JP2008087821A - ボトル缶およびキャップ付ボトル缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】口金部からキャップが外れることを防止するとともに、実使用に耐えられる破断強度を具備させる。
【解決手段】缶底に、胴部4の内側へ凹むドーム部17が形成されるとともに、該ドーム部17の外周縁に、凹曲面部18を介して、缶軸O方向外方に突出する環状凸部16が形成された構成のボトル缶であって、ドーム部17に亀裂容易部20が形成され、該亀裂容易部20は、缶軸Oから環状凸部16の突出頂部16aに至る半径Aの59%以上86%以下の領域Bに形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、缶底に、胴部の内側へ凹むドーム部が形成されるとともに、該ドーム部の外周縁に、凹曲面部を介して、缶軸方向外方に突出する環状凸部が形成され、内容物が充填されるボトル缶に関するものである。
この種のボトル缶は口金部にキャップが螺着される構成とされ、開栓した後においても再栓可能とされて持ち運びを容易にする等、その取り扱いの向上が図られている。
ところが、内容物が残った状態でキャップが再栓された場合、その後の保管状況によってはキャップ付ボトル缶の内部で内容物の2次発酵によりガスが発生し、このガスによって内圧が異常に上昇し、キャップの雌ねじ部と口金部の雄ねじ部との嵌合力以上まで内圧が上昇すると、キャップがねじ山を乗り越えて口金部から外れてしまうという問題があった。
このような問題を解決するための手段として、例えば下記特許文献1に示されるような、ドーム部の径方向中央部、または凹曲面部に亀裂容易部を形成する構成が知られている。
特開2004−115096号公報
しかしながら、前記従来のボトル缶では、ドーム部の径方向中央部に亀裂容易部を形成すると、2次発酵に起因した缶内圧の上昇によりドーム部が缶胴の外側に向けて膨出変形(バックリング)しても、亀裂容易部が破断せず、その後の2次発酵の進行によりさらに缶内圧が上昇しても、やはり亀裂容易部が破断せず、口金部からキャップが外れるおそれがあった。一方、凹曲面部に亀裂容易部を形成すると、例えば振動や内容物の温度上昇等に起因した缶内圧の上昇によって、不用意に亀裂容易部が破断する場合があり、実使用に耐えられないおそれがある。
本発明は前記状況に鑑みてなされたもので、再栓後に缶内圧が上昇しても口金部からキャップが外れることを防止するとともに、実使用に耐えられる破断強度を備えるボトル缶およびキャップ付ボトル缶を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明のボトル缶は、缶底に、胴部の内側へ凹むドーム部が形成されるとともに、該ドーム部の外周縁に、凹曲面部を介して、缶軸方向外方に突出する環状凸部が形成された構成のボトル缶であって、前記ドーム部に亀裂容易部が形成され、該亀裂容易部は、缶軸から前記環状凸部の突出頂部に至る半径の59%以上86%以下の領域に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ドーム部に亀裂容易部が形成されているので、キャップが再栓された後に缶内圧が上昇した場合において、キャップが口金部から外れる内圧に至る前で、かつドーム部がバックリングする直前、バックリングと同時、あるいはバックリングした後に、亀裂容易部を破断させて缶内圧を解放することが可能になる。すなわち、再栓後に缶内圧が上昇しても口金部からキャップが外れることを防止できるとともに、実使用に耐えられる破断強度を缶底に具備させることができる。
すなわち、亀裂容易部が缶軸から前記突出頂部に至る半径の59%以上75%以下の領域に形成された場合には、ドーム部がバックリングした後、口金部からキャップが外れる内圧に至る前までさらに缶内圧が上昇したとき、あるいはバックリングと同時に、亀裂容易部を破断させることが可能になる。一方、亀裂容易部が缶軸から前記突出頂部に至る半径の75%より大きく86%以下の領域に形成された場合には、キャップが口金部から外れる内圧に至る前で、バックリングする直前、あるいはバックリングと同時に亀裂容易部を破断させることが可能になる。
ここで、亀裂容易部が缶軸から前記突出頂部に至る半径の59%より小さい領域に形成されると、缶内圧の上昇によりドーム部がバックリングしても亀裂容易部が破断せず、その後さらに缶内圧が上昇しても、やはり亀裂容易部が破断せず、口金部からキャップが外れるおそれがある。一方、亀裂容易部が缶軸から前記突出頂部に至る半径の86%より大きい領域に形成されると、例えば振動や内容物の温度上昇等に起因した缶内圧の上昇により、不用意に亀裂容易部が破断する場合があり、実使用に耐えられないおそれがある。
前記亀裂容易部は、深さが前記ドーム部の肉厚の30%以上70%以下とされた凹溝であってもよい。
また、前記亀裂容易部は、中心角θが90°以上180°以下の円弧形状であってもよい。
亀裂容易部が、中心角θが90°以上の円弧形状とされることにより、缶内圧の上昇によりドーム部がバックリングする場合には確実に亀裂容易部が破断し、また、中心角θが180°以下の円弧形状に形成されることにより、缶内圧の上昇により亀裂容易部が破断される場合であっても、亀裂容易部が形成されていない部分に破断が進行して亀裂容易部を含む部分がドーム部から外れることが抑制される。
本発明のキャップ付ボトル缶は、ボトル缶の口金部にキャップが螺着されてなるキャップ付ボトル缶であって、前記ボトル缶が請求項1から3のいずれかに記載のボトル缶であることを特徴とする。
この発明に係るボトル缶およびキャップ付ボトル缶によれば、再栓後に缶内圧が上昇しても口金部からキャップが外れることを防止できるとともに、実使用に耐えられる破断強度を缶底に具備させることができる。
以下、本発明に係るボトル缶およびキャップ付ボトル缶の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
本実施形態のキャップ付ボトル缶1は、例えばH19の調質が施されたJIS3004または3104のAl合金により形成されたボトル缶2の口金部6にキャップ3が螺着されて内容物が密封されている。
ボトル缶2は、底部15と、底部15の上端部に連設され上方に延在した胴部4と、胴部4の上端部に連設され上方に向かうに従い漸次縮径された肩部5と、肩部5の上端部に連設され上方に延在した口金部6とを備え、これらの各部が連続的に一体的に形成されている。また、前記各部15、4、5、6の横断面は円形とされるとともに、その中心軸線(以下、「缶軸」という)Oはこれらの各部15、4、5、6において実質的に同一とされている。
口金部6には、キャップ3が螺着される雄ねじ部7と、雄ねじ部7の下方に形成された膨出部8と、口金部6の上端部が径方向外方へ下方に向けて折り返されて形成されたカール部9とが備えられている。なお、ボトル缶2は、前記Al合金からなる円板に絞り加工およびしごき加工を施すことにより形成される。
キャップ3は、天面部10aと、天面部10aの外周縁部から略垂下してなる周壁部10bとを備え、周壁部10bには、雌ねじ部11と、雌ねじ部11の下方に形成された破断容易部12とが形成されている。破断容易部12は、周壁部10bの厚さ方向に貫通するスコア12aが周方向に所定の間隔をあけて複数形成されるとともに、スコア12a同士の間にブリッジ12bが形成された構成とされている。また、天面部10aの内面には、合成樹脂により形成された円板状のライナー14が配設されている。
そして、ライナー14がカール部9に密接した状態で、周壁部10bの下端部が膨出部8に巻き込まれ、かつ雌ねじ部11が雄ねじ部7に螺着されることにより、キャップ付ボトル缶1が構成されている。
底部15には、胴部4の内側へ凹むドーム部17が形成されるとともに、該ドーム部17の外周縁に、凹曲面部18を介して、缶軸O方向外方に突出する環状凸部16が形成されている。凹曲面部18の曲率半径は、ドーム部17の曲率半径より小さくされている。
また、底部15における肉厚の平均値は、胴部4の肉厚の平均値よりも大きくされている。
なお、ドーム部17の外面と缶軸Oとの交点と、環状凸部16の突出頂部16aとの缶軸O方向における距離、つまりドーム部17の凹み量は9mm〜10.5mmとされている。また、環状凸部16の内周壁16bの缶軸Oに対する径方向内方に向けた傾斜角度は2°〜20°とされている。
ここで、本実施形態のボトル缶2の底部15では、ドーム部17の外面に亀裂容易部20が形成されている。この亀裂容易部20は、絞り加工およびしごき加工が施されたときのドーム部17の肉厚(0.25〜0.4mm)に対して薄肉となるような、例えば胴部4の内側へ凹む凹溝とされ、その深さはドーム部17の肉厚の30%以上70%以下とされている。
また、亀裂容易部20は、缶軸Oから環状凸部16の突出頂部16aに至る半径Aの59%以上86%以下の領域Bに形成されている。例えば、前記半径Aは25.45mmとされ、前記領域Bは缶軸Oからの半径が15mm以上22mm以下の位置とされる。さらに、亀裂容易部20は、図3に示すように、缶軸Oを中心とした平面視円弧形状とされ、この円弧の両端部20aは互いに離間して位置されている。また、亀裂容易部20は、図3において、缶軸Oを中心として実線で描かれた円弧形状と、前記実線の円弧形状に連続して二点鎖線で描かれた円弧形状の全部又は一部とから構成され、缶軸Oを中心とした中心角θが90°以上180°以下の円弧形状に形成されている。すなわち、亀裂容易部20を構成する円弧形状は、円弧形状を含む円の円周長の4分の1以上2分の1以下の範囲に形成され、残りの部分には亀裂容易部20が形成されない構成とされている。
亀裂容易部20の幅、すなわち亀裂容易部20が延在する方向に直交する方向の大きさの最大値は0.1mm〜3.0mmとされている。図示の亀裂容易部20では、その幅方向中央部が缶軸Oから径方向に20.14mm離れた位置に位置されている。なお、亀裂容易部20は、例えば金型をドーム部17に押付けたり、レーザ加工若しくは切削加工を施すことにより形成される。
上述したようなキャップ付ボトル缶1は、ボトル缶2に対しキャップ3を回転させることにより、雌ねじ部11が雄ねじ部7に案内されてキャップ3を上方に移動させるとともに、膨出部8とキャップ3の下端部との係合によりブリッジ部12bが切断され、カール部9とライナー14とが離間され開栓されるようになっている。
そして、このように開栓した後に再栓するには、口金部6にキャップ3を被せ、雌ねじ部11と雄ねじ部7とを螺合させてライナー14をカール部9に密着させる。このように再栓されたキャップ付ボトル缶1に内容物が残っていた場合、保管状況によっては、キャップ付ボトル缶1の内圧が異常に上昇することがある。このように再栓されたキャップ付ボトル缶1の内圧が上昇する場合として、例えば、内容物が果汁飲料や糖分の多い飲料であって室温以上の高温度下に置かれたときの2次発酵によるガスが発生する場合などがある。
そして、キャップ付ボトル缶1の内圧が異常に上昇した場合、胴部4の内側に凹むように形成されているドーム部17が、外側に膨出するように変形するバックリングが発生する。この際、図2の二点鎖線で示すように、環状凸部16が径方向外方に拡がりながら、缶軸O方向下方に向けて変形するとともに、ドーム部17の前記領域Bの一部が他よりも缶軸O方向下方に向けて大きく膨出する屈曲部17aになる。
この屈曲部17aと缶軸Oとの径方向における距離は、本実施形態では約20.14mmとされ、本実施形態の亀裂容易部20の形成位置と一致している。したがって、バックリングと同時か、その直前若しくは直後に亀裂容易部20が破断し、キャップ付ボトル缶1の内部のガスが外部に排出され、その内圧が解放されることになる。
この場合、亀裂容易部20は、その両端部20a、20aが離間され、中心角が90°以上の円弧形状とされているので、缶内圧の上昇によりドーム部がバックリングする場合には確実に亀裂容易部20が破断される。また、亀裂容易部20が、中心角が180°以下の円弧形状に形成されているので、亀裂容易部20が破断される場合であっても、亀裂容易部20が形成されていない部分に破断が進行するのが抑制され、その結果、ドーム部17のうち亀裂容易部20に囲まれた亀裂容易部20を含む部分がドーム部からが脱落して外れることが抑制される。
ここで、ドーム部17が前記膨出する過程において、亀裂容易部20はその幅方向に拡げられてその残厚が徐々に減少することにより、亀裂が発生することになる。さらに、底部15は胴部4より厚肉とされているので、亀裂容易部20に発生した亀裂は、亀裂容易部20を越えて拡がらず、この亀裂容易部20が形成されている箇所にのみ発生する。
以上説明したように、本実施形態によるボトル缶2およびキャップ付ボトル缶1によれば、ドーム部17の亀裂容易部20が形成されているので、内容物が残った状態でキャップ3が再栓された後に缶内圧が上昇した場合において、キャップ3が口金部6から外れる内圧に至る前で、かつドーム部17がバックリングする直前若しくは直後、あるいはバックリングと同時に、亀裂容易部20を破断させて缶内圧を解放することが可能になる。すなわち、再栓後に缶内圧が上昇しても口金部6からキャップ3が外れることを防止できるとともに、実使用に耐えられる破断強度を底部15に具備させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、亀裂容易部20として、図2に示すように、縦断面視矩形状の凹溝を示したが、これに代えて、例えば縦断面視V字状、凹曲面状、あるいはドーム部17の外面からこの凹溝の底面に向かうに従い漸次その幅が小さくされた台形状の凹溝としてもよい。
また、亀裂容易部20として缶軸Oを中心とした円弧形状を示したが、中心が缶軸O以外の円弧形状としてもよく、また、円弧形状以外の形状とすることもできる。
さらに、前記実施形態では、キャップ3が口金部6から外れる内圧に至る前で、かつドーム部17がバックリングする直前若しくは直後、あるいはバックリングと同時に、亀裂容易部20を破断させて缶内圧を解放する構成を示したが、これに代えて、ドーム部17がバックリングした後、口金部6からキャップ3が外れる内圧に至る前までさらに缶内圧が上昇したときに、亀裂容易部20を破断させるようにしてもよい。
次に、以上説明した作用効果のうち、亀裂容易部20を缶軸Oから環状凸部16の突出頂部16aに至る半径の59%以上86%以下の領域Bに形成することにより、キャップ3が口金部6から外れる内圧に至る前で、かつドーム部17がバックリングする直前、バックリングと同時に、あるいはバックリングした後に亀裂容易部20を破断させて缶内圧を解放することが可能になるとともに、実使用に耐えられる破断強度を底部15に具備させることができることについての検証を数値解析により実施した。
解析モデルとして、ドーム部17の凹み量を9mm、ドーム部17の肉厚を0.360mm、環状凸部16の内周壁16bの缶軸Oに対する径方向内方に向けた傾斜角度を20°とし、亀裂容易部20を縦断面視矩形状の凹溝を採用し、その深さを0.180mm(ドーム部17の肉厚の50%)、幅を0.5mmとした底部を有するボトル缶を採用した。なお、前記半径A等のその他の寸法は前記実施形態で示した数値と同一とした。
結果を図4に示す。この図において、菱形のプロットはバックリングが発生したときの缶内圧値(バルジ強度)を示し、四角形のプロットは亀裂容易部20に亀裂が生じたときの缶内圧値(破断強度)を示す。また、各々のプロットの近辺に記載された数値は缶内圧値を示す。
この結果、亀裂容易部20が缶軸Oから突出頂部16aに至る半径Aの59%(缶軸Oからドーム部17の径方向に15mm離間した位置)以上75%(缶軸Oからドーム部17の径方向に19mm離間した位置)以下の領域に形成された場合には、ドーム部17がバックリングした後、口金部6からキャップ3が外れる内圧(800kPa以上)に至る前までさらに缶内圧が上昇したとき、あるいはバックリングと同時に、亀裂容易部20が破断し、一方、亀裂容易部20が缶軸Oから突出頂部16aに至る半径の75%より大きく86%(缶軸Oからドーム部17の径方向に22mm離間した位置)以下の領域に形成された場合には、バックリングする直前、あるいはバックリングと同時に亀裂容易部20が破断することが確認された。
ここで、亀裂容易部20が缶軸Oから突出頂部16aに至る半径の59%より小さい領域に形成されると、缶内圧の上昇によりドーム部17がバックリングしても亀裂容易部20が破断せず、その後さらに缶内圧が上昇しても、やはり亀裂容易部20が破断せず、口金部6からキャップ3が外れるおそれがある。一方、亀裂容易部20が缶軸Oから突出頂部16aに至る半径Aの86%より大きい領域に形成されると、例えば振動や内容物の温度上昇等に起因した缶内圧の上昇により、不用意に亀裂容易部20が破断する場合があり、実使用に耐えられないおそれがある。
以上より、缶軸Oからドーム部17の径方向に15mm以上22mm以下離れた領域、言い換えると、缶軸Oから突出頂部16aに至る半径の59%以上86%以下の領域Bに亀裂容易部20を形成することにより、キャップ3が再栓された後に缶内圧が上昇した場合において、キャップ3が口金部6から外れる内圧(800kPa以上)に至る前で、かつドーム部17がバックリングする直前、バックリングと同時、あるいはバックリングした後に、亀裂容易部20を破断させて缶内圧を解放することが可能になり、再栓後に缶内圧が上昇しても口金部6からキャップ3が外れることを防止できるとともに、実使用に耐えられる破断強度(550kPa以上)を具備させることができることが確認された。
ここで、以上説明した作用効果についての検証試験を実施した。この試験を実施するにあたり、以下の表1に示す実施例1、2および比較例1、2の4種類のボトル缶を準備して検証した。
この検証試験で用いたボトル缶2は、実施例1、2および比較例1、2に関して、缶軸Oから環状凸部16の突出頂部16aに至る半径Aが25.4mm、ドーム部17の凹み量を9.0mm、ドーム部17の肉厚が0.36mmに形成されている。
比較例1のボトル缶2は、亀裂容易部20として、缶軸から径方向に15mm(突出頂部に至る半径の59%に相当)離れた位置に、中心角が80°の円弧形状とされ、深さが0.108mm(ドーム部の肉厚の30%に相当)、縦断面視矩形状の幅を0.5mmとした底部を有する凹溝を形成し、ボトル缶2の内圧を800kPaまで上昇させた。
実施例1のボトル缶2は、亀裂容易部20として、缶軸から径方向に15mm(突出頂部に至る半径の59%に相当)離れた位置に、中心角が90°の円弧形状とされ、深さが0.108mm(ドーム部の肉厚の30%に相当)、縦断面視矩形状の幅を0.5mmとした底部を有する凹溝を形成し、ボトル缶2の内圧を800kPaまで上昇させた。
実施例2のボトル缶2は、亀裂容易部20として、缶軸から径方向に22mm(突出頂部に至る半径の86%に相当)離れた位置に、中心角が180°の円弧形状とされ、深さが0.108mm(ドーム部の肉厚の70%に相当)、縦断面視矩形状の幅を0.5mmとした底部を有する凹溝を形成し、ボトル缶2の内圧を800kPaまで上昇させた。
比較例2のボトル缶2は、亀裂容易部20として、缶軸から径方向に22mm(突出頂部に至る半径の86%に相当)離れた位置に、中心角が200°の円弧形状とされ、深さが0.108mm(ドーム部の肉厚の70%に相当)、縦断面視矩形状の幅を0.5mmとした底部を有する凹溝を形成し、ボトル缶2の内圧を800kPaまで上昇させた。
それぞれの実施例、比較例について、上記条件下において、亀裂容易部20が破断されるかについての評価1と、破断された亀裂容易部20が進展することにより亀裂容易部20が形成されていない部分までが破断されて亀裂容易部20を含む部分が底部15から外れないかについての評価2について評価した。
評価1では、亀裂容易部20が破断された場合が○、破断されなかった場合が×により示されている。
また、評価2では、亀裂容易部20を含む部分が底部から外れなかった場合が○、外れた場合が×として示されている。
なお、評価1、評価2ともに良好な場合の総合評価が、○で示されている。
表 1
中心角 判定1 判定2 総合評価
比較例1 80° × ○ ×
実施例1 90° ○ ○ ○
実施例2 180° ○ ○ ○
比較例2 200° ○ × ×

以上のことから、円弧形状の亀裂容易部20について、中心角が90°以上180°以下の場合が良好であることが確認された。
再栓後に缶内圧が上昇しても口金部からキャップが外れることを防止するとともに、実使用に耐えられる破断強度を備えるボトル缶およびキャップ付ボトル缶を提供することができる。
本発明に係るキャップ付ボトル缶の一実施形態として示した一部破断縦断面図である。 図1に示すボトル缶の底部を示す拡大縦断面図、およびバックリングしたときの底部の形状を示す拡大縦断面図である。 図1に示すボトル缶の底面図である。 本発明に係るボトル缶およびキャップ付ボトル缶の作用効果を検証した試験結果を示す図である。
符号の説明
1 キャップ付ボトル缶
2 ボトル缶
3 キャップ
4 胴部
6 口金部
15 底部(缶底)
16 環状凸部
16a 突出頂部
17 ドーム部
18 凹曲面部
20 亀裂容易部
A 缶軸から突出頂部に至る半径
B 領域
O 缶軸
θ 中心角

Claims (4)

  1. 缶底に、胴部の内側へ凹むドーム部が形成されるとともに、該ドーム部の外周縁に、凹曲面部を介して、缶軸方向外方に突出する環状凸部が形成された構成のボトル缶であって、
    前記ドーム部に亀裂容易部が形成され、該亀裂容易部は、缶軸から前記環状凸部の突出頂部に至る半径の59%以上86%以下の領域に形成されていることを特徴とするボトル缶。
  2. 請求項1記載のボトル缶において、
    前記亀裂容易部は、深さが前記ドーム部の肉厚の30%以上70%以下とされた凹溝であることを特徴とするボトル缶。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のボトル缶において、
    前記亀裂容易部は、中心角θが90°以上180°以下の円弧形状とされていることを特徴とするボトル缶。
  4. ボトル缶の口金部にキャップが螺着されてなるキャップ付ボトル缶であって、
    前記ボトル缶が請求項1から3のいずれかに記載のボトル缶であることを特徴とするキャップ付ボトル缶。
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