JPH09190799A - エネルギーアナライザ - Google Patents

エネルギーアナライザ

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JPH09190799A
JPH09190799A JP7353526A JP35352695A JPH09190799A JP H09190799 A JPH09190799 A JP H09190799A JP 7353526 A JP7353526 A JP 7353526A JP 35352695 A JP35352695 A JP 35352695A JP H09190799 A JPH09190799 A JP H09190799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy
ionization chamber
ions
grid
main grid
Prior art date
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Pending
Application number
JP7353526A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Kasama
登 笠間
Minoru Okuda
実 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー分解能が高く、イオンをエネルギ
ーレベルに応じて正確に選別できるエネルギーアナライ
ザを提供する。 【解決手段】 熱電子放出部2に対し高電位とされると
共に内部がイオン化チャンバ3とされる主グリッド4
を、そのイオン化チャンバ3における電位分布をなくす
ために、電界遮蔽用の少なくとも一つの補助グリッド2
0により囲む。そのイオン化チャンバ3における熱電子
とガス分子との衝突により発生するイオン6を、そのイ
オン6のエネルギーレベルに応じて選別する手段5を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば宇宙空間に
おいてガスの分析や計測を行なうのに利用できるエネル
ギーアナライザに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に示す従来のエネルギーアナライザ
101は、例えば地球の周回軌道上の人工衛星に搭載さ
れるもので、熱電子を放出するフィラメント102と、
グリッド104と、エネルギー分解フィルタ105とを
備え、そのグリッド104はフィラメント102に対し
高電位とされる。そのグリッド104は、一枚の網状の
導体を円筒状に成形したもので、内部がイオン化チャン
バ103とされる。このエネルギーアナライザ101に
対し、その人工衛星の周回軌道上のガスが、図中矢印の
方向に衛星周回速度の相対速度で通過した後に、エネル
ギー分解フィルタ105に向かうように配置される。
【0003】そのフィラメント102から放出された熱
電子は、その電位差によりグリッド104に向かい加速
され、そのイオン化チャンバ103において中性のガス
分子と衝突し、電子衝撃によりガス分子をイオン化して
陽イオン106を発生させる。そのイオン化チャンバ1
03内において発生したイオン106は、図中矢印で示
すようにグリッド104を通過してエネルギー分解フィ
ルタ105に向かう。なお、イオン化チャンバ103の
外部において発生したイオン106′は、電位の低いフ
ィラメント102に向かう。
【0004】そのエネルギー分解フィルタ105は、そ
のイオン化チャンバ103において発生したイオン10
6をエネルギーレベルに応じて選別するため、電位調節
可能なイオン通路107を有する。すなわちイオン通路
107は、電位が高い場合は運動エネルギーが大きなイ
オン106のみを通過させ、電位が低い場合は運動エネ
ルギーが小さなイオン106も通過させる。そのイオン
106の運動エネルギーは、速度が一定の下では質量に
比例する。よって、そのイオン通路107を通過したイ
オン106の個数に応じた信号を出力するイオン検出器
110を設け、そのイオン通路107の電位を変化させ
た場合のイオン106の個数に応じた出力信号を増幅器
111により増幅し、信号処理装置112により処理し
てイオン106の質量スペクトルを求めることで、衛星
軌道上のガス成分を分析することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のエネルギーアナ
ライザ101はエネルギー分解能が低く、エネルギー分
解フィルタ105によりイオン106をエネルギーレベ
ルに応じて正確に選別することができなかった。
【0006】これは、イオン化チャンバ103において
図2の等電位線Aで示すような電位分布、すなわちエネ
ルギー分布が存在することに起因することを見出した。
すなわち、従来の構造では、ガス分子がイオン106に
なる位置の電界の強さに応じたエネルギーがイオン10
6に加えられるため、ガス分子が熱電子と衝突する位置
次第でイオン106のエネルギーレベルが異なった値に
なってしまい、イオン106を本来のエネルギーレベル
に応じて選別できなかった。
【0007】本発明は、上記問題を解決することのでき
るエネルギーアナライザを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱電子放出部
と、その熱電子放出部に対し高電位とされると共に内部
がイオン化チャンバとされる主グリッドと、そのイオン
化チャンバにおける熱電子とガス分子との衝突により発
生するイオンを、そのイオンのエネルギーレベルに応じ
て選別する手段とを備えるエネルギーアナライザにおい
て、電界遮蔽用の少なくとも一つの補助グリッドが、そ
の主グリッドを囲むように設けられていることを特徴と
する。
【0009】本発明の構成によれば、主グリッドを電界
遮蔽用の補助グリッドにより囲むことで、その主グリッ
ド内のイオン化チャンバに主グリッドの外部の電界が影
響するのを防止し、イオン化チャンバにおける電位を一
定として電位分布の解消を図ることができる。これによ
り、イオン化チャンバにおけるガス分子と熱電子との衝
突により発生するイオンを、本来のエネルギーレベルに
応じて正確に選別できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0011】図1に示すエネルギーアナライザ1は、例
えば地球の周回軌道上の人工衛星に搭載されるもので、
熱電子を放出するフィラメント(熱電子放出部)2と、
主グリッド4と、この主グリッド4を囲む補助グリッド
20と、エネルギー分解フィルタ5とを備える。
【0012】その主グリッド4は、一枚の網状の導体を
円筒状に成形したもので、円筒面に沿う周壁部4aと、
この周壁部4aの一端側のガス進入側端部4bと、その
周壁部4aの他端側のガス退出側端部4cとを有し、内
部がイオン化チャンバ3とされる。
【0013】その補助グリッド20は、一枚の網状の導
体を円筒状に成形したもので、円筒面に沿う周壁部20
aと、この周壁部20aの一端側のガス進入側端部20
bとを有し、内部に主グリッド4が配置される。
【0014】その主グリッド4の周壁部4aの他端側
と、補助グリッド20の周壁部20aの他端側とは、導
体をリング板状に成形したイオン遮蔽体22に溶接さ
れ、このイオン遮蔽体22の内周孔内に主グリッド4の
ガス退出側端部4cが配置される。
【0015】その主グリッド4、補助グリッド20およ
びイオン遮蔽体22は、バッテリー21により例えば8
0V程度の電圧が印加されることで、フィラメント2に
対しては高電位とされ、互いに対しては同電位とされ
る。
【0016】このエネルギーアナライザ1は、その人工
衛星の周回軌道上のガスが、補助グリッド20のガス進
入側端部20bと主グリッド4のガス進入側端部4bを
介してイオン化チャンバ3に進入し、そのイオン化チャ
ンバ3を図において矢印の方向に一定の衛星周回速度の
相対速度で通過し、主グリッド4のガス退出側端部4c
から退出した後に、エネルギー分解フィルタ5に向かう
ように配置される。
【0017】そのフィラメント2から放出される熱電子
は、主グリッド4に向かい電位差により加速され、その
イオン化チャンバ3において中性のガス分子と衝突し、
電子衝撃によりガス分子をイオン化して陽イオン6を発
生させる。そのイオン化チャンバ3内において発生した
イオン6は、図中矢印で示すように主グリッド4を通過
してエネルギー分解フィルタ5に向かう。
【0018】なお、イオン化チャンバ3の外部において
発生したイオン6′は、電位の低いフィラメント2に向
かう。また、イオン化チャンバ3の外部において発生し
たイオン6′がエネルギー分解フィルタ5に向かう経路
には、上記イオン遮蔽体22が配置されるので、そのイ
オン6′がエネルギー分解フィルタ5に至るのが防止さ
れる。
【0019】そのエネルギー分解フィルタ5は、そのイ
オン化チャンバ3において発生したイオン6をエネルギ
ーレベルに応じて選別するもので、主グリッド4に対し
電位の低い範囲から高い範囲に亘り、例えば±数Vの範
囲に亘り電位調節可能なイオン通路7を有する。これに
よりイオン通路7は、電位が高い場合は運動エネルギー
が大きなイオン6のみを通過させ、電位が低い場合は運
動エネルギーが小さなイオン6も通過させることができ
る。そのイオン通路7を通過したイオン6の個数に応じ
た信号を出力するイオン検出器10と、このイオン検出
器10の出力信号の増幅器11と、その増幅された信号
を処理してイオン6の質量スペクトルを求める信号処理
装置12とが設けられている。
【0020】上記構成によれば、主グリッド4を電界遮
蔽用の補助グリッド20により囲むことで、その主グリ
ッド4内のイオン化チャンバ3に主グリッド4の外部の
電界が影響するのを防止し、図1の等電位線Bで示すよ
うにイオン化チャンバ3における電位を一定とし、電位
分布の解消を図ることができる。これにより、イオン化
チャンバ3におけるガス分子と熱電子との衝突により発
生するイオン6を、本来のエネルギーレベルに応じてエ
ネルギー分解フィルタ5により正確に選別し、エネルギ
ーアナライザ1のエネルギー分解能を向上することがで
きる。
【0021】また、そのイオン化チャンバ3の外部で電
位分布が存在しても、イオン化チャンバ3の外部で発生
するイオン6′はイオン遮蔽体22によりエネルギー分
解フィルタ5に致るのが阻止されるため、エネルギー分
解能が低下するのを防止できる。
【0022】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、主グリッド4を囲む補助グリッド20を2
重以上とし、電界の遮蔽効果をより高めてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、エネルギー分解能が高
く、イオンをエネルギーレベルに応じて正確に選別でき
るエネルギーアナライザを提供できる。
【0024】
【本発明の実施態様】本発明のエネルギーアナライザに
おいて、イオン化チャンバの外部で発生するイオンが選
別手段に向かう経路に、その主グリッドと同電位とされ
るイオン遮蔽体を設けるのが好ましい。これにより、そ
のイオン化チャンバ外部で電位分布が存在しても、イオ
ン化チャンバの外部で発生するイオンが選別手段に至る
のを防止できるので、エネルギー分解能の低下を防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のエネルギーアナライザの構
成説明図
【図2】従来のエネルギーアナライザの構成説明図
【符号の説明】
2 フィラメント 3 イオン化チャンバ 4 主グリッド 5 エネルギー分解フィルタ 20 補助グリッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電子放出部と、 その熱電子放出部に対し高電位とされると共に内部がイ
    オン化チャンバとされる主グリッドと、 そのイオン化チャンバにおける熱電子とガス分子との衝
    突により発生するイオンを、そのイオンのエネルギーレ
    ベルに応じて選別する手段とを備えるエネルギーアナラ
    イザにおいて、 電界遮蔽用の少なくとも一つの補助グリッドが、その主
    グリッドを囲むように設けられていることを特徴とする
    エネルギーアナライザ。
JP7353526A 1995-12-29 1995-12-29 エネルギーアナライザ Pending JPH09190799A (ja)

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