JP2008069283A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、プラズマディスプレイパネルにおいて、パネル点灯時の輝度・発光色の変化(特に緑色蛍光体層)及び、放電開始電圧の上昇をさせることが少なく、青色蛍光体層自身の特性(例えば、色度、輝度等)が優れた青色蛍光体層を備えたPDPを提供することを課題とする。
【解決手段】青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが、1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルにより上記課題を解決する。
【選択図】図3
【解決手段】青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが、1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルにより上記課題を解決する。
【選択図】図3
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネルに関する。更に詳しくは、本発明は、改善された特性を有する青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を含むプラズマディスプレイパネルに関する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、一般的に赤色、青色及び緑色の3色の蛍光を有する蛍光体層を備え、これら3色の蛍光体層からの蛍光を組み合わせることで所望の色の発光を得ている。
蛍光体層は、通常、蛍光体粒子、バインダ樹脂及び溶剤を含む蛍光体ペーストを所定の位置に塗布し、得られた塗膜を焼成することにより形成される。ここで、青色蛍光体粒子としては、一般にBAM系と称されるBaMgAl10O17:Euからなる蛍光体がよく使用される。なお、蛍光体は、母体:付活元素で表現する。例えば、BaMgAl10O17:Euにおいて、BaMgAl10O17は母体、Euは付活元素を意味する。
蛍光体層は、通常、蛍光体粒子、バインダ樹脂及び溶剤を含む蛍光体ペーストを所定の位置に塗布し、得られた塗膜を焼成することにより形成される。ここで、青色蛍光体粒子としては、一般にBAM系と称されるBaMgAl10O17:Euからなる蛍光体がよく使用される。なお、蛍光体は、母体:付活元素で表現する。例えば、BaMgAl10O17:Euにおいて、BaMgAl10O17は母体、Euは付活元素を意味する。
上記BaMgAl10O17:Euは、青色蛍光体層に使用した場合、輝度が経時劣化しやすいことが知られている。経時劣化を防ぐ方法が、特開2005−97599号公報(特許文献1)に記載されている。この公報では、蛍光体粒子内におけるEu2+とEu3+の分布状態を制御することで、経時劣化を防ぐことができると記載されている。具体的には、粒子表面のEu2+量を、粒子全体のEu2+量より少なくすること、言い換えると粒子表面にEu3+を多く存在させることで、BaMgAl10O17:Euの粒子表面からの酸素原子の脱離が発生しにくくなった粒子を青色蛍光体層の原料として使用することが提案されている。
上記公報に記載された粒子表面にEu3+を多く存在させたBaMgAl10O17:Euは、青色蛍光体層の輝度の経時劣化を抑制するだけでなく、良好な色度を示している。
上記公報に記載された粒子表面にEu3+を多く存在させたBaMgAl10O17:Euは、青色蛍光体層の輝度の経時劣化を抑制するだけでなく、良好な色度を示している。
一方、BaMgAl10O17:Euを赤色、青色及び緑色の3色の蛍光体層を備えたPDPに使用した場合、青色蛍光体層の色度や輝度が経時劣化しやすいことが報告されている(特開2004−172091号公報:引用文献2)。この公報では、経時劣化の原因として緑色蛍光体層に吸着される水分子が挙げられており、緑色蛍光体層がZn2SiO4:Mnを含む場合、特に経時劣化が大きいと記載されている。
本発明は、プラズマディスプレイパネルにおいて、パネル点灯時の輝度・発光色の変化(特に緑色蛍光体層)及び、放電開始電圧の上昇をさせることが少なく、自身の特性(例えば、色度、輝度等)が優れた青色蛍光体からなる層を備えたPDPを提供することを課題とする。
かくして、本発明によれば、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルが提供される。
また、本発明によれば、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaとSrの合計に対するEu3+の比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルが提供される。
また、本発明によれば、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、緑色蛍光体層がZn2SiO4:Mn粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルが提供される。
更に、本発明によれば、青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含み、緑色蛍光体層がZn2SiO4:Mn粒子を含み、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaとSrの合計に対するEu3+の比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルが提供される。
本発明によれば、特定の範囲の比Eu3+/BaのBaMgAl10O17:Eu粒子又は特定の範囲の比Eu3+/(Ba+Sr)のBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含む青色蛍光体は、優れた特性を有する青色蛍光体層と、該粒子による特性の変化が抑制された他の蛍光体層(特に緑色蛍光体層)と放電開始電圧の低電圧化及びパネル点灯時の電圧上昇が抑制されたPDPが提供できる。
特に、緑色蛍光体が、輝度、色度において高い次元でバランスのとれたZn2SiO4:Mnを含む場合、緑色蛍光体層の特性の変化をより抑制できる。
特に、緑色蛍光体が、輝度、色度において高い次元でバランスのとれたZn2SiO4:Mnを含む場合、緑色蛍光体層の特性の変化をより抑制できる。
更に、室温〜1000℃で加熱した際に、500〜1000℃の温度範囲で放出される水の合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される水(質量数18)の合計量の20重量%以下であり、かつ500℃以上の温度範囲で放出される水(質量数18)の合計量が80wtppm(青色蛍光体重量に対する)以下であるBaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子を使用することで、他の蛍光体層の特性の変化(特に緑色蛍光体層)と放電開始電圧の低電圧化、及びパネル点灯時の電圧上昇をより抑制できる。
また、BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子の表面に、酸化珪素を少なくとも含有する被膜を有することで、より優れた特性を有する青色蛍光体層を提供できる。
また、BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子の表面に、酸化珪素を少なくとも含有する被膜を有することで、より優れた特性を有する青色蛍光体層を提供できる。
本発明のPDPは、BAM系の青色蛍光体層及び、緑色蛍光体層を少なくとも備えている。この内、青色蛍光体層は、BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含む青色蛍光体からなる。これら粒子中、EuはEu2+及びEu3+からなる。
また、粒子表面に、BaとEu3+(任意に、Sr)が、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)の範囲になるように存在している。この特定の範囲の比を有する上記粒子は、青色蛍光体層として、優れた発光強度と優れた発光色を有している。
更に、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上〜2.8以下の範囲になるように存在している場合、上記粒子は、青色蛍光体層以外の他の蛍光体及び、放電開始電圧に与える影響が極めて少ないことを本発明の発明者等は意外にも見出している。
更にまた、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上〜4.5以下の範囲であり、かつ粒子の表面に、酸化珪素又は酸化アルミニウムを少なくとも含有する被膜を有している場合、上記粒子は、青色蛍光体層以外の他の蛍光体及び、放電開始電圧に与える影響が極めて少なく、かつ、青色蛍光体層として、優れた発光強度と優れた発光色を有していることを本発明の発明者等は意外にも見出している。
以下、上記数値範囲を見出した経緯を説明する。
また、粒子表面に、BaとEu3+(任意に、Sr)が、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)の範囲になるように存在している。この特定の範囲の比を有する上記粒子は、青色蛍光体層として、優れた発光強度と優れた発光色を有している。
更に、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上〜2.8以下の範囲になるように存在している場合、上記粒子は、青色蛍光体層以外の他の蛍光体及び、放電開始電圧に与える影響が極めて少ないことを本発明の発明者等は意外にも見出している。
更にまた、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が1.5以上〜4.5以下の範囲であり、かつ粒子の表面に、酸化珪素又は酸化アルミニウムを少なくとも含有する被膜を有している場合、上記粒子は、青色蛍光体層以外の他の蛍光体及び、放電開始電圧に与える影響が極めて少なく、かつ、青色蛍光体層として、優れた発光強度と優れた発光色を有していることを本発明の発明者等は意外にも見出している。
以下、上記数値範囲を見出した経緯を説明する。
BaMgAl10O17:Eu粒子を例にとると、この粒子中のEuには良好に発光するEu2+が主として含まれている。ところで、Eu3+は、Eu2+より正孔の数が多いため、粒子中に存在するO2-を引きつける力がEu2+より大きくなる。そのため、粒子表面に存在するEu3+を多くすれば、EuとOとの結合力を強めることができるので、熱劣化や真空紫外線劣化の少ない粒子を得ることができる。このような思考の下で開発された粒子が、上記特許文献1に記載された粒子に対応すると推察される。
ところで、特許文献2によれば、BaMgAl10O17:Eu粒子は、主として緑色蛍光体に吸着された水分により悪影響を受け、その特性が変化するため、水分の吸着力の低いアルミン酸塩系化合物を緑色蛍光体として使用することで青色蛍光体自身の特性の変化を抑えることができるとされている。
しかしながら、本発明の発明者等は、Zn2SiO4:Mn系の緑色蛍光体層のみからなるPDPでは特性の変化が少ないこと、BaMgAl10O17:Euの青色蛍光体層とZn2SiO4:Mnの緑色蛍光体層とを隣接した放電セル中に含むPDPでは、緑色蛍光体層の特性の変化が大きいという知見を得て、この知見を鋭意検討した結果、以下の如き現象がBaMgAl10O17:Eu粒子に生じていることに気付いた。
すなわち、Ba2+とO2-及び、Eu2+とO2-は互いに打ち消しあうことで電荷のバランスが保たれ、中性の極性を示すが、粒子表面のEu3+量を増やしすぎると、表面の極性が+側に大きくずれることとなる。極性のずれた表面には、粒子周辺に存在する不純物分子(例えば、水、二酸化炭素等)が引き寄せられ、吸着することとなる。この吸着した不純物分子は、放電時に放電空間に放出され、隣接した緑蛍光体層の特性を悪化させ、放電開始電圧を上昇させることを見いだしている。このことは、例えば特許文献2のように、従来、青色蛍光体を劣化させる原因である不純物分子が、緑色蛍光体層に由来すると考えられていたことからすると極めて意外な事柄である。
より具体的に説明する。図3の太線は、比Eu3+/Ba=3.38のBaMgAl10O17:Eu粒子において、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される水の量を示している。室温から500℃までの加熱で放出される水の大部分は、PDP製造時の加熱工程により外部に放出されるため、それによる影響は少ない。ところが、500℃から1000℃までの加熱で放出される水がかなり多く含まれており、この水はPDP製造時の加熱により外部に放出されず、PDP完成後も粒子中に残存し、放電時に放電空間に放出されることとなる。
一方、図3の細線は、比Eu3+/Ba=2.13のBaMgAl10O17:Eu粒子において、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される水の量を示している。この粒子は、500℃から1000℃までの加熱で放出される水が大幅に減少している。
更に、比Eu3+/Baが異なるBaMgAl10O17:Eu粒子を用いて、それぞれを青色蛍光体層として用いた際のPDPにおいて、パネル内から不活性ガス雰囲気中にて回収したBaMgAl10O17:Eu粒子を、同じく室温〜1000℃まで加熱した際に放出される水の量を測定した結果を図4に示している。Eu3+/Ba=2.8以上の場合、500℃以上で放出される水の量が、蛍光体粒子単体で急激に増加し、パネル化工程で水を吸着していることが確認される。そのため、放電時に放電空間に放出される水が多くなっている。
つまり、特定の範囲の比Eu3+/BaのBaMgAl10O17:Eu粒子を青色蛍光体として使用することで、他の蛍光体層の原料にどのような蛍光体粒子を使用しても、水に由来する青色蛍光体層を含む蛍光体層の劣化及び、放電開始電圧に対する悪影響を抑制できることを見い出し、本発明に至っている。
更に、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)を大きくすることで、青色蛍光体の劣化耐性を向上できる。しかし、上記比を大きくすることによって、上記のように青色蛍光体表面に極性のズレが発生し、その結果、不純物分子の吸着量が増加することになる。そこで、青色蛍光体の表面に電荷中性の保たれた材料を被膜することにより、不純物分子の吸着量が低減できることを発明者等は見い出している。被膜を有する青色蛍光体を用いた場合、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が大きいことにより、パネル化工程での青色蛍光体の劣化を抑制でき、パネル点灯時に優れた青色純度発光が得られ、被膜を有することにより、緑色蛍光体の輝度劣化、放電開始電圧の変化が抑制できる。従って、高性能・高信頼性のPDPが得られる。
更に、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)を大きくすることで、青色蛍光体の劣化耐性を向上できる。しかし、上記比を大きくすることによって、上記のように青色蛍光体表面に極性のズレが発生し、その結果、不純物分子の吸着量が増加することになる。そこで、青色蛍光体の表面に電荷中性の保たれた材料を被膜することにより、不純物分子の吸着量が低減できることを発明者等は見い出している。被膜を有する青色蛍光体を用いた場合、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)が大きいことにより、パネル化工程での青色蛍光体の劣化を抑制でき、パネル点灯時に優れた青色純度発光が得られ、被膜を有することにより、緑色蛍光体の輝度劣化、放電開始電圧の変化が抑制できる。従って、高性能・高信頼性のPDPが得られる。
より具体的に説明する。
図11の破線は、比Eu3+/Ba=4.17のBaMgAl10O17:Eu粒子において、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される脱ガス量を示している。一方太線は、同じく比Eu3+/Ba=4.17のBaMgAl10O17:Eu粒子の表面に酸化珪素を含む被膜層を形成した青色蛍光体の室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される脱離ガス量を示している。
表面に被膜を有していない粒子からの脱離ガス量は、500℃以下と500℃以上にピークがある。一方、表面に被膜を有している粒子からの脱離ガス量は、被膜されていない粒子より大幅に減少できていることがわかる。これは、
(1)被膜の形成時に所定温度での加熱処理により、所定温度で除去できる不純物分子を除去したため、
(2)被膜の不純物分子の吸着性能が、青色蛍光体の粒子表面に比較して、大幅に低いため、周囲環境中の不純物分子を吸着しにくくなったため
であると考えられる。
図11の破線は、比Eu3+/Ba=4.17のBaMgAl10O17:Eu粒子において、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される脱ガス量を示している。一方太線は、同じく比Eu3+/Ba=4.17のBaMgAl10O17:Eu粒子の表面に酸化珪素を含む被膜層を形成した青色蛍光体の室温(25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される脱離ガス量を示している。
表面に被膜を有していない粒子からの脱離ガス量は、500℃以下と500℃以上にピークがある。一方、表面に被膜を有している粒子からの脱離ガス量は、被膜されていない粒子より大幅に減少できていることがわかる。これは、
(1)被膜の形成時に所定温度での加熱処理により、所定温度で除去できる不純物分子を除去したため、
(2)被膜の不純物分子の吸着性能が、青色蛍光体の粒子表面に比較して、大幅に低いため、周囲環境中の不純物分子を吸着しにくくなったため
であると考えられる。
図12(a)と(b)に、不純物分子の大部分を占めるH2O及びCO2の被膜形成前後の脱離ガス量の変化を示す。図11と同様に、不純物分子の低減効果が確認できる。図11から、500℃以上の高温部で発生していたガスを除去できていることがわかる。この温度で除去できるガスは、一般的なPDP製造工程での加熱処理の温度範囲では、除去しずらいガスである。そのため、蛍光体層の原料からのガスの持ち込み量を低減できた効果は大きい。更に、被膜により再吸着を防止できるので、PDP製造工程中に発生する青色蛍光体以外からの脱ガスを青色蛍光体が吸着しにくくなっている。
以上から、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)を大きくすることにより、青色蛍光体自身の劣化耐性を向上でき、粒子を被膜することにより、不純物分子の吸着量を低減できる。その結果、PDP製造工程での青色蛍光体の劣化を抑制できるので、PDP点灯時に優れた青色純度発光が得られ、同時に緑色蛍光体の輝度劣化、放電開始電圧の変化が抑制できることを見い出している。
以上から、比Eu3+/Ba又はEu3+/(Ba+Sr)を大きくすることにより、青色蛍光体自身の劣化耐性を向上でき、粒子を被膜することにより、不純物分子の吸着量を低減できる。その結果、PDP製造工程での青色蛍光体の劣化を抑制できるので、PDP点灯時に優れた青色純度発光が得られ、同時に緑色蛍光体の輝度劣化、放電開始電圧の変化が抑制できることを見い出している。
本発明ではまず、粒子表面の比Eu3+/Baが1.5以上に選定されたBAM系の青色蛍光体を用いる。その比が1.5未満の場合は、青色蛍光体層の劣化が大きくなり好ましくない。粒子表面に以下で説明する被膜を有していない場合は、その比の上限が2.8であることが好ましい。2.8より大きい場合は、不純物分子、殊に水分(H2O)、二酸化炭素(CO2)の吸着量が大きくなり、青色以外の蛍光体層、殊に緑色蛍光体層の経時劣化が大きくなることがある。
粒子表面に以下で説明する被膜を有する場合は、比Eu3+/Baの上限が4.5であることが好ましい。
粒子表面に以下で説明する被膜を有する場合は、比Eu3+/Baの上限が4.5であることが好ましい。
BaMgAl10O17:Euを構成するBa及びEuは、所望の特性が得られる限り、いかなる割合で粒子中に含まれていてもよい。更に、Baはその一部がSrで置換されていてもよい。そのような粒子は、BaSrMgAl10O17:Euで表すことができる。BaをSrで置換しうる好適な割合は、モル比Sr/(Ba+Sr)で表して、0.05以上であり、0.1〜0.2がより好適である。
この粒子の場合、粒子表面の比Eu3+/(Ba+Sr)は、1.5以上である。1.5未満の場合は、青色蛍光体層の劣化が大きくなり好ましくない。粒子表面に以下で説明する被膜を有していない場合は、その比の上限が2.8であることが好ましい。2.8より大きい場合は、不純物分子の吸着量が大きくなり、青色以外の蛍光体層の経時劣化が大きくなることがある。
粒子表面に以下で説明する被膜を有する場合は、比Eu3+/Baの上限が4.5であることが好ましい。
粒子表面に以下で説明する被膜を有する場合は、比Eu3+/Baの上限が4.5であることが好ましい。
BaMgAl10O17:Eu粒子又は、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、室温〜1000℃で加熱した際に、500℃〜1000℃の温度範囲で放出される水の合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される水の合計量の20重量%以下であり、かつ500℃以上の温度範囲で放出される水の合計量が80wtppm(青色蛍光体重量に対する)以下であることが好ましい。従来の粒子では、粉体が含有していた水に加え、パネル工程で更に水が吸着するため、パネル内の水分の量が200ppm以上であったことと比べると、本発明に使用される上記粒子の値は、大幅に低減されている。よって、本発明は、放電空間に水分が放出されることを抑制できるので、蛍光体層の特性の劣化及び、放電開始電圧の上昇を抑制できる。
次に、被膜は、その表面の極性が中性付近となる材料からなる膜であれば特に限定されない。そのような膜として、酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜等が挙げられる。酸化珪素膜及び酸化アルミニウム膜は、ある程度の被膜量であれば、蛍光体を励起させる真空紫外線の透過率が高いため、真空紫外線の蛍光体への遮蔽による輝度の低下を防ぐことができる。この内、より透過率の高い酸化珪素が好ましい。ここで、被膜の真空紫外線の透過率は、80以上%であることが好ましい。なお、透過率は日本分光社製の真空紫外線分光システムにより測定した値である。
被膜の厚さは、1nm〜20nmであることが好ましい。
通常、BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子は、室温〜1000℃で加熱した際に、500℃〜1000℃の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量より少ない。一方、被膜を備えた青色蛍光体は、全温度領域の脱ガスの合計量を大幅に低減することが可能である。表1には、被膜形成前後のBaMgAl10O17:Eu粒子の脱離ガス測定結果(比膜形成前の脱離ガスの合計量を100%とした場合の相対値)を示している。
被膜の厚さは、1nm〜20nmであることが好ましい。
通常、BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子は、室温〜1000℃で加熱した際に、500℃〜1000℃の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量より少ない。一方、被膜を備えた青色蛍光体は、全温度領域の脱ガスの合計量を大幅に低減することが可能である。表1には、被膜形成前後のBaMgAl10O17:Eu粒子の脱離ガス測定結果(比膜形成前の脱離ガスの合計量を100%とした場合の相対値)を示している。
表1から、通常のBaMgAl10O17:Eu粒子と異なり、500℃〜1000℃の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量と、室温から500℃未満の温度範囲で放出される脱離ガスの合計量とがほぼ等しい点は、特異的な点である。また、500℃以上の高温部で発生していたガスを除去できていることは、一般的なPDP製造工程の温度範囲では、除去しずらい吸着ガスをPDP製造前に除去できることを意味している。よって、蛍光体からPDPへの持ち込み量を低減できた効果は大きい。
この被膜による吸着特性の低減効果は、PDP製造工程中に発生する青色蛍光体以外からの脱離ガスを青色蛍光体が吸着しにくくなっていることを意味している
この被膜による吸着特性の低減効果は、PDP製造工程中に発生する青色蛍光体以外からの脱離ガスを青色蛍光体が吸着しにくくなっていることを意味している
以上、被膜を有する蛍光体の粒子を青色蛍光体として用いたPDPにおいて、青色蛍光体が含有する吸着ガス量を大幅に低減できる。よって、本発明は、放電空間に吸着ガス(例えば、水分)が放出されることを抑制できるので、蛍光体層の特性の劣化及び、放電開始電圧の上昇を抑制できる。
上記BaMgAl10O17:Eu粒子又は、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、例えば、以下の公知の方法で得ることができる。まず原料として、BaCO3、SrCO3、MgCO3、Al2O3及びEu2O3を所望の原子比になるように秤量し、混合する。ここで、Ba及びSrのモル数とEuのモル数との比率は、目的とする蛍光体のBa、又はBaとSrの合計量に対するEuの置換量に基づいて設定する。そして、上記の混合物に、適量のフラックスを加えてボールミルで混合する。つづいて、これらの混合物を焼成する。この焼成は、通常還元性雰囲気下(例えば、水素雰囲気下や水素と窒素混合雰囲気下)で行われる。このとき、蛍光体表面のEuには、Eu3+に比べ、Eu2+が支配的に存在している。得られた蛍光体の焼結体を粉砕、ふるいわけして粒子とする。次に不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)で加熱することにより、表面のEu2+の所定量をEu3+に変化させることで、Eu3+の量を調整する。
焼成の条件は、元素の種類により適宜調整させるが、一般的には、1300〜1600℃で、1〜10時間、大気圧下が好ましい。なお、焼成温度を下げるため、AlF3、MgF2、LiF、NaF等のハロゲン化物あるいは、B2O3、P2O5等の低融点酸化物からなる反応促進剤を、本発明の効果を妨げない範囲内で使用してもよい。不活性ガス雰囲気下の加熱の条件は、700〜1300℃で、0.5〜5時間、大気圧下が好ましい。
表面に被膜を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、下記方法が挙げられる。
一般的な方法として、例えば、被膜が酸化珪素膜の場合、十分に洗浄した粉末状の青色蛍光体を、分子構造として、SiHaNb(a=1〜3、b=0又は1)等で表される珪素ポリマーを適当な有機溶剤で希釈した溶液に浸し、均一に攪拌した後一定時間放置する。その後蛍光体を溶液からろ過分離し、蛍光体を水洗、脱水、乾燥させた後、酸素存在雰囲気下において、所定の温度(好ましくは、600℃以下)で加熱処理することで被膜を得ることができる。
表面に被膜を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、下記方法が挙げられる。
一般的な方法として、例えば、被膜が酸化珪素膜の場合、十分に洗浄した粉末状の青色蛍光体を、分子構造として、SiHaNb(a=1〜3、b=0又は1)等で表される珪素ポリマーを適当な有機溶剤で希釈した溶液に浸し、均一に攪拌した後一定時間放置する。その後蛍光体を溶液からろ過分離し、蛍光体を水洗、脱水、乾燥させた後、酸素存在雰囲気下において、所定の温度(好ましくは、600℃以下)で加熱処理することで被膜を得ることができる。
青色蛍光体層は、BaMgAl10O17:Eu粒子及びBaSrMgAl10O17:Eu粒子のみからなっていてもよく、本発明の効果を阻害しない限り、公知の他の青色蛍光体粒子を含んでいてもよい。
次に、緑色蛍光体層としては、特に限定されず、公知の緑色蛍光体からなる層をいずれも使用できる。特に輝度、色度において高い次元でバランスのとれた緑色蛍光体であるZn2SiO4:Mn粒子を含むことが好ましい。
赤色蛍光体層としては、特に限定されず、公知の赤色蛍光体からなる層をいずれも使用できる。
次に、緑色蛍光体層としては、特に限定されず、公知の緑色蛍光体からなる層をいずれも使用できる。特に輝度、色度において高い次元でバランスのとれた緑色蛍光体であるZn2SiO4:Mn粒子を含むことが好ましい。
赤色蛍光体層としては、特に限定されず、公知の赤色蛍光体からなる層をいずれも使用できる。
なお、上記説明において、粒子表面のBa、Sr、Eu2+及びEu3+の濃度は、XPS(X線光電子分光法)により測定された光電子エネルギースペクトルに基づいて算出されている。XPS(島津/KRATOS社製 AXIS−HS)では、粒子表面に1486.6eVのエネルギーをもつ特性X線を管電圧15kV、管電流15mAの条件下で照射することで、粒子表面から飛び出す光電子のエネルギーを測定している。測定された光電子エネルギーから照射した特性X線のエネルギーを差し引いて得られる結合エネルギーが、グラフにプロットされる。
この条件では、通常粒子表面から数nmの深さまでに存在する原子が測定の対象となり、明細書中、「粒子表面」は、この範囲の粒子部分を意味する。XPSでは、各元素の相対感度因子が明らかになっているため、この相対感度因子により、粒子表面のEu2+濃度、Eu3+濃度、Ba濃度、Sr濃度を測定できる。例えば、図1及び2は、Eu2+、Eu3+及び、Baの結合エネルギーの測定結果であり、上記粒子表面の原子比は、対応する原子のピークの面積をそれぞれ算出し、得られた値を比計算することにより得ることができる。なお、励起光のエネルギーにより、粒子中への進入するエネルギーの深さが変化する。したがって、「粒子表面」の値は上記数nmの厚みの範囲を超える場合もある。
次に、本発明を適用するPDPの一例を、図10を参照しつつ説明する。
図10のPDPは、3電極AC面放電PDPである。なお、本発明は、このPDPに限らず、蛍光体を含むPDPであればどのような構成にも適用することができる。例えば、AC型に限らずDC型でもよく、反射型及び透過型等のいずれのPDPにも使用することができる。
図10のPDPは、3電極AC面放電PDPである。なお、本発明は、このPDPに限らず、蛍光体を含むPDPであればどのような構成にも適用することができる。例えば、AC型に限らずDC型でもよく、反射型及び透過型等のいずれのPDPにも使用することができる。
図10のPDP100は、前面基板と背面基板とから構成される。
まず、前面基板は、一般的に、基板11上に形成された複数本の表示電極、表示電極を覆うように形成された誘電体層17、誘電体層17上に形成され放電空間に露出する保護層18とからなる。
基板11は、特に限定されず、ガラス基板、石英ガラス基板等が挙げられる。
まず、前面基板は、一般的に、基板11上に形成された複数本の表示電極、表示電極を覆うように形成された誘電体層17、誘電体層17上に形成され放電空間に露出する保護層18とからなる。
基板11は、特に限定されず、ガラス基板、石英ガラス基板等が挙げられる。
表示電極は、ITOのような透明電極41からなる。また、表示電極の抵抗を下げるために、通常は透明電極41上にバス電極(例えば、Cr/Cu/Crの3層構造)42を形成した構成となっている。
誘電体層17は、PDPに通常使用されている材料から形成される。具体的には、低融点ガラスとバインダとからなるペーストを基板上に塗布し、焼成することにより形成することができる。
誘電体層17は、PDPに通常使用されている材料から形成される。具体的には、低融点ガラスとバインダとからなるペーストを基板上に塗布し、焼成することにより形成することができる。
保護層18は、表示の際の放電により生じるイオンの衝突による損傷から誘電体層17を保護するため、また二次電子を放出することで、放電開始電圧を低減するために設けられる。保護層18は、例えば、MgO、CaO、SrO、BaO等からなる。
次に背面基板は、一般的に、基板21上に前記表示電極と交差する方向に形成された複数本のアドレス電極A、アドレス電極Aを覆う誘電体層27、隣接するアドレス電極A間で誘電体層27上に形成された隔壁29、隔壁29間に壁面を含めて形成された蛍光体層28からなる。
次に背面基板は、一般的に、基板21上に前記表示電極と交差する方向に形成された複数本のアドレス電極A、アドレス電極Aを覆う誘電体層27、隣接するアドレス電極A間で誘電体層27上に形成された隔壁29、隔壁29間に壁面を含めて形成された蛍光体層28からなる。
基板21及び誘電体層27には、前記前面基板を構成する基板11及び誘電体層17と同種類のものを使用することができる。
アドレス電極Aは、例えば、AgやAl等の金属層や、Cr/Cu/Crの3層構造からなる。
隔壁29は、低融点ガラスとバインダとからなるペーストを誘電体層27上に塗布し、乾燥した後、サンドブラスト法で切削することにより形成することができる。また、バインダに感光性の樹脂を使用した場合、所定形状のマスクを使用して露光及び現像した後、焼成することにより形成することも可能である。
アドレス電極Aは、例えば、AgやAl等の金属層や、Cr/Cu/Crの3層構造からなる。
隔壁29は、低融点ガラスとバインダとからなるペーストを誘電体層27上に塗布し、乾燥した後、サンドブラスト法で切削することにより形成することができる。また、バインダに感光性の樹脂を使用した場合、所定形状のマスクを使用して露光及び現像した後、焼成することにより形成することも可能である。
図10では、隔壁29間に赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の蛍光体層28が形成されているが、本発明は青色(B)の蛍光体層28に適用できる。また、図10に示すように、青色蛍光体層と緑色蛍光体層とは、通常、互いに隣接している。蛍光体層28の形成方法は、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。例えば、溶媒中にバインダが溶解された溶液に蛍光体粒子を分散させたペーストを、隔壁29間に塗布し、空気雰囲気下で焼成することにより蛍光体層28を形成することができる。
次に、上記前面基板と背面基板を、表示電極(41、42)とアドレス電極Aが直交するように、両電極を内側にして対向させ、隔壁29により囲まれた空間に放電ガスを充填することによりPDP100を形成することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1(粒子の製造及び水分量の測定)
BaCO3、MgCO3、Al2O3及びEu2O3を所望の原子比になるように秤量し、3時間混合した。この際、Baのモル数とEuのモル数との比率は、目的とする蛍光体のBaに対するEuの置換量に基づいて設定した。その後、水素と窒素混合雰囲気下、1500℃で5時間焼成した。次いで得られた蛍光体の焼結体を粉砕、ふるいわけして、粒子サンプルを得た。前記粒子サンプル内の幾つかは、続いて不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)で加熱することにより、表面のEu2+の所定量をEu3+に変化させた。以上方法により、比Eu3+/Baの異なる8種類のサンプルBaMgAl10O17:Eu蛍光体粒子を得た。
比Eu3+/Baとの関係を表2に示す。
実施例1(粒子の製造及び水分量の測定)
BaCO3、MgCO3、Al2O3及びEu2O3を所望の原子比になるように秤量し、3時間混合した。この際、Baのモル数とEuのモル数との比率は、目的とする蛍光体のBaに対するEuの置換量に基づいて設定した。その後、水素と窒素混合雰囲気下、1500℃で5時間焼成した。次いで得られた蛍光体の焼結体を粉砕、ふるいわけして、粒子サンプルを得た。前記粒子サンプル内の幾つかは、続いて不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)で加熱することにより、表面のEu2+の所定量をEu3+に変化させた。以上方法により、比Eu3+/Baの異なる8種類のサンプルBaMgAl10O17:Eu蛍光体粒子を得た。
比Eu3+/Baとの関係を表2に示す。
表2中、サンプルNo.4とサンプルNo.7のXPSによる結合エネルギー強度を図1(Eu2+、Eu3+の結合エネルギー)、図2(Baの結合エネルギー)に示す。これら図中、太線はサンプルNo.7であり、細線はサンプルNo.4である。これら結果から、粒子表面の比Eu3+/Baを算出できることがわかる。
次に、これらの粒子について昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(約25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される水(質量数18)を測定した結果を図3に示す。図中、太線は面積比S2/S1が0.20以上のサンプルNo.7であり、細線は面積比S2/S1が0.20未満のサンプルNo.4である。比Eu3+/Baが2.8以下の粒子は、500〜1000℃の範囲に水の放出ピークを有しておらず、500〜1000℃の温度範囲で放出される水の合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される水の合計量の20重量%以下であることが示されている。
表2に示す比Eu3+/Baの異なる8種類のサンプル蛍光体を用いて、図10に示す構成のPDPを作製し、種々の実験を行った。
次に、これらの粒子について昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(約25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される水(質量数18)を測定した結果を図3に示す。図中、太線は面積比S2/S1が0.20以上のサンプルNo.7であり、細線は面積比S2/S1が0.20未満のサンプルNo.4である。比Eu3+/Baが2.8以下の粒子は、500〜1000℃の範囲に水の放出ピークを有しておらず、500〜1000℃の温度範囲で放出される水の合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される水の合計量の20重量%以下であることが示されている。
表2に示す比Eu3+/Baの異なる8種類のサンプル蛍光体を用いて、図10に示す構成のPDPを作製し、種々の実験を行った。
実施例2(PDP中の水分量の測定)
得られたPDPを、不活性ガス雰囲気で分解し、背面基板から回収した青色蛍光体粉体を使用し、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温〜1000℃まで加熱した際に放出される水分量を測定した結果を図4に示す。なお、蛍光体粒子の水分量の測定結果も併せて示す。図4には、比Eu3+/Baが、2.8より大きくなると、蛍光体粒子及び、PDP中から回収した蛍光体粒子において、水分量が顕著に多くなることが示されている。
得られたPDPを、不活性ガス雰囲気で分解し、背面基板から回収した青色蛍光体粉体を使用し、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温〜1000℃まで加熱した際に放出される水分量を測定した結果を図4に示す。なお、蛍光体粒子の水分量の測定結果も併せて示す。図4には、比Eu3+/Baが、2.8より大きくなると、蛍光体粒子及び、PDP中から回収した蛍光体粒子において、水分量が顕著に多くなることが示されている。
実施例3(PDPの色度の経時変化)
得られたPDPの初期色度を測定し、次いで所定の時間点灯させた後の色度を測定した。初期色度と経時色度との差を算出した結果を図5に示す。色度の差は、CIEx値の差とCIEy値の差を合計した値とした。図5には、比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、色度の差が顕著に大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが示されている。
得られたPDPの初期色度を測定し、次いで所定の時間点灯させた後の色度を測定した。初期色度と経時色度との差を算出した結果を図5に示す。色度の差は、CIEx値の差とCIEy値の差を合計した値とした。図5には、比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、色度の差が顕著に大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが示されている。
実施例4(PDPの製造直後の放電開始電圧とパネル点灯時の経時変化)
得られたPDPの放電開始電圧を測定した。結果を図6に示す。次いで所定の時間点灯させた後の放電開始電圧を測定した。後者から前者の放電開始電圧を減算することにより、放電開始電圧の上昇量を算出した結果を図7に示す。図6からは、比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、パネル完成直後から、放電開始電圧が高くなることがわかる。更に図7には、同じく比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、点灯による初期からの放電開始電圧の上昇量が顕著に大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが示されている。
得られたPDPの放電開始電圧を測定した。結果を図6に示す。次いで所定の時間点灯させた後の放電開始電圧を測定した。後者から前者の放電開始電圧を減算することにより、放電開始電圧の上昇量を算出した結果を図7に示す。図6からは、比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、パネル完成直後から、放電開始電圧が高くなることがわかる。更に図7には、同じく比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、点灯による初期からの放電開始電圧の上昇量が顕著に大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが示されている。
実施例5(PDPの製造直後の青色のCIEy値の測定)
図8は、得られたPDPの青色セルを放電発光させた時の発光色を表す、色度CIEy値の測定結果を示している。なお、図8の縦軸は、サンプルNo.7の測定結果に対する差を示している。また、0.055〜0.065の範囲の色度CIEy値を基準としている。この図8から、比Eu3+/Baが1.5以上であれば、CIEy値の上昇があっても、青色として望まれるCIEy値(0.070以下)が得られることが確かめられる。
図8は、得られたPDPの青色セルを放電発光させた時の発光色を表す、色度CIEy値の測定結果を示している。なお、図8の縦軸は、サンプルNo.7の測定結果に対する差を示している。また、0.055〜0.065の範囲の色度CIEy値を基準としている。この図8から、比Eu3+/Baが1.5以上であれば、CIEy値の上昇があっても、青色として望まれるCIEy値(0.070以下)が得られることが確かめられる。
実施例6(PDPの緑色の輝度の経時変化)
図9は、緑蛍光体としてZn2SiO4:Mn系の緑色蛍光体を用い、それぞれ、表2の8種類の青色蛍光体サンプルを使用したPDPパネルについて、青と緑の両方のセルを点灯させた時の緑蛍光体の輝度変化と比Eu3+/Baの関係を示している。図9において縦軸は、初期エージング後の緑色の輝度を測定し、それから両セルを所定の時間点灯させた後の緑色の輝度を測定して、前者を100%として場合の後者の比率を算出したものである。この図9からBAM系の青色蛍光体における比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、Zn2SiO4:Mn系の緑色蛍光体の輝度の低下が大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが確かめられた。
図9は、緑蛍光体としてZn2SiO4:Mn系の緑色蛍光体を用い、それぞれ、表2の8種類の青色蛍光体サンプルを使用したPDPパネルについて、青と緑の両方のセルを点灯させた時の緑蛍光体の輝度変化と比Eu3+/Baの関係を示している。図9において縦軸は、初期エージング後の緑色の輝度を測定し、それから両セルを所定の時間点灯させた後の緑色の輝度を測定して、前者を100%として場合の後者の比率を算出したものである。この図9からBAM系の青色蛍光体における比Eu3+/Baが2.8より大きくなると、Zn2SiO4:Mn系の緑色蛍光体の輝度の低下が大きくなること、すなわち経時劣化が大きくなることが確かめられた。
ここで、上記のBAM系青色蛍光体の比Eu3+/Ba影響要因について考える。
先に述べたようにBAM系青色蛍光体のEu3+の量がBaに対して増大しすぎると、原子間エネルギーの結合が強まる現象は得られるものの、周辺の水分等の不純物を吸着する機能が増大し、その結果パネル製造工程中での水分の残留防止に充分注意したつもりでも、パネル完成後の青色蛍光体に予期できない水分が含まれているものと推察される。図4に示した結果はこれを裏付けるものである。これら残存した水分が放電により放出されると、水分に感じやすい、隣接している蛍光体及び、保護層表面に悪影響を与える。
以上のような実験結果からBAM系の青色蛍光体としては、隣接する蛍光体、保護層として水分による特性の劣化を受けやすい材料を用いる場合、比Eu3+/Baが2.8以下のものを選定することが好ましい。更に、表面に撥水性をもつ物質の被膜を施すことも有効である。
先に述べたようにBAM系青色蛍光体のEu3+の量がBaに対して増大しすぎると、原子間エネルギーの結合が強まる現象は得られるものの、周辺の水分等の不純物を吸着する機能が増大し、その結果パネル製造工程中での水分の残留防止に充分注意したつもりでも、パネル完成後の青色蛍光体に予期できない水分が含まれているものと推察される。図4に示した結果はこれを裏付けるものである。これら残存した水分が放電により放出されると、水分に感じやすい、隣接している蛍光体及び、保護層表面に悪影響を与える。
以上のような実験結果からBAM系の青色蛍光体としては、隣接する蛍光体、保護層として水分による特性の劣化を受けやすい材料を用いる場合、比Eu3+/Baが2.8以下のものを選定することが好ましい。更に、表面に撥水性をもつ物質の被膜を施すことも有効である。
実施例7(被膜を有する蛍光体)
比Eu3+/Baを4.17とすること以外は実施例1と同様にしてBaMgAl10O17:Eu蛍光体粒子を得た。この粒子をサンプルNo.9とする。サンプルNo.9に以下の手順で酸化珪素からなる被膜を形成した。
まず、サンプルNo.9の蛍光体粒子を脱イオン水で十分洗浄した後、溶媒としてキシレンを使用し、濃度0.2wt%に調整した珪素ポリマー溶液に浸漬させた。この際の珪素ポリマー溶液の量は、蛍光体粉体に対し重量比で5倍とした。浸漬後、約30分程度攪拌することで蛍光体が均一に拡散した溶液をろ過し、蛍光体を分離した。分離した蛍光体を150℃で乾燥させ、溶媒を蒸発除去させた後、大気中にて500℃で、1時間加熱処理する事で、酸化珪素からなる被膜を有する青色蛍光体粒子を得た。
この粒子を破断し、破断面を透過電子顕微鏡で観察することにより、被膜は約5nmの厚さであることがわかった。この粒子をサンプルNo.10とする。
比Eu3+/Baを4.17とすること以外は実施例1と同様にしてBaMgAl10O17:Eu蛍光体粒子を得た。この粒子をサンプルNo.9とする。サンプルNo.9に以下の手順で酸化珪素からなる被膜を形成した。
まず、サンプルNo.9の蛍光体粒子を脱イオン水で十分洗浄した後、溶媒としてキシレンを使用し、濃度0.2wt%に調整した珪素ポリマー溶液に浸漬させた。この際の珪素ポリマー溶液の量は、蛍光体粉体に対し重量比で5倍とした。浸漬後、約30分程度攪拌することで蛍光体が均一に拡散した溶液をろ過し、蛍光体を分離した。分離した蛍光体を150℃で乾燥させ、溶媒を蒸発除去させた後、大気中にて500℃で、1時間加熱処理する事で、酸化珪素からなる被膜を有する青色蛍光体粒子を得た。
この粒子を破断し、破断面を透過電子顕微鏡で観察することにより、被膜は約5nmの厚さであることがわかった。この粒子をサンプルNo.10とする。
サンプルNo.9及び10に、昇温脱離ガス分析法を用いて、室温(約25℃)〜1000℃まで加熱した際に放出される脱ガス総量を測定した結果を図11に示す。同様に、脱水量及び脱二酸化炭素量を測定した結果を図12(a)及び(b)に示す。
上記図中の破線は、サンプルNo.9を、太線は、サンプルNo.10を示している。比Eu3+/Baが4.17と大きいサンプルNo.9から放出される吸着ガスは、500℃以下に観測される脱ガス量のピークと500℃以上に観測されるガス放出ピークをもっている。一方、表面に被膜を有するサンプルNo.10は、被膜前に吸着していたガスを大幅に減少できていることがわかる。これは、被膜の形成時に加熱処理するが、その際に加熱温度範囲のガスを除去している。更に、酸化珪素からなる被膜のガス吸着性能が、比Eu3+/Baが高い青色蛍光体表面のガス吸着性能に比較して、大幅に低いために、周囲環境中のガスを吸着しにくくなったためであると考えられる。
上記図中の破線は、サンプルNo.9を、太線は、サンプルNo.10を示している。比Eu3+/Baが4.17と大きいサンプルNo.9から放出される吸着ガスは、500℃以下に観測される脱ガス量のピークと500℃以上に観測されるガス放出ピークをもっている。一方、表面に被膜を有するサンプルNo.10は、被膜前に吸着していたガスを大幅に減少できていることがわかる。これは、被膜の形成時に加熱処理するが、その際に加熱温度範囲のガスを除去している。更に、酸化珪素からなる被膜のガス吸着性能が、比Eu3+/Baが高い青色蛍光体表面のガス吸着性能に比較して、大幅に低いために、周囲環境中のガスを吸着しにくくなったためであると考えられる。
実施例6と同様にして、サンプルNo.9とサンプルNo.10を用いたPDPの緑色の輝度の経時変化を測定した。サンプルNo.9とサンプルNo.10の緑輝度変化率は、それぞれ72%と95%であった。この結果から、被膜を有する蛍光体は、未被膜の蛍光体より、大幅に経時劣化を低減できることがわかった。
上記のように、残存した水分が放電により放出されると、水分に感じやすい、隣接している蛍光体及び、保護層表面は悪影響を受ける。ところが、表面に被膜を有する場合、BAM系青色蛍光体のEu3+の量がBaに対して増大しすぎていても、被膜により水分の吸着が抑制される。その結果、PDP完成後の青色蛍光体の水分量を大幅に低減できると推察される。図11に示した結果はこれを裏付けるものである。
以上のような実験結果から被膜を有するBAM系の青色蛍光体により、比Eu3+/Baが比較的高くても、所望の特性のPDPを得ることができる。
上記のように、残存した水分が放電により放出されると、水分に感じやすい、隣接している蛍光体及び、保護層表面は悪影響を受ける。ところが、表面に被膜を有する場合、BAM系青色蛍光体のEu3+の量がBaに対して増大しすぎていても、被膜により水分の吸着が抑制される。その結果、PDP完成後の青色蛍光体の水分量を大幅に低減できると推察される。図11に示した結果はこれを裏付けるものである。
以上のような実験結果から被膜を有するBAM系の青色蛍光体により、比Eu3+/Baが比較的高くても、所望の特性のPDPを得ることができる。
実施例8(PDPの青色輝度の測定)
サンプルNo.1〜9の蛍光体を用いたPDPの青色の輝度を、青セルを点灯させて測定した。結果を図13に示す。PDPとして十分な青輝度を得るためには、比Eu3+/Baが2.0〜3.0の範囲で得られる発光量を基準とした場合、相対発光量として80%以上であることが望まれる。図13から、比Eu3+/Baが4.5以下であれば80%以上の相対発光量を実現できることがわかる。
サンプルNo.1〜9の蛍光体を用いたPDPの青色の輝度を、青セルを点灯させて測定した。結果を図13に示す。PDPとして十分な青輝度を得るためには、比Eu3+/Baが2.0〜3.0の範囲で得られる発光量を基準とした場合、相対発光量として80%以上であることが望まれる。図13から、比Eu3+/Baが4.5以下であれば80%以上の相対発光量を実現できることがわかる。
11、21 基板
17、27 誘電体層
18 保護層
28 蛍光体層
29 隔壁
41 透明電極
42 バス電極
100 PDP
A アドレス電極
17、27 誘電体層
18 保護層
28 蛍光体層
29 隔壁
41 透明電極
42 バス電極
100 PDP
A アドレス電極
Claims (8)
- 青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- 青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含み、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaとSrの合計に対するEu3+の比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子は、室温〜1000℃で加熱した際に、500〜1000℃の温度範囲で放出される水(質量数18)の合計量が、室温から500℃未満の温度範囲で放出される水(質量数18)の合計量の20重量%以下(重量比:昇温脱離分析法により測定)であり、かつ500℃以上の温度範囲で放出される水(質量数18)の合計量が80wtppm(青色蛍光体重量に対する)以下である請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaMgAl10O17:Eu粒子を含み、緑色蛍光体層がZn2SiO4:Mn粒子を含み、BaMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaに対するEu3+の比Eu3+/Baが1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- 青色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも備えたプラズマディスプレイパネルであって、青色蛍光体層がBaSrMgAl10O17:Eu粒子を含み、緑色蛍光体層がZn2SiO4:Mn粒子を含み、BaSrMgAl10O17:Eu粒子は、その表面に存在するBaとSrの合計に対するEu3+の比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5以上(原子比:XPS法により測定)である組成を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- BaMgAl10O17:Eu粒子又はBaSrMgAl10O17:Eu粒子が、表面の極性が中性付近となる酸化珪素又は酸化アルミウニウムからなる被膜を有する請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラズマディスプレイパネル。
- 比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5〜4.5である請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 比Eu3+/(Ba+Sr)が1.5〜2.8である請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラズマディスプレイパネル。
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JP2006249681A JP2008069283A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | プラズマディスプレイパネル |
Publications (1)
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ID=39291155
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JP (1) | JP2008069283A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010047756A (ja) * | 2008-08-19 | 2010-03-04 | Samsung Sdi Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用の青色bam蛍光体及びこれから形成された蛍光膜を備えたプラズマディスプレイパネル |
JP2010192254A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Nec Lighting Ltd | 冷陰極蛍光ランプ及びアルミン酸塩系蛍光体 |
-
2006
- 2006-09-14 JP JP2006249681A patent/JP2008069283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010047756A (ja) * | 2008-08-19 | 2010-03-04 | Samsung Sdi Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用の青色bam蛍光体及びこれから形成された蛍光膜を備えたプラズマディスプレイパネル |
JP2010192254A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Nec Lighting Ltd | 冷陰極蛍光ランプ及びアルミン酸塩系蛍光体 |
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