JP2008078142A - 荷電粒子ビーム器具および荷電粒子を検出する方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム器具および荷電粒子を検出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 荷電粒子ビーム器具(10)が提供される。
【解決手段】 器具は、荷電粒子光学コラム(12)と、電圧源と、検出器(14)と、試料ホルダ(18)とを含み、コラム(12)は、一次荷電粒子のビームを試料ホルダ(18)上の試料(20)に向けて、二次荷電粒子を試料から放出させるよう機能し、電圧源は、第2の荷電粒子を検出器(14)に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍において確立するよう機能し、検出器は、二次荷電粒子を検出するよう機能し、器具はさらに、第1の電圧と第2の電圧との間で可変であることにより検出器(14)によって検出される二次荷電粒子の数を増大させるさらなる電圧源(16)を含み、第1の電圧は、二次荷電粒子を試料から引離してそれらの少なくともいくつかが試料(20)または試料ホルダ(18)に衝突することを防止する電界の成分を確立し、第2の電圧は、二次荷電粒子を試料の方に引寄せてそれらの少なくともいくつかがコラム(12)に衝突することを防止する電界の成分を確立する。
【選択図】図2

Description

発明の分野
この発明は、荷電粒子ビーム器具、特に走査型電子顕微鏡(SEM)と、そのような器具において試料から放出される荷電粒子を検出する方法とに関する。
発明の背景
公知の走査型電子顕微鏡(SEM)は、電子光学コラムと、電圧源と、エバーハート−ソーンリー(Everhart-Thornley)検出器と、試料ホルダとを含む。コラムは、試料ホルダ上の試料に一次電子のビームを向けて、二次電子を試料から放出させるよう機能する。電圧源は、二次電子を検出器の方に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍に確立するよう機能する。検出器は、二次電子のいくつかを検出するよう機能する。
SEMの重要な特徴はその解像力である。一般的に、最も小さなスポットサイズ(スポットサイズとは、試料の表面での一次電子のビームの直径である)は、短い作動距離で得られる(作動距離とは、試料から、コラムの対物レンズの試料に近い方の端部までの距離である)。なぜならば、最適な集束角(semi angle)が維持され得るのであれば、作動距離が短くなるほど収差係数が小さくなるからである(集束角とは、一次電子のビームが試料の表面で集束されるのに従って形成される円錐の先端によって含まれる角度である)。したがってSEMは典型的には短い作動距離で用いられる。
しかしながら、検出器によって検出される二次電子の数もまた、短い作動距離では減少する。なぜならば、二次電子は、試料ホルダとコラムの対物レンズの磁極片とによって電界から遮蔽されるからである。
ほとんどの二次電子が2eVから5eVまでの運動エネルギしか有しないので、コラムの対物レンズの強い磁界は、特にビームエネルギが高い場合に、ほとんどの二次電子を螺旋状に上昇させるか、または試料、試料ホルダもしくはコラムに衝突させ、その結果、検出器によって検出される二次電子の数がさらに減少する。
発明の概要
この発明の第1の局面に従うと、荷電粒子ビーム器具が提供され、荷電粒子ビーム器具は、荷電粒子光学コラムと、電圧源と、検出器と、試料ホルダとを含み、コラムは、一次荷電粒子のビームを試料ホルダ上の試料に向けて、二次荷電粒子を試料から放出させるよう機能し、電圧源は、二次荷電粒子を検出器の方に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍に確立するよう機能し、検出器は、二次荷電粒子を検出するよう機能し、器具はさらに、第1の電圧と第2の電圧との間で可変であることにより検出器によって検出される二次荷電粒子の数を増大させるさらなる電圧源を含み、第1の電圧は、二次荷電粒子を試料から引離してそれらの少なくともいくつかが試料または試料ホルダに衝突することを防止する電界の成分を確立し、第2の電圧は、二次荷電粒子を試料の方に引寄せてそれらの少なくともいくつかがコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立する。
この発明は、公知の器具よりも多くの二次荷電粒子を検出することが可能である荷電粒子ビーム器具を提供できる。なぜならば、さもなければ検出器によって検出される前に試料、試料ホルダまたはコラムに衝突するであろう二次荷電粒子の少なくともいくつかは、
さらなる電圧源により確立された電界の成分により、そのように衝突することを妨げられるからである。
典型的には、さらなる電圧源は、第2の荷電粒子の挙動が主にコラムの対物レンズの磁界によって決定される場合に第1の電圧で動作して、二次荷電粒子の少なくともいくつかが試料または試料ホルダに衝突することを防ぐ。さらなる電圧源は、二次荷電粒子の挙動が主に電界によって決定される場合に第2の電圧で動作して、二次荷電粒子の少なくともいくつかがコラムに衝突することを防ぐ。
荷電粒子光学コラムは、好ましくは電子光学コラムである。
この発明の好ましい実施例においては、荷電粒子ビーム器具は走査型電子顕微鏡(SEM)であって、その荷電粒子光学コラムは、一次電子のビームを試料に向けて二次電子を試料から放出させるよう機能する電子光学コラムである。
検出器は有利には、それに衝突する光子に反応することにより、二次荷電粒子のいくつかを検出するよう機能し、光子は、試料ホルダと検出器との間の、二次荷電粒子のいくつかと気体分子との衝突の結果として生成される。
これに代えて、または付加的に、検出器は有利には、それに衝突する二次荷電粒子に反応することにより、二次荷電粒子のいくつかを検出するよう機能する。
電圧源は有利には、検出器の一部を形成し得る。
好ましい実施例においては、検出器は、コラムの対物レンズの磁極片の側方で、電子光学コラムの外部に位置する。
この発明の好ましい実施例においては、検出器はエバーハート−ソーンリー検出器である。
さらなる電圧源は好ましくは、第1の電圧と第2の電圧との間で連続的に可変である。
一次荷電粒子のビームが試料に向けられる場合、二次荷電粒子は、試料の表面に対してほぼ平行な角度から直交する角度までという、試料の表面に対する広範な角度で放出される。試料の表面に対してたとえば60°の角度で放出される二次荷電粒子のいくつかがコラムに衝突することを防止する大きさの電界の成分は、試料の表面に対してたとえば30°の角度で放出される二次荷電粒子を試料または試料ホルダに衝突させ得る。
反対に、試料に衝突させることなく、試料の表面に対して30°の角度で放出される二次荷電粒子のいくつかがコラムに衝突することを防止する大きさの電界の成分は、試料の表面に対して60°の角度で放出される二次荷電粒子がコラムに衝突することを防止しない。
さらなる電圧源が第1の電圧と第2の電圧との間で連続的に可変である場合、器具のユーザは、試料の表面に対して特定の角度または角度範囲で放出される二次荷電粒子の少なくともいくつかが、試料、試料ホルダまたはコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立するように、さらなる電圧源の電圧を設定することが可能である。
典型的には、ユーザは、試料の表面から最大数の二次荷電粒子が放出される試料表面に対する角度または角度範囲で放出される二次荷電粒子の少なくともいくつかが、試料、試料ホルダまたはコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立するように、さらなる電圧源の電圧を設定するであろう。この態様で、検出器によって検出される二次荷電粒子の数の最大の増加が得られると考えられる。
これに代えて、ユーザは、さもなければ二次荷電粒子を試料、試料ホルダまたはコラムに衝突させるであろう試料の表面に対する角度または角度範囲で放出される二次荷電粒子の少なくともいくつかが検出器によって検出されることを可能にする電界の成分を確立するように、さらなる電圧源の電圧を設定してもよい。この態様で、公知の器具を用いた場合には得られない、試料に関する情報が得られると考えられる。
さらなる電圧源が第1の電圧と第2の電圧との間で連続的に可変である場合、器具は有利には、検出器の出力を最大化するように、第1の電圧と第2の電圧との間でさらなる電圧源の電圧を変化させるよう機能するコントローラを含む。
コラムは、コラム内で磁界を発生して一次荷電粒子のビームを試料の表面に対して集束および走査するための磁気コイルを含む。コラムの対物レンズからの磁束の漏れは、試料の近傍においてコラムの対物レンズの外部に、磁界を延在させる。磁界は、二次荷電粒子に螺旋を描かせる。
一次荷電粒子のビームを集束しかつ走査するために要求される磁界の強度は、ビームを構成する荷電粒子の運動エネルギに依存する。比較的高い運動エネルギを備えた一次荷電粒子のビームについては、比較的強い磁界が要求されるのに対し、比較的低い運動エネルギを備えた一次荷電粒子のビームについては、比較的弱い磁界が要求される。こうして、試料の近傍における磁界の強度は、一次荷電粒子の運動エネルギに依存する。
特定の運動エネルギを備えた二次荷電粒子については、荷電粒子によって描かれる螺旋の直径は磁界の強度に反比例する。
こうして、一次荷電粒子が比較的高い運動エネルギを有する場合、試料の近傍における磁界は比較的強く、二次荷電粒子は比較的小さな直径の螺旋を描く。
試料から、試料の表面に対して小さな角度で比較的強い磁界内に放出される二次荷電粒子は、試料または試料ホルダに螺旋状に入り込み得る。そのような二次荷電粒子は、二次荷電粒子を試料から引離す電界の成分によって、試料または試料ホルダに螺旋状に入り込むことを妨げられる。
一方、一次荷電粒子が比較的低い運動エネルギを有する場合、試料の近傍における磁界は比較的弱く、二次荷電粒子は比較的大きな直径の螺旋を描く。
試料から、試料の表面に対して大きな角度で比較的弱い磁界内に放出される二次荷電粒子は、コラムに螺旋状に入り込み得る。そのような二次荷電粒子は、二次荷電粒子を試料の方に引寄せる電界の成分によって、コラムに螺旋状に入り込むことを妨げられる。
したがって、さらなる電圧源を用いて、比較的低い運動エネルギを備えた一次荷電粒子によって構成されるビームおよび比較的高い運動エネルギを備えた一次荷電粒子によって構成されるビームの両方について、二次荷電粒子の少なくともいくつかが、試料、試料ホルダまたはコラムに衝突することを防止し得る。
さらに、さらなる電圧源は、一次荷電粒子の運動エネルギと、二次荷電粒子の運動エネルギと、二次荷電粒子が放出される試料の表面に対する角度とのさまざまな条件下で、二次荷電粒子が試料、試料ホルダまたはコラムに衝突することを防止し得る。
数学的モデル化の結果、かつ二次荷電粒子の粒子の運動エネルギが3eVであると仮定
すれば、この発明の第1の局面に従った器具を用いることにより、検出器によって検出される二次荷電粒子の数における50%を超える上昇が可能であると考えられる。
この発明の好ましい実施例において、さらなる電圧源は50Vの範囲を超えて可変である。
有利には、さらなる電圧源は、コラムの対物レンズと試料ホルダとの間に位置する電極に接続される。
有利には、電極は開口部を備えて形成され、一次荷電粒子のビームが電極を通って試料に向けられるように、対物レンズに対して位置する。
好ましくは、開口部は実質的に円形であって、電極は、コラムの光軸が開口部の中央を通過するように、対物レンズに対して位置する。
この電極の構成が有利であるのは、電極による電界の成分がコラムの光軸を中心として実質的に対称的であるからである。したがって電極による電界の成分は、特に低い運動エネルギを備えた荷電粒子のビームの場合にコラムと試料との間に位置する電極から生じることが予期されるものである、一次荷電粒子のビームの非点収差を引起さない(非点収差とは、試料においてビームを非円形にさせる、ビームの変形である)。
これに代えて、または付加的に、有利には、さらなる電圧源はコラムの対物レンズおよび/または試料ホルダに接続されてもよい。
さらなる電圧源が対物レンズと試料ホルダとの両方に接続されることは、想定はされるが、典型的にはこれは一方または他方に接続されるであろう。
さらなる電圧源が対物レンズに接続される場合、試料ホルダは典型的には電気接地に接続されるであろう。さらなる電圧源が試料ホルダに接続される場合、対物レンズは典型的には電気接地に接続されるであろう。
この発明の好ましい実施例においては、さらなる電圧源は試料ホルダに接続され、対物レンズは電気接地に接続され、さらなる電圧源は+25Vから−25Vの間で可変である。
この発明の第2の局面に従うと、荷電粒子を検出する方法が提供される。方法は、一次荷電粒子のビームを荷電粒子光学コラムから試料に向けて、二次荷電粒子を試料から放出させるステップと、二次荷電粒子を検出器の方に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍に確立するステップと、検出器によって二次荷電粒子の少なくともいくつかを検出するステップとを含み、方法はさらに、二次荷電粒子を試料から引離してそれらの少なくともいくつかが試料に衝突することを防止するか、または二次荷電粒子を試料の方に引寄せてそれらの少なくともいくつかがコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立することにより、検出器によって検出される二次荷電粒子の数を増大させるステップを含む。
二次荷電粒子を試料から引離すかまたは試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップは、有利には、二次荷電粒子の挙動が主にコラムの対物レンズの磁界によって決定される場合に二次荷電粒子を試料から引離す電界の成分を確立するステップと、二次荷電粒子の挙動が主に電界によって決定される場合に二次荷電粒子を試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップとを含む。
これに代えて、または付加的に、有利には、二次荷電粒子を試料から引離すかまたは試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップは、成分の大きさおよび方向を、二次荷電粒子の少なくともいくつかが放出される試料の表面に対する角度または角度範囲、ビームの一次荷電粒子の運動エネルギおよび/または二次荷電粒子の運動エネルギもしくは運動エネルギ範囲に従って決定するステップを含む。
この発明を、例示のために、添付の図面を参照して説明する。
実施例の詳細な説明
図1は、カール・ツァイス(Carl Zeiss)EVO走査型電子顕微鏡(SEM)の部分2を示す。部分2は、電子光学コラム4の対物レンズの磁極片3と、試料ホルダ6上に載置される試料5と、エバーハート−ソーンリー二次電子検出器8の加速電極7とを含む。検出器8は、コラム4の外部であって、コラム4の対物レンズの磁極片3の側部に位置する。
以下の式を用いて、SEMにおける電界および磁界(非相対論的)における電子の運動をモデル化する。
Figure 2008078142
ここで、eは電子の電荷であって、vは電子の速度であって、Bは磁束密度であって、Eは静電界強度であって、mは電子の質量であって、aは電子の加速度であって、tは時間を示し、x、yおよびzは、速度、磁束密度、静電界強度および加速度の成分を示す。
SEMで生じる場のほとんどについて、これらの式の解析解は可能ではないので、これらはモデルの目的について有限差分要素法によって数値的に解かれる。
試料からの二次電子放出の角度分布についてランバートの余弦則を適用して、以下の式を用いて試料から放出される二次電子の合計数をモデル化する。
Figure 2008078142
ここでθは試料の表面に対する二次電子の放出の極角であって、φは二次電子検出器に対する二次電子の放出の角度であり、かつ、以下のとおりである。
Figure 2008078142
検出される電子の数は以下により得られる。
Figure 2008078142
これらの式は、Δφ→dφおよびΔθ→dθについて厳密である。
このモデルを用いて、二次電子検出器に対して角度φ=0°かつ試料の表面に対してθ=0,5,10,…,85,90°で放出される二次電子が検出器に到達するか否かを判断し、次いで、角度φ=10°かつθ=0,5,10,…,85,90°で放出される二次電子が検出器に到達するか否かを判断し、以下同様にφ=350°まで判断する。上述のようにΔθ=5°およびΔφ=10°を用い、かつランバートの余弦則を考慮しなければ、684の二次電子(Δθの19の値をΔφの36の値に乗ずる)の挙動がモデル化される。
以下の表1は、ランバートの余弦則を考慮した、θ=0,5,10,…,85,90°について放出される二次電子の合計数を示す。
Figure 2008078142
SEMをモデル化した場合、θの値とφの値との組合せごとに1つの二次電子しか放出されないと仮定されることが理解されるであろう。一旦ランバートの余弦則がモデルに含められると、これはθの各値で試料から放出される二次電子の数について非整数の値をもたらす。もちろん、実際のSEMにおいてθの値とφの値との任意の組合せで放出される二次電子の数は、1よりも大きな数オーダの大きさであって、統計的分布によって求められ、二次電子の整数をもたらすであろう。しかしながらこれは、異なった条件下で検出される二次電子の数の比率のみに関係するものであるモデルの有用性を損なうものではなく。
また、二次電子が広い範囲の運動エネルギを備えた試料から放出されること、および、試料から放出される二次電子の合計数をモデル化するために用いられた式を二次電子が試料から放出される運動エネルギの範囲にわたり二次電子の運動エネルギについて以下の数式に従って積分することにより、このモデルが改良され得ることが認識されるであろう。
Figure 2008078142
しかしながら、運動エネルギの各値で試料から放出される二次電荷の数、すなわち、
Figure 2008078142
が未知であるので、近似として、二次電子は3eVの平均運動エネルギで試料から放出されると仮定する。
モデルの目的で、コラム4の対物レンズの磁極片3の開口部の中心から加速電極7の端部の中心までの距離は、約19mmであると仮定する。
以下の表2は、試料ホルダ6に印加される0,−5,−10,−15および−20Vの電圧で検出器8によって検出される二次電子の合計数を示す。モデルは、30keVのビームエネルギ(すなわち一次電子の運動エネルギ)と、2eVの二次電子の運動エネルギと、試料に近い側の磁極片の端部から246mmで開始するビームを集束させるであろうものに対応するコラムの対物レンズの磁界と、検出器8の加速電極7および電気接地に接続されるコラムの対物レンズの磁極片3に印加される+400Vの電圧とを仮定する。表の下から2つ目の行は、試料から放出される二次電子の合計数から計算される、試料ホルダに印加される電圧ごとの検出器の検出効率のパーセンテージを示し、表の最後の行は、0Vの電圧が試料ホルダに印加された場合と比較した、試料ホルダに印加される電圧ごとの検出器の検出効率における向上のパーセンテージを示す。ランバートの余弦則の影響は放出された二次電子の数に既に含まれており、よって検出された二次電子の数に含まれている。
Figure 2008078142
以下の表3は、表2と同じ条件であるが二次電子の運動エネルギが3eVであると仮定した、検出器によって検出される二次電子の合計数と、効率のパーセンテージと、検出器の効率における向上とを示す。
Figure 2008078142
説明のために、上の表3における、試料の表面に対する角度が25°で、試料ホルダに印加される電圧が0Vである場合に試料から放出される二次電子の検出数についての値0.677913は、以下のように計算される。
Figure 2008078142
ここで、数「11」はモデルによって計算された(36のうち)検出される電子の数である。
以下の表4は、表2および表3と同じ条件であるが、二次電子の運動エネルギが4eVであると仮定した、検出器によって検出される二次電子の合計数と、効率のパーセンテージと、効率における向上とを示す。
Figure 2008078142
以下の表5は、表2から表4と同じ条件であるが、二次電子の運動エネルギが5eVであると仮定した、検出器によって検出される二次電子の合計数と、効率のパーセンテージと、効率における向上(当てはまる場合)とを示す。
Figure 2008078142
以下の表6は、試料ホルダ6に0、+1、+2、+3および+4Vの電圧が印加された場合の、検出器によって検出される二次電子の合計数と、効率のパーセンテージと、検出器の効率における向上とを示す。モデルは、1keVのビームエネルギと、3eVの二次電子の運動エネルギとを仮定する。対物レンズの磁界、検出器に印加される電圧、および試料ホルダの接地は上述のものと同様である。
Figure 2008078142
表3からわかるように、数学的モデルは、この発明の第1の局面に従ったSEMが、(二次電子の挙動が主に対物レンズの磁界によって決定される)高いエネルギの一次電子ビームで用いられた場合に、公知の器具よりも57%近く多い二次電子(3eV)を検出可能であると予測する。表6はまた、この発明のSEMが、(二次電子の挙動が主に検出器の加速電極による電界の成分によって決定される)低いエネルギの一次電子ビームで用いられた場合に、公知の器具よりも50%近く多い二次電子(3eV)を検出可能であることを示す。
図1aを参照すると、SEMの形でのこの発明の第1の局面に従った第1の荷電粒子ビーム器具の部分10が示される。部分10は、電子光学コラム12の形での荷電粒子光学コラムと、エバーハート−ソーンリー検出器14の形での検出器と、電子光学コラム12の対物レンズの磁極片22と試料20が載置される試料ホルダ18との間に位置する環状電極17に結合されるさらなる電圧源16とを含む。環状電極17は、一次電子のビーム(図示せず)が環状電極17を通って試料20に向けられるように、試料20の上方に位置する。コラム12はまた、一次電子のビームを試料20に対して集束しかつ走査する磁界を生成するための磁気コイル(図示せず)をも含む。
エバーハート−ソーンリー検出器14は、電圧源(図示せず)に接続される加速電極24を含む。電圧源によって加速電極24に印加される+400Vの電圧は、試料ホルダ18と磁極片22との間に電界を生じさせ、この電界は、試料20から放出される二次電子を検出器14の方に引寄せる成分を有する。
コラム12、エバーハート−ソーンリー検出器14および試料ホルダ18の構造および動作は詳細には説明していない。なぜならば、それらは上で説明したカール・ツァイスEVOのような公知のSEMにおける要素の構造および動作と同様だからであり、それは荷電粒子ビーム器具の分野における当業者が熟知しているものである。
さらなる電圧源16は、+25Vおよび−25Vの電圧供給と、これらの電圧供給間に接続される分圧器とを含む。分圧器は、+/−25Vの範囲における出力電圧を生成するよう機能する。分圧器の出力は環状電極17に接続される。磁極片22は電気接地に接続される。
図2は、この発明の第1の局面に従った第2のSEMの部分10を示す。第2のSEMは、環状電極が存在せず、さらなる電圧源16の分圧器の出力が試料ホルダ18に接続される点以外では、第1のSEMと同一である。図2においては、第1および第2のSEMについて共通する要素は同じ参照番号で示す。
図3は、図2のSEMと同様の構造であるがさらなる電圧源16を備えない、公知のSEMの部分30を示す。部分30は、コラム32と、エバーハート−ソーンリー検出器34と、試料40が載置される試料ホルダ38とを含む。図3のSEMは、コラム32からの一次電子のビーム(図示せず)が試料40に向けられて使用されている。一次電子は約1keVの運動エネルギを有する。二次電子は、一次電子が試料に向けられる結果として、試料の表面に対するあらゆる角度で試料から放出されることが認識されるであろう。しかしながら、明確化のために、図3においては試料の表面に対して60°の角度で放出される二次電子のみを示し、それらを総じて参照番号42で示す。
コラム32の内部からコラム32の対物レンズの磁極片33を通るいくらかの磁束の漏れが存在する。磁束の漏れは、磁極片33と試料40との間に磁界を延在させる。この磁界は磁極片33のごく近傍において比較的強く、試料40のごく近傍において比較的弱い。
試料40とコラムの対物レンズの磁極片33との間の磁界を通って移動する二次電子は螺旋を描き、螺旋の直径は、二次電子が通って移動する場の領域における磁界の強度に反比例する。こうして、試料40のごく近傍においては、螺旋の直径は比較的大きいのに対し、磁極片33のごく近傍においては螺旋の直径は比較的小さい。
同時に、試料40と磁極片33との間を移動する二次電子は、検出器の加速電極35に印加される+400Vの電圧から生じる電界の成分によって検出器34の方に引寄せられる。
試料の表面に対して60°の角度で試料40から放出される二次電子のうちの1つによって描かれる経路は図4に示され、これを総じて参照番号44で示す。
図4からは明白ではないが、電子によって描かれる経路44は、3つの互いに直交する方向の各々における成分を有する。第1の方向(x方向)は試料40の表面に対し平行であり、かつ図4の平面に対し平行である。第2の方向(y方向)は、試料の表面に対し平行であり、かつ図4の平面に対し直交する。第3の方向(z方向)は、試料の表面に対し直交し、かつ図4の平面に対し平行である。これらの方向は、この説明の残りを通して用いられる。
説明のために、図面の左から右に向かう運動は正のx方向にあると考え、図面の平面に
入る運動は正のy方向にあると考え、図面の上部から下部に向かう運動は正のz方向にあると考える。
電子の経路44は、最初部分46と、中間部分48と、最終部分50とからなる。最初部分46の間、電子は試料の表面から放出され、磁界を通って磁極片33の大まかな方向において試料40から遠ざかるように移動する。磁界を通る電子の運動は、それに螺旋を描かせる。
したがって、経路44の最初部分46は、正のxおよび負のy方向において、ならびに負のz方向において成分を有する螺旋の部分からなる。螺旋は比較的大きいが小さくなる直径を有する。なぜならば、電子は、試料40のごく近傍における磁界の比較的弱い領域から、磁極片33のごく近傍における磁界の比較的強い領域に移動するからである。
正のx方向における螺旋の成分の大きさは、検出器34の加速電極35に印加される電圧から生じる電界の成分によって増大される。
中間部分48の間に、電子は磁界の比較的強い領域を移動し、これは電子に比較的小さな直径の螺旋の部分を描かせる。それにより、電子の経路は、中間部分46の始まりで負のz方向における成分と、中間部分の終わりで正のz方向における成分とを有する。中間部分を通して、電子の経路は負のy方向における成分を有する。
経路44の最終部分50は、負のyおよび正のz方向における成分を有する螺旋の部分からなる。最終部分の始まりでは、経路は負のx方向における成分を有するが、最終部分の終わりでは、検出器の加速電極によって確立される電界の成分のために、正のx方向における成分を有する。螺旋の部分は、比較的大きく次第に大きくなる直径であるが、なぜならば電子は磁界の比較的強い領域から比較的弱い領域に移動するからである。最終部分50の終わりでは、電子は、電子が最初部分46の始まりで放出されたポイントから正のx方向および負のy方向において近い距離である試料の表面上のポイントで、試料40に衝突する。したがって、電子は検出器34によって検出されない。
図5は、図3および図4の公知のSEMと同様の条件下で、すなわち約1keVの運動エネルギを備えた一次電子によって構成されるビームで、使用されている図2の公知のSEMを示す。ここでも、明確化のために、図5には試料の表面に対して60°の角度で試料から放出される二次電子のみを示す。しかしながら、図5においては、さらなる電圧源16によってSEMの試料ホルダ18に対して+2Vの電圧が印加されている。総じて参照番号52で示す、試料の表面に対して60°の角度で放出される二次電子のいくつかは、結果として生じる電界の成分によって、試料またはコラム12の対物レンズの磁極片22に衝突することを妨げられているので、検出器14に到達する。
試料の表面に対して60°の角度で試料20から放出される二次電子の1つによって描かれる経路が図6に示され、これを総じて参照番号54で示す。
電子の経路54は、最初部分56、中間部分58および最終部分60からなる。最初部分56は、正のxおよび負のy方向における、ならびに負のz方向における成分を有する螺旋の部分からなる。負のz方向における成分の大きさは、図4に示す電子のものと比較すると、試料ホルダ18に印加される+2V電圧から生じる電界の成分の分だけ減じられている。
したがって、中間部分58の間、電子は図4に示す電子よりもゆっくりと移動し、その電子によって描かれる螺旋の直径は、図4に示す電子によって描かれるものよりも小さい
。なぜならば、磁界の特定の強度について、電子によって描かれる螺旋の直径はその速度に比例するからである。中間部分58の終わりでは、電子の経路は負のy方向において比較的大きな成分を有し、正のz方向において比較的小さな成分を有する。
経路54の最終部分60の間に、電子は磁界の比較的強い領域から移動するに従って、比較的大きく、かつ増大してゆく直径の螺旋の部分を描く。螺旋の部分の間に、負のy方向における成分は正のz方向における成分よりも大きいままであるので、電子が試料の表面の平面に到達したときには、それは試料の表面との衝突を防止するのに十分遠く負のy方向に移動している。電子が試料を超えて正のz方向に移動するに従って、磁界の影響は小さくなり、螺旋の部分の直径は大きくなる。検出器の加速電極による電界の成分は、電子が最終部分60の終わりで検出器14に到達するまで、電子を正のx方向において引寄せる。
図7は、約30keVの運動エネルギを備えた一次電子によって構成されるビームによって、試料表面に対して45°の角度で公知のSEMにおいて試料40から放出された二次電子の経路を示す。二次電子の経路は、総じて参照番号62で示す。公知のSEMにおいては、試料の表面に対して45°の角度で放出された二次電子のいずれも検出器に到達せずに、試料に衝突することがわかるであろう。
図8に、試料の表面に対して45°の角度で試料40から放出される二次電子のうちの1つによって描かれる経路を示す。これを総じて参照番号64で示す。
経路64は、最初部分66と、中間部分68と、最終部分70とからなる。最初部分66の間に、電子は試料の表面から放出されて、試料40のごく近傍における磁界を通って、磁極片33の大まかな方向において試料40から遠ざかるように移動する。試料のごく近傍における磁界の強度は、磁極片33のごく近傍における磁界のものよりも小さいが、試料のごく近傍における磁界の強度は、SEMが約1keVの運動エネルギを備えた一次電子からなるビームで用いられた場合の磁界の強度と比較すると、比較的高い。
したがって、経路64の最初部分66の間、電子は比較的小さな直径の螺旋の部分を描く。螺旋の部分は、正のxおよび負のy方向における成分と、負のz方向における成分とを有する。中間部分68の間に、電子は方向を変更するので、電子の経路は中間部分の始まりで正のx方向における成分を有し、中間部分の終わりで負のx方向における成分を有する。
経路64の最終部分70は、負のyおよびx方向ならびに正のz方向における成分を有する螺旋の部分からなる。最終部分の終わりにおいて、電子はそれが最初部分66の始まりで放出されたポイントから負のxおよびy方向において小さな距離の、試料の表面上のポイントで試料40に衝突する。電子は検出器34によって検出されない。
図9は、図7および図8の公知のSEMと同様の条件下で、すなわち、約30keVの運動エネルギを備えた一次電子によって構成されるビームで、使用されている図2のSEMを示す。図9には、試料の表面に対して45°の角度で試料から放出される二次電子のみを示す。しかしながら、図9においては、さらなる電圧源16によって試料ホルダ18に対して−20Vの電圧が印加されている。総じて参照番号72で示す、試料の表面に対して45°の角度で放出される二次電子のいくつかは、結果として生じる電界の成分によって、試料またはコラム12の対物レンズの磁極片22に衝突することを妨げられるので、検出器14に到達する。
図10に、試料の表面に対して45°の角度で試料20から放出される二次電子のうち
の1つによって描かれる経路を示す。これを総じて参照番号74で示す。
電子の経路74は、最初部分76と、中間部分78と、最終部分80とからなる。最初部分76は、さまざまな場合に、正および負のxおよびy方向の両方における成分を有するが、電子がコラムの磁極片22に向かって試料から遠ざかって移動する場合にのみ負のz方向の成分を有する。螺旋の直径は、電子が磁界の比較的弱い領域から比較的強い領域に移動するに従って、最初部分76の始まりから終わりにかけて減少する。
経路74の最初部分76の終わりで、電子は磁極片の開口部にほとんど入っているが、ここで、ビームを構成する一次電子による強い磁界に晒される。磁界は、負のz方向における電子の経路の成分を、正のz方向における成分に変更する。
経路74の中間部分78の間に、電子が磁極片22から遠ざかって試料20に近づき、磁界の比較的強い領域から比較的弱い領域に移動するに従って、電子は、直径が増大してゆく螺旋の部分を描く。同時に、正のx方向における電子の経路の成分は、検出器14の加速電極に印加される電圧によって確立される電界の成分によって増大する。中間部分78の終わりで、電子の経路は正のzおよびx方向における成分を有し、かつ試料のごく近傍に存在する。
試料ホルダ18に印加される−20V電圧による試料のごく近傍における電界の成分は、正のz方向における電子の経路の成分を、負のz方向における成分に変更する。経路74の最終部分80の間に、電子は、それが最初部分76の始まりで試料の表面から放出されたポイントから正のx方向に十分な距離を移動しているので、検出器の加速電極による電界の成分の影響が磁界の影響よりも大きくなる。
したがって、経路74の最終部分80は、正のxおよびz方向において実質的に直線状であり、最終部分の最後において、電子は検出器14に到達して検出される。
上述の説明は、この発明の2つの実施例にしか関連せず、この発明が、この発明の上記の記載によって定義される他の実施例をも含むことが理解されるであろう。
この発明の第1の局面に従ったSEMの性能を予測するために用いられる数学的モデルの基礎をなす、走査型電子顕微鏡(SEM)の概略部分断面図である。 この発明の第1の局面に従った第1のSEMの概略部分断面図である。 この発明の第1の局面に従った第2のSEMの概略部分断面図である。 約1keVの運動エネルギを備えた一次電子のビームで用いられる公知のSEMの概略部分断面図であって、試料の表面に対して60°の角度で試料から放出される二次電子の経路を示す図である。 二次電子のうちの1つの経路を示す図3の詳細を示す図である。 約1keVの運動エネルギを備えた一次電子のビームで、かつ試料が載置される試料ホルダにさらなる電圧源からの+2Vの電圧が印加されて使用されている、図2のSEMの概略部分断面図であって、試料の表面に対して60°の角度で試料から放出される二次電子の経路を示す図である。 二次電子のうちの1つの経路を示す図5の詳細を示す図である。 約30keVの運動エネルギを備えた一次電子のビームで使用されている図3の公知のSEMの概略部分断面図であって、試料の表面に対して45°の角度で試料から放出される二次電子の経路を示す図である。 二次電子のうちの1つの経路を示す図7の詳細を示す図である。 約30keVの運動エネルギを備えた一次電子のビームで、かつ試料が載置される試料ホルダにさらなる電圧源から−20Vの電圧が印加されて使用されている、図2のSEMの概略的部分断面図であって、試料の表面に対して45°の角度で試料から放出される二次電子の経路を示す図である。 二次電子のうちの1つの経路を示す、図9の詳細を示す図である。
符号の説明
10 荷電粒子ビーム器具、12 荷電粒子光学コラム、14 検出器、18 試料ホルダ。

Claims (19)

  1. 荷電粒子ビーム器具であって、
    荷電粒子光学コラムと、
    電圧源と、
    検出器と、
    試料ホルダとを含み、
    コラムは、一次荷電粒子のビームを試料ホルダ上の試料に向けて、二次荷電粒子を試料から放出させるよう機能し、
    電圧源は、二次荷電粒子を検出器の方に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍に確立するよう機能し、
    検出器は、二次荷電粒子を検出するよう機能し、
    器具はさらに、
    第1の電圧と第2の電圧との間で可変であることにより検出器によって検出される二次荷電粒子の数を増大させるさらなる電圧源を含み、第1の電圧は、二次荷電粒子を試料から引離してそれらの少なくともいくつかが試料または試料ホルダに衝突することを防止する電界の成分を確立し、第2の電圧は、二次荷電粒子を試料の方に引寄せてそれらの少なくともいくつかがコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立する、荷電粒子ビーム器具。
  2. 荷電粒子光学コラムは、電子光学コラムである、請求項1に記載の器具。
  3. 器具は走査型電子顕微鏡(SEM)であって、その荷電粒子光学コラムは、一次電子のビームを試料に向けて二次電子を試料から放出させるよう機能する電子光学コラムである、請求項1に記載の器具。
  4. 検出器は、検出器に衝突する光子に反応することにより、二次荷電粒子のいくつかを検出するよう機能し、光子は、試料ホルダと検出器との間の、二次荷電粒子のいくつかと気体分子との衝突の結果として生成される、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  5. 検出器は、検出器に衝突する二次荷電粒子に反応することにより、二次荷電粒子のいくつかを検出するよう機能する、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  6. 検出器はエバーハート−ソーンリー検出器である、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  7. さらなる電圧源は、第1の電圧と第2の電圧との間で連続的に可変である、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  8. 器具は、検出器の出力を最大化するように、第1の電圧と第2の電圧との間でさらなる電圧源の電圧を変化させるよう機能するコントローラを含む、請求項7に記載の器具。
  9. さらなる電圧源は、50Vの範囲を超えて可変である、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  10. さらなる電圧源は、コラムの対物レンズと試料ホルダとの間に位置する電極に接続される、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  11. 電極は、開口部を備えて形成され、かつ、一次荷電粒子のビームが電極を通って試料に向けられるように対物レンズに対して位置する、請求項10に記載の器具。
  12. 開口部は実質的に円形であって、電極は、コラムの光軸が開口部の中央を通過するように対物レンズに対して位置する、請求項11に記載の器具。
  13. さらなる電圧源は、コラムの対物レンズおよび/または試料ホルダに接続される、前記請求項のいずれかに記載の器具。
  14. さらなる電圧源は、試料ホルダに接続され、対物レンズは電気接地に接続される、請求項13に記載の器具。
  15. さらなる電圧源は、+25Vと−25Vとの間で可変である、請求項14に記載の器具。
  16. 荷電粒子を検出する方法であって、
    一次荷電粒子のビームを荷電粒子光学コラムから試料に向けて、二次荷電粒子を試料から放出させるステップと、
    二次荷電粒子を検出器の方に引寄せる成分を有する電界を試料の近傍に確立するステップと、
    検出器によって二次荷電粒子の少なくともいくつかを検出するステップとを含み、方法はさらに、
    二次荷電粒子を試料から引離してそれらの少なくともいくつかが試料に衝突することを防止するか、または二次荷電粒子を試料の方に引寄せてそれらの少なくともいくつかがコラムに衝突することを防止する電界の成分を確立することにより、検出器によって検出される二次荷電粒子の数を増大させるステップを含む、方法。
  17. 二次荷電粒子を試料から引離すかまたは試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップは、二次荷電粒子の挙動が主にコラムの対物レンズの磁界によって決定される場合に二次荷電粒子を試料から引離す電界の成分を確立するステップと、二次荷電粒子の挙動が主に電界によって決定される場合に、二次荷電粒子を試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップとを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 二次荷電粒子を試料から引離すかまたは試料の方に引寄せる電界の成分を確立するステップは、成分の大きさおよび方向を、二次荷電粒子の少なくともいくつかが放出される試料の表面に対する角度または角度範囲、ビームの一次荷電粒子の運動エネルギおよび/または二次荷電粒子の運動エネルギもしくは運動エネルギ範囲に従って決定するステップを含む、請求項16または請求項17に記載の方法。
  19. 添付の図面の図2、図5、図6、図9および図10を参照して上記に実質的に説明され、かつそれらに例示される、荷電粒子ビーム器具。
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