JP2008066013A - 電気炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の金属製の内鍋の場合はもちろん、土鍋等の非金属製の内鍋を採用した場合にも、従来のような回路内部要素のバラツキや入力電圧の変動に影響されることなく、安定した一定の電力制御を行うことができる信頼性の高い電気炊飯器を提供する。
【解決手段】水および米を収容する内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、上記内鍋を加熱する電磁誘導加熱式の炊飯加熱手段と、上記炊飯加熱手段に電源を供給する電源回路の入力電流を検出する入力電流検出手段と、上記電源回路の入力電圧を検出する入力電圧検出手段と、この入力電流検出手段により検出される入力電流を可変することにより所定の出力が得られるように上記炊飯加熱手段に供給する電力を制御する炊飯制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記入力電圧検出手段により検出された入力電圧値により上記炊飯制御手段の設定電流値を補正する設定電流値補正手段とを設けた。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、電磁誘導加熱式の電気炊飯器に関するものである。
最近の電気炊飯器では、高出力で加熱効率が高く出力制御の応答性も高いために、早く、しかも美味しい御飯を炊き上げることができることから、内鍋(飯器)自体を金属材料で形成するとともに、その炊飯加熱手段として、電磁誘導によって当該内鍋内に渦電流を誘起させて自己発熱させる電磁誘導加熱手段を採用した電磁誘導加熱式のものが多くなっている。
このような電気炊飯器の場合、上記電磁誘導加熱手段として、所謂ワークコイルを採用し、内鍋を収納する有底筒状の内ケース(保護枠)の底壁面に対し、巻き幅の広い1組のワークコイルを沿わせて設置するか、または同底壁面の中央部側に位置して巻かれた第1のワークコイルと同底壁面の外周部側(湾曲面)に第1のワークコイルと所定の間隔を置いて巻かれた第2のワークコイルとの内外2組のワークコイルを内鍋の底面形状に沿わせて曲面型に設置した誘導加熱構造が採用されている(特許文献1参照)。もちろん、さらに必要に応じて内ケースの側面側にもワークコイルを設けたものもある。
また、このような電磁誘導式加熱手段を採用した電気炊飯器において、ご飯の炊き上がりをより良好ならしめるために、上記従来の金属材料よりなる内鍋に替えて、例えばセラミック等の非金属材料よりなる内鍋(いわゆる土鍋)の採用が検討されている(例えば特許文献2参照)。
この場合、当然ながら内鍋自体が電磁誘導によっては発熱しないために、例えば内鍋の外周面又は内周面、さらにそれら両面に特に電磁誘導効率の高い金属製の誘導発熱体を配設し、この誘導発熱体を上記ワークコイル等の対応する電磁誘導加熱手段によって誘導発熱させることにより、内鍋を加熱する間接的な加熱構造が採用されている(例えば特許文献3参照)。
ところで、これら電磁誘導加熱手段を用いた電気炊飯器に関し、内鍋を誘導加熱するワークコイルと、このワークコイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、このインバータ回路の発振周波数を可変するインバータ制御回路と、上記内鍋または内鍋近傍の温度を検知する内鍋温度検知センサーと、この内鍋温度検知センサーで検知した温度により炊飯量を判定する炊飯量判定手段とを備え、電力量の加減制御時、上記インバータ制御回路は上記炊飯量判定手段で検出した炊飯量に応じて一定の電力が得られるように各炊飯工程における上記インバータ回路の発振周波数を可変することによって入力電力量を調整するようにしたものがある。
このような入力電力量の調整によって電力量を加減制御する方法によると、次のような作用を得ることができる。
(1) 炊飯量に応じてインバータ回路の発振周波数を可変してワークコイルによる誘導加熱量を可変するので、微妙な加熱量を制御することができ、炊飯量に応じたきめ細かな加熱により理想炊飯曲線に近い加熱制御を可能とし、おいしいご飯を炊き上げることができる。
(2) 炊飯量に応じてインバータ回路の発振周波数を可変してワークコイルによる誘導加熱量を可変するので、内鍋の温度上昇カーブが滑らかになり、内鍋温度検知センサーの温度検知精度を高めることができ、内鍋温度検知センサーの検知温度により炊飯量を判定する場合、その炊飯量の判定精度も高まり、正確な炊飯量による適切な加熱量でご飯を炊き上げることができる。
特開2004−201804号公報(明細書1−12頁、図1−7)。
実用新案登録第3110038号公報(明細書1−3頁、図1)。
特願2006−113285号(明細書1−10頁、図1−図4)。
特公平7−36799号公報(明細書1頁−第3頁、第1図−第2図)。
ところで、上記特許文献4に示されるような入力電力量調整方式による電力量制御方法では、各炊飯工程において炊飯量に応じて設定された目標電力値に対して入力電圧検出手段および入力電流検出手段によって検出された入力電圧および入力電流の積V・I=W(電力値)が大きいか、小さいかを比較し、その偏差値に応じて入力電力量を増減制御(フィードバック制御)することになる。
しかし、そのような構成の場合、例えば、ワークコイルの発熱(温度上昇)によるリッツ線抵抗値の減少などの回路要素の電源インピーダンスの変動による入力電圧の変動、外部配電系統からの電源電圧変動やワークコイルC自らのON,OFF動作(負荷動作)による入力電圧の変動等の影響により、目標電力値通りの一定の安定した電力制御を行えない問題がある。
特に土鍋等非金属製の内鍋(焼き物)を採用した場合、上記のような原因による電源電圧の変動のほか、内鍋自体に製品毎の寸法上のバラツキがあり、誘導発熱体との関係で誘導回路のインダクタンスに差が生じ、これによっても電源インピーダンスが変動する。したがって、より制御される電力値が不安定になりやすい。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、通常の金属製の内鍋の場合はもちろん、土鍋等の非金属製の内鍋を採用した場合にも、従来のような回路内部要素のバラツキや内鍋の種類等による入力電圧の変動に影響されることなく、安定した一定の電力制御を行うことができる信頼性の高い電気炊飯器を提供することを目的とするものである。
本願発明は、同目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明の電気炊飯器は、水および米を収容する内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、上記内鍋を加熱する電磁誘導加熱式の炊飯加熱手段と、上記炊飯加熱手段に電源を供給する電源回路の入力電流を検出する入力電流検出手段と、上記電源回路の入力電圧を検出する入力電圧検出手段と、この入力電流検出手段により検出される入力電流を可変することにより所定の出力が得られるように上記炊飯加熱手段に供給する電力を制御する炊飯制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記入力電圧検出手段により検出された入力電圧値により上記炊飯制御手段の設定電流値を補正する設定電流値補正手段とを設けたことを特徴としている。
このような構成によれば、入力電圧の変動に対応して、電磁誘導加熱式の炊飯加熱手段の駆動回路に供給する制御出力形成のための設定目標電流値自体が適正に補正されるので、入力電圧が低下した時は、同入力電圧の低下分だけ制御出力形成のための電流値が増大制御されるようになり、常時一定の出力が確保されるようになる。しかも、電流で制御するため、電源インピーダンス変動の影響を受けない。
したがって、すでに述べた従来の入力電力制御方法のような内鍋との関係を含めた回路内部要素のバラツキその他の電源電圧の変動の影響を受けることなく、常に一定の安定した電力制御を行うことができる。
その結果、炊飯性能が向上し、より美味しいご飯を炊き上げることができるようになる。
(2) 請求項2の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1の発明の構成において、入力電圧検出手段の検出速度を炊飯制御手段のフィードバック制御速度よりも遅くしたことを特徴としている。
このような構成によれば、炊飯制御手段を形成するマイコン制御ユニットが処理すべきデータ量を少なくすることができ、低分解能のマイコン制御ユニットに応じた適正な検出速度となることから、より安定した電力制御を実現することができる。
また、このようにしても、上述した電源電圧の変動は、その性格上短時間で収束変動するようなものではないので、実質的な支障はない。
(3) 請求項3の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1又は2の発明の構成において、入力電圧検出手段のフィルタ回路の時定数を、発生するリップル電圧に対応して大きくしたことを特徴としている。
このような構成によれば、入力電圧中のリップル成分を効果的に低減することができ、より安定した電力制御が可能となる。
したがって、当該回路のワークコイル等電磁誘導加熱式の炊飯加熱手段が負荷としてON,OFF作動することによる入力電圧の変動(脈動)等上述の構成では対応しにくい周期の短かい電圧変動をも効果的に吸収することができ、より安定した一定の電力制御が可能となる。
(4) 請求項4の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、入力電流検出手段が充放電コンデンサを備えたピークホールド検出回路よりなり、入力電流の変動は次の半サイクルで補正されるようにしたことを特徴としている。
このような構成によれば、入力電流がピーク値で検出されるようになり、脈動の影響を排除することができるとともに、電源周波数の次の半サイクルで同電流の変動を補正し、さらに当該検出値をリセットして、新たな入力電流の検出に備えることができる。
以上の結果、本願発明によると、従来のように配電電圧の変動や内鍋との関係を含めた回路内部要素のバラツキ等による入力電圧の変動に影響されることなく、常に一定の安定した電力制御を行うことができる信頼性の高い電気炊飯器を提供することができるようになる。
図1〜図6は、すでに述べた配電電圧の変動や内鍋との関係を含めた回路内部要素のバラツキ等による入力電圧の変動に影響されることなく、常に一定の安定した電力制御を行うことができるようにした本願発明の最良の実施の形態に係る電気炊飯器の構成を示している。
(炊飯器本体の構成)
先ず本願発明の最良の実施の形態における電気炊飯器では、図1に示すように、例えば内鍋(飯器ないし保温容器)3として非金属材料からなる鍋(例えば、セラミック製の土鍋)が採用されており、その底壁部3aの外周面および該底壁部3aから側壁部3b面に至る間の湾曲面には、内部に誘起されるうず電流によって自己発熱が可能な、例えば銀ペースト等の金属製の第1,第2の誘導発熱体G1,G2が個別に貼設されている。
すなわち、該電気炊飯器は、同構成の内鍋3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された下部側合成樹脂製の皿状の底壁部4および上部側筒状の側壁部6よりなる内ケース(保護枠)46と、該内ケース46を保持する外部筺体である有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記内ケース46とを一体化して形成された炊飯器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット(蓋体)2とから構成されている。
上記内ケース4の底壁部(底部)4aの下方側にはコイルカバー93が設けられ、その下部にはフェライトコア7を配置し、またその上部には、上記内鍋3の底壁部3aの下面側と側部湾曲面側の各誘導発熱体G1,G2位置に対応して各々リッツ線が同心状に巻成された第1,第2の2組のワークコイルC1,C2が設けられており、それにより通電時には内鍋3の上記第1,第2の誘導発熱体G1,G2にうず電流を誘起して、内鍋3を間接的に加熱するようになっている。該第1,第2のワークコイルC1,C2は、例えば相互に直列に接続されている(したがって、以下の動作説明および図4の制御回路図では単にワークコイルCとして示す)。
内ケース46の皿状の底壁部4は、底面部4aの中央部にセンターセンサーCSのセンサー部嵌合口が形成されているとともに、同センサー部嵌合口の外周側上面にドーナツ状の遮熱板50が設けられている。また、外周側側面部4bの上端側には、所定幅半径方向外方に張り出したフランジ状の段部4cが設けられ、この段部4c部分に上部側筒状の側壁部6の下端6b側が係合載置されている。
他方、上部側筒状の側壁部6の上端6aは、内枠部材9を介して炊飯器本体側上端の肩部材11に連結して固定されている。
そして、上記第1,第2のワークコイルC1,C2の一端は、例えば図3、図4の制御回路図に示すように整流回路35および平滑回路36を介した電源ラインに、また他端はIGBT(パワートランジスタ)37のコレクタにそれぞれ接続されている。
また、上記内ケース46の上部側筒状の側壁部6の外周には、炊飯および保温時において加熱手段として機能する側面ヒータ(保温ヒータ)H1が設けられており、炊飯時および保温時において上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するようになっている。この側面ヒータH1部分には、同部分の温度を検出する側部温度センサS3が設けられている。
そして、それら2種の加熱手段C1,C2、H1と後述する蓋ユニット2側の蓋ヒータH2を例えば図3の制御回路図に示すようにマイコン制御ユニットによって適切に駆動制御することによって適切な炊飯機能と保温機能とを実現できるようになっている。
ところで、本実施の形態の場合、例えば図1に詳細に示されるように、上記皿状の下部側底壁部4および筒状の上部側側壁部6からなる内ケース46の内周面と内鍋3の外周面との間には、その底部側から側部上方に到る送風通路を形成する隙間5a〜5gが設けられている。
この隙間5a〜5gは、上記ドーナツ板状の遮熱板50の内側センターセンサーCSの外周部5a部分では広く、遮熱板50と内鍋3の底壁部3aとの間5b部分では狭く、内鍋3の底壁部3a外周の設置用凸部31,31,31部分5cでは平面リング状の凹溝部に形成され、さらに内鍋3の底壁部3aから側壁部3bに到る湾曲部5d部分では狭い状態から徐々に広くなって上下方向にストレートな側壁部3bの下部に達した部分5eでは最も広くなって断面積の大きな熱風留り空間を形成している。
そして、同内鍋3の側壁部3bの下部部分から肩部開口縁部3cに到るまでの上下方向にストレートな部分5fでは、上記内ケース46の上部側側壁部6と内鍋3の側壁部3bとが近接する位の狭い隙間に形成され、やがて外ケース1側の肩部材11と内鍋3の開口縁部3cとの間の広い隙間5gを介して炊飯器本体と蓋ユニット2との間の隙間から外部に開放されている。
一方、本実施の形態では、図示はしなかったが、上下方向に対向する電磁誘導加熱手段としての第1のワークコイルC1と外ケース1の底部材1bとの間に位置してファン(図3の16,17を参照)を設けるとともに、上記内ケース46の下部側皿状の底壁部4部分に同ファンからの風を上記内ケース46と内鍋3との間の送風通路に導入する第1,第2の風導入口を設け、この第1,第2の風導入口を介して上記ファンからの風を、上記第1のワークコイルC1を冷却した後に上記内ケース46と内鍋3との間に導入し、その底部側から側部外周側全体に上昇させて行くようにしている。
この場合、上記第1,第2の風導入口は、例えば上記第1のワークコイルC1の内周側と外周側に位置して設けられており、内周側に位置する第1の風導入口から導入された風は、上記内ケース46の底壁部4中央のセンターセンサーCSの外周部5a部分から半径方向外周に放射状に広がって流れて行き、炊飯時における内鍋3の底壁部3aの第1の誘導発熱体G1から上記内ケース46の底壁部4側への輻射熱を可及的に吸収冷却する。
そして、半径方向外周側では、上記第2の風導入口から導入された風と合流し、同第2の風導入口から導入された風と共に湾曲部5dから側壁部5e側の熱風留り空間方向に流れて行くが、この場合、第2の風導入口から導入された温度の低い風が内ケース46側(外側)に位置する2層状態となり、内ケース46側を効果的に冷却する。
このような構成によると、上記ファンからの風が、発熱部材である第1のワークコイルC1を冷却した後に内ケース46の底壁部4の第1,第2の風導入口を介して内ケース46と内鍋3との間に導入されることから、電気的に発熱して温度が上昇する第1のワークコイルC1が効果的に冷却され、温度の上昇が抑制されるとともに、同第1のワークコイルC1の熱によって加熱(熱交換)され、温度が上昇した温風が、先ず内ケース46底部の第1,第2の風導入口を介して内ケース46の底壁部4と内鍋3の底壁部3aとの間に導入され、内鍋3の底壁部3aの誘導発熱体G1,G2で加熱されることにより、さらに温度を上昇させた熱風状態で、上記内鍋3の側壁部3bの全周を加熱しながら上端部側まで上昇する。
その結果、ワークコイルC1,C2の保温ヒータH1の出力を増大させることなく内鍋3の側壁部3b部分の加熱効率を向上させることができ、上述のように伝熱性の悪い内鍋3全体の加熱性能を可及的に均一に向上させることができ、その分ご飯の加熱ムラがなくなる。
しかも、その場合において、上記送風通路を形成している内鍋3と内ケース46との間の隙間5eは、特に内鍋3の底壁部3aの外周部分から上下方向にストレートな側壁部3bの下部に到る湾曲面に対応する5d〜5e部分では、内鍋3の厚さを側壁部3b部分よりも薄くして壁部外周面に段差を形成することにより特に断面積を広くして、熱風留り空間を形成するようにしており、同空間内に熱風を滞留させ、内鍋3の底壁部3aから側壁部3bに亘る部分を熱風で効率良く包んで補助加熱し、例えば吸水工程からむらし工程までの各炊飯工程において、有効なかまど加熱状態を実現するようになっている。
したがって、上記内鍋3の加熱効率改善効果(伝熱性向上、加熱量の均一分布性)が、より向上する。
また、逆に内鍋3の上下方向にストレートな側壁部3b部分の厚さは、上記湾曲部および底壁部3a側よりも厚くなっていて保熱性(蓄熱性)が高くなっているとともに、上記内ケース46の上部側筒状の側壁部6との間の隙間5fが小さく、近接状態で送風通路を形成するようにしている。
したがって、同構成では、上記内ケース46の上部側筒状の側壁部6の外周に設けられた側面ヒータH1からの熱が同内鍋3の側壁部3bに対して可及的有効に作用して、内鍋3側の側壁部3b部分の加熱効率が、さらに有効に向上する。
また、以上の構成における上記送風通路を形成している隙間5a〜5fは断熱保温空間としても機能するとともに、特に誘導発熱体G1,G2に対応する隙間5b,5d部分では内ケース46の耐熱性合成樹脂よりなる下部側皿状の底壁部4の耐熱限界を一層高くする輻射熱遮断空間としての作用も有している。
さらに、この実施の形態の場合、上記ファンは、ご飯の炊き上げが完了した後(むらし工程が終了して、上記第1,第2のワークコイルC1,C2の電源がOFFされた後)のご飯の冷却作用も有しており、目標保温温度に速やかに移行させることができる。
一方、上述の炊飯、保温機能に対するタイマー予約や炊飯および保温メニューの選択、それら各メニューに対応した各工程における加熱出力、加熱時間、保温温度、保温時間などの操作設定は、当該電気炊飯器本体の前面部に設けられた、図2のような操作パネル20の各種入力スイッチ群22a〜22iを介してユーザーにより行われ、その設定内容に応じて最終的に上記第1,第2のワークコイルC1,C2および側面ヒータH1、蓋ヒータH2が適切に制御されるようになっている。
上記操作パネル20面のスイッチ22a〜22iは、例えば炊飯スイッチ22a(ON表示部23a)、タイマー予約スイッチ22b(ON表示部23c)、取消スイッチ22c、保温スイッチ22d(ON表示部23b)、再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時・設定スイッチ22g、分・設定スイッチ22h、保温OFF制御モード選択スイッチ22i(ON表示部23d)、火かげんスイッチ22jよりなっている。
また、上記操作パネル20の中央部には、炊飯、保温の各メニュー、設定された保温温度、設定保温時間並びに現在時刻および炊飯完了までの残時間、空炊き報知、その他の各種必要事項を表示する液晶表示部21が設けられている。
そして、上記外ケース1内の上記操作パネル20の裏側空間には、図示しない操作基板P1、マイコン基板P2がそれぞれ傾斜状態で設置されている。
また、上記内ケース4の前面部側(図1参照)には、例えば図3、図4に示されるような、第1,第2のワークコイルC1,C2、側面ヒータH1、蓋ヒータH2等を駆動制御する、上記IGBT37や側面ヒータ駆動回路33、蓋ヒータ駆動回路45、電源電圧整流用のダイオードブリッジよりなる整流回路35、平滑回路(平滑コンデンサ)36、チョークコイル39、マイコン制御ユニット32、その他の制御部品を備えた図示しない制御基板P3が上下方向に立設して設けられている。
また上記外ケース1は、例えば金属部材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1aと、該カバー部材1aの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材11と、上記カバー部材1aの下端部に一体化された合成樹脂製の底部材1bとからなり、かつ上記内ケース46の底壁部4との間に所定の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有底の筒状体に構成されている。
さらに、上記内ケース46の下部側皿状の底壁部4の中央部には、上述の如く上下方向に同心状に貫通したセンターセンサー嵌合口(センターセンサー収納空間部)が形成されており、該センターセンサー収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に上昇付勢された状態で内鍋底部の温度を検知する内鍋温度センサS1および内鍋の有無を検知する内鍋検出スイッチS2を備えたセンターセンサーCSが設けられている。
一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユニット2は、その外周面を構成するとともに中央部に調圧パイプ15を備えた合成樹脂製の外カバー12と、該外カバー12の内側に嵌合一体化して設けられた合成樹脂製の内枠13と、該内枠13の内側開口部内にパッキン14aおよび金属製の放熱板16aと、該放熱板16aの上面に設けられた蓋ヒータH2と、上記放熱板16の温度を検知する蓋温度センサS4と、上記放熱板16aの下方に設けられた金属製の内蓋16bとを備えて構成されている。また、放熱板16aの外周縁部下方および内蓋16bの外周縁部下方には、それぞれパッキン14a,14bが設けられており、内蓋16bは、同パッキン14bを介して内鍋3の開口縁部3cの上面部に接触させられている。また、符号15aは調圧パイプ15内の調圧弁、さらに符号15bはその下部側キャップである。
この蓋ユニット2は、上記外ケース1上部の後端側で肩部材11に対してヒンジ機構8を介して回動自在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉を行うロック機構10が設けられている。
したがって、該構成では、先ず炊飯時には、上記内鍋3は、上記第1,第2の2組のワークコイルC1,C2の駆動により生じる渦電流によって、その底壁部3aから側壁部3b側にかけて設けられている第1,第2の誘導発熱体G1,G2が発熱して内鍋3の底壁部3aから側壁部3bに亘る部分が加熱されるとともに、側面ヒータH1によって内鍋3の側壁部3bが加熱され、さらに蓋ヒータH2によって内鍋3の上部が加熱される。
しかも、同状態において、上述のようにファン17による熱風が供給されて内鍋3の底部から側部全体を包み込む。その結果、例えば炊飯量が多い時などにも内鍋3の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。また、沸騰工程以降の水分がなくなった状態における内鍋3の底壁部3aの局部的な熱の集中を防止して、焦げ付きの発生をも防止することができる。
次に、炊飯が完了した保温時には、上記第1,第2のワークコイルC1,C2がOFFにされる一方、内鍋3の側壁部3bに対応して設けられた上記側面ヒータH1および放熱板16aに設けられた蓋ヒータH2の駆動により、内鍋3の底壁部3aから側壁部3bおよび上方部の全体が適切な加熱量で均一に保温加熱されて、結露の生じない土鍋特有の熱保持力(蓄熱力)を利用した余熱の活用による効率的な(省エネ性能の高い)保温性能が実現される。
一方、上記マイコン基板P2のマイコン制御ユニット32には、上記各入力スイッチ22a〜22jを介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は保温機能、保温OFF機能、所望の炊飯(又は保温)メニュー、それら炊飯又は保温メニューに対応した所定の加熱パターン(加熱出力、加熱時間)、火かげんレベルを設定して、その炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段、保温OFF制御手段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温制御、保温OFF制御を行うようになっている。
したがって、ユーザーは、上記各入力スイッチ22a〜22jを使って炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米又は玄米、早炊、おかゆ、すしめし、炊き込み等の炊き分け、通常保温モード又は省エネ保温モード、保温OFFモード、火かげん調節モードその他の各種機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32内の認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御、保温OFF制御、火かげん制御が適切になされるようになる。
なお、以上の内鍋3の構成では、誘導発熱体G1,G2を内鍋3の外周面側に設けるようにしたが、これは例えば内鍋3の内周面側あるいは外周面側と内周面側の両面に設けるようにしてもよい。内周面側に誘導発熱体があると、水および飯米への熱伝達効率が高くなるとともに内鍋3内の対流が生じやすくなり、内鍋3内全体の均一な加熱が可能となる。
さらに、内鍋3の外周面と内周面の両方に誘導発熱体があると、内鍋3自体の加熱効率が一層向上するとともに全体の加熱性能が均一になり、加熱ムラが解消される。この場合、例えば内周面側の誘導発熱体を誘導性はないが熱伝導率の高い金属体に変更することができる。そのようにした場合、外周面側の誘導発熱体に対応する部分の熱を内鍋3の内周面全体に応答性良く伝達することができるようになるので、外周面だけの誘導発熱体の場合にも確実に従来のような局部的な加熱ムラを解消することができるとともに、さらに内鍋3内に対流を効率良く生じさせることができる。
さらに、また上記誘導発熱体は、例えば内鍋3の底壁部又は側壁部内に埋設することもできる。
そして、これら各誘導発熱体の形成は、ペースト状のものの場合のほか、例えば金属溶射により発熱層を形成するなど各種の方法の採用が可能である。
(炊飯器本体側制御回路部分の構成)
次に、図3および図4は、上述のように構成された炊飯器本体側の炊飯又は保温、空炊き検知制御を行うマイコン制御ユニット32を中心とする制御回路部分の構成を示している。
図3中において、符号32が上述のような炊飯加熱制御手段および保温加熱制御手段、内鍋温度検知手段、内鍋有無検知手段、空炊き検知(判定)手段、液晶表示制御手段、ブザー報知手段、火かげん制御手段等を備えた炊飯・保温等各種制御用のマイコン制御ユニット(CPU)である。
該マイコン制御ユニット32はマイクロコンピュータを中心として構成されており、例えば内鍋3の底部の温度を検知する内鍋温度検知回路43、ワークコイルC(ワークコイル回路)を駆動するIGBT37の駆動回路42、内鍋3のセット状態を検知する内鍋検知回路44、メインクロック信号発振回路59、リセット回路54、側面ヒータH1を駆動する側面ヒータ駆動回路33、蓋ヒータH2を駆動する蓋ヒータ駆動回路24、ブザー駆動回路60、ワークコイル用整流平滑回路35,35、DC電源用整流平滑回路(整流器49、平滑コンデンサC1・・・図5参照)49、入力電圧検出回路52、ファンモータ駆動回路16、省エネ回路57、EEPROM58、入力電流検出回路47、ゼロクロス信号検出回路48、同期トリガー回路40、DC電源回路51、マイコン電源回路53、液晶表示部21、動作表示用LED23a〜23d、各種操作スイッチ22a〜22j、ノイズフィルタ回路70等がそれぞれ入出力可能に接続されている。
そして、先ず上記内鍋3の底部3a側センターセンサーCS部の内鍋温度検知センサS1に対応して設けられた内鍋温度検知回路43および内鍋検知スイッチS2に対応して設けられた内鍋検知回路44には、内鍋温度検知センサーS1による内鍋3の底部3aの温度検知信号、内鍋検知スイッチS2による内鍋検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。
また、上記ワークコイル回路C(37・38)に対応したIGBT駆動回路42は、上記マイコン制御ユニット32により、例えば炊飯工程の各工程に応じて上記ワークコイルC(C1,C2)の出力値(ワット数)および同出力値での通電率(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、同炊飯工程の各工程における上記土鍋等非金属製の内鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのないご飯の炊き上げを実現するフィードバック制御を行うようになっている。
このマイコン制御ユニット32によるフィードバック制御は、ワークコイル回路C(37・38)の出力状態に対応したフィードバック値調整回路およびフィードバック制御回路の制御信号に基いてなされる(詳細は後述)。
また同マイコン制御ユニット32により、それぞれ上記側面ヒータ駆動回路33および蓋ヒータ駆動回路24を制御することにより、例えば炊飯又は保温の各工程に応じて上記側面ヒータH1、蓋ヒータH2の所定の出力値での通電率(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、炊飯又は保温の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンとを実際の炊飯量を考慮して適切に可変コントロールするようになっている。
一方、上記入力電流検出回路47は、例えば図4の電気回路図に示すように、カレントトランスCTをAC電源30と整流回路35との間の電源ライン(入力ライン)中に設け、同カレントトランスCTを入力電流検出手段として整流回路35およびワークコイル回路C(37,38)への入力電流を検出するようになっている。
そして、同カレントトランスCTを介して検出されたAC電源30から整流回路35およびワークコイル回路C(37,38)への入力電流Iは、マイコン制御ユニット32に入力され、上記ワークコイルCに供給する高周波電流をインバータ制御するIGBT駆動回路42のパルス幅コントロール(電力制御)に使用される。
また、入力電圧検出回路52は整流器49を介して上記電源回路の入力電圧Vを検出し、マイコン制御ユニット32の入力電流補正係数演算部55に入力され、同入力電流補正係数演算部55により、当該入力電圧Vと基準電圧設定部56で設定されている基準電圧Vref(AC100V)との比Vref/Vを演算する。この電圧比Vref/Vが入力電流補正係数となり、後述するフィードバック制御回路の基準となる設定電流値(制御目標値)Irefの補正に使用される。
すなわち、本実施の形態の場合、上記IGBT駆動回路42をフィードバック制御するマイコン制御ユニット32内のフィードバック制御回路(機能ブロック回路)は、例えば図4のように構成されており、IGBT駆動回路42を制御対象、電流−パルス幅変換回路(PWM回路)73を制御装置(調節装置)、電流値設定手段74を目標値設定手段、カレントトランスCT・入力電流検出回路47をフィードバックライン、整流器49・入力電圧検出回路52・入力電流補正係数演算部55を設定電流値補正ライン、入力電流の検出値Iをフィードバック値とし、設定電流値補正用の掛け算器A、フィードバック制御のための偏差演算用の比較器(減算器)B、パルス変換のための最終的な電流値演算用の加算器C等を備えて制御系が構成されている。
そして、同回路では、その時の炊飯メニュー、炊飯量、炊飯工程に応じて上述したEEPROM58中の炊飯プログラムにより設定された上記電流値設定手段74の設定された入力電流値Irefを制御目標値(基準値)として制御を行なうようになっているが、本実施の形態の場合、同目標値Irefは、掛け算器Aを介して上記入力電圧検出回路52によって検出された電源回路の入力電圧Vの所定の基準電圧Vrefとの比Vref/Vによって補正された後に比較器B、加算器Cに供給されるようになっている。
すなわち、上記設定された目標値Irefは、マイコン制御ユニット32の入力電流補正係数演算部55により演算されたAC電源100(V)の時の基準入力電圧(適正な入力電圧・・・基準電圧設定部56で設定)Vrefと実際に入力電圧検出回路52で検出された入力電圧Vとの比(入力電圧変動率)Vref/Vを補正係数として補正され、例えば入力電圧Vの値が低下すると、電流値設定手段74で設定されている上記目標値Irefの値を同入力電圧Vの低下率に応じて増大させ、また逆の場合には同目標値Irefを当該入力電圧Vの上昇率に応じて低下させ、同入力電圧Vの変動率に応じて増減補正された目標値Iref′によって最終的な電流(電力)−パルス幅変換回路73へ供給される入力電流Iwの値が一定になるように制御されるようになっている。
すなわち、続く比較器Bでは、同補正後の目標値Iref′に対して上記入力電流検出回路47によって検出された実際の入力電流Iの値が大きいか、小さいか、その偏差値±(I−Iref′)を演算し、同演算値±(I−Iref′)を加算器Cに供給する。そして、加算器Cでは、当該演算された偏差値±(I−Iref′)を上記電流値設定手段74からの補正された目標値Iref′に加算し、同加算値{Iref′+(I−Iref′)}を最終的なワークコイル出力(電力)制御電流量Iwとして所定の変換利得Gの電流(電力)−パルス幅変換回路73に入力し、同電流量Iwに対応した一定の幅のパルス信号Pw(Pw=G{Iref′+(I−Iref′)})を生成してIGBT駆動回路42の制御を行う。
以上のように、本実施の形態では、上記比較器Bおよび加算器Cに供給される電流値設定手段74の目標電流値Irefを上記入力電圧検出回路52で検出したAC100(V)時の基準電圧Vrefに対して変動する実際の入力電圧の比Vref/Vによって増減補正した電流値Iref′で、パルス変換すべき最終的な適正な制御電流値(電力値)Iwを演算するようにしている。
これらの関係を式で表すと、次のようになり、上記本実施の形態のワークコイル出力(電力)のフィードバック制御は、結局電流制御となっていることが分る。
Iref′=Iref(Vref/V)
Iw={Iref′+(I−Iref′)}
Pw=G{Iref′+(I−Iref′)}
=G・Iw
G:電流(電力)−パルス幅変換回路73の変換利得
これを展開すると、
Pw=G{Iref・(Vref/V)+I・(V/V)−Iref(Vref/V)}
=(G/V){Iref・Vref+(I・V−Iref・Vref)}
=(G/V){Wref+(W−Wref)}
Wref:設定電力値
W:検出された電力値(V・I)
となり、従来の電力制御の場合と同様の作用を得ることができる。
このような構成によれば、入力電圧の変動に対応して、ワークコイルC(C1,C2)の駆動手段であるIGBT駆動回路42に供給する制御出力Pw形成のための目標電流値Irefが適正に補正、すなわち入力電圧Vが低下した時は同入力電圧Vの低下分目標電流値Irefが増大され、それに合わせて制御電流Iwが増大されるるようになり、同制御電流Iwに応じた制御パルス出力Pwが確保される。しかも、電流で制御するため、電源インピーダンス変動の影響を受けない。
したがって、同演算されたパルス出力Pwは、外部配電系統からの電源電圧の変動、ワークコイルC(C1,C2)自体のON,OFFによる電源電圧の変動、ワークコイルCの発熱(温度上昇)によるリッツ線抵抗値の減少や土鍋等非金属性の内鍋3の場合の誘導発熱体G1,G2とワークコイルC1,C2との距離の製品毎のバラツキによる電磁誘導回路インダクタンスの相違等電源インピーダンスの変化による電圧変動等各種入力電圧の変動に起因する制御電力値の変動を有効に防止することができるものとなる。
このため、すでに述べた従来の入力電力制御方法のような内鍋との関係を含めた回路内部要素のバラツキや電源電圧の変動の影響を受けることなく、常に一定の安定した電力制御を行うことができる。
その結果、炊飯性能が向上し、より美味しいご飯を炊き上げることができるようになる。
また、製品検査においても、1品毎に電力調整を行う必要がなくなり、基板状態での検査が可能となる。
また、以上の構成の入力電圧検出回路52の検出速度は、上記マイコン制御ユニット32のフィードバック制御速度およびそれに対応した入力電流検出回路47の検出速度よりも遅くしている。
このような構成によれば、炊飯制御手段を形成するマイコン制御ユニット32が処理すべきデータ量を少なくすることができ、低分解能のマイコン制御ユニットに応じた適正な検出速度となることから、より安定した電力制御を実現することができる。
また、このようにしても上述した電源電圧の変動は、その性格上短時間で収束変動するようなものではないので、実質的な支障はない。
さらに、本実施の形態の場合、上記入力電流検出回路47は、例えば図5に示すように、上述したDC電源回路51用の電源電圧整流平滑回路49部分を兼用しているとともにワークコイルC(C1,C2)がON,OFFした時の電圧変動等入力電圧のリップル成分を低減するために十分なだけの時定数(遅延定数)の大きなフィルタ回路を備えて構成されている。
すなわち、図5において、抵抗R1,R2は第1の分圧回路、C1は平滑コンデンサであり、整流器(ダイオード)49を介して入力される電源電圧Vは、抵抗R1,R2で分圧(R2/(R1+R2))され、かつ平滑コンデンサC1で平滑されてDC20(V)になり、DC電源回路(電源IC)51に供給される。
他方、抵抗R3,R4は、第2の分圧回路を形成しており、上記第1の分圧回路の分圧抵抗R1,R2による分圧電圧(20V)を、さらにR4/(R3+R4)の分圧比で分圧し、同分圧された電圧を電源電圧として抵抗R5、コンデンサC2よりなるリップルフィルタ回路を介してマイコン制御ユニット32の電源端子に供給するようになっている。
そして、このリップルフィルタ回路R5,C2は、R・C時定数の値が十分に大きく(遅延機能が高く)、入力電圧中のリップル成分を効果的に低減することができるようになっている。
したがって、当該回路のワークコイルC(C1,C2)等が負荷としてON/OFF作動することによる入力電圧の変動(脈動)等上述の構成では対応しにくい周期の短かい電圧変動成分をも効果的に吸収することができ、より安定した一定の電力制御が可能となる。
また、本実施の形態の形態では、上記入力電流検出回路47は、例えば図6に示すように、マイコン制御ユニット32のポートをLow出力とする一方、整流用のダイオードDと電流制限抵抗R6の直列回路の中間に電源周波数50/60(c)の半サイクルで充放電することが可能な所定の容量のコンデンサC3を接続してアースすることにより、電源電流のピークホールド検出回路を構成しており、上述のような電源電圧の変動があった場合には、電源周波数の次の半サイクルのタイミングで補正動作がなされ、かつ同ピークホールド回路のリセットはコンデンサC3の充放電によってなされるようになっている。
ところで、従来の電力制御の場合、上記IGBT駆動回路42をフィードバック制御するマイコン制御ユニット32内のフィードバック制御回路(機能ブロック回路)は、例えば図7のように構成されており、IGBT駆動回路42を制御対象、電力−パルス幅変換回路(PWM回路)73を制御装置(調節装置)、電力値設定手段72を目標値設定手段、整流器49〜入力電圧検出回路52およびカレントトランスCT〜入力電流検出回路47、掛け算器Aをフィードバックライン、入力電圧検出回路52の検出値Vと入力電流検出回路47の検出値Iとの積V・I=W(電力)をフィードバック値とし、比較器(コンパレータ)B、加算器Cを備えて制御系が構成されている。
そして、同回路では、その時の炊飯メニュー、炊飯量、炊飯工程に応じて炊飯プログラムにより設定された上記電力値設定手段72の設定電力値Wrefを目標値として制御を行ない、同目標値Wrefに対して、上記入力電圧検出回路52によって検出された入力電圧Vと入力電流検出回路47によって検出された入力電流Iとの積V・I=Wが大きいか、小さいか、それら間の偏差(Wref−W)を比較器Bで演算し、同演算値(Wref−W)を加算器Cに供給し、上記電力値設定手段72からの目標値Wrefに加算し、同加算値を最終的なワークコイル出力(電力)制御量として電力−パルス幅変換回路73に入力し、一定の幅のパルス信号Pwを生成してIGBT駆動回路42の制御を行うようにしていた。
したがって、この場合、最終的に電力−パルス幅変換回路73から出力されるパルス幅Pwは次式で示される。
Pw=G{(W−Wref)+Wref}
G:電力−パルス幅変換回路73の変換利得
しかし、この式を満足させる演算を行なおうとすると、32bit/16bitの演算能力が必要となるため、8bit程度の低機能マイコン制御ユニットでは処理能力が不足し、適正な演算を行うことができない。
ところが、以上のように、入力電圧検出回路52の検出速度を入力電流検出回路47の検出速度よりも相当に遅くするとともに上記フィードバック制御回路自体の制御速度よりも遅くすると、上述のような入力電圧変動の影響を受けないことは素より、電力−パルス幅変換回路73の出力パルス幅Pwの演算式は、すでに述べた次の式のようになり、各演算が16bit/8bitで可能となり、8bit程度の低分解能のマイコン制御ユニットでも演算を行うことが可能となる。
Pw=G{Iref′+(I−Iref′)}
Iref′=Iref(Vref/V)
Vref:適正なAC電源電圧100V時の基準となる入力電圧
(その他の実施の形態)
上述のように、入力電圧検出回路52のフィルタ回路(図5参照)の時定数を大きくすると、電力制御の安定度を向上させることができる。
ただ、この方法によると、大容量の電解コンデンサが必要となるなど部品コストが上昇する問題がある。
そこで、この場合、例えば前回の入力電圧検出値をJn-1、今回の入力電圧検出値をJnとして、ソフト的にJn=ann-1+bnnの演算を行って、今回の入力電圧検出値を求めるようにすることも可能である。但し、上記an+bn=1であり、xnはマイコン制御ユニット32中のAD変換した検出値=0〜255である。
この場合、例えば具体的にはJn=1/256(220Jn-1+36xn)のような形で演算する。
このような方法を採用すると、図5のようにフィルタ回路の時定数を大きくすることなく、マイコン制御ユニット32のソフトウェアのみで同等の対応を取ることができるので、コスト低減に有効となる。
本願発明の最良の実施の形態に係る電気炊飯器の炊飯器本体全体の構成を示す縦断面図である。 同電気炊飯器の液晶表示部を中心とする操作パネル部分の拡大正面図である。 同電気炊飯器の全体的な制御回路構成を示すブロック図である。 同電気炊飯器の図3の制御回路の要部の構成を示す回路図である。 同電気炊飯器における図4の回路の入力電圧検出回路部分の具体的な構成を示す電気回路図である。 同電気炊飯器の図4の回路の入力電流検出回路部分の具体的な構成を示す電気回路図である。 従来の電気炊飯器の電力制御回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
1,C2,Cはワークコイル、H1は側面ヒータ、H2は肩ヒータ、1は外ケース、2は蓋ユニット、3は内鍋、20は操作パネル、21は液晶表示部、32はマイコン制御ユニット、47は入力電流検出回路、52は入力電圧検出回路である。

Claims (4)

  1. 水および米を収容する内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、上記内鍋を加熱する電磁誘導加熱式の炊飯加熱手段と、上記炊飯加熱手段に電源を供給する電源回路の入力電流を検出する入力電流検出手段と、上記電源回路の入力電圧を検出する入力電圧検出手段と、この入力電流検出手段により検出される入力電流を可変することにより所定の出力が得られるように上記炊飯加熱手段に供給する電力を制御する炊飯制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記入力電圧検出手段により検出された入力電圧値により上記炊飯制御手段の設定電流値を補正する設定電流値補正手段とを設けたことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 入力電圧検出手段の検出速度を、炊飯制御手段のフィードバック制御速度よりも遅くしたことを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 入力電圧検出手段のフィルタ回路の時定数を、発生するリップル電圧に対応して大きくしたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気炊飯器。
  4. 入力電流検出手段が充放電コンデンサを備えたピークホールド検出回路よりなり、入力電流の変動は次の半サイクルで補正されるようにしたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の電気炊飯器。
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