JP4727456B2 - 内圧開放特性を有する金属製容器蓋 - Google Patents
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Description
前記内圧開放領域は、破断可能な小幅の低強度橋絡部を介して周方向に延びている複数の周方向スリットから形成されているか、或いは周方向に延びている一本の周方向スリットにより形成されているものであり、
前記内圧開放領域の周方向両端部分には、それぞれ軸線方向に対して傾斜して延びている一対の弱化ラインが形成されており、該一対の弱化ラインは、軸線方向に対する各傾斜角θが10乃至45度の範囲で、下方から上方に向かって互いに近づく方向に或いは互いに遠ざかる方向に延びていることを特徴とする金属製容器蓋が提供される。
(1)前記一対の弱化ラインは、下方から上方に向かって互いに近づく方向に延びていること、
(2)前記弱化ラインは、前記周方向スリットに連続して或いは該スリットの近傍から軸線方向の上方に傾斜して延びていること、
(3)前記内圧開放領域の周方向両側部分には、それぞれ、周方向スリットが存在しない高強度橋絡部から形成された高強度領域が設けられ、各高強度領域の一方側の周方向端部に連続して、複数のスリットが中強度橋絡部を介して周方向に間欠的に延びている内圧開放補助領域が形成されており、該内圧開放補助領域において、中強度橋絡部の周方向幅は、前記内圧開放領域における低強度橋絡部の周方向幅よりも長く、且つ前記高強度領域を形成する高強度橋絡部の周方向幅よりも短く形成されていること、
(4)前記内圧開放領域には、周方向の中央部分に、鉛直方向に延びている少なくとも1本の鉛直弱化ラインが形成されていること、
(5)前記内圧開放領域は1箇所に形成されており、円形天面壁中心を基準として、該内圧開放領域は、5乃至95度の幅に形成され、前記高強度橋絡部からなる高強度領域は、それぞれ10乃至70度の幅に形成されており、該内圧開放領域及び高強度領域を除く領域が、内圧開放補助領域となっていること、
が好適である。
図1は、内圧開放領域がスカート壁に形成されている本発明の容器蓋の好適例の半断面側面図であり、
図2は、図1の容器蓋を容器口頸部に巻き締める工程を説明するための半断面側面図であり、
図3は、図1の容器蓋が容器口頸部に巻き締められる前の状態での形状を示す側面図であり、
図4は、図1の容器蓋のスカート壁の展開図であり、
図5は、図3の容器蓋が、内圧上昇により変形した状態を示す図であり、
図6は、本発明の容器蓋における内圧開放領域において、他のパターンの弱化ラインが形成されているものを、容器口頸部に巻き締められる前の状態で示す側面図であり、
図7は、図6の容器蓋が、内圧上昇により変形した状態を示す図であり、
図8は、内圧開放領域が1本の周方向スリットに形成されている態様の本発明の容器蓋が、容器口頸部に巻き締められている状態を示す側面図であり、
図9は、図8の容器蓋が、内圧上昇により変形した状態を示す図である。
内圧開放領域Aでは、複数の周方向スリット20の間の橋絡部(以下、低強度橋絡部と呼ぶ)25が破断可能な程度に幅狭に形成されている。即ち、容器内圧が何らかの理由により上昇した場合(例えば容器内容物の発酵等)、内圧開放領域Aにおいて、スカート壁9に加わる応力によって周方向スリット20間の低強度橋絡部25が破断し、複数の周方向スリット20が連続して大きなスリットとなり、この部分からガス抜きが有効に行われるようになっている。
尚、以下の実験例において、内圧開放領域Aにおける低強度橋絡部25の強度は、次のようにして測定し、ベントブリッジ強度(VB強度)として示した。
各実験例で作製されたアルミニウム製容器蓋について、巻き締め前の形態のものから、内圧開放領域Aに存在する4本の低強度橋絡部25の内側2本分のみを含むような長方形の試験片をはさみで切り出す。次に、この試験片下部を、固定治具で固定した状態で、試験片上部を上方向に引っ張り、軸方向に対するベントブリッジ破断強度を測定器(プッシュプルゲージ)にて測定した。
住友軽金属社製の板厚0.25mm、引張強度215Nのアルミニウム板を使用し、口径38mmのネジ付金属缶に巻締め可能な容器蓋を作成した。
尚、作製した容器蓋の構造は、図4に示すような展開図を有するものとし、弱化ライン30は、スコアの残存厚みが100μmとなるスコアにより上方に向かって互いに近づくように形成し、その傾斜角θは、表1に示すように、10°、20°、30°及び0°とし、各実験例毎に、それぞれ、10個ずつ作成した。
低強度橋絡部25の2本合計のベントブリッジ強度:
約60N(幅:約0.60mm)
内圧開放領域A内の低強度橋絡部25数:4本
内圧開放領域Aの幅:21mm
高強度領域Bの幅 :それぞれ15mm
1.三菱マテリアル社製アルミニウム製ネジ付金属缶(容積339ml)に87±2℃の湯を充填してから、液体窒素を滴下しヘッドスペース内の空気を取り除き、キャッピングをした。
2.キャッピングした容器を30秒間横倒してから正立に戻した。
3.正立状態に戻した容器に76℃−3分、50℃−5分、40℃−5分、35℃−5分の順でシャワーを掛けて冷却した。
4.手で容器蓋を開栓し、その後初期状態の巻締位置までキャップを閉栓した。
5.23℃の試験室内にて容器胴部に窒素供給装置と連結されている針を挿入し、0.034MPa/sで容器内に窒素を供給し、容器内圧を上昇させていった。
6.内圧開放領域が変形して内圧が開放される容器内圧を測定した。
その際、内圧開放領域Aの変形だけでなく容器蓋が破壊されて天面壁が飛ぶ個数も確認した。
その結果を表1に示す。
傾斜角θを45度とし、低強度橋絡部25の2本合計のベントブリッジ強度が約55Nとなるように変更した以外は、実験例1と全く同様にして試験用サンプルを作製して実験を行った。その結果を、表1に示す。
尚、実験例1〜3及び5が本発明例であり、実験例4は比較例である。
7:天面壁
9:スカート壁
20:周方向スリット
25:低強度橋絡部
27:高強度橋絡部
29:中強度橋絡部
30:弱化ライン
A:内圧開放領域
B:高強度補助領域
C:内圧開放補助領域
Claims (6)
- 円形天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁を有する金属薄板製シェルと、該シェル内に配設された合成樹脂製ライナーとを具備し、該シェルの該スカート壁には、螺子形成領域を備え且つ該螺子形成領域よりも上方部分に、周方向に延びている少なくとも一つの内圧開放領域が形成されている金属製容器蓋において、
前記内圧開放領域は、破断可能な小幅の低強度橋絡部を介して周方向に延びている複数の周方向スリットから形成されているか、或いは周方向に延びている一本の周方向スリットにより形成されているものであり、
前記内圧開放領域の周方向両端部分には、それぞれ軸線方向に対して傾斜して延びている一対の弱化ラインが形成されており、該一対の弱化ラインは、軸線方向に対する各傾斜角θが10乃至45度の範囲で、下方から上方に向かって互いに近づく方向に或いは互いに遠ざかる方向に延びていることを特徴とする金属製容器蓋。 - 前記一対の弱化ラインは、下方から上方に向かって互いに近づく方向に延びている請求項1に記載の金属製容器蓋。
- 前記弱化ラインは、前記周方向スリットに連続して或いは該スリットの近傍から軸線方向の上方に傾斜して延びている請求項1または2に記載の金属製容器蓋。
- 前記内圧開放領域の周方向両側部分には、それぞれ、周方向スリットが存在しない高強度橋絡部から形成された高強度領域が設けられ、各高強度領域の一方側の周方向端部に連続して、複数のスリットが中強度橋絡部を介して周方向に間欠的に延びている内圧開放補助領域が形成されており、該内圧開放補助領域において、中強度橋絡部の周方向幅は、前記内圧開放領域における低強度橋絡部の周方向幅よりも長く、且つ前記高強度領域を形成する高強度橋絡部の周方向幅よりも短く形成されている請求項3に記載の金属製容器蓋。
- 前記内圧開放領域には、周方向の中央部分に、鉛直方向に延びている少なくとも1本の鉛直弱化ラインが形成されている請求項1乃至4の何れかに記載の金属製容器蓋。
- 前記内圧開放領域は1箇所に形成されており、円形天面壁中心を基準として、該内圧開放領域は、5乃至95度の幅に形成され、前記高強度橋絡部からなる高強度領域は、それぞれ10乃至70度の幅に形成されており、該内圧開放領域及び高強度領域を除く領域が、内圧開放補助領域となっている請求項4に記載の金属製容器蓋。
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