JP2008056323A - 金属製キャップ - Google Patents

金属製キャップ Download PDF

Info

Publication number
JP2008056323A
JP2008056323A JP2006237946A JP2006237946A JP2008056323A JP 2008056323 A JP2008056323 A JP 2008056323A JP 2006237946 A JP2006237946 A JP 2006237946A JP 2006237946 A JP2006237946 A JP 2006237946A JP 2008056323 A JP2008056323 A JP 2008056323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
explosion
proof
cap
internal pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006237946A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5230916B2 (ja
Inventor
Yoshihiko Matsukawa
義彦 松川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Can Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Can Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Can Co Ltd filed Critical Daiwa Can Co Ltd
Priority to JP2006237946A priority Critical patent/JP5230916B2/ja
Publication of JP2008056323A publication Critical patent/JP2008056323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5230916B2 publication Critical patent/JP5230916B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】容器内圧の異常な上昇時に確実に、内圧を開放できる缶容器を提供する。
【解決手段】天板部6と天板部周縁部7から垂下するスカート部8とを備え、前記天板部6の内面側には密封用ライナー2が形成され、スカート部8の上部に、凹部9と凸部10とが周方向に交互に繰り返されるナール部11と、前記スカート部8の一部が線状に切断された防爆用スリット16とが形成され、容器の内圧が所定値以上となったときに前記防爆用スリット16の隙間が広がるように変形して、内圧を開放可能に構成されている金属製キャップCにおいて、ナール部11には線状に切断されたスリットが形成されておらず、防爆用スリット16は、ナール部11から上方に離隔した位置に周方向に延びるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器内圧が異常に上昇した際に、容器内の圧力を外部に開放できる防爆機能を有する金属製キャップに関するものである。
従来から、飲料等の内容物が充填され、金属製キャップによって密封された再封可能な金属製ボトル型缶において、内容物が果汁飲料である場合、ボトル型缶を開封した後、果汁飲料を全部飲用せずに、キャップでボトル型缶を再封して室内に保管したような場合に、飲用時に果汁飲料中に混入した酵母が発育してアルコール発酵を行う二次汚染による発酵、いわゆる二次発酵により、大量の炭酸ガスを生成することによって、ボトル型缶の内圧が異常に高まり、金属製キャップがボトルの口部から吹き飛ばされる虞があることが知られている。
このような、容器内圧が異常に上昇した際に、容器内圧を開放可能なキャップが種々提案されている。例えば、特許文献1には、第2の実施形態として、キャップ本体の周壁部に、ボトル内の気体をキャップ回動時に放出可能にするベントホールが設けられるとともに、ベントホールと天板との間のライナーの設けられている部分に位置させて周壁部の周方向を向くスリットを設けたキャップが記載されている。このキャップは、内圧上昇時にベントホール上方に位置するスリット部分において、天板の膨出によってスリットの開口面積が拡大され、スリット部分のライナーと口金部のカール部との間から内圧を開放することができるようになっている。
特許文献2には、金属製キャップ本体の筒部上端部近傍に周方向に沿って瓶内圧が破瓶圧に達する前に強化ブリッジを残して破断する線状の弱化部が形成された防爆キャップが記載されている。この防爆キャップでは、サイドシール部とナールとの間に、スコアとブリッジとから構成される弱化部が設けられており、容器内圧が上昇し、弱化部に引張り応力が作用されると、弱化部のブリッジが切断されてキャップの天板部が瓶口から離れ、容器内圧力が開放されるようになっている。
特開2005−14917号公報 実公平7−25318号公報
しかしながら、上記の特許文献1の発明では、周壁部のナール部の凹部の上端に形成されたベントホールの上方に、周方向に延在するスリットが形成されているが、この場合、スリットはナール部に形成されたベントホールと天板との間に形成されているため、スリットとベントホールとの上下方向の間隔はキャップの設計上あまり広くできず、内圧上昇時に天板が膨出しスリットの開口面積が拡大された際に、スリットとその下方に位置するベントホールとの間の周壁部に亀裂が生じ、スリットとベントホールとが繋がってしまい、予定よりも大きく開口する虞があり、内圧が開放される圧力範囲を制御することが困難となる虞がある。
また、特許文献2に記載の発明では、スコアとブリッジとから構成される弱化部のブリッジを破断することで天板部を瓶口部から離間させているため、破断されるブリッジの強度を制御することが難しく、所定の圧力範囲で確実にブリッジが破断されるようにすることが困難となる虞がある。
この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであり、容器内圧の異常な上昇時に確実に、内圧を開放できる金属製キャップを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、天板部と天板部周縁部から垂下するスカート部とを備え、前記天板部の内面側には容器口端部を密封する密封用ライナーが施され、前記スカート部の上部に、凹部と凸部とが周方向に交互に繰り返されるナール部と、前記スカート部の一部が線状に切断された防爆用スリットとが形成されており、前記防爆用スリットにより切り分けられた隙間は容器の内圧が所定値以上となったときに該隙間が広がるように変形し、内圧を開放可能に構成されている金属製キャップにおいて、前記ナール部には線状に切断されたスリットが形成されておらず、前記防爆用スリットは、前記ナール部から上方に離隔した位置に周方向に延びるように形成されていることを特徴とする金属製キャップである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記スカート部に、前記防爆用スリットと周方向に並んで、前記防爆用スリットよりも周方向長さの短いベントスリットが形成されており、前記防爆用スリットと前記ベントスリットとの間には、前記防爆用スリットの周方向長さの30%以上の長さの間隔が周方向に設けられていることを特徴とする金属製キャップである。
さらに、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記密封用ライナーが、前記容器口端部の頂部に密接される平坦部と前記容器口端部の外面側に密接される外側リブとを有しており、前記平坦部下面から前記外側リブの下端までのキャップ軸線方向の距離が0.2〜0.6mmの範囲であり、前記外側リブの下端と前記防爆用スリットの下縁部とのキャップ軸線方向の距離の差が、0.5mm以内であることを特徴とする金属製キャップである。
請求項1の発明によれば、ナール部に線状に切断されたスリットが形成されていないため、ナール部の上方に形成された防爆用スリットの形成する隙間が、容器内圧が所定値以上となり更に広がるように変形した際に、防爆用スリットの周方向長さを大きく超えて予定より大きく開口されるようなことがない。このため、所定の範囲以上に防爆用スリットによる開口が広がらず、所定の圧力範囲で確実に内圧の開放を行うことができる。また、防爆用スリットをナール部から上方に離隔した位置に形成したことにより、ナール成形による金属素材の加工硬化によりナール部近傍のスカート部の剛性が高くなったとしても、防爆用スリット近傍のスカート部を容易に変形させることができる。
また、請求項2の発明によれば、防爆用スリットと周方向に並んでベントスリットを形成することにより、キャップを開栓方向に回転し密封が解除された際の容器内圧の開放を速やかに行うことができると共に、ベントスリットから洗浄液が流入されることにより容器口部のネジ部外面側とキャップのスカート部内面側との隙間の洗浄を効率よく行うことができる。また、防爆用スリットとベントスリットとの間の間隙を、防爆用スリットの長さの30%以上の長さ分十分に間隔を開けていることにより、内圧上昇時に防爆用スリットの隙間が広がるように変形した際に、防爆用スリットの端部から亀裂が発生し防爆用スリットとベントスリットとが周方向に繋がるようなことを防止することができる。
さらに、請求項3の発明によれば、密封用ライナーの平坦部下面から外側リブ下端までのキャップ軸線方向距離は0.2〜0.6mmの範囲に設定されると共に、外側リブの下端と防爆用スリットの下縁部までのキャップ軸線方向距離の差は0.5mm以内に設定されていることにより、外側リブによる密封性を十分確保できると共に、密封用ライナーの外側リブにより防爆用スリットの開口が塞がれるようなことがなく、確実に内圧開放を行うことができる。
以下、本発明を実施した最良の形態について説明する。図1〜図3は、本発明に係る金属製キャップCの一例を示しており、容器内圧が所定値以上に達した時に内圧を開放可能な防爆機能を有する金属製キャップCであり、金属製のキャップシェル1と該キャップシェル1の内周面に施された熱可塑性樹脂製の密封用ライナー2とで構成されている。前記金属製キャップCは、口部3にネジ部4を有する金属製のボトル型缶(以下、「容器」ともいう)Bの口部3に冠着してから、容器の口端部に位置する容器口端部であるカール部5と密封用ライナー2とが密接するようにキャップシェル1のコーナー部に絞り成形を施すと共に、ロールオン式のキャッパーにより口部3のネジ部4に螺合するようにネジ加工を施す等によって、容器を密封するために使用されるものである。
キャップシェル1の材料は、アルミニウム合金板、表面処理鋼板等の従来から知られた金属製キャップ用の金属板が使用される。また、本発明のキャップシェル1の少なくとも内面側は、塗膜や樹脂フィルム等による保護被膜で被覆されていることが好ましく、特に密封用ライナー2の樹脂材料と接着性のあるポリマーによる保護被膜を設けることが接着剤を不要とすることから望ましい。
本実施例のキャップシェル1は、上記のような金属板をプレス等により絞り成形することで、円板状の天板部6とその天板部周縁部7につながる円筒形のスカート部8とを有するカップ状に一体成形したものであり、絞り成形の後でスカート部8の上部に凹部9と凸部10とを周方向全体に亘って交互に繰り返されるナール部11が形成されている。また、スカート部8の下部には周方向に延びる破断ライン12が形成されており、スカート壁は破断ライン12よりも上方の主部13と破断ライン12よりも下方のピルファープルーフバンド部14とに区画されている。
本発明のキャップシェル1のスカート部8の上方には、スカート部8上部に形成されたナール部11の上端から上方に離隔して、スカート部8のほぼ同じ高さの位置に周方向に延びる複数のベントスリット15と1本の防爆用スリット16が形成されている。ベントスリット15は、ナール部11を構成する凹部9、凸部10のうち、凹部9の上方に対応する位置に延在し、凹部9の周方向幅とほぼ同じ長さであり、防爆用スリット16は、凹部2つ分と凸部1つ分を合わせた程度の長さを有している。
これにより、防爆用スリット16が形成された部分では、ベントスリット15が形成された部分に比べて強度が弱くなるため、容器内圧が上昇して金属製キャップCの天板部6に圧力が負荷された際に、防爆用スリット16近傍のキャップシェル1が変形し易くなる。その結果、容器内圧が所定値以上に達した際に防爆用スリット16近傍の天板部6からスカート部8上部にかけた部分が金属製キャップC外方に突出するように変形し、防爆用スリット16の隙間が広がるように大きく開口し、それに伴い、密封用ライナー2と容器口端部5との間に隙間が生じ、容器内圧を開放することができるようになっている。
本発明の金属製キャップCでは、防爆用スリット16の周方向長さは5〜10mmの範囲に設定されており、ベントスリット15の周方向長さは1〜5mmの範囲に設定されている。また、ベントスリット15は、防爆用スリット16の周方向長さの20〜50%の範囲の長さに設定することが好ましい。また、隣り合う防爆用スリット16とベントスリット15の間の周方向の間隔は、防爆用スリット16の長さの30%以上の長さの間隔が開いていることが好ましく、より好ましくは40〜100%の範囲である。また、隣り合うベントスリット15同士間の周方向の間隔は2〜5mmの範囲に設定されている。さらに、キャップ天板部6の外面からナール部11の上端までのキャップ軸線方向距離は1〜3mmの範囲に設定されており、キャップ天板部6の外面から防爆用スリット16及びベントスリット15下縁部までのキャップ軸線方向距離は0.8〜1.5mmの範囲に設定されており、ナール部11の上端から防爆用スリット16の下縁部までの離隔されたキャップ軸線方向距離は0.5〜1.5mmの範囲に設定されている。
また、本発明の金属製キャップCのキャップシェル1の天板部6の内面に施される密封用ライナー2の樹脂材料としては、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の従来公知のものを使用することができ、例えば、低密度ポリエチレンとスチレン系エラストマーのブレンド材、ポリエステル系エラストマー等が好適に使用でき、さらに、これらの樹脂に顔料、滑剤、軟化剤等を適宜添加することができる。
本発明の密封用ライナー2は、このような樹脂材料を溶融した状態で、キャップシェル1の天板部6の内面側に供給し、その樹脂材料を金型により所定の形状に型押し成形したものであり、天板部6の周辺部に容器口部と密着して容器を密封するための密封部17を備えている。該密封部17は図1と図3に示すように、容器口部の口端部であるカール部5の頂部に密接される平坦部18と該平坦部18の内周縁から下方に突出するように形成され、前記カール部5の内周面に密接される内側リブ19と前記平坦部18の外周縁から下方に突出するように形成され、前記カール部5の外周面に密接される外側リブ20とを有している。
本発明では、キャップシェル1の天板部6の内面から平坦部18の下面までのキャップ軸線方向距離は0.5〜1.5mmの範囲に設定されており、キャップシェル1の天板部6の内面から内側リブ19の下端までのキャップ軸線方向距離は1〜3mmの範囲に設定されている。また、キャップシェル1の天板部6の内面から外側リブ20の下端までのキャップ軸線方向距離は0.7〜2.1mmで、平坦部18下面から外側リブ20下端までのキャップ軸線方向距離は0.2〜0.6mmの範囲に設定されており、外側リブ20の外周縁とキャップシェル1のスカート部8の内面とのキャップ半径方向距離は0.5〜1.5mmの範囲に設定されている。さらに、外側リブ20の下端と防爆用スリット16の下縁部までのキャップ軸線方向距離の差は0.5mm以内に設定されている。
なお、本実施例では、板厚0.23mmのアルミニウム合金板からキャップ外径28.4mmの金属製キャップCを成形し、防爆用スリット16の周方向長さは6.6mm、ベントスリット15の周方向長さは2.5mm、隣り合う防爆用スリット16とベントスリット15の間の間隔は3.3mm、隣り合うベントスリット15同士間の間隔は2.7mmとしている。また、キャップ天板部6の外面からナール部11上端までのキャップ軸線方向距離は2.48mm、キャップ天板部6外面から防爆用スリット16及びベントスリット15の下縁部までのキャップ軸線方向距離は1.33mm、ナール部11の上端から防爆用スリット16の下縁部までの離隔されたキャップ軸線方向距離を、1.15mmとした。
さらに、キャップシェル1の天板部6の内面から平坦部18の下面までのキャップ軸線方向距離は、0.95mmで、キャップシェル1の天板部6の内面から内側リブ19の下端までのキャップ軸線方向距離は2.1mmで、キャップシェル1の天板部6の内面から外側リブ20の下端までのキャップ軸線方向距離は1.35mmで、平坦部18下面から外側リブ20下端までのキャップ軸線方向距離は0.4mmとしている。また、外側リブ20の外周縁とキャップシェル1のスカート部8の内面とのキャップ半径方向距離は1mmとし、また、外側リブ20の下端は、防爆用スリット16の下縁部からキャップ軸線方向距離で0.25mm下方に位置するように形成した。
この金属製キャップCのサンプル5個をそれぞれ金属製ボトル型缶の口部にロールオン形成して取り付け、そのボトル型缶の缶底部を切除して形成された開口部から圧縮空気を缶内部に導入することにより徐々に内圧を上昇させ、防爆用スリット16近傍のキャップシェル1が変形し、内圧が開放された際の圧力を測定した結果、圧力を630〜800kPaの範囲とすることができた。このような本発明の金属製キャップCによると、ナール部11にスリットが形成されていないため、ナール部11の上方に形成された防爆用スリット16が、容器内圧が所定値以上となり隙間が広がるように変形した際に、防爆用スリット16とナール部11のスリットとが繋がることがない。このため、所定の範囲以上に防爆用スリット16による開口が広がらず、所定の圧力範囲で確実に内圧の開放を行うことができる。また、防爆用スリット16をナール部11から上方に離隔した位置に形成したことにより、内圧が上昇し天板部6に圧力が負荷された時に、防爆用スリット16近傍のスカート部8をより変形しやすくすることができる。
すなわち、容器内圧が所定値以上に上昇した際には、圧力により防爆用スリット16より上方のスカート部8上部から天板部6にかけて変形するため、防爆用スリット16の形成位置がスカート部8の上方であるほど変形するキャップの範囲が狭くなると共に、ナール成形による金属素材の加工硬化によりナール部11近傍のスカート部8の強度が向上しても、強度が向上したナール部11と離隔している。このため、防爆用スリット16近傍のスカート部8を容易に変形させることができる。
また、防爆用スリット16と共にベントスリット15を形成することにより、キャップを開栓方向に回転させ、密封が解除された際の容器内圧の開放を速やかに行うことができると共に、密封直後にベントスリット15から洗浄液を流入させるようにすることにより容器口部のネジ部外面側とキャップのスカート部8内面側との隙間の洗浄を効率よく行うことができる。また、防爆用スリット16とベントスリット15との間の間隔を、防爆用スリット16の長さの30%以上の長さ分十分に間隔を開けていることにより、内圧上昇時に防爆用スリット16の隙間が広がるように変形した際に、防爆用スリット16の端部から亀裂が発生して防爆用スリット16とベントスリット15とが周方向に繋がることを防止することができる。
さらに、より好ましくは、防爆用スリット16とベントスリット15との間の間隔を、40〜100%とすると良く、これにより、内圧上昇時に防爆用スリット16の隙間が広がるように変形した際に、防爆用スリット16の端部から亀裂が発生したり、それによって防爆用スリット16とベントスリット15とが周方向に繋がったりすることをより確実に防止できると共に、ベントスリット15の形成範囲も十分に確保することができる。
すなわち、防爆用スリット16とベントスリット15との間の間隔を防爆用スリット1つ分の長さよりも大きくすると、スカート部8全周におけるベントスリット15が形成される範囲が狭くなり、ベントスリット15の機能が十分に発揮されない虞がある。
本発明の金属製キャップCでは、ベントスリット15の周方向長さは、防爆用スリット16の周方向長さの20〜50%の範囲の長さに設定することが好ましく、これにより、防爆用スリット16において確実に内圧の開放ができると共に、容器口部の洗浄やキャップ開栓時のガス抜きも効率よく行うことができる。すなわち、ベントスリット15の周方向長さが、防爆用スリット16の周方向長さの20%未満の長さであった場合、容器口部を洗浄するための洗浄液が流入されにくくなったり、キャップ開栓時にネジによる螺合が弱まった際に、ベントスリット15から容器内部のガスが速やかに抜けずに圧力によりキャップが吹き飛ばされたりする虞がある。
一方、ベントスリット15が防爆用スリット16の周方向長さの50%より長い場合は、ベントスリット15近傍の強度が弱くなり、内圧によりベントスリット15近傍の天板部6が変形しやすくなり、その結果、防爆用スリット16以外から内圧が開放され、内圧を開放させようとする所定の圧力の制御が困難になるという問題がある。
また、キャップ天板部6の外面から防爆用スリット16及びベントスリット15下縁部までのキャップ軸線方向距離は0.8〜1.5mmの範囲に設定されていることにより、密封性を確保しつつ、内圧上昇時のキャップの変形を容易に行うことができる。すなわち、スリットの位置がキャップ天板部6に近すぎる場合、密封用ライナー2の外側リブ20の長さを長くすると、キャップ装着時に密封用ライナー2がベントスリット15又は防爆用スリット16からはみ出してくる虞があり、一方、外側リブ20の下端の位置をスリット位置よりも上方にするため、外側リブ20の長さを短くするとカール部5の外面側を十分に密封できない虞がある。
さらに、ナール部11の上端から防爆用スリット16の下縁部までの離隔されたキャップ軸線方向距離は0.5〜1.5mmの範囲に設定されていることにより、成形性が損なわれることなく、効果的に内圧を開放することができる。すなわち、ナール部11と防爆用スリット16との距離が近すぎると、ナール部11と防爆用スリット16間の金属の成形がきつくなり、その部分の金属や保護被膜に損傷が生じる虞がある。したがって、ナール部11の上端から防爆用スリット16の下縁部までの離隔されたキャップ軸線方向距離を0.5〜1.5mmの範囲に設定することにより、成形性が損なわれず、その部分における金属や保護被膜の損傷を未然に防止でき、内圧の開放を円滑に行うことができるようになる。
また、密封用ライナー2の平坦部18下面から外側リブ20下端までのキャップ軸線方向距離は0.2〜0.6mmの範囲に設定されると共に、外側リブ20の下端と防爆用スリット16の下縁部までのキャップ軸線方向距離の差は0.5mm以内に設定されていることにより、外側リブ20による密封性を十分確保できると共に、密封用ライナー2の外側リブ20により防爆用スリット16の開口が塞がれるようなことがなく、内圧開放機能が損なわれるようなことがない。
さらに、防爆用スリット16は、複数本形成しても良いが1本にすることにより、内圧の異常上昇時に圧力によるキャップシェル1の変形を1箇所に集中することができ、内圧が開放される際の圧力を制御しやすくなるため好ましい。
上記金属製キャップの右半分を断面で示した正面図である。 本発明の金属製キャップの外観正面図である。 上記金属製キャップを容器口部に装着した状態を拡大して示した要部拡大断面図である。
符号の説明
1…キャップシェル、 2…密封用ライナー、 3…口部、 4…ネジ部、 5…カール部、 6…天板部、 7…天板部周縁部、 8…スカート部、 9…凹部、 10…凸部、 11…ナール部、 12…破断ライン、 13…主部、 14…ピルファープルーフバンド部、 15…ベントスリット、 16…防爆用スリット、 17…密封部、 18…平坦部、 19…内側リブ、 20…外側リブ、 B…ボトル型缶(容器)、 C…金属製キャップ。

Claims (3)

  1. 天板部と天板部周縁部から垂下するスカート部とを備え、前記天板部の内面側には容器口端部を密封する密封用ライナーが施され、前記スカート部の上部に、凹部と凸部とが周方向に交互に繰り返されるナール部と、前記スカート部の一部が線状に切断された防爆用スリットとが形成されており、前記防爆用スリットにより切り分けられた隙間は容器の内圧が所定値以上となったときに該隙間が広がるように変形し、内圧を開放可能に構成されている金属製キャップにおいて、
    前記ナール部には線状に切断されたスリットが形成されておらず、前記防爆用スリットは、前記ナール部から上方に離隔した位置に周方向に延びるように形成されていることを特徴とする金属製キャップ。
  2. 前記スカート部に、前記防爆用スリットと周方向に並んで、前記防爆用スリットよりも周方向長さの短いベントスリットが形成されており、前記防爆用スリットと前記ベントスリットとの間には、前記防爆用スリットの周方向長さの30%以上の長さの間隔が周方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の金属製キャップ。
  3. 前記密封用ライナーが、前記容器口端部の頂部に密接される平坦部と前記容器口端部の外面側に密接される外側リブとを有しており、前記平坦部下面から前記外側リブの下端までのキャップ軸線方向の距離が0.2〜0.6mmの範囲であり、前記外側リブの下端と前記防爆用スリットの下縁部とのキャップ軸線方向の距離の差が、0.5mm以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属製キャップ。
JP2006237946A 2006-09-01 2006-09-01 金属製キャップ Active JP5230916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006237946A JP5230916B2 (ja) 2006-09-01 2006-09-01 金属製キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006237946A JP5230916B2 (ja) 2006-09-01 2006-09-01 金属製キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008056323A true JP2008056323A (ja) 2008-03-13
JP5230916B2 JP5230916B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=39239538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006237946A Active JP5230916B2 (ja) 2006-09-01 2006-09-01 金属製キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5230916B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018172124A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 日本クロージャー株式会社 容器蓋
WO2022191196A1 (ja) 2021-03-08 2022-09-15 大和製罐株式会社 キャップ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02135462U (ja) * 1989-04-17 1990-11-09
JP2003155052A (ja) * 2002-06-14 2003-05-27 Takeuchi Press Ind Co Ltd 金属製キャップ
JP2004262458A (ja) * 2003-01-14 2004-09-24 Alcoa Closure Systems Japan Ltd キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02135462U (ja) * 1989-04-17 1990-11-09
JP2003155052A (ja) * 2002-06-14 2003-05-27 Takeuchi Press Ind Co Ltd 金属製キャップ
JP2004262458A (ja) * 2003-01-14 2004-09-24 Alcoa Closure Systems Japan Ltd キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018172124A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 日本クロージャー株式会社 容器蓋
JP2021098553A (ja) * 2017-03-31 2021-07-01 日本クロージャー株式会社 容器蓋の製造方法
JP7001355B2 (ja) 2017-03-31 2022-01-19 日本クロージャー株式会社 容器蓋
JP7058361B2 (ja) 2017-03-31 2022-04-21 日本クロージャー株式会社 容器蓋の製造方法
WO2022191196A1 (ja) 2021-03-08 2022-09-15 大和製罐株式会社 キャップ
KR20230154823A (ko) 2021-03-08 2023-11-09 다이와 세칸 가부시키가이샤

Also Published As

Publication number Publication date
JP5230916B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6515952B2 (ja) ボトル缶、キャップ付きボトル缶、及びボトル缶の製造方法
JP2006051964A (ja) 缶容器
JP4799076B2 (ja) 内圧開放特性を有する金属製容器蓋
JP5095097B2 (ja) 容器蓋
JP2005320055A (ja) 合成樹脂製容器蓋
JP5230916B2 (ja) 金属製キャップ
JP4667971B2 (ja) キャップ
JP6691804B2 (ja) 螺子キャップ
JP5037278B2 (ja) 金属製キャップ
JP4727456B2 (ja) 内圧開放特性を有する金属製容器蓋
JP2007261599A (ja) 容器蓋及び蓋付き密封容器
JP4885777B2 (ja) 合成樹脂製容器蓋
JP4585126B2 (ja) 天面壁が補強された容器蓋
WO2019087523A1 (ja) 缶容器
JP2013082488A (ja) 金属製キャップ付き容器およびその成形方法
JP4404243B2 (ja) 缶蓋
JP4383769B2 (ja) 内圧開放特性を有する容器蓋
JP2004269016A (ja) 内圧開放特性を有する容器蓋。
US20070125783A1 (en) Scallop cap closures
JP4514437B2 (ja) ベント機能を有するプラスチックキャップ
JP2009241930A (ja) キャップ及びボトル
JP2009161227A (ja) キャップ
JP2010042853A (ja) 金属製缶容器
JP5411576B2 (ja) 容器蓋
JP2009023720A (ja) プラスチックキャップ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5230916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150