JP2008066591A - 化合物半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに化合物半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の一方表面上に、多数のナノコラムを有する発光ダイオードにおいて、簡便な手法を用いて発光効率を高める。
【解決手段】ナノコラム2を形成させるための基板1を、導電性を有し、かつ発光層4の発光波長に対して透光性を有する材料で形成するとともに、その基板1の他方表面上に、前記発光層4から放射される光の波長に対して透光性を有するn型電極7を形成し、p型半導体層5上に形成されるp型電極6との間で、素子の厚み方向に電流を注入できるようにする。前記基板1としては、SiドープしたGaN、GaまたはZnOから成る。したがって、n型電極7側から光取出しが行われ、p型電極6側に放熱手段9を設けることができ、注入電流を大きくすることができる。また、n型電極の作成に一部のナノコラム2を除去する必要はなく、簡便な手法で作成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、III−V族化合物半導体などの化合物半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに化合物半導体素子の製造方法に関し、特に半導体素子としては、基板上にナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体が形成されて成るものに関する。
近年、窒化物半導体もしくは酸化物半導体で構成された発光層を有する化合物半導体発光素子が注目されている。この発光素子の構造は、一例として、サファイア基板を成長基板に用い、発光層の下部にシリコン(Si)がドーピングされたn−GaN層から成るn−クラッド層およびコンタクト層、発光層の上部にマグネシウム(Mg)がドーピングされたp−AlGa1−xNから成る電子ブロック層、電子ブロック層の上部にp−GaNのコンタクト層がそれぞれ形成されて構成されている。これらのいわゆるバルク結晶を用いる発光素子は、基板のサファイアと、窒化物や酸化物の半導体層との格子定数が大きく異なり、かつ基板上に薄膜として形成されるので、結晶内に非常に多くの貫通転位を含んでおり、発光素子の効率を増加させるのは困難であった。
そこで、このような問題を解決する手法の従来例として、特許文献1が知られている。この従来例では、サファイア基板上に、n型GaNバッファ層を形成した後、アレイ状に配列された多数の前記柱状結晶構造体(ナノコラム)を形成しており、そのGaNナノコラム間に透明絶縁物層を埋め込み、透明電極および電極パッドが成膜されて構成されている。特にGaNナノコラムは、n型GaNナノコラム、InGaN量子井戸、p型GaNナノコラムから構成されている。このナノコラムを用いれば、前述のバルク結晶が有する貫通転位をほとんど無くすまでに低減することができ、前記貫通転位による非発光再結合が減少して、発光効率を向上することができる。
特開2005−228936号公報
上述の従来技術では、成長基板にサファイアを用いている。サファイア基板は絶縁体であるので、各ナノコラム1本1本に電流を流すためには、導電性を有する前記n型GaNバッファ層を形成する必要があり、かつそのn型GaNバッファ層上の一部分の柱状結晶構造体を取除き、電極を形成しなくてはならない。このため、素子のスペースの一部分が電極に占有されて有効に活用できなくなるとともに、リソグラフィからエッチング、蒸着と、電極形成プロセスが複雑であるという問題がある。また、サファイア基板は放熱性が悪く、注入電流を多くした場合、発熱によって出力が低下するとともに、前記電極から電流はn型GaNバッファ層の面方向に流れることになり、電極から遠い柱状結晶構造体では、シート抵抗によって注入電流が減少するという問題もある。
本発明の目的は、簡便な手法を用いて発光効率を高めることができる化合物半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに化合物半導体素子の製造方法を提供することである。
本発明の化合物半導体発光素子は、導電性を有するとともに、発光波長に対して透光性を有する基板と、前記基板の一方表面上に、n型化合物半導体層、発光層およびp型化合物半導体層が順に積層されて成る複数の柱状結晶構造体と、前記p型化合物半導体層上に形成されるp型電極と、前記基板上の他方表面上に形成され、発光波長に対して透光性を有するn型電極とを含むことを特徴とする。
また、本発明の化合物半導体発光素子の製造方法は、導電性を有するとともに、発光波長に対して透光性を有する基板の一方表面上に、n型化合物半導体層、発光層およびp型化合物半導体層が順に積層されて成る複数の柱状結晶構造体を成長させる工程と、前記p型化合物半導体層上にp型電極を形成する工程と、前記基板上の他方表面上に、発光波長に対して透光性を有するn型電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、基板の一方表面上に、n型化合物半導体層と、発光層と、p型化合物半導体層とを順に積層して成り、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を複数有して成る化合物半導体発光素子において、前記柱状結晶構造体を形成させるための基板を、導電性を有し、かつ前記発光層の発光波長に対して透光性を有する材料で形成するとともに、その基板の他方表面上に、前記発光層から放射される光の波長に対して透光性を有するn型電極を形成し、前記p型化合物半導体層上に形成されるp型電極との間で、素子の厚み方向に電流を注入できるようにする。
したがって、n型電極側から光取出しが行われることで、p型電極側は透光性に形成する必要は無くなる。これによって、前記柱状結晶構造体において前記発光層が前記成長基板から比較的遠い方に形成され、すなわちn型化合物半導体層がp型化合物半導体層よりも厚く(高く)形成されても、前記発光層に近いp型電極側に放熱手段を設けることができ、柱状結晶構造体を複数有して成る化合物半導体発光素子の特徴である発光効率の高さを充分活かすことができる(柱状結晶構造体に大きな電流を注入することができる)。また、一部の柱状結晶構造体を除去してn型電極を作成する必要はなく、簡便な手法で作成することができ、しかも素子全面を発光に使用することができるとともに、n型電極からも素子の厚み方向に効率良く均等に電流を注入することができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子では、前記基板は、n型の導電性を示すGaN、GaまたはZnOから成り、好ましくは、前記基板は、前記GaNまたはGaから成るときにはSiドープによって、前記ZnOから成るときにはAlまたはGaドープによって、前記n型の導電性を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記のような導電性を有し、かつ発光波長に対して透光性を有するとともに、化合物半導体層の成長に好適な基板を実現することができる。たとえば、GaNで360nmよりも短い波長を吸収するので、それよりも長い波長の光に対しては前記基板は透光性となる。なお、前記GaNおよびZnOは、ドーピングしなくてもn型の導電性を有するけれども、n型の濃度を高め、基板抵抗を小さくするためには、このようにドーピングすることが好ましい。
また、本発明の化合物半導体発光素子は、前記p型電極上に、前記発光層から放射された光を反射する反射層をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、p型電極側からの漏光を無くし、光取出し効率を一層向上することができるとともに、その反射層による反射角を制御することで、前記n型電極側から放射される光の一部を制御し、取出したい方向に光を集めることができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子では、前記反射層は、金属から成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記反射層が金属であることで、比較的高い反射率を容易に得ることができる。
また、本発明の化合物半導体発光素子では、前記反射層は、屈折率の異なる膜を複数層繰返し積層させた多層膜であることを特徴とする。
上記の構成によれば、高い反射率の反射鏡を形成することができ、より高効率な発光素子を実現することができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子では、前記p型電極上に、ヒートシンクを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、柱状結晶構造体において発光層に近いp型電極の裏面に、放熱手段としてのヒートシンクを設けることで、より放熱効果を高めることができる。
また、本発明の照明装置は、前記の化合物半導体発光素子を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、発光効率の高い照明装置を実現することができる。
本発明の化合物半導体発光素子およびその製造方法は、以上のように、基板の一方表面上に、n型化合物半導体層と、発光層と、p型化合物半導体層とを順に積層して成り、ナノコラムやナノロッドなどと称されるナノスケールの柱状結晶構造体を複数有して成る化合物半導体発光素子において、前記柱状結晶構造体を形成させるための基板を、導電性を有し、かつ前記発光層の発光波長に対して透光性を有する材料で形成するとともに、その基板の他方表面上に、前記発光層から放射される光の波長に対して透光性を有するn型電極を形成し、前記p型化合物半導体層上に形成されるp型電極との間で、素子の厚み方向に電流を注入できるようにする。
それゆえ、n型電極側から光取出しが行われることで、p型電極側は透光性に形成する必要は無くなり、前記柱状結晶構造体において前記発光層が前記成長基板から比較的遠い方に形成され、すなわちn型化合物半導体層がp型化合物半導体層よりも厚く(高く)形成されても、前記発光層に近いp型電極側に放熱手段を設けることができ、柱状結晶構造体を複数有して成る化合物半導体発光素子の特徴である発光効率の高さを充分活かすことができる(柱状結晶構造体に大きな電流を注入することができる)。また、一部の柱状結晶構造体を除去してn型電極を作成する必要はなく、簡便な手法で作成することができ、しかも素子全面を発光に使用することができるとともに、n型電極からも素子の厚み方向に効率良く均等に電流を注入することができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子は、以上のように、前記基板が、n型の導電性を示すGaN、GaまたはZnOから成り、好ましくは、前記基板が、前記GaNまたはGaから成るときにはSiドープによって、前記ZnOから成るときにはAlまたはGaドープによって、前記n型の導電性を有する。
それゆえ、前記のような導電性を有し、かつ発光波長に対して透光性を有するとともに、化合物半導体層の成長に好適な基板を実現することができる。
また、本発明の化合物半導体発光素子は、以上のように、前記p型電極上に、前記発光層から放射された光を反射する反射層をさらに設ける。
それゆえ、p型電極側からの漏光を無くし、光取出し効率を一層向上することができるとともに、その反射層による反射角を制御することで、前記n型電極側から放射される光の一部を制御し、取出したい方向に光を集めることができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子は、以上のように、前記反射層が金属から成る。
それゆえ、比較的高い反射率を容易に得ることができる。
また、本発明の化合物半導体発光素子は、以上のように、前記反射層を、屈折率の異なる膜を複数層繰返し積層させた多層膜とする。
それゆえ、高い反射率の反射鏡を形成することができ、より高効率な発光素子を実現することができる。
さらにまた、本発明の化合物半導体発光素子は、以上のように、前記p型電極上にヒートシンクを設ける。
それゆえ、柱状結晶構造体において発光層に近いp型電極の裏面に、放熱手段としてのヒートシンクを設けることで、より放熱効果を高めることができる。
また、本発明の照明装置は、以上のように、前記の化合物半導体発光素子を用いる。
それゆえ、発光効率の高い照明装置を実現することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係る化合物半導体発光素子である発光ダイオードの構造を模式的に示す断面図である。本実施の形態では、自己形成的に窒化物ナノコラムを形成するが、ナノコラムの形成方法は限定されるものではない。たとえば、フォトリソグラフィ技術を用いて基板表面に開口部を設けて、窒化物ナノコラムを形成してもよい。また、本実施の形態では、ナノコラムの成長は、有機金属気相成長(MOCVD)によって行うことを前提としているが、ナノコラムの成長方法はこれに限定されるものではなく、分子線エピタキシー(MBE)やハイドライド気相成長(HVPE)等の装置を用いてもナノコラムが作製可能であることは公知である。以下、特に断らない限り、MOCVD装置を用いるものとする。
注目すべきは、本発明の化合物半導体発光素子では、基板1に、発光波長に対して透光性を有し、かつ不純物をドープすることで導電性を持たせることができる基板を用いることである。本実施の形態では、基板1としてGaNを用いているが、GaまたはZnO等の前記のように発光波長に対して透光性を有し、かつ不純物をドープすることで導電性を持たせることができ、さらにナノコラム2の成長に好適な他の基板が用いられてもよい。本実施の形態では、発光波長に460nmを想定しており、たとえば前記GaNは、360nmよりも短い波長を吸収するので、それよりも長い前記発光波長の光に対しては、前記基板1は透光性となる。前記基板1が、n型の導電性を示す前記GaNまたはGaから成るときにはSiドープによって、前記ZnOから成るときにはAlまたはGaドープによって、前記n型の導電性を得ることができる。なお、前記GaNおよびZnOは、ドーピングしなくてもn型の導電性を有するけれども、n型の濃度を高め、基板抵抗を小さくするためには、このようにドーピングすることが好ましい。
先ず、前記の基板1を前記MOCVD装置内に導入し、反応路炉内の圧力を76Torrとした後、1200℃で10分間、前記基板1の表面をクリーニングする。続いて、ナノコラムを形成するための核を成長させる。それには、反応炉内の圧力を前記76Torrに保ったまま、基板温度を通常の成長温度より大幅に低い500℃まで下げ、Ga原料としてトリメチルガリウム(TMGa)を20SCCM、窒素原料としてアンモニア(NH)を2SLMそれぞれ供給し、低温GaN緩衝層を25nm成長させる。この低温GaN緩衝層が、前記ナノコラム2を成長させるための核となる。
次に、ナノコラムn型半導体層3としてn型GaNを1μm形成する。それには、反応炉内の圧力を76Torrに保ったまま、基板温度を1150℃まで上げ、前記Ga原料としてトリメチルガリウム(TMGa)を20SCCM、前記窒素原料として前記アンモニア(NH)を3SLMそれぞれ供給し、温度が安定した後、n型ドーパントとなるSiの原料としてテトラエチルシラン(TESi)を0.03SCCM供給する。n伝導を得るためのドーパントとしてSiを用いたが、限定されるものではなく、たとえばGeでもよい。こうして、n型伝導性を有する前記ナノコラムn型半導体層3を形成することができる。
続いて、ナノコラム発光層4を形成する。このナノコラム発光層4は、量子井戸構造となっており、井戸層(InGaN)および障壁層(GaN)で構成される。さらに、複数の井戸を有する多重量子井戸構造(MQW)とした。井戸層および障壁層のIn組成は、17%および0%であり、厚さはそれぞれ2nmおよび5nmとした。このときの基板温度は750℃、反応炉内圧力は76Torrで、前記Ga原料のトリメチルガリウム(Ga(CH)およびN原料のアンモニア(NH)と共に、In原料のトリメチルインジウム(TMI)を供給する。こうして、多重量子井戸から成る前記ナノコラム発光層4を形成することができる。
次に、ナノコラムp型半導体層5としてp型GaNを100nm形成する。ここでは、ナノコラム2の径を徐々に太くしてゆき、隣接するナノコラムと結合させる。径を大きくするのは、アンモニア(NH)の流量を減らすことで行うことができ、たとえばナノコラムn型半導体層3やナノコラム発光層4の成長時の半分の1.5SLMで行うことができる。また、p型伝導を得るためのドーパントとしてMgを用い、その原料としてビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を20SCCM供給する。こうして、前記ナノコラムp型半導体層5を形成することができ、図1で示すようになる。
その後、上述のようにして作成されたナノコラム半導体に電極6,7を取付けるにあたって、基板1側を光取出し面とし、そのためナノコラムp型半導体層5上にp型電極6を積層した後、さらに基板1のナノコラム2とは反対側の面に透明電極であるn型電極7を積層する。たとえば、前記p型電極6にはNi/Auを、n型電極7にはITOを用い、それぞれ、たとえば20Åおよび30Åの厚さに蒸着する。p型電極6を形成した後、基板1を一旦真空蒸着装置から取出して裏返し、再び真空蒸着装置内に導入し、n型電極7を蒸着する。Niは反射率が低い材料であるが、膜厚を薄くすることで吸収を少なく(反射を多く)することができる。蒸着をする真空度は、たとえば6×10−6Torrである。
再び基板1を真空蒸着装置から取出し、裏返した後、p型電極6上に金属反射層8を蒸着する。この金属反射層8の材料としてはAlを用いることができるが、他にも反射率の高い材料として、Agなどを用いることができる。蒸着をする真空度は、たとえば前記6×10−6Torrである。
以上のように、本実施の形態の発光ダイオードでは、基板1の一方表面上に、ナノコラムn型半導体層3と、ナノコラム発光層4と、ナノコラムp型半導体層5とを順に積層して成るナノコラム2を複数有して成る発光ダイオードにおいて、ナノコラム2を形成させるための基板1を、導電性を有し、かつ前記ナノコラム発光層4の発光波長に対して透光性を有する材料で形成するとともに、その基板1の他方表面上に、前記ナノコラム発光層4から放射される光の波長に対して透光性を有するn型電極7を形成し、前記ナノコラムp型半導体層5上に形成されるp型電極6との間で、素子の厚み方向に電流を注入できるようにする。したがって、n型電極7側から光取出しが行われることで、p型電極6側は透光性に形成する必要は無くなる。これによって、前記ナノコラム2において前記ナノコラム発光層4が前記基板1から比較的遠い方に形成され、すなわちナノコラムn型半導体層3がナノコラムp型半導体層5よりも厚く(高く)形成されても、前記ナノコラム発光層4に近いp型電極側に、ヒートシンクなどから成る放熱手段9を設けることができ、ナノコラム2を複数有して成る化合物半導体発光素子の特徴である発光効率の高さを充分活かすことができる(ナノコラム2に大きな電流を注入することができる)。また、一部のナノコラム2を除去してn型電極を作成する必要はなく、簡便な手法で作成することができ、しかも素子全面を発光に使用することができるとともに、n型電極7からも素子の厚み方向に効率良く均等に電流を注入することができる。
また、前記p型電極6上に、前記発光層4から放射された光を反射する金属反射層8をさらに設けることで、p型電極6側からの漏光を無くし、光取出し効率を一層向上することができるとともに、その金属反射層8による反射角を制御することで、前記n型電極7側から放射される光の一部を制御し、取出したい方向に光を集めることができる。さらにまた、反射層として前記金属反射層8を用いることで、比較的高い反射率を容易に得ることができる。
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の他の形態に係る化合物半導体発光素子である発光ダイオードの構造を模式的に示す断面図である。本実施の形態では、前述の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、反射層18が多層膜から成ることである。この多層膜から成る反射層18は、屈折率の小さい材料と、大きい材料とを交互に複数回繰り返して積層させた構造である。本実施の形態では、屈折率の小さい材料としてGaNを用い、高い材料としてAlGaNを用い、AlGaN層18bの厚さを47.64nm、GaN層18aの厚さを50.54nmとなるように蒸着し、さらにこれら各々1層ずつの組合わせで51回繰返し形成した。こうして作成された本反射層18の反射率は、中心波長465nmに対して、99.5%と極めて高い反射率を有する。
このように構成することで、高い反射率の反射鏡を形成することができ、より高効率な発光素子を実現することができる。
上述のように構成される発光ダイオードを照明装置に用いることで、発光効率の高い照明装置を実現することができ、好適である。
上述の実施の形態は、窒化物半導体(GaN)を例にして説明しているけれども、本発明は、酸化物半導体にも適用することができる。酸化物半導体であるZnOは、発光素子として非常に優れた特性を有している。励起子の結合エネルギーが60meVと、GaNの2〜3倍であり、内部量子効率がGaNに比べて高くなる可能性がある上、屈折率は2であり、GaNの屈折率2.5に比べて小さく、光取出しの点で圧倒的に有利である。また、材料自身が安価であることも商業ベースで考えると魅力的である。したがって、上述の実施の形態は、窒化物半導体であるGaN系ナノコラムについて述べているが、結晶構造上、よく似ている酸化物半導体であるZnOについても、全く同じ構造の半導体発光素子を、同様に作製することができる。詳述すれば、以下のとおりである。
GaNとZnOとは、共に六方晶系の結晶構造を持ち、結晶の格子定数も近い。バンドギャップもGaNの3.4eVに対して、ZnOは3.3eVと、これもまた近い。両方とも直接遷移型半導体である。したがってGaNでナノコラムが形成されるのであれば、ZnOでもナノコラムが形成できる。一例として、文献1では、MOCVDを用いて、サファイア基板上にZnOのナノコラム(同文献ではナノロッドと呼んでいる)を形成している。(文献1:W.l.Park, Y.H. Jun, S.W.Jung and Gyu-Chul Yi Appl. Phys.Lett. 964(2003))。
本発明の実施の一形態に係る化合物半導体発光素子である発光ダイオードの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の他の形態に係る化合物半導体発光素子である発光ダイオードの構造を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 ナノコラム
3 ナノコラムn型半導体層
4 ナノコラム発光層
5 ナノコラムp型半導体層
6 p型電極
7 n型電極
8 金属反射層
9 放熱手段
18 反射層

Claims (9)

  1. 導電性を有するとともに、発光波長に対して透光性を有する基板と、
    前記基板の一方表面上に、n型化合物半導体層、発光層およびp型化合物半導体層が順に積層されて成る複数の柱状結晶構造体と、
    前記p型化合物半導体層上に形成されるp型電極と、
    前記基板上の他方表面上に形成され、発光波長に対して透光性を有するn型電極とを含むことを特徴とする化合物半導体発光素子。
  2. 前記基板は、n型の導電性を示すGaN、GaまたはZnOから成ることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体発光素子。
  3. 前記基板は、前記GaNまたはGaから成るときにはSiドープによって、前記ZnOから成るときにはAlまたはGaドープによって、前記n型の導電性を有することを特徴とする請求項2記載の化合物半導体発光素子。
  4. 前記p型電極上に、前記発光層から放射された光を反射する反射層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物半導体発光素子。
  5. 前記反射層は、金属から成ることを特徴とする請求項4記載の化合物半導体発光素子。
  6. 前記反射層は、屈折率の異なる膜を複数層繰返し積層させた多層膜であることを特徴とする請求項4記載の化合物半導体発光素子。
  7. 前記p型電極上に、ヒートシンクを備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物半導体発光素子。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物半導体発光素子を用いることを特徴とする照明装置。
  9. 導電性を有するとともに、発光波長に対して透光性を有する基板の一方表面上に、n型化合物半導体層、発光層およびp型化合物半導体層が順に積層されて成る複数の柱状結晶構造体を成長させる工程と、
    前記p型化合物半導体層上にp型電極を形成する工程と、
    前記基板上の他方表面上に、発光波長に対して透光性を有するn型電極を形成する工程とを含むことを特徴とする化合物半導体発光素子の製造方法。
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