JP5439498B2 - 電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は電子顕微鏡に関する。
走査電子顕微鏡は、加熱型または電界放出型の電子源から放出された電子を加速し、静電または磁界レンズを用いて細い電子ビーム(一次電子線)とし、該一次電子線を観察する試料上に二次元走査し、該一次電子線照射で試料から二次的に発生する二次電子または反射電子等の二次信号を検出し、検出信号強度を一次電子ビームの走査と同期して走査されるブラウン管の輝度変調入力とすることで二次元の走査像を得る装置である。走査電子顕微鏡が半導体素子製作のプロセスまたは完成後の検査(例えば電子ビームによる寸法測定や電気的動作の検査)に使われるようになった結果、絶縁物の帯電を抑制して観察できる1kv以下の低加速電圧で10nm以下の高分解能が要求されるようになってきた。
その解決方法の一つとして対物レンズの主面を焦点に近づけて短焦点化する手法が用いられている。この手法は一般的にセミインレンズ型と呼ばれ、試料を対物レンズの上下磁極の下部に配置するが積極的に磁界を試料に漏洩させるような磁極構造を有している。セミインレンズ型の磁極構造は対物レンズの下方に空間が確保できるため上下磁極の間に試料を配置するインレンズ型に較べて大きな試料を扱えることもあり、半導体ウエハなどの検査装置に大きく普及している。
ところで、セミインレンズ型の磁極構成では強い磁界が試料面上に作用するため、電子線を試料に照射したときに発生する二次電子や反射電子などの二次的な電子の軌道に大きな作用を与える。走査電子顕微鏡における観察対象は多岐にわたるが、特に絶縁体試料の観察時には電子ビームの照射により二次電子や反射電子が発生することで試料表面が帯電して様々な像障害が現れる。最近はレチクルなどの電子ビームの照射によって帯電が生じやすい試料に対しても走査電子顕微鏡を用いて観察する要求が高まっており、帯電対策が急務となっている。特に、帯電により試料表面の電位が電子ビームの照射点周りで不均一になることで生じる電位勾配が原因で電子ビームの軌道が偏向されるビームドリフト現象とそれに伴う画像のぼけが大きな課題となっている。
特許文献1に説明されているような走査電子顕微鏡では、二次電子放出効率が1以上となるように電子ビームの入射エネルギーを設定して試料表面を正帯電の状態にし、試料表面と対物レンズの間に配置した帯電抑制用の平板電極および試料台の形状によって表面電位分布を制御してレチクル等の観察を可能としている。しかしながら、この技術はレチクル観察において有効な手法であるものの、帯電の影響を完全に除去するのは困難であった。特に表面にレジストが塗布されたレチクルのような入射ビームのエネルギーに依存した帯電変化が大きな試料に対しては、安定した測長精度が得られておらず、測長精度を向上させるためには帯電の更なる抑制が必要となる。
特許文献2に説明されている走査電子顕微鏡では、対物レンズの磁極ギャップ(上側磁極と下側磁極)近傍に対物レンズとは独立した磁性体円盤を配置することで対物レンズの磁界発生効率を改善して励磁コイルの消費電力を低減し、また、試料表面への漏洩磁界を減少させることで帯電を抑制して絶縁体試料を高分解能かつ高精度で観察することを可能としている。しかしながら、特許文献2に記載されている形状では分解能の低下が顕著であり、また、帯電抑制に効率的な磁性体円盤の具体的な形状については説明していなかった。
また、対物レンズの下部に磁性体を設置する形状については特許文献3でも開示されている。特許文献3では荷電粒子ビームの大きな側方運動を引き起こすことなく試料面で大きな入射角を達成するために、対物レンズの下部にデフレクタを置いてビーム偏向用の磁気フィールドを形成している。この横方向の磁気フィールドは励起コイルを用いて発生させており、発生した磁気フィールドを効率よく光軸付近に集中させるためにデフレクタ極片(磁性体の板)を設けている。しかし、ビームを偏向させることが特許文献3の目的であるため、デフレクタ極片は四極を形成する4つの切り欠きが有り、それぞれ励起コイルを有している。試料直上の電極が完全な回転対称ではなくセグメントに分割されていることから、電子ビームは方向ごとに異なる力を受けるために分解能は低下し、また、磁極の形状が回転対称ではないために帯電が非対称に形成され、ビームドリフトは強調される。
上記従来技術は絶縁体試料の帯電に対して効果はあるものの、その効果は限定的である。また、分解能の低下に対する配慮も不充分である。
特開2006−54094号公報 WO2007−119873号公報 特開2003−521096号公報
本発明は、試料表面の帯電で生じるビームドリフトを抑制して像ぼけの少ない画像を得るようにすることにある。
本発明は、電子源と、前記電子源から放出された電子線を収束する対物レンズと、前記電子線を試料に照射することによって該試料から発生する二次信号によって像を得る電子顕微鏡において、前記対物レンズと前記試料との間に、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より大きくかつ連続した内径を有する磁性体を設けたことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記磁性体は、ほぼ中心に電子線が通過する回転対称な開口部を持つことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記磁性体は平板であることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記磁性体の外径は前記対物レンズを構成する下側磁極の内径より大きいことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記磁性体が純鉄又はパーマロイであることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記磁性体と前記対物レンズとの中心軸がほぼ一致するように配置することを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記対物レンズと前記試料との間に、前記磁性体の他に非磁性体を設置することを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体はほぼ中心に電子線が通過する回転対称な開口部を有することを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体は平板であることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体の内径は、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より小さいことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体の外径が、前記磁性体の外径より大きいことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体は、前記磁性体より前記試料側に設置されることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記非磁性体は前記磁性体を収容するためのトレンチを有し、前記トレンチに前記磁性体が配置されていることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記対物レンズと前記非磁性体と前記磁性体のそれぞれの中心軸が略一致するように配置されたことを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、前記電子線は、前記対物レンズと前記磁性体からなる磁界レンズの中心と、前記対物レンズと前記非磁性体からなる静電レンズの中心の間を通ることを特徴とする電子顕微鏡である。
さらに、走査型電子顕微鏡であることを特徴とする電子顕微鏡である。
また、本発明は、試料を検査計測するために使用される電子顕微鏡における電子レンズであって、対物レンズと試料の間に、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より大きくかつ連続した内径を有する磁性体が設置されていることを特徴とする電子レンズである。
本発明の構成によれば、試料表面の帯電で生じるビームドリフトを抑制して像ぼけの少ない画像を得るようにすることができる。
本発明の一実施例の概略図である。 磁性体の平面図である。 磁性体の形状による試料近傍の等電位線を示した図である。 電子ビームの入射に伴う試料表面の正帯電の発生と緩和を示した図である。 磁性体の有無による磁界強度の変化を示したグラフである。 磁性体の有無による電子軌道の変化を示した図である。 磁性体の内径と二次電子の引き戻し効率の関係を示したグラフである。 磁性体の内径と分解能の関係を示したグラフである。 磁性体に非磁性体を追加した一実施例について対物レンズ付近を示した図である。 非磁性体の内径の変化による試料近傍の等電位線を示した図である。 電極の位置ずれと分解能の関係を示したグラフである。 磁界レンズ中心と静電レンズ中心および分解能が最大となる条件を含む領域の関係を示した図である。 図9の別の実施形態を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。
図1は電子顕微鏡の実施例の概略図である。本実施例では、半導体ウエハなどの大型試料に対してウエハ上の配線などの測長や検査を行うことを目的とし、一次電子線のエネルギーを数100eVから数keVの低加速電圧とした場合の構成を用いている。ただし、同様の構成を用いる電子顕微鏡であれば対象としている試料や目的、加速電圧が大きくても適用が可能である。
電子源として電界放出陰極1と、引出電極2の間に引出電圧を印加すると、放出電子3が放出される。放出電子3は引出電極2と接地電位にある陽極4の間でさらに加速される。陽極を通過した電子ビームのエネルギー(加速電圧)は電子銃加速電圧と一致する。陽極を通過した一次電子ビームはコンデンサレンズ5、上走査偏向器8、下走査偏向器9で走査偏向を受けた後、正の電圧を印加された対物レンズ32の上側磁極11で加速される。加速された一次電子ビームは対物レンズ32で試料上に細く絞られる。対物レンズ32は対物レンズコイル10と上側磁極11と下側磁極12等から構成され、対物レンズコイル10で発生した磁界を上下磁極のギャップから漏洩させて光軸上に集中させ、電子ビームを収束させる。磁界レンズ32の強度は対物レンズコイル10の電流量を変化させることで調整する。対物レンズ32を通過した一次電子ビームは対物レンズ32と試料14の間に作られた減速電界で減速され、試料14に到達する。この構成では、対物レンズ32を通過するときの一次電子の加速電圧は最終的な加速電圧よりも高くなっている。この結果、最終的な加速電圧の一次電子ビームを対物レンズ32に通す場合に比較すると、対物レンズ32での色収差が減少し、より細い電子ビームが得られて高分解能を達成する。対物レンズ32の一次電子ビームの開き角はコンデンサレンズの下方に置かれた絞り6で決められる。絞りのセンタリングは調整つまみ7で行う。図では機械的な調節を行っているが、絞りの前後に静電または磁界偏向器を設け、電子ビームを偏向させて調整してもよい。
対物レンズ32で細く絞られた電子ビームは上走査偏向器8と下走査偏向器9で試料上を走査されるが、このとき上走査偏向器8と下走査偏向器9の偏向方向と強度は走査した電子ビームが常に対物レンズ32の中央を通るように調整されている。試料14は試料ホルダ15の上に固定されている。
一次電子ビームが試料14を照射することで二次電子16が発生する。対物レンズ32と試料14の間に作られた減速電界は二次電子に対しては加速電界として働くため、対物レンズ32の通路内に吸引され、対物レンズ32の磁界でレンズ作用を受けながら昇っていく。対物レンズ32内を通過した二次電子は対物レンズ32と下走査偏向器9の間に置かれた吸引電極17の横方向電界で吸引され、吸引電極のメッシュを通した後、10kv(正電位)が印加されたシンチレータ18で加速され、シンチレータ18を光らせる。発光した光はライトガイド19で光電子増倍管20に導かれ電気信号に変換される。光電子増倍管の出力はさらに増幅され、ブラウン管(図示せず)の輝度変調入力になる。
本特徴である磁性体13は対物レンズ32の下側磁極12と試料14との間に設置している。セミインレンズ型の磁界レンズでは高い分解能を達成するために試料14方向に対して磁界の漏洩をする構造を有しており、この磁性体13によって高い分解能を保持しつつ漏洩している磁界の分布を変化させることが可能となる。磁界分布は磁性体13の形状や大きさによって任意に変化させることができる。磁性体13の材質は対物レンズ32の一部としても作用するため純鉄やパーマロイなどの高い飽和磁束密度を持つことが好ましく、また電子ビームによる帯電を回避するために金属であることが必要である。
この磁性体13は対物レンズ32との磁気抵抗を大きくするために図1に示すように対物レンズ32とは空間(磁性体13と下側磁極12との間の空間)を設けて配置する。このようにすると、磁極からの漏洩磁界を磁性体13に導くことができ、磁性体13がない場合に空間に無駄な磁界を形成するよりも効率よく光軸上の磁界強度を上げることができる。なお、形状を円盤とするのは、軸対称な対物レンズ32の磁界を非対称性なく利用するためである。磁性体13を対物レンズ32に対して空間を設けて設置するのは、必要以上に強い磁界を導いて磁気飽和を起こすことを避ける必要性と、本来は磁性体がないセミインレンズ型の対物レンズとして最適に設計されている特性を大きく変化させないためである。特に、対物レンズから独立させて空間で減衰した磁界を磁性体に取り込むため、磁性体の厚みを薄くしても磁気飽和がなく、磁性体の試料側の面から磁界が漏洩しないため、試料上への漏洩磁界を遮蔽する効果が非常に大きくなる。
また、磁性体の外径は対物レンズの下側磁極の内径より大きく設計している。これは対物レンズで生成した磁界を磁性体に効率よく取り込ませるためであり、磁性体の外径が対物レンズの下側磁極の内径よりも小さい場合では対物レンズの磁界をこの隙間から漏洩させてしまう。この領域で磁界を漏洩させると、試料表面上に不要な磁界成分が生じ、電子ビームの照射によって発生した放出電子の軌道を変化させてしまう。また、光軸での磁界強度が減少し、目的の磁界強度を維持するためには励磁コイルの電流量を増加させる必要が生じる。磁性体を設けることは励磁コイルの電流量を減らすことの利点の一つでもあるので、この形状では利点を生かすことができない。したがって、磁性体の外径は対物レンズの下側磁極の内径よりも大きく設計しなければならない。
図2に本発明の特徴である磁性体の平面図を示す。図2では磁性体13の中心に電子線通過用の穴21を設けている。電子線通過用の穴21は電子ビームの形状に変化を与えないように回転対称に開口しており、また、電子線通過用の穴以外に開口部はなく磁性体は連続的に形成されている。ここで回転対称とは、中心軸を基準に任意の角度で回転させても同じ形状となることを意味している。このことにより試料近傍に形成される磁場は良好な回転対称性を維持し、解像度の劣化を招く非対称磁場による収差が発生しにくい。
電子線通過用の穴以外に開口部が生じると、対物レンズ32で発生した磁界を目的の部分(電子線通過用の穴)以外でも漏洩することとなり、試料への漏洩磁界を遮蔽する効果を十分得られなくなってしまう。したがって、磁性体の形状は回転対称の電子線通過用の穴を開口部として持ち、電子線通過用の穴以外は連続した構造を持つことが望ましい。また、磁性体は電極としても作用し、試料表面の電位を安定化させるためにも用いられることから、図2の構造が望ましい。
前述したように、磁性体は電極としても作用して試料表面の電位分布にも影響を与える。これまでは平面構造の違いによる電位分布の関係に述べたが、以下では立体構造の違いとの関係について述べる。図3は磁性体の形状を変化させたときの試料表面の等電位線の変化を示した模式図である。図3(a)は磁性体が試料表面に対して平らな形状、図3(b)は磁性体が試料表面に対して段差を持った形状における等電位線である。試料14が全て絶縁物とすると、試料近傍の電位分布は磁性体と試料ホルダの形状によって決まる。もし、磁性体13の形状が試料表面に対して平らであると、試料表面の電位分布は試料面上で一定であり、等電位線24は試料表面に対して平行となり電位勾配は発生しない。一方
、図3(b)に示すような磁性体が試料表面に対して段差を持った形状ならば、等電位線は試料表面とは平行にならず電位勾配が発生してビームドリフト発生の要因となりうる。したがって、磁性体の形状は試料に対向する面が、段差のない、平らな構造であることが望ましい。なお、試料に対向しない面は試料表面の電位分布に影響を与えないので段差や傾斜があっても良い。
まず初めに、電子線の照射時における試料表面の帯電の形成原理を説明する。図4は電子線照射時における試料の帯電状態を示した模式図である。試料表面の帯電は電子の収支から計算することができる。試料に入射する電子のエネルギーは通常1keV以下と設定しており、試料の材質よって差は見られるが電子ビーム25の試料14への入射により発生する二次電子26の発生量が入射する電子数より多いため、試料表面は電子が不足して正帯電の状態27となる。発生した二次電子26は試料14から遠ざかって上方に設置された検出器に到達する成分28に加え、試料表面の正帯電に引き戻されて試料表面に到達する成分29に分類される。電子ビームの照射によって発生した正帯電を抑制するためには試料から発生した電子26を積極的に試料に引き戻すことによって可能となる。磁性体13を設置することで試料近傍の磁界分布が変化し、放出電子の軌道は変化する。負電荷を持つ二次電子が試料に戻ることにより、試料に形成されている正帯電を低減することが可能となる。
次に、磁性体13の設置により帯電が抑制される原理について説明する。図5は磁性体の有無による光軸近傍の磁界分布の変化を示した図である。ここでは、磁性体の内径を対物レンズの上側磁極の内径と同じに設定している。横軸R(mm)は光軸からの離軸距離であり、図5(a)(b)の縦軸はそれぞれ磁界強度の垂直成分Bz、水平成分Brである。磁性体を設置した場合、Bz強度は小さくなっている反面、Br強度は大きくなっている。BzとBrはそれぞれ放出電子の軌道に以下のような変化を与える。図6に模式図を示す。Bzは試料方向に対して大きさを持っており、試料表面から放出された電子は磁場の影響を受けて時計周りでサイクロトロン運動をする。図6(a)に示すように、磁性体の設置によりBzが減少するとサイクロトロン半径は大きくなる、すなわち試料表面から出射した放出電子の飛程は大きくなる。一方、Brは光軸から遠ざかる方向に大きさを持っており、試料表面から放出された電子は磁場の影響を受けて試料方向のローレンツ力を受けるために、試料に着地する。図6(b)に示すように、磁性体の設置によりBrが増加すると、試料方向へのローレンツ力は大きくなり、放出電子が試料に着地しやすくなる。磁性体の設置によりこれらのBrとBzの効果が相互作用することによって、放出電子の試料表面への着地は促され、より強く正帯電が抑制されることになる。
図5で示した磁場分布は磁性体の内径に大きな影響を受け、放出電子の軌道を変化させる。図7に磁性体の内径を変化させて放出電子の試料表面への戻り量を計算した結果を示す。横軸は対物レンズの上側磁極の内径に対する磁性体の内径、縦軸は磁性体のない形状で規格化した放出電子の戻り量の比である。図から分かるように、磁性体の内径が上側磁極の内径より大きなところで試料表面への放出電子の戻り量は最大となり、内径を大きくするにしたがって緩やかに放出電子の戻し効率が低下していく。一方、磁性体の内径を小さくすると急激に放出電子の戻し効率は低下する。磁性板を設けることによる帯電抑制の強調効果が得られているのは二次電子の引き戻し効率が1以上の領域であり、これは磁性体の内径と上側磁極の内径の比率が0.8以上のときに達成される。また、二次電子の引き戻し効率が1.5以上では帯電抑制の効果が顕著に見られ、これは磁性体の内径と上側磁極の内径の比率が1から2.5の間のときに達成される。したがって、磁性体の設置による帯電抑制の効果を明確に得るためには磁性体の内径と上側磁極の内径の比率を1から2.5の間にすることが好ましいが、これが0.8以上の内径比率においても帯電抑制の効果を得ることができビームドリフトを低減することが可能となる。
対物レンズの下側磁極の下部に磁性体を設置することで、対物レンズの主面は試料面から遠ざかる方向に移動するため、分解能の低下が生じる。分解能の低下は磁性体の内径と密接に関係しており、特に内径を小さくするとより主面が試料面から離れるので分解能の低下が顕著となる。絶縁体試料を観察時の典型的な加速電圧について、磁性体の内径を変化させて分解能の低下を計算した結果を図8に示す。横軸は対物レンズの上側磁極の内径に対する磁性体の内径、縦軸は磁性体のない形状で規格化した分解能の比である。磁性体の内径を小さくすると分解能が低下し、磁性体の内径が対物レンズの内径と同じ構造では分解能の低下は10%程度となり、さらに小さい構造では20%程度までにも低下する。分解能の低下が10%を越えるとSEM画像の画質に影響が目立ち始め、パターンの測長寸法精度の劣化が生じる。したがって、磁性体の設置による分解能低下を10%以下にするためには、磁性体の内径と上側磁極の内径の比率を1以上にしなければならない。
図7の結果から磁性体を設置することの利点である帯電抑制の効果を得るためには磁性体の内径と上側磁極の内径の比率を0.8以上にすること、特にその効果を得るためには1から2.5の間にすることが必要と分かった。一方、図8の結果から、磁性体を設置することの欠点である分解能低下をパターンの測長寸法精度の低下が生じる10%以下に抑えるためには、磁性体の内径と上側磁極の内径の比率を1以上にすること、すなわち磁性体の内径を対物レンズの上側磁極の内径より大きくすることが必要と分かった。これらの結果を合わせると、磁性体の内径を対物レンズの上側磁極の内径より大きくし、連続したものとすることで分解能の低下を抑えつつ帯電を抑制してビームドリフトの低減を達成することが可能となる。なお、ビームドリフトの低減が主目的で分解能が20%程度まで低下しても許される測定においては、磁性体の内径と上側磁極の内径の比率の設定条件を0.8以上としても良い。本実施例の構成を用いることで、分解能の劣化はなく、磁性体の設置前に較べてビームドリフトは1/2以下に低下して画像のぼけが低減した。
第2の実施例について図9を用いて説明する。なお、実施例1に記載の内容は特段の事情がない限り、本実施例にも適用できる。
図9は対物レンズ32と試料14の間に設置した磁性体13の下側に新たに非磁性体30を配置した構造を示す。試料14は試料ホルダ15で保持している。磁性体13と非磁性体30は同じ電圧を印加するために導通していても、絶縁させて異なる電圧を印加しても良い。非磁性体30は試料ホルダ15と平行に設置しており、また、形状を磁性体13より大きくすることで、試料表面の電位を制御することが可能となる。非磁性体30の設置により絶縁する試料が帯電しにくくする作用を持つとともに、試料表面の電位勾配を低減してビームドリフトを抑制する作用も有する。
非磁性体30の電子線通過用の内径が変化したときの試料近傍の等電位線を模式的に示した図を図10に示す。図10(a)は非磁性体の内径が磁性体より小さい構造、図10(b)は磁性体の内径と同じ構造である。非磁性体30の内径が磁性体13より小さいときには(図10(a))、等電位線31は試料表面に対してほぼ平行であり、試料での横方向の電位勾配は小さい。横方向に電位勾配が小さいことはビームドリフトの発生を抑える効果を持つことから、非磁性体の内径はなるべく小さい方が良い。特に、試料表面への電界の染み出しの原因は、対物レンズの上側磁極であるため、非磁性体の内径は上側磁極の電界を十分遮蔽できる大きさであることが好ましい。具体的には、非磁性体の内径を上側磁極の内径より小さくすることでこの要求を達成することができる。一方、非磁性体の内径が磁性体と同じ(図10(b))、あるいは磁性体より大きい場合、対物レンズの上側磁極の電界が試料表面に染み出し、等電位線は試料表面に対して平行ではなくなり横方向に電位勾配が発生する。横方向の電位勾配が発生することによりビームドリフトが強調される。したがって、電位勾配を低減してビームドリフトを低減するためには、非磁性体の内径を上側磁極の内径より小さくすることが必要となる。
図10に示した構造では試料近傍に分解能を支配する電極が3つ(対物レンズの上側磁極、非磁性体、磁性体)あり、上側磁極と磁性体で磁界レンズを形成し、対物レンズの上側磁極と非磁性体により静電レンズが形成される。装置の本来の性能を出すためにはこれらの電極の中心軸は一致するように設置することが必要であるが、実際に電極の組み合わせた場合には完全に中心軸が合うことはまれであり、電極のずれが分解能低下を引き起こす原因の一つとなる。電極のずれによる分解能の低下は磁界レンズに較べて静電レンズの方が寄与が大きいことが知られている。ここでは、静電レンズの構成要素の一つである非磁性体が他の電極の中心軸からずれた場合の分解能低下を計算した結果を図11に示す。横軸は非磁性体の位置ずれ量を内径に対する比率(%)で表したもの、縦軸は非磁性体の位置ずれがない場合の分解能に対する比率で表した分解能である。非磁性体の内径に対して数%のずれにおいても分解能は急激に低下する特性が見られており、分解能の低下を10%以下にするためには非磁性体のずれ量を1%以下に抑えなければならない。また、電極が本来の位置からずれてしまうと、電子ビームの軸に対して回転対称に電極が設置されていないことになり、帯電は非対称に形成されてしまう。非対称な帯電はビームドリフトを発生させる原因となるため、本発明で課題としているビームドリフトの低減には電極の位置は高い精度で合わせなければならない。
もし非磁性体のずれ量が1%以上ある場合には電子ビームの軸を変化させて分解能の低減を抑える手法を用いることが可能となる。具体的には、磁界レンズの中心に合わせていた電子ビームの位置を静電レンズの中心に近づけることで静電レンズのずれによる分解能低下の効果を低減する。電子ビームの位置と分解能の関係は電極の位置ずれ量に大きく依存するため装置条件に合わせて調整が必要であるが、一般に図12に示すように磁界レンズ中心と静電レンズ中心の間の斜線部の領域内の一点で分解能が最も良くなる条件が得られる。ここで二つのレンズ中心の間とは、これらを結ぶ直線を直径とする円の内側に相当する。したがって、電極を組み直したときに位置ずれが生じたときには、電子ビームの位置を調整して分解能を維持することが必要となる。本実施例の構成を用いることで、分解能の劣化はなく、磁性体と非磁性体の設置前に較べてビームドリフトは1/6以下に低下して画像のぼけが大きく低減した。
実施例2においては磁性体の下側に非磁性体を設置していたが、この構成では対物レンズと試料との間の作動距離が大きくなり、対物レンズの主面が試料から遠くなるために分解能が低下する。この課題は非磁性体に磁性体を収容するためのトレンチを設けることで解決することができる。図13に非磁性体にトレンチを設けて磁性体を収容した構造を示す。図13(a)は非磁性体の上側に、図13(b)は非磁性体の下側にトレンチを設置している。トレンチを設けて磁性体をはめ込む構造の利点としては、前述した作動距離を短くできて分解能の低下を抑えられることに加えて、電極の位置合わせの精度が向上することがあげられる。実施例2および実施例3では電子ビームの分解能に影響を与える電極が3つ(上側磁極、磁性体、非磁性体)あり、これらの中心軸が一致することで本発明の効果が最大限得られる。トレンチを設けてはめ合わせで電極の位置を固定する方法は電極のずれ量を加工精度内に抑えられることができるので、一般に電極の軸合わせに用いられている冶具を用いた手法に較べて軸合わせの精度を高くすることが可能となる。
また、非磁性体と磁性体は電極としても作用するため、二つの電極を組み合わせた形状は試料表面の電界に影響を与える。特に試料表面側の形状が重要となり、図9に示すように非磁性体が磁性体の下側にある場合には試料表面の等電位線は平行となり試料横方向の電位勾配はできないが、もし反対の配置であれば図3に近い形状となり試料横方向に電位勾配が発生する。横方向の電位勾配が発生するとビームドリフトの発生原因となるので、電極の試料側は平らにしなければならない。試料の反対側にトレンチを設けた構造(図13(a))では試料側は非磁性体で覆われているので電位勾配は発生しないが、試料側にトレンチを設けた構造(図13(b))では磁性体の表面が非磁性体の表面とずれていると電位勾配が発生する。したがって、磁性体と非磁性体の試料面側の表面の高さは一致しなければならない。このような構造にすることで、磁性体を非磁性体の下側に設置することが可能となる。本実施例の構成を用いることで、実施例2の構成と比較して軸合わせの精度が2倍以上に向上し、また、作動距離が短くなることで分解能は10%以上も向上した。
1:電界放出陰極、2:引出電極、3:放出電子、4:陽極、5:コンデンサレンズ、6:絞り、7:調整つまみ、8:上走査偏向器、9:下走査偏向器、10:対物レンズコイル、11:上側磁極、12:下側磁極、13:磁性体、14:試料、15:試料ホルダ、16:二次電子、17:吸引電極、18:シンチレータ、19:ライトガイド、20:光電子増倍管、21:電子線通過用の穴、24:等電位線、25:入射電子、26:二次電子、27:正帯電、28:検出される電子、29:試料に引き戻される電子、30:非磁性体、31:等電位線、32:対物レンズ

Claims (17)

  1. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子線を収束する対物レンズと、
    前記電子線を試料に照射することによって該試料から発生する二次信号によって像を得る電子顕微鏡において、
    前記対物レンズと前記試料との間に、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より大きくかつ連続した内径を有する磁性体を設けたことを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の電子顕微鏡において、
    前記磁性体は、ほぼ中心に電子線が通過する回転対称な開口部を持つことを特徴とする電子顕微鏡。
  3. 請求項1に記載の電子顕微鏡において、
    前記磁性体は平板であることを特徴とする電子顕微鏡。
  4. 請求項1に記載の電子顕微鏡において、
    前記磁性体の外径は前記対物レンズを構成する下側磁極の内径より大きいことを特徴とする電子顕微鏡。
  5. 請求項1に記載の電子顕微鏡において、
    前記磁性体が純鉄又はパーマロイであることを特徴とする電子顕微鏡。
  6. 請求項1に記載の電子顕微鏡において、
    前記磁性体と前記対物レンズとの中心軸がほぼ一致するように配置することを特徴とする電子顕微鏡。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電子顕微鏡において、
    前記対物レンズと前記試料との間に、前記磁性体の他に非磁性体を設置することを特徴とする電子顕微鏡。
  8. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体はほぼ中心に電子線が通過する回転対称な開口部を有することを特徴とする電子顕微鏡。
  9. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体は平板であることを特徴とする電子顕微鏡。
  10. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体の内径は、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より小さいことを特徴とする電子顕微鏡。
  11. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体の外径が、前記磁性体の外径より大きいことを特徴とする電子顕微鏡。
  12. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体は、前記磁性体より前記試料側に設置されることを特徴とする電子顕微鏡。
  13. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記非磁性体は前記磁性体を収容するためのトレンチを有し、
    前記トレンチに前記磁性体が配置されていることを特徴とする電子顕微鏡。
  14. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記対物レンズと前記非磁性体と前記磁性体のそれぞれの中心軸が略一致するように配置されたことを特徴とする電子顕微鏡。
  15. 請求項7に記載の電子顕微鏡において、
    前記電子線は、前記対物レンズと前記磁性体からなる磁界レンズの中心と、前記対物レンズと前記非磁性体からなる静電レンズの中心の間を通ることを特徴とする電子顕微鏡。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の電子顕微鏡において、
    走査型電子顕微鏡であることを特徴とする電子顕微鏡。
  17. 試料を検査計測するために使用される電子顕微鏡における電子レンズであって、対物レンズと試料の間に、前記対物レンズを構成する上側磁極の内径より大きくかつ連続した内径を有する磁性体が設置されていることを特徴とする電子レンズ。
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