JP4988308B2 - ガス増幅形検出器およびそれを用いた電子線応用装置 - Google Patents

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本発明は、走査電子顕微鏡などの電子線応用装置に係り、特に、二次電子、反射電子、透過電子、および前方散乱電子を検出するためのガス増幅形検出器およびそれを用いた電子線応用装置に関する。
電子線応用装置、特に走査電子顕微鏡では、応用分野の拡大に伴ってナノ領域の最表面凹凸コントラスト、組成コントラスト、チャンネリングコントラスト、結晶歪コントラストなどの観察要求が高まっている。これらを実現する技術として二次電子のエネルギー選別検出(特許文献1参照)、反射電子の角度選別検出、極低加速電圧下での二次電子および反射電子検出(特許文献2参照)、明視野/暗視野STEM情報の検出などが不可欠である。こうした背景から、エネルギーフィルタを備え高効率で配置の自由度に優れた小形検出器の必要性が増している。
特表WO01/075929号 特開2004−234993号公報
技術背景で述べたように、走査電子顕微鏡など電子線応用装置では二次電子および反射電子の検出において検出器の小形化、エネルギーフィルタ機構の装備、二次電子/反射電子選別機構の装備などが直面する課題である。
図1にシュノーケル形対物レンズを備えた走査電子顕微鏡の装置構成例を示す。
図1において、対物レンズ7で細く絞られた電子線1が試料2を照射して発生した二次電子3は、対物レンズの磁場10によって巻き上げられ円軌道を辿りながら上方に進行する。また、反射電子4の一部は後方散乱により上方に直進するが、エネルギーが低い場合には対物レンズ磁場によって曲げられ信号選択電極9に衝突して新たな二次電子5を発生する。二次電子3は信号選択電極9の電位が正の場合には信号選択電極9および電界−磁界直交フィルタ8を通過し二次電子検出器6に到達し、負の場合には二次電子の進行が抑制される。なお、電界−磁界直交フィルタ8は二次電子検出器6からの直流電界の影響を補正し加速電圧変更に伴う軸ずれを最小にする機構である。
一方、反射電子4においては、信号選択電極9が正の場合は反射電子4によって励起された二次電子5の放出が抑制されるため二次電子3のみが二次電子検出器6に検出され、負の場合は逆に反射電子情報を有する二次電子5が二次電子検出器6に到達し、試料表面で発生した二次電子3は検出されない。このようにして信号選択電極機構9の電位を変えることにより二次電子像、エネルギーフィルタを通した二次電子像および反射電子像を選択して表示できる。
しかし、この装置構成では、高エネルギー反射電子の検出、組成情報やチャンネリングコントラスト情報など反射電子の放出角度に依存した情報の検出、反射電子の演算処理などが困難である。また、二次電子検出器の電界による光学軸ずれを防止するための電界−磁界直交フィルタ8の設置が必要で、小形化を阻害する要因にもなっている。
本発明の目的は、これらの課題を解決し小形で高効率/高機能の検出器を提供することにある。
上記課題を解決するため、電子入射面を低密度薄膜で隔離した小形のガス増幅形検出器を高真空に保持された電子線通路または試料室中の適切な位置に配置する。また、当該検出器をレンズ磁場中に配置することにより、残留ガス分子雰囲気内における電子の移動距離を大きくすることでガス増幅率を増大させる。さらに、ガス増幅形検出器の電子入射面にエネルギーフィルタ電極を設け、二次電子のエネルギー選別を行えるようにすると共に、二次電子および反射電子を選別して検出可能にする。また、複数個の当該検出器を試料上部および下部に配置することにより、反射電子の角度選別検出や透過電子の明視野/暗視野像の同時検出を可能にする。
本発明によれば、検出器配置の自由度が格段に向上し、検出効率を向上できる。また、凹凸、組成、結晶配向など必要な情報を選別して検出可能となり、幅広い応用分野に適用できる。また、検出器のユニット化が実現できるため、組み合わせにより任意形状の検出器の低価格化が期待できる。
以下に、図面を参照して走査電子顕微鏡における本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
図1はシュノーケル形対物レンズを備えた走査電子顕微鏡の装置構成を、図2は該走査電子顕微鏡に本発明を適用した例を示す。なお、図1および図2において電子銃、集束レンズ、電子線走査機構、対物レンズ絞り、試料移動機構、真空排気機構および電源類は省略してある。本発明はシュノーケルタイプの対物レンズを備えた走査電子顕微鏡において最も効果を発揮するが、インレンズやアウトレンズタイプの走査電子顕微鏡に対しても適用可能である。
前述したように、図1において、対物レンズ7で細く絞られた電子線1が試料2を照射して発生した二次電子3は、対物レンズの磁場10によって巻き上げられ円軌道を辿りながら上方に進行する。また、反射電子4の一部は後方散乱により上方に直進するが、エネルギーが低い場合には対物レンズ磁場によって曲げられ信号選択電極9に衝突して新たな二次電子5を発生する。二次電子3は信号選択電極9の電位が正の場合には信号選択電極9および電界−磁界直交フィルタ8を通過し二次電子検出器6に到達し、負の場合には二次電子の進行が抑制される。なお、電界−磁界直交フィルタ8は二次電子検出器6からの直流電界の影響を補正し加速電圧変更に伴う軸ずれを最小にする機構である。
一方、反射電子4においては、信号選択電極9が正の場合は反射電子4によって励起された二次電子5の放出が抑制されるため二次電子3のみが二次電子検出器6に検出され、負の場合は逆に反射電子情報を有する二次電子5が二次電子検出器6に到達し、試料表面で発生した二次電子3は検出されない。このようにして信号選択電極機構9の電位を変えることにより二次電子像、エネルギーフィルタ通した二次電子像および反射電子像を選択して表示できる。
図2は、これらの欠点を克服するためになされた本発明の一実施例を示すもので、入射電子線1が試料2を照射することによって発生した二次電子3および反射電子4の検出を絶縁体13によって接地電位から絶縁されたガス増幅形検出器11によって行うものである。このガス増幅形検出器11は単数、あるいは複数の検出器セルによって構成されており、該検出器11を対物レンズ7で発生した対物レンズ磁界強度分布10の中に配置することにより検出器11内のガス分子との衝突確率を増大させ、より効率的な信号電流の検出が行えることが特長である。なお、複数の検出器セルからなるガス増幅形検出器11の場合は、同心円状、放射状あるいは半球状に検出器セルを配列する構成をとることにより、緯度あるいは経度方向に異なる情報分布を持って発生する反射電子を個別あるいは任意の組み合わせで同時に検出可能となる。
二次電子制御電極12は、ガス増幅形検出器11において二次電子3を効率良く検出できるようその軌道を制御するためのものである。
なお、ここで、ガス増幅形検出器11の配置の範囲は、装置の構造に拠る制約およびシミュレーションによる対物レンズ磁界強度分布10の効果を加味すると、対物レンズ7の下端方向へ最長15mm程度までの範囲が好ましい。
図3は、図2におけるガス増幅形検出器11の動作を説明するためのものである。電子線1を照射して試料2の表面で発生した二次電子3は通常対物レンズ磁界10で巻き上げられ円運動をしながら上方に進むが、本実施例では制御電源31により負電位(-50〜-300V)に保持された二次電子制御電極12の電界の影響を受けてレンズ下方に向けた軌道をとる。さらに、当該二次電子3は金属メッシュと高分子フィルムで構成された隔離膜16に印加された引き込み電圧24(500〜2,000V)の電界により加速され、隔離膜16を通過して検出器セル14内に達する。このときエネルギーフィルタ17に印加された制御電圧26の電界により、二次電子3はエネルギー選別される。
また、エネルギーの低い反射電子3’も前記引き込み電圧24の電界によって加速され、同様に隔離膜16に到達する。一方、大きなエネルギーを有する反射電子4の一部は直接隔離膜16に到達して該隔離膜16を通過して検出器セル14内に達する。なお、検出器セル14内は隔離膜16によって試料室真空雰囲気と隔離され1〜3,000Paの範囲の低真空度に保持される。
さらに、検出器セル14内には隔離膜16に対向して電極15が設けられ、引き込み電圧24に対し、+100〜600Vのバイアス電圧が印加されている。隔離膜16を通過した二次電子3、反射電子3’および3は電極15の電界によって加速され、残留ガス分子18に衝突してイオン19と電子20に電離させる。該電子20は電界によって加速されて、別の残留ガス21に衝突し新たなイオン22と電子23に電離させる。このようにカスケード的に電離して二次電子3および反射電子3’、4のガス増幅が行なわれ、生成された総てのイオンおよび電子はそれぞれ検出器セル14および電極15に到達し信号電流として検出される。当該実施例は電極15に到達する電子を検出する場合を示しており、信号電流は前置増幅器27によって電圧に変換され電圧−周波数変換器28によって周波数信号に変換されてフォトカプラ29に供給される。該フォトカプラ29の出力は周波数−電圧変換器30によって電圧信号に変換され映像信号となる。
なお、検出器セル14が対物レンズの磁界内にあるときには、試料から放出された電子、及び/又は検出器セル14内で新たに生成された電子は、上記対物レンズの磁界によって、入射電子線1の光軸を中心として回転運動を行う。試料から放出された電子、或いは生成された電子は電極15に直線的に到達するのではなく、回転運動を伴いながら到達するため、残留ガス分子雰囲気内における電子の電極15への到達するまでの移動距離を飛躍的に増大させることができる。換言すれば、検出器セル14の光軸に平行な方向の単位寸法当たりの電子と残留ガス分子との衝突率を飛躍的に向上させることができる。
このような構成によれば、検出器セル14の小型化と、残留ガスと電子の衝突に基づく信号増幅率の両立を実現できる。
図4は、検出器セル14内の圧力調節機構を説明するためのものである。検出器セル14は金属メッシュで補強された隔離膜16によって10−2Pa程度の高真空度に保たれた試料室真空雰囲気から隔離されており、検出器セル14内の圧力は圧力センサー32によって検出される。ルックアップテーブル37は加速電圧、対物レンズ電流などの値に対応した最適圧力値がテーブル化されたもので、当該テーブルの圧力値と前記圧力センサー32の出力を比較器36によって比較して補正信号をモータ駆動電源35に供給する。検出器セル14と真空ポンプ33の間に設けられた圧力調節バルブ34を調節して検出器セル14内の圧力を所定の値に保持する。次に、この機構の必要性について簡単に説明する。検出器の出力電流Iout(A)は、検出器セル14内に入射した二次電子3および反射電子3、3’による信号電流をIp(A)とすると、Iout(A)は下式のように表される。
Iout = Ip・β・P・[exp(αd)-1] /α
ここで、P(Pa)は検出器セル14内の圧力、d(m)は隔離膜16−電極15間の距離、β(ion pairs/m・Pa)は入射電子によって生成されるイオン対のイオン化率で、α(ion pairs/m・Pa)は電界によって加速された電子によって生成されるイオン対のイオン化率である。β(ion pairs/m・Pa)は、入射電子エネルギーが50eVから5keVでは1以上となる(D A Moncrieff,etc.,1978)。また、α(ion pairs/m・Pa)は圧力P(Pa)と電界の強さEに対して次のような関係にある。
α= 9・P・exp[-257/(E/P)](Von Engel,1965)
実際には、検出器セル14内で新たに発生した二次電子や反射電子がガス増幅された結果生じた電流がIoutに加算されるが、ここでは省略する。以上の背景から、本実施例のようにd(m)を変化させない場合、入射電子エネルギー、電界、磁界などの変化に対応して検出器セル14内の圧力P(Pa)を最適化する必要がある。
図5は、反射電子を緯度および経度方向の信号を選択的に検出可能な検出器の一例を示す。試料2に電子線1が照射されると反射電子4は図5a)のようにほぼ半球状の分布をもって放出されるが、緯度方向に高い放出角度の反射電子4aは組成情報を、一方低い放出角度の反射電子4bはおもに凹凸情報をもたらす。また、経度方向に相対する反射電子は互いに逆位相の情報を有しており、これらを加、減することにより凹凸や組成情報をより明確に区別して検出することができる。図5b)において(1)は検出器断面方向の概略を、(2)は検出器11の受光面の配置を示す。図5b)(2)において11a〜dと11e〜hは同時に動作させることが可能で、放出角度の異なる反射電子情報を同時に取得することができる。また、また、11a〜dと11e〜hの中で相対する検出器の信号を加算することによって組成情報を、減算することによって凹凸情報をそれぞれ区別して取得できる。なお27a〜hは各検出器の前置増幅器である。
図6に入射電子減速機構を備えた走査電子顕微鏡への本発明の適用例を示す。入射電子線1は電子銃(図示省略)において加速されたエネルギーを維持したまま対物レンズ7を通過して細く絞られ試料2を照射するが、このとき試料2に電子線減速用電源38より負のバイアス電圧を印加すると電子線1は急速にエネルギーを失い減速しながら試料表面に到達する。一方、試料2の表面で発生した二次電子3は、減速電界によって加速されて対物レンズ磁界(図省略)の影響を受けずに上方に直進する。
したがって、ガス増幅形検出器11の受光面を試料側に向けて対物レンズ上方に配置すれば、容易に二次電子3の検出が可能になる。なお、シールド電極39は検出器11の電界が電子線1に及ぼす影響を最小にするためのものである。
図7は、本発明を走査透過電子顕微鏡に応用した例を示す。対物レンズ7によって細く絞られた電子線1は薄膜試料40を通過するが、比較的散乱を受けない透過電子41は絞り42によって選択されたのちガス増幅形検出器11aに到達して信号電流となり前置増幅器27によって信号電圧に変換され明視野像の形像に寄与する。一方、試料39を通過する際に散乱を受けた前方散乱電子43は中心から離れて配置された検出器11bおよび11cによって検出され、暗視野反射電子像を形成する。このようにガス増幅形検出器11を円平面状に配置することにより、明視野像、散乱角の異なる暗視野像を同時に表示する機能を実現できる。
なお、この応用例では図2で説明した引き込み電圧24は不要である。
従来のシュノーケルレンズ形走査電子顕微鏡における対物レンズおよび二次電子検出器の概略図。 シュノーケルレンズ形走査電子顕微鏡に対する本発明の一実施例を示す図。 高真空中に配置したガス増幅形検出器の動作の説明図。 ガス増幅形検出器における圧力調節機構に関する説明図。 a)は、試料表面からの反射電子放出に関する説明する図、b)は、検出器の配置例を示す図。 入射電子減速機能を備えた走査電子顕微鏡における本発明の実施例を示す図。 走査透過電子顕微鏡における本発明の実施例を示す図。
符号の説明
1…入射電子線、2…試料、3…二次電子、3’…エネルギーの小さい反射電子、4…反射電子、5…反射電子4によって生成された二次電子、6…二次電子検出器、7…対物レンズ,8…電界−磁界直交フィルタ、9…信号選択電極、10…対物レンズ磁界強度分布、11…ガス増幅形検出器、12…二次電子制御電極、13…電気絶縁体、14…検出器セル、15…電極、16…隔離膜、17…エネルギーフィルタ電極、18…ガス分子、19…イオン、20…電離電子、21…ガス分子、22…イオン、23…電離電子、24…引き込み電圧、25…バイアス電圧、26…エネルギーフィルタ電圧、27…前置増幅器、28…電圧―周波数変換器、29…フォトカプラ、30…周波数−電圧変換器、31…制御電源、32…圧力センサー、33…真空ポンプ、34…モータ駆動形圧力調節バルブ、35…モータ駆動電源、36…比較制御器、37…ルックアップテーブル、38…電子線減速用電源、39…シールド電極、40…薄膜試料、41…透過電子、42…透過電子用絞り、43…前方散乱電子。

Claims (9)

  1. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子線を試料上に収束させるための対物レンズを含む磁界レンズ系と、
    前記電子線の照射によって前記試料から発生した二次電子および反射電子を検出する電子検出手段と、
    前記対物レンズの下方に配置され前記試料を設置する試料室と、
    前記電子線が通過する電子線通路を10−2Pa以下の真空度に保持する筐体とを有し、
    前記電子検出手段は前記二次電子及び前記反射電子の信号を増幅して検出するガス増幅形検出器であって、前記電子線通路または前記試料室に配置され、
    10Pa以上の低真空雰囲気に保持された前記ガス増幅形検出器の内部と、前記10−2Pa以下の真空度を有する領域とが、電子線通過可能な低密度薄膜によって隔離されている
    ことを特徴とする電子線応用装置。
  2. 前記ガス増幅形検出器が、前記磁界レンズ系から発生する磁界強度分布内に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電子線応用装置。
  3. 前記ガス増幅形検出器が、前記対物レンズの下端と該下端から下方に15mm程度との範囲に広がる前記磁界レンズ系から発生する磁界強度分布内に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子線応用装置。
  4. 複数の前記ガス増幅形検出器を同心円状、放射状、あるいは半球状に配置することにより、緯度あるいは経度方向に異なる情報分布を持って発生する反射電子を個別あるいは任意の組み合わせで前記異なる情報分布の検出が可能なことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電子線応用装置。
  5. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子線を試料上に収束させるための対物レンズを含む磁界レンズ系と、
    前記電子線の照射によって前記試料から発生した二次電子および反射電子を検出する電子検出手段と、
    前記対物レンズの下方に配置され前記試料を設置する試料室と、
    前記電子線が通過する電子線通路を10−2Pa以下の真空度に保持する筐体とを有し、
    前記対物レンズ上方であって前記電子線通路の周囲領域にガス増幅形検出器を配置し、
    10Pa以上の低真空雰囲気に保持された前記ガス増幅形検出器の内部と、前記10−2Pa以下の真空度を有する領域とが、電子線通過可能な低密度薄膜によって隔離され、
    入射電子減速機構によって加速された二次電子および反射電子の信号を増幅して検出することが可能であることを特徴とする電子線応用装置。
  6. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子線を試料上に収束させるための対物レンズを含む磁界レンズ系と、
    前記電子線の照射によって前記試料から発生した二次電子および散乱電子を検出する電子検出手段と、
    前記対物レンズの下方に配置され前記試料を設置する試料室と、
    前記電子線が通過する電子線通路を10−2Pa以下の真空度に保持する筐体とを有し、
    前記試料の下部に複数のガス増幅形検出器を配置し、
    10Pa以上の低真空雰囲気に保持された前記ガス増幅形検出器の内部と、前記10−2Pa以下の真空度を有する領域とが、電子線通過可能な低密度薄膜によって隔離され、
    透過電子および様々な角度に散乱された前方散乱電子を同時に検出し、明視野並びに暗視野走査透過電子顕微鏡像の同期した観察が可能である
    ことを特徴とする電子線応用装置。
  7. 電子線の照射によって試料から発生した二次電子および散乱電子の信号を増幅して検出を行うガス増幅形検出器であって、
    10Pa以上の低真空雰囲気に保持された前記ガス増幅形検出器の内部と、前記10−2Pa以下の真空度を有する領域とが、電子線通過可能な低密度薄膜によって隔離されていることを特徴とするガス増幅形検出器。
  8. 入射電子エネルギー、電界や磁界強度などの変化に応じて検出器の圧力を制御する機構を備え、
    前記電子線の加速電圧などの試料観察条件の変更によって生じるガス増幅率の変化を低減したことを特徴とする請求項7記載のガス増幅形検出器。
  9. エネルギーフィルタ機構を設けることによってエネルギー選択された二次電子および後方散乱電子信号を検出可能にしたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のガス増幅形検出器。
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