JP5005866B2 - 可変の圧力を有する走査電子顕微鏡用の検出器および該検出器を有する走査電子顕微鏡 - Google Patents

可変の圧力を有する走査電子顕微鏡用の検出器および該検出器を有する走査電子顕微鏡 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、走査電子顕微鏡に対する検出器、例えば、可変の圧力を有する走査電子顕微鏡に対する検出器と、このような検出器を有する走査電子顕微鏡とに関する。ここで可変の圧力を有する走査電子顕微鏡またはHPSEMとは、試料室にガスを有する動作が、少なくとも0.1Paの圧力において可能である走査電子顕微鏡のことである。HPSEMでは検出器として通例、後置接続されたオペアンプを有するコレクタ電極またはガスシンチレーション検出器が使用される。後者は、後置接続された光電子倍増管を有するライトガイドからなる。いずれの場合においての、ガスにおける2次電子カスケード(Sekundaerelektronenkaskade)が必要である。2次電子カスケードを利用する装置は、例えば、US4785182,US5396067,US5677531,WO99/27559,JP2236939,JP2267846およびJP2273445ならびに刊行物Advances in Electronics and Electron Physics, Vol.78,1990年、第1〜102頁のG. Danilatosによる論文に記載されている。2次電子カスケードに関連してつぎの問題が発生する:
1. 2次電子カスケードの増幅率は、弧絡(Ueberschlaege)によって制限される、
2. コレクタ電極を有する今日のHPSEMでは、下方の圧力段絞り(Druckstufenblende)は、コレクタ電極、すなわち2次電子カスケードの端部の電極と同じような電位を有する。したがってこの2次電子カスケードの大部分はガスの道のり区間で発生しなければならず、ここでこの道のり区間は、これに沿って(逆方向に)1次電子散乱が発生するのと同じ道のり区間である。このために圧力およびガス区間を自由に選択することはできず、これらの積を十分に大きくして、圧力またはガス区間が実際にはさほど大きくなくてもよいことが多い場合であっても、2次電子カスケードの十分な増幅率が維持されるようにしなければならない。これに相応してこれらの条件の下で不要に強い1次電子散乱を受け入れなければならない。この欠点はビーム案内管における検出の際にも発生する、
3. コレクタ電極および後置接続されたオペアンプを有するHPSEMでは、高い走査速度は不可能である。低いビーム流強度では、アラインメントに必要な通常の走査速度でさえも不可能である。その理由は、オペアンプの時定数が、このオペアンプの過度に高い増幅率においてはこの走査速度に対して大きすぎるからである、
4. ガスシンチレーション検出器を有するHPSEMにおいても、コレクタ電極を有するHPSEMにおいても検出システムの効率は不十分である。結果的に信号雑音比が低下してしまい、また試料に対して大きなビーム障害(Strahlenschaedigung)が発生してしまい、このために多くの課題の実行が失敗してしまう。
【0002】
本発明の課題は、HPSEMに対して改良された検出器を提供して、上記の諸問題の少なくとも一部を取り除くことである。本発明の目的はさらに、このような改良された検出器を有するHPSEMを提供することである。これらの目的は、請求項1の特徴部分に記載された特徴的構成を有する走査電子顕微鏡と、請求項18の特徴部分に記載された特徴的構成を有する検出器とによって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0003】
本発明の走査電子顕微鏡は、公知のHPSEMと同様に、試料側の最終の圧力段絞りを備える、1次電子に対するビーム案内管と、試料室と、この試料室の試料ホルダと、第1電極とを有し、ここでこの圧力段絞りを通して1次電子が試料室に入り、また上記の第1電極は、試料ホルダと、ビーム案内管の最終の圧力段絞りとに対してプラスの電位を有する。試料と第1電極との間の電位差は、2次電子の加速に使用され、ここでこの2次電子は、試料ホルダに収容された試料から1次電子によって解き放たれたものであり、この加速された2次電子と、周囲のガス分子との衝突によって既知の2次電子カスケードが構成され、これによって2次電子流が増幅される。
【0004】
ここで本発明の意味でのビーム案内管としては、電子ビーム源と際との圧力段絞りとの間の領域を表す。
【0005】
本発明の第1実施形態では、少なくとも1つの第2電極が設けられており、試料ホルダの方を向いたその端部と試料ホルダとの間隔は、第1電極と試料ホルダとの間隔よりも小さい。この第2電極は、第1電極の電位と試料の電位との間の電位、または試料の電位を有する。
【0006】
本発明の第2実施形態では、比較的小さな導電率を有するただ1つの電極が設けられており、別個に印加された2つの電位に起因して、抵抗のチェーンの場合と同じようにこの電極に沿って電位差が発生する。この電位差により、表面に沿って電位が変化する電極が得られる。
【0007】
第2電極を使用することによって、または電極に沿って変化する電位によって、試料ホルダと第1電極との間の電位分布が影響を受けて、高いが臨界未満の電離密度を有する拡大された体積体が得られる。
【0008】
2次電子カスケードにより、ガスにおいて空間的に変化する電離密度が形成され、ここでこれは、設けられた電極の幾何学形状および印加された電位に依存する。ガスにおいて局所的に過度に高い電離密度が形成される場合、弧絡が発生する。電子の他にガスシンチレーションの光子が、主に電離密度の高い領域において形成される。
【0009】
本発明の根底にある機能原理は、高いが臨界未満の電離密度を有する拡大された体積体を形成し、これにより2次電子に対して比較的高い増幅率または比較的強い光電子信号を得ることである。ここで臨界未満とは、弧絡がまだ発生しない電離密度のことである。
【0010】
高いが臨界未満の電離密度を有する拡大された領域は、本発明において電極によって区切られているため、この領域は、残りの試料室に対して区切られた領域である。これが得られるのは、領域を区切るこれらの電極が同時に、高いが臨界未満の電離密度を有する拡大された領域の形成に使用されるためである。
【0011】
ここで高い電離密度を有する領域の一部は、区切られた領域の外部にあってもよく、例えば、この区切られた領域に入る2次電子カスケードの形態でもよい。この際に全体ないしは高い電離密度を有する体積体の少なくともその半分は、これらの電極によって残りの試料室から区切られる領域内になければならない。
【0012】
電極によって区切られる領域は、ビーム案内管によって閉じられる領域の外部にあり、ここでこの領域は最終の圧力段絞りによって試料室から区切られている。これは、高いが臨界未満の電離密度を有する拡大された領域が、最終の圧力段絞りの上方に、すなわちビーム案内管にある装置に対して2つの利点を有する。第1に2次電子をこの圧力段絞りを通して到達させるための手段を講じる必要がない。これは例えば、作動距離が大きい際にまたは最終の圧力段絞り開口直径が小さい際に問題である。しかしながら殊に第2に、最終の圧力段絞りの上方に、すなわちビーム案内管において、高い1次電子散乱を甘受する必要がない。これは、この領域において2次電子カスケードを有する高い電離密度を達成すべき場合には不可避である。高い1次電子散乱を有する、最終の圧力段絞りの上方のガスの区間は、この最終の圧力段絞りの下方のガスの区間とは異なり、小さな作動距離によって短じかくすることができない。電極によって区切られる領域をビーム案内管の外に配置することによって、本発明では、中間および小さな1次エネルギーによる作業も、これに結びついた既知の利点によって可能である。
【0013】
高いが臨界未満の電離密度を有する拡大化された領域という本発明のアイデアは種々の手法で実現可能であり、ここでこの領域は、試料室に対して電極によって区切られた、ビーム案内管の外の領域にある。
【0014】
1つの実施形態では、高いが臨界未満の電離密度を有する体積体は、2次電子カスケードの伝搬方向に対して垂直に拡大される。択一的な実施形態では、高いが臨界未満の電離密度を有するこの体積体は、2次電子カスケードの伝搬方向に拡大される。さらに高いが臨界未満の電離密度を有するこの体積体を2次電子カスケードの伝搬方向にも、これに対して垂直方向にも共に拡大する混合形態も可能である。
【0015】
コレクタ電極を有する公知のHPSEMでは、電離密度は下方の圧力段絞りの開口部の下側付近でその最大値に到達する。ガスシンチレーション検出器を有する公知のHPSEMでは、電離密度は、2次電子カスケードの端部における正の電極の前付近でその最大値に到達する。付加的な電極によって有利に電位を与えることにより本発明において達成されるのは、2次電子カスケードを、比較的大きな体積体に分割して、全体として高い増幅率が、同時に臨界未満の電離密度において達成されることである。したがってHPSEMに対する本発明の検出器および本発明の装置によって、2次電子カスケードと、これによって形成される光子との格段に高い増幅率が得られる。それは2次電子カスケードが第2電極によって形成されて、最も高い電離密度を有する領域が格段に大きな体積を占めるようにされるからである。これによって同じ最大電離密度で、2次電子カスケードおよびこれによって形成される光子の格段に大きな増幅率を達成することが可能である。
【0016】
上記の2番目の欠点は、本発明の検出器において回避される。それは下方の圧力段絞りの下側近くの領域と、2次電子カスケードの端部の電極との間に、高い増幅率を有する2次電子カスケードが可能であり、したがって下方の圧力段絞りの下側近くの領域ではまだ2次電子カスケードの高い増幅率を達成する必要がないからである。
【0017】
上記の3番目の問題は、本発明の検出器において、大きな電離密度を有する拡大された体積体に起因して、2次電子カスケードの格段に高い増幅率が達せされることによって解決される。これにより、後置接続されるオペアンプにより比較的小さな増幅だけしか必要としない。
【0018】
ガスシンチレーション検出器を有するHPSEMでは、2次電子カスケードの比較的高い増幅率によって、検出効率を改善することができる。この点では本発明は、ガスシンチレーション検出器を有するHPSEMに対しても極めて有利である。
【0019】
本発明のさらに有利な実施形態では、第2電極または低導電性の電極は、第1電極から試料ホルダの方向に傾いており、かつ試料ホルダの方を向いた端部において、第1電極によって形成される電界または補助電極の電界が通る開口部を形成し、ここでこの補助電極によって2次電子が第1電極に導かれる。
【0020】
有利には付加的に別の補助電極を設けて、第2電極の端部によって決定される、開口部を通って行われる2次電子の案内が改善される。
【0021】
さらに、有利には第1および第2電極が、走査電子顕微鏡の光軸に対して、すなわちビーム案内管に対して回転対称に構成される。このために第1電極は、ビーム案内管をリング状に包囲することができ、第2電極を、第1電極を包囲する、円錐状に試料ホルダの方に向かう漏斗状の電極として構成することができる。試料の方を向いた第2電極の開口部を通して電界突き抜けが発生し、これが2次電子を第1電極に導く。電極配置の回転対称性によって、1次電子ビームに対するマイナスの影響が低減される。
【0022】
別の補助電極のうちの1つは、ビーム案内管を管状に包囲する円筒状の電極として構成することが可能である。
【0023】
第1および第2電極および/または別の補助電極は、導電率の小さなただ1つの電極として、例えば、低導電性のコーティングを有する絶縁体として構成することが可能である。絶縁体上の薄いコーティングの代わりに、導電率の低い材料からなる単一材料の電極としての構成も可能である。この場合、この電極の導電率が低いことに起因して、この電極に沿って、分圧器回路の意味で場所によって異なる電位が発生する。低導電性の電極の、試料の方を向いた端部ないしはその端部の接触接続部は、別個の第1および第2電極を有する実施例において第2電極に相応する。個所、すなわち低導電性の電極と、最も高い電位との接触接続部は、別個の第1および第2電極を有する実施例において第1電極に相応する。したがって別個の電極を有する実施例と同様に、低導電性の電極の試料の方を向いた端部は、最も高い電位を有する、この低導電性の電極の個所よりも低い電位を有する。
【0024】
本発明の別の実施例では、低導電性の電極は、ライトガイドの一方の側が開いた空所の内側に取り付けられる。最も高い電位を有する低導電性の電極の接触接続個所の機能は、ここでも第1電極のそれに相応する。これは、ライトガイドにの空所において試料側の入口開口部から離れたところにある。この空所の試料側の開口部の近くにおける、低導電性のコーティングの接触接続部の機能は、別個の第1および第2電極を有する実施例における第2電極のそれに相応する。この空所の試料側の入口開口部の近くにおける、低導電性のコーティングの接触接続は電極によって行うことができ、ここでこの電極は、ライトガイドの外側の表面に取り付けられており、かつそこでライトガイドの反射部として使用される。
【0025】
空所は円錐状またはピラミッド状の構成することができ、これによってライトガイドにおける光検出器への光の案内が改善される。
【0026】
しかしながら空所の別の形状、例えば円筒状の中ぐり孔も可能である。
【0027】
さらに、この低導電性の電極を、入口開口部の近くの領域において、この入口開口部から離れた領域よりも少ない層厚で構成することも可能である。この結果、入口開口部の近くにおいて導電率が低くなるのに起因して、この領域において、入口開口部から離れた領域よりも大きな電界強度が得られる。
【0028】
第1電極またはこれに相応する接触接続部は、ライトガイドの空所において、有利には空所の少なくとも向かい合う2つの側において、空所の拡張された区間にわたって延在しており、これによって2次電子カスケードができる限り大きな体積体に分割される。
【0029】
高いが臨界未満の電離密度を有する体積体が2次電子カスケードの伝搬方向に拡大される本発明の1実施形態では、複数の電極または低導電性のただ1つの電極が、ライトガイドの長く延在する空所または中間空間に沿ってまたはライトガイドに接して延びている。ここで長く延在する空所または中間空間とは、この空所または中間空間の断面に内接する円の最大直径の2倍よりも大きな長さを有する空所または中間空間のことである。空所の入口側の領域では電極に電位を与えて、2次電子に対して高い増幅率が生じるようにする。択一的には入口開口部の前に付加的な電極を設け、電位を与えて、この入力側の領域において2次電子に対して高い増幅率が生じるようにすることも可能である。この場合に入口側の領域に空所または中間空間の第2の領域が続いており、ここでは電極には種々の弱い電位が与えられて、この第2の領域において格段に低減された、有利には0.2倍〜5倍の、理想的は1である増幅率が2次電子に対して得られる。
【0030】
この第2の領域は、長く延在した領域である。ここでは確かに2次電子流の増幅率または大きな増幅率は発生しないが、さらに高いが臨界未満の電離密度が維持される。ここでは2次電子カスケードは、ガスにおける衝突によって、また2次電子が中間空間の壁に拡散することによって減衰し続けるが、同時に加えられた電界によって強められもする。高い電離密度によってこの体積体領域に強いガスシンチレーションが発生し、これはライトガイドの端部に配置された光検出器によって検出可能である。この検出器配置は、臨界未満の電離密度を有する拡大された体積体により、検出感度の格段の改善をも可能にする。
【0031】
別の構成は、Everhardt-Thornley検出器との組み合わせである。ここでは、いずれにせよ設けられているライトガイドの端面は、シンチレータとして構成され、かつ接触接続部として薄い導電性の層を有し、これに高電圧が供給される。この高電圧を1次電子放出から十分に保護する前置の別のグリッド電極を用いることによって、この検出器構成を電子顕微鏡の真空動作における電子検出にも使用可能である。
【0032】
下方の圧力段絞りの開口部の領域にコレクタ電極を有する今日通常のHPSEMにおいてつぎのような強い電界強度があることが多いのに対して、すなわち圧力段絞り開口部内における電界の大きな曲がりを発生し、1次電子に負の影響を与え、かつ分解能の悪化に結びつく強い電界強度があることが多いのに対して、本発明の検出器では、下方の圧力段絞りの開口部の領域において、弱い電界強度しか必要としないため、このような不利な影響は低減される。
【0033】
別の実施形態では、空所または中間空間の軸および/または中間面は、直線ないしは平面ではなく湾曲している。これは第1には突き抜けを助長し得る多くの粒子、例えばX線量子(Roentgenquant)が空所に大きく広がってしまわないようにするという利点を有する。第2にはこれは、高エネルギーの電子が湾曲した電界経過をよく追従できず、したがってこれは方向転換することもなくガスにおける衝突によって壁に当たり易いという利点を有する。
【0034】
湾曲した軸を有するこのような空所の、作製の容易さに起因する有利な実施形態は、例えば、螺旋形の空所であり、ここでは螺旋は円筒状の内側部分から作製することができ、これは、外側部分として使用される外側の中空円筒形と共に螺旋状の空所を形成する。
【0035】
別の有利な実施形態および特徴は、図面に示した実施例の以下の説明に記載されている。ここで、
図1は、本発明のガスシンチレーション検出器の第1実施例の概略図を示しており、
図2は、コレクタ電極を有する本発明のHPSEMの概略図を示しており、
図3は、本発明の検出器の概略図を示しており、ここでは表面に沿って連続的に電圧降下が発生する電極が使用されており、
図4は、2次電子カスケードに複数の側からライトガイドが接する本発明のガスシンチレーション検出器の概略図を示しており、
図5は、図4に垂直な断面における、図4の検出器の概略図を示しており、
図6は、図4および5に垂直な断面における、図4の検出器の概略図を示しており、
図7は、ガスシンチレーション検出器に対する別の実施例の断面図を示しており、
図8は、別個の圧力領域に対する複数の空所を有する別のガスシンチレーション検出器の概略図を示しており、
図9は、向かい合う空所壁の間隔が変化するガスシンチレーション検出器の別の実施例の概略断面図を示しており、
図10は、図9の検出器を、図9に対して垂直な断面で示す図である。
【0036】
図1〜図10は、HPSEMに対する本発明の検出器の概略図を示している。顕微鏡筒(Mikroskopsaeule)、試料室、ポンプ装置、制御装置その他はここでは示されていない。また電位U1〜U9を形成する電圧源およびコレクタ電極に接続されているオペアンプないしはライトガイドに接続されている光電子倍増管も示されていない。
【0037】
図1〜図6では1次電子は、ビーム案内管の下方の圧力段絞り21の開口部20を通って、図示しない試料ホルダに収容された試料11に到達し、ここでこの1次電子は2次電子を形成する。放出された2次電子およびこの2次電子によりガスにおいて形成された2次電子は、下方の圧力段絞りの下の領域19において、電界によって側方に偏向され、2次電子カスケードの端部に配置されておりかつ電界が案内される第1電極(50,51,52,67)の方向に加速される。これにより、ガスにおける2次電子の形成による増幅の大部分が、領域19と、2次電子カスケードの端部に配置されている電極(50,51,52,67)との間の電界に沿って行われることになる。この際にこの2次電子カスケードによって形成される正のイオンは、この電界を逆方向に進み、領域19の方向に搬送される。
【0038】
図1では試料11と下方の圧力段絞り21との間の有利な電位差は、作動距離、試料およびガス組成に応じて例えば800Vまでになり、水蒸気を使用する際には有利には250〜450Vになる。これによって2次電子カスケードが、この試料と下方の圧力段絞りとの間で形成される。漏斗状先端部によって、第1電極51を実質的に漏斗上に試料11に向かって包囲する第2電極31は、圧力段絞り21に対して有利には0〜150Vだけプラスである電位を有する。第2電極に対して平行に延在する別の補助電極34は、第2電極31の漏斗の内側に、絶縁体32を介して収容されている。別の補助電極41がビーム案内管に平行に延在している。これらの別の電極41および34の電位は、第2電極31の電位に対して有利には250Vまでプラスであるが、第1電極51に対してはマイナスである。これによって、第1電極51によって形成された電界の、下方の圧力段絞りの下の領域19への電界突き抜け(Felddurchgriff)が発生し、これは、第2電極31と圧力段絞り21とによって形成される開口部を通して2次電子を通過させる。別の電極34は絶縁層32を介して第2電極31に固定されている。別の電極41は、同様にビーム案内管における絶縁層を介して圧力段絞り21に固定するか、または(図1に示したように)ライトガイド56に固定することが可能である。第1電極51は、複数の導体路または導線からなり、これはライトガイド56の表面に固定されており、これらの間には間隙が設けられており、この間隙を通して光子がライトガイドに入ることができる。第1電極51の電位は、検出器の幾何学形状およびガス組成に応じて、下方の圧力段絞り21の電位よりも、例えば100〜1000V(ガスとして水蒸気を使用しかつ図1に概略的に示した幾何学形状に対しては有利には200〜500V)だけ大きい。したがって全体として試料と、2次電子カスケードが終了する第1電極51との間に、公知のHPSEM検出器において同じガス圧力で可能な電位差よりも高い電位差を得ることができる。試料11と第1電極51との間のこのより高い電位差によって、2次電子カスケードの格段に高い増幅率と、上に列挙したこれに関連する利点とが得られる。
【0039】
図2には、コレクタ電極を有する本発明のHPSEM検出器の概略図が示されている。試料11、下方の圧力段絞り21,電極31,41および34間の有利な電位差は、図1と同じである。図2では2次電子カスケードはコレクタ電極52で終わる。この電極は、圧力段絞り21に対して、検出器幾何学形状およびガス組成に応じて、例えば150〜1000Vだけプラスであり、これは第1電極である。水蒸気と、図2に示した幾何学形状とに対して、電位差は有利には250〜500Vである。簡単な構造が所望される場合、別の補助電極54および53は省略可能である。補助電極53および54を使用する際の利点は、コレクタ電極52の電界の、別の補助電極34と41との間のギャップ形状の開口部までの電界突き抜けが改善されることである。ここで補助電極53および54の電位は、図2に概略的に示した幾何学形状に対して、有利にはコレクタ電極52に対して0〜100Vだけマイナスである。2次電子カスケードが通過するガスの区間をさらに大きくするためには、外側の補助電極34を複数の部分に分割することができ、これによりこれらに種々異なる電位を与えて、これらが2次電子を光軸からさらに離れた領域に導くことできるようにすることが可能である。この場合にこれらの離れた領域にコレクタ電極が配置される。このようにすることの利点は、2次電子カスケードの増幅率が同じ場合、2次電子カスケードの端部のコレクタ電極の前でさらに小さな電離密度が得られることである。これに相応して弧絡を受けることなしに2次電子カスケードのさらに高い増幅率が可能である。コレクタ電極52,補助電極53および54、ビーム案内管を管状に包囲する電極41、およびコレクタ電極52を漏斗状に包囲する第2電極31は、図2において絶縁体55に固定される。
【0040】
図3には、HPSEMに対する本発明の別の検出器の概略図が示されている。ライトガイド56を絶縁体55の代わりに使用する際には、これはガスシンチレーション検出器である。 後置接続されたオペアンプを有する点線のコレクタ電極52を使用する際には、これは同時にコレクタ電極を有する検出器でもある。コレクタ電極を有する検出器としてだけこれを利用したい場合、ライトガイド56を平らな、点線で示した絶縁体55によって置き換え、これによって構造高を低減することができる。図1および図2の第2電極31の代わりに図3では絶縁体33があり、その下側は導電率の大きな層30、例えば金属層を有しかつ電極31の機能を果たす。試料11と圧力段絞り21との間の有利な電位差は、図1および図2と同じである。図3における圧力段絞り21と金属層30との間の有利な電位差は、図1および2における圧力段絞り21と第1電極31との間の電位差と同じである。絶縁体33の上側には薄い層35が示されている。これは中程度または小さな導電率を有しており、金属層30との境界において、金属層30の電位U3に接触接続している。その外側の縁では層35と金属層50とが接触接続しており、その電位は、図2のコレクタ電極52の電位と同じ有利な大きさを有する。これにより薄い層35に沿って電圧降下が発生する。同様の電圧降下は、空所の反対側の壁においてもライトガイド56に沿ってないしは絶縁体55に沿って発生する。これによって、2次電子カスケードは、光軸から遠く離れた領域に導かれることになり、またコレクタ電極52がない場合に2次電子カスケードが最終的に電極50(ないしはコレクタ電極52が存在する場合には、このコレクタ電極52)で終わることになる。2次電子カスケードが光軸から遠く離れた領域に導かれる場合の利点は、図2に関連してすでに述べた。つぎのような電極(35,54)を使用することの利点、すなわちこれに沿って連続的に電圧降下が発生する電極を使用することの利点は、2次電子カスケードを、光軸から遠く離れている領域に殊に良好に導くことができることである。これに加えて作製上のコストが低減される。それはこのような電極によって、種々異なる電位を有する複数の電極を置き換えられるからである。金属層30と電位U3との接触接続は、有利にはほぼ、U3の等電位面に延在する分離した導線36を介して行われ、ここでこれはこれが導線なしに存在するかのように行われる。図1および2の電極41の機能を、図3において果たすのが、ビーム案内管を絶縁体23を介して包囲する導電率の大きな層42であり、これは例えば金属層である。その電位は有利には、圧力段絞り21の電位よりも5〜250V高く、圧力段絞り21から絶縁層23によって電気的に分離されている。金属層42と電極21との間には導電率の小さな薄い層22を被着することでき、これに沿って電位U2とU4との間の電圧降下が発生する。構造を簡単にするために金属層42,絶縁体23および金属層22を省略することも可能であるが、この場合には、2次電子カスケードを光軸から離して導く電界に対して、余り良好ではない電界突き抜けしか得られない。ライトガイド56の光透過性の下側には、薄い構造、例えば網状の路で、中程度または小さな導電率を有する層54が被着され、導体路の幅は1mmよりも小さく、これらの導体路間には間隙があり、この間隙を通して、光子がライトガイドに入ることができる。例えば網状であるこの層は、金属層42によって電位U4に接触接続しており、かつ金属層50によって電位U8に接触接続しており、これによってこの層に沿って、第2電極を形成する層35と同じように電圧降下が発生する。極めて有利な実施形態では、層54は、ガスシンチレーションにおいて形成される光子に対して透過性を有する。この場合には層内に間隙も不要である。絶縁体55をライトガイド56の代わりに使用する場合、層54、すなわちこれに沿って電圧降下が発生する層を同様に間隙なしに実施して、できる限り少ない作製コストを達成する。この場合、この層は光透過性でなくてもよい。
【0041】
図4,図5および図6には、種々異なる断面で本発明の別のガスシンチレーション検出器が示されている。ここで図4には図5および図6の断面の経過が書き込まれている。図の面の背後にあるライトガイド、絶縁層64,電極15,30および50の部分は、図4において点線で示されている。ライトガイド56は、4つの部分56a,56b,56cおよび56dに分割されている。これらはピラミッド状の空所を形成し、図6ではこの中をこのピラミッドの底面から覗いている。この空所の壁は、ライトガイドの光透過性の表面によって形成され、これに図3と同様に中程度または小さな導電率を有する層(54a,54b,54c,54d)が被着されており、これに沿って電圧降下が発生する。図3と同じようにここでもこの層を構造化して、光子がライトガイドに入ることのできる間隙を設けるようにするか、またはこの層を光透過性にして、光子が層それ自体を通過できるようにする。図5および図6からわかるようにライトガイドの外周に付加的な絶縁体(61,62,63および64)が被着されている。このライトガイドおよび絶縁体は、複数の部分からなる電極30(30a,30b,30c,30d,30e,30f,30g,30h,30iからなる)によって包囲されており、その電位はU3である。この電極によって、このライトガイドの内側の表面に被着された層54a〜54dも接触接続する。ライトガイドの内側の表面に被着されたこれらの層54a〜54dは反対側では電極50によって接触接続する。この電極は、電位U8を有し、かつライトガイド56aおよび56bないしは56cおよび56dの間の全境界面に配置されている。この電極の機能は、図3の電極50の機能に相応する。この電極において2次電子カスケードが終了する。図5からわかるようにライトガイドは、光軸から見ると2つの側ではなく一方の側にだけ延在しており、これは図1および図3の実施例の場合と同じである。
【0042】
図1〜図3に示した構造とは異なり、図4〜図6の構造において電極は、試料11と下方の圧力段絞り21との間の領域において回転対称ではない。ライトガイド56bおよび56cは、光軸の周りに半円状の断面を有する。これによってこれらのライトガイドと、下方の圧力段絞り21との間に開口部が形成され、これを通して2次電子カスケードの一部がピラミッド状の空所に入ることができる。これは、ライトガイドを包囲する電極30(30iも含めて)が、圧力段絞り21に対し、拡大率、1次エネルギーおよび作動距離に応じて、0〜500Vだか有利には0〜200Vだけ高い電位を有することによって促進される。この一方向に作用する電界は、達成可能な解像度に対して負の影響をもたらすことになる。したがって高い解像度を達成したい場合、走査電子顕微鏡の光軸に対してライトガイドの反対側にある補償電極15に電位U9を与えることができ、ここでこの電位を選択して、光軸の領域において補償電極15の方向の電界と、ライトガイド56の方向の電界とがほぼ均衡するようにする。ここで補償電極15は、中空の円錐台セグメントの形状を有しており、その輪郭は図4において点線で示されている。これによって試料を、図5〜図6に示した構造において極めて良好に電極15の方向に傾けることができる。ここでは電位U9を変更することによって、分解能の低下に対処することができる。この分解能の低下は、試料11と下方の圧力段絞り21との間に印加した電圧によって、このようにしなければ、試料を傾けた際に発生し得るものである。下方の圧力段絞り21は、ガス組成、作動距離および試料に応じて選択されかつ水蒸気に対して有利には試料電位よりも0〜500V高い電位を有する。複数の部分電極からなりかつライトガイドを外側から包囲する電極30は、図示の検出器幾何学形状については、下方の圧力段絞り21に対して0〜500V、有利には0〜200Vだけプラスの電位を有するが、別の検出器幾何学形状ではさらに大きくすることも可能である。図3と同様に図4〜6においてもビーム案内管を包囲する付加的な電極42を設けることができ、ここでこれは金属層からなり、かつ絶縁層23により圧力段絞り21に対して電気的に絶縁されている。その電位U4は、図示の検出器幾何学形状については圧力段絞り21に対して同様に有利には0〜200Vだけプラスである。構成上の簡略化は、ビーム案内管を包囲する電極42の電位U4を、ライトガイドを外側から包囲する電極30と同じ電位U3にすることによって得られる。図3と同様に図4の構造においても、低いまたは中程度の導電率、および電極21と、ビーム案内管を包囲する電極42との間の連続的な電圧降下を有する薄い層22を設けることができ、これにより電界の経過をさらに改善し、かつ絶縁体23を覆うことができる。下方の圧力段絞り21と、ライトガイドを包囲する電極30との電位差が小さい場合には有利な実施形態として、ビーム案内管を包囲する電極42、絶縁体23および薄い層22を省略することにより構成上の簡略化が得られる。
【0043】
全体的には図4〜6に示した構造の機能は、図3に示した構造のそれと同様である。試料11と下方の圧力段絞り21との間には2次電子カスケードが形成される。のちに2次電子流のさらなる増幅がピラミッド形状の空所において行われるため、ここではHPSEMに対する今日公知の検出器とは異なり、弱い2次電子カスケードで十分である。電位U9,U3,U2およびU1の調整に応じて、2次電子カスケードの大部分を右上にピラミッド形状の空所に導くことができるが、この際に1次エネルギーおよび電位差によっては顕微鏡の十分な分解能が得られないか、または図4において2次電子カスケードの右半分をピラミッド形状の空所に導くことできかつ顕微鏡の十分な分解能を達成することができるかのいずれかである。ピラミッド形状の空所では2次電子カスケードが、電位U8の第1電極50に向かってすべての方向に延びる。ここで電位U8は、ガス組成および検出器幾何学形状に応じて、例えば100V〜1000V(概略的に示した幾何学形状およびガスとしての水蒸気に対しては有利には100V〜600V)だけ下方の圧力段絞りの電位U2より高い。ライトガイドによって包囲されたピラミッド形状の空所において2次電子カスケードを形成することの利点は、ガスシンチレーションによって形成された光子の極めて大部分がライトガイドに到達することである。これは択一的にはより小さな構造スペースおよびライトガイドのより小さな断面積によって達成することも可能であり、これはライトガイド面を、絶縁性の反射面によって置き換え、この面に導電率の低い層を被着することによって行われる。絶縁性の反射面は、背面からめっきされた薄いライトガイドから構成することも可能である。空所のピラミッド形状の利点は、低いまたは中程度の導電率を有する層からなる構造体を、殊に簡単にライトガイド表面に被着できることである。それはこの空所の境界面が平坦だからである。しかしながらこの空所に対して、平坦な境界面も有さずかつ電界について部分的にさらに有利な別の形状も可能であることは当然である。
【0044】
図1〜図4では、第2電極31ないしは30ないしは30iによって形成される開口部は比較的大きく、ここでこの開口部を通して2次電子が到達する。しかしながらこれは格段に小さくすることができる(例えば圧力段絞りの開口部と同じ大きさ)か、またはこれを圧力段絞りの側方に配置される複数のより小さな開口部によって置き換えることができる。この際の利点は、2次電子カスケードに対して、試料室に存在するガスよりも格段に高い増幅率を有する別のガスを使用できることである。試料室のガスとの交換をできるだけ少なく維持するために有利であるのは、試料室において、また2次電子カスケードが発生する空所において同じ圧力を有することである。ここでは2次電子カスケードが発生する空所を2次電子カスケードに対して望ましいガスによって洗浄することができ、これによって試料室からのガスによる汚れができる限り少なく維持される。試料室からのガスによる汚れがさらに小さくされるのは、空所におけるガスの圧力を試料室における圧力よりも高く維持する場合である。2次電子カスケードによって動作する本発明の検出器によって、試料室にほとんどガスのない動作も可能であり、ここでは試料室は常時排気され、試料室にあるガスは、開口部を通って、2次電子カスケードが発生する空所から流れ足されたガスだけからなる。
【0045】
図7のガスシンチレーション検出器は、光透過性の材料からなる円筒状の管80から構成され、これは光検出器82をライトガイド83の端部に有する。このライトガイド83はこの円筒状の管に接続されている。一方の側が開いた、ライトガイドの空所は、低導電性のコーティング84を有する。接触接続リング65,66,67に有利な電位を与えることによって達成されるのは、管の内室81の入口側の領域68において比較的電界強度の強い領域が発生し、この領域において強い2次電子カスケードが発生することである。この領域における電離密度は、理想的には絶縁破壊−電離密度の近くまでになる。この入口側の領域には、断面に内接する円の最大の直径よりも長い領域69が続いており、ここでは接触接続部66,67に有利に電位を与えることによって、比較的に弱い電界強度が得られ、これによりこの領域において約1倍の2次電子の倍増が行われ、したがって2次電子流は、実質的にさらなる増幅なしに一定に維持される。この長く延在する第2の領域では大きな電離密度に起因して長い領域にわたって、強いガスシンチレーションが発生し、この際にブレークダウンに結びつく、臨界を上回る電離密度は不要である。第2の領域に形成された光子を検出することによって、元々の2次電子の極めて感度の高い検出が可能である。
【0046】
上記の代わりに第1の領域において第2の領域とは異なる電界強度が調整されて、低導電性のコーティングの導電率が、第1の領域と、第2の領域とで異なるようにされる場合には、中間の接触接続部66を省略することも可能である。これは例えばこれらの2つの領域において別個の層厚により達成可能である。
【0047】
別の有利な実施形態では、入口側における高い電離密度による2次電子カスケードの形成が、空所の内部ではなく、空所の前で行われるようにする。これは、検出器の端面における別の電極73によって調整可能であり、これも同様に低導電性のコーティングとして構成することができ、これによって電界の傾斜が空所の開口部の方向に生じる。
【0048】
ライトガイド80,83の外側の面のめっきは図7には示されていない。端面73には、導電性または低導電性の光透過性のコーティングも有利である。
【0049】
ここで注意したいのは、空所は必ずしも円筒状に丸くする必要はなく、むしろ、平坦または種々に湾曲された壁を有する円筒状の空所も考えられることである。空所の代わりにスリットを使用することも可能であり、ここでこの有効な高さは、このスリットに内接する円の最大の直径によって与えられる。しかしながらここで接触接続はスリットの全幅にわたって行われてはならず、殊につぎのような接触接続部、すなわち最も高い電位を有する接触接続部は、このスリットの縁から十分な間隔を有し、これによって弧絡が発生しないようにすべきである。スリットまたは中間空間を空所の代わりに使用する場合、スリットないしは中間空間の幅を、スリットないしは中間空間の有効な高さの3倍以上に選択して、このような弧絡が発生しないようにすべきである。
【0050】
本発明の発展形態では、少なくとも1つの方向に種々異なる間隔で向かい合う壁面を有する複数の空所または中間空間を設けることも可能である。このような発展形態の平面図が図8に示されている。有利な実施形態では、向かい合う壁が比較的小さい間隔を有する空所71は、向かい合う壁が比較的大きな間隔を有する空所よりも試料の近くにある。ライトガイド72の空所70,71が空所の長手方向軸に垂直な少なくとも1つの方向において種々異なる寸法を有することにより、同じ電位が印加される際には1つずつの空所(70,71)が別個の圧力においてあらかじめ定められて、ほぼ最適な2次電子カスケードが得られる。この場合、その都度の室の圧力に応じて、これらの空所のうちの1つを2次電子検出器として選択することができ、これは2つの空所のうちの1つの空所における1つまたは複数の電極に2次電子カスケードを構成する電位を印加することによって行われる。
【0051】
向かい合う壁面の間隔が比較的小さい空所においては、コンタクトの間隔も、向かい合う壁面の間隔が比較的大きい空所の場合よりも小さく選択することできる。この実施例では例えば、高さがより低くかつ横に延びた空所71は混合形態を表しており、ここでは高い電離密度を有する体積体の拡大が、2次電子カスケードの伝搬方向にも、これに垂直な方向にも共に行われる。それは2次電子カスケードが空所71の全幅にわたって伝搬できるからである。
【0052】
本発明の別の有利な実施形態では、壁面が可変の間隔を有する空所または中間空間が使用され、これにより壁面間の間隔を、その都度の室の圧力における2次電子カスケードに対する最適値に調整することが可能である。このような実施例の断面図が図9に示されている。この実施例の別の利点は、ライトガイド83の端面がシンチレータ87を有することであり、これに減衰層88が薄い接触接続部として被着されている。これには例えば10kVが印加される。さらにグリッド網89がこの接触接続部の前に設けられており、その強い電界が試料室に対して減衰される。この検出器は、室に高真空状態を有する走査電子顕微鏡の動作時にも、Everhardt-Thornley検出器としても使用可能である。利点は殊に、図9には図示しない真空パイプを有する同じライトガイド83と、同じ光電子検出器82とを、試料室に真空状態を有する動作においても、試料室にガスを有する動作においても共に使用できることである。図9においてライトガイドの軸に沿った断面で示した同じ実施例は、図10においてこのライトガイドの軸に対して横の断面で示されている。この実施例は、ライトガイド80に接続されているライトガイド83からなり、このライトガイド80は空所81に接触しており、ここでこの空所は、試料室に対して隔絶された領域であり、この領域において高い電離密度を有する拡大された体積体が形成される。先の実施例とは異なり、空所81は両側に向かって開いている。このことによって、一方の側に向かってだけ開いている空所に比べてより長い長さが確かに必要とされるが、空所の向かい合う壁の間隔の機械的な調整がより容易になるという利点を有する。これに対する調整の例は2つの矢印Fによって示されている。ここでは力が、上側のライトガイド83に、ないしは下側の補強部91にかかる。
【0053】
空所の向かい合う壁の間の間隔に応じて、図7の実施例に相応する電極65,66,67に有利な電位が供給され、これによって電極65,66間の空所の第1領域に強い2次電子カスケードが形成され、かつ電極66と67との間の空所の第2領域に高い電離密度が維持される。接触接続部85の電位は有利には、接触接続部65の電位であるか、または反射部86の電位である。接触接続部67,85間の領域では、減衰する2次電子カスケードによって、光子信号に対してさらに寄与がある。しかしながらこれは接触接続部66および67間に形成される光子信号よりも格段に小さい。この実施例では、空所は、下側においても、外側からめっきされたライトガイド90によって境界付けられており、このライトガイドには上側のライトガイド80と同様に低導電性の層84が被着されている。この代わりに、空所の下側の境界部90を電気的に非導通の反射性材料から作製し、かつこれに直接、低導電性のコーティング84を被着することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガスシンチレーション検出器の第1実施例の概略図である。
【図2】 コレクタ電極を有する本発明のHPSEMの概略図である。
【図3】 表面に沿って連続的に電圧降下が発生する電極が使用された本発明の検出器の概略図である。
【図4】 2次電子カスケードに複数の側からライトガイドが接する本発明のガスシンチレーション検出器の概略図である。
【図5】 図4に垂直な断面における、図4の検出器の概略図である。
【図6】 図4および5に垂直な断面における、図4の検出器の概略図である。
【図7】 ガスシンチレーション検出器に対する別の実施例の断面図である。
【図8】 別個の圧力領域に対する複数の空所を有する別のガスシンチレーション検出器の概略図である。
【図9】 向かい合う空所の間隔が変化するガスシンチレーション検出器の別の実施例の概略断面図である。
【図10】 図9の検出器を、図9に対して垂直な断面で示す図である。

Claims (26)

  1. 試料室に気体を有する動作用の走査電子顕微鏡であって、
    1次電子に対するビーム案内管と、試料室と、該試料室に配置された試料ホルダと、1次電子が通過して前記試料室に入る圧力段絞りと、前記の試料ホルダおよび圧力段絞りに対してプラスの電位を有する第1電極(50;51;52)と、少なくとも1つの第2電極(30;31)とを有しており、
    前記第1電極によって、試料ホルダによって収容される試料(11)から発生する2次電子が加速され、
    該第1電極は、前記ビーム案内管の外に配置されており、
    前記第2電極の試料ホルダの方を向いた端部と試料ホルダとの間隔は、第1電極と試料ホルダとの間隔よりも小さく、かつ、前記第2電極は、第1電極の電位と試料の電位との間の電位、または前記試料(11)の電位を有する形式の、試料室に気体を有する動作用の走査電子顕微鏡において、
    前記第2電極(30,31)は、第1電極(50;51;52)を、試料(11)の方を向いた漏斗の先端によって漏斗状に包囲することを特徴とする、
    試料室に気体を有する動作用の走査電子顕微鏡。
  2. 試料室に気体を有する動作用の走査電子顕微鏡であって、
    1次電子に対するビーム案内管と、試料室と、該試料室に配置された試料ホルダと、1次電子が通過して前記試料室に入る圧力段絞りと、前記ビーム案内管の外に配置された電極とを有する形式の、試料室に気体を有する動作に対する走査電子顕微鏡において、
    前記電極は、少なくとも2つの接触接続部を有しており、
    該電極の試料の方を向いた端部は、最も高い電位を有する前記接触接続部の電位と試料の電位との間の電位、または試料電位を有し、
    最も高い電位を有する前記接触接続部は、試料ホルダおよび圧力段絞りとに対してプラスの電位を有し、
    前記電極は、前記2つの接触接続部の間の前記電極に沿って変化する電位差を前記電極表面に生じさせる導電性を有する低導電性電極であることを特徴とする
    試料室に気体を有する動作用の走査電子顕微鏡。
  3. 前記第2電極(30;31)は、走査電子顕微鏡の光軸に対して、第1電極から試料ホルダの方向に傾いて延在しており、
    試料ホルダの方を向いた端部には、第1電極によって、または2次電子を第1電極に導く補助電極(41;35;42;54a;54b)によって形成される電界の突き抜けのために開口部が形成されている、
    請求項2に記載の走査電子顕微鏡。
  4. 前記第2電極(30;31)によって、または低導電性の電極の表面に沿う電位の降下を用いることによって、ブレークダウンを引き起こす臨界電離密度未満の電離密度を有する拡大された体積体が形成される、
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  5. 前記電離密度を有する体積体の半分以上は、電極によって残りの試料室から隔絶されている領域にある、
    請求項4に記載の走査電子顕微鏡。
  6. 前記の2次電子を第1電極に導くために別の補助電極(22;41)が設けられている、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  7. 前記の第1および第2電極または低導電性の電極は、走査電子顕微鏡の光軸に対して回転対称に形成されている、
    請求項1から6までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  8. 前記第1電極(51;52)は、走査電子顕微鏡の光軸をリング状に包囲し、
    前記第2電極(30;31)は、前記第1電極を漏斗状に試料ホルダに向かって包囲する、
    請求項7に記載の走査電子顕微鏡。
  9. 別の第3電極(22;41;)が設けられており、
    該電極は走査電子顕微鏡の光軸をリング状に包囲する、
    請求項8に記載の走査電子顕微鏡。
  10. 前記の低導電性の電極は、ライトガイド(56a〜56d)の一方の側が開いた空所の内側に取り付けられる、
    請求項2に記載の走査電子顕微鏡。
  11. 前記の低導電性の電極は、前記空所の延長された区間にわたって延在している、
    請求項10に記載の走査電子顕微鏡。
  12. 前記のライトガイドの空所は、ピラミッド形状である、
    請求項10または11に記載の走査電子顕微鏡。
  13. 2次電子カスケードの端部に配置されている前記第1電極(50;51;52)は、前記圧力段絞り(21)の電位よりも100V以上プラスの電位を有する、
    請求項1から12までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  14. 2次電子カスケードの端部に配置されている前記第1電極(50;51;52)は、前記試料(11)よりも少なくとも550V以上プラスの電位を有する、
    請求項13に記載の走査電子顕微鏡。
  15. 前記第2電極(30;31)は、試料に対して少なくと100Vの電位を有する、
    請求項1から14までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  16. ライトガイド(56)の光透過性の表面に固定された電極(51,54,54a,54b)は、複数の導体路または導線から構成され、
    該導体路または導線の幅は1mm以下であり、該導体路または導線間に、光子が通過してライトガイドに入ることのできるギャップが設けられている、
    請求項1から15までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  17. ライトガイド(56)の光透過性の表面に電極(54,54a,54b)が固定されており、
    該電極に沿って電圧降下が発生し、
    該電極は、透明であるか、または構造体からなり、
    該構造体の幅は1mm以下であり、
    該構造体間に、光子が通過してライトガイドに入ることのできるギャップが設けられており、
    前記電極は、前記の2つの場合に導電率の低い材料または極めて薄い材料厚さを有する材料からなり、これによって当該電極に沿って電圧降下が可能である、
    請求項1から16までのいずれか1項に記載の走査電子顕微鏡。
  18. 試料室にガスを有する走査電子顕微鏡における2次電子用の、2次電子カスケードを利用した検出器において、
    低導電性電極が設けられており、
    該電極は、中間空間または空所(81)に沿って延びており、
    該電極は、前記の空所または中間空間の内部または前の入口側の領域(68)にて、前記電極に電位を与えて2次電子を増幅させる際に、前記入口側の領域(68)における2次電子に対する増幅率が、後続する細長い体積体領域(69)よりも高くなる低導電性の電極であることを特徴とする、
    試料室にガスを有する走査電子顕微鏡における2次電子用の検出器。
  19. 試料室にガスを有する走査電子顕微鏡における2次電子用の、2次電子カスケードを利用した検出器であって、
    複数の電極(65,66,67)が設けられており、
    該電極は、中間空間または空所(81)に沿って延びており、
    前記の空所または中間空間の内部または前の入口側の領域(68)にて前記電極(65)に電位が与えられており、これによって2次電子に対して高い増幅率が得られ、かつ該入口側の領域(68)に、2次電子に対して低減された増幅率を有する長く延在する体積体領域(69)が続く形式の、試料室にガスを有する走査電子顕微鏡における2次電子用の、2次電子カスケードを利用した検出器において、
    前記の体積体領域にて電極(66,67)の電位供給が行われて、印加された電界が、ガスにおける衝突および壁に対する2次電子のドリフトによって発生する、2次電子カスケードの減衰に対抗するようにし、これによってブレークダウンを引き起こす臨界電離密度未満の電離密度が維持されることを特徴とする、
    試料室にガスを有する走査電子顕微鏡における2次電子用の、2次電子カスケードを利用した検出器。
  20. 前記空所はライトガイドに形成されているか、またはライトガイドに接しており、
    該ライトガイドはガスシンチレーションの検出のために構成されている、
    請求項18または19に記載の検出器。
  21. 前記の1つまたは複数の電極は、光透過性であるか、または光を通過させるための中間空間を有する構造体からなる、
    請求項20に記載の検出器。
  22. 前記の空所または中間空間における前記の1つまたは複数の電極の電位はところどころで少なくとも200V以上、前記の走査電子顕微鏡の圧力段絞りに対してプラスである、
    請求項18から21までのいずれか1項に記載の検出器。
  23. 前記の空所または中間空間における前記の1つまたは複数の電極の電位はところどころで、2次電子を放出する試料に対して600V以上プラスである、
    請求項18から22までのいずれか1項に記載の検出器。
  24. 前記の体積体領域(69)は、長手方向が、前記の空所または中間空間の断面に内接する円の最大直径の2倍よりも大きい、
    請求項18から23までのいずれか1項に記載の検出器。
  25. 前記の低減された増幅率は、5倍以下、有利には2倍以下である、
    請求項18から24までのいずれか1項に記載の検出器。
  26. 前記の低減された増幅率は、0.2倍以上である、
    請求項25に記載の検出器。
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