JP5493044B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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Description
以降では、反射電子検出器31が半導体検出器であるとする。
典型的な試料室内部のガス圧力19は、1〜300Paであるが、特別な場合、3000Paまで制御可能である。
(1)低真空雰囲気(1Pa〜3000Pa)に制御された試料室8おいて、一次電子ビ ーム2が照射された試料5から二次電子6が発生
(1)−1 一次電子と試料室中の中性ガス分子の衝突で、電子とプラスイオンを生成 (1)−2 試料5から二次電子6が発生
(2)試料5から発生した二次電子6は、試料上方に配置された第一電極9(+300V
〜+500V)に引き寄せられ、中性ガス分子と衝突を繰り返し、電子なだれによる
カスケード増幅により電子とプラスイオンを生成。一方、反射電子は一次電子と同じ
エネルギーを持っており、同じく中性ガス分子と衝突し、電子とプラスイオンを生成 (2)−1 試料からの二次電子の電子なだれにより、二次電子に起因する電子10と
、二次電子に起因するプラスイオン11が増幅
(2)−2 同様に反射電子に起因する電子12とプラスイオン13を生成
この段階の正のイオン電流つまり、二次電子に起因するプラスイオン11と反射電子に起因するプラスイオン13を検出し、画像を取得する方法をイオン電流検法と呼ぶ。さらに、ガスシンチレーションの発光現象については以下の過程を経て画像を取得することになる。
(3)試料上のプラス電極によって形成される電界により、プラズマ状態(放電)の大き
なエネルギーから、電子と中性ガス分子にエネルギーが与えられ、基底状態14から 励起状態15に遷移
(3)−1 基底状態14(安定した原子/分子状態)から励起状態15(不安定な原
子/分子の状態)
(4)不安定な励起状態から基底状態に戻る際に、励起状態に遷移した遷移エネルギーに 相当する光エネルギーを持った光すなわち、画像情報を持った光(紫外光/可視光) 17が生成
(4)−1 観察試料室8内の中性ガス分子18の種類,ガス圧力19により発光波長ピ
ークが異なる光が発生
(5)(4)で発光した光をライトガイド20表面で直接検出し、光電子増倍管(PMT
)21で光を電子に変換/増幅後、画像を形成制御部22を介して観察
ここで、図2に本発明の検出器41の拡大図を示す。
で表現される。したがって、式(1)より、検出信号量が大きくなる条件は、
a.光電子増倍管の増幅率Gが大きいこと
b.ライトガイドに入射する光の光子数Nが大きいこと
c.ライトガイドの透過率と光電子増倍管の放射感度に関する右辺
が大きいこと
これらのうち、ライトガイドの材質と光電子増倍管の種類によるものはa.とc.である。一般的に、光電子増倍管の光電子の増幅率は105〜106であるため、入射波長に関連する項目はc.であると考えられる。ここで、ライトガイドに入射する光の波長が、可視光域で最大波長λmax=600nmから真空紫外域で最小波長λmin=200nmであると仮定する。また、ライトガイドと光電子増倍管を通常標準SEMでの仕様に対し、本実施例の仕様のものを採用した場合とで
の値を比較してみる。
・紫外域(200nmから600nm)まで十分対応した構成の場合
と、約2.18倍の効果が見込める。
入射角θが90度、つまりライトガイドの面に対して垂直に入射する場合、一般的なライトガイドの材料(アクリル PMMA樹脂)では屈折率nが1.49〜1.5付近であり、全反射臨界角ψは上式より約42度である。
の割合でライトガイド内に閉じこめられて進む。
2 一次電子ビーム
3 複数段レンズ
4 対物レンズ
5 試料
6 二次電子
7 反射電子
8 観察試料室
9 第一電極
10 二次電子に起因する電子
11 二次電子に起因するプラスイオン
12 反射電子に起因する電子
13 反射電子に起因するプラスイオン
14 基底状態
15 励起状態
16 遷移エネルギー
17 画像情報を持った光(紫外域/可視域)
18 ガス分子
19 ガス圧力
20 ライトガイド
21 光電子増倍管(PMT)
22 (画像形成)制御部
23 画像処理端末
24 観察条件制御部
25 偏向器
26 偏向信号制御部
27 大気導入口
28 ニードルバルブ
29 Everhart Thornley型検出器(高真空二次電子検出器)
30 二次電子コレクタ電極
31 反射電子検出器
32 第二電極
33 兼用ライトガイド
34 第三電極
35 波長変換用ライトガイド
36 透明電極
37 複合ライトガイド
38 第四電極
39 第二ライトガイド
40 第五電極
41 本発明の検出器
42 電気的な増幅回路
43 +10kV
44 空気の発光スペクトル分析結果
45 ライトガイド(アクリル)の光の透過率
46 石英の光の透過率
47 通常のSEMで使用される光電子増倍管の放射感度曲線
48 本発明で使用する光電子増倍管の放射感度曲線
49 テーパ状ライトガイド
50 束ねた光ファイバーライトガイド
51 バンド
52 紫外域の光に反応し発光する蛍光体
53 画像情報を持った可視域の光
54 SEM全体制御部
55 高真空二次電子検出器用シンチレータ
56 光ファイバー細線
57 イオン電流像
58 画像情報を持った光の像
59 イオン電流検出による高速走査時の画像
60 画像情報を持った光の検出による高速走査時の画像
61 アース電極
62 セミイン型対物レンズ
63 ExB(ウィーンフィルタ)
64 磁場で巻き上げられる二次電子
65 分岐ライトガイド(光ファイバ製)
66 真空作動排気用オリフィス
Claims (16)
- 荷電粒子源と、
荷電粒子源から放出される一次荷電粒子線を集束して試料上に走査する荷電粒子光学系と、
内部を一定のガス圧力に保てる試料室と、を備えた荷電粒子線装置において、
正の電圧が印加される電極と、少なくとも真空紫外光領域から可視光領域の光を透過できるライトガイドとを有し、前記電極により発生するガスシンチレーションの光をライトガイドで検出する検出器を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子装置において、
前記ライトガイドの材質が石英であることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
前記ガスシンチレーションの光が窒素分子に起因したものであることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
予め求めた最適条件テーブルの選択により、前記電極の電圧と、前記試料室のガス圧力とを制御することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
前記電極形状が、メッシュ状、リング状、プレート状または複数の棒状であることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
前記ライトガイド側面からの光を検出することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
前記ライトガイドを複数の光ファイバーで構成したことを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項1記載の荷電粒子線装置において、前記ライトガイドが前記荷電粒子光学系の対物レンズの下まで伸びており、前記ライトガイドが試料の上に配置されることを特徴とする荷電粒子線装置。
- 荷電粒子源と、
荷電粒子源から放出される一次荷電粒子線を集束して試料上に走査する荷電粒子光学系と、
内部を一定のガス圧力に保てる試料室と、を備えた荷電粒子線装置に備えられる検出器であって、
正の電圧が印加される電極と、少なくとも真空紫外光領域から可視光領域の光を透過できるライトガイドとを有し、前記電極により発生するガスシンチレーションの光をライトガイドで検出することを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記ライトガイドの材質が石英であることを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記ガスシンチレーションの光が窒素分子に起因したものであることを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
予め求めた最適条件テーブルの選択により、前記電極の電圧と、前記試料室のガス圧力とを制御することを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記電極形状が、メッシュ状、リング状、プレート状または複数の棒状であることを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記ライトガイド側面からの光を検出することを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記ライトガイドを複数の光ファイバーで構成したことを特徴とする検出器。 - 請求項9記載の検出器において、
前記ライトガイドが前記荷電粒子光学系の対物レンズの下まで伸びており、前記ライトガイドが試料の上に配置されることを特徴とする検出器。
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