JP2008054594A - 脱穀装置 - Google Patents

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郁朗 上加
Masami Matsui
正実 松井
Koji Izumi
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Abstract

【課題】一番物の選別性能を向上させるようにする。
【解決手段】扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の始端側に構成される移送棚49の下部には該移送棚49上の水分を霧化することが可能な超音波振動子53を設けたことを特徴とする脱穀装置の構成とする。また、超音波振動子53の作動は、移送棚49上の水分値が所定値以上で作動するように構成したことを特徴とする脱穀装置の構成とする。
【選択図】図6

Description

この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
扱室内に扱胴を軸架して構成し、この扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、揺動選別棚で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、揺動選別棚にはこの揺動選別棚を加熱する発熱体を設ける構成である。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−305950号公報
前述のような技術では、濡れ扱ぎ状態のときにおいて発熱体を加熱すると、揺動選別棚は温まった状態となり、被処理物が揺動選別棚上に堆積するのを防止できるようになるが、穀粒が直接発熱体に触れると、穀粒が損傷してしまうことがある。また、発熱体の制御は難しいという欠点がある。例えば、熱を検出するセンサが故障したりすると、発熱体が暴走してしまって、被処理物が発火する不具合が発生することがある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消するものである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の始端側に構成される移送棚49の下部には該移送棚49上の水分を霧化することが可能な超音波振動子53を設けたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
請求項1の作用は、扱室33内の扱胴31で脱穀された被処理物は、扱網30より下方の揺動選別棚38上に落下する。揺動選別棚38の始端側に構成される移送棚49の下部に設けている超音波振動子53を作動すると、移送棚49上の水分が霧化する。
請求項2記載の発明では、前記超音波振動子53の作動は、前記移送棚49上の水分値が所定値以上で作動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
請求項2の作用は、請求項1の作用に加え、移送棚49上の水分値が所定値以上になると、超音波振動子53が作動する。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、超音波振動子53が作動すると、移送棚49上の水分は霧化する。これにより、被処理物が移送棚49上にへばり付くのを防止できるようになる。そして、濡れ扱ぎ状態であっても、被処理物はスムーズに移送棚49上を搬送されていくので、詰まり等が発生するのを防止できるようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、超音波振動子53は水分値が所定値以上で作動するので、無駄な電力の使用を防止できるようになる。そして、水分値が低い状態では超音波振動子53は作動しないので、その間においては、超音波振動子53の冷却効果が高まって寿命が長くなるようになる。
図1及び図2には、本発明を具現化した農業機械であるコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
前記脱穀装置9について、図3〜図5に基づいて説明する。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。33aは扱室33終端部に設けられている排出口である。
また、排塵処理胴35の前方には、二番処理胴39と二番処理胴受樋40(網や格子状のものでもよい。)からなる二番処理室41が構成されている。二番処理胴39は、本実施例では扱胴31の一側(グレンタンク16側)であって、排塵処理胴35の前方にこの排塵処理胴35と一体的に構成されている。この二番処理胴39は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴39は二番処理胴軸42にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴35と二番処理胴39とは一体的に排塵処理胴軸36と二番処理胴軸42とで支持されている構成である。
さらに、図5は図4にて示すA−A断面図であるが、扱網30から漏れた被処理物は二番処理室41内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴39は二番物の他に、扱室33内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網30と二番処理胴受樋40(網や格子状でもよい)と排塵処理網34は、それぞれ扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35の下方に設けられている。
前記扱室33と二番処理室41と排塵処理室37の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚38が設置されていて、該揺動選別棚38の下方には、選別風送り方向始端側に唐箕43を設け、該唐箕43から送風される選別風の送り方向下手側には、風路44と風路45が設けられていて、この風路44と風路45の下手側に一番ラセン46を設け、該一番ラセン46の選別風送り方向下手側には二番ラセン47を設けている。この二番ラセン47にて収集された二番物を前記二番処理室41へ揚穀するための二番揚穀筒48が設けられている。
前記揺動選別棚38の構成について説明する。揺動選別棚38は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚49,脱穀物を選別するグレンシーブ38a,二番物を選別するチャフシーブ38b,排塵物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵物を機外に移送して放出するストローラック38cとから構成されている。該ストローラック38cの下方は、二番物を二番ラセン47内へ案内する二番棚先47aで構成されていて、この二番棚先47aの終端部近傍まで前記排塵処理胴35が延出している構成である。吸引ファン51は、選別室50内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴31に対して排塵処理胴35と対向する位置に設けられている。52は揺動選別棚38を揺動駆動させるクランク軸である。
前記刈取装置3から搬送されてきた穀稈は、脱穀装置9のフィードチェン15の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン15に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴31と扱網30により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚38上に落下して、該揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの風選作用により選別され、一番ラセン46内へと取り込まれていき、該一番ラセン46に取り込まれた穀粒は、グレンタンク16内に一時貯溜される構成である。脱穀後の排稈はフィードチェン15の終端部から、排稈チェン18の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター19に送られて切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
扱室31の残りの脱穀物は、後方へと搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室41内に取り込まれていく。該二番処理室41内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴39と二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀(特に、枝梗粒が処理される)されて、下方の揺動選別棚38上に落下していく。扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35は、共に選別風送り方向上手側から下手側を見た状況(脱穀装置9の正面視)において、時計回りで回転する構成である。従って、二番処理胴39の処理歯39aの向きは、脱穀物を選別風送り方向の上手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。
即ち、該処理歯39aには被処理物を選別風送り方向上手側に搬送する作用があり、さらに、被処理物を処理する作用も併せ持っている。即ち、処理歯39aは螺旋の一部であり、また、その円周方向の先端部と二番処理胴受樋40との間の相互作用にて被処理物を処理する構成となっている。二番処理胴39の搬送終端部に設けられている羽根39bは、被処理物を揺動選別棚38上に強制的に送り出すものである。
前記排塵処理胴35の排塵処理歯35aは、扱室33の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯35aは、排塵処理胴35の外周面に巻回いされているラセン形状となっている。
しかし、本実施例では、排塵処理網34の目合いが荒い(格子状)ので、一部の短い藁屑は揺動選別棚38上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室37の終端部まで搬送されて、排塵処理胴35の終端部の羽根35bにてストローラック38c上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室37内にて搬送される間に、排塵処理胴35とこの排塵処理胴35の設けられている処理歯35cと排塵処理網34との相互作用で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物はほぐされて中に混在している穀粒(いわゆるササリ粒)が取り出されて下方の揺動選別棚38上に落下し、さらに、二番ラセン47内へと回収されていく構成である。
前述のように、扱室33内の脱穀物で揺動選別棚38上に落下せず、二番処理室41内にも取り込まれなかった残りの脱穀物は、扱室33の終端部まで搬送されていく。この扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物は、排塵処理室37内に取り込まれ、取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向下手側に搬送されていく。また、扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室37内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚38上に落下していく構成である。
扱室33内の終端部から排塵処理室37内に脱穀物を送る際において、脱穀物が詰まらないように、扱室33から排塵処理室37への引継ぎ部分においても、排塵処理胴35の外周にラセン形状の排塵処理歯35aを設けていて、該排塵処理歯35aの送り作用で引継ぎ部に脱穀物が詰まらないようにしている。
このような、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風の作用にもかかわらず、一番ラセン46内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番ラセン47内へと取り込まれていく。該二番ラセン47内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒48にて前記二番処理室41の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室33からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、終端部の羽根39bにより下方の揺動選別棚38上に強制的に落下していく構成である。
図6は揺動選別棚38の移送棚49付近の拡大図を示している。
移送棚49の下部には、超音波振動子53を設ける構成としている。100は制御装置である。54は脱穀装置9のフィードチェン15にて搬送中の穀稈の水分量を検出する水分センサである。前記超音波振動子53で超音波を発生させることにより、移送棚49は超高速状態で振動するので、該移送棚49上の水分は霧化するようになる。これにより、移送棚49上の水分は除去されるので、移送棚49上に被処理物がへばり付くのを防止できるようになる。また、移送棚49上の被処理物の移送能力が低下するのを防止できるようになる。
前記超音波振動子53の駆動は、脱穀装置9のフィードチェン15にて搬送されている穀稈の水分量が所定値以上の場合に行なう。即ち、水分センサ54が所定値以上の値を検出した場合とする。これにより、移送棚49や揺動選別棚38全体に発生する振動を低減させることができるようになる。前記水分センサ54については、移送棚49上に存在する被処理物の水分値を直接測定するようにしてもよい。
前記水分センサ54による測定値が所定値以上であっても、超音波振動子53を作動させるタイミングを工夫するようにする。図7に示すように、揺動選別棚38の揺動サイクルにおいて、B区間は揺動選別棚38が揺動上昇している区間であり、C区間は揺動選別棚38が揺動下降している区間であるが、C区間で超音波振動子53を作動させるようにする。このC区間は、移送棚49によって被処理物が後方に飛ばされて略空中に浮いているときである。C区間は、図7に示しているように、揺動サイクルのアッパーレベルULからロワーレベルLLまでの間である。これにより、移送棚49上にはほとんど何も無い状態、又は少ない状態で移送棚49が超音波振動するので、移送棚49上の水分の霧化が促進されるようになる。
前記B区間については、超音波振動子53を作動させないことにより、該超音波振動子53自体の冷却効果が望めるようになる。また、超音波振動子53の寿命が長くなるようになる。
図8と図9に示す55は、コンバインの穀稈搬送通路に設けている扱深さセンサである。該扱深さセンサ55は、光学的センサであり入口漏斗56に設ける構成としている。即ち、本実施例においては、搬送される穀稈の裏側から扱深さを光学的に検出する構成としている。従来のように、搬送される穀稈の上方から光学的センサで扱深さを検出しようとすると、穀稈が上方に向かってばらけているので、レンズなどの光学系や光軸合わせ等が必要となり、センサが大型化して高コストになっていたが、このような欠点を防止できるようになる。そして、センサが小型化して低コストを実現できるようになる。
前記光学的な扱深さセンサ55の構造を図10に示している。扱深さセンサ55は、発光部55a、受光部55b、ガラス55c及び可視カットフィルタ55dから構成されている。用いる波長は、変調した赤外線領域で太陽光と区別し、太陽光に含まれる可視光は、可視カットフィルタ55dで、長波長側の赤外光は受光素子の限界波長を利用してカットする構成としている。
このような光学的なセンサを用いることで、従来のような感知レバー式のように穀稈がセンサに引っ掛かるのを防止できるようになる。
本実施例においては、前述した光学的な扱深さセンサ55をニ個用いる構成としている。図9に示しているように、株元側の扱深さセンサ55xと穂先側の扱深さセンサ55yとから構成している。株元側の扱深さセンサ55xが連続検出状態であって、穂先側の扱深さセンサ55yが検出しない状態が適正な扱ぎ深さ状態である。また、穂先側の扱深さセンサ55yが検出状態であれば、深扱ぎ状態なので、供給搬送装置10を浅扱ぎ側に移動させ、穂先側の扱深さセンサ55yが非検出状態であれば、浅扱ぎ状態なので、供給搬送装置10を深扱ぎ側に移動させて適性な扱ぎ深さとなるように制御する。
前述した光学的な扱深さセンサ55においては、ガラス55cで覆っているので、以前の作業状況やコンバインの保管状況によっては、ガラス55cの表面が汚れている場合がある。このような状況で検出すると、誤検出状態となってしまう。そこで、穀稈が流れてきてから所定時間、又はコンバインが所定距離走行する間においては、扱深さ制御を実行しないようにする。そして、この間に搬送されてくる穀稈の重力によってガラス55cの表面がクリーニングされるので、ガラス55cの表面がクリーニングされると誤検出状態を防止できるようになる。
前述したように、光学的な扱深さセンサ55においては、特定の波長のみを受光する必要がある。図11においては、受光部55bに入ってくる波長とそのスペクトルエネルギー量を示している。縦線Dの左側の領域D1は可視領域であるので、この可視領域D1については、前述した可視カットフィルタ55dでカットする。また、縦線Dの右側の領域E1は赤外領域であるが、この領域全てを受光部55bで受光するようにすると、領域が広すぎて正確な検出ができない。そこで、受光部55bの受光素子の特性として、縦線Eの右側の領域E2をカットして受光しない構成とする。これにより、受光部55bで受光する波長は、特定の波長に限定されるので、太陽光の外乱による影響を防止できて正確な検出ができるようになる。
図12に示しているように、ガラス55cの表面に汚れ57が付着していると、発光部55bから出された光Fは、汚れ57によって反射してしまう(光F1)。この反射光F1が受光部55bで受光されてしまうと、例えば、穀稈がない場合であっても穀稈があるかのように誤検出してしまう。そこで、汚れによって反射する光F1と、穀稈によって反射する光F2との違い(波長)を制御装置に予め記憶しておいて、受光部55bで受光される光については、前記汚れによって反射する光F1と、穀稈によって反射する光F2との比較を行うようにする。そして、制御装置が穀稈によって反射する光F2と判断した場合にのみ、扱深さ制御を行なうようにする。これにより、供給搬送装置10の誤作動を防止できるようになる。また、制御装置が穀稈によって反射する光F2と判断した場合、アラームや表示パネル等に警告表示するようにする。これにより、ガラス55cの表面が汚れていることが認識できるようになるので、こびり付いた頑固な汚れを意識的に掃除して精度の良い制御ができるようになる。
前記受光部55bについては、対象物の大きさによって受光量が変化するという特性があり、検出電圧が変化してしまうが、本実施例においては、前述したように変調光のみを検出し、さらに、このときの電圧値を規格化することで、対象物の大きさの違いによる検出電圧の違いを防止できるようになる。これにより、安定した検出が可能となる。
前述した発光部55aと受光部55bにおいて、発光部55aの発光素子Pと受光部55bの受光素子Qについては、指向性の弱い特性を有する素子で構成するようにする。従来、隙間の多い穀稈の有無を検出する場合、光の照射面積が小さいと光が隙間に入り、検出が安定しないという現象が発生していたが、このような不具合を防止できるようになる。そして、広い面積に亘り照射できるので、安定した穀稈の有無を検出できるようになる。
図12は、発光部55aの発光素子Pと受光部55bの受光素子Qとの間に、空間部Gを有する構成である。これにより、穀稈がガラス55cの表面に接している場合であっても、穀稈の有無の検出精度が向上するようになる。
図13及び図14については、前述のようにして扱ぎ深さが調節された後において、脱穀装置9で脱穀される穀稈の状態を示している。このような脱穀方式は、図3で説明した脱穀装置の別実施例である。扱胴58の外周には、複数の線材59(扱歯59)が法線方向に設けられており、しかも線材59は互いに近接していて密植されている状態である。そして、穀稈は扱胴58の回転軸60と略平行状態で搬送される構成としている。
図15に示すように、穀稈は台61に載った状態で矢印方向にフィードチェンで搬送されるが、穂先部分が途中の空間部62を通過する際に、矢印63のように所定時間下方に下がるようになる。このときに、扱胴58の回転により線材59が穂先部分の穀粒に当接することとなる。これにより、穀粒は脱粒されるようになる。穀粒の性質として、穀稈の長手方向に対して脱粒(図3の場合の脱穀方式)しようとすると、大きな力が必要であるが、穀稈に対して直角方向に力を与えると、小さな力で脱粒するようになる。
したがって、図14や図15に示すような脱穀方式では、小さな力で脱粒が可能となる。即ち、扱胴58の回転数は従来に比べて低い回転数でよい状態となるので、脱穀装置やコンバイン全体に掛かる負荷を低減させることができるようになる。また、扱胴58の回転数は従来に比べて低い回転数でよいので、脱粒時に発生する藁屑は極端に少なくなり、一番の選別性能が大幅に向上するようになる。
また、前述のように、複数の線材59(扱歯59)は互いに近接していて密植されている状態であるので、穂先部分に存在する穀粒の脱粒ミスを防止することができるようになる。
図15に示す64の部分は格子であるが、この格子部分64に対してフィードチェンで搬送される穀稈が当接する。即ち、線材59による脱粒作用後においても、再度格子部分64で脱粒されるので、扱ぎ残しを防止できるようになる。また、線材59による穂先部分が跳ね上げられるので、この跳ね上げ作用の力も加わることで、格子部分64に対する衝突衝撃が大きくなり、これにより脱粒作用が向上するようになる。
図16の脱穀方式は、ハーベスタ等に利用できる。即ち、作業者は穀稈を手に持った状態で載置部であるホルダ65上に載せる。すると、回転しているベルト66の表面の突起67が次々と穀稈に当って、穀稈をホルダ65の下方に押し下げる。次に、扱胴58の線材59が穂先部分に対して直角方向に当たることで、穀粒は脱粒されるようになる。脱粒後の排藁は、手に持った状態で矢印68方向へと移動させていく。これにより、ハーベスタ等においても、小さな力で脱粒が可能となる。
前記ベルト66は、扱胴58の回転軸60からベルト69で駆動する構成としている。これにより、伝動系がコンパクトな構成となる。
図17は穀粒排出オーガ21の拡大図であるが、穀粒排出オーガ21は回動支点70を軸芯にして、ニ分割可能に構成している。21a側が穀粒搬送方向上手側であり、21bが穀粒搬送方向下手側である。そして、ニ分割後は、図18に示しているように、穀粒搬送方向上手側21aについては蓋71で閉塞する構成としている。これにより、穀粒排出オーガ21内に残っている穀粒がこぼれるのを防止できるようになる。また、前記回動支点70部分には、摩擦ブレーキ板71aを設けているので、回動後の穀粒搬送方向下手側21bのオーガについては、不用意に回動するのを防止できるようになる。
コンバインの左側面図 コンバインの正面図 脱穀装置の側断面図 脱穀装置の平面図 脱穀装置正面の断面図 脱穀装置の一部の拡大図 揺動選別棚の揺動サイクル線図 コンバインの平面図 断面図 断面図 波長を示すグラフ図 断面図 断面図 断面図 断面図 断面図 平面図 正面図
符号の説明
9 脱穀装置
30 扱網
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
49 移送棚
53 超音波振動子

Claims (2)

  1. 扱室(33)内に扱胴(31)を軸架して設け、該扱室(33)下側の扱網(30)より漏下する被処理物を、揺動選別棚(38)で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚(38)の始端側に構成される移送棚(49)の下部には該移送棚(49)上の水分を霧化することが可能な超音波振動子(53)を設けたことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記超音波振動子(53)の作動は、前記移送棚(49)上の水分値が所定値以上で作動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011229398A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Iseki & Co Ltd 脱穀機の揺動選別装置

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