JP5253533B2 - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

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本発明は、ウエハの欠陥の検出に使用して好適な電子顕微鏡装置に関し、特に、試料表面の凹凸の像を撮像するための走査型電子顕微鏡に関する。
半導体デバイスの製造工程では、ウエハの欠陥を検査するインラインウエハ検査が実施される。ウエハの欠陥を検出し、解析を行うことにより、欠陥の発生原因を突き止め、歩留まりの向上と製造ラインの安定稼働を実現することができる。
従来、ウエハの欠陥を検査するために光学式の欠陥検査装置が用いられていたが、近年、走査型電子顕微鏡を用いた欠陥検査装置が用いられる。走査型電子顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸の像を得ることができる。
走査型電子顕微鏡を用いて試料表面の凹凸像を得る方法が、特開2001−110351及び特開2002−83563号に記載されている。
特開2001−110351号 特開2002−83563号
近年、半導体の製造プロセスの微細化に伴い、欠陥サイズも微細化している。そのため、試料表面の像として、高分解能かつ高コントラストな凹凸像を得ることが必要である。
本発明の目的は、試料表面の像として、高分解能かつ高コントラストな凹凸像を得ることができる走査型電子顕微鏡を提供することにある。
本発明によると走査型電子顕微鏡は、一次電子線を発生させる電子源と、一次電子線を試料上に集束させる対物レンズと、試料から発生した信号電子を衝突させるための導体板と、導体板から発生した二次電子を検出する検出器と、信号電子を加速させるための加速電界を発生させる加速電界発生手段と、対物レンズの上側に配置されたシールド板と、を有する。このような構造を有する走査型電子顕微鏡を用いて試料像を得る。
本発明によれば、試料表面の像として、高分解能かつ高コントラストな凹凸像を得ることができる。
本発明による走査型電子顕微鏡の構造の概略を示す図である。 本発明による走査型電子顕微鏡の対物レンズ近傍の構造を示す図である。 本発明による走査型電子顕微鏡においてシールド板の機能を説明するための説明図である。 本発明によるシールド板の例を示す図である。 本発明による走査型電子顕微鏡の導体板と検出器の位置関係を示す図である。 本発明による走査型電子顕微鏡の導体板の他の例を示す図である。 本発明による走査型電子顕微鏡によって試料表面の凹部の像を撮像する例を説明するための説明図である。 本発明による走査型電子顕微鏡によって試料表面の凸部の像を撮像する例を説明するための説明図である。
図1に、本発明による走査型電子顕微鏡の一例を示す。本例の走査型電子顕微鏡は、陰極1、陽極2、3、集束レンズ5、絞り板6、第一の導体板7、第一の検出器8、偏向コイル9、第二の導体板10、第二の検出器11a、11b、シールド板12、対物レンズ13を有する。対物レンズ13の下方に試料15が配置されている。第二の検出器11a、11bの電子検出体は、シンチレータであってよい。
本例の走査型電子顕微鏡は、更に、陰極1と第一陽極2、第二陽極3間に印加する高電圧を制御する高電圧制御電源18、集束レンズ5に流す電流を制御する集束レンズ制御電源19、第一の検出器8からの信号を増幅する第一の増幅器20、偏向コイル9に倍率に対応した走査信号を供給する偏向コイル制御部21、第二の検出器11a、11bからの信号を増幅する第二の増幅器22a、22b、第二の検出器11a、11bに印加する電圧を制御する検出器印加電圧制御部23a、23b、対物レンズに流す電流を制御する対物レンズ制御電源24、対物レンズの分離磁極13bに印加する電圧を制御する印加電圧制御部25、試料15に印加する負電圧を制御する試料印加電圧制御部26、シールド板12に印加する電圧を制御するシールド板印加電圧制御部27、試料15の拡大像を表示する画像表示装置28、及び、走査型電子顕微鏡全体を制御するCPU29、を有する。
対物レンズ13は、磁界漏洩型対物レンズであり、対物レンズ13の中心領域にて試料15上に漏洩磁場を生成する。対物レンズ13は主磁極13aとリング状の分離磁極13bを含む分割型であり、主磁極13aと分離磁極13bの間には、隙間13cが形成されている。印加電圧制御部25によって分離磁極13bに正の電圧が印加される。それによって加速電界が生成される。
試料印加電圧制御部26によって試料15に負の電圧が印加される。それにより試料15上に減速電界が生成される。シールド板印加電圧制御部27によってシールド板12に0V〜数十Vの負電圧が印加される。
検出器印加電圧制御部23a、23bによって第二の検出器11a、11bに正の電圧が印加される。それにより、引き込み電界が生成される。加速電界、減速電界、引き込み電界の機能については後に説明する。
なお、試料15を保持する試料ステージ、試料を搬送する搬送システム、走査型電子顕微鏡を収容する真空容器などの図示は省略している。
陰極1と第二陽極3の間に高電圧を印加することによって、陰極1から放出した一次電子線4は加速される。一次電子線4は、集束レンズ5によって集束され、絞り板6によって不要なビーム領域が除去される。一次電子線4は、第一の導体板7の開口を通過し、偏向コイル9によって二次元的に走査され、第二の導体板10の開口を通過する。一次電子線4は、対物レンズ13によって集束され、試料15上の減速電界によって減速され、試料15上に微小スポットを生成する。
一次電子線4の照射によって試料15から低エネルギーの信号電子16と高エネルギーの信号電子17が放出される。ここで低エネルギーの信号電子16のエネルギーは10eV未満であり、高エネルギーの信号電子17のエネルギーは10eV以上とする。低エネルギーの信号電子16は放射方向の指向性を有しない。低エネルギーの信号電子16によって試料15の表面の輪郭、異なる材質の境界等の画像が得られるが、明瞭な凹凸像を得るのは困難である。一方、高エネルギーの信号電子17は試料15の表面に対して傾斜した方向に放射される。即ち、放射方向の指向性を有する。高エネルギーの信号電子17によって試料15の表面の凹凸像が得られる。
低エネルギーの信号電子16は、試料15の減速電界によって対物レンズ13方向に加速され、対物レンズ13の漏洩磁場によって対物レンズ13の中心方向へ集められ、対物レンズ13の中心を通過する。対物レンズ13を通過した低エネルギーの信号電子16は、第一の導体板7に衝突する。それによって、二次電子30が発生する。二次電子30は、第一の検出器8によって検出される。第一の検出器8からの検出信号は、第一の増幅器20によって増幅され、CPU29によって処理され、画像表示装置28に供給される。画像表示装置28は、試料の拡大像を表示する。
高エネルギーの信号電子17は、試料15の表面に対して傾斜した方向に放出されるが、対物レンズ13の漏洩磁場によって対物レンズ13の中心方向へ曲げられる。こうして、高エネルギーの信号電子17は、軌道を曲げて、対物レンズ13の中心を通過する。対物レンズ13を通過した高エネルギーの信号電子17は、磁極13bによって生成された加速電界によって、陰極1方向に加速される。加速した高エネルギーの信号電子17は、第二の導体板10に衝突することができる。それによって、二次電子31が発生する。二次電子31は、第二の検出器11a、11bによって検出される。第二の検出器11a、11bからの検出信号は、第二の増幅器22a、22bによって増幅され、CPU29によって処理され、画像表示装置28に供給される。画像表示装置28は、試料の凹凸像を表示する。
本例では、高エネルギーの信号電子17ばかりでなく一次電子線4も、磁極13bによって生成された加速電界によって加速されるから、一次電子線4の収差が低減し、高分解能の凹凸像が得られる。尚、対物レンズ13の上部に設けたシールド板12の機能の説明は後に図3を参照して説明する。
以下に、高エネルギーの信号電子17を用いて、試料の表面の微小な凹凸の像を得る場合を説明する。
図2を参照して、本発明による走査型電子顕微鏡の第2の例を示す。図2では、走査型電子顕微鏡の下部の一部のみを示す。本例では、対物レンズ13は、分割型ではなく一体型である。その代わりに、対物レンズ13の内側の下端に、且つ、シールド板12の下端に、リング状の電極14が設けられている。電極14には印加電圧制御部25によって正の電圧が印加される。それによって、加速電界が生成される。電極14は磁極13bと同様な機能を有する。
試料15の表面に対して傾斜した方向に放出された高エネルギーの信号電子17は、対物レンズ13の漏洩磁場によって対物レンズ13の中心方向へ曲げられる。対物レンズ13の中心を通過した高エネルギーの信号電子17は、電極14によって生成された加速電界によって、陰極1方向に加速される。加速した高エネルギーの信号電子17は、第二の導体板10に衝突することができる。それによって、二次電子31が発生する。二次電子31は、第二の検出器11a、11bによって検出される。第二の検出器11a、11bからの検出信号は、第二の増幅器22a、22bによって増幅され、CPU29によって処理され、画像表示装置28に供給される。画像表示装置28は、試料の凹凸像を明瞭に表示する。
本例では、高エネルギーの信号電子17ばかりでなく一次電子線4も、電極14によって生成された加速電界によって加速するから、一次電子線4の収差が低減し、高分解能な試料の凹凸像が得られる。
磁極13b又は電極14によって生成された加速電界方向に二次粒子31が引っ張られるから、二次粒子31の検出効率は高くない。そこで、本発明によると、シールド板12を設けることにより、高エネルギーの信号電子17の検出効率を向上させることができる。
図3を参照して、本例の走査型電子顕微鏡のシールド板12の機能について詳細に説明する。ここではシールド板12の例として、電界シールド板12a、磁界シールド板12b、及び、電磁界シールド板12cについて説明する。図3(a)は、図1の対物レンズよりシールド板12を除去した状態を示す。対物レンズの分離磁極13bに正の電圧を印加することによって第二の導体板10と分離磁極13bとの間の空間に高エネルギーの信号電子を加速させる加速電界50が発生する。第二の検出器11a、11bに正の電圧を印加することにより、二次粒子線31を検出器11a、11b上に引き込む作用を有する引き込み電界51が発生する。従って、対物レンズ13の上方では、加速電界50と引き込み電界51が存在する。しかしながら、第二の導体板10のF端近傍において加速電界50の強度は、引き込み電界51の強度より大きい。従って、第二の導体板10から発生した二次電子31は、加速電界50によって引っ張られ、対物レンズの方向に引き込まれる。従って、検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17は少なくなり、鮮明な凹凸像が得られなくなる。
そこで、本発明によると、図3(b)に示すように、対物レンズ13の上部に非磁性体の導体の電界シールド板12aを設ける。対物レンズ13の上方には、加速電界50、及び、引き込み電界51が生成される。しかしながら、加速電界50は電界シールド板12aによって遮られ、対物レンズ13の上方に及ばない。対物レンズ13の上方では、引き込み電界51が支配的となる。第二の導体板10から発生した二次電子31は、引き込み電界51によって第二の検出器11a、11bの方向に引っ張られる。検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17は多くなり、鮮明な凹凸像が得られる。
図3(c)は図3(a)と同様、図1の対物レンズよりシールド板12を除去した状態を示す。図3(a)の例では、対物レンズの磁極13aと磁極13bの間の隙間13cの影響を無視した。実際には、隙間13cが存在するため、磁極13aと磁極13bの間に磁気ギャップが生じる。そのため、第二の導体板10と磁極13bとの間の空間に磁界52が発生する。そのため、第二の導体板10から発生した二次電子31は磁界52によるローレンツ力で曲げられ、第二の検出器11a、11bに到達する効率は高くない。そのため、検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17が少なくなり、鮮明な凹凸像が得られない。
そこで、本発明によると、図3(d)に示すように、対物レンズ13の上部に磁性体の磁界シールド板12bを設ける。対物レンズ13の上方には、磁界52が生成されるが、磁界シールド板12bによって遮られる。従って、磁界52による二次電子31の軌道の曲がりは抑制される。検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17は多くなり、鮮明な凹凸像が得られる。
図3(e)は図3(a)と同様、図1の対物レンズよりシールド板12を除去した状態を示す。対物レンズの分離磁極13bに正の電圧を印加することによって加速電界50が発生し、第二の検出器11a、11bに正の電圧を印加することにより、引き込み電界51が発生する。隙間13cによる磁気ギャップのため磁界52が発生する。加速電界50の強度は引き込み電界51の強度より大きい。加速電界50による影響と磁界52による影響のため、検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17は少なくなり、鮮明な凹凸像が得られにくい。
そこで、本発明によると、図3(f)に示すように、対物レンズ13の上部に磁性体の電磁界シールド板12cを設ける。対物レンズ13の上方には、加速電界50、引き込み電界51、及び、磁界52が生成される。しかしながら、加速電界50は電磁界シールド板12cによって遮られ、引き込み電界51が支配的になる。磁界52は電磁界シールド板12cによって遮られ、磁界52の影響を抑制することができる。従って、第二の導体板10から発生した二次電子31は、引き込み電界51によって第二の検出器11a、11bの方向に引っ張られる。検出器11a、11bによって検出される高エネルギーの信号電子17は多くなり、鮮明な凹凸像が得られる。
以上では、図1に示した分割型の対物レンズ13の場合を説明した。図2に示した一体型の対物レンズ13を用い、電極14を設ける場合でも、対物レンズ13上部に加速電界50は染み出す。また、磁界52も僅かながら染み出しており、上記と同様なシールド板12は有効である。
図4を参照して電界シールド板12a、磁界シールド板12b、及び、電磁界シールド板12cの形状を説明する。電界シールド板12a、磁界シールド板12b及び電磁界シールド板12cの形状は、同一であってよい。ここでは、電界シールド板12aの形状について説明する。電界シールド板12aは、コーヒードリップフィルタのような、光軸に対して軸対称な形状を有する。即ち、リング状の上端部121、円錐状の側面122、及び、下端の開口部123を有する。
開口部123の径が大きすぎると、加速電界50を遮断するというシールドの機能が発揮できない。しかしながら、開口部123の径が小さすぎると、高エネルギーの信号電子17を加速させるという加速電界50の機能が発揮できない。従って、開口部123の径は20mm以上がよい。電界シールド板12aと磁極13bとの間隔は放電しない程度の間隔が必要である。
本発明者による実験では、シールド板印加電圧制御部27によって電界シールド板12aに0V〜数十Vの負電圧を印加することにより、第二の導体板10から発生した二次電子31を検出する効率が向上することが見出された。電磁界シールド板12cについても同様に、0V〜数十Vの負電圧を印加することにより、第二の導体板10から発生した二次電子31を検出する効率が向上することが見出された。
電界シールド板12aの材料はステンレス鋼SUS316が好ましい。磁界シールド板12bの材料はフェライトが好ましい。電磁界シールド板12cの材料はパーマロイや純鉄が好ましい。
図5を参照して第二の導体板10の構造を説明する。本例の第二の導体板10は三角柱を横に配置した形状であり、水平な上面10a、傾斜した2つの下面10b、10c、垂直な2つの側面10d、10eからなり、光軸に沿って円形断面の孔10fが形成されている。第二の導体板10の両側に、第二の検出器11a、11bが配置されている。第二の導体板10及び第二の検出器11a、11bは、光軸を含む垂直面に対して面対称な構造を有する。
第二の検出器11a、11bは、その光軸の延長線が第二の導体板10の2つの下面10b、10cに交差するように、配置されている。従って、第二の導体板10の2つの下面10b、10cから発生した二次電子31は、第二の検出器11a、11bによって検出されることができる。
本例では、試料から発生する高エネルギーの信号電子17は、第二の導体板10の2つの下面10b、10cに照射される。即ち、高エネルギーの信号電子17の半分は一方の下面10bに照射され、二次電子31を発生させる。高エネルギーの信号電子17の他の半分は他方の下面10cに照射され、二次電子31を発生させる。2つの下面10b、10cから発生した二次電子31は、それぞれ第二の検出器11a、11bによって検出される。上述のように、第二の導体板10及び第二の検出器11a、11bを、光軸を含む垂直面に対して面対称な構造にすることによって、2つの第二の検出器11a、11bによって得られる検出信号は等量となり、対称的な凹凸画像が得られる。
陰極1から試料15の表面までの一次電子線4の通路は光軸に対して軸対称でなければならない。一次電子線4の通路が軸対称でないと、そこに形成される電界が光軸に対して非軸対称になる。偏向コイル9によって偏向された一次電子線4が、非軸対称な電界からの力を受けると、試料像に像歪が発生する。
第二の導体板10の孔10fは、一次電子線4の通路を形成している。孔10fの内部は、光軸に対して軸対称な構造である。従って、孔10fの内部に形成される電界は光軸に対して軸対称である。しかしながら、孔10fの下端の開口部の周囲には、2つの下面10b、10cが配置されている。即ち、孔10fの下端の開口部の周囲の形状は、光軸に対して軸対称ではない。従って、孔10fの下端の開口部の周囲における電界は軸対称とはならない。
図6に示す例では、第二の導体板10の孔10fの下端の開口部に円筒の導体管10gが装着されている。導体管10gは、第二の導体板10の孔10fの下端より下方に突出するように延びている。導体管10gの下端の開口部の周囲部は2つの下面10b、10cから離れており、軸対称な空間となる。従って、導体管10gの下端の開口部の周囲における電界は軸対称となり、試料像に像歪が発生しない。
図7を参照して、本例の走査型電子顕微鏡によって試料の表面の凹部の像を生成する方法を説明する。図7(a)は試料表面の凹部70の断面構造を示す。図7(b)は、左側の検出器11aによって得られた凹部の像を示す。左側の検出器11aは、試料15の表面から左方向に放出した高エネルギーの信号電子72を検出する。従って、左側の検出器11aは、凹部70の右側部分から放出した高エネルギーの信号電子72を検出するが、凹部70の左側部分から放出した高エネルギーの信号電子71を検出しない。凹部70の像のうち右側部分74が明るく、左側部分73が暗くなる。図7(c)は、右側の検出器11bによって得られた凹部70の像を示す。右側の検出器11bは、試料15の表面から右方向に放出した高エネルギーの信号電子71を検出する。従って、右側の検出器11bは、凹部の左側部分から放出した高エネルギーの信号電子71を検出するが、凹部の右側部分から放出した高エネルギーの信号電子72を検出しない。凹部70の像のうち左側部分75が明るく、右側部分76が暗くなる。
図8を参照して、本例の走査型電子顕微鏡によって試料の表面の凸部の像を生成する方法を説明する。図8(a)は試料表面の凸部80の断面構造を示す。図8(b)は、左側の検出器11aによって得られた凸部80の像を示す。左側の検出器11aは、試料15の表面から左方向に放出した高エネルギーの信号電子82を検出する。従って、左側の検出器11aは、凸部の左側部分から放出した高エネルギーの信号電子82を検出するが、凸部の右側部分から放出した高エネルギーの信号電子81を検出しない。凸部80の像のうち右側部分84が暗く、左側部分83が明るくなる。図8(c)は、右側の検出器11bによって得られた凸部80の像を示す。右側の検出器11bは、試料15の表面から右方向に放出した高エネルギーの信号電子81を検出する。従って、右側の検出器11bは、凸部の右側部分から放出した高エネルギーの信号電子81を検出するが、凸部の左側部分から放出した高エネルギーの信号電子82を検出しない。凸部80の像のうち左側部分85が暗く、右側部分86が明るくなる。
以上、本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者に容易に理解されよう。
1:陰極、2:第一陽極、3:第二陽極、4:一次電子線、5:集束レンズ、6:絞り板、7:第一の導体板、8:第一の検出器、9:偏向コイル、10:第二の導体板、10a:第二の導体板の上面、10b、10c:第二の導体板の下面、10d、10e:第二の導体板の側面、10f:第二の導体板の孔、10g:導体管、11a、11b:第二の検出器、12:シールド板、12a:電界シールド板、12b:磁界シールド板、12c:電磁界シールド板、13:対物レンズ、13a:主磁極、13b:分離磁極、13c:隙間、14:電極、15:試料、16:低エネルギーの信号電子、17:高エネルギーの信号電子、18:高電圧制御電源、19:集束レンズ制御電源、20:第一の増幅器、21:偏向コイル制御部、22a、22b:第二の増幅器、23a、23b:検出器印加電圧制御部、24:対物レンズ制御電源、25:印加電圧制御部、26:試料印加電圧制御部、27:シールド板印加電圧制御部、28:画像表示装置、29:CPU、30、31:二次電子、50:加速電界、51:引き込み電界、52:磁界、70:試料表面の凹部、71、72:信号電子、73:凹部の像のうち左側部分、74:凹部の像のうち右側部分、75:凹部の像のうち左側部分、76:凹部の像のうち右側部分、80:試料表面の凸部、81、82:信号電子、83:凸部の像のうち左側部分、84:凸部の像のうち右側部分、85:凸部の像のうち左側部分、86:凸部の像のうち右側部分、121:シールド板の上端部、122:シールド板の側面、123:シールド板の開口部

Claims (3)

  1. 一次電子線を発生させる電子源と、上記一次電子線を試料上に集束させる対物レンズと、上記一次電子線の照射により得られる信号電子を衝突させるための横向きに配置された三角柱形状の導体板と、該導体板から発生した二次電子を検出する検出器と、上記対物レンズと上記導体板の間に上記信号電子を加速させるための加速電界を発生させる加速電界発生手段と、上記対物レンズの上側に配置されたシールド板と、を有し、
    上記三角柱形状の導体板は、水平な上面と、上記信号電子の衝突面をなす傾斜した2つの下面と、上記一次電子線の通路を形成する上記上面から上記三角柱の頂角にいたる中心孔と、を有し、更に、上記検出器が上記傾斜した下面の側方に配置されていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 請求項1記載の走査型電子顕微鏡において、上記導体板の中心孔の下端には円筒状の部材が設けられていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  3. 請求項1記載の走査型電子顕微鏡において、上記シールド板に負電圧が印加されていることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
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