JP2008079668A - ウォークスルー耐火スクリーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スクリーンは単独では建物内部空間の幅に達しない複数の本体シート2,3を連装し、開き時に避難路側に回動し、閉止時には前記連接部を覆う内外の補助シート4、5を垂れ下げる。補助シート4は、連接部10を覆う外側補助シート5を避難路40側に押し込むことによって同方向に回動して開くよう補助シートの開き側斜め下部コーナ部分に第1の扉シート部4aが形成されている。連接部10を含む位置に間隔をおいて避難通路40を形成するため、回動可能な第1、第2のウエイトバー12、13を設けて、扉シート部4a下端をウエイトバー12に固着、扉シート部3aの下端をウエイトバー13に固着し、各ウエイトバーの回動支持部には、建物の内部空間を区画する自動締り機構20、30を付設する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、本体シートの連接部本体シートの内外に補助シートを設けたうえ、扉を開閉するガイド機構と本体シートとの隙間を塞ぐ機構を設けて、火災時に生じる風圧等を受けても火災側と非火災側とを確実に遮断できるほか、スクリーンの一部に非火災側に開閉可能なスリット又は重合幕を設けて人の避難を許容する所謂ウォークスルー耐火スクリーンシャッターを提供することを目的とする。
図示のように、不燃性または耐火性のスクリーン装置1は、天井側から垂下されて単独では建物内部空間の幅に達しない任意幅の複数の本体シート2、3を連装し、本体シートを建物内部空間のほぼ中央又は左右何れか寄りの少なくとも1つの連接部10で突当てると共に、連接部10の表裏を覆うに十分な幅を有する内外の補助シート4、5を垂れ下げて建物の内部空間(建物内通路、廊下又は部屋間の開口部)を区画する。内側補助シート4は閉止時に連接部10を覆い、かつ避難者が火災現場側から外側補助シート5を内側(非火災側)に押し込むことによって避難路の半ばを形成する方向に回動する第1の扉シート部4aと、前記本体シート2に対向する側の本体シート3の連接部寄りには、扉シート部4aと反対方向に回動して扉シート部4aと共に十分な幅の避難路の形成を可能にする扉シート部3aとを設けている。
また、第1ウエイトバー12は、コイルスプリング28により掛け止められ、かつスクリーンの閉鎖時には、ストッパ本体16aと密接する方向に畳み込まれることにより、補助シート3aの下縁に固着した第2ウエイトバー13を挟み込んで間隙を塞ぐ。扉シート部を開く際に、扉シート部と補助シートのウエイトバーは、それぞれ支持部を中心にして水平方向に対し上向に傾斜しながら回動させる。通常のヒンジでは水平方向のみの回動となるため、開閉動作が不安定となっていたが、座板6とウエイトバー12、13の間においてスムーズに開閉動作させることができる。また、第1のウエイトバー12(図5)はスライド機構(長孔24と係止ピン27)によって支持され、アームバネにより全方向(水平、垂直方向)に可動するだけでは、閉鎖時に定位置に戻ることが困難なため、さらにガイドアーム15を付設した。
本発明では、開閉扉であるウォークスルー部分の動作を円滑にし、かつ間隙を塞ぐ。扉(扉シート)を開く際に、扉シートと補助シートのウエイトバー12、13は、それぞれ支持部を中心にして水平方向に対し上向に傾斜しながら回動するが、通常のヒンジでは水平方向のみの回動となるため開閉動作が不安定となっていた。そこで、本発明は座板4とウエイトバー12、13の間をスムーズに動作させる機構を組み込む。一方のウエイトバー12はスライド機構を設けたアームバネにより全方向に可動するものにした。ただし、ユニバーサルに可動するだけでは、閉鎖時に定位置に戻ることが困難なため、さらにガイドアーム16を設けた。他方のウエイトバー13はカド丁番29の一方の羽根(リーフ)に軸を設けて水平回動と上方向へ持ち上がる垂直方向の回動ができるようにしている。即ち、このウエイトバー13は、図6、7に示すように、ストッパ(調整板36)により水平位置よりも下がらず、シート無しでの単体でも回動)する。避難用開閉扉の閉鎖時には、内外に垂れ下げた補助シート5、6でスリット(連接部10)を塞ぐ。補助シート3aにたるみが出た場合にも、確実に閉鎖できるよう補助シート支持用丁番軸32にバネ(トーションバネ)33を付設してある。
閉じられた避難扉を開放する際には、連接部10の内側に重なる扉シート部3a、5aを、図8(a)の矢印のように押し開くと、図8(b)のように、ウエイトバー12、13が丁番軸15、32を中心に互いに反対方向に回動して扉シート部3a、4aの下半部が開いて避難時の通り抜け初期状態となる。さらに図8(c)のように扉シート部3a、4aを回動させることにより本体シートの突合部(連接部)10の開放によって避難路40が形成され建物内側(非火災側)への通り抜けできる状態となる。
(1)複数の本体シート2、3を連接させる際に、連接部10に生じる隙間を内外の補助シート4、5で塞ぐときに、本体シート2、3と補助シート4、5の巻きを安定にする。
(2)一方の補助シート4のコーナに形成される扉シート部4aと、他方の本体シート3のコーナに形成される扉シート部3aとの下部に、ほぼ水平で、かつ互いに逆方向に回動可能な第1、第2のウエイトバー12、13を対向配置する。
(3)第1のウエイトバー12はコイルスプリング28により掛け止め連結され、扉開閉時には補助シートの扉シート部4aが自在に作動するようにした。
(4)コイルスプリング28はバネ受けで連結されているが、受け部分はスライド機構(長穴19aとピン27)になっており第1ウエイトバー12aとコイルスプリング28は自由に動作する。また、バネは補助シート4の開閉を補助する機構になっており、閉鎖時には閉まる方向に働き、ある程度開くと開き方向に付勢されるようにしている。
(5)シートシャッターの閉鎖時には、第1のウエイトバー12がガイド本体16と接触してストッパアーム16aに密接する方向に畳み込まれると同時に、第1ウエイトバー12を閉鎖方向に引っ張ることにより、ウエイトバー12を挟み込むようにした(図4,5)。
(6)扉シート部のガイド手段35 を備えている。カド丁番31に支持されたと第2のウエイトバー13の先端は自由軸になっているが、ウエイトバー13の支持部であるカド丁番31にはストッパ片に相当する調整板37が設けられて、シートの有無に拘らずウエイトバー13は水平位置よりも下がることはない。閉鎖時にはカド丁番31に通した水平ピン35を中心にして上向に自由に回動し、扉を開く際にはウエイトバー13を僅かに上方向に傾けた状態で作動させる。すなわち、扉シート部が無ければ水平に作動し、一方の扉シート部4aに他方の扉シート部3aに挟み込まれたときには扉シート部3aに追従して第2のウエイトバー13を上方向に回動するようにしている。
(7)座板6と第2ウエイトバー13をそれぞれ蝶番を用いてネジ止めする。すなわち蝶番31の一方のリーフにウエイトバー13を座板の立ち上がり辺にネジ止め34で連結すると共に、蝶番31の他方のリーフに、上下方向を僅かに長円状にしたルーズ孔39をあけてウエイトバー13の回動支持側をネジ止め34すると共に、蝶番31の一方のリーフ回動支持側に段部36を形成し、該段部にウエイトバー13側に固着した調整板37を当接させることにより ウエイトバー13の戸先のレベルを調整できるようにした(図4、6、7)。
3a、4a 第2、第1の扉シート部 4、5 内外の補助シート
6 座板 6a、6b 座板立上がり辺
7 ガイドレール 8 駆動ユニット
9、9a、9b 巻取軸 10 本体シート連接部又は突合部
11a、11b ブラケット 12、13 ウエイトバー
12a ストッパカバー 12b カバー
14 ストッパ用丁番 14a ヒンジプレート
15 丁番軸 16 ガイドアーム
16a アーム本体 16b ストッパアーム
17 支持プレート 18、19 ピン
20、30 自動閉まり機構 21、23 プレート
22 ピン 24 長穴
25 スライドピン 25a スライド板
26 丁番軸 27 係止ピン
28 コイルスプリング 29 カド丁番
29a、29b 丁番リーフ 31 丁番軸
32 トーションバネ 33 ピン
34 水平ピン 35 ガイド手段
36 段部 37 調整板
38 締付けネジ 39 長孔
40 避難路
Claims (6)
- 天井側から垂下されて建物の内部空間を区画する、不燃性または耐火性のスクリーンを備え、該スクリーンは、単独では建物内部空間の幅に達しない任意幅の複数の本体シートを連装し、前記本体シートを建物内部空間のほぼ中央又は左右何れか寄りの少なくとも1つの連接部で突当てると共に、前記連接された戸先の隙間とその表裏を覆うに十分な幅を有し、かつ開き時に避難路側に回動し、閉止時には前記連接部を覆う内外の補助シートを垂れ下げてなるウォークスルー耐火スクリーンであって、
前記一方の本体シートの内側に垂れ下げた補助シートは、前記連接部を覆う外側補助シートを避難路形成側に押し込むことによって同方向に回動して開くよう前記補助シートの開き側斜め下部コーナ部分に第1の扉シート部が形成され、他方の本体シートの連接部寄り下コーナ部分には避難路形成側への押し込み時に前記第1の扉シート部と反対方向に回動して開くように、前記本体シートの連接部寄り下コーナ部分に第2の扉シート部が形成され、
前記連接部を含む位置に間隔をおいて避難通路を形成するため、水平又はほぼ水平面内に互いに反対方向に回動可能な第1、第2のウエイトバーを設けて、前記第1の扉シート部の下端を前記第1ウエイトバーに固着すると共に、前記第2の扉シート部の下端を前記第2ウエイトバーに固着し、
前記各ウエイトバーの回動支持部には、スクリーン閉止時並びに避難終了後に互いに閉じ方向に付勢して建物の内部空間を区画する自動締り機構を付設したことを特徴とするウォークスルー耐火スクリーン。 - 前記両補助シートを本体シートの巻取軸とは別の巻取軸に巻き付けて本体シートの巻きを安定させるようにした請求項1に記載のウォークスルー耐火スクリーン。
- 前記第1の扉シート部の自動閉まり機構は、前記第1ウエイトバーの回動支点に設けたピンと回動支点から離れた位置の第1ウエイトバーに設けたピンとの間に縮設したコイルスプリングを有し;前記避難通路を形成する位置の座板の立ち上がり辺端部と第1ウエイトバーとの間をガイドアームで連結して、前記一方の本体シートの開き端側に垂れ下げた第1の補助シートの下縁を固着して避難通路形成時に、僅かに上向きで水平回動する第1ウエイトバーを設けた、ことを特徴とする請求項1に記載のウォークスルー耐火スクリーン。
- 前記第1ウエイトバーは、回動支点近くに立てたピンと当該ウエイトバーの中央寄りに立てたピンとの間に縮設したコイルスプリングにより掛け止められ、前記コイルスプリングは内側補助シートの扉シート部がある程度開くと開き方向に付勢され、また、スクリーンの閉鎖時には、ウエイトバーがストッパ本体と密接する方向に畳み込まれて閉鎖方向に引っ張ることにより、内側補助シートの扉シート下縁に固着した第2ウエイトバーを挟み込むようにしたことを特徴とする請求項4に記載のウォークスルー耐火スクリーン。
- 前記第2の扉シート部の避難終了後に閉じ方向に付勢する自動閉まり機構は、前記扉シート部の回動部に、避難路形成側の他端に当たる座板の立ち上がり辺に設けたトーションバネ付きのガド丁番に取り付けられ、かつガド丁番の一方の丁番リーフに水平ピン、段部、調整板、締付けネジを用いて僅かに上向きに前記第2のウエイトバーを回動させるように構成されている請求項1に記載のウォークスルー耐火スクリーン。
- 自動閉まり機構は、横方向に通した第2のウエイトバーをほぼ水平に回動させて扉シート、補助シートに張りを持たせるため、前記カド丁番の回動側リーフに形成させた段部と、ウエイトバーに戸先のレベルを調整すべく該ウエイトバーの根元近くに設けた調整板とからなるガイド機構を有し;補助シートの有無に拘らず第2のウエイトバーが水平位置よりも下がらず、閉鎖時には上方向に自由に作動し、扉を開く際には両ウエイトバーを僅かに上向で互いに反対方向に回動させ、補助シートが無ければ水平に作動し、シートを挟み込んだときにはシート追従して上方向に作動するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のウォークスルー耐火スクリーン。
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