JP4006946B2 - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査する試料表面に電子ビームを走査し、試料から発生する二次信号を検出することで試料表面の形状あるいは組成等を表わす二次元の走査像を得る走査電子顕微鏡に関し、特に半導体ウェハ試料上の数十点の検査位置に高速に観察点を移動し高スループットでかつ高分解能の走査像を得るのに好適な走査電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査電子顕微鏡(以下SEMと略す)は、加熱形または電界放出形の電子源から放出された電子を加速し、静電または磁界レンズを用いて細い電子ビーム(一次電子ビーム)とし、この一次電子ビームを観察する試料上に二次元状に走査し、一次電子ビーム照射で試料から二次的に発生する二次電子または反射電子等の二次信号電子を検出し、検出信号強度を一次電子ビームの走査と同期して走査されるブラウン管の輝度変調入力とすることで二次元の走査像を得る。
【0003】
近年、半導体産業の微細化が進んだことから、SEMが光学顕微鏡に代わって、半導体素子製作のプロセスまたはプロセス完成後の検査(例えば電子ビームによる寸法測定や電気的動作の検査)に使われるようになった。絶縁物が使われている半導体産業の試料(ウェハ)では、絶縁物を帯電することなく観察できる1kV以下の低加速電圧が必要である。しかし、一般のSEMでは、低加速電圧1kVの分解能は約10nmであった。半導体の微細化に伴い、より高分解能が得られる低加速電圧のSEMが要求されるようになった。その解決方法として、例えば、特開平9−171791 号記載のリターディング方式及びブースティング方式が開発され、最良の観察条件では約3nmの分解能が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
半導体素子製作のプロセスまたはプロセス完成後の検査に用いるに当たっては、半導体ウェハ上の数十点の検査位置に高速に観察点を移動しスループットを向上することが必須である。このため、高速移動可能な試料ステージが開発されているが、その位置精度は数ミクロン程度である。機械的に試料ステージをナノメートルオーダで制御することは、移動速度と製作コストの面で実用的ではない。
【0005】
そこで、通常これ以上高精度な位置合わせは、電気的に一次電子の走査中心座標を移動するイメージシフト方式が採用されているが、移動量が数ミクロンに及ぶことがあるため、従来のSEMに採用されているイメージシフト方式は、移動量を大きくとると、分解能が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は分解能の低下を抑制しつつ、イメージシフトを行うのに好適な走査電子顕微鏡の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明によれば、電子源と、当該電子源から放出される一次電子ビームの試料に対する照射位置を移動する二段の偏向器から構成されるイメージシフト偏向器と、前記一次電子ビームを収束する対物レンズを有する走査電子顕微鏡において、前記対物レンズは前記試料に向かってレンズギャップが開放され、且つ前記二段の偏向器の内、前記試料側に配置される偏向器は前記対物レンズの実効的なレンズ主面で偏向電界を形成するように形成されていることを特徴とする走査電子顕微鏡を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明によるSEMの実施例を示す。陰極4と引出電極5との間に引出電圧6を印加すると、電子が放出される。放出された電子は、引出電極5と接地電圧にある陽極8の間でさらに加速(減速の場合もある)される。陽極8を通過した一次電子ビーム1の加速電圧は電子銃加速電圧7と一致する。陽極8で加速された一次電子ビーム1はコンデンサレンズ9で絞られる。一次電子ビーム1の開き角あるいはビーム電流量は下流に置かれた絞り11で決められる。絞り
11のセンタリングはつまみ12で行う。
【0009】
絞り11を通過した一次電子ビーム1は、走査偏向機能を兼ねたイメージシフト偏向器20と30によってイメージシフトされると共に試料13上を二次元走査される。すなわち、偏向器20と30の偏向強度は、対物レンズ10内で一次電子ビーム1が直進するように調整されている。偏向制御電源40によって偏向器20と30の偏向強度を走査偏向成分とイメージシフト偏向成分とを重畳して入力することにより走査偏向機能とイメージシフト偏向機能を兼ね備えることができる。
【0010】
イメージシフトは、対物レンズ光軸から一次電子ビームを大きくずらすように偏向するため、対物レンズの収束磁場が、一次電子ビームを一次電子ビームの照射方向に対し垂直な方向に、偏向するように作用する。即ち一次電子ビームが偏向作用を受けることによる軸外収差が発生する。このような軸外収差を抑制するには、対物レンズによる偏向を打ち消すように、一次電子ビームを偏向する偏向器を設けると良いが、レンズ内に他の偏向器を設けるには物理的な制約が大きいため、本実施例装置によれば、レンズギャップが試料側に開放された対物レンズ、即ち対物レンズの下磁極の開口が上磁極の開口より大きく形成され、対物レンズの最大収束磁場が対物レンズより下に配置される試料近傍に形成されるような対物レンズによって、対物レンズの実効的なレンズ主面を、対物レンズとは異なる高さ、或いは対物レンズの物理的な制約が少ない高さに位置づけることで、静電偏向電極の配置を容易に実現している。なお、図1のような構成によれば、コンデンサレンズ9と対物レンズ10の間に一つの偏向器20だけを配置すればよいので、光学系の全長を短くできる。
【0011】
一次電子ビーム1は、試料ステージ14を介して試料13に印加した負のリターディング電圧15のため、対物レンズ10と試料13間の減速電界で減速され、かつ対物レンズ10のレンズ作用で試料13上に細く絞られる。
【0012】
本実施例では、上の偏向器20は磁界偏向、下の偏向器30は静電偏向としているが、上の偏向器20を静電偏向にしてもよい。同様に下の偏向器30を磁界偏向とすることが可能であるが、対物レンズ10近傍のスペースが狭いことを考慮すれば、下の偏向器30は静電偏向とすることが適当である。
【0013】
偏向制御電源40が上の偏向器20に出力するイメージシフトの偏向強度IISは、次式で与えられる。
【0014】
【数1】
Figure 0004006946
【0015】
ここで、K1 は偏向感度の換算係数、MSEMは観察倍率、Vaccは一次電子ビーム1の加速電圧、Lは上の偏向器20から試料13までの距離である。一方、下の偏向器30に出力するイメージシフトの偏向強度VISは、次式で与えられる。
【0016】
【数2】
IS=K2IS
ここで、K2 は偏向感度の換算係数である。ただし、上の磁界偏向器20の磁界の方向と下の静電偏向器30の電界の方向はおおよそ90度ずれている。対物レンズ10に前磁場がある場合にはこの角度は90度からずれてくるが、予め数値シミュレーションや実験から求めておくことができる。
【0017】
一次電子ビーム1が試料13を照射すると二次信号電子2が発生する。ここで考慮する二次信号電子2は二次電子と反射電子である。対物レンズ10と試料13間に作られている電界は、発生した二次信号電子2に対しては加速電界として作用するため、対物レンズ10の電子ビーム通過孔内に吸引され、対物レンズ10の磁界でレンズ作用を受けながら上昇する。上昇した二次信号電子2は変換電極16に高エネルギーで衝突し、新たな二次電子3を発生する。この二次電子3は正の約10kVの高電圧を印加したシンチレータ17に吸引(偏向)され、シンチレータ17に衝突した際、光を発生する。このように二次電子を検出する二次電子検出器は、図示していないが、この光をライトガイドで光電子増倍管に導き、電気信号に変換し、増幅した後、この出力でブラウン管の輝度変調を行う。
【0018】
次に図2,図9、および図10を用いて、本実施例装置の原理及び利点をより詳細に説明する。図9は一般的な半導体ウェハ検査用SEMの構成と二次電子の軌道を示す図である。イメージシフトのない高倍率観察条件では、一次電子ビーム1が試料13を照射する位置は、光軸に極めて近い。このため高エネルギに加速された二次電子2は変換電極16の上でも光軸近傍に衝突することになる。変換電極16の近傍は一次電子ビーム1が通過する開口を有するため、一部の二次電子2aは開口を通過し、検出されないため、画像に明るさ斑が発生する。一方、図10はイメージシフトした状態での高倍率観察を示している。イメージシフトした位置で発生した二次電子2は図示しないリターディング電界と対物レンズ10を通過後、光軸から僅かに外れて飛行し、開口を避けて変換電極16に到達させることができる。
【0019】
但し、一次電子ビームの偏向範囲が制限されるため、変換電極16の開口をあまり小さく形成することはできず、例えば3mmφの開口が必要である。更に対物レンズの光学倍率が例えば50倍であるという条件を勘案すると、開口を避けて二次電子を変換電極16に到達させるには、例えば60ミクロン程度のイメージシフト量が必要になる。その一方で、一般的なイメージシフトでは、イメージシフト量が10ミクロンを越えると、軸外収差によって分解能が低下するためイメージシフトした状態での高分解能観察を実現することが困難であった。
【0020】
本発明実施例装置では以上のような問題を解決し、イメージシフト量が大きい場合であっても、分解能の低下を抑制しつつ二次電子の高効率検出を実現することを可能とすべく、上下二段のイメージシフト偏向器の内、下段のイメージシフト偏向器を多極子の静電偏向器により構成し、かつこの静電偏向器を対物レンズの実効的な主面に形成する。図1に示す本実施例装置では、試料近傍に対物レンズ10による磁界レンズと、試料13に印加されるリターディング電圧15によって形成される静電レンズが存在する。図2では両レンズを上下に分離して示しているが、実際上は概ね重畳している。(1)は軸外を通る一次電子がそれぞれのレンズから受ける偏向力を示している。対物レンズの偏向力FB0は回転方向、静電レンズの偏向力FE0は径方向である。なお偏向力の大きさを比較すると、常にFB0>FE0となる。(2)は上記のレンズ電界と磁界に、横向きの偏向電界FE1と磁界FB1を重畳して偏向力を打ち消す、所謂、移動対物レンズを示している。FB0+FB1=0,FE0+FE1=0と独立して偏向力が打ち消されるので軸外収差の発生が最小に抑えられる。一方、(3)は偏向電界の重畳だけで偏向力を打ち消す方式である。一次電子に対しては、FB0+FE2=0,FE0+FE1=0と打ち消されるが、二次電子に対しては、飛行方向が逆転するため、磁界による偏向力も逆転する。概ね、FB0+FE2=2×FB0,FE0+FE1=0となって比較的大きな偏向力が残る。(4)は偏向磁界の重畳だけで偏向力を打ち消す方式である。一次電子に対しては、FB0+FB1=0,FE0+FB2=0と打ち消されるが、二次電子に対しては飛行方向が逆転するため磁界による偏向力も逆転する。概ね、FB0+FE2=0,FE0+FB2=2×FE0となって比較的小さな偏向力が残る。以上のことから、一次電子の軸外収差の除去と二次電子の偏向を両立するためには(3)の偏向電界の重畳が有利であることが判る。
【0021】
本実施例装置は以上の原理に基づいて、一定移動量以上イメージシフトした状態で像観察する条件において、二次電子2は光軸より離れて飛行させ、変換電極16の開口をおおよそ避けて二次電子2を衝突させることで、イメージシフトに基づく軸外収差の抑制と二次電子の検出効率向上の両立を可能としている。特にリターディング技術を採用したSEMではイメージシフト偏向を行った方が、二次電子検出効率が向上する場合があり、それを意識した観察点の設定を行うことが望ましい。
【0022】
なお、本実施例装置には図示しない制御装置が設けられ、その制御装置からの命令によって上記各制御が行われる。本実施例装置は、特に半導体ウェハ上に半導体製造装置(ステッパ等)で形成したパターンが適正に形成されているかを検査する半導体検査装置に有効な技術である。半導体検査装置は半導体ウェハ上に形成されたパターンを複数観察することがあり、この複数の観察点の移動にイメージシフトが用いられる。即ち半導体検査装置では、光軸直下以外の個所で検査を行うことが多い。本発明の二次電子検出効率の観点から見れば、このような条件下にある半導体検査装置は、本発明の適用によって優れた効果を得ることができる。本発明実施例装置では、観察個所や装置の稼動条件の情報をレシピとして上記制御装置に登録しておくことも可能であり、このレシピに登録された情報に基づいて試料ステージの移動やイメージシフトによる観察領域設定が行われる。
【0023】
さらに、変換電極の手前に多層メッシュ状のエネルギフィルタ60を設置した構成では、変換電極16と同様に中心開口部を避けることができ、エネルギ弁別性能が向上する。なお、本実施例装置では、図示しない二次電子検出器をエネルギフィルタ60と対物レンズ10との間に配置することができ、これによってエネルギフィルタ60のメッシュ電極に衝突し、変換電極16に到達しない二次電子を漏れなく捉えることができる。
【0024】
更に、リターディング電界がないか、或いは十分小さい条件では、反射電子のみが対物レンズ10の電子ビーム通過孔を通過する。反射電子は加速エネルギが高く、試料から放出された際の角度とエネルギに依存して、変換電極16への入射位置が決定される。よって、開口フィルタ62を変換電極16の手前に設置すれば、選択された反射電子の持つ情報を高感度に捉えることができる。特にほぼ垂直に反射した反射電子を選択すると、高分解能でかつ特定の原子番号を持つ試料を高コントラストに観察することが可能になる。従来のSEMではこの反射電子は一次電子軌道と重なるため検出が困難であった。
【0025】
また開口フィルタ62を用いるという手法以外に、変換電極16の一部のみから二次電子が放出されるようにしてもほぼ同じ効果を得ることができる。この場合、変換電極16の任意の一部のみを残して二次電子発生効率の少ないカーボンなどでコーティングすると良い。
【0026】
図3は本発明の他の実施例を説明する図である。先の実施例では二次電子2に対する偏向力を発生するため、僅かに対物レンズ10の軸外収差が残っている。高分解能観察では本軸外収差が問題になる。本実施例装置ではこの問題を回避するために、対物レンズ10の軸外収差を打ち消すように調整されたウィーンフィルタ62を変換電極16よりも電子源側に配置している。
【0027】
図4は本発明の他の実施例である。この実施例では、一般的なSEMにある二段の走査偏向器18と19をそのまま流用し、本発明のイメージシフト偏向器20と30を追加した構成としている。すなわち、絞り11を通過した一次電子ビーム1は、走査偏向器18と19で試料13上を二次元走査される。偏向制御電源40は、イメージシフト用の上の偏向器20には移動量に応じた偏向強度IISと、下の偏向器30には対物レンズ10内で一次電子ビーム1が直進するように調整された偏向強度VISを出力している。
【0028】
この構成によれば、容易に一般的なSEMに組み込んでイメージシフト機能を向上し、分解能と寸法測定精度を向上することができる。
【0029】
次に、イメージシフト偏向器20および30の詳細を図4と図5を用いて説明する。上の偏向器20は従来の走査偏向器と同じ構成である。一次電子の通過する光軸近傍の偏向磁場の均一性を確保するため、走査コイル21乃至24はいわゆるコサイン分布巻きを採用している。この走査コイルを90度毎に4個組み合わせ、電子ビームの偏向方向と走査コイルの配置角度φのコサインでコイル電流を調整することにより、任意の方向への偏向を行う。通常、対向する走査コイル21と23は電流の絶対値が等しく、向きだけが逆なので、結線を逆にすると一つの電源で両方の走査コイルに電流を流すことができる。走査コイル22と24についても同様である。
【0030】
一方、下の偏向器30は八極子静電偏向電極である。先に述べた対物レンズと試料との狭い隙間に挿入するため、円盤形状としている。1/8セクタの電極を組み合わせて八極子静電偏向電極とすることも可能であるが、組立精度の確保と組立コストの削減のため、以下のような制作方法を採用する。数mm厚の絶縁性の円盤に電子ビーム通過孔と通過孔より放射状の絶縁スリットを設ける。電子ビーム通過孔の周囲の正面裏面,電子ビーム通過孔及び絶縁スリット側面は、導電性物質の蒸着或いはメッキ等により導電性を施すことにより、八極子静電偏向電極31〜38を実現する。任意の方向へ任意移動量だけ偏向できるように各電極の電圧は電子ビームの偏向方向と各電極の配置角度θのコサインで電圧を印加する。角度ずれΔφは上の偏向器20と下の偏向器30の間のレンズ磁場による一次電子ビームの回転角度に相当する。
【0031】
図6及び図7は対物レンズ10の主面が対物レンズ10の底面より上、即ちビーム通過孔内部に存在する場合に適する下段のイメージシフト偏向器30の構造を示す。対物レンズ10のビーム通過孔に上から挿入する図7の実施例では、偏向器30の絶縁基盤はロート形状とし、先頭部分は8分割され、上述した方法で導電性を施されている。シールド電極39は、偏向器30の絶縁部分からの帯電影響の防止と対物レンズ磁場の無い領域への偏向電界の生成を防止している。一方、図8は対物レンズ10のビーム通過孔に下から挿入する実施例である。偏向器30の絶縁基盤はビーム通過孔周辺が円筒状になった円盤とし、円筒部分及びこの周辺部分は8分割され、上述した方法で導電性を施されている。なお、対物レンズ磁場の分布形状に応じて円筒部分は対物レンズ10の方向だけでなく、試料13側に延長する場合もある。偏向制御電源40は通常接地電位を基準に電圧を印加し、電子ビームの偏向を行うが、基準電位を電源49でオフセットすることにより、試料13の表面電界を調整することができる。これは、絶縁物試料の観察において、帯電や表面電位の調整に有効である。また、レーザ光線を用いた試料の高さ検出手段を備える場合にも、以下のように本偏向器30を容易に取り付けることができる。すなわち、レーザ発光素子51がレーザ光線52を試料13に対して斜めに照射すると、試料13で反射されてポジションセンサ53で検出されるレーザ光線52の位置は試料13の高さに応じて変化する。そこで、ポジションセンサ53を用いて反射レーザ光線の位置変化を測定することにより、試料13の高さ変化を測定する。照射及び反射のレーザ光線52が八極子偏向電極30の絶縁スリットを透過するように配置することは、八極子偏向電極30の構造からして容易であることが分かる。
【0032】
本発明実施例装置によるイメージシフトは、対物レンズのローレンツ力を考慮し、第1段目の偏向器で軸外に電子線を偏向し、対物レンズのローレンツ力による軸ずれを抑制し、且つ試料に電子線が直進するように第2の偏向器によって静電偏向を行っているので、電子線の偏向角度が大きくなることによる軸外収差を抑制することができ、分解能を向上させることができる。
【0033】
また下磁極開放形の対物レンズの下磁極と試料との間に第2段目の偏向器に静電偏向器を採用しているので、短焦点化を実現する目的のもとに形成されたレンズの焦点を増大することなく上記偏向を行うことができる。
【0034】
以上本発明実施例装置によれば、対物レンズの焦点を短くすることによる収差低減と、イメージシフトの際の偏向角の抑制による軸外収差低減を両立できる走査電子顕微鏡の提供が可能になる。
【0035】
図11は本発明の他の実施例を説明する図である。図11はイメージシフトの偏向範囲101を模式的に示したものである。図1に示すようなSEMは図示しない制御装置を備えており、この制御装置で観察位置、倍率等の諸設定を行い、それに基づいてSEMの鏡体を制御する。特に半導体検査を行うSEMは半導体ウェハの表面上の多数点を観察する必要があり、その多数点の観察条件を予めレシピに設定したり、或いは手動設定する。
【0036】
ところで本実施例装置ではイメージシフト偏向器20,30の偏向範囲101において、複数の高倍率観察領域103を設定することができるが、イメージシフト偏向範囲中心102、即ち一次電子ビーム1の光軸中心では、先に説明したように二次電子2が変換電極16の開口を通過する確率が高くなり、試料像に斑が発生することがあるので、偏向範囲中心102に高倍率観察領域103を設定しようとした場合、それを阻止するようなシーケンスを備えることが望ましい。例えば低倍像の中から所望の高倍観察領域を設定するようなシーケンスが組まれているSEMの場合、偏向範囲中心102への高倍率観察領域103の設定ができないようにしたり、或いは、設定しようとした場合、一旦試料ステージを移動した上で再設定を行うように警告を発生するようにすると、先の問題を未然に防ぐことができる。また、あらかじめレシピを組んで多点観察を行うSEMの場合、レシピ設定時に高倍観察領域102が偏向範囲中心に来ないような試料ステージ制御を行うようにすることが望ましく、レシピ設定時にもそのような設定がなされたときは、警告を発生したり、或いはそのような設定を阻止するように制御することが望ましい。また図11に示すようなイメージシフト偏向器の偏向範囲101を模式的に示した図を、図示しない表示装置に表示すれば、オペレータは警告等に頼らずとも偏向範囲中心を外して、高倍率観察領域設定を行うことができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明実施例装置によれば、イメージシフトによる移動量が大きい場合にも分解能および寸法測定精度が高いSEMを実現できる。特に大面積ウェハかつ超微細化された半導体素子のプロセスにおいて、高精度かつ高スループットの検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下段のイメージシフト偏向器が静電偏向電極より構成された本発明の走査電子顕微鏡の全体構成図である。
【図2】イメージシフト時の偏向力と偏向力打ち消しの概念を説明する図である。
【図3】対物レンズの軸外色収差を打ち消すウィーンフィルタを有するSEMの全体構成図である。
【図4】二段走査偏向方式に本発明のイメージシフト偏向器を追加した走査電子顕微鏡の全体構成図である。
【図5】本発明の上段のイメージシフト偏向器の上面図である。
【図6】下段のイメージシフト偏向器である八極子静電偏向電極の上面図である。
【図7】下段のイメージシフト偏向器の第2の実施例の構造図である。
【図8】下段のイメージシフト偏向器の第3の実施例の構造図である。
【図9】SEMで高倍率観察した場合の明るさ斑の問題点を説明する図である。
【図10】SEMでイメージシフトした場合の二次電子軌道を説明する図である。
【図11】イメージシフト偏向器の偏向範囲を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1…一次電子ビーム、2…二次信号電子、3…変換電極で発生した二次電子、4…陰極、5…引出電極、6…引出電圧、7…電子銃加速電圧、8…陽極、9…コンデンサレンズ、10…対物レンズ、11…絞り、12…調整つまみ、13…試料、14…試料ステージ、15…リターディング電圧、16…変換電極、17…シンチレータ、18…上走査偏向器、19…下走査偏向器、20…上イメージシフト偏向器、21〜24…走査コイル、30…八極子偏向電極、31〜38…イメージシフト偏向電極、39…シールド電極、40…偏向制御電源、49…偏向制御電源のオフセット電源、51…レーザ発光素子、52…レーザ光線、53…ポジションセンサ。

Claims (14)

  1. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子ビームの試料に対する照射位置を移動する二段の偏向器から構成されるイメージシフト偏向器と、前記一次電子ビームを収束する磁界型の対物レンズを有する走査電子顕微鏡において、
    前記対物レンズは前記試料に向かってレンズギャップが開放され、且つ前記二段の偏向器の内、前記試料側に配置される偏向器は前記対物レンズの実効的なレンズ主面で偏向を行うように形成され、
    前記試料側に配置される偏向器は静電偏向器であって、当該静電偏向器は、上段の偏向器によって、前記一次電子ビームが偏向されたときに、前記一次電子ビームが、前記対物レンズから受ける回転方向への偏向力を、打ち消す偏向力を形成することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 請求項1において、
    前記下段に配置される偏向器は、前記対物レンズが発生する磁界による前記一次電子線の軸ずれを抑制するような電界を発生することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 請求項1において、
    前記イメージシフト偏向器は、前記一次電子線を試料上で走査する走査偏向器を兼ねることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 請求項1において、
    前記偏向器は、八極子偏向器であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 請求項4において、
    前記八極子偏向器は、絶縁性の基板に前記一次電子ビームの通過開口と、当該通過開口より放射状に切られた絶縁スリットを有し、前記通過開口の周囲は導電性であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 請求項5において、
    前記絶縁性の基板は、前記一次電子線の通過開口周囲に円筒状の導電部を備え、前記対物レンズの一次電子ビーム通過口内に挿入されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子ビームの試料に対する照射位置を移動する二段の偏向器から構成されるイメージシフト偏向器と、前記一次電子ビームを収束する磁界型の対物レンズを有する走査電子顕微鏡において、
    前記対物レンズの主面が当該対物レンズの底面より上にあり、且つ前記二段の偏向器の内、前記試料側に配置される偏向器は八極子偏向器であって、
    当該八極子偏向器は静電偏向器であって、その一部を前記対物レンズの一次電子ビーム通過口内に挿入する構造であると共に、前記八極子偏向器の偏向電界を部分的に遮断するシールド電極を備え、
    当該八極子偏向器は、上段のイメージシフト偏向器によって前記一次電子ビームが偏向されたときに、前記一次電子ビームが、前記対物レンズから受ける回転方向への偏向力を打ち消す偏向を前記対物レンズの主面で行うことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  8. 請求項1において、
    前記試料から発生した二次信号を検出する二次信号検出器を備え、当該二次信号検出器は、前記試料に対する一次電子ビームの照射に起因して発生する高加速の電子を二次電子に変換する二次電子変換電極を含むことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  9. 請求項1において、
    前記試料に対する一次電子ビームの照射に起因して放出される電子の衝突によって、二次電子を発生する変換電極と、当該変換電極から発生する二次電子を前記一次電子ビームの軸外に偏向して検出する二次電子検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  10. 請求項9において、
    前記変換電極は、特定の一部に前記電子が衝突した際に前記二次電子を発生するように構成されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  11. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子ビームの試料に対する照射位置を移動する二段の偏向器から構成されるイメージシフト偏向器と、前記一次電子ビームを収束する磁界型の対物レンズを有する走査電子顕微鏡において、
    試料と対物レンズとの間に、前記一次電子ビームに対する減速電界を形成する手段を備え、前記対物レンズは前記試料に向かってレンズギャップが開放され、前記対物レンズと試料との間に実効的なレンズ主面を形成し、且つ前記二段の偏向器の内、前記試料側に配置される偏向器は前記対物レンズと前記試料との間に配置され、
    当該試料側に配置される偏向器は静電偏向器であって、当該静電偏向器は、上段の偏向器によって、前記一次電子ビームが偏向されたときに、前記一次電子ビームが、前記対物レンズから受ける回転方向への偏向力を、打ち消す偏向力を形成することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  12. 請求項11において、
    前記試料に対する一次電子ビームの照射に起因して放出される電子の衝突によって、二次電子を発生する変換電極と、当該変換電極から発生する二次電子を前記一次電子ビームの軸外に偏向して検出する二次電子検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  13. 請求項11において、
    前記変換電極と前記試料との間にエネルギを弁別するエネルギフィルタを配置したことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  14. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子ビームの試料に対する照射位置を移動する二段の偏向器から構成されるイメージシフト偏向器と、前記一次電子ビームを収束する磁界型の対物レンズを有する走査電子顕微鏡において、
    前記対物レンズは下磁極の開口が上磁極の開口より大きく形成され、且つ前記二段の偏向器の内、前記試料側に配置される偏向器が前記対物レンズと試料との間に配置され、
    当該試料側に配置される偏向器は静電偏向器であって、当該静電偏向器は、上段のイメージシフト偏向器によって、前記一次電子ビームが偏向されたときに、前記一次電子ビームが、前記対物レンズから受ける回転方向への偏向力を、打ち消す偏向力を形成することを特徴とする走査電子顕微鏡。
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