記コネクタの取付け部が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用コネクタの取付け構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006260172A JP2008080848A (ja) | 2006-09-26 | 2006-09-26 | 車両用コネクタの取付け構造 |
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JP2008080848A true JP2008080848A (ja) | 2008-04-10 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009269520A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Suzuki Motor Corp | コネクタの取付構造 |
JP5083924B1 (ja) * | 2012-01-12 | 2012-11-28 | 達哉 芦川 | Obdコネクタ保護カバー |
CN104401401A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-03-11 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 一种整车诊断接口安装结构和一种汽车 |
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2006
- 2006-09-26 JP JP2006260172A patent/JP2008080848A/ja active Pending
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