JPH11260539A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

Info

Publication number
JPH11260539A
JPH11260539A JP6088498A JP6088498A JPH11260539A JP H11260539 A JPH11260539 A JP H11260539A JP 6088498 A JP6088498 A JP 6088498A JP 6088498 A JP6088498 A JP 6088498A JP H11260539 A JPH11260539 A JP H11260539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input current
zero point
inverter circuit
detecting
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6088498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4134370B2 (ja
Inventor
Yuji Fujii
裕二 藤井
Toshiaki Iwai
利明 岩井
Shuji Sato
周史 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6088498A priority Critical patent/JP4134370B2/ja
Publication of JPH11260539A publication Critical patent/JPH11260539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4134370B2 publication Critical patent/JP4134370B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力電流の検知手段の改善等により、コスト
及び工数削減、信頼性向上を図った誘導加熱調理器を提
供すること。 【解決手段】 入力電流補正手段6aが電源電圧検知手
段10と周波数検知手段9の出力に基づいて入力電流検
知手段7から読み込んだインバータ回路3の入力電流値
を補正すると共に、零点補正手段8aが零点検知手段8
の検知した商用電源1の零点と真の零点との差を補正し
たタイミングに基づいて各検知手段の出力を読み込むの
で、入力電流の検知精度を向上できる。また入力電流制
御手段6は、入力電流検知手段7の出力に基づいた入力
電流制御を商用電源1の1周期毎に行うので、入力電流
検知手段7の構成を簡単にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱調理器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導加熱調理器はその加熱応答性
の良さを生かして、負荷となる鍋等の近傍に温度検出素
子等を載置し、鍋等の温度を検出し、それに応じて火力
の調節を行うことで、きめ細かな調理を実現すると共
に、炎を用いず、熱効率が高いことから、室内の空気を
汚すことも少ないので安全かつ清潔であるという特性が
注目され、その需要が急速に伸びてきている。
【0003】また、誘導加熱調理器は、スイッチング素
子等から成るインバータ回路を用いているので、一般的
にスイッチング素子の導通期間を変化させることによ
り、任意の火力を得ることができ、火力の制御性が極め
て良好である。それ故、従来の誘導加熱調理器では、カ
レントトランス等を用いて、インバータ回路への入力電
流を検知し、その入力電流値が所望の入力電流になるよ
うにスイッチング素子の導通時間を増減して負荷への火
力を制御している。
【0004】以下に従来の誘導加熱調理器の動作につい
て図面に基づいて説明する。図3は従来例の構成を示す
ブロック図、図4は本従来例の入力電流検知手段と零点
検知手段の動作波形図である。
【0005】図3において、21は商用電源、22は整
流回路、23はスイッチング手段23aと加熱コイル2
3bを含み、加熱コイル23bに高周波電流を印加する
ことにより負荷鍋24を誘導加熱するインバータ回路、
制御回路25は、スイッチング手段23aの導通時間を
制御する入力電流制御手段26と、インバータ回路23
への入力電流を検知する入力電流検知手段27と、商用
電源21の零点を検知する零点検知手段28とを有して
いる。
【0006】上記構成において動作を説明する。インバ
ータ回路23は商用電源21を整流回路22で整流した
直流を高周波交流に変換し、加熱コイル23aに高周波
電流を流すことで、負荷鍋24に渦電流を発生させて、
そのジュール熱で負荷鍋24を誘導加熱している。入力
電流制御手段26は、入力電流検知手段27で検知した
値が所望の火力に対応する入力電流値になる様に、イン
バータ回路23のスイッチング手段23bの導通時間を
変化させて、入力電流を制御している。
【0007】また、零点検出手段28が検出した商用電
源21の零点を基準に、次の零点の検出までを1周期と
して、零点を検知してからT2秒後のタイミングで入力電
流制御手段26が入力電流検知手段27の出力値を読み
取り、この値に基づいて零点周期毎に入力電流を制御す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の誘導加熱調理器では、検出される零点のタ
イミングはエッジを検出しているので図4に示すように
なり、商用電源1周期内の零点検出の2周期において
は、High期間とLow期間の期間長に差が生じるので、真
の零点と検知した零点とに差が生じる。それ故、零点を
検知してから一定時間T2秒後に入力電流制御手段26
が、入力電流検知手段27の検知した入力電流を読み取
る構成にしてあるので、商用電源の1周期の中での2デ
ータであっても、検知される入力電流値に差が生じるの
で、入力電流制御手段26が制御目標とする入力電流値
が零点周期1周期毎に変化し、インバータ回路23の入
力電流が変動して、結果として入力電流精度が悪化する
という不具合点を有していた。
【0009】また、入力電流検知手段27は図3に示す
ような構成が一般的で、カレントトランスCT2の出力
を整流器DB2で全波整流した信号を、抵抗R2とコン
デンサC2の並列接続で形成するピークホールド回路を
介して入力電流制御手段26に出力するものである。ピ
ークホールド回路を使用しているのは、商用電源21の
1周期内で入力電流制御手段26が入力電流値の読み込
みタイミングずれによる、入力電流値の検知ばらつきを
抑制するためであり、コンデンサC2は、容量が比較的
大きく(0.1〜0.47μF程度)、容量ばらつき
小、温度特性良好なフィルムコンデンサを用いている。
入力電流はボリューム抵抗VR2により所望の入力電流
になるように微調整できる。しかし、この調整は製造工
程で、日本国内製品等では、ある1つの電源周波数(6
0Hzあるいは50Hz)で調整されるため、調整時の
周波数でない他方の周波数で使用する際には、カレント
トランスCT2の周波数特性によって入力電流検知手段
27の検出値に差が生じて、制御目標の入力電流値がず
れるという不具合点を有すると共に、全波整流器DB2
や基準電位補償用ダイオードD21、D22等の部品点
数及びコストが増加するという不具合点を有していた。
裏を返せば、カレントトランスCT2の周波数特性のた
め検出電流のばらつきが大きくなり、製造工程でのボリ
ューム抵抗VR2の調整が必要になっている。更に本従
来例では、製造工程で、商用電源電圧の定格値に対し
て、所望の加熱火力(入力電力)が得られる様に入力電
流を調整しているので、商用電源電圧が変動しても、入
力電流を一定に保つ様制御するので、商用電源電圧が定
格よりずれた状態で使用すると、所望の入力電力が得ら
れず調理性能が低下するという不具合点を有していた。
【0010】本発明は、上記課題を解決するもので、零
点検知のズレや電源周波数の差等による入力電流の検知
ばらつき及び制御している入力電流の変動と、電源電圧
変動による入力電力のばらつきを低減して調理性能を向
上すると共に、入力電流検知手段の構成部品を削減する
ことでコスト及び工数削減、信頼性向上を図った誘導加
熱調理器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、入力電流検知手段によってインバータ回路
の入力電流を検知し、この検知した値に応じて、入力電
流制御手段がスイッチング手段の導通期間を変化させ
て、インバータ回路の入力電流を制御することができ
る。また、入力電流制御手段は、インバータ回路の入力
電流を入力電流検知手段の出力から読み込み、商用電源
の1周期毎に入力電流を制御する構成としたことによ
り、入力電流検知手段の構成電子部品の点数を削減でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、商用電
源と、加熱コイルとスイッチング手段を含み、直流を高
周波交流に変換し、前記加熱コイルに高周波電流を供給
するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作を制
御する制御回路とを備え、前記制御回路は前記インバー
タ回路の入力電流を検知する入力電流検知手段と、前記
入力電流検知手段の出力に応じて、前記インバータ回路
の入力電流を前記商用電源の1周期毎に制御する入力電
流制御手段とを有する構成としたものであり、入力電流
制御手段により、インバータ回路のスイッチング手段を
駆動して、加熱コイルに高周波電流を供給し、加熱コイ
ルから発生する磁束により鍋等の負荷を誘導加熱するこ
とができる。
【0013】入力電流検知手段が、インバータ回路への
入力電流を検知し、この入力電流検知手段の出力に基づ
いて入力電流制御手段がスイッチング手段の導通期間を
変化させるので、所望の火力が得られる様にインバータ
回路の入力電流を制御することができる。更に、入力電
流検知手段が検知したインバータ回路の入力電流を、入
力電流制御手段が読み込む読み込み、商用電源の1周期
毎に制御する構成であるので、商用電源の1/2周期毎
に制御する場合に比較して、入力電流検知手段を構成す
る電子部品の点数を削減し簡潔にできるという作用を有
する。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明において、前記制御回路が、前記商用電源の周波数
を検知する周波数検知手段を有し、前記入力電流制御手
段が入力電流補正手段を有し、前記周波数検知手段の出
力に応じて、前記入力電流補正手段が前記入力電流検知
手段の出力を補正する構成としたものであり、周波数検
知手段を有するので、商用電源の周波数を検知すること
ができ、この検知した商用電源の周波数に応じて、入力
電流補正手段が入力電流検知手段の出力を補正できる。
故に、入力電流検知手段を構成する電子部品が周波数特
性を有しており、これによって検知する入力電流値がば
らついた場合でも、インバータ回路の入力電流を所望の
入力電流に制御できるという作用を有する。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2記載の発明において、前記制御回路が、前記商用電源
の電圧を検知する電源電圧検知手段を有し、前記入力電
流制御手段が入力電流補正手段を有し、前記電源電圧検
知手段の出力に応じて、前記入力電流補正手段が前記入
力電流検知手段の出力を補正する構成としたものであ
り、電源電圧検知手段を有するので、商用電源の電圧を
検知することができ、この検知した商用電源の電圧に応
じて、入力電流補正手段が入力電流検知手段の出力を補
正できる。それ故、入力電流と電源電圧の積である入力
電力を、電源電圧に影響されず、精度良く制御すること
ができるという作用を有する。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3記
載の発明において、前記制御回路が、前記商用電源の零
点を検知する零点検知手段を有し、隣り合う零点の概中
間で、前記入力電流検知手段が前記インバータ回路の入
力電流を検知する構成としたものであり、零点検知手段
を有しているので、商用電源の零点を検知することがで
きると共に、隣り合う零点の間隔を検知できるので、こ
の間隔の概中間のタイミングで入力電流検知手段がイン
バータ回路の入力電流を検知することが可能である。こ
のため、インバータ回路の入力電流のほぼピーク値を検
知できるので、入力電流検知手段の構成回路の定数設計
が容易になると共に、商用電源周波数の差による入力電
流の検知タイミングのずれに対するインバータ回路の入
力電流のばらつきを低減することができるという作用を
有する。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項4記載の
発明において、前記零点検知手段が前記商用電源の半波
整流にて前記商用電源の零点を検知する場合において、
前記零点検知手段が真の零点との差を補正する零点補正
手段を有する構成としたものであり、零点補正手段を有
しているので、零点検知手段が商用電源の半波整流にて
商用電源の零点を検知することによって生ずる、真の零
点とのずれを補正することができるので、入力電流検知
手段がインバータ回路の入力電流を検知するタイミング
のばらつきを抑制可能で、検知電流値のばらつきを低減
できるという作用を有する。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5記載の発明において、前記制御回路が、前記インバー
タ回路に流れる電流を検知する電流検知手段または前記
インバータ回路に発生する電圧を検知する電圧検知手段
のいずれか一方、もしくは両方を有し、前記入力電流制
御手段が前記電流検知手段または前記電圧検知手段の出
力に対して前記インバータ回路の入力電流を前記零点周
期毎に制御する場合において、前記入力電流制御手段
が、前記商用電源の零点周期毎に読み込んだ前記入力電
流検知手段の出力値に対し、時系列で隣り合う零点周期
2周期の値を比較した結果に基づいて、前記入力電流制
御手段が入力電流の制御を行う構成としたものであり、
電流検知手段または電圧検知手段を有しているので、イ
ンバータ回路の動作状態をモニタでき、電流検知手段ま
たは電圧検知手段の出力に応じて、インバータ回路を構
成するスイッチング手段等が電気・熱ストレスを必要以
上に受けない様に、零点周期毎に入力電流制御手段がイ
ンバータ回路の入力電流を制御することができる。
【0019】更に、前記入力電流制御手段が、商用電源
の零点周期毎に読み込んだ前記入力電流検知手段の出力
値に対し、時系列で隣り合う零点周期2周期の値を比較
した結果に基づいて、零点周期2周期に1度インバータ
回路の入力電流を制御するので、インバータ回路に流れ
る電流またはインバータ回路に発生する電圧等、零点周
期毎周期に制御する必要がある場合においても、入力電
流検知手段の構成電子部品を削減しつつ、インバータ回
路の入力電流を制御することができるという作用を有す
る。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項6記載の
発明において、前記制御回路が報知手段を有し、前記時
系列で隣り合う零点周期2周期の値の差に応じて、前記
入力電流制御手段が、前記インバータ回路の動作の継続
・停止を判断し、停止した場合は前記報知手段が報知を
行う構成としたものであり、入力電流検知手段が検知し
たインバータ回路の入力電流値において、時系列で隣り
合う2つの値の差に応じて、入力電流制御手段が、イン
バータ回路の動作を継続するか停止するかを判断でき
る。更に、報知手段を有するので、入力電流制御手段の
判断が停止の場合は、インバータ回路の動作を停止する
と共に、報知手段が報知を行うことができるという作用
を有する。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例の構成を示すブロッ
ク図、図2は本発明の第1の実施例の入力電流検知手段
及び零点検知手段の動作波形図である。
【0022】図1において、1は商用電源、2は整流回
路、3はスイッチング手段3aと加熱コイル3bを含
み、加熱コイル3bに高周波電流を印加することにより
負荷の鍋4を誘導加熱するインバータ回路、制御回路5
は、スイッチング手段3aを駆動しその導通時間を変化
させることによってインバータ回路3の入力電流を制御
する入力電流制御手段6と、インバータ回路3への入力
電流を検知する入力電流検知手段7と、商用電源1の零
点を検知する零点検知手段8と、商用電源1の周波数を
検知する周波数検知手段9と、商用電源1の電圧を検知
する電源電圧検知手段10と、加熱コイル3bに流れる
高周波電流を検知する電流検知手段11と、スイッチン
グ手段3aの両端電圧を検知する電圧検知手段12と、
入力電流制御手段6の出力に基づいてインバータ回路1
3の動作状態を使用者に報知する発光素子あるいは圧電
素子等で構成された報知手段13と、インバータ回路3
の動作開始を入力電流制御手段6に行わさせる信号を出
力させると共に、負荷4の加熱火力を設定する、スイッ
チ等で構成された火力設定手段14とを有している。ま
た、入力電流制御手段6は入力電流補正手段6aを備
え、零点検知手段8は検知した商用電源1の零点と真の
零点との差を補正する零点補正手段8aを備えている。
【0023】上記構成において、以下その動作を説明す
る。使用者が火力設定手段14にて入力電流制御手段6
にスイッチング手段3aの駆動を開始する信号を出力さ
せると、入力電流制御手段6がインバータ回路3のスイ
ッチング手段3aをオンオフ駆動させ、商用電源1を整
流回路2で整流した直流を高周波交流に変換し、加熱コ
イル3bに高周波電流を供給し、加熱コイル3bから発
生する磁束により鍋等の負荷4の誘導加熱を開始する。
【0024】次に、入力電流制御手段6は入力電流検知
手段7で検知した入力電流が、火力設定手段14で設定
した火力に対応した所望の入力電流に達するまでスイッ
チング手段3aの導通時間を増減させ、加熱コイル3b
に供給する高周波電流を変化して負荷4の加熱火力を制
御している。
【0025】この時入力電流制御手段6は、零点検知手
段8が検知した商用電源の零点から次に検知した零点を
1周期として、この1零点周期毎に、検知した零点から
所定時間後に、電流検知手段11と電圧検知手段12と
入力電流検知手段7の出力を順次読み込んで、それらの
値に基づいて、1零点周期毎にスイッチング手段3aの
導通期間を変化させることで、インバータ回路3の入力
電流を制御している。
【0026】ここで、入力電流制御手段6が入力電流の
制御を行うにあたって読み込んでくる電流検知手段11
と電圧検知手段12と入力電流検知手段7の出力の中で
の優先順位の高さは、インバータ回路3の構成電子部品
に必要以上の電気・熱ストレスを与えないために、電圧
検知手段12の出力、電流検知手段11の出力、入力電
流検知手段7の出力の順としている。つまり、火力設定
手段14で設定された火力を得るために、入力電流制御
手段6は、インバータ回路3の構成電子部品に必要以上
の電気・熱ストレスを与えない負荷4の場合は、設定火
力となる様に入力電流を制御し、必要以上に電気・熱ス
トレスを与える負荷4の場合は、電流検知手段11や電
圧検知手段12の出力に応じて、必要以上に電気・熱ス
トレスを与えないレベルになるまで、設定火力より小さ
い加熱火力になる様に入力電流を制御する。
【0027】本実施例では入力電流制御手段6は電流検
知手段11と電圧検知手段12の出力に対しては1零点
周期毎に制御を行う様にしてあるのに対し、入力電流検
知手段7の出力に対しては、零点周期2周期分を比較
し、大きい方の出力を現在の入力電流値に対する出力と
判断し、これに基づいて制御を行う様にしてある。ある
いは零点検知手段8の出力がHighである周期の入力電流
検知手段7の出力が現在の入力電流値に対する出力と判
断しても良い。但し前者の方が、カレントトランスCT
に流れる電流や出力電圧の方向を考慮せずに設計できる
ので便利である。
【0028】このため、インバータ回路3の構成電子部
品に必要以上の電気・熱ストレスを与えると言う様な重
要度の高い要素については、1零点周期毎に入力電流を
制御し、必要以上の電気・熱ストレスを与えない場合に
おける入力電流の制御は、2零点周期毎に行うことがで
き、入力電流検知手段7の構成を簡単にできる。
【0029】また、本実施例では、零点補正手段8a
が、零点検知手段8の検出する零点の、立ち上がりエッ
ジに対して、真の零点よりもt1秒だけ遅れ、立ち下がり
エッジに対しては真の零点よりもt1秒だけ進んでいるこ
とを予め記憶しているので、零点検知手段8の立ち上が
りエッジ出力を検知してから(T-t1)秒後に、立ち下がり
エッジ出力を検知してからは(T+t1)秒後に、入力電流制
御手段6は電流検知手段11と電圧検知手段12と入力
電流検知手段7の各出力を読み込む。こうすることで、
商用電源1の正期間と負期間での読み込みタイミングの
ズレを無くすことができるので、各値のほぼピーク値を
読み込むことが可能となり、精度良く入力電流を制御で
きる。
【0030】また、本実施例では各値の読み込みは、各
々4回ずつ行い、その平均値を検出値としているので、
雑音の影響も低減でき、更に精度良く制御している。そ
して、従来であれば、この読み込みタイミングのズレの
影響を低減するために、入力電流検知手段7の出力段は
抵抗Rに比較的大きめの容量のコンデンサC(0.1〜
0.47μF程度)を並列接続して、RCの時定数を大
きくすることでピークホールド回路を形成すると共に、
このコンデンサCは容量のばらつきが小さく温度特性の
良い、高価なフィルムコンデンサを使用していたが、本
実施例では、コンデンサCは雑音防止用程度の小容量
(1000〜10000pF程度)で安価なセラミック
コンデンサで良く、構成回路のコストダウンが可能であ
る。
【0031】次に、本実施例では入力電流補正手段6a
が、上記と同様のタイミングで商用電源の電圧ピークを
読み込んだ電源電圧検知手段10の出力と入力電流検知
手段7の出力との積が一定になる様に、読み込んだ入力
電流検知手段7の出力値を補正するので、負荷4の加熱
火力を商用電源1の電源電圧に関係なく一定に保つこと
ができ、加熱火力のばらつきを抑制し、精度良く加熱火
力を制御することができる。
【0032】また、本実施例では周波数検知手段9の検
知した商用電源1の周波数に応じて、入力電流補正手段
6aが入力電流検知手段7の出力を補正して読み込むの
で、周波数特性を有するカレントトランスCT等の周波
数による出力ばらつきを低減でき、精度良く入力電流を
制御することができる。
【0033】更に、本実施例では入力電流制御手段6
が、商用電源1の1周期、つまり零点検知手段が検知し
た零点周期2周期に読み込んだ入力電流検知手段7の出
力値を比較して、その差がv0以下であるならば、入力検
知手段7が異常であると判断して、インバータ回路3の
動作を停止すると共に、報知手段13で異常であること
を報知するので、信頼性・使い勝手を向上することがで
きる。
【0034】以上のように本実施例によれば、入力電流
検知手段7の構成電子回路点数を削減し、尚かつ入力電
流の検知精度及び制御精度を向上すると共に、インバー
タ回路に過大な電気・熱ストレスを与えることなく、入
力電流を制御することができる。
【0035】尚、本実施例ではインバータ回路3はスイ
ッチング手段を1個含む構成としているが2個以上有す
る構成であっても、同様の効果が得られるのは言うまで
もないことである。また、電圧検知手段12が検知する
電圧はスイッチング手段3aの両端電圧に限らないし、
電流検知手段11が検知する電流は加熱コイル3bに流
れる電流に限らない。
【0036】なお、本実施例では、入力電流の制御周期
を商用電源の1周期にて説明しているが、本制御周期は
1周期に限定せずとも、所望の入力電流の許容値が慣用
的な範囲を逸脱しなければ、3〜6周期等、適宜設計変
更することはやぶさかではない。具体的には、例えば、
10周期近い間隔で制御を行えば、フィードバックの応
答の悪化により、極端な場合は接続ライン上の電源ブレ
ーカの遮断等に至るケースが生じ得るが、かかる不具合
を是正できる間隔であれば、商用電源の1周期に限るも
のではない。
【0037】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、請求
項1記載の発明によれば、入力電流検知手段が検知した
インバータ回路の入力電流に応じて、入力電流制御手段
が、商用電源の1周期毎にスイッチング手段の導通期間
を変化させて、設定火力になる様にインバータ回路の入
力電流を制御することができるので、入力電流検知手段
の構成を簡単にして、部品点数を削減することができ
る。
【0038】また、請求項2記載の発明によれば、入力
電流検知手段を構成する電子部品が周波数特性を有する
ため、検出する入力電流値が周波数によって変化する場
合に、入力電流検知手段が検知した入力電流値を、周波
数検知手段が検知した商用電源の周波数に応じて、入力
電流補正手段が補正することができるので、入力電流検
知手段が検知する入力電流値が商用電源の周波数によっ
て変動することを抑制し、入力電流制御手段が精度良く
入力電流を制御できる。
【0039】また、請求項3記載の発明によれば、電源
電圧検知手段が検知した商用電源の電圧値に応じて、入
力電流検知手段が検知した入力電流値を入力電流補正手
段が補正することができるので、入力電流と商用電源の
電圧の積である入力電力を一定に保つことが可能とな
り、入力電流制御手段が精度良く負荷への加熱火力を制
御できる。
【0040】また、請求項4記載の発明によれば、1零
点周期内での入力電流のピークとなるタイミング即ち隣
り合う零点の概中間点で、これに対応する入力電流検知
手段の出力を入力電流制御手段が読み込むことが可能と
なるので、入力電流検知手段の構成回路の定数設計が容
易かつ構成部品のコスト低減になると共に、商用電源周
波数の差による入力電流の検知タイミングのずれに対す
るインバータ回路の入力電流のばらつきを低減できる。
【0041】また、請求項5記載の発明によれば、零点
検知手段が商用電源の半波整流にて商用電源の零点を検
知する場合において、零点補正手段が、零点検知手段が
商用電源の半波整流にて前記商用電源の零点を検知する
ことによって生ずる、真の零点とのずれを補正すること
ができるので、入力電流制御手段が入力電流検知手段の
出力を読み込むするタイミングのばらつきを抑制可能
で、精度の良い入力電流の制御ができる。
【0042】また、請求項6記載の発明によれば、イン
バータ回路に流れる電流またはインバータ回路に発生す
る電圧等に対しては、1零点周期毎に入力電流を制御
し、入力電流に対しては、2零点周期毎に入力電流を制
御できると共に、入力電流検知手段の構成電子部品を削
減できる。
【0043】また、請求項7記載の発明によれば、入力
電流制御手段が読み込んだ入力電流検知手段の出力値に
おいて、時系列で隣り合う2つの値の差に応じて、入力
電流制御手段が、インバータ回路の動作を継続するか停
止するかを判断でき、入力電流制御手段の判断が停止の
場合は、インバータ回路の動作を停止すると共に、報知
手段が報知を行うことが可能なので、より信頼性の高い
誘導加熱調理器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の誘導加熱調理器の構成を示
すブロック図
【図2】同誘導加熱調理器の各部動作波形図
【図3】従来の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図
【図4】同誘導加熱調理器の各部動作波形図
【符号の説明】
1 商用電源 3 インバータ回路 3a スイッチング手段 3b 加熱コイル 5 制御回路 6 入力電流制御手段 6a 入力電流補正手段 7 入力電流検知手段 8 零点検知手段 8a 零点補正手段 9 周波数検知手段 10 電源電圧検知手段 11 電流検知手段 12 電圧検知手段 13 報知手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源と、加熱コイルとスイッチング
    手段を含み、直流を高周波交流に変換し、前記加熱コイ
    ルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記イン
    バータ回路の動作を制御する制御回路とを備え、前記制
    御回路は前記インバータ回路の入力電流を検知する入力
    電流検知手段と、前記入力電流検知手段の出力に応じ
    て、前記インバータ回路の入力電流を前記商用電源の1
    周期毎に制御する入力電流制御手段とを有する誘導加熱
    調理器。
  2. 【請求項2】 制御回路が、商用電源の周波数を検知す
    る周波数検知手段を有し、入力電流制御手段が入力電流
    補正手段を有し、前記周波数検知手段の出力に応じて、
    前記入力電流補正手段が入力電流検知手段の出力を補正
    してなる請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 制御回路が、商用電源の電圧を検知する
    電源電圧検知手段を有し、入力電流制御手段が入力電流
    補正手段を有し、前記電源電圧検知手段の出力に応じ
    て、前記入力電流補正手段が入力電流検知手段の出力を
    補正してなる請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 制御回路が、商用電源の零点を検知する
    零点検知手段を有し、隣り合う零点の概中間で、入力電
    流検知手段がインバータ回路の入力電流を検知してなる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 零点検知手段が商用電源の半波整流にて
    前記商用電源の零点を検知すると共に、前記零点検知手
    段が真の零点との差を補正する零点補正手段を有してな
    る請求項4記載の誘導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 制御回路が、インバータ回路に流れる電
    流を検知する電流検知手段または前記インバータ回路に
    発生する電圧を検知する電圧検知手段のいずれか一方、
    もしくは両方を有し、入力電流制御手段が前記電流検知
    手段または前記電圧検知手段の出力に対して前記インバ
    ータ回路の入力電流を零点周期毎に制御すると共に、前
    記入力電流制御手段が、商用電源の零点周期毎に読み込
    んだ入力電流検知手段の出力値に対し、時系列で隣り合
    う零点周期2周期の値を比較した結果に基づいて、前記
    入力電流制御手段が入力電流を制御してなる請求項4ま
    たは5記載の誘導加熱調理器。
  7. 【請求項7】 制御回路が報知手段を有し、時系列で隣
    り合う零点周期2周期の値の差に応じて、入力電流制御
    手段が、インバータ回路の動作の継続・停止を判断し、
    停止した場合は前記報知手段により報知してなる請求項
    6記載の誘導加熱調理器。
JP6088498A 1998-03-12 1998-03-12 誘導加熱調理器 Expired - Fee Related JP4134370B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088498A JP4134370B2 (ja) 1998-03-12 1998-03-12 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088498A JP4134370B2 (ja) 1998-03-12 1998-03-12 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11260539A true JPH11260539A (ja) 1999-09-24
JP4134370B2 JP4134370B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=13155254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6088498A Expired - Fee Related JP4134370B2 (ja) 1998-03-12 1998-03-12 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4134370B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294343A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Toshiba Home Technology Corp 電磁誘導加熱制御装置
JP2008066013A (ja) * 2006-09-05 2008-03-21 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
JP2009016210A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Toshiba Corp 誘導加熱調理器
JP2009243892A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 周波数測定装置、電流測定装置及び電流測定方法
JP2009268844A (ja) * 2008-05-12 2009-11-19 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294343A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Toshiba Home Technology Corp 電磁誘導加熱制御装置
JP4605545B2 (ja) * 2006-04-27 2011-01-05 東芝ホームテクノ株式会社 電磁誘導加熱制御装置
JP2008066013A (ja) * 2006-09-05 2008-03-21 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
JP2009016210A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Toshiba Corp 誘導加熱調理器
JP2009243892A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 周波数測定装置、電流測定装置及び電流測定方法
JP2009268844A (ja) * 2008-05-12 2009-11-19 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4134370B2 (ja) 2008-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2862569B2 (ja) 電磁調理器
EP1667491B1 (en) Inverter circuit for an induction heating apparatus, cooking appliance having such circuit, and operating method
EP1635614B1 (en) Induction heating cooking apparatus, operation of which is interrupted by container eccentricity
JP4134370B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2004006331A (ja) 誘導加熱装置
KR20210081053A (ko) 전자 유도 가열 조리기기 및 그의 구동 모듈
JP2004327104A (ja) 誘導加熱調理器
JP7365682B2 (ja) 高周波加熱装置
JP6080730B2 (ja) 加熱調理器及び加熱調理器の使用方法
JP5906454B2 (ja) 誘導加熱装置とその制御方法
KR100836682B1 (ko) 유도가열 조리기의 출력 제어 장치
KR100712840B1 (ko) 유도가열 조리기기 및 그의 전류 제어방법
JPH06119968A (ja) 電磁調理器
JP2003257613A (ja) 電子レンジのインバータ装置
JP2020092757A (ja) 炊飯器
KR100513767B1 (ko) 유도가열 전기밥솥의 인버터 회로
JP3036127B2 (ja) 炊飯器
JPH07211446A (ja) 電磁誘導加熱調理器
JP3201150B2 (ja) ジャー炊飯器
JP3031362B1 (ja) 誘導加熱調理器
JP3175576B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP3265975B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPH05109466A (ja) 誘導加熱調理器
JP2000156281A (ja) 誘導加熱調理器
JPH0574560A (ja) 誘導加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041108

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20041214

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080520

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees