JP2008072650A - 画像処理装置、画像形成装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成される複数の画像要素のそれぞれについての画像情報を受け付ける受付部11と、所定の混合割合に従って画像情報を合成する演算で用いる混合割合と閾値とを比較し、その比較結果に基づいて合成された複数の画像要素が重なる領域における画像要素の属性を設定するレンダリング処理部14と、を備える。
【選択図】図1
Description
また、この特許文献2の画像処理装置等では、属性の異なるオブジェクトどうしが印刷画面上で重なることによって発生する属性の不定領域が存在するか否かを判別する。そして、存在するならば属性ビットマップイメージ全体を単一の属性に変更する。不定領域が存在しないと判別されたならば、レンダリングによって得られた属性をそのまま採用する。
更にまた、この特許文献3の画像処理装置等では、描画プレーンにおいてソースピクセルとデスティネーションピクセルとを描画論理演算するとき、情報プレーンにおいては、ソースピクセルの属性情報を有効にする。そして、描画プレーンにおいてパターンピクセルとソースピクセルとデスティネーションピクセルとを描画論理演算するとき、情報プレーンにおいては、ソースピクセルの属性情報を有効にする。更に、描画プレーンにおいてマスクピクセルとパターンピクセルとソースピクセルとデスティネーションピクセルとを描画論理演算するとき、情報プレーンにおいては、マスクピクセルが黒画素の部分についてはソースピクセルの属性情報を有効にし、白画素部分についてはデスティネーションピクセルの属性情報を有効にする。
そして、請求項2の発明によれば、請求項2に記載の発明を採用しない場合に比較して、各画像要素の属性に基づく個別の閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、合成後のこれら複数の各画像要素の属性に対して個別に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように処理することができる。
請求項3の発明によれば、請求項3に記載の発明を採用しない場合に比較して、閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、上地の画像要素に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように処理することができる。
そして、請求項5の発明によれば、請求項5に記載の発明を採用しない場合に比較して、各画像要素の属性に基づく個別の閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、合成後のこれら複数の各画像要素の属性に対して個別に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように形成することができる。
請求項6の発明によれば、請求項6に記載の発明を採用しない場合に比較して、閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、上地の画像要素に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように形成することができる。
そして、請求項8の発明によれば、請求項8に記載の発明を採用しない場合に比較して、各画像要素の属性に基づく個別の閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、合成後のこれら複数の各画像要素の属性に対して個別に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように処理させることができる。
請求項9の発明によれば、請求項9に記載の発明を採用しない場合に比較して、閾値の導入により合成された画像要素の属性の選択を制御し、上地の画像要素に要求される出力特性を、合成画像がより好ましく表現するように処理させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像処理装置を備えた画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。図1に示した画像形成装置1は、例えばデジタルカラープリンタであって、外部機器から入力された画像情報に対して所定の画像処理を施す画像処理手段としての画像処理部(画像処理装置)10を備えている。そして、処理プログラム等が記録される例えばハードディスク(Hard Disk Drive)にて実現される2次記憶部20と、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部30とを備えている。また、各色成分の画像情報に対応した画像を形成する画像形成部40を備えている。なお、画像形成部40は、例えば、電子写真方式やインクジェット方式等といった画像形成方式を用いることができる。
更に、画像処理部10は、レンダリング処理部14でのレンダリング処理に際して作業領域として使用される中間バッファ15と、ラスタ画像情報を印刷処理に適した表色系の画像情報(YMCK)に色変換する色変換処理部16とを備えている。そして、色変換されたラスタ画像情報に対してスクリーン処理を行なうスクリーン処理部17を備えている。ここでYMCKとは、Y(Yellow)、M(Magenta)、C(Cyan)及びK(blacK)からなるプロセス・カラーのことをいう。
そして、画像情報を入力バッファ12に出力し、描画コマンドをPDL解析部13に出力する。ここで、この画像情報は、画素データとタグデータとを含んで構成されている。ここで画素データは、例えばRGB毎に各8ビット(1バイト)の階調で表現された例えばsRGB色空間に属するデータである。またタグデータは、例えば画像要素の属性の情報(文字、グラフィック、写真等)を含むデータである。ここでRGBとは、R(赤)、G(緑)、B(青)からなる光の3原色のことをいう。
レンダリング処理部14は、描画コマンドに応じてPDL解析部13から取得した画像情報に対するレンダリング処理を行なう。レンダリング処理部14はこのレンダリング処理において、合成対象(ソースとデスティネーション)の画像情報に対して所定の混合割合に従って画像を合成する処理、即ちアルファブレンド処理を行う。
そしてアルファブレンド処理とは、ソースとデスティネーションとが重なる領域において所定の混合割合、即ちアルファ値を用いて半透明合成する処理をいう。また、アルファ値は、アルファブレンド処理を行う演算で用いられる値で画像の透明度を示し、画素が個別に有する値である。そして、アルファ値が“0”の場合は完全に透明である場合を示し、“1”の場合は全く透明ではない場合を示すこととなる。また、アルファ値に画素値を乗算すると画像(画像要素)の濃度となる。なお画素値とは、sRGB色空間に属する画素データの各色の輝度を表す。
レンダリング処理部14はこのアルファブレンド処理に基づき、合成画像のRGB毎の画素値を含む画素データと、合成画像のアルファ値を含むタグデータとを作成する。
そして、スクリーン処理部17は、生成した2値化画像情報を画像形成部40の図示しないレーザ露光装置に対して出力する。
図2は、本実施形態の画像処理部10の内部構成を例示するブロック図である。図2に示したように、画像処理部10は、画像情報を処理するに際して、予め定められた処理プログラムに従ってデジタル演算処理を実行するCPU101を備えている。そして、CPU101の作業用記憶手段等として用いられるRAM102と、CPU101により実行される処理プログラム等が保持されるROM103とを備えている。画像形成装置1の立ち上げ時にCPU101がこの処理プログラムを読み込むことによって、本実施の形態の画像処理部10での画像処理が実行される。また、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ104を備えている。更に、画像処理部10に接続されるPC3や2次記憶部20や画像形成部40等の各部との信号の入出力を制御するインタフェース部105を備えている。また、2次記憶部20(図1参照)には、例えば、閾値、色変換係数、及びスクリーンパラメータ等が保持されている。
図3は、合成処理される対象となる画像毎のタグデータ(画像要素の属性、アルファ値)と閾値との関係の例を示す図である。そして図3は、PDL解析部13(図1参照)から出力される画像情報のデータ構造の一例を示す図である。
図3(a)は、合成処理される対象となる画像毎のタグデータ(画像要素の属性、アルファ値)の例を示す図であり、画像要素の属性と閾値との関係の例を示す図である。図3(a)の例では、アルファブレンド処理により合成処理される画像が、AとBとCとの3つの画像(画像要素)である。そして、画像Aの画像要素の属性は“写真”で、アルファ値は“1.0”である。また、画像Bの画像要素の属性は“グラフィック”で、アルファ値は“0.5”である。更に、画像Cの画像要素の属性は“文字”で、アルファ値は“0.5”である。
そして、図3(a)の例では、画像要素の属性が“写真”である場合には、閾値は“0.8”である。また、画像要素の属性が“グラフィック”である場合には、閾値は“0.7”である。更に、画像要素の属性が“文字”である場合には、閾値は“0.3”である。
続いて、レンダリング処理部14(図1参照)でのレンダリング処理のうち、画像(画像要素)を重ね合わせる処理について説明する。
図4は、レンダリング処理部14(図1参照)でのレンダリング処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に記す動作例は、画像A(図3(a)参照)をデスティネーションとし、画像C(図3(a)参照)をソースとして重ね合わせる場合のレンダリング処理の手順を示している。
ステップ104にて描画コマンドがアルファブレンド描画コマンドであると判断された場合、レンダリング処理部14は、描画コマンドに基づいて中間バッファ15から画像A(デスティネーション)の画像情報を読み出す(ステップ105)。
次いで、レンダリング処理部14は、ソースのアルファ値がソースの閾値よりも大きいか否かを比較した結果により、画像要素(ソースとデスティネーション)が重なる領域の画像要素の属性を決定する(ステップ107)。なお、この画像要素が重なる領域の画像要素の属性を決定する具体的な手順は後述する。
そして、中間バッファ15は、ステップ106にてアルファブレンド演算した結果に、ステップ107にて決定した画像要素の属性を付加したラスタ画像情報を保持する(ステップ108)。そして、すべての描画コマンドが終了しているか否かを判断する(ステップ110)。終了していると判断すればステップ111(後述)に進み、終了していないと判断すれば再びステップ101に戻る。
そして、レンダリング処理部14は、中間バッファ15が保持しているラスタ画像情報を色変換処理部16(図1参照)に送り(ステップ111)、処理を終了する。なお、色変換処理部16は、色変換した後にそのラスタ画像情報をスクリーン処理部17(図1参照)に送る。
続いて、ステップ107(図4参照)での具体的な処理について説明する。
図5は、レンダリング処理部14(図1参照)でのレンダリング処理の一部(ステップ107)を示すフローチャートの一例である。まずレンダリング処理部14は、中間バッファ15(図1参照)から読み出したソースとデスティネーションとの画像情報から、それぞれの画像要素の属性とアルファ値とを認識する(ステップ201)。
ステップ203にてアルファ値が閾値よりも大きいと判断された場合、レンダリング処理部14は、ソースの画像要素の属性をステップ106(図4参照)にてアルファブレンド演算を行った結果に付加する(ステップ204)。また、ステップ203にてアルファ値が閾値よりも小さいと判断された場合、レンダリング処理部14は、デスティネーションの画像要素の属性をステップ106にてアルファブレンド演算を行った結果に付加する(ステップ205)。そして処理を終了する。
次に、アルファブレンド処理された領域に付与される画像要素の属性について説明する。
図6は、画像処理部(画像処理装置)10が画像要素の属性を設定した状態の一例を示す図である。ここでは長方形51の形をしている画像Aと、楕円形52の形をしている画像Bと、文字A53の形をしている画像Cとの3つの画像が重なり合って合成された合成画像を示している。なお、図6の例では画像A、画像B、及び画像Cは、図3(a)に記載した画像であり、図3(a)に記載したタグデータを伴っている。よって、画像Aは画像要素の属性が“写真”の画像であり、画像Bは画像要素の属性が“グラフィック”の画像であり、画像Cは画像要素の属性が“文字”の画像である。
次に、画像を合成する対象(ソースとデスティネーション)の画像情報に含まれる画素値とアルファ値とに対して行われるアルファブレンド処理について説明する。
ここで、アルファブレンドされる領域では、RGB毎の各色成分について、ソースの画素値をS、デスティネーションの画素値をD、ソースのアルファ値をSα(0≦Sα≦1)とする。すると、以下の(1)式で表されるアルファブレンド演算により、RGB毎にアルファブレンド処理された画素値D’が生成される。
D’=S×Sα+D×(1−Sα) …(1)
また、デスティネーションのアルファ値をDα(0≦Dα≦1)とする。すると、以下の(2)式で表されるアルファブレンド演算により、アルファブレンド処理されたアルファ値D’αが生成される。
D’α=Sα+Dα×(1−Sα) …(2)
図7(a)に示したアルファブレンド演算回路は、画素値をアルファブレンド処理するための回路である。この回路は、乗算器141、(1−Sα)の演算を行なう演算器142、乗算器143、加算器144を備えている。乗算器141は、ソースの画素値(S)にソースのアルファ値(Sα)を乗算してS×Sαを得る。乗算器143は、デスティネーションの画素値(D)に演算器142で得られた(1−Sα)を乗算し、D×(1−Sα)を得る。そして、加算器144は、乗算器141での乗算結果と乗算器143での乗算結果と加算して、D’=S×Sα+D×(1−Sα)を得る。
例えば、複数の画像要素が重なる領域の属性の設定は、ソースの画像要素の属性に応じた閾値とソースのアルファ値との比較に基づいて行うとしたがこれに限られない。2つの画像を合成する場合は、デスティネーションの画像要素の属性に応じた閾値とデスティネーションのアルファ値を用いてもよい。更に、これらの値とソースの画像要素の属性に応じた閾値とソースのアルファ値とを用いて複数の画像要素が重なる領域の属性の設定を行ってもよい。
更にまた、3つ以上の画像を合成する場合、上述した本実施形態では、2画像ずつ順に重ね合わせて重なる領域の画像要素の属性を決定した(図6の領域57と領域60の例を参照)が、重ね合わされる3つ以上の画像のうち、特定の1画像の画像要素の属性に応じた閾値とその画像のアルファ値とを用いて、その設定を行ってもよい。このとき、例えば、閾値が最も小さく設定されている画像要素の属性をもつ画像の閾値とアルファ値とを用いてもよい。また、例えば、アルファ値が最も高い画像の閾値とアルファ値とを用いてもよい。
図8の例では、ソースとデスティネーションとの画像要素の属性の組み合わせが“写真とグラフィック”である場合、閾値は“0.4”であり、“写真と文字”である場合、閾値は“0.3”である。そして、図8の例では、ソースとデスティネーションとの画像要素の属性の組み合わせが“グラフィックと写真”である場合、閾値は“0.7”であり、“グラフィックと文字”である場合、閾値は“0.8”である。また、図8の例では、ソースとデスティネーションとの画像要素の属性の組み合わせが“文字と写真”である場合、閾値は“0.3”であり、“文字とグラフィック”である場合、閾値は“0.2”である。
ソースの画像要素の属性が“グラフィック”または“文字”の場合も同様の方法で、複数の画像要素が重なる領域の属性が、ソースまたはデスティネーションの画像要素の属性に設定される。
また、本願明細書において、プログラムを提供する具体的な形態について説明をしていないが、例えば、インターネット等の双方向通信手段によりプログラムを提供する実施形態としてもよいし、CD−ROM等の記録媒体に保持させて提供する実施形態としてもよい。
Claims (9)
- 合成される複数の画像要素のそれぞれについての画像情報を受け付ける受付手段と、
所定の混合割合に従って前記画像情報を合成する演算で用いる混合割合と閾値とを比較する比較手段と、
前記比較手段での比較結果に基づいて合成された前記複数の画像要素が重なる領域における画像要素の属性を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像要素の属性毎に前記閾値を記憶する記憶手段を更に備え、
前記比較手段は、合成対象である1または複数の画像要素について当該画像要素の属性に対応した前記閾値を前記記憶手段から読み出し、当該画像要素の前記混合割合と当該閾値とを比較することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記設定手段は、合成された前記複数の画像要素のうち上地の画像要素の前記混合割合が前記閾値よりも大きい場合に、当該上地の画像要素の属性を前記領域における画像要素の属性として設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 合成される複数の画像要素のそれぞれについての画像情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記画像情報に対する画像合成処理を行なう画像処理手段と、
前記画像処理手段により画像合成処理された前記画像情報に基づいて、記録媒体上に合成された前記複数の画像要素を形成する画像形成手段と、を有し、
前記画像処理手段は、
閾値を記憶する記憶部と、
所定の混合割合に従って前記画像情報を合成する演算で用いる混合割合と前記閾値とを比較する比較部と、
前記比較部での比較結果に基づいて合成された前記複数の画像要素が重なる領域における画像要素の属性を設定する設定部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像処理手段は、
前記記憶部が、画像要素の属性毎に前記閾値を記憶し、
前記比較部が、合成対象である1または複数の画像要素について当該画像要素の属性に対応した前記閾値を前記記憶部から読み出し、当該画像要素の前記混合割合と当該閾値とを比較することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。 - 前記画像処理手段は、前記設定部が合成された前記複数の画像要素のうち上地の画像要素の前記混合割合が前記閾値よりも大きい場合に、当該上地の画像要素の属性を前記領域における画像要素の属性として設定することで、前記画像合成処理を行うことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- コンピュータに、
合成される複数の画像要素のそれぞれについての画像情報を取得する取得機能と、
所定の混合割合に従って前記画像情報を合成する演算で用いる混合割合と記憶手段から読み出された閾値とを比較する比較機能と、
前記比較機能での比較結果に基づいて合成された前記複数の画像要素が重なる領域における画像要素の属性を設定する設定機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 前記比較機能は、合成対象である1または複数の画像要素について当該画像要素の属性に対応した前記閾値を、当該画像要素の属性毎に当該閾値が記憶された記憶手段から読み出し、当該画像要素の前記混合割合と当該閾値とを比較することを特徴とする請求項7記載のプログラム。
- 前記設定機能は、合成された前記複数の画像要素のうち上地の画像要素の前記混合割合が前記閾値よりも大きい場合に、当該上地の画像要素の属性を前記領域における画像要素の属性として設定することを特徴とする請求項7記載のプログラム。
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