JP2008045337A - 鋼管杭の杭頭処理方法 - Google Patents

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Makoto Nishizaki
誠 西崎
Tetsuo Hiramatsu
哲雄 平松
Takashi Kojima
崇史 小島
Yoshinori Sumitomo
義則 住友
Hitoshi Kuwamura
仁 桑村
Tadaichi Shishido
唯一 宍戸
Hikari Senda
光 千田
Tsutomu Kobayashi
努 小林
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Abstract

【課題】この発明は、鋼管杭の杭頭部と杭頭キャップが形成する空間内部に充填材を充填することにより、該杭頭キャップを鋼管杭の杭頭部に固定する、鋼管杭の杭頭処理方法に関する。
【解決手段】この発明の鋼管杭の杭頭処理方法は、地中に埋没された鋼管杭1の杭頭部2に建造物の荷重を受ける杭頭プレート3と該杭頭プレート3にその一方端縁が接続された円筒部4を有する杭頭キャップ5を被せ、前記鋼管杭1の杭頭部2と前記杭頭キャップ5が形成する空間内部6に充填材7を充填する鋼管杭の杭頭処理方法において、前記杭頭部2の外周面2aと前記円筒部4の内周面4aが形成する隙間8に先端の断面形状が略楔形である楔形部材9を該隙間8の下方から介在させるものである。
【選択図】図2

Description

この発明は、鋼管杭の杭頭部と杭頭キャップが形成する空間内部に充填材を充填することにより、該杭頭キャップを鋼管杭の杭頭部に固定する、鋼管杭の杭頭処理方法に関する。
従来、鋼管杭の杭頭部に杭頭キャップを取付ける鋼管杭の杭頭処理方法においては、図13に示すように、引き抜け防止用のスタッドボルト100が埋め込まれた既製杭101の杭頭部102に、上部構造103と接続される、レベル調節ボルト104を具備した杭頭キャップ105を冠し、既製杭101の杭頭部102と杭頭キャップ105との間にモルタル,コンクリート、若しくはグラウトなどからなる充填接合材106を充填することで既製杭101の杭頭部102に杭頭キャップ105を固定するものがある(例えば特許文献1)。
特開平9−25637号公報
しかし、上述に示すような従来の鋼管杭の杭頭処理方法においては、建造物の梁等が、施工誤差や材料の形状誤差等により鋼管杭の中心軸からずれている場合、若しくは地震等の水平力により、杭頭部に大きな曲げモーメントが発生し、円筒部の端縁付近の充填材に過剰な応力が発生する。その結果、既製杭101と杭頭キャップ104との間の充填接合材106に過剰な応力が発生し、該充填接合材106が変形若しくは破損すると共に、建造物の安定性にも大きな影響が生じる可能性がある。
この発明は上記のような種々の課題を解決することを目的としてなされたものであって、杭頭部に曲げモーメントが発生した際に、空間内部の充填材の変形、若しくは破損を防止するための鋼管杭の杭頭処理方法に関する。
上記目的を達成するために、請求項1記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、地中に埋没された鋼管杭の杭頭部に建造物の荷重を受ける杭頭プレートと該杭頭プレートにその一方端縁が接続された円筒部を有する杭頭キャップを被せ、前記鋼管杭の杭頭部と前記杭頭キャップが形成する空間内部に充填材を充填する鋼管杭の杭頭処理方法において、前記杭頭部の外周面と前記円筒部の内周面が形成する隙間に先端の断面形状が略楔形である楔形部材を該隙間の下方から介在させることを特徴としている。
請求項2記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材が略環状であり、該楔形部材の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形であることを特徴としている。
請求項3記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材の円周方向にスリットが設けられていることを特徴としている。
請求項4記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材が円周方向に複数に分割されていることを特徴としている。
請求項1記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記杭頭部の外周面と前記円筒部の内周面が形成する隙間に先端の断面形状が略楔形である楔形部材を該隙間の下方から介在させている。これによって、杭頭部に大きな曲げモーメントが発生し、円筒部の端縁付近の充填材に過剰な応力が発生した際には、前記楔形部材によってその過剰な応力が受け止められて、前記空間内部に充填された充填材が変形、若しくは破損することがない。
請求項2記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材が略環状であり、該楔形部材の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形である。これによって、杭頭部に大きな曲げモーメントが発生し、円筒部の端縁付近の充填材に過剰な応力が発生した際にも、楔形部材が円筒部の内周面を均一に支持するため、前記空間内部に充填された充填材が変形、若しくは破損することがない。
請求項3記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材の円周方向にスリットが設けられている。これによって、楔形部材の外径が、鋼管杭の杭頭部の外径誤差に対して追随することができ、容易に該鋼管杭の杭頭部に該楔形部材を装着することができる。
請求項4記載の鋼管杭の杭頭処理方法は、前記楔形部材が円周方向に複数に分割されている。これによって、鋼管杭の杭頭部を挟み込むようにして該杭頭部に楔形部材を、容易に装着することができる。
この発明における鋼管杭の杭頭処理方法における最良の実施形態について、以下図2に基づいて説明する。この発明の鋼管杭の杭頭処理方法は、地中に埋没された鋼管杭1の杭頭部2に建造物の荷重を受ける杭頭プレート3と該杭頭プレート3にその一方端縁が接続された円筒部4を有する杭頭キャップ5を被せ、前記鋼管杭1の杭頭部2と前記杭頭キャップ5が形成する空間内部6に充填材7を充填する鋼管杭の杭頭処理方法において、前記杭頭部2の外周面2aと前記円筒部4の内周面4aが形成する隙間8に先端の断面形状が略楔形である楔形部材9を該隙間8の下方から介在させる方法である。
そして、必要に応じて、図6に示すように、前記楔形部材9は、該楔形部材9の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形である略環状の部材であり、さらに、前記楔形部材9の円周方向にスリット10が設けられている。若しくは、図8に示すように、前記楔形部材9が円周方向に複数に分割されている。
前記杭頭キャップ5は、図2に示すように、地中に埋没された鋼管杭1の杭頭部2に建造物の梁X等の荷重を受ける杭頭プレート3と該杭頭プレート3にその一方端縁が接続された円筒部4を有するものである。そして、杭頭プレート3は、例えば、図10に示すように、略円盤状の鋼板からなり、その大きさは、前記円筒部4の外径と略同等、若しくはそれ以上であればよいが、円筒部4の外径よりも大きく形成されているほうが、施工誤差や材料の形状誤差に対応し、上部構造を施工できるため好ましい。また、本願実施例においては、図10に示すように、杭頭プレート3aは略円盤状であるが、杭頭プレート3の形状は略円盤状に限定されるものではなく、矩形、楕円等の他の形状を採用してもよい。また、杭頭プレート3は、鋼板のほか、合成樹脂等の他の素材から作製してもよく、その厚みは求められる強度に応じて適宜設定される。
前記円筒部4は、図10に示すように、その内径が、鋼管杭1の杭頭部2の外径よりも大きい円筒状の鋼製部材であり、杭頭プレート3にその一方端縁が溶接等により接続されている。そして、杭頭部2の外周面2aや円筒部4の内周面4aの、双方若しくは片方に、凹凸加工若しくは凹凸形状を有する部材を別途設けてもよい(不図示)。これによって、空間内部6に充填された充填材7の硬化後に、それらの凹凸形状がアンカーの役割を果たし、円筒部4の内周面4aと充填材7、該充填材7と杭頭部2の外周面2aの界面の接着強度を向上することができ、さらに強固に鋼管杭1の杭頭部2に杭頭キャップ5を固定することができる。
また、本願実施例においては、図11に示すように、杭頭プレート3を略長円形に形成すると共に、該杭頭プレート3を円筒部4の中心軸から該杭頭プレート3の中心が偏心するように取付けられた杭頭プレート3bを使用することができる。これによると、杭頭プレート3に接合される建造物の梁X等が、鋼管杭1の中心軸からずれている場合に、そのずれを補正することができると共に、同心円状に杭頭プレート3の外径を大きくするよりも経済的な部材設計が可能である。なお、この実施形態では、杭頭プレート3bを略長円形としたが、長方形であってもよく、これらの形状に限定されるものではない。
さらに、図10、及び図11に挙げたもの以外にも、図12に示すように、杭頭プレート3の端縁付近に建造物の梁X等の荷重が局所的に作用した際に、該杭頭プレート3が湾曲若しくは破損を防ぐためのスチフナー11が、取付けられた杭頭プレート3cを使用することができる。
そして、上述のような、本願実施例における杭頭プレート3は、図3に示すように、それぞれ前記空間内部6に充填材7を充填するための、杭頭プレート3外部から円筒部4内部へ貫通するような、少なくとも1つの注入孔12を備えている。それらは、図12における杭頭プレート3cのように、複数の注入孔12を設けたほうが、一度に複数の注入孔12から充填材7を充填可能であり、また、充填材7を充填する注入孔12とは別の注入孔12から空気が流出入するため、該充填材7の充填が容易になる。さらに、充填材7を充填する注入孔12とは別の注入孔12から、該充填材7が充填されている経過を容易に視認できるため好ましい。しかし、図10、及び図11に示すように、注入孔12は少なくとも1つあればよく、該注入孔12が、杭頭プレート3外部から円筒部4内部へ貫通するものであれば、該注入孔12の形成位置や個数は適宜変更することができる。
充填材7は、経時的に硬化する性質を有する、セメント等の無機材料、若しくはアクリル等の有機材料、またはそれらを混合した材料が使用される。そして、図3に示すように、杭頭キャップ5を鋼管杭1の杭頭部2に被せた際に、前記鋼管杭1の杭頭部2と前記杭頭キャップ5が形成する空間内部6に、杭頭プレート3に設けられた注入孔12から、該充填材7を充填する。そして、充填材7が硬化することによって、杭頭キャップ5が鋼管杭1の杭頭部2に固定される。また、その際には、鋼管杭1内側の空間に充填材7が流入しないように、図5及び図7に示すように、例えば、ウレタンや発泡ポリスチレン等の弾性変形可能な封止材13を、該封止材13と杭頭部2の内周面2bとの間に隙間が生じないように嵌入することが好ましい。しかし、鋼管杭1内側の空間に充填材7が流入しないように封止することができるものであれば、例えば、鋼管杭1の内径と略同等の大きさの鋼板や樹脂板等を溶接、接着剤、若しくはテープ等で鋼管杭1内側の空間を封止するようにしてもよく、本願実施例に限定されるものではない。
楔形部材9は、その先端の断面形状が略楔形で、杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aが形成する隙間8に該楔形部材9を下方から介在させている。そして、本願実施例において、楔形部材9は、例えば図6に示すように、楔形部材9が円筒部4の内周面4aを均一に支持できるように、その形状が略環状であって、該楔形部材9の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形の鋼製の部材である。そして、該楔形部材9の内径は、施工時に使用する鋼管杭1の杭頭部2の外径と略同等に形成されている。
また、必要に応じて、図6に示すように、楔形部材9の円周方向にスリット10が設けられている。そして、楔形部材9を杭頭部2に装着する際には、図5に示すように、該鋼管杭1の上方から該楔形部材9を挿入するようにして該杭頭部2に装着する。しかし、そのようにして杭頭部2に楔形部材9を装着する際に、該杭頭部2の外径誤差がある場合にも、該楔形部材9の円周方向にスリット10が設けられているため、該楔形部材9の外径が該杭頭部2の外径誤差に対して追随することができ、該杭頭部2に該楔形部材9を容易に装着することができる。また、図6に示すように、楔形部材9の円周方向に形成されたスリット10の幅は、その幅が小さい方が、前記空間内部6に充填材7を充填した際に、該充填材7が該スリット10の間から漏れにくいため好ましいが、該スリット10の幅は適宜変更することができる。
また、楔形部材9の外周面9aに、例えば2つの把手を、該把手が互いに相対するように取付けてもよい。そのようにすることで、杭頭部2に楔形部材9を装着する際には、把手を握持することで、該楔形部材9の杭頭部2への装着が容易になる。さらに、杭頭部2の外径に誤差が生じ、楔形部材9の該杭頭部2への装着が困難な際にも、2つの把手のそれぞれを該楔形部材9の半径方向外側に引張ることで、該楔形部材9の外径を若干大きくすることができるため、該楔形部材9を容易に該杭頭部2に装着することができる。
また、必要に応じて楔形部材9は、円周方向に複数に分割されいてもよい。そして、本願実施例においては、例えば図8に示すように、全体形状が略環状であり、該楔形部材9の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形である楔形部材9を、楔形部材9dと楔形部材9eの2つに分割している。これによって、図7に示すように、杭頭部2に、2つに分割された楔形部材9c、及び楔形部材9dを、該杭頭部2を挟んで相対する方向から装着することができる。そのため、杭頭部2の外径に誤差が生じた際にも、その誤差に影響されることなく、該杭頭部2に楔形部材9を容易に装着することができる。さらには、杭頭部2に杭頭キャップ5を被せた後にも、楔形部材9を該杭頭部2に装着することができる。
また、図4に示すように、地中に埋没された鋼管杭1の中心軸が鉛直線上から若干傾いている際には、該鋼管杭1の傾きを杭頭キャップ5により、杭頭プレート3が水平となるように補正すると共に、前述の複数に分割された楔形部材9の1片若しくは複数片を、図4に示すように、杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aの隙間8に介在させることができる。
また、楔形部材9の分割数は図8に示すように2つに分割するほうが、一人の作業者が両手で該楔形部材9を杭頭部2に装着することができ好ましいが、該楔形部材9の分割数は、2以上に分割してもよく適宜変更することができる。また、複数に分割した楔形部材9同士の間は、その間隔が小さい方が、前記空間内部6に充填材7を充填した際に、各楔形部材9同士の間から該充填材7が漏れにくく好ましいが、その間隔は適宜変更することができる。さらに、分割した各楔形部材9のそれぞれの外周面9aに、把手を取付けてもよく、そのため、鋼管杭1に楔形部材9を装着する際には、把手を握持することができ、該楔形部材9の杭頭部2への装着が容易になる。
また、楔形部材9の先端の断面形状は略楔形となるように形成されている。そして、本願実施例においては、図9に示すように、その先端が切取られたような楔形形状となっている。そして、楔形部材9の内周辺91と、傾斜辺92の成す角αは、例えば、本願実施例のように、約15度とするのが、該楔形部材9を隙間8に介在させ易く好ましい。また、楔形部材9の上辺93は、成形性や、先端の破損等を考慮すると、例えば、本願実施例のように、約1mmとするのが好ましい。しかし、楔形部材9の角αの大きさ、及び各辺の長さは、杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aが形成する隙間8に、楔形部材9の先端が介在するような形状であればよく、適宜変更することができる。
しかし、上述した楔形部材9を、杭頭部2に装着する際に、該杭頭部2の外径よりも楔形部材9の内径が若干大きい場合、若しくは複数に分割された楔形部材9を用いる場合には、該楔形部材9を杭頭部2に装着した後に、杭頭部2に対する楔形部材9の位置がずれる、若しくは杭頭部2から楔形部材9が離脱する等の問題が生じる場合がある。その際には、必要に応じて楔形部材9を杭頭部2に固定するために、例えばスポット溶接や接着剤、テープ、若しくは、磁石などの磁性材料等を使用することができる。
そして、図3に示すように、シール材14は、注入孔12から充填材7を空間内部6に充填した際に、円筒部4の内周面4aと楔形部材9の外周面9aの境界、及び楔形部材9の内周面9bと杭頭部2の外周面2aの境界から該充填材7が漏れるのを防止するために、それらの境界を覆うものである。これらのシール材14は、一般に防水処理等に用いられるコーキング材やシーリング材、テープ、ゴムバンド等が用いられるが、円筒部4の内周面4aと楔形部材9の外周面9aの境界、及び楔形部材9の内周面9bと杭頭部2の外周面2aの境界からの充填材7の漏れを防止できるようなものであれば、これらに限定されるものではない。
以下、図3及び図5に基づいて本願に係る鋼管杭の杭頭処理方法の施工手順について説明する。
まず、図3に示すように、鋼管杭1を地中に打設し、杭頭部2が所定の高さになるように、鋼管杭1を切断する。そして、鋼管杭1内側の空間に充填材7の流入を防止するための封止材13を、該封止材13と杭頭部2の内周面2bとの間に隙間が生じないように嵌入する。次に、図5に示すように、杭頭キャップ5を杭頭部2に被せた際に、杭頭プレート3が所定の高さになるように、楔形部材9を杭頭部2に装着し、その位置が変化しないようにスポット溶接等により該楔形部材9を該杭頭部2に固定する。
ここで、楔形部材9は、図7に示す2つに分割された楔形部材9c及び9dを用いてもよい。その場合には、杭頭キャップ5を杭頭部2に被せた際に、杭頭プレート3が所定の高さになるように、杭頭部2に、2つに分割された楔形部材9c、及び楔形部材9dを、該杭頭部2を挟んで相対する方向から装着する。そして、楔形部材9の位置が変化しないように、スポット溶接等により該楔形部材9を杭頭部2に固定する。また、複数に分割された楔形部材9を使用する際には、杭頭部2に杭頭キャップ5を被せた後に、該楔形部材9を杭頭部2に装着してもよい。
次に、図3に示すように、杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aが形成する隙間8に楔形部材9の先端が介在するように杭頭キャップ5を鋼管杭1の上方から杭頭部2に被せる。そして、図3に示すように、円筒部4の内周面4aと楔形部材9の外周面9aの境界、及び楔形部材9の内周面9bと杭頭部2の外周面2aの境界から充填材7が漏れるのを防止するためにシール材を設ける。その次に、図3に示すように、杭頭部2に杭頭キャップ5を被せた際に、該杭頭部2と杭頭キャップ5が形成する空間内部6に、杭頭プレート3に設けられた注入孔12から充填材7を充填する。この際には、充填材7が空間内部6に隙間なく充填されるように、適宜振動を与えながら該充填材7を充填してもよい。そして、数時間乃至数日間、充填材7が硬化するまで養生させた後、図1に示すように、杭頭プレート3と建造物の梁X等を溶接等により接合し、さらに上部構造を施工することで、建造物を完成させる。
ここで、建造物の梁Xが、図2に示すように、施工誤差や材料の形状誤差により鋼管杭1の中心軸からずれている場合、若しくは地震等により水平力が生じた場合には、杭頭部2に大きな曲げモーメントが発生し、円筒部4の端縁付近の充填材7に過剰な応力が発生する。しかし、上述のように杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aが形成する隙間8の最も応力のかかる場所に、楔形部材9を介在させることで、前述のような過剰な応力が発生した際にも、前記楔形部材9によってその過剰な応力が受け止められて、杭頭部2の外周面2aと円筒部4の内周面4aが形成する隙間8の充填材7が変形、若しくは破損することがない。さらに、鋼管杭1の1本当りの負担可能な水平力が従来と比較して大きくなるため、建造物1棟当りの鋼管杭1の数を減らすことができ、施工効率及びコストの削減にもつながる。そして、鋼管杭1の1本当りの負担可能な水平力が、充填材7の材質に依存することなく安定的となる。
この発明の鋼管杭の杭頭処理方法は、鋼管杭1のみならず、コンクリート製及び木製等の杭に対しても使用することが可能である。
本願実施例における施工全体図 本願実施例における施工拡大図 本願実施例における施工断面図 本願他の実施例における施工断面図 本願実施例における楔形部材の取付図 本願実施例における楔形部材の拡大図 本願実施例における他の楔形部材の取付図 本願実施例における他の楔形部材の拡大図 本願実施例における楔形部材の先端拡大図 本願実施例に用いられる第1の杭頭キャップを示す図 本願実施例に用いられる第2の杭頭キャップを示す図 本願実施例に用いられる第3の杭頭キャップを示す図 従来技術を示す図
符号の説明
1 鋼管杭
2 杭頭部
3 杭頭プレート
4 円筒部
5 杭頭キャップ
6 空間内部
7 充填材
8 隙間
9 楔形部材
10 スリット
12 注入孔
13 封止材
14 シール材

Claims (4)

  1. 地中に埋没された鋼管杭の杭頭部に建造物の荷重を受ける杭頭プレートと該杭頭プレートにその一方端縁が接続された円筒部を有する杭頭キャップを被せ、前記鋼管杭の杭頭部と前記杭頭キャップが形成する空間内部に充填材を充填する鋼管杭の杭頭処理方法において、
    前記杭頭部の外周面と前記円筒部の内周面が形成する隙間に先端の断面形状が略楔形である楔形部材を該隙間の下方から介在させることを特徴とする鋼管杭の杭頭処理方法。
  2. 前記楔形部材が略環状であり、該楔形部材の円周方向に渡ってその断面形状が略楔形であることを特徴とする請求項1記載の鋼管杭の杭頭処理方法。
  3. 前記楔形部材の円周方向にスリットが設けられていることを特徴とする請求項2記載の鋼管杭の杭頭処理方法。
  4. 前記楔形部材が円周方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項2記載の鋼管杭の杭頭処理方法。
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