JP2008045108A - 硬表面用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使い勝手の良いpHを有し、頑固な変質油汚れなどに対して優れた洗浄力を示す硬表面用洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)アルキル基の炭素数が3〜8であるモノアルキルグリセリルエーテル、(B)一般式(1)で示される特定の化合物、(C)アミン類、(D)分子量40〜400の多価カルボン酸及び/又はその塩、(E)界面活性剤(但し(A)及び(B)を除く)並びに水を含有し、(A)/(B)質量比、(A)+(B)含有量、(C)/(D)質量比、(C)+(D)含有量が、それぞれ特定範囲にあり、20℃でのpHが9.5〜11.5である硬表面用洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬表面用洗浄剤組成物に関する。
住居内の硬表面の汚れとして、特に台所の調理機器周辺に生じる汚れは、調理由来の油を中心とする汚れであり、特にコンロまわりは熱源が近いこともあって、油が変質し易く、非常に除去することが困難である。これら油由来の変質汚れを除去するために、溶剤を配合した強いアルカリの液体洗浄剤が提案されている。例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、溶剤臭の抑制されたブチルカルビトール(ジエチレングリコールモノブチルエーテルとも言う)を含有する硬表面用の洗浄剤組成物が記載されている。
また特許文献4(特開平11−189796号公報)及び特許文献5(特開平7−3289号公報)には、モノアルキルモノグリセリルエーテル、界面活性剤及びアルカリ剤又はビルダーを配合する硬表面用洗浄剤が記載されており、アルカリ剤としてアミン化合物、ビルダーとして有機酸塩が記載されている。また特許文献5の詳細な説明には任意成分として他の有機溶剤が挙げられており、具体的例としてジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられている。
特開平4−91197号公報 特開平5−214392号公報 特開平5−214393号公報 特開平11−189796号公報 特開平7−3289号公報
台所のレンジまわり、特にコンロ部やグリル部は、構造上、掃除が非常に面倒である。加えて前記したように、食材や油脂に由来する汚れは、熱により変質し硬化してしまうため除去が難しい。一般的にこのような汚れに対しては、有機溶剤を配合する高いアルカリ性の洗浄剤が用いられるが、これら洗浄剤は、そのpHのために手軽に使用しづらい一方で、pHを低減させた場合、洗浄力が不十分となる。加えて、最近では、生活面での清潔感が高まってきていることや、IH調理器などの構造上、掃除が容易なレンジが普及してきていることから、アルカリ性が抑えられた、手軽に使用することができる、硬表面用の洗浄剤が望まれている。
本発明は、高い洗浄力を持ち、pHが低く使用勝手に優れる硬表面用の洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)アルキル基の炭素数が3〜8であるモノアルキルグリセリルエーテル〔以下、(A)成分という〕、(B)下記一般式(1)で示される化合物〔以下、(B)成分という〕、(C)アミン類〔以下、(C)成分という〕、(D)分子量40〜400の多価カルボン酸及び/又はその塩〔以下、(D)成分という〕、(D)界面活性剤(但し(A)及び(B)を除く)〔以下、(E)成分という〕0.1〜5質量%、並びに水を含有し、
(A)と(B)の質量比が(A)/(B)=0.2〜5であり、
(A)と(B)の合計含有量が(A)+(B)=1〜15質量%であり、
(C)と(D)の質量比が(C)/(D)=5〜30であり、
(C)と(D)の合計含有量が(C)+(D)=2〜7質量%(但し(D)は酸形態として換算)であり、20℃でのpHが9.5〜11.5である硬表面用洗浄剤組成物に関する。
1(OR2mOH (1)
〔式中、R1は炭素数2〜6のアルキル基であり、mは1〜4の数であり、R2は炭素数2又は3のアルキレン基である。〕
本発明によれば、pHが従来のレンジ用洗浄剤よりも低く使い勝手の良い範囲にあるにもかかわらず、頑固な変質油汚れなどに対して優れた洗浄力を示す、硬表面用の洗浄剤組成物を提供することができる。本発明の硬表面用洗浄剤組成物は、浴室、台所廻り、グリルなどの一部調理器具、床、トイレなどの住居内の硬表面の洗浄に適用可能であり、特に調理器具廻りのコンロ、グリル、レンジなどの洗浄に対して、家庭内で簡易に使用できる。
<(A)成分>
(A)成分は、アルキル基の炭素数が3〜8であるモノアルキルグリセリルエーテルである。この化合物は基材損傷性への影響が少なく、優れた洗浄性を示す。前記特許文献4に開示されているが、本発明ではアルキル基の炭素数3〜8、洗浄力及び液体安定性の点から、好ましくは4〜6のアルキル基であり、より好ましくはアルキル基の炭素数が5の化合物である。(A)成分は、アルキル基の炭素数及び/又はアルキル基の構造の異なる化合物の混合物であってもよく、特に、炭素数4〜6のアルキル基において直鎖と分岐鎖の化合物が混在することを満たす混合物が、洗浄力の上で好ましい。
(A)成分は、アルコールとエピハロヒドリンやグリシドール等のエポキシ化合物をBF3等の酸触媒、あるいはアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法が一般的であり、特開2001−49291号公報に記載されているように複数の生成物を含む混合物として得られる。具体的には、エポキシ化合物の1位にペンタノールが付加した化合物(3−(ペンタンオキシ)−1,2−プロパンジオール)や、エポキシ化合物の2位に付加した化合物(2−(ペンタンオキシ)−1,3−プロパンジオール)が挙げられる。また、副生成物として、これら化合物にさらにエポキシ化合物が付加した多付加化合物がある。本発明では、これら副生成物の含有量が10質量%以下、特に好ましくは1質量%以下のモノアルキルグリセリルエーテルを用いることが好適である。
<(B)成分>
(B)成分は、下記、一般式(1)で示される化合物である。
1(OR2mOH (1)
〔式中、R1は炭素数2〜6のアルキル基であり、mは1〜4の数であり、R2は炭素数2又は3のアルキレン基である。〕
1がメチル基の化合物はmの割合によるが、蒸気圧が高い化合物が多く、揮発し易いため拭き取り中に溶剤が飛んでしまい十分な洗浄力が得られない。本発明では(B)成分は、20℃の蒸気圧が、2mmHg未満、特には1mmHg以下のものが好ましい。
(B)成分の具体的な化合物としては以下のものを挙げることができる。
例えばエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、が挙げられる。このうち、洗浄力に優れ、安価で且つ使用勝手に優れる化合物として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、モノプロピレングリコールモノブチルエーテル特にはジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。ジエチレングリコールモノブチルエーテルは、特許文献1に記載した他の溶剤含有量の少ない、溶剤臭が抑制されたものを用いることが好ましく、保存による臭気の発生を抑制するために、酸化防止剤を配合したものを用いることが好ましい。
本発明では、(A)成分、(B)成分を併用することで、硬表面汚れに対して優れた洗浄力を得ることができる。
<(C)成分>
本発明では(C)成分のアミン類とは、アミンまたはアンモニアを指す。アミン類は液体洗浄剤に配合する場合、アルカリ剤として働くことが知られている。本発明では下記一般式(2)〜(5)から選ばれるものを挙げることができる。
Figure 2008045108
〔式中、R11、R14、R16、R18、R20、R22、R23はそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R12、R13、R15、R17、R19、R21はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を示す。Dは、炭素数1〜3のアルキレン基又は酸素原子を示す。〕
一般式(2)で表わされる化合物としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル-1−プロパノール等が挙げられる。一般式(3)で表わされる化合物としては、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン等が挙げられる。一般式(4)で表わされる化合物としては、ジエチレントリアミン等が挙げられる。また、一般式(5)で表わされる化合物としては、モルホリン、N−エチルモルホリン等が挙げられる。
本発明において最も好ましいアミン類は、モノエタールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルプロパノール、アンモニアであり、この中でも特にモノエタノールアミンが好ましい。
(C)成分は、後述する(D)成分の多価カルボン酸またはその塩と組合わせることで、酸による洗浄剤のpHの変動を抑制することができ、その結果、対象汚れに由来する酸によるpHの低下がなく、弱アルカリ性で優れた洗浄性を得ることができる。
<(D)成分>
本発明の(D)成分は分子量40〜400、好ましくは90〜360、より好ましくは100〜300であって、分子中に2つ以上、好ましくは2〜6個のカルボン酸基を有する多価カルボン酸又はそれらの塩である。具体的にはギ酸、酢酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸選ばれるカルボン酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、メチルグリシン2酢酸、グルタミン酸2酢酸、セリン2酢酸、アスパラギン酸2酢酸から選ばれるアミノカルボン酸、及びこれらの塩が好適であり、特にクエン酸、コハク酸、エチレンジアミン4酢酸、が好ましい。塩はナトリウム塩、カリウム塩として配合することが好ましいが、(B)成分のアミン類との化合物との塩であってもよい。
<(E)成分>
本発明で用いる(E)成分の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤の1種以上を挙げることができる。特に、洗浄力や起泡力の点で非イオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を配合することが好ましい。なお本発明において(E)成分から(A)成分、及び(B)成分は除かれる。
陰イオン性界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルキル基を有するものであり、具体的にはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはこのエステル類等を挙げることができる。陰イオン性界面活性剤の塩はアルカリ金属塩、安定性を考慮した上でアルカリ土類金属塩を用いることができる。また、酸として配合し、後述する任意成分のアルカリ剤とともに塩を形成してもよく、本発明のpH要件を満たす限り(C)成分との塩を形成するものであってもよい。
非イオン性界面活性剤としてはポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルポリグルコシド、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、蔗糖脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリンモノエステル、プルロニック型界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
両性界面活性剤としてはアルキルアミンオキサイド、スルホベタイン、カルボベタイン等を挙げることができる。
陽イオン性界面活性剤としては、4級アンモニウム塩が挙げられる。
本発明では、特に洗浄力や起泡力の点で、下記(I)〜(VI)から選ばれる一種以上の界面活性剤が好ましい。
(I)炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩;
(II)炭素数10〜14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;
(III)炭素数8〜18、好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基を有する、EO平均付加モル数1〜8、好ましくは1〜6のポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩;
(IV)下記一般式(6)で示されるアルキルグリコシド;
30(OR31xy (6)
〔式中、R30は炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、又はアルキル(炭素数1〜6)フェニル基を示し、R11は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Gは炭素数5〜6を有する還元糖に由来する残基を示し、xはその平均値が0〜5の数を示し、yはその平均値が1〜10の数を示す。〕
(V)下記の一般式(7)で表されるアルキルアミンオキシド;
Figure 2008045108
〔式中、R40aは炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R40c及びR40dは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基である。R40bは炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、pは0又は1の数である。〕
(VI)下記の一般式(8)で表されるベタイン型両性界面活性剤。
Figure 2008045108
〔式中、R41aは炭素数9〜23、好ましくは9〜17、特に好ましくは9〜15のアルキル基又はアルケニル基であり、R41bは炭素数1〜6、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、rは0又は1の数である。R41c、R41dは、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R41eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは−COO-、−SO3 -、−OSO3 -から選ばれる基である。〕
<硬表面用洗浄剤組成物>
本発明の硬表面用洗浄剤組成物において、(A)成分と(B)成分の合計含有量は(A)+(B)=1〜15質量%であり、好ましくは2〜12質量%、より好ましくは3〜10質量%である。また、(A)成分と(B)成分の質量比は(A)/(B)=0.2〜5.0であり、好ましくは0.5〜4.5である。これらの範囲で優れた洗浄性を得ることができる。この範囲を満たした上で、組成物中の(A)成分の含有量は、1〜10質量%、更に2〜8質量%、(B)成分の含有量は1〜10質量%、更に2〜6質量%であることが好ましい。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物において、(C)成分と(D)成分の合計含有量は(C)+(D)=2〜7質量%であり、好ましくは3〜6質量%である。また、(C)成分と(D)成分の質量比は(C)/(D)=5〜30、好ましくは10〜25、より好ましくは12〜20である。これらの値の算出にあたり、(D)成分の量は酸形態に換算した量が用いられる。この範囲を満たした上で、組成物中の(C)成分の含有量は、1〜6質量%、更に2〜5質量%、(D)成分の含有量は0.07〜2質量%、更に0.1〜1質量%であることが好ましい。
(C)成分は液体洗浄剤に用いるアルカリ剤として知られており、(D)成分もまた金属イオン封鎖剤として洗浄剤に配合することが知られている。通常(C)成分であるアミン類は、液体洗浄剤に配合されることで洗浄剤のアルカリ性を高め、洗浄力の向上に寄与する。本発明では日常の使用に安易に使える程度のpHを提案するものであるから、本来は(C)成分の配合を低減すればこの目的を達成することができる。しかしながら、(C)成分を低減することは洗浄力の低下につながり、優れた洗浄力を得ることができない。本発明者らは、この原因を、洗浄時に生じる汚れ由来の酸にあることを見出し、これが洗浄剤のpHを急激に低下させてしまい洗浄力を低下させることを突き止めた。その上で、発明者らは、(C)成分であるアミン類の配合量をあえて増加し、日常の使用に安易に使用できる程度のpHを(D)成分である多価カルボン酸またはその塩の組み合わせにより達成することで、汚れ由来の酸によるpHの変動を抑制することを思い付き、前記(C)成分と(D)成分の条件に至った。
本発明の洗浄剤組成物中、(E)成分の界面活性剤の含有量は、0.1〜5質量%であり、充分な洗浄力を付与し、経済性を考慮すると、好ましくは0.2〜3質量%であり、より好ましくは0.5〜2質量%である。
本発明では、(E)成分として、前記(I)〜(VI)のうち、(IV)か(V)の少なくとも一方を含むこと、すなわち(IV)及び/又は(V)の界面活性剤を含有することが好ましく、これらの組成物中の合計量が0.1質量%以上、更には0.1〜2質量%であることがより好ましい。特には(IV)の界面活性剤を組成物中0.01〜1質量%及び(V)の界面活性剤を組成物中0.1〜1質量%含有することが最も好ましい。
なお本発明では、陰イオン性界面活性剤の含有量は酸形態の量で算出した質量%とする。また炭素数が8以上のアルキル基を持つポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、組成物中1質量%以上配合しないことが好ましい。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物のpHは、洗浄力と使用上のアルカリ性の観点から、25℃で、9.5〜11.5、好ましくは10.0〜11.0である。pHの調整は(C)成分及び(D)成分のみで行っても良いが、それ以外の酸及びアルカリを用いてもよく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、塩酸、硫酸、硝酸、脂肪酸をあげることができる。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物は液体であり、残部は水である。使用される水は微量に存在する金属などの成分や、硬度が高い場合は硬度成分を除去したイオン交換水などを使用することが好ましい。水の含有量は、組成物中好ましくは80〜97質量%、特に好ましくは85〜92質量%である。
<その他成分>
本発明の硬表面用洗浄剤組成物には、対象表面への影響を出さない程度に溶剤を配合してもよい。溶剤としては、(A)成分以外の炭素数2〜6の多価アルコール[以下(F)成分という]を挙げることができる。
本発明の(F)成分は、炭素数が2〜6、好ましくは炭素数が2〜5、より好ましくは2〜4の多価アルコールである。多価アルコールは、前記炭素数の炭化水素またはエーテル化合物の水素原子がヒドロキシ基に置換した構造を有するものが好ましい。また多価アルコールのヒドロキシ基の数は、2つ又は3つのものが好ましい。なお、多価アルコールの鎖長が長くなってくると本効果が低下してくるため、トリエチレングリコールは用いないことが望ましい。(F)成分としては、次の化合物を挙げることができる。
(F1)2価アルコール
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール
(F2)3価アルコール
グリセリン、トリヒドロキシメチルエタン
(F3)4価以上のアルコール
エリスリトール(4価)、キシリトール(5価)、ソルビトール(6価)
このうち、(F1)と(F2)の群から選ばれる多価アルコールが好ましく、洗浄力などの点からエチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコールが好ましい。またグリセリンはバランスよく双方の効果を発揮するだけでなく、経済性、安全性及び液体安定性の点からも使用しやすく、好ましい。(F)成分は、組成物中に好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜3質量%含有されるが、(F)/[(A)+(B)](質量比)は、洗浄性の点から3以下であることが好ましい。
なお、炭素数が2又は3の一価のアルコール[以下(G)成分という]、具体的にはエタノール、イソプロパノールは、液体洗浄剤によく配合される溶剤であるが、本発明では(A)成分及び(B)成分の洗浄力を低下させないために、その含有量は、好ましくは組成物中1質量%未満、特には0.001質量%〜0.1質量%であることが好ましい。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物は、上記成分の他に必要に応じて、家庭用の洗浄剤に配合することが知られている成分、例えばパラトルエンスルホン酸やキシレンスルホン酸及びそれらの塩などのハイドロトロープ剤、ポリアクリル酸及び塩などの分散剤、BHTなどの酸化防止剤、増粘剤、香料、染料、顔料並びに防腐剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物は、スプレーすることで液状ないし泡状として対象面に塗布して用いる方法の他に、更に起泡性を高め泡構造の壊れにくいフォームとすることで壁面への付着性を高めてもよい。また不織布、織布または紙などのシートに含浸させて用いても良い。スプレー方法としてエアゾールとする場合は、噴射剤に分散させる必要があり、(E)成分の選定において噴射剤との相溶性を考える必要がある。本発明の組成物は、スプレー手段を備えた容器に充填してなる、スプレー容器入り洗浄剤とすることが好ましく、容器はトリガー式スプレーヤーを備えたものが好ましい。容器は遮光性の高いものが望ましいが、洗浄剤組成物の変色や変質に影響しないならば、着色された透明性のある容器を用いてもよい。
また、本発明の硬表面用洗浄剤組成物の粘度は、特にスプレー用途に供される場合、1〜10mPa・sが好ましい。この粘度はB型粘度計(TOIMEC社製)を用い、ローターNo.1、20℃の条件で60rpm、1分間攪拌後の粘度を測定したものである。
表1、2に示される液体洗浄剤組成物を調製し、以下の評価を行った。液体洗浄剤組成物はトリガー式スプレーヤー容器に充填して、以下の評価に用いた。このトリガー式スプレーヤー容器は、マジックリン(花王株式会社製品、2006年3月に市販されているもの)を内容物除去し、イオン交換水にて十分洗浄し、乾燥させたものを用いた。
なお、pHは最終的に塩酸及び水酸化ナトリウムにより調整された。
<評価方法>
天ぷら油10gを鉄板に均一に塗布し、180℃の温度で30分間焼き付けたのち、さらに室温で3ヶ月間放置することにより殆ど乾いた膜を形成してモデル汚染板とした。液体洗浄剤組成物約0.5mlを、水平に固定したモデル汚染板に噴霧し、1分間放置した。その後、浮き上がった汚れを脱脂綿で軽く除去した。この操作を20枚の異なる汚染板に行い、それぞれの洗浄の程度を目視により観察して下記の基準により評価し、20回の平均値で表示した。結果を表1、2に示す。
5:完全な汚れ落ち
4:60%から80%程度の汚れ落ち
3:50%から60%程度の汚れ落ち
2:30%から50%程度の汚れ落ち
1:30%程度までの汚れ落ち
0:まったく汚れが落ちない。
Figure 2008045108
Figure 2008045108
(注)表中の記号は以下のものである。
・AO:ラウリルジメチルアミンオキシド
・APAO:ラウリルアミドプロピルアミンオキシド
・AG(1):アルキルグリコシド(炭素数12及び炭素数14のアルキル基を有し、グルコース糖平均縮合度が1.35)
・AG(2):ラウリルグルコシド

Claims (3)

  1. (A)アルキル基の炭素数が3〜8であるモノアルキルグリセリルエーテル、(B)下記一般式(1)で示される化合物、(C)アミン類、(D)分子量40〜400の多価カルボン酸及び/又はその塩、(E)界面活性剤(但し(A)及び(B)を除く)0.1〜5質量%、並びに水を含有し、
    (A)と(B)の質量比が(A)/(B)=0.2〜5であり、
    (A)と(B)の合計含有量が(A)+(B)=1〜15質量%であり、
    (C)と(D)の質量比が(C)/(D)=5〜30であり、
    (C)と(D)の合計含有量が(C)+(D)=2〜7質量%(但し(D)は酸形態として換算)であり、20℃でのpHが9.5〜11.5である硬表面用洗浄剤組成物。
    1(OR2mOH (1)
    〔式中、R1は炭素数2〜6のアルキル基であり、mは1〜4の数であり、R2は炭素数2又は3のアルキレン基である。〕
  2. (E)が、下記(I)〜(VI)から選ばれる一種以上の界面活性剤である請求項1記載の硬表面用洗浄剤組成物。
    (I)炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩;
    (II)炭素数10〜14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
    (III)炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有する、エチレンオキサイド平均付加モル数1〜8のポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩
    (IV)下記一般式(6)で示されるアルキルグリコシド
    30(OR31xy (6)
    〔式中、R30は炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、又はアルキル(炭素数1〜6)フェニル基を示し、R11は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Gは炭素数5〜6を有する還元糖に由来する残基を示し、xはその平均値が0〜5の数を示し、yはその平均値が1〜10の数を示す。〕
    (V)下記の一般式(7)で表されるアルキルアミンオキシド;
    Figure 2008045108

    〔式中、R40aは炭素数8〜16の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R40c及びR40dは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R40bは炭素数1〜5のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、pは0又は1の数である。〕
    (VI)下記の一般式(8)で表されるベタイン型両性界面活性剤。
    Figure 2008045108

    〔式中、R41aは炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基であり、R41bは炭素数1〜6のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、rは0又は1の数である。R41c、R41dは、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R41eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Dは−COO-、−SO3 -、−OSO3 -から選ばれる基である。〕
  3. (E)として前記(IV)及び/又は(V)の界面活性剤を含有し、これらの合計量が組成物中0.1質量%以上である請求項2記載の硬表面用洗浄剤組成物。
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