JP2008074657A - 低温における自己熱改質反応の起動方法 - Google Patents

低温における自己熱改質反応の起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気改質反応に必要な温度以下でも水蒸気改質反応温度以上への昇温過程を経ることなく自己熱改質を起動することができる方法を提供する。
【解決手段】起動ガス流通下で改質触媒を昇温し、起動ガスを改質原料ガスヘ切り替えた後、酸素、水蒸気の順で改質触媒層ヘガスを導入する。好ましい改質触媒はNi触媒である。好ましいNi触媒は、Al、MgおよびNiを含むハイドロタルサイト構造を有する複合酸化物である。改質触媒は好ましくはハニカム構造を有する。好ましいハニカム構造はコージェライトを基材として形成されたものである。好ましい改質触媒入口温度は、500〜700℃である。好ましい起動ガスは、窒素等の不活性ガスまたは水素等の還元ガスである。好ましい改質原料ガスは、LNG、LPG、都市ガス、軽油等炭化水素である。


【選択図】 なし

Description

本発明は、自己熱改質により炭化水素から水素を製造する自己熱改質反応に関し、特に同反応の起動方法に関するものである。
炭化水素系の原料ガスから水素リッチな改質ガスを得る方法には、水蒸気改質反応や部分酸化反応、水蒸気改質反応と部分酸化反応を組み合わせた自己熱改質反応(ATR:Auto Thermal Reforming)などがある。
従来、改質器を起動するには、改質器に起動用ガスを流通しながらヒータやバーナ、炭化水素系原料ガスの燃焼熱などの外熱を利用することにより改質器を加熱し、これを所定の改質反応に必要な温度まで昇温するのが一般的である。
水蒸気改質の起動方法には様々な方法があり、特許文献1では、改質触媒の温度300℃までは空気または燃焼排ガスなどの酸素含有ガスまたは水蒸気、300〜400℃では水蒸気、400℃以上では水蒸気と原料ガスの混合ガス、というように改質触媒の温度によって起動ガスを切り替える。
また、特許文献2では、改質原料ガスと空気の混合ガスを起動ガスとして、昇温とともに改質原料ガスを部分酸化させ、ガス温度が所定温度に到達した後、水蒸気を供給し、空気の供給を停止する。
自己熱改質の起動方法に関する公知文献はほとんどないが、起動用ガスから改質原料ガスヘの切り替え後、水蒸気を導入し、水蒸気改質反応を起動した後、酸素を導入して上記反応を自己熱改質反応へ切り替える方法や、起動用ガスを、水蒸気の導入後、改質原料ガスに切り替えることで水蒸気改質反応を起動し、次いで、酸素を導入し上記反応を自己熱改質反応へ切り替える方法が、改質触媒の酸化による性能低下や、耐熱温度以上の熱によるシンタリングによる熱劣化を防止することができて安全である。
特許第3698971号公報 特開2005−317405号公報
水蒸気改質は吸熱反応であり、Ni系触媒の場合、700℃以上の高温で反応が進行する。自己熱改質は吸熱反応である水蒸気改質と発熱反応である部分酸化反応を組み合わせた反応であり、500〜700℃でも所定の性能を得ることができる。しかし、自己熱改質を500〜700℃といった低温で行うには、反応起動時に改質触媒を水蒸気改質反応に必要な温度以上に昇温させてから温度を下げる必要がある。
これを下記の式で示す。
水蒸気改質(吸熱反応):CH+HO→CO+3H+206.2kJ/mol
部分酸化(発熱反応) :CH+1/2O→CO+2H−35.6kJ/mo1
自己熱改質 :CH+x(1/2)O+(1−x)HO→(3−x)H+CO
理論値:x=約0.9(△Hm,f=0kJ/mo1)、O/CH=0.45
改質触媒が水蒸気改質反応に必要な温度に到達していない状態で自己熱改質反応を起動する場合、(1) 改質原料ガス、(2) 水蒸気、(3) 酸素の順、もしくは(1) 水蒸気、(2) 改質原料ガス、(3) 酸素の順でガスを注入すると、反応温度が低過ぎるため、所定の性能を得ることができない。
改質触媒が水蒸気改質反応に必要な温度に到達している場合に、(1) 改質原料ガス、(2) 水蒸気、(3) 酸素の順、もしくは(1) 水蒸気、(2) 改質原料ガス、(3) 酸素の順でガスを注入する理由は、高温で酸素を最初に入れると、触媒上の活性金属が酸化されるばかりでなく、炭化水素の燃焼で急激に触媒層の温度が上昇し、触媒の熱劣化を引き起こすためである。
まず水蒸気を入れることで水蒸気改質反応を起動し、水蒸気の次に酸素を入れることで触媒上の活性金属が酸化されることなく自己熱改質反応を起動することができる。
以上の理由により、水蒸気改質反応に必要な温度以下で自己熱改質性能を得るには、反応起動時のみ水蒸気改質反応に必要な温度以上に一度昇温して所定の性能を得た後、温度を下げる必要がある。
しかし、この方法は、エネルギー効率が求められる実機では余計なエネルギーを消費してしまうため、非効率的である。
本発明は、上記のような実状に鑑み、水蒸気改質反応に必要な温度以下でも水蒸気改質反応温度以上への昇温過程を経ることなく自己熱改質を起動することができる方法を提供することを課題とする。
本発明による自己熱改質反応の起動方法は、起動ガス流通下で改質触媒を昇温し、起動ガスを改質原料ガスヘ切り替えた後、酸素、水蒸気の順で改質触媒層ヘガスを導入する方法である。
好ましい改質触媒はNi触媒である。
好ましいNi触媒は、Al、MgおよびNiを含むハイドロタルサイト構造を有する複合酸化物である。
改質触媒は好ましくはハニカム構造を有する。好ましいハニカム構造はコージェライトを基材として形成されたものである。
好ましい改質触媒入口温度は、500〜700℃である。
好ましい起動ガスは、窒素等の不活性ガスまたは水素等の還元ガスである。
好ましい改質原料ガスは、LNG、LPG、都市ガス、軽油等炭化水素である。
改質原料ガスは炭化水素と場合により二酸化炭素を含んでおり、二酸化炭素を含んでいる場合、改質原料ガスを改質器に導入すると触媒上で炭化水素と二酸化炭素が反応し、ドライリフォーミングが起きるが、触媒性能を低下させるようなコーキングは起こらない。
ドライリフォーミング:CH+CO→2CO+2H −357.79kJ/mo1
改質原料ガスは例えば下水汚泥や厨芥類を発酵させて得られるバイオガスであってよい。
次に改質器に酸素を導入することで炭化水素の酸化反応が起こり、触媒層温度が上昇する。触媒層温度が水蒸気改質反応温度まで上ったら水蒸気を導入する。触媒層温度が所定の水蒸気改質反応温度まで上昇しているので、所定の触媒性能が得られる。
本発明の自己熱改質反応の起動方法によれば、水蒸気改質反応に必要な温度以下でも水蒸気改質反応に必要な温度以上への昇温過程を経ることなく自己熱改質反応を起動する方法である。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例およびこれとの比較を示すための比較例を挙げる。
実施例1
水蒸気改質反応温度以下で、(1) 改質原料ガス、(2) 酸素、(3) 水蒸気の順で改質触媒層にガスを導入した。
実験条件
改質触媒:Ni系ハニカム型触媒
改質原料ガス:CH(50%)、C0(50%)、水蒸気/CH=2.0、
/CH=0.5
空間速度SV=10000h−1
線速度LV=0.56m/s
圧力:0.1MPa
図1は、改質器の設定温度、触媒層入口および出口温度の経時変化を示すグラフである。触媒層入口および出口温度は、起動用ガスである窒素を改質原料ガスヘ切り替えると、ドライリフオーミング反応のため、多少上昇した。次に、触媒層に酸素を導入すると、触媒層人口で約40℃、同出口で約70℃と大きく温度が上昇して落ち着く。この状態で触媒層に水蒸気を導入すると触媒層入口の温度は水蒸気改質反応のため約40℃低下するが、触媒層出口の温度は酸化反応のため更に約60℃上昇した。
図2は、起動用ガスである窒素を改質原料ガスヘ切り替えた後における、各成分濃度およびCH転化率の経時変化を示すグラフである。この結果より、水素や一酸化炭素が生
成され、自己熱改質反応が進行していることがわかる。
比較例1
水蒸気改質反応温度以下で、(1) 水蒸気、(2) 改質原料ガス、(3) 酸素の順で改質触媒層にガスを導入した。
実験条件
改質触媒:Ni系ハニカム型触媒
改質原料ガス:CH(50%)、C0(50%)、水蒸気/CH=2.0、
/CH=0.55
空間速度SV=10000h−1
線速度LV=0.56m/s
圧力:0.1MPa
図3は、改質器の設定温度、触媒層入口および出口温度の経時変化を示すグラフである。触媒層入口および出口温度は、起動用ガスである窒素を流した状態で水蒸気を導入すると、急激に低下した。ここで起動用ガスの窒素を改質原料ガスヘ切り替えても図2のグラフから分かるように水蒸気改質は起こらなかった。触媒層入口温度が500℃を大きく下回ってしまったため、設定温度を触媒層入口温度が500℃になるように調節したが、水蒸気改質は起こらなかった。更に、酸素を導入しても温度上昇は見られなかった。酸素導入後に触媒層出口温度が上昇したのは、設定温度を触媒層入口温度が500℃になるように上げたためである。
図4は、起動用ガスである窒素を改質原料ガスヘ切り替えた後における、各成分濃度およびCH転化率の経時変化を示すグラフである。この結果より、水素も一酸化炭素も生成されず導入ガスの組成比がそのままであることから、自己熱改質反応はまったく進行していないことが分かる。
実施例1において、改質器の設定温度、触媒層入口および出口温度の経時変化を示すグラフである。 実施例1において、起動用ガスである窒素を改質原料ガスヘ切り替えた後における、各成分濃度およびCH転化率の経時変化を示すグラフである。 比較例1において、改質器の設定温度、触媒層入口および出口温度の経時変化を示すグラフである。 比較例1において、起動用ガスである窒素を改質原料ガスヘ切り替えた後における、各成分濃度およびCH転化率の経時変化を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 起動ガス流通下で改質触媒を昇温し、起動ガスを改質原料ガスヘ切り替えた後、酸素、水蒸気の順で改質触媒層ヘガスを導入することを特徴とする、低温における自己熱改質反応の起動方法。
  2. 上記改質触媒がNi触媒であることを特徴とする、請求項1記載の低温における自己熱改質反応の起動方法。
  3. Ni触媒が、Al、MgおよびNiを含むハイドロタルサイト構造を有する複合酸化物であることを特徴とする、請求項1または2記載の低温における自己熱改質反応の起動方法。
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