JP6736756B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子線装置に関する。
荷電粒子線装置において、二次電子と後方散乱電子を弁別検出する技術が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、検出系内に信号電子を減速する減速空間を設け、この減速空間に偏向場を発生させ、エネルギーが低くなった二次電子を選択的に収集する。また、該減速空間の電位を制御することで検出する信号電子のエネルギーを選別する。
WO99/46798号公報
特許文献1のような減速空間を備えた検出系では、偏向場が一次電子線径路上に漏れ出ているため、一次電子線のエネルギー分散による収差増大を避けられない。ここで、一次電子線軌道への影響を抑制するために偏向場を弱めると、二次電子の収集効率が低下する。即ち、一次電子線の収差抑制と信号電子の高効率検出を両立できない。
そこで、本発明の目的は、一次粒子線に影響を与えることなく、試料で発生した放出粒子をエネルギーで選別して高効率に収集できる荷電粒子線装置を提供することにある。
本発明の一態様の荷電粒子線装置は、一次荷電粒子線を放出する荷電粒子線源と、一次荷電粒子線を試料上に集束させる対物レンズと、荷電粒子線源と対物レンズ先端との間に設置され金属部材からなる通路電極と、試料から放出される二次荷電粒子を検出する検出器と、通路電極と電気的に絶縁された静電場電極と、を備え、通路電極は一次荷電粒子線が該通路電極の内側を通過するように形成され、静電場電極は通路電極の外周を覆うように形成されている。
本発明によれば、一次粒子線に影響を与えることなく、試料で発生した放出粒子をエネルギーで選別して高効率に収集できる荷電粒子線装置を提供できる。
実施例1のSEMの概略図。 二次電子検出器の配置を示す図。 開口の概略図。 ET検出器の概略図。 二次電子検出器を4方向に設置した図。 実施例2のSEMの概略図。 実施例2の二次電子検出器を4方向に設置した図。 実施例3のSEMの概略図。 通路電極の概略断面図。 実施例3の高抵抗材料がない場合の電位分布の概略図。 実施例3の高抵抗材料がある場合の電位分布の概略図。 梁電極の概略図。 実施例4のSEMの概略図。 実施例5のSEMの概略図。 FIB−SEMの概略図。 モニタ画面の一例。
以下の実施例では、荷電粒子線装置の一態様として、走査電子顕微鏡(以下、SEM)を例に説明するがこれに限られることはなく、例えば、集束イオンビーム−走査電子顕微鏡複合装置(以下、FIB−SEM)、走査透過電子顕微鏡(STEM)、等にも適用可能である。
SEMは、電子源から放出された一次電子線を加速して試料上で二次元的に走査し、これによって試料から発生する信号電子を検出することで、二次元の走査像を得る装置である。一次電子線が試料に照射される際には、対物レンズを用いて一次電子線を細く絞る。対物レンズの収差が小さいほど、一次電子線を細く絞ることができ、試料をより高い分解能で観察することができる。即ち、対物レンズの収差はより小さい方が好ましい。
一方、昨今のSEMにおいては、試料の極表面観察や試料ダメージの低減を目的に、低加速電圧での観察需要が増加している。一般に加速電圧が下がると、対物レンズでの収差が増加し、SEM像の分解能は劣化する。これは、対物レンズを通過する際の一次電子線のエネルギーが低いために、色収差が増大することが大きな原因である。
低加速電圧においても高分解能を達成するためには、一次電子線を試料手前で減速する光学系(以下、減速光学系)が有効である。減速光学系では、一次電子が高エネルギーで対物レンズを通過するため、色収差を小さくすることができる。
減速光学系を実現する手段として、リターディング法とブースティング法がある。両方法とも、試料とSEM鏡体との間に一次電子線が減速されるような電位勾配を設けるが、電圧を印加する部分が異なる。リターディング法では、試料に負電圧を印加する。ブースティング法では、SEM鏡体内に一次電子線が通過する電極(以下、ブースティング電極)を設け、その電極に正電圧を印加する。これらの手法により、低加速電圧における高分解能化が実現される。
また、SEMで検出する信号電子は、2つに大別される。1つはエネルギーの低い(一般に50eV以下)二次電子であり、もう1つはエネルギーの高い(一般に50eV以上で一次電子線の照射エネルギー以下)後方散乱電子である。二次電子像は、主に試料の表面形状を反映したコントラストを示す。一方、後方散乱電子の場合は、そのエネルギーによって得られるコントラストが異なる。後方散乱電子の内、一次電子線の照射エネルギー程度のエネルギーを持つ成分を検出した画像は、試料の表面形状及び組成分布を反映したコントラストを示す。また、比較的低エネルギーの後方散乱電子を検出した際には、試料内部の組成や構造を含む情報が画像のコントラストに反映される。以上のように、信号電子をエネルギー毎に分けて検出することで多様な試料情報を得ることができる。
通常の光学系であれば、例えば偏向器によって低エネルギーの二次電子のみを偏向して検出することが可能である。しかし、減速光学系では、二次電子や後方散乱電子が、試料とSEM鏡体間の電位差によって加速され、高エネルギーとなる。高エネルギーとなった二次電子のみを偏向することは困難であるため、それを解決する手段として特許文献1がある。しかし、上述の通り、特許文献1では、一次電子線の収差抑制と二次電子の高効率検出を両立することができない。そこで、以下、この課題を解決する実施例を説明する。
図1は実施例1のSEMの概略図である。尚、図1に示すように、一次電子線が通る経路に平行な軸をZ軸、Z軸に垂直な平面上に定義する任意の軸をR軸とする。
図1のSEMは、一次電子線130を発生する電子源101と、電子源101から電子を引き出すための引出電極102と、一次電子線130を試料103上に集束する対物レンズ104と、一次電子線130を加速するブースティング電極105と、試料103を設置する試料台106と、試料103で発生した二次電子131aを検出する二次電子検出器110と、一次電子線130の経路を囲むように形成されブースティング電極105に接触している通路電極112と、電子源101と引出電極102の間に引出電圧を印加する引出電源140と、一次電子線を加速するために電子源10に加速電圧を印加する加速電源141と、ブースティング電極105及び通路電極112に正電圧を印加するブースティング電源142と、試料台106及び試料103に負電圧を印加するリターディング電源143とを備える。
ここで、図1には、ブースティング電極105に正電圧を印加するブースティング法と試料103に負電圧を印加するリターディング法を組み合わせた例を示したが、減速光学系を実現する手法は問わない。即ち、ブースティング法あるいはリターディング法の何れかのみでも良い。
二次電子検出器110は電子源10と試料103との間に設置される。更に、二次電子検出器110と対物レンズ104との間に信号電子が進入するメッシュ構造を有する第一の格子電極111と、電子源10と第一の格子電極111との間に配置され、通路電極112と電気的に絶縁される第一の静電場電極113、第二の静電場電極115及びメッシュ構造を有する第二の格子電極116と、電子源101と二次電子検出器110の間に配置され信号電子の軌道を制御する軌道制御電極117と、電子源101と軌道制御電極117の間に後方散乱電子131bを検知する後方散乱電子検出器118が配置される。
各電極には、電圧を印加するために以下の電源、即ち、二次電子検出器110に正電圧を印加する検出器電源144、第一の静電場電極113に負電圧を印加する第一の減速電源145、第二の静電場電極115及び第二の格子電極116に負電圧を印加する第二の減速電源146、並びに、軌道制御電極117に負電圧を印加する軌道制御電源147が、各々接続される。ここで、第一の減速電源145と第二の減速電源146には、概ね試料と同程度の電位が与えられる。以下、第一の静電場電極113、第二の静電場電極115及び第二の格子電極116により形成され、信号電子を減速する電界領域を減速空間と呼ぶ。
図2は二次電子検出器の配置を示す図である。第一の静電場電極113には、その側壁に、通路電極112側の先端面114a、及び、通路電極112から離間する側の先端面114bからなる開口114が設けられており、二次電子検出器110は、この開口114に対向して配置されている。即ち、二次電子検出器110の感受面110aが減速空間を臨むように配置されている。例えば、感受面110aは、R軸方向であって先端面114aよりも通路電極112側に(図2A)、又は、開口114の内部に(図2B)、又は、R軸方向であって先端面114bよりも通路電極112から離間する方向に(図2C)配置されている。尚、感受面110aが先端面114a、114bに重畳して配置されていても良い。また、感受面110aは通路電極112の軸と平行に配置されることが好ましいが、二次電子を効率的に取得できる範囲内で若干傾斜があっても良い。
この開口114を通して減速空間に強力な偏向場を形成し、信号電子の一部が二次電子検出器110へと導かれる。図3は開口の概略図である。図3では、丸穴(図3A)、角穴(図3B)、端部方向へと切り欠いた構造(図3C)の3通りを示しているが、これらに限定されるものではない。
次に、図1に示したSEMの動作原理について説明する。電子源101から放出された一次電子線130は、通路電極112を通過して対物レンズ104により細く絞られ、試料103に照射される。一次電子線130が試料103に照射されると、二次電子131aや後方散乱電子131bなどの信号電子が放出される。信号電子は、リターディング電圧とブースティング電圧の分だけ加速されて電子源101方向へと進行し、第一の格子電極111を通過する。減速空間へと導かれた信号電子は、試料103で発生した時点でのエネルギーと同程度まで再び減速される。減速空間において、信号電子の中でエネルギーの低い二次電子131aは、強力な偏向場によって高効率に収集され、二次電子検出器110に高効率に検出される。一方、後方散乱電子131bは減速されてもなお高いエネルギーを持つため、減速空間を通過し、軌道制御電極117によって軌道を修正され、後方散乱電子検出器118に高効率に検出される。
更に、一次電子線130の経路への電界漏れを遮蔽することによって、一次電子線130への影響なく減速空間に強力な偏向場を形成し、二次電子131aを高効率で検出できる。かくして、信号電子は二次電子131aと後方散乱電子131bに弁別されて収集され、一次電子130の収差抑制と二次電子131aの検出効率の両立の困難性は克服される。
尚、本実施例においては、信号電子をリターディング電圧とブースティング電圧分だけ減速する電圧を第一の静電場電極113と第二の静電場電極115と第二の格子電極116とに与え、減速空間を形成している。当然ながら、リターディング法あるいはブースティング法のどちらかだけを適用した光学系であれば、一方の電圧分だけ信号電子を減速する電圧を電極に与えることで、同様に減速空間を形成可能である。更には、リターディング法及びブースティング法を適用しない光学系においては、各々の電極に電圧を印加せずに偏向場によって二次電子131aのみを選択的に検出することが可能である。この場合、上記の減速空間は形成されない。減速光学系を適用しない実施例については後述する(図8)。
二次電子131aを二次電子検出器110へと導く偏向場は、例えば二次電子検出器110に、シンチレータ(感受面110a)とライトガイドと光電子増倍管を有するEverhart−Thornley検出器(ET検出器)を用いることで容易に形成できる。図4は、ET検出器の概念図を示す。この検出器は、衝突した電子を光に変換するシンチレータ201、光を伝達するライトガイド202、及び、到達した光を電気信号に変換・増幅する光電子増倍管203を有する。検出器電源144はシンチレータ201に高電圧(例えば10kV)を印加する。これにより、減速空間内に強力な横方向の電界が形成され、二次電子131aを二次電子検出器110に導くことができる。また、ブースティング電圧が高電圧の場合(例えば8kV)には、ブースティング電極105とシンチレータ201を導通させることで、検出器電源144は不要となる。尚、上記の偏向場の形成方法は問わない。例えば、シンチレータ201と第一の静電場電極113との間に、メッシュ状の電極を配置し、このメッシュ状の電極に正電圧を印加することで二次電子131aを二次電子検出器110方向へと偏向しても構わない。
図5は二次電子検出器を4方向に設置した図である。二次電子検出器110の設置数は限定されないが、設置数が少ないと(例えば、1つのみ)、二次電子131aが進入する位置によって収集効率が変化する。即ち、減速空間において二次電子検出器110が設置された方向に進入した二次電子131aと通路電極112を隔てた反対方向に進入した二次電子131aとでは、前者の方が遥かに検出されやすい。従って、1方向の二次電子検出器110から得られる観察画像には、試料上での二次電子131aの発生位置に依存した明るさのムラが発生する。このムラを抑制するために、二次電子131aの収集効率の偏りを減らすことが求められる。そこで、二次電子検出器110を複数方向に設置し、各検出器から得られた信号を適切に処理する電気回路を用いることで、明るさのムラを抑制した画像を取得できる。3方向以上に検出器を設置することが好適であることが電子軌道シミュレーション検討から分かっている。
更に、二次電子検出器110を複数方向に設置することによって、二次電子131aの放出角度による弁別が可能となる。この放出角度弁別によって、試料表面の凹凸構造を強調した画像を得ることができる。観察する試料の表面が、凹凸構造や一次電子線130の照射軸に対して傾斜した構造を有する場合、信号電子の放出角度分布は照射軸に対して非対称となる。即ち、信号電子が一部の角度方向に対して偏って放出される。この偏りを利用し、一部の角度方向の信号電子を選択的に検出することによって、試料表面の凹凸構造を強調した画像を取得することができる。
本実施例では、4方向に配置された二次電子検出器110によって、二次電子131aをそれぞれの放出角度に応じて取得できる。従って、何れか1つの二次電子検出器110から得られる信号のみで画像を形成することで、上記の凹凸構造を強調したコントラストが得られる。また、向かい合う二次電子検出器110からの信号を減算することで、より試料の凹凸や傾斜面を強調させたコントラストを得ることができる。また、4つの二次電子検出器110で得られた信号を加算して画像を形成した場合には、凹凸構造以外のコントラストがより鮮明に現れやすくなる。
後方散乱電子検出器118には、例えば円環形状のET検出器が用いられる。この場合には、二次電子検出器110と同様にシンチレータに高電圧が印加されるため、二次電子131aがこの高電圧によって引き込まれないよう減速空間の電位を制御する必要がある。ここで、後方散乱電子131bの検出方法は問わない。円環形状の半導体検出器を用いて検出しても構わないし、変換電極を設置し後方散乱電子131bが衝突した際に生じる変換電子を検出する構成でも構わない。変換電極を用いる実施例は後述する(図8)。
ここで、後方散乱電子131bは、第二の格子電極116におけるメッシュの開口部を通過して後方散乱電子検出器118へと到達できる。従って、該メッシュに対する開口部の面積の割合(開口率)を高くすることで、第二の格子電極116を通過する後方散乱電子131bを増やすことができる。一方、第二の格子電極116の開口率が高いほど、軌道制御電極117と後方散乱電子検出器118の電位が減速空間に漏れやすくなり、二次電子131aの軌道に影響するようになる。後方散乱電子検出器118にET検出器を用いた場合には、シンチレータ201に印加された高電圧が減速空間内に漏れ出す。漏れ出し量が大きい場合には、二次電子131aが減速空間を通過し、後方散乱電子検出器118で検出されてしまう。従って、第二の格子電極116の開口率は、二次電子131aと後方散乱電子131bの検出バランスによって決定されることが望ましい。
通路電極112が減速空間に露出していると、信号電子が通路電極112方向へ力を受けるような電界が減速空間内に生じる。すると、通路電極112付近から減速空間に進入した二次電子131aは、通路電極112へと吸引されてしまい、その多くが検出されない。これを克服するために、本構成においては、通路電極112のすぐ外側に第二の静電場電極115を設置し、二次電子131aを吸引してしまう電界が減速空間内に発生することを防いでいる。上記の構成とすることにより、一次電子線130の収差抑制と二次電子131aの高効率検出の両立が可能となる。
ここで、第一の静電場電極113と第二の静電場電極115と第二の格子電極116とはそれぞれ同じ電圧が印加される必要はない。しかし、第二の静電場電極115は、第一の静電場電極113よりも内側に設置されているため、第一の静電場電極113よりも外側から第二の静電場電極115に電圧を印加する手段が必要となる。この電圧印加手段として第二の格子電極116を接触させて同電位とすることで、図1に示すように簡素な構造にすることができる。この場合においても、第二の格子電極116及び第二の静電場電極115が、第一の静電場電極113と同電位である必要はない。
ここで、通路電極112と第二の静電場電極115には、それぞれ異なる電圧が印加される。従って、両者の間で放電が発生しないよう適切な距離を保つ必要がある。一方、第二の静電場電極115には、可及的多数の信号電子を減速空間に導くために、その外径を可能な限り小さくすることが求められる。通路電極112の内径が、一次電子線130を通過させるために一定以上にする必要があることを考えれば、これら電極の設計においては、放電のリスクと信号電子の収集効率を秤にかけて最適化することが望まれる。
また、一次電子線130の経路は、通路電極112によって減速空間と隔てられているため、減速空間やシンチレータが形成する空間電位によって一次電子130が受ける影響は緩和される。ここで、一次電子130が受ける影響を極めて小さく保つためには、減速空間や偏向場の電位が漏れ出ない程度に通路電極112を長くする必要がある。本実施例では、通路電極112を小型化する手法として、通路電極112と同電位となるメッシュ状の第一の格子電極111を設置する。第一の格子電極111をメッシュ状とすることで、通路電極112の下端付近から余計な電位が漏洩するのを防ぐ。これにより、一次電子線130に影響を与えることなく、減速空間への信号電子の進入を許している。
本実施例において、通路電極112、第一の静電場電極113、及び第二の静電場電極115は、円筒状で表現されるが、これら電極は下記の検出系動作に際して所望の電位を形成できれば、その形状は問わない。
本構成によれば、通路電極112及び第一の静電場電極113に印加する電圧を制御することによって、任意のエネルギー帯の信号電子を二次電子検出器110へと導くことができる。即ち、二次電子検出器110を用いて、一部のエネルギー帯の後方散乱電子131bを選択的に検出することも可能である。
は実施例2のSEMの概略図、図は実施例2の二次電子検出器を4方向に設置した図である。実施例2では、2つの第一の静電場電極113a、113bを有しており、電子源101側と対物レンズ104側とに配置される。本実施例では、この2つの第一の静電場電極の間の空間を、「開口」と定義する。
実施例1と同様、シンチレータ201に高電圧が印加されると、対物レンズ側の第一の静電場電極113aと電子源側の第一の静電場電極113bとの間の開口を通して、減速空間に横方向の偏向場が形成される。従って、このような構成においても、減速された二次電子131aのみを偏向場で収集することができ、二次電子検出器110において二次電子131aを選択的に検出することができる。
図8は実施例3のSEMの概略図である。実施例3では、一次電子線130の通過経路にセンターパイプ300を設置している。センターパイプ300の概略断面図を図9に示す。通路電極112は、筒状部品の内壁金属コーティング301に相当する。内壁金属コーティング301は、高抵抗材料302に覆われている。更に、高抵抗材料302の一部は、第二の静電場電極115に相当する外壁金属コーティング303に覆われている。換言すると、センターパイプ300は、絶縁材302に対して、内壁金属コーティング301と外壁の一部に外壁金属コーティング303を施したものである。高抵抗材料302には、例えば、信号電子の衝突によって帯電を引き起こさないよう抵抗値が制御されたアルミナを用いる。内壁金属コーティング301及び外壁金属コーティング303は、金、銀、チタンの何れか一つ、又はそれらの組み合わせからなる。しかし、高抵抗材料と金属コーティングの材質は、これらに限定されるものではない。
これら異なる電圧が印加される金属コーティングは、高抵抗材料302によって隔てられており、電位差によって高抵抗材料302が破壊されない厚みまで2つの金属コーティングを近づけることができる。この厚みは、空間によって絶縁性を保持する場合の電極間距離よりも小さくすることができるため、より高効率な二次電子131aの検出が可能となる。
更に、高抵抗材料302は、外壁金属コーティング303と第一の格子電極111との間の電位分布に影響する。図10は実施例3の電位分布の概略図であり、図10Aは高抵抗材料302がない場合を、図10Bは高抵抗材料302がある場合を示す。図10Aに示す電位分布は、センターパイプ300近傍で通路電極112に略平行な等電位線を描く。この電位分布によって、通路電極112近傍に進入した二次電子131aは、軌道を内側へ曲げられ、内壁金属コーティング301に衝突してしまう。即ち、二次電子検出器110で検出されない。一方、図10Bに示すように、高抵抗材料302を設置することで、外壁金属コーティング303と第一の格子電極111の間に微小な電流が流れ、高抵抗材料表面の電位分布を均一化する。即ち、高抵抗材料302の表面近傍での等電位線がセンターパイプ300に対して略垂直となる。この均一化された電位分布によって、センターパイプ300近傍において二次電子321は直進して減速空間内に進入し、二次電子検出器110で検出される。このように、高抵抗材料302に適当な抵抗率の材料を用いることで、信号電子をより高効率に検出することが可能となる。尚、高抵抗材料302の抵抗値は、1013Ω以下であることが望ましい。
梁電極310は、センターパイプ300の外壁金属コーティング303と接触するよう配置される。図11に梁電極の概略図を示す。梁電極310は、外壁金属コーティング303に電圧を導入することを目的に設置される。また、信号電子の進行を阻害しないよう、外壁金属コーティング303と接触する輪体部311と梁部312で形成される構造が好ましい。尚、実施例1、2で記載したように後方散乱電子検出器118からの電位の漏れ出しを防ぐ目的でメッシュ構造を有する電極を用いても良い。
実施例3は、後方散乱電子131bの検出方法として変換電極121を用いる例を示す。ここでは、後方散乱電子118と、開口を有する第三の静電場電極120と、第三の静電電極と接触する第二の格子電極116と、第三の静電場電極と接触し、後方散乱電子131bの一部が衝突する変換電極121を減速空間よりも電子源101側に配置する。また、第三の静電場電極120、第二の格子電極116及び変換電極121に電圧を印加する負電圧電源148を備える。実施例3では、後方散乱電子検出器118を複数設置する例を示すが、その数は問わない。
実施例1、2と同様に減速空間を高エネルギーで通過した後方散乱電子131bは、変換電極121に衝突し、変換電子132を生じる。この変換電子132を偏向場により後方散乱電子検出器118方向へと導く。ここで、偏向場を形成する方法は問わないが、実施例1での二次電子検出と同様に、後方散乱電子検出器118にET検出器を用いて、シンチレータに高電圧を印加することで、容易に実現できる。
また、第二の格子電極116及び第三の減速電極120に、第一の静電場電極113又は梁電極119よりも低い電圧を印加することで、二次電子131aが減速空間を通過して後方散乱電子検出器118で検出されることを抑制できる。
尚、変換電極121は、第三の静電場電極120と接触し、同じ電圧が印加されているが、必ずしも第三の静電場電極120及び第二の格子電極116と同じ電圧である必要はない。例えば、第三の静電場電極120及び第二の格子電極116よりも低い電圧(例えば電位差30V)を変換電極121に印加することで、生じた変換電子132が減速空間へ進入し、二次電子検出器110で検出されることを抑制できる。
図12は実施例4のSEMの概略図である。通路電極112には、一次電子線130を通過させるために通路穴が設けてある。従って、この通路穴に進入する二次電子431aは、二次電子検出器110で検出することはできない。即ち、いくらかの信号電子をロスしてしまう構造であるといえる。更に、SEMの観察条件によっては、二次電子431aが通路電極112の下端で収束して、そのほとんどが通路穴に進入する場合もあり、検出効率を大きく損なう可能性がある。
そこで、通路電極112の下端よりも対物レンズ側に第一の偏向器401aを設置する。第一の偏向器401aを適切な強さで動作させることで、本来なら通路穴に進入してしまう二次電子431aの軌道を通路電極112の外側まで曲げることができる。軌道を曲げられ、第一の格子電極111を通過した二次電子431bは、図1と同様の原理によって、二次電子検出器110によって検出される。かくして、二次電子が通路電極112の下端で収束する条件においても、高い検出効率を保つことができる。
ここで、第一の偏向器401aの構成は問わないが、直交電磁界装置(以下、ExB)が好適である。ExBとは、一次電子と信号電子の進行方向が逆であることを利用し、一次電子を曲げずに、信号電子のみを偏向する手段である。具体的な構成は、一次電子を挟んで対向する電極対と、電極対と直行する方向に一次電子を挟んで対向する磁極対からなる。これらの電極対と磁極対は、それぞれ一次電子と信号電子に偏向作用を与える電界と磁界を形成する。
ExBを動作させる際には、一次電子に対して電界が与える偏向作用を打ち消すように、同じ量で反対向きの偏向作用を与えるような磁界を設定する。従って、一次電子はExBから偏向作用を受けない。一方、信号電子は進行方向が一次電子とは反対方向であるため、磁界から受ける偏向作用の向きが一次電子とは反対方向になる。即ち、信号電子にとっては、電界と磁界による偏向は同じ方向に作用する。以上の原理によって、ExBによって一次電子を偏向することなく、信号電子のみを偏向することができる。
本実施例においては、減速光学系を適用していることから、信号電子を偏向する際に、比較的大きな偏向作用が必要となる。従って、一次電子線130への影響を緩和するために、ExBを第一の偏向器401aとして利用することがより望ましい。
更に、本実施例では、通路電極112の上端よりも電子源側に第二の偏向器401bを設置する。第二の偏向器401bの目的は、一次電子線130の収差増大を抑制することである。抑制したい収差増大の原因となるのは、第一の偏向器401aである。第一の偏向器401aにExBを用いた場合においても、一次電子線130が持つエネルギーのばらつきによって、軌道の分散が生じて結果的に収差が悪くなる。従って、この軌道の分散を抑制するために、電子源側に第二の偏向器401bとしてExBを配置し、第一の偏向器401aとは逆方向に電磁界を形成する。この2つのExBによって、一次電子線130の軌道分散が相殺され、収差の増大を抑制することができる。
図13は実施例5のSEMの概略図である。ここでは、減速光学系を適用していない。以下、減速光学系を適用しないSEMを非減速光学系SEMと呼ぶ。非減速光学系SEMの場合に、二次電子のみを偏向し、後方散乱電子と分けて検出する手法は既に知られる。実施例4でも、第一の静電場電極113と第二の静電場電極115と第二の格子電極116を試料と同電位(接地電位)にすることで、二次電子のみを選択的に検出することが可能である。
更に、後方散乱電子のエネルギーを弁別することもできる。非減速光学系SEMでは、信号電子が加速されないため、二次電子531aは低いエネルギーを持ってSEM内を進行する。ここで、第一の静電場電極113に負電圧を印加すると、エネルギーの低い二次電子531aはこの負電圧が形成する静電ポテンシャルを乗り越えることができずに追い返される。ここで、後方散乱電子の内やや低いエネルギーの成分531bは、偏向場によって収集できる程度のエネルギーまで減速空間で減速され、二次電子検出器110によって検出される。更に、後方散乱電子の内高いエネルギーの成分531cは、減速空間によって減速されても偏向場を通過し、後方散乱電子検出器118によって検出される。ここで、あるエネルギーの後方散乱電子がどちらの検出器で検出されるかは、第一の静電場電極113と第二の静電場電極115と第二の格子電極116に印加する電圧によって変化する。従って、これら電圧を制御することによって、二次電子検出器110と後方散乱電子検出器118で検出される後方散乱電子のエネルギー帯を制御することができる。
このように、非減速光学系SEMにおいても二次電子と後方散乱電子の弁別検出及び後方散乱電子のエネルギー弁別検出ができる。
図14はFIB−SEMの概略図である。本FIB−SEMは、2つの鏡体が設置できる試料室600に図1、図6、図8、図12、図13に示すSEM鏡体601とFIB鏡体602が設置される。このような2つの鏡体が設置される構成においても、前述の原理に基づいて、一次電子線、及び一次イオン線に影響を与えることなく、二次電子を効率良く検出できる。ここで、2つの鏡体の配置方向については問わない。図14ではSEM鏡体601が試料室に対して垂直に配置されているが、FIB鏡体602が試料室に対して垂直に配置されていても良い。また、2つの鏡体の光軸が互い垂直になるよう配置されても構わない。2つの鏡体の光軸が傾斜して配置される場合には、試料603が設置される試料台は、SEM鏡体601とFIB鏡体602に対して試料603が垂直に配置できるように回転する機構を備えていても良い。
図15はGUI画面(表示部)の一例を示す図である。本実施例は、図1、図6、図8、図12、図13に示すSEM700とSEM700を制御するPC701と操作画面を表示するモニタ702から構成される。モニタ702には、二次電子検出器から得られた走査像703及び後方散乱電子検出器から得られた走査像704が表示される。前述の通り、二次電子と後方散乱電子は、試料の異なる情報を画像に反映させるため、これら2つの画像はコントラストが異なる。
一般的にSEMでは、走査像の明るさとコントラストを調整する機能が備わっている。本実施例では、2つの画像が同時に取得できるため、これら2つの画像の明るさとコントラストは独立かつ同時に変更可能であることが望まれる。そこで、モニタ702は、2つの画像それぞれの明るさ及び/又はコントラストの階調を調整する操作画面(第一の入力部)705を備える。更に、モニタ702は、2つの検出器で取得する信号のエネルギー閾値を操作する操作画面(第二の入力部)706を備える。この操作画面でエネルギー閾値を選択することで、減速空間の電位を制御し、二次電子検出器に引き込まれる信号電子と後方散乱電子検出器に抜ける信号電子の割合を変化させる。これらの操作にはスクロールバーを適用することで、簡単かつ素早く行うことができる。
この機能によって、ユーザは欲しい試料情報をより直接的に選択できるようになる。なぜならば、欲しい試料情報が明確なユーザにとっては、減速空間の電位は重要ではなく、取得した信号電子のエネルギー帯が重要となるためである。従って、減速空間の電位や減速空間を形成する電極に印加される電圧を操作するのではなく、本実施例のように、実際に検出されると予想される信号電子のエネルギー帯を操作することで、ユーザの画像理解をはるかに優しくすることができる。
以上の実施例によれば、一次電子線の収差抑制と二次電子の高効率検出を両立することができる。
101…電子源、102…引出電極、103…試料、104…対物レンズ、105…ブースティング電極、106…試料台、110…二次電子検出器、111…第一の格子電極、112…通路電極、113…第一の静電場電極、114…開口、115…第二の静電場電極、116…第二の格子電極、117…軌道制御電極、118…後方散乱電子検出器、130…一次電子線、131a…二次電子、131b…後方散乱電子、140…引出電源、141…加速電源、142…ブースティング電源、143…リターディング電源、144…検出器電源、145…第一の減速電源、146…第二の減速電源、147…軌道制御電源

Claims (17)

  1. 一次荷電粒子線を放出する荷電粒子線源と、
    前記一次荷電粒子線を試料上に集束させる対物レンズと、
    前記荷電粒子線源と前記対物レンズ先端との間に設置され、金属部材からなる通路電極と、
    前記試料から放出される二次荷電粒子を検出する第一の検出器と、
    前記通路電極と電気的に絶縁された静電場電極と、を備え、
    前記通路電極は、前記一次荷電粒子線が該通路電極の内側を通過するように形成され、
    前記静電場電極は、前記通路電極の外周を覆うように形成され、
    前記静電場電極は、その側壁に開口を備え、
    前記第一の検出器の感受面は、前記開口に対向して配置される、
    荷電粒子線装置。
  2. 一次荷電粒子線を放出する荷電粒子線源と、
    前記一次荷電粒子線を試料上に集束させる対物レンズと、
    前記荷電粒子線源と前記対物レンズ先端との間に設置され、金属部材からなる通路電極と、
    前記試料から放出される二次荷電粒子を検出する第一の検出器と、
    前記通路電極と電気的に絶縁された静電場電極と、を備え、
    前記通路電極は、前記一次荷電粒子線が該通路電極の内側を通過するように形成され、
    前記静電場電極は、前記通路電極の外周を覆うように形成され、
    前記静電場電極は、前記対物レンズ側と前記荷電粒子源側に各々一つずつ配置され、
    前記対物レンズ側の静電場電極と前記荷電粒子源側の静電場電極の間に開口を備え、
    前記第一の検出器の感受面は、前記開口に対向して配置される、
    荷電粒子線装置。
  3. 前記静電場電極は、前記開口を有する側の第一の静電場電極と、該第一の静電場電極と前記通路電極の間に配置される第二の静電場電極とからなり、
    前記通路電極と前記第二の静電場電極は、電気的に絶縁されており、
    前記第一の静電場電極は、前記第二の静電場電極の外周を覆うように形成される、
    請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記対物レンズと前記検出器との間に配置され、前記通路電極と同じ電位となる第一の格子電極を備える、
    請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記通路電極と前記第二の静電場電極と接触する高抵抗材料を備える、
    請求項に記載の荷電粒子線装置。
  6. 前記高抵抗材料の抵抗値は1013Ω以下である、請求項に記載の荷電粒子線装置。
  7. 前記第二の静電場電極に接触する第二の格子電極を備える、請求項記載の荷電粒子線装置。
  8. 前記静電場電極は前記開口を複数備え、各々の開口に対応して前記検出器を備える、請求項に記載の荷電粒子線装置。
  9. 前記検出器を複数備える、請求項記載の荷電粒子線装置。
  10. 前記複数の検出器で得られた信号を加算及び/又は減算するシステムを備える、請求項又は記載の荷電粒子線装置。
  11. 前記感受面は、前記二次荷電粒子を光に変換するシンチレータであり、
    前記第一の検出器は、変換された光を検出する光検出器を備え、
    前記シンチレータに正電圧を印加する高電圧電源を備え、
    前記シンチレータの正電圧により前記静電場電極で減速された一部の前記二次荷電粒子を前記第一の検出器に偏向する、
    請求項又はに記載の荷電粒子線装置。
  12. 前記二次荷電粒子を前記第一の検出器の方向に偏向する偏向器を備える、請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
  13. 前記通路電極と前記対物レンズとの間に前記二次荷電粒子を偏向する第二の偏向器を備える、請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
  14. 前記第一の検出器と前記荷電粒子線源との間に、該第一の検出器で検出されなかった前記二次荷電粒子の一部を検出する第二の検出器を備える、請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
  15. 前記第一の検出器で取得されなかった前記二次荷電粒子の一部が衝突する変換電極を備え、
    前記第二の検出器が前記二次荷電粒子の衝突により前記変換電極で発生した荷電粒子を検出する、請求項14記載の荷電粒子線装置。
  16. 前記第二の検出器と前記第一の検出器との間に軌道制御電極を備える、請求項14記載の荷電粒子線装置。
  17. 荷電粒子像を表示する表示部を更に備え、
    前記表示部は、前記荷電粒子像の明るさ及び/又はコントラストの階調を設定する第一の入力部、及び/又は、前記検出器が検出する前記二次荷電粒子のエネルギー帯を設定する第二の入力部を備える、請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置。
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