JP2008055989A - 車両用旋回制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回時に車両の姿勢(回頭モーメント)を安定させことができ、エネルギーを効率的に利用できる車両用旋回制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両用旋回制御装置を搭載した車両は、少なくとも一つの車輪にキャンバ角を付与可能な車両であり、旋回時一定の速度を超えた場合に、旋回半径に応じたキャンバ角を車輪に付与する(S104以降のキャンバモード)。特に、車両のヨーレートを計測するヨーレート計測手段と、理論上のヨーレートを計算するヨーレート計算手段とを有し、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートから一定以上乖離しているとき、車輪のキャンバ角を補正する(ステップS107以降)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車輪にキャンバ角を付与することが可能な機構を有する車両を制御するための車両用旋回制御装置に関する。
従来より、自動車におけるキャンバ角等のアライメントを走行状況に応じて制御し、自動車の走行性能を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1(特開平3−231015号公報)には、車輪に設けられたアライメントを調整するアクチュエータと、車両の走行状態を検出する手段と、車両のストローク位置を検出する手段と、ストローク位置とアライメント変化との関係を記憶する記憶手段と、アクチュエータを制御する手段とからなり、走行状態に応じて目標アライメントを算出し、該記憶手段に記憶された関係からアライメント変化を求め、目標アライメントとなるように、アクチュエータを制御する車両のアライメント制御装置が開示されている。
特開平3−231015号公報
特許文献1記載の車両のアライメント制御装置は、旋回特性を変更しているのみであり、車両旋回時のエネルギー損失までを考慮しているものではない。
上記のような課題を解決するために、請求項1に係る発明は、少なくとも一つの車輪にキャンバ角を付与可能な車両の車両用旋回制御装置において、旋回時一定の速度を超えた場合に、車輪のキャンバ角を旋回半径に応じた角度に設定することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用旋回制御装置において、車両のヨーレートを計測するヨーレート計測手段と、理論上のヨーレートを計算するヨーレート計算手段とを有し、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートから一定以上乖離しているとき、車輪のキャンバ角を補正することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の車両用旋回制御装置において、該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより大きいときには、車両の旋回する方向に後輪のキャンバ角を補正することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用旋回制御装置において、該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより小さいときには、車両の旋回する方向に前輪のキャンバ角を補正することを特徴とする。
請求項1記載の車両用旋回制御装置によれば、少なくとも一つのキャンバ角を付与可能な車両において、旋回時一定の速度を超えた場合に、車輪キャンバ角を旋回半径に応じた角度に設定することにより、コーナリング抵抗の発生しにくいキャンバスラストをコーナリング力として利用することにより、車両旋回時のエネルギー損失を低減できるという効果がある。
請求項2記載の車両用旋回制御装置によれば、請求項1記載の車両用旋回制御装置が奏する効果に加え、車両のヨーレートを計測するヨーレート計測手段と、理論上のヨーレートを計算するヨーレート計算手段とを有し、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートから一定以上乖離しているとき、車輪のキャンバ角を補正することにより、車両の旋回特性を変更し、旋回時の走行性能を向上できるという効果がある。
請求項3記載の車両用旋回制御装置によれば、請求項2記載の車両用旋回制御装置が奏する効果に加え、該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより大きいときには、車両の旋回する方向に後輪のキャンバ角を補正することにより、車両のオーバーステア状態を修正できるという効果がある。
請求項4記載の車両用旋回制御装置によれば、請求項2または3記載の車両用旋回制御装置が奏する効果に加え、該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより小さいときには、車両の旋回する方向に前輪のキャンバ角を補正することにより、車両のアンダーステア状態を修正できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置を備えた車両の主要構成の概略を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置のシステム構成を示す図である。なお、図2のシステム構成については、本実施形態の車両用旋回制御装置を備えた車両が関連する部分のみを抜き出して示すものである。また、図1は、本実施形態の車両用旋回制御装置を備えた車両の車体と車輪との関係を上部から模式的に見たものである。
図1及び図2において、1は車両、2は車両1の車体、3はステアリング、4flは左前輪、4frは右前輪、4rlは左後輪、4rrは右後輪、5flは左前輪用モーター、5frは右前輪用モーター、5rlは左後輪用モーター、5rrは右後輪用モーター、6flは左前輪用キャンバ角制御機構、6frは右前輪用キャンバ角制御機構、6rlは左後輪用キャンバ角制御機構、6rrは右後輪用キャンバ角制御機構、7はアクセルペダル、8はブレーキペダル、9はジャイロなどからなるヨーレートセンサ、10はCPUや演算装置からなるECU(電子制御ユニット)、11はアクセルペダル7の踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ、12はブレーキペダル8の踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサ、13はステアリング3の操舵角センサ、14は車速センサをそれぞれ示している。
以下、車両1が、左前輪4fl、右前輪4fr、左後輪4rl、右後輪4rrの全て車輪で操舵される前提で説明するが、本発明の実施の形態はこれに限らず、本発明の趣旨を逸脱しない限り様々な態様が含まれるものである。例えば、本発明の考え方は、左前輪4fl、右前輪4frのみで操舵される車両1にも適用することができる。
また本実施形態においては、バッテリを充電するためのエンジン及び発電機を備えない、電気のみを動力エネルギー源とする車両1を前提に説明するが、本発明の車両用旋回制御装置は、エンジンにより駆動される電動機により発電された電力がバッテリに充電し、エンジンと共に電力も動力源とする車輌、及び、エンジンのみを動力エネルギー源とする車両に適用されてもよい。
ドライバーによるアクセルペダル7の踏み込み量はアクセルペダルセンサ11で検出され、またドライバーによるブレーキペダル8の踏み込み量はブレーキペダルセンサ12で検出される。これらの検出された情報は、ECU(電子制御ユニット)10に入力されて、車両1に設定された走行モードに応じてECU(電子制御ユニット)10のプログラムに基づいて、各モーター5fl、5fr、5rl、5rrの制御信号が計算される。ECU(電子制御ユニット)10からの信号を各モーター5fl、5fr、5rl、5rrに対して出力される。各モーター5fl、5fr、5rl、5rrには、ホイールモーターを用いると好適であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
ECU(電子制御ユニット)10には、本発明で説明する車両用旋回制御装置の制御以外の他の制御を行うためのセンサ類、またそれらのセンサ類のセンシング結果によって車両搭載の各種機器を制御する制御装置類、大容量記憶装置、通信装置などが接続されるものである。また、ECU(電子制御ユニット)10には、不図示の不揮発性記憶手段や書き換え可能な記憶手段が接続されており、当該不揮発性記憶手段には、本実施形態に係る電気自走車を動作させるためのプログラム、及び前述したような他の制御のためのプログラムが記憶・格納されている。また、書き換え可能な記憶手段には、ECU(電子制御ユニット)10プログラム実行中、必要となる情報が適宜書き込まれ利用される。
ドライバーのステアリング3の操作は、操舵角センサ13によって読み取られ、ECU(電子制御ユニット)10に入力されて、ECU(電子制御ユニット)10から出力される制御信号に基づいて、不図示の機構により各車輪4fl、4fr、4rl、4rrの操舵角を変更すると共に、必要に応じてそれぞれのキャンバ角制御機構6fl、6fr、6rl、6rrが調整される。
なお、通常のリンク機構等用いて機械的に操舵角を変更するものでも良い。
ヨーレートセンサ14は、ジャイロや加速度計などからなり、車両2の角速度を検出する。ここで検出された情報は、ECU(電子制御ユニット)10に入力され、後述するような本実施形態における車両用旋回制御装置の制御に用いられる。また、車速センサ14は、車輪の回転などによって車両2の走行速度を検知する。車速センサ14に係る情報は、本実施形態の車両用旋回制御装置の制御のために後述するようにECU(電子制御ユニット)10で用いられる。
次に、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置が車両の旋回制御を行う際のキャンバ角制御機構6fl、6fr、6rl、6rrによるキャンバ角変更動作について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置におけるキャンバ角の役割を説明する図である。
図3において、Gは地面であり、図3は車両1がOを中心に紙面の表側から裏側の方向に進行しつつ旋回するときの様子が示されているものである。左側の車輪4fl(又は4rl)の中心をTL、右側の車輪4fr(又は4rr)の中心をTRとして、これらの中心をさらにCCとすると、図示する距離Rが回転半径となる。左側の車輪4fl(又は4rl)と右側の車輪4fr(又は4rr)との間の距離はWと定める。また、TL、CC、TRの地面Gからの高さはhと定める。
左側の車輪4fl(又は4rl)を駆動する軸と図示するように垂直関係にある線をCL、右側の車輪4fr(又は4rr)を駆動する軸と図示するように垂直関係にある線をCR、OからTLを通る線VL、OからTRを通る線VRとすると、CL⊥VL、CR⊥VRなる関係を満たすキャンバ角が車両旋回時のエネルギー損失低減において最適であることを発明者らは見出した。したがって、後に説明する本発明の車両用旋回制御装置においては、このような関係を満たすようにすることが望ましい。しかし、必ずしもこのような理想的な関係を採用する必要はなく、車両1の旋回においてキャンバ角を積極的に調整・変更するように制御することが本発明の主旨である。
図示するように線VLと地面Gがなす角度をα、線VRと地面Gがなす角度をβとする。また、TLから地面Gに下ろした垂線をHL、TRから地面Gに下ろした垂線をHRとすると、上記の関係から、左側の車輪4fl(又は4rl)のキャンバ角はαとなり、右側の車輪4fr(又は4rr)のキャンバ角はβとなる。したがって、
tanα=h/(R−0.5W)
tanβ=h/(R+0.5W)
の関係を満たすときに、車両1は理想的な旋回を行うことができる。
次に、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置の制御について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置の制御フローチャートを示す図である。図4の制御フローは、不図示の不揮発性記憶手段に記述された本実施形態の車両用旋回制御装置のプログラムに基づいて、図2におけるECU(電子制御ユニット)10、アクセルペダルセンサ11、ブレーキペダルセンサ12、操舵角センサ13、車速センサ14、ヨーレートセンサ9、モーター5fl、5fr、5rl、5rr、キャンバ角制御機構6fl、6fr、6rl、6rrが協働することによって実現される。当該プログラムは、車両1の全ての制御用プログラムの一つのルーチンである、というようにも考えることができる。なお、図4に示されたフローチャートによる制御は、図には示されていないイグニッションスイッチがオンに切り換えられてECU(電子制御ユニット)10が起動されることにより開始され、図には示されていないイグニッションスイッチがオフに切り換えられるまで所定の時間毎に繰返し実行される。
以下の車両用旋回制御装置の制御フローチャートにおいて、車両1の旋回方向に車輪を傾ける時(旋回外輪をネガティブキャンバ、旋回内輪をポジティブキャンバ)のキャンバ角を正の値と定め、逆に車両1の旋回方向と逆に車輪を傾ける時(旋回外輪をポジティブキャンバ、旋回内輪をネガティブキャンバ)のキャンバ角を負の値と定める。
図4において、ステップS100で処理が開始されると、まずステップS101に進み、ECU(電子制御ユニット)10は操舵角センサ13からステアリングの回転角を読み込む。次に、ステップS102においては、ECU(電子制御ユニット)10は車速センサ14から車両1の速度を読み込む。
ステップS103においては、車両用旋回制御装置における制御が既にキャンバモードとっており、さらに速度が10km/h以上であるかどうかが判定される。なお、ここで速度を10km/hとしてあるのは、あくまで発明の把握がし易いように例示的に数値を示したものであり、特にこのように速度を限定するものではない。また、キャンバモードについては後述する。
ステップS103における判定の結果がNoである場合は、ステップS115に進む。ステップS103においてYesである場合には、S104へと進む。このステップS104以降の処理ルーチンを本明細書においてはキャンバモードと称することとする。
ステップS115において、読み込まれた速度に基づいて車両1の速度が15km/h以上であるかどうかが判定される。このステップにおいて、速度が15km/h以上であれば、車輪にキャンバ角を付与することによって旋回する方がよいので、ステップS104へと進み、キャンバモードに入る。また、ステップS115での判定結果がNoであればステップS116へと進む。なお、ステップS115において、判定基準速度を15km/hとしてあるのは、あくまで発明の把握がし易いように例示的に数値を示したものであり、特にこのように速度を限定するものではない。ここでの判定基準速度は、ステップS103における判定基準速度10km/hより速い速度であればよい。
ステップS115における判定がNoである場合には、本発明の車両用旋回制御装置における制御が「通常モード」であると定義する。この場合には、車両1の旋回は、車輪にキャンバ角を付与することによって旋回せずに、通常の車輪の操舵のみによって車両1を旋回させる。ステップS115における判定がNoである場合には、ステップS116に進む。ステップS116では、キャンバ角の補正値として0degが設定される。すなわち、キャンバ角の変更は行われず、通常の車輪の操舵のみで旋回を行い、キャンバ補正値が初期化される。ステップS116からはステップS117へと進み、制御フローはENDとなる。
ステップS104以降は、本発明の車両用旋回制御装置における制御が「キャンバモード」であると定義される。ステップS104においては、ステアリング回転角から旋回半径を求め、その旋回半径を用い図3の考えでキャンバ角を求め、さらに補正値を加えたキャンバ角に設定される。キャンバ角補正値については、前回の制御フローのルーチンにおいて設定された補正値が用いられる。このキャンバ角補正値については後述する。
次に、ステップS105へと進み、ECU(電子制御ユニット)10はヨーレートセンサ9から車両1のヨーレートを読み込む。また、ステップS106においては計算によってヨーレートが計算される。ステップS105における読み込みヨーレートは、ジャイロなどからの実測値であり、ステップS106における計算ヨーレートは、ステアリング回転角から求められた旋回半径を用い(車速/旋回半径)によって計算をすることができる。
ステップS107においては、読み込みヨーレートが計算ヨーレート±(50/deg/sec/速度)以内であるかどうかが判定される。なお、ここで、読み込みヨーレートが、計算ヨーレーの「±(50/deg/sec/速度)」以内であるかどうかを判定基準としたのは、あくまで発明の把握がし易いように例示的に数値を示したものであり、特にこのように数値を限定するものではない。
ステップS107における判定結果がYesである場合、すなわち、読み込みヨーレートが計算ヨーレート±(50/deg/sec/速度)以内である場合には、車両1の旋回において、ニュートラルステアで旋回しており、車輪のキャンバ角を補正する必要がないので、ステップS108に進み、キャンバ角補正値として0degを設定し、引き続きステップS117に進み、処理ルーチンを終了する。なお、ステップS108における制御は、本発明の車両用旋回制御装置の制御においては、「低抵抗制御」と定義することとする。
ステップS107における判定結果がNoである場合、すなわち、読み込みヨーレートが計算ヨーレート±(50/deg/sec/速度)を超えたである場合には、ステップS109へと進み、車両1の旋回において、車輪のキャンバ角を補正するようにする。ここで、ステップS109以降のフローは、本発明の車両用旋回制御装置の制御においては、「ニュートラルステア制御」と定義することとする。
ステップS109において、現在のキャンバ角をECU(電子制御ユニット)10が読み込む。このステップで読み込まれるのは、後のステップにおいて、現在車輪に設定されているキャンバ角が、キャンバ制御機構6fl、6fr、6rl、6rrが許容する範囲の限界にあるかどうかを判定する際に用いるためである。
ステップS110においては、(読み込みヨーレート)>(計算ヨーレート)であるか否かが判定される。ステップS110判定結果がYesであれば、実測のヨーレートが、理論上のヨーレートより大きいこととなり、オーバーステア状態であることとなるので、ステップS111に進み、オーバーステアに対応するようにキャンバ角を設定する。
逆に、ステップS110判定結果がNoであれば、実測のヨーレートが、理論上のヨーレート以下であることとなり、アンダーステア状態であることとなるので、ステップS111に進み、オーバーステアに対応するようにキャンバ角を設定する。
ステップS111では、オーバーステア状態を後輪にプラスのキャンバ角を付与することで修正しようとするものであるが、後輪のキャンバ制御機構6rl、6rrが許容量限界のキャンバ角をとっているかどうかを判定する。つまり、ステップS111では、さらに、キャンバ角を+1degできるかどうかを判定する。この判定には、ステップS109にて読み込まれたキャンバ角が用いられる。ステップS111における判定の結果Yesであれば、ステップS112へと進み、後輪のキャンバ角補正値として+1degを設定する。ここで、設定された+1degは、次に本フローチャートの制御が実行されるときに、ステップS104で付加される。ステップS112からは、ステップS117へと進み処理が終了する。ステップS111における判定の結果Noであれば、もうこれ以上キャンバ角を増やすことができないということなので、ステップS117に進み処理を終了する。
ステップS113では、アンダーステア状態を前輪にプラスのキャンバ角を付与することで修正しようとするものであるが、前輪のキャンバ制御機構6fl、6frが許容量限界のキャンバ角をとっているかどうかを判定する。つまり、ステップS113では、さらに、キャンバ角を+1degできるかどうかを判定する。この判定には、ステップS109にて読み込まれたキャンバ角が用いられる。ステップS113における判定の結果Yesであれば、ステップS114へと進み、前輪のキャンバ角補正値として+1degを設定する。ここで、設定された+1degは、次に本フローチャートの制御が実行されるときに、ステップS104で付加される。ステップS114からは、ステップS117へと進み処理が終了する。ステップS113における判定の結果Noであれば、もうこれ以上キャンバ角を増やすことができないということなので、ステップS117に進み処理を終了する。
なお、ステップS111、S112、S113、S114にて、キャンバ角の補正値を+1deg単位で行う例について説明したが、キャンバ角の補正値を1deg刻みとしたのは、あくまで発明の把握がし易いように例示的に数値を示したものであり、特にこのように補正値を1deg刻みと限定するものではない。
また、本実施形態においては、車両1のオーバーステア対応として、後輪のキャンバ角補正値を+1degとし、また、アンダーステア対応として、前輪のキャンバ角補正値を+1degとするように設定されているが、オーバーステア対応として、前輪のキャンバ角補正値を−1degとし、また、アンダーステア対応として、後輪のキャンバ角補正値を−1degとするように設定することも可能であり、前輪のみ、後輪のみのキャンバ角を付与可能な車両にも本発明を適用することができる。また、少なくとも1つの車輪のキャンバ角を変更することで本目的を達成することが可能である。このようなオーバーステア、アンダーステア対応を行った場合には、図4におけるステップS104、S111、S112、S113、S114が変更となる。
なお、本実施形態において示したフローチャートに限定されることなく、本発明の主旨から逸脱しない限り種々のフローチャートを用いて、本発明の車両用旋回制御装置を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態によれば、車両1の車輪に適宜キャンバ角を付与することによって、コーナリング抵抗の発生しにくいキャンバスラストをコーナリング力として利用することにより車両旋回時のエネルギー損失を低減させることができるとともに、旋回時に車両の姿勢(回頭モーメント)を安定させることができるので、旋回時の走行性能も向上する。
本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置を備えた車両の主要構成の概略を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置のシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置におけるキャンバ角の役割を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る車両用旋回制御装置の制御フローチャートを示す図である。
符号の説明
1・・・車両、2・・・車体、3・・・ステアリング、4fl・・・左前輪、4fr・・・右前輪、4rl・・・左後輪、4rr・・・右後輪、5fl・・・左前輪用モーター、5fr・・・右前輪用モーター、5rl・・・左後輪用モーター、5rr・・・右後輪用モーター、6fl・・・左前輪用キャンバ角制御機構、6fr・・・右前輪用キャンバ角制御機構、6rl・・・左後輪用キャンバ角制御機構、6rr・・・右後輪用キャンバ角制御機構、7・・・アクセルペダル、8・・・ブレーキペダル、9・・・ヨーレートセンサ、10・・・ECU(電子制御ユニット)、11・・・アクセルペダルセンサ、12・・・ブレーキペダルセンサ、13・・・操舵角センサ、14・・・車速センサ

Claims (4)

  1. 少なくとも一つの車輪にキャンバ角を付与可能な車両の車両用旋回制御装置において、
    旋回時一定の速度を超えた場合に、車輪のキャンバ角を旋回半径に応じた角度に設定することを特徴とする車両用旋回制御装置。
  2. 車両のヨーレートを計測するヨーレート計測手段と、理論上のヨーレートを計算するヨーレート計算手段とを有し、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートから一定以上乖離しているとき、車輪のキャンバ角を補正することを特徴とする請求項1に記載の車両用旋回制御装置。
  3. 該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより大きいときには、車両の旋回する方向に後輪のキャンバ角を補正することを特徴とする請求項2に記載の車両用旋回制御装置。
  4. 該車両は前輪、後輪からなる車輪を備え、該ヨーレート計測手段によって得られるヨーレートが、該ヨーレート計算手段によって得られるヨーレートより小さいときには、車両の旋回する方向に前輪のキャンバ角を補正することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用旋回制御装置。
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