JP2002289129A - 低真空走査電子顕微鏡 - Google Patents

低真空走査電子顕微鏡

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Yasushi Ogawa
康司 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い真空度でも2次電子像に対応した走査像
を効率よく検出することができる低真空走査電子顕微鏡
を提供すること。 【解決手段】 試料25には試料電源32からバイアス
電圧が印加されており、一次電子ビームの照射により試
料から発生した2次電子は、試料25もしくは試料台に
印加されるバイアス電圧によって作られた電界で加速さ
れ、試料周辺のガス分子に衝突しイオン化させる。これ
らの荷電粒子が更に周辺ガス分子に衝突することで更な
るイオンや電子を生じさせ、電子雪崩現象を引き起こ
す。試料25方向に移動したプラスイオンは、試料25
もしくは試料台に到達し、電荷を失って分子に戻る。こ
れにより、始めに発生した2次電子の量に対応した情報
を持つ試料電流を得ることができ、この試料電流に基づ
いて2次電子像に対応した走査像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料室内部を低真
空に維持し、試料のチャージアップを防止すると共に水
分を含んだ試料をそのままの状態で観察することができ
る低真空走査電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡では、試料上に電子ビー
ムを細く集束すると共に、試料上の所定範囲を電子ビー
ムで走査するようにしている。試料に電子ビームを照射
することによって発生する2次電子や反射電子を検出
し、得られた検出信号を一次電子ビームの走査と同期し
た陰極線管に供給し、試料の走査像を表示するようにし
ている。
【0003】このような走査電子顕微鏡の基本構成を図
1を参照して説明する。1は対物レンズであり、対物レ
ンズ1の上部には図示していないが電子ビームを発生し
加速する電子銃やコンデンサレンズなどが設けられてい
る。一次電子ビーム2はコンデンサレンズと対物レンズ
1とによって細く集束され、試料3に照射される。ま
た、図示していないが、対物レンズ1に上部には、試料
上で一次電子ビーム2を2次元的に走査するための走査
コイルが配置されている。
【0004】試料3への電子ビーム2の照射によって2
次電子が発生するが、2次電子は電源4から300V程
度の電圧が印加されたメッシュ状のコレクター5に集め
られる。コレクター5によって集められた2次電子は、
2次電子検出器7に導かれる。2次電子検出器7は、コ
ロナリング電源8から10kV程度の高電圧が印加され
るコロナリング9と、2次電子が加速されて入射するシ
ンチレータ10と、シンチレータの光を電気信号に変換
する光電子像倍管11より構成されている。
【0005】2次電子検出器7から得られた2次電子信
号は、図示していないが増幅器や輝度やコントラストを
調整する信号処理回路等を経て一次電子ビームの走査に
同期した陰極線管に輝度変調信号として供給される。そ
の結果、陰極線管の画面上には試料の特定の2次元領域
の2次電子走査像が表示されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】試料3が絶縁物試料の
場合や、試料に水分が含まれている場合には、試料が入
れられる試料室の真空度を低くすることが行われてい
る。しかしながら、試料室内部の真空度を低くすると、
コロナリング9に高電圧が印加されていることから放電
現象が発生するため、2次電子検出器は低真空では使用
できない。そのため、低真空の状態では、通常、電圧を
印加しない反射電子検出器を用いて反射電子像を観察す
ることが行われてきた。
【0007】しかし、反射電子像は、試料の組成に関す
る情報を多く持ち、2次電子像のような表面の凹凸に関
する情報は少ないため、試料の表面の形態を立体的に観
察することは困難であった。
【0008】このため、低真空下でも2次電子像に近い
像を得る方式として、試料に照射された一次ビームによ
り2次電子および反射電子等が試料から飛び出ること
で、試料に流れる微量の試料吸収電流を計測し、その電
流の強弱により、像を形成する吸収電流検出方式があ
る。
【0009】図2はこの検出方式の具体的構成を示して
おり、試料3に吸収された電流は、試料吸収電流計測器
15によって計測される。計測された試料吸収電流は、
電流増幅回路16によって増幅され、図示していない陰
極線管に供給される。しかしながら、吸収電流は、入射
電流に対して極端に微量であるためノイズの混入は避け
られず、入射電流を極端に大きくするなどしなければ、
より分解能の高い像を得ることは難しい。
【0010】本発明は、この点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、低い真空度でも2次電子像に近い像を
効率よく取得することができる低真空走査電子顕微鏡を
実現するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に基づく
低真空走査電子顕微鏡は、電子銃から発生し加速された
一次電子ビームをコンデンサレンズと対物レンズによっ
て細く集束して低真空の試料室内に配置された試料上に
照射すると共に、試料上で一次電子ビームを2次元的に
走査し、試料への一次電子ビームの照射によって発生し
た情報を検出し、得られた検出信号に基づいて試料の走
査像を得るようにした低真空走査電子顕微鏡において、
試料の吸収電流を検出する手段と、試料が試料室に対し
て負電位となるように試料に電圧を印加するための電圧
発生手段とを設け、前記試料電流検出手段から得られた
検出信号に基づいて走査像を表示すると共に、前記電圧
発生手段は、試料室内圧力情報と、作動距離情報とに基
づいて前記試料に印加する電圧を制御するようにしたこ
とを特徴としている。
【0012】請求項3の本発明は、電子銃から発生し加
速された一次電子ビームをコンデンサレンズと対物レン
ズによって細く集束して低真空の試料室内に配置された
試料上に照射すると共に、試料上で一次電子ビームを2
次元的に走査し、試料への一次電子ビームの照射によっ
て発生した情報を検出し、得られた検出信号に基づいて
試料の走査像を得るようにした低真空走査電子顕微鏡に
おいて、試料の吸収電流を検出する手段と、試料の上方
に配置される電極と、試料から発生した2次電子を該電
極に向けて加速するための電圧を該電極に印加する電圧
発生手段とを設け、前記試料電流検出手段から得られた
検出信号に基づいて走査像を表示すると共に、前記電圧
発生手段は、試料室内圧力情報と、作動距離情報とに基
づいて前記電極に印加する電圧を制御するようにしたこ
とを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図3は、本発明に基づく低
真空走査電子顕微鏡の一例を示したもので、20は走査
電子顕微鏡の鏡筒である。 鏡筒20の上部には電子銃
室21が配置されている。電子銃室21内には、熱電子
銃や電界放射型電子銃などの電子銃が設けられている。
【0014】電子銃から発生し加速された一次電子ビー
ム2は、コンデンサレンズ22と対物レンズ23によっ
て試料室24内に配置された試料25上に細く集束され
る。対物レンズ23の上部には、一次電子ビーム2を偏
向するための走査コイル26が設けられている。この走
査コイル26には、図示しない走査信号発生回路から試
料25の所定領域を一次電子ビームでラスタ走査するた
めの走査信号が供給される。
【0015】対物レンズ23の底部には、微小開口を有
した絞り27が設けられ、この絞り27により、電子銃
室21から対物レンズ23内部までの空間と、試料室2
4内とが仕切られるため、電子銃室21や対物レンズ2
3上部の空間が排気管28を介して拡散ポンプ等により
高真空に排気される一方で、試料室24内を低真空に維
持することができる。
【0016】試料室24には、3つのバルブ40,4
1,42が設けられているが、バルブ40は排気管28
との接続のために設けられており、走査電子顕微鏡を低
真空で使用する際にはこのバルブは閉じられている。バ
ルブ41はロータリーポンプ(図示せず)に接続され、
バルブ42はバリアブルリークバルブに接続されてい
る。このバルブ41,42の開閉により、試料室24内
は所望の低真空の圧力に維持される。
【0017】試料25は導電性の試料台34上に載置さ
れている。この試料台34は、試料ステージ30上にス
テージとは電気的に絶縁された状態で載置されている。
試料ステージ30は、ステージ制御部31からの制御信
号によって水平2方向(X−Y2方向)と垂直方向(上下
方向)とに移動させられる。試料台34には、電流計測
回路35を介して試料電源32からのバイアス電圧が印
加される。このバイアス電圧は、試料電源32を制御す
る電圧制御装置33によって決定される。37は、電流
計測回路35からの計測結果の信号を絶縁的に取り出す
ためのアイソレーションアンプであり、取り出された電
流計測回路35からの信号は、接地電位で動作する増幅
回路38を介して図示していない陰極線管に供給され
る。このような構成の動作を次に説明する。
【0018】まず、低真空下における試料25の像観察
について説明する。最初に電子銃室21から対物レンズ
23内までの電子ビーム通過領域を、排気管28を介し
て例えば拡散ポンプで真空排気し、それらの領域の真空
度を1×10−3Pa程度とする。一方、試料室24内
部は、バルブ41を介してロータリーポンプで試料室内
を排気すると共に、バルブ42を介して大気あるいは窒
素ガス等を試料室24内に導入することにより、試料室
24内の真空度を10〜300Pa程度の低真空に維持
する。
【0019】鏡筒20と試料室24内部が所望の真空度
に到達したら、電子銃室21内の電子銃から一次電子ビ
ーム2を発生し加速させる。一次電子ビーム2はコンデ
ンサレンズ22と対物レンズ23により試料25に細く
集束される。更に一次電子ビーム2は、走査コイル28
によって試料面上で2次元的に走査される。一次電子ビ
ーム2の照射に伴って試料25からは2次電子が発生す
る。
【0020】図5は試料25から発生した2次電子の振
る舞い(ガス分子のイオン化)を説明するための図であ
る。試料25(試料台34)には試料電源32から負のバ
イアス電圧(例えば、−300V程度の電圧)が印加さ
れており、一方、試料室及び対物レンズは接地電位であ
るので、試料の周囲には電界が発生する。試料表面で発
生した2次電子は、この電界によりすぐに試料表面から
離脱し、対物レンズあるいは試料室壁へ向けて加速され
る。この電界により周辺ガス分子をイオン化させるに充
分なエネルギーを与えられた2次電子は、試料周辺のガ
ス分子に衝突しこれらのガスをイオン化する。
【0021】これにより発生したイオンおよび電子の
内、マイナスイオン及び電子は、前記電界により試料か
ら離れる方向へ加速される。一方、プラスイオンは試料
方向へ加速される。これらが更に周辺ガス分子に衝突す
ることで更なるイオンや電子を生じさせ、電子雪崩現象
を引き起こす。試料25(試料台34)に到達したプラス
イオンは、試料25(試料台34)から電子を受け取り、
中性の分子に戻る。この時の電荷の流れに基づく電流
(試料電流)が、電流計測回路35及びアイソレーション
アンプ37により検出される。この検出された試料電流
は、始めに試料表面で発生した2次電子の数に対応した
(増幅された)ものとなる。
【0022】ところで、上記電子雪崩現象は、試料周囲
の圧力(ガスの種類にもよる)によって状態が変化し、
また電界が強すぎると放電に移行しやすく、弱すぎると
十分な増倍が得られない。また、バイアス電圧を変えな
くても、作動距離(試料と対物レンズ下端との距離)を変
えると電界が変化し、電子雪崩現象は変化してしまう。
従って、電子雪崩現象を常に安定に起こさせることは難
しい。
【0023】しかしながら、本発明者が確認したところ
によれば、理想的な電子雪崩現象を起こさせるガス圧力
値と電界強度は、どちらか一方を決めれば他方はほぼ一
義的に定まる。そこで、本発明では、試料室の圧力と作
動距離によって、最適なバイアス電圧を設定できる機能
を設けることにより、装置状態に拘わらず、常に電子雪
崩現象が最適に起こさせることができ、試料からの発生
した2次電子の量に対応した試料電流を効率よく検出す
ることができる。
【0024】試料(試料台)にバイアス電圧をかけること
による他の効果としては、2次電子の加速のみならず、
試料の周辺に発生したイオンの確実な収束が挙げられ
る。試料にバイアス電圧をかけることで、電子雪崩現象
を電界が特に強い試料周辺で起こすことができ、そのバ
イアス電圧によって、電子雪崩現象で発生した正イオン
を、試料室壁や室内に設置される各種部材など試料の周
辺に多数存在するグランド電位にとらわれることなく確
実に試料方向へ運ぶことが可能となる。
【0025】また、非導電性試料の場合では、試料には
電流が流れないため、試料への吸収電流は計測できな
い。しかしこの場合、一次電子ビームにより試料が少な
からずマイナスに帯電するが、これ以上のマイナス電圧
が確実に試料台にかけられており、この試料台による電
界で包み込まれるほど十分に小さな試料ならばその影響
はほとんど無視することができる。
【0026】図6は、試料電流を検出するための回路構
成を示しており、試料25(及び試料台34)に吸収され
た電流は電流計測回路35によって検出され、アイソレ
ーションアンプ37に供給される。アイソレーションア
ンプ37は入力段アンプ部37aと出力段アンプ部37
bで構成され、入力段アンプ部37aと出力段アンプ部
37bとは電気的に絶縁(アイソレート)されている。
アイソレーションアンプ37の出力段アンプ部37bは
接地電位で動作し、その出力信号は増幅器38によって
増幅された後、図示していない陰極線管に供給され、そ
の結果陰極線管には試料電流に基づく走査像が表示され
る。前述したように、電子雪崩現象発生下で検出した試
料電流は、試料から発生した2次電子に比例する要素を
持つため、この走査像は、2次電子像に近い像質とな
り、試料表面の凹凸を良く表した像となる。
【0027】バイアス電圧を発生する試料電源32は、
電圧制御装置33によって制御される。電圧制御装置3
3には、現在の作動距離の情報と試料室内圧力情報の信
号が入力されている。また、メモリ39には、作動距離
と試料室内圧力の値に応じた最適な電子雪崩現象を得る
バイアス電圧のテーブルが格納されている。そして、電
圧制御装置33は、入力された現在の作動距離の情報と
試料室内圧力情報に基づき、上記テーブルより最適なバ
イアス電圧のデータを呼び出し、試料電源32へ送る。
試料電源32は試料台34を介して試料25に最適な電
子雪崩現象が起こるバイアス電圧を印加する。
【0028】上記試料室内圧力情報は、試料室24に取
り付けられている真空計43によって得られ、得られた
圧力情報は排気系制御部44を介して電圧制御装置33
へ送られる。また、作動距離情報は、試料ステージ30
を制御するステージ制御部31から電圧制御装置33へ
送られる。
【0029】図4は、本発明の他の実施例を示してい
る。図3において、対物レンズ23の下にリング状の電
極17が配置され、この電極17にバイアス電源18か
らバイアス電圧が印加される。この結果生じた電界によ
って、試料25から発生する2次電子等が電極17へ向
けて移動し加速され、その途中で周辺ガス分子と衝突を
起こすことで電子雪崩現象が発生する。この結果生じた
正イオンは試料25に向かい、試料電流として検出され
る。
【0030】バイアス電源18から試料室内圧力及び作
動距離に応じた最適なバイアス電圧を発生させるための
電圧制御装置33等の構成及び動作は、図3の実施例と
全く同一である。
【0031】以上本発明の実施の形態を説明したが、本
発明はこの実施の形態に限定されるものではない。例え
ば、作動距離情報は、試料ステージよりの試料高さ位置
のデータを用いているが、対物レンズの合焦点の励磁電
流値より求めたデータでもよい。また、最適なバイアス
電圧を作動距離情報と試料室内圧力情報とから電圧制御
装置33で求めているが、走査電子顕微鏡装置の全体を
制御する図示してない中央制御装置に電圧制御装置33
の機能を持たせるようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、試料に電圧を印加し、その電界により試料から飛び
出た2次電子を加速し、ガス分子をイオン化する。イオ
ン化されたガス分子及び電子は電界により加速され、更
に他のガス分子と衝突してガスをイオン化する。このよ
うにして電子雪崩現象を生じさせ、プラスイオンを試料
に引き寄せ、試料に吸収させる。この試料吸収電流に基
づいて2次電子像を表示させるようにした。この結果、
2次電子等による周辺ガス分子との電子雪崩現象を試料
周辺で起こすことができるため、2次電子等の増倍され
た試料吸収電流として検出増幅し観察することが可能と
なる。
【0033】また、試料もしくは試料周辺に電圧をかけ
ることで、作動距離の大小に関係なく周辺のグランド電
位(0V)にイオンが向かってしまうことを防ぎ、確実
に試料もしくは試料周辺に集めることができるため、吸
収電流をより効率よく得ることができる。
【0034】更に、試料もしくは試料周辺に電圧をかけ
ることで、試料もしくは試料周辺の電子の放出を促し、
吸収電流を効率よく得ることができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の走査電子顕微鏡の一例を示す図である。
【図2】従来の走査電子顕微鏡の一例を示す図である。
【図3】本発明に基づく走査電子顕微鏡の一例を示す図
である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】2次電子によるガス分子のイオン化の様子を示
す図である。
【図6】吸収電流の検出回路の一例を示す図である。
【符号の説明】
20…鏡筒、21…電子銃室、22…コンデンサレン
ズ、23…対物レンズ、24…試料室、25…試料、2
6…走査コイル、27…オリフィス絞り、28…排気
管、30…試料ステージ、31…ステージ制御部、32
…試料電源、33…電圧制御装置、34…試料台、35
…電流計測回路、37…アイソレーションアンプ、4
0,41,42…バルブ、43…真空計、44…排気系
制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃から発生し加速された一次電子ビー
    ムをコンデンサレンズと対物レンズによって細く集束し
    て低真空の試料室内に配置された試料上に照射すると共
    に、試料上で一次電子ビームを2次元的に走査し、試料
    への一次電子ビームの照射によって発生した情報を検出
    し、得られた検出信号に基づいて試料の走査像を得るよ
    うにした低真空走査電子顕微鏡において、試料の吸収電
    流を検出する手段と、試料が試料室に対して負電位とな
    るように試料に電圧を印加するための電圧発生手段とを
    設け、前記試料電流検出手段から得られた検出信号に基
    づいて走査像を表示すると共に、前記電圧発生手段は、
    試料室内圧力情報と、作動距離情報とに基づいて前記試
    料に印加する電圧を制御するようにしたことを特徴とす
    る低真空走査電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】試料台に電圧を印加することにより試料に
    電圧を印加するようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の低真空走査電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】電子銃から発生し加速された一次電子ビー
    ムをコンデンサレンズと対物レンズによって細く集束し
    て低真空の試料室内に配置された試料上に照射すると共
    に、試料上で一次電子ビームを2次元的に走査し、試料
    への一次電子ビームの照射によって発生した情報を検出
    し、得られた検出信号に基づいて試料の走査像を得るよ
    うにした低真空走査電子顕微鏡において、試料の吸収電
    流を検出する手段と、試料の上方に配置される電極と、
    試料から発生した2次電子を該電極に向けて加速するた
    めの電圧を該電極に印加する電圧発生手段とを設け、前
    記試料電流検出手段から得られた検出信号に基づいて走
    査像を表示すると共に、前記電圧発生手段は、試料室内
    圧力情報と、作動距離情報とに基づいて前記電極に印加
    する電圧を制御するようにしたことを特徴とする低真空
    走査電子顕微鏡。
JP2001087629A 2001-03-26 2001-03-26 低真空走査電子顕微鏡 Pending JP2002289129A (ja)

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